JP2009041531A - 筒内噴射式内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、筒内噴射式内燃機関に関し、筒内に存在するガスの成層度の細かな制御を可能とし、筒内のガスの成層化を利用して排気エミッションの低減を良好に図れる燃焼を可能とすることを目的とする。
【解決手段】内燃機関10の筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁26を備える。吸気可変動弁機構38および排気可変動弁機構40をそれぞれ備える。吸気通路18を、上側吸気通路18aと下側吸気通路18bに区画するための吸気側隔壁30を備える。排気通路20を、上側排気通路20aと下側排気通路20bに区画するための排気側隔壁34を備える。筒内温度が低い特定の運転条件下において、吸気行程中の所定期間に排気弁24が開かれるように制御する。当該特定の運転条件下において、上側吸気通路18aおよび上側排気通路20aが閉塞されるように、吸気制御弁32および排気制御弁36を制御する。内部EGRガス層に向けて燃料を噴射する。
【選択図】図4

Description

この発明は、筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式内燃機関に関する。
従来、例えば特許文献1には、筒内噴射式内燃機関の制御装置が開示されている。この従来の制御装置では、低回転低負荷時には、バルブオーバーラップ期間を長くすることで、筒内への既燃焼ガスの導入量を多くして、内部EGRガス量を増量するようにしている。更に、その内部EGRガスの増量時に、吸気弁およびまたは排気弁の左右バルブの開弁時期に位相差を設けることにより、燃焼室内部にシリンダ壁面に沿った弱スワール流を生成させるようにしている。これにより、EGRガスが拡散されないようにして、燃焼噴射弁に対向するシリンダ壁面近傍にEGRガス領域を形成することにより、安定した成層燃焼を行うようにしている。
特開2002−242716号公報 特開2004−218646号公報 特開2001−271688号公報 特開2003−193841号公報
上述した従来の技術による左右バルブの開弁時期の位相差を用いる手法では、EGRガスの成層化は、シリンダ壁面に沿って流れるスワール流を利用するものに限られてしまう。このため、上記従来の技術は、筒内に存在するガスの成層度の細かな制御を可能にするという点において、未だ改善の余地を残すものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、筒内に存在するガスの成層度の細かな制御を可能とし、筒内のガスの成層化を利用して排気エミッションの低減を良好に図れる燃焼を可能とする筒内噴射式内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の筒内に燃料を直接噴射するように配置された燃料噴射弁と、
排気弁の少なくとも閉じ時期を変更可能とする排気可変動弁機構と、
吸気通路を、上側吸気通路と下側吸気通路に区画するための吸気側隔壁と、
排気通路を、上側排気通路と下側排気通路に区画するための排気側隔壁と、
前記上側吸気通路および下側吸気通路を開閉する吸気制御弁と、
前記上側排気通路および前記下側排気通路を開閉する排気制御弁と、
筒内温度が低い特定の運転条件下において、吸気行程中の所定期間に排気弁が開かれるように制御するバルブタイミング制御手段と、
前記特定の運転条件下において、前記上側吸気通路または前記下側吸気通路が閉塞されるように前記吸気制御弁を制御し、かつ、前記上側排気通路または前記下側排気通路が閉塞されるように前記排気制御弁を制御する気流制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、吸気弁の少なくとも開き時期を変更可能とする吸気可変動弁機構を更に備え、
前記バルブタイミング制御手段は、前記特定の運転条件下においては、排気上死点から排気上死点後30°CAまでの期間中に、吸気弁が既に開いている排気弁とともに開いた状態となるように吸気可変動弁機構を制御することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記気流制御手段は、前記上側吸気通路および前記上側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
前記燃料噴射弁は、噴射孔を排気側に向けて配置されていることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1または第2の発明において、前記気流制御手段は、前記上側吸気通路および前記下側排気通路が閉塞されるように、或いは、前記下側吸気通路および前記上側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
前記燃料噴射弁は、筒内に流入する内部EGRガスに向けて燃料が噴射されるように配置されており、
前記筒内噴射式内燃機関は、吸気行程中に排気弁が開いている期間中に燃料が噴射されるように前記燃料噴射弁を制御する噴射時期制御手段を更に備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1または第2の発明において、前記気流制御手段は、前記下側吸気通路および前記下側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
前記燃料噴射弁は、点火プラグ付近に向けて燃料が噴射されるように配置されており、
前記筒内噴射式内燃機関は、吸気行程の前半に燃料が噴射されるように前記燃料噴射弁を制御する噴射時期制御手段を更に備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1または第2の発明において、前記気流制御手段は、前記上側吸気通路および前記上側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
前記燃料噴射弁は、噴射孔を吸気側に向けて配置されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、吸気行程中に吸気弁と排気弁とが共に開かれた状態で、吸気側および排気側の双方に配置された隔壁と吸気制御弁および排気制御弁とを利用して、筒内に吸入される空気と内部EGRガスの流れを制御することにより、筒内に存在するガスの成層度の細かな制御を実現することができる。そして、燃料噴射弁によって成層化された高温のガスに向けて燃料を噴射することで、筒内温度が低い特定の運転条件下において、筒内のガスの成層化を利用して排気エミッションの低減を良好に図れる燃焼が可能となる。
第2の発明によれば、排気上死点から排気上死点後30°CAまでの期間中に、吸気弁が既に開いている排気弁とともに開いた状態となるようにすることで、内部EGRガスが予め成層され、筒内でのガスの混合が抑えられるようにすることができる。これにより、空気や内部EGRガスの不均質度(成層度)を十分に高めることができる。
第3の発明によれば、筒内において、吸気弁に近い領域に空気が、そして、排気弁に近い領域に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。そして、成層化された高温の内部EGRガス領域に向けて燃料が噴射されることで、燃料の気化を効果的に促進することができ、これにより、筒内温度が低い特定の運転条件下において、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。
第4の発明によれば、筒内において、吸気弁やピストンの頂面に近い領域に空気が、そして、排気弁や点火プラグに近い領域に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。そして、筒内に吸入している高温の内部EGRガスに向けて燃料を噴射することで、燃料の気化を効果的に促進することができ、これにより、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。更に、本発明によれば、吸気側からの空気の流入方向と排気側からの内部EGRガスの流入方向とが揃っていることでタンブル流が強化されるので、内部EGRガスと燃料との均質レベルを高くすることができる。これにより、NOxの排出量および燃焼変動を良好に低減することが可能となる。
第5の発明によれば、筒内に吸入された空気と内部EGRガスとが衝突し、それらのガスの一部が点火プラグの近傍において、急速に混合されるようになる。そして、点火プラグの近傍において急速混合された混合気に向けて燃料が噴射される。このため、燃料の気化を十分に促進させることができ、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。
第6の発明によれば、筒内において、吸気弁に近い領域に空気が、そして、排気弁に近い領域に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。そして、燃料は、排気弁に近い領域に成層化された高温の内部EGRガスによって気化が促進されたうえで、吸気弁に近い領域に成層化された空気に到達するようになる。このように、燃料の気化が効果的に促進されることで、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。また、燃料が最終的には吸気側の空気の領域で燃焼することになるので、燃料が濃すぎることによるHCやCOの排出量の増加および燃焼変動を良好に防ぐことも可能となる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1における筒内噴射式内燃機関10の構成を説明するための図である。内燃機関10の筒内には、その内部を往復移動するピストン12が設けられている。また、内燃機関10は、シリンダヘッド14を備えている。ピストン12とシリンダヘッド14との間には、燃焼室16が形成されている。燃焼室16には、吸気通路18および排気通路20が連通している。吸気通路18および排気通路20には、それぞれ吸気弁22および排気弁24が配置されている。
シリンダヘッド14には、筒内(燃焼室16内)に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁26が配置されている。より具体的には、本実施形態の燃料噴射弁26は、図1中の吸気弁22の下方の部位に、噴射孔を排気側に向けて配置されている。また、シリンダヘッド14には、燃焼室16の中央位置に、点火プラグ28が組み込まれている。
吸気通路18のポート部には、当該吸気通路18を、上側吸気通路18aと下側吸気通路18bとに区画するための吸気側隔壁(タンブルプレート)30が配置されている。また、この吸気側隔壁30の上流側端部には、上側吸気通路18aおよび下側吸気通路18bを開閉するための吸気制御弁32が配置されている。
また、排気通路20のポート部にも、吸気通路18側と同様に、当該排気通路20を、上側排気通路20aと下側排気通路20bとに区画するための排気側隔壁(タンブルプレート)34が配置されている。また、この排気側隔壁34の上流側端部には、上側排気通路20aおよび下側排気通路20bを開閉するための排気制御弁36が配置されている。
また、内燃機関10には、吸気弁22の開閉時期を変更可能とする吸気可変動弁機構38と、排気弁24の開閉時期を変更可能とする排気可変動弁機構40とが備えられている。吸気可変動弁機構38および排気可変動弁機構40の具体的構成は、特に限定されないが、ここでは、これらの可変動弁機構38、40は、吸排気弁22、24を電磁力で開閉駆動する電磁駆動弁であるものとする。
図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)42を備えている。ECU42には、内燃機関10の運転状態に関する情報を取得するための各種のセンサが接続されている。また、ECU42には、上述した各種のアクチュエータが接続されている。ECU42は、それらのセンサ出力に基づいて、各アクチュエータを制御することにより、内燃機関10の運転状態を制御することができる。
[実施の形態1の特徴部分]
図2は、本発明の実施の形態1において用いられる吸排気弁22、24のバルブタイミングを説明するための図である。より具体的には、図2(A)に示すバルブタイミング(ケースI)は、本実施形態において、冷間始動時などの筒内温度が低い特定の運転条件下で使用されるバルブタイミングを示している。また、図2(B)に示すバルブタイミング(ケースII)は、本実施形態で用いられる上記ケースIとの比較のために参照されるバルブタイミングを示している。
筒内温度が低い始動時などの特定の運転条件下では、燃料の気化が不十分となるので、液滴の状態の燃料から煤(PM)が発生し易くなる。そこで、本実施形態では、図2(A)に示すバルブタイミングの採用と、図4乃至図6を参照して後述する吸気制御弁32および排気制御弁36の調整とによって、PM量が増加し易くなる始動時などの特定の運転条件下において、筒内に内部EGRガス量と空気(新気)の分布を作り出すようにしている。そして、成層化された高温領域に向けて燃料を噴射することで、燃料の気化の促進を図るようにしている。
図2(A)に示すバルブタイミングでは、排気弁24は、膨張下死点前の所定のタイミングで開かれた後に、吸気行程の後半に閉じられるように設定されている。より具体的には、排気弁24の閉じ時期は、吸気下死点近傍のタイミングで閉じられるように設定されている。
また、図2(A)に示すバルブタイミングでは、吸気弁22は、排気上死点から排気上死点後(ATDC)30°CAの間に開かれるように(図2(A)に示す一例では排気上死点において開かれるように)設定されている。また、吸気弁22の閉じ時期は、吸気行程の途中において、排気弁24よりも早く閉じられるように設定されている。また、吸気弁22の閉じ時期は、燃焼面から決定される最適なEGR率が得られるように調整される。
以上のように、図2(A)に示すバルブタイミングでは、排気上死点から排気上死点後(ATDC)30°CAの間(吸気行程前半)で、吸気弁22と排気弁24が同時に開かれる状態が作られるようになっている。これに対し、対比のための図2(B)に示すバルブタイミングでは、排気弁24の開閉時期については図2(A)に示すバルブタイミングと同様であるが、吸気弁22の開き時期が、排気上死点後(ATDC)30°CAよりも後のタイミングとなるように設定されている。
図3は、図2に示すケースIとケースIIとが用いられた場合の筒内の不均質度(成層度)の計測結果を示す図である。図3に示すように、本実施形態で用いるケースI(図2(A))の方が、ケースII(図2(B))よりも筒内のガスの分布がより不均質となり、EGRガスの成層度が高くなる結果が得られた。この理由は、排気上死点後(ATDC)30°CAよりも前に吸気弁22が開き始めるケースIでは、ガス流速が低い上死点(TDC)付近で吸気弁22と排気弁24とがともに開かれることで、内部EGRガスが予め成層され、筒内でのガスの混合が抑えられているためと考えられる。
次に、図4乃至図6を参照して、吸気制御弁32および排気制御弁36を用いた筒内ガスの気流制御の3つの手法について説明する。
先ず、図4に示す制御例では、吸気制御弁32は、上側吸気通路18aを閉塞するように制御されている。また、排気制御弁36は、上側排気通路20aを閉塞するように制御されている。
図4に示すように吸気制御弁32および排気制御弁36が制御され、かつ、上記図2(A)に示すバルブタイミングが用いられた状態で吸気行程が開始されると、吸気側からの新気と排気側からの内部EGRガスとの混合が良好に抑えられながら筒内にそれらのガスが充填されていくことになる。
より具体的には、空気(新気)は、下側吸気通路18bを通って筒内に導入されることになる。この際、図4中に矢印で示すように、空気は、シリンダ壁面に沿うようにしてピストン12の軸線の方向に流入するようになる。また、内部EGRガス(排気)は、下側排気通路20bを通って筒内に導入されることになる。この際、内部EGRガスは、吸気と同様に、シリンダ壁面に沿うようにしてピストン12の軸線の方向に流入するようになる。これにより、図4に示すように、吸気弁22に近い領域に空気が、そして、排気弁24に近い領域に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。
また、図4に示す制御例では、燃料が、排気弁24に近い側に成層化された内部EGRガスに向けて、吸気側に配置された燃料噴射弁26から噴射される。この場合の燃料の噴射タイミングは、圧縮行程などの所定のタイミングとされる。
以上説明した図4に示す制御例によれば、吸排気弁22、24のバルブタイミングの設定と、吸排気双方のタンブルプレート30、34との組み合わせにより、筒内に成層度の高い空気と内部EGRガスの分布を得ることができる。そして、成層化された高温の内部EGRガス領域に向けて燃料を噴射することで、燃料の気化を効果的に促進することができ、これにより、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。
次に、図5に示す制御例では、吸気制御弁32は、上側吸気通路18aを閉塞するように制御されている。また、排気制御弁36は、下側排気通路20bを閉塞するように制御されている。すなわち、この制御例では、吸気制御弁32と排気制御弁36とがそれぞれ閉塞する通路の上下が互い違いとなるようにされている。
図5に示すように吸気制御弁32および排気制御弁36が制御され、かつ、上記図2(A)に示すバルブタイミングが用いられた状態で吸気行程が開始されると、吸気側からの新気と排気側からの内部EGRガスとの混合が良好に抑えられながら筒内にガスが充填されていくことになる。
より具体的には、空気(新気)は、下側吸気通路18bを通って筒内に導入されることになり、この際、図5中に矢印で示すように、空気は、シリンダ壁面に沿うようにしてピストン12の軸線の方向に流入するようになる。また、内部EGRガス(排気)は、図5中に矢印で示すように、上側排気通路20aを通って筒内に導入されることになる。この際、内部EGRガスは、点火プラグ28の方向に流入するようになる。これにより、図5に示すように、吸気弁22やピストン12の頂面に近い領域に空気が、そして、排気弁24や点火プラグ28に近い領域に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。
また、上記のような吸気制御弁32および排気制御弁36の制御によれば、吸気側からの空気の流入方向と排気側からの内部EGRガスの流入方向とが揃っていることで、図5中に反時計回りの矢印で示すような筒内ガスの流動(タンブル流)が促進されるようになる。
図5に示す制御例では、燃料の噴射タイミングは、吸気行程において排気弁24が開いているタイミングとされており、燃料が、筒内に流入する内部EGRガスに向けて燃料噴射弁26から噴射される。
以上説明した図5に示す制御例によっても、吸排気弁22、24のバルブタイミングの設定と、吸排気双方のタンブルプレート30、34との組み合わせにより、筒内に成層度の高い空気と内部EGRガスの分布を得ることができる。そして、筒内に吸入している高温の内部EGRガスに向けて燃料を噴射することで、燃料の気化を効果的に促進することができ、これにより、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。
更に、図5に示す制御例によれば、吸気側からの空気の流入方向と排気側からの内部EGRガスの流入方向とが揃っていることで上記のようにタンブル流が強化されていることにより、内部EGRガスと燃料との均質レベルが高くなる。これにより、NOxの排出量および燃焼変動を良好に低減することが可能となる。
また、上述した図5に示す制御例では、上側吸気通路18aを閉塞するように吸気制御弁32が制御され、かつ、下側排気通路20bを閉塞するように排気制御弁36が制御されているが、このような例に限らず、逆に、下側吸気通路18bを閉塞するように吸気制御弁32が制御され、かつ、上側排気通路20aを閉塞するように排気制御弁36が制御されるようにしてもよい。このような制御例によれば、空気と内部EGRガスの分布は、図5に示す空気と内部EGRガスの分布をピストン12の軸線を軸に反転させ、かつ、空気と内部EGRガスを逆にしたような分布となり、また、図5と逆向きのタンブル流が強化されることになる。また、このような制御例においても、同様に、高温の内部EGRガスに向けて燃料を噴射することで、上述した図5に示す制御例の効果と同様の効果を奏することができる。
また、上述した図5に示す制御例では、吸排気弁22、24のバルブタイミングが上記図4に示す制御例と同様に、上記図2に示すバルブタイミングであるように説明したが、当該図5に示す制御例においては、必ずしもそのようなバルブタイミングとされていなくてもよい。より具体的には、上記図5中に示すタンブル流を強くするという点を重視する場合には、吸気弁22の開き時期は、排気上死点から排気上死点後(ATDC)30°CAの間(吸気行程前半)とされていなくてもよい。
次に、図6に示す制御例では、吸気制御弁32は、下側吸気通路18bを閉塞するように制御されている。また、排気制御弁36は、下側排気通路20bを閉塞するように制御されている。この場合、空気(新気)は、上側吸気通路18aを通って筒内に導入されることになり、この際、図6中に矢印で示すように、空気は、点火プラグ28の方向に流入するようになる。また、内部EGRガス(排気)は、上側排気通路20aを通って筒内に導入されることになり、この際、図6中に矢印で示すように、内部EGRガスは、吸気と同様に、点火プラグ28の方向に流入することになる。これにより、図6に示すように、筒内に吸入された空気と内部EGRガスとが衝突し、それらのガスの一部が点火プラグ28の近傍において、急速に混合されるようになる。すなわち、点火プラグ28の近傍には、急速混合された混合気が分布することとなる。また、この制御例においても、吸気弁22に近い領域に空気が、そして、排気弁24に近い領域に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。
また、図6に示す制御例では、燃料が、点火プラグ28の近傍において急速混合された混合気に向けて燃料噴射弁26から噴射される。この場合の燃料の噴射タイミングは、吸気行程の前半における所定のタイミングとされる。
以上説明した図6に示す制御例によれば、吸排気弁22、24のバルブタイミングの設定と、吸排気双方のタンブルプレート30、34との組み合わせによって、空気と内部EGRガスを急速に混ぜ合わせたことで、高温の内部EGRガスと均質に混ぜ合わされた空気に向けて燃料が噴射される。このため、燃料の気化を十分に促進させることができ、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。
以上の図4乃至図6の3つの制御例を用いて説明したように、吸気側および排気側の双方に配置されたタンブルプレート30、34とそれらの上端部に配置された制御弁32、36を利用して、筒内に吸入される空気と内部EGRガスの流れを制御することにより、筒内に存在するガスの成層度の細かな制御を実現することができる。そして、上記図2(A)に示すバルブタイミングの設定が組み合わされることで、空気や内部EGRガスの不均質度(成層度)を十分に高めることができる。そして、上記3つの制御例によれば、筒内のガスの成層化を利用して、煤(PM)やNOxなどの排気エミッションの低減を良好に図ることができる。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU42が、上記図2(A)に示す吸排気弁22、24のバルブタイミングが得られるように吸気可変動弁機構38および排気可変動弁機構40を制御することにより前記第1の発明における「バルブタイミング制御手段」が、上記図4乃至図6に示す制御例に示すように吸気制御弁32および排気制御弁36を制御することにより前記第1の発明における「気流制御手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU42が、上記図5に示す制御例で示すタイミングで燃料が噴射されるように燃料噴射弁26を制御することにより前記第4の発明における「噴射時期制御手段」が実現されている。
また、ECU42が、上記図6に示す制御例で示すタイミングで燃料が噴射されるように燃料噴射弁26を制御することにより前記第4の発明における「噴射時期制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における筒内噴射式内燃機関50の構成とその制御例を説明するための図である。図7に示すように、本実施形態の筒内噴射式内燃機関50では、燃料噴射弁26は、図7中の排気弁24の下方の部位に、噴射孔を吸気側に向けて配置されている。本実施形態の内燃機関50は、この点を除き、上述した実施の形態1の内燃機関10と同様に構成されている。
図7に示す制御例においても、既述した図2(A)に示すバルブタイミングが用いられているものとする。そして、この制御例では、吸気制御弁32は、上側吸気通路18aを閉塞するように制御されている。また、排気制御弁36は、上側排気通路20aを閉塞するように制御されている。
上記のような吸気制御弁32および排気制御弁36の制御手法によれば、図7に示すように、上記図4に示す制御例の場合と同様に、吸気弁22に近い領域に空気が、そして、排気弁24に近い側に内部EGRガスが、それぞれ効果的に成層化されるようになる。
また、図7に示す制御例では、燃料が、吸気側に向けて燃料噴射弁26から噴射される。この場合の燃料の噴射タイミングは、圧縮行程などの所定のタイミングとされる。
以上説明した図7に示す制御例によれば、吸排気弁22、24のバルブタイミングの設定と、吸排気双方のタンブルプレート30、34との組み合わせにより、筒内に成層度の高い空気と内部EGRガスの分布を得ることができる。そして、図7に示す燃料噴射の手法によれば、燃料は、排気弁24に近い領域に成層化された高温の内部EGRガスによって気化が促進されたうえで、吸気弁22に近い領域に成層化された空気に到達するようになる。このように、燃料の気化が効果的に促進されることで、煤(PM)の排出量を良好に低減することが可能となる。また、燃料が最終的には吸気側の空気の領域で燃焼することになるので、燃料が濃すぎることによるHCやCOの排出量の増加および燃焼変動を良好に防ぐことも可能となる。
本発明の実施の形態1における筒内噴射式内燃機関の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において用いられる吸排気弁のバルブタイミングを説明するための図である。 図2に示すケースIとケースIIとが用いられた場合の筒内の不均質度(成層度)の計測結果を示す図である。 本発明の実施の形態1における筒内ガスの気流制御の第1の手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における筒内ガスの気流制御の第2の手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における筒内ガスの気流制御の第3の手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態2における筒内噴射式内燃機関の構成および筒内ガスの気流制御の手法を説明するための図である。
符号の説明
10、50 筒内噴射式内燃機関
12 ピストン
16 燃焼室
18 吸気通路
18a 上側吸気通路
18b 下側吸気通路
20 排気通路
20a 上側排気通路
20b 下側排気通路
22 吸気弁
24 排気弁
26 燃料噴射弁
28 点火プラグ
30 吸気側隔壁(タンブルプレート)
32 吸気制御弁
34 排気側隔壁(タンブルプレート)
36 排気制御弁
38 吸気可変動弁機構
40 排気可変動弁機構
42 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (6)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を直接噴射するように配置された燃料噴射弁と、
    排気弁の少なくとも閉じ時期を変更可能とする排気可変動弁機構と、
    吸気通路を、上側吸気通路と下側吸気通路に区画するための吸気側隔壁と、
    排気通路を、上側排気通路と下側排気通路に区画するための排気側隔壁と、
    前記上側吸気通路および下側吸気通路を開閉する吸気制御弁と、
    前記上側排気通路および前記下側排気通路を開閉する排気制御弁と、
    筒内温度が低い特定の運転条件下において、吸気行程中の所定期間に排気弁が開かれるように制御するバルブタイミング制御手段と、
    前記特定の運転条件下において、前記上側吸気通路または前記下側吸気通路が閉塞されるように前記吸気制御弁を制御し、かつ、前記上側排気通路または前記下側排気通路が閉塞されるように前記排気制御弁を制御する気流制御手段と、
    を備えることを特徴とする筒内噴射式内燃機関。
  2. 吸気弁の少なくとも開き時期を変更可能とする吸気可変動弁機構を更に備え、
    前記バルブタイミング制御手段は、前記特定の運転条件下においては、排気上死点から排気上死点後30°CAまでの期間中に、吸気弁が既に開いている排気弁とともに開いた状態となるように吸気可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項1記載の筒内噴射式内燃機関。
  3. 前記気流制御手段は、前記上側吸気通路および前記上側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
    前記燃料噴射弁は、噴射孔を排気側に向けて配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の筒内噴射式内燃機関。
  4. 前記気流制御手段は、前記上側吸気通路および前記下側排気通路が閉塞されるように、或いは、前記下側吸気通路および前記上側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
    前記燃料噴射弁は、筒内に流入する内部EGRガスに向けて燃料が噴射されるように配置されており、
    前記筒内噴射式内燃機関は、吸気行程中に排気弁が開いている期間中に燃料が噴射されるように前記燃料噴射弁を制御する噴射時期制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の筒内噴射式内燃機関。
  5. 前記気流制御手段は、前記下側吸気通路および前記下側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
    前記燃料噴射弁は、点火プラグ付近に向けて燃料が噴射されるように配置されており、
    前記筒内噴射式内燃機関は、吸気行程の前半に燃料が噴射されるように前記燃料噴射弁を制御する噴射時期制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の筒内噴射式内燃機関。
  6. 前記気流制御手段は、前記上側吸気通路および前記上側排気通路が閉塞されるように、前記吸気制御弁および前記排気制御弁を制御し、
    前記燃料噴射弁は、噴射孔を吸気側に向けて配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の筒内噴射式内燃機関。
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