JP2009041594A - 変速機 - Google Patents

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俊彦 田守
Shiro Ogami
史朗 尾神
Kazuki Kobayashi
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Toshio Tanba
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Abstract

【課題】高価なオイルポンプなどを利用せずに外周面から回転軸内の経路に潤滑油を供給することができる変速機を提供する。
【解決手段】変速機は、変速機のハウジング1と、軸内部に潤滑油が供給され排出するための軸内経路が形成された回転軸2と、回転軸2に潤滑油を供給する潤滑油供給手段3と、変装機のハウジング1内の潤滑油が集められて潤滑油供給手段4に流し込む貯油手段4とからなる。潤滑油供給手段3は、回転軸2と同期回転する送出手段31と、回転軸2および送出手段31に同期回転しない受流手段32と備えている。回転軸2と同期回転する送出手段31の外周側に位置する送出部311に発生する遠心力を利用して、受流手段32を介して回転軸2の外周面に開口する供給口21から潤滑油を供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速ギヤなどに潤滑油を供給する機構に特徴をもつ変速機に関する。
従来、変速機ハウジング内の変速ギヤなどの噛合部分に潤滑油を供給する装置として、変速ギヤが保持される回転軸の内部に経路を形成し、その経路の一端が変速ギヤなどの近辺に開口しており、そこから潤滑油が供給される装置が用いられている。この装置において、回転軸内部の経路に潤滑油を供給するのに、回転軸の端面から流入させるのが良い。しかし、軸方向端面で回転軸(入力軸など)が別の部材(出力軸など)に結合することのある変速機の回転軸では、端面からの供給が難しい。そこで、回転軸の外周面から潤滑油を供給する方法が用いられている。ところが、回転軸は回転するので、軸中心から外周方向に向かって遠心力が働く。そのため、外周面から潤滑油を流入させるのに、遠心力に抗する圧力をかける必要がある。例えば、特許文献1では、回転軸の外周面に開口する開口部から供給する潤滑油にオイルポンプで圧力をかけて、回転軸内部の経路に潤滑油を流入させる発明が開示されている。
特開平11−294565号公報
しかし、上記した特許文献1に用いられているオイルポンプは高価である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、高価なオイルポンプを利用せずに外周面から遠心力に対抗して回転軸内の経路に潤滑油を供給することができる変速機を提供することを解決すべき課題とする。
本発明の変速機は、変速機のハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、外周面に開口し潤滑油が供給される供給口と、前記潤滑油が外部に排出される排出口と、軸内部に前記供給口および前記排出口の間を連通する軸内経路とが形成されている回転軸と、
前記ハウジング内に配置され、前記供給口に前記潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、
前記ハウジング内に配置され、前記変速機ハウジング内の前記潤滑油が溜められ、溜められた前記潤滑油が流れ出る貯油手段と、を有し、
前記潤滑油供給手段は、
前記貯油手段から流出した潤滑油が流入でき、内周側に形成された凹状の受け部と、前記供給口より前記回転軸の径方向で外側に位置する孔または切り欠きであって前記受け部に溜まっている潤滑油を外周面から外部に送り出す送出部とをもち、前記回転軸の外周側に位置し前記回転軸と同期回転可能に保持されるリング状の部材である送出手段と、
前記回転軸の外周側に位置し、前記回転軸および前記送出手段と共に回転しないように前記ハウジング内に設置され、前記送出部の外周側で対向して開口する受入口と、前記回転軸の前記供給口に対向して開口する受流口と、前記受入口と前記受流口とを連通する導流経路とが形成されている受流手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の変速機は、潤滑油供給手段によって回転軸の内部の軸内経路に潤滑油を供給する。潤滑油供給手段は、回転軸と同期回転可能な送出手段と、回転軸および送出手段とは同期回転しない受流手段とからなる。変速機のハウジング内の潤滑油は貯油手段に溜まり、貯油手段から送出手段に流れる。貯油手段には、例えば、変速ギヤなどのかき上げなどによって飛び散った潤滑油が溜まる。送出手段に流れ込んだ潤滑油は、送出手段が回転することで発生する遠心力により、外周側に流れて行き、内周側に形成された受け部で受け止められる。受け部に溜まった潤滑油は、遠心力により外部に開口した送出部から高い圧力で送出される。送出部に対向する位置に開口している受入口を備える受流手段は、回転軸および送出手段と共に回転しない。つまり、受流手段には遠心力が発生しないように、回転軸および送出手段の外周側に設置される。そして、受流手段の受流口は回転軸の供給口に対向する位置に開口しており、受入口と受流口とは導流経路で連通している。一方、受流口に対向する位置にある供給口に潤滑油を流入させようとすると、回転軸の回転によって、潤滑油に放射方向(供給したい方向と逆向き)の遠心力が働き、放射方向の圧力で外部に流入しようとする。しかし、径方向において送出部は供給口より外側に位置すると共に回転軸と同期回転するので、供給口から受流口に流入しようとする潤滑油の圧力が供給口から放射方向に流入させようとする潤滑油の圧力より高い。よって、受流口から供給口に潤滑油が流れ込むことができるので、送出部から送出された潤滑油は受入口から導流経路を経て受流口へと流れ、供給口に供給される。
本発明の変速機によれば、回転軸の回転に同期する送出手段と、回転軸および送出手段の回転と共に回転しない受流手段とからなる潤滑油供給手段によって、遠心力を利用して回転軸の外周面から回転軸内部に潤滑油を供給することができる。つまり、潤滑油供給手段に流入した潤滑油には、送出手段が回転軸の回転に同期することで、回転軸内の潤滑油に加えられる遠心力よりも常に大きい遠心力が発生する。よって、送出部から送出しようとする潤滑油の圧力は、供給口から流出しようとする潤滑油の圧力より高いので、送出手段から受流手段を介して回転軸内部に潤滑油を供給できる。よって、回転軸内の潤滑油の圧力に対抗するための高いオイルポンプを用いる必要がなくなる。
本発明の変速機で用いられる送出手段は、前記回転軸が貫通する穴が中央部に形成され、前記回転軸と同心になるように配置され、軸方向の一端部で前記穴から前記受け部までを覆う円板状の側面部と、前記側面部から反対側に向かって径が小さくなるテーパー状の誘導傾斜部とを更にもつことが好ましい。これにより、潤滑油が送出手段の内周側に流入した場合に、側面部を伝って受け部へと流れて行くことができる。そして、潤滑油が中央部分の穴側に流入した場合は、誘導傾斜部によって、誘導傾斜部、側面部と伝って受け部へと集めることができる。
本発明の変速機で用いられる受流手段は、前記送出手段の送出部の外周を覆う形状であって前記受入口が開口する受入側リング部をもち、前記受入側リング部の内周および/または前記送出手段の外周は、軸方向において前記受入口が開口する位置に前記受入口が開口する位置を含む円周方向の一部または全周に渡って周方向に延びる受入側溝が形成されていることが好ましい。このように受入側溝を形成することで、送出手段の送出部から送出された潤滑油を受入側溝に溜めつつ、受入口に流し入れることができる。よって、送出部から送出される潤滑油をより効率よく受流手段が受け取り、回転軸の軸内経路に供給することができる。
本発明の変速機で用いられる受流手段は、前記回転軸の供給口の外周側を覆う形状であって前記受流口が開口する受流側リング部をもち、前記受流側リング部の内周および/または前記供給手段の外周は、軸方向において前記受流口が開口する位置に前記受流口が開口する位置を含む円周方向の一部または全周に渡って周方向に延びる受流側溝が形成されていることが好ましい。このように受流側溝を形成することで、受流手段の受流口から流れ出た潤滑油を受流側溝に溜めつつ、供給口に流し入れることができる。よって、受流口から流れ出た潤滑油が漏れにくく、回転軸の軸内経路に流れ込むことができる。
受入側溝および受流側溝は、どちらかだけを設けることで、設けた送出部や供給口付近における潤滑油の漏れを抑制することができるが、両方を同時に設けることで、潤滑油の漏れをより抑制することができる。特に、周方向において一部の溝を設ける場合は、両溝を回転方向で同じ位置になるように形成されることが望ましい。あるいは、受入口から受流口に潤滑油が流れる時間を考慮してわずかにずらして形成することもできる。
本発明の変速機で用いられる受流手段は、前記送出手段の送出部の外周側をほぼ隙間がないように覆う形状であって前記受入口が開口する受入側リング部および前記回転軸の供給口の外周側をほぼ隙間がないように覆う形状であって前記受流口が開口する受流側リング部をもつことが好ましい。送出部をもつ送出手段は、受流手段とは共に回転しないので、回転途中で送出部と対向する受入口あるいは覆うものが無ければ遠心力により潤滑油が流れ出てしまう。そこで、送出手段をほぼ密着するように覆う受入側リング部を設けることで、回転途中で送出部と受入口とが一致すれば潤滑油が流れ、そうでないときは送出部から漏れて流れてしまう潤滑油を減らすことができる。これにより、受け部に溜まった潤滑油を送出部から漏れでることなく受入口に送出することができる。同様に、回転軸の外周側にほぼ密着するように受流側リング部を設けて覆うことで、供給口から潤滑油が漏れ出てしまうのを防ぎ、被潤滑部材を潤滑する以外で潤滑油が流れ出てしまうことを抑制することができる。
本発明の変速機によれば、回転軸に同期し回転する送出手段と、回転軸および送出手段の回転と共に回転しない受流手段とからなる潤滑油供給手段が、回転軸の外周面に開口する供給口に、遠心力により加わる高い圧力で、回転軸内部の軸内経路に潤滑油を流し入れることができる。これにより、回転軸の外周面から潤滑油を供給するための高価なオイルポンプを省略することができる。
そして、送出手段の側面部により、潤滑油が送出手段の内周側に流入した場合、遠心力で受け部に流れて行く際、側面部を伝って受け部まで流れて行くことができる。また、誘導傾斜部は、側面部から反対側に向かって径が小さくなるテーパー状になっているので、送出手段の中央部分に潤滑油が流入した場合は、遠心力の作用で傾斜面に沿って側面部に流れやすい。側面部に流れた潤滑油は、側面部を伝って受け部へと流れて行くことができるので、送出手段に流入した潤滑油をより確実に受け部に導くことができる。
そして、送出手段と受流手段との間に受入側溝を形成することで、送出手段の送出部から送出された潤滑油を受入側溝に溜めつつ、受入口に流し入れることができるので、送出部から送出された潤滑油が漏れにくく受入口に流れ込み易くなる。同様に、供給手段と受流手段との間に受流側溝を形成することで、受流口から流れ出た潤滑油を受流側溝に溜めつつ、供給手段の供給口に流し込むことができる。
あるいは、溝を設けずに受流手段を回転軸および送出手段の外周側をほぼ隙間がないように覆う形状にすることで、回転する送出手段の送出部や回転軸の供給口から潤滑油が漏れ出てしまうのを抑制することができる。つまり、受入口と送出部および受流口と供給口とが回転方向で一致していないときでも、送出部および供給口と受流手段の内周側とがほぼ隙間がないように配置されていれば潤滑油が送出部および供給口から流れ出にくくなる。これにより、送出手段に流入した潤滑油を受流手段を介して回転軸の軸内経路に、より確実に供給することができる。
以下、本発明にかかる変速機について、自動車の内燃機関の動力を駆動輪に伝達する変速機として、実施例を用いて具体的に説明する。
本実施形態に係る変速機は、図1に示すように、回転軸2と、潤滑油供給手段3と、貯油手段4と、それらを収容するハウジング1とを有する。
回転軸2は、変速ギヤ(図示略)を相対回転自在に保持し、ハウジング1に回転自在に保持されている棒状の部材であり、外周面に供給口21と排出口22とが開口し、供給口21と排出口22とを連通するように軸内部に形成された軸内経路23が形成されている。供給口21は、後述する潤滑油供給手段3の受流手段32の受流口322と軸方向で一致する位置に2カ所、180度回転方向でずれて開口している。排出口22は、被潤滑部材近辺の外周に2カ所、180度回転方向でずれて開口している。被潤滑部材としては、例えば、変速ギヤである。供給口21と排出口22とは、ともに2カ所に限られず、1カ所や3カ所以上開口してもよい。また、開口位置は180度ずれた位置に限定されず、開口の数に合わせて、等間隔あるいは等間隔でなくてもよい。軸内経路23は、軸方向に延長形成された主経路231と、主経路231から供給口21および排出口22を連通する径方向の経路である副経路232とからなる。
潤滑油供給手段3は、図1に示すように、回転軸2の外周側に位置する送出手段31と、回転軸2および送出手段31の外周側に位置する受流手段32とを有する。
送出手段31は、図1および図2に示すように、中央部分に回転軸2が貫通する穴310が形成された円筒形の部材であり、回転軸2と同心で同回転するように回転軸2に保持されている。送出手段31は、受け部311と、送出口(送出部)312と、側面部313と、誘導傾斜部314とを有している。受け部311は、送出手段31が回転軸2と一緒に回転し、遠心力によって外周側に流れた潤滑油を内周側で受け止めて溜められるように、外周側の内周面が凹状になるように形成されている。送出口312は、受け部311から外周面に開口するように形成された孔であり、外周面に等間隔に複数設けられている。送出口312は少なくとも1つ形成されており、複数の場合は回転方向で等間隔でなくても良い。側面部313は、 穴310から受け部311との間の円板状の一側面である。誘導傾斜部314は、穴310の外周側で側面部313から反対の側面に向かって、径が小さくなるように傾斜している。
受流手段32は、図1および図3に示すように、中央部分に回転軸2が貫通する穴320が形成された外形が円形の部材であり、ハウジング1にボルトなどの固定部材91で固定されている。受流手段32には、受入口321と、受流口322と、導流経路323と、受入側リング部324と、受流側リング部325とが形成されている。受入口321は、送出手段31の外周側を送出手段31が回転可能にほぼ隙間がないように覆うリング状の受入側リング部324に開口している。そして、軸方向において受入口321が開口する位置に円周方向全周に渡って受入側溝324aが受流側リング部324に形成されている。受流口322は、回転軸2の外周側を回転軸2が回転可能にほぼ隙間がないように覆うリング状の受流側リング部325に開口している。導流経路323は、受入口321と受流口322とを連通している経路で、受入口321から放射方向で外周側に開口している第1経路323aと、受流口322から放射方向で外周側に開口している第2経路323bと、第1経路323aと第2経路323bとをほぼ直角に連通するように形成される第3経路323cとからなる。各経路の一端は外部に開口しているので、送出口312および供給口21に対向しない開口はシール部材92でシールしてある。本実施形態においては、導流経路323を便宜的に上記の3つの経路を形成し、連通させて形成した。
そして、回転軸2の供給口21と受流手段32の受流口322および送出手段31の送出口312と受流手段32の受入口321とが回転方向で一致するように、回転軸2に送出手段31および受流手段32が取り付けられることが望ましい。より望ましくは、対向する各口を回転方向で同数、同間隔に配置することで、より確実で効率よく潤滑油を送出手段31から受流手段32を介して回転軸2の軸内経路23に供給することができる。
また、潤滑油が流れ込む側の口、つまり受入口321および供給口21は、対向する送出口312および受流口322より大きく形成してある。これにより、各対向する口同士が回転方向で一致する幅が拡がり、潤滑油を効率よく流し込むことができる。
貯油手段4は、図1中において回転軸2より上方でハウジング1内に保持されており、変速ギヤの回転などによりハウジング1内に飛び散った潤滑油を受け止め、溜めておけるように受け皿状になっている本体部41と、本体部41の側面あるいは下面から下方に向かって傾斜するように形成された流油部42とからなる。本体部41は、水平方向より流油部42側が下方になるようにやや傾いており、上方から滴り落ちる潤滑油と、下方から飛び散った潤滑油とが流油部42側に流れて行くように設置されている。流油部42の先端は、送出手段31の誘導傾斜部314付近に位置し、誘導傾斜部314に潤滑油が流れ落ちる。
本実施形態に係る変速機では、変速ギヤのかき上げによって飛び散った潤滑油が貯油手段4の本体部41に集まり、流油部42から流れ出て行く。流油部42の先には、潤滑油供給手段3の送出手段31があり、流油部42から流れ出た潤滑油が送出手段31の誘導傾斜部314に落ちる。誘導傾斜部314に流れ落ちた潤滑油は、回転する送出手段31に発生する遠心力により傾斜面を流れて側面部313に至り、側面部313から受け部311へと流れて行く。そして、受け部311に流れつき溜まった潤滑油は、送出口312において、送出手段31が回転することで発生する遠心力により、送出口312から受入口321方向(放射方向)に圧力Pが加わる。一方、供給口21における潤滑油には、回転軸2が回転しているので、供給口21から受流口322方向(放射方向)に圧力P’が加わる。そして、送出口312と供給口21とは、回転方向でそれぞれ受流手段32の受入口321、受流口322に一致し、受入口321と受流口322とは導流経路323で連通している。すなわち、導流経路323の潤滑油には、圧力Pと圧力P’とが加えられるが、送出口312の位置は、供給口21位置より径方向で外周側なので、圧力Pは圧力P’より大きい(P>P’)。よって、潤滑油は、送出口312から受入口321に送出され、受入口321から受流口322へと導流経路323を流れて行き、受流口322から供給口21へと供給される。なお、受け部311に溜まっている潤滑油は、送出口312と受入口321とが回転方向で一致していない間も送出口312から送出されるので、受入側溝324aに流れ出る。流れ出た潤滑油は受入溝324aに溜められつつ、受入口321へと流れ込むことができる。
供給口21から供給された潤滑油は、回転軸2の軸内経路23の副経路232から主経路231に流れ、被潤滑部材付近に開口する排出口22へと副経路232を経て排出され、被潤滑部材を潤滑する。
本実施形態に係る変速機によれば、回転軸2に同期回転する送出手段31と、回転軸2および送出手段31の回転に共に回転しない受流手段32とからなる潤滑油供給手段3が、回転軸2の外周面に開口する供給口21に加わる遠心力より強い遠心力で、回転軸2内部の軸内経路23に潤滑油を流し入れることができる。これにより、回転軸2の外周面から潤滑油を供給するための高価なオイルポンプを省略することができる。
そして、送出手段31の側面部313により、潤滑油が送出手段31の内周側に流入した場合、遠心力で受け部311に流れて行く際、側面部313を伝って受け部311まで流れて行くことができる。また、誘導傾斜部314は、側面部313から反対側に向かって径が小さくなるテーパー状になっているので、送出手段31の中央部分(穴310側寄り)に潤滑油が流入した場合には、遠心力の作用で傾斜面に沿って側面部313に流れやすい。側面部313に流れた潤滑油は、側面部313を伝って受け部311へと流れて行くことができるので、送出手段31に流入した潤滑油をより確実に受け部311に集めることができる。
また、受流手段32の受入側リング324に受入側溝324aを形成することで、送出手段31の送出口312から送出された潤滑油が、回転方向で送出口312と受入口321とが一致しなくても受入側溝324aに溜めておくことができる。よって、潤滑油は受入側溝324aに溜められつつ、受入口321に流れ込むことができるので、効率よく送出手段31側から受流手段32側に潤滑油を流すことができる。
そして、送出手段31の外周側をほぼ密着するように覆う形状にした受流手段32の受入側リング部424を採用することで、回転する送出手段31の送出口312から送出される潤滑油を受流手段32が接していないときに受入口321以外に流れ出てしまうのを防ぐことができる。同様に、回転軸2の外周側にほぼ密着するように覆う形状にした受流手段32の受流側リング部425を採用することで、回転する回転軸2の供給口21から潤滑油が流れ出てしまうのを防ぐことができる。つまり、受入口321と送出口312および受流口322と供給口21とが回転方向で一致していないときでも潤滑油が送出口312および供給口21から流れ出にくい。これにより、送出手段31に流入した潤滑油が漏れ出てしまうのを抑制して、受流手段32を介して回転軸2の内部に送り込むことができるので、効率よく潤滑油を回転軸2に内部の軸内経路23に供給することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態に係る変速機について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。例えば、貯油手段4の配置場所が回転軸2より上方に限定されるわけではなく、ハウジング1内の他の部材との配置関係により、回転軸2より下方に流油部42の端部が位置するように配置することができる。貯油手段4をこのような位置に配置することで、流油部42から直接受け部311に潤滑油を流し込むことができるので、受流手段は側面部313や誘導傾斜部314が省略された形状にすることができる。また、送出手段31および受流手段32を回転軸2の全周を覆う形とせず、回転方向で一部、例えば送出部312、受入口321および受流口322が1つ形成される程度の大きさでも良い。特に、受流手段32は、一本のパイプ状の部材で、パイプの一端部をコ字状に折り曲げ、曲げた方の先端に受入口321が開口し、その受入口321を送出口312に対向するように配置するものでも良い。その他、受流手段32の外周が円形に限定されず、四角形などの点対称でない形状でも良い。
その他に、送出手段31の受け部311をL字に近い凹形状とし、送出口312を受け部311の端部に切り欠いた形状にすることも考えられる。送出手段31に流入した潤滑油は遠心力で受け部311へと流れて行き、切り欠き形状の送出口312から受流手段32の受入口321へと送出される。
その他に、オイルポンプなどを用いてハウジング1内、特にハウジング1下方に溜まる潤滑油を、貯油手段4の本体部41に潤滑油を集める構成とすることもできる。オイルポンプなどはコストが高いが、回転する回転軸2の外周側から潤滑油を供給するための圧力は必要ないので、小型のものや出力の低いものとすることでコストを抑えることができる。結果、コストを抑えたオイルポンプなどを用いることで、多めの潤滑油を貯油手段4に集めて潤滑油供給手段3へと流入させることができるので、効率よく回転軸2内の軸内経路23へと潤滑油を供給することができ、被潤滑部材を効果的に潤滑させることができる。
また、受流側リング部の内周面を回転軸2の軸受けとして採用し、潤滑油供給手段3に軸受けの機能を兼用させることもできる。
本実施形態に係る変速機の一部を示す断面構成図である。 本実施形態に係る変速機で用いられる送出手段の斜視図である。 (a)は本実施形態に係る変速機で用いられる受流手段の斜視図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
符号の説明
1:ハウジング、
2:回転軸、21:供給口、22:排出口、23:軸内経路、231:主経路、232:副経路、
3:潤滑油供給手段、31:送出手段、32:受流手段、310:穴、311:受け部、312:送出口(送出部)、313:側面部、314:誘導傾斜部、320:穴、321:受入口、322:受流口、323:導流経路、324:受入側リング部、325:受流側リング部、323a:第1経路、323b:第2経路、323c:第3経路、324a:受入側溝、
4:貯油手段、41:本体部、42:流油部、
91:固定部材、92:シール部材。

Claims (5)

  1. 変速機のハウジングと、
    前記ハウジング内に配置され、外周面に開口し潤滑油が供給される供給口と、前記潤滑油が外部に排出される排出口と、軸内部に前記供給口および前記排出口の間を連通する軸内経路とが形成されている回転軸と、
    前記ハウジング内に配置され、前記供給口に前記潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、
    前記ハウジング内に配置され、前記変速機ハウジング内の前記潤滑油が溜められ、溜められた前記潤滑油が流れ出る貯油手段と、を有し、
    前記潤滑油供給手段は、
    前記貯油手段から流出した潤滑油が流入でき、内周側に形成された凹状の受け部と、前記供給口より前記回転軸の径方向で外側に位置する孔または切り欠きであって前記受け部に溜まっている潤滑油を外周面から外部に送り出す送出部とをもち、前記回転軸の外周側に位置し前記回転軸と同期回転可能に保持されるリング状の部材である送出手段と、
    前記回転軸の外周側に位置し、前記回転軸および前記送出手段と共に回転しないように前記ハウジング内に設置され、前記送出部の外周側で対向して開口する受入口と、前記回転軸の前記供給口に対向して開口する受流口と、前記受入口と前記受流口とを連通する導流経路とが形成されている受流手段と、を備えることを特徴とする変速機。
  2. 前記送出手段は、前記回転軸が貫通する穴が中央部に形成され、前記回転軸と同心になるように配置され、軸方向の一端部で前記穴から前記受け部までを覆う円板状の側面部と、前記側面部から反対側に向かって径が小さくなるテーパー状の誘導傾斜部とを更にもつ請求項1に記載の変速機。
  3. 前記受流手段は、前記送出手段の送出部の外周を覆う形状であって前記受入口が開口する受入側リング部をもち、
    前記受入側リング部の内周および/または前記送出手段の外周は、軸方向において前記受入口が開口する位置に前記受入口が開口する位置を含む円周方向の一部または全周に渡って周方向に延びる受入側溝が形成されている請求項1または2に記載の変速機。
  4. 前記受流手段は、前記回転軸の供給口の外周側を覆う形状であって前記受流口が開口する受流側リング部をもち、
    前記受流側リング部の内周および/または前記供給手段の外周は、軸方向において前記受流口が開口する位置に前記受流口が開口する位置を含む円周方向の一部または全周に渡って周方向に延びる受流側溝が形成されている請求項1〜3の何れかに記載の変速機。
  5. 前記受流手段は、前記送出手段の送出部の外周側をほぼ隙間がないように覆う形状であって前記受入口が開口する受入側リング部および前記回転軸の供給口の外周側をほぼ隙間がないように覆う形状であって前記受流口が開口する受流側リング部をもつ請求項1または2に記載の変速機。
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