JP2009039894A - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノズルプレートを保護するとともに静電気を除電することで、耐久性を向上させた液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】ノズル開口26から液滴を吐出させる記録ヘッド3であって、圧力変動を与える圧電振動子29を備えた振動子ユニット22と、複数のノズル開口26を開口したノズルプレート25及びノズル開口26に連通する圧力発生室35を形成した流路形成基板24からなる流路ユニット17と、振動子ユニット22及び流路ユニット17を保持するヘッドケース16とから構成され、ヘッドケース16の側面に、流路ユニット17のノズル開口26先端側に向かって延在して、先端部28が少なくともノズルプレート25の表面38に対して同一乃至突出した状態でサイド金具27を固定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッドなどの液体噴射ヘッドに係り、特に、ノズルに連通する圧力発生室に圧力変動を与えて、圧力発生室内の液滴をノズルから吐出させる液体噴射ヘッドに関する。
圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口(ノズルの一種)から液滴として吐出(噴射)させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという)などの画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)、液晶ディスプレーなどのカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro
Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)などの電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどがある。
例えば、上記の記録ヘッドでは、リザーバから圧力発生室を経てノズルに至る一連の液体流路が形成された流路ユニットや圧力発生室の容積を変動可能な圧力発生素子を有するアクチュエータユニットなどを樹脂製のヘッドケースに取り付けて構成されている。上記流路ユニットには、ノズルを開設した金属製のノズルプレート(ノズル形成部材の一種)が含まれている。
このような記録ヘッドにおけるノズルプレートは、ノズルプレートのノズル開口を露出可能な露出窓部が開設された金属製のヘッドカバーによって保護された状態でヘッドケースに固定されるようになっている。このヘッドカバーは、ヘッドユニットやノズルプレートを保護し、各部の剥離を防止する機能を果たすものである。また、このヘッドカバーは、接地電位に設定されており、ノズルプレートに接触して導通することで、記録紙などから発生した静電気をノズルプレートから除電するようになっている。これにより、例えば、静電気がノズルプレートを通じて伝達することによる駆動回路などの損傷(静電破壊)や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤作動などの不具合を防止するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−74676号公報
このような構成を採る記録ヘッドは、ワイパーによってノズルプレートの表面に付着した液体などを払拭するためのクリーニング作業の際に、ワイパーがヘッドカバーとノズルプレートとの高さ位置が異なることにより生じる段差を摺動することによって、ワイパーの先端が磨耗や破損する虞があった。また、ノズルプレートの縁をヘッドカバーが覆ってしまうので、ノズルプレートが露出する面、即ちノズルプレートにおけるノズル開口を開設する面積が狭くなってしまう虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズルプレートを保護するとともに静電気を除電することで、耐久性を向上させた液体噴射ヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射ヘッドは、ノズルから液滴を吐出させる液体噴射ヘッドであって、
圧力変動を与える圧力発生素子を備えたアクチュエータユニットと、
複数のノズルを開口したノズル形成部材及び前記ノズルに連通する圧力発生室を形成した流路形成基板からなる流路ユニットと、
前記アクチュエータユニット及び前記流路ユニットを保持するヘッドケースとから構成され、
前記ヘッドケースの側面に、前記流路ユニットのノズル先端側に向かって延在して、先端部が少なくとも前記ノズル形成部材の先端側表面に対して同一乃至突出した状態で金属を固定したことを特徴とする。
上記構成によれば、ヘッドケースの側面に、流路ユニットのノズル先端側に向かって延在して、先端部が少なくともノズル形成部材の先端側表面に対して同一乃至突出した状態で金属を固定したので、記録紙などの吐出対象物(噴射対象物)が帯電した場合には、この吐出対象物からの距離が最も近い金具へ放電することとなる。このため、金属を接地電位に設定することで、静電気による駆動回路の損傷や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤作動などの不具合を防止できる。また、金具が流路ユニットの側面を覆うこととなるので、ノズル形成部材の表面に付着した液体などを払拭するためのワイパーブレードによるワイピング(払拭)作業の際に、流路ユニットの側面を保護すると共に、ノズル形成部材が剥がれることを防止することができる。さらに、金属によってヘッドケースの剛性を上げることができ、その結果、クロストークを抑制することができると共に、吸湿による膨潤も抑制することができる。そのため、液体噴射ヘッドの信頼性を向上することができる。
上記構成において、前記ノズル形成部材及び前記金属が、電気的に接続されていることが望ましい。
上記構成によれば、ノズル形成部材及び金属が、電気的に接続されているので、静電気がノズル形成部材に落ちたとしても、静電気を金属側に導通させると共に、金属を接地させることで静電気を確実に除電することができる。
上記構成において、前記金属は、複数のノズルを列設したノズル列方向に沿ったケース側面に固定されていることが望ましい。
上記構成によれば、金属は、複数のノズルを列設したノズル列方向に沿ったケース側面に固定されているので、ノズル形成部材の表面に付着した液体などを払拭するためのワイパーブレードなどによるワイピング(払拭)作業の際に、ワイパーブレードの相対的な摺動に対して流路形成基板やノズル形成部材の側面を保護し、各部の剥離を防止すると同時に、ノズル形成部材のノズル列方向に交差した両縁は露出させることができるので、ノズルの開口領域の自由度が拡がる。
上記構成において、前記金属は、複数のノズルを列設したノズル列方向と直交した方向のケース側面に固定されていることが望ましい。
上記構成によれば、金属は、複数のノズルを列設したノズル列方向と直交した方向のケース側面に固定されているので、例えばヘッドケースがノズル列方向に長い矩形状である場合などでは、ノズル列方向のヘッドケース側面に金属を配置する場合よりも小さい幅の金属で済む。そのため、金属を小型化することができ、そして液体噴射ヘッドを軽量化できるので、高速で往復走査させる場合に慣性力が小さく有利である。
上記構成において、前記金属は、ワイピング方向と交差するケース側面に固定されていることが望ましい。
なお、ワイピング方向とは、ワイパーブレードなどが相対的に摺動することで、ノズル形成部材の表面を払拭する方向である。
上記構成によれば、金属は、ワイピング方向と交差するケース側面に固定されているので、ワイピング(払拭)の際のワイパーブレードの相対的な摺動に対して流路形成基板やノズル形成部材の側面を保護し、各部の剥離を防止できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面などを参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、本実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」という)を例に挙げて説明する。
図1はインクジェット式記録装置の斜視図である。まず、記録ヘッドを搭載するインクジェット式記録装置(以下、プリンタという)の概略構成について、図1を参照して説明する。例示したプリンタ1は、記録紙などの記録媒体(吐出対象物)2の表面へ液体状のインクを吐出して画像などの記録を行う装置である。このプリンタ1は、インクを吐出(噴射)する記録ヘッド3(本発明における液体噴射ヘッドの一種に相当)と、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4と、キャリッジ4を主走査方向(図1に矢印Xで示す)に移動させるキャリッジ移動機構5と、記録媒体2を副走査方向(主走査方向に直交する方向。図1に矢印Yで示す)に移送するプラテンローラ6などを備えている。ここで、上記のインクは、本発明の液体の一種であり、インクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモータなどのパルスモータ9により駆動される。従って、パルスモータ9が作動すると、キャリッジ4は、プリンタ1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向X(記録紙2の幅方向)に往復移動する。
プリンタ1の非記録領域であるホームポジションには、キャップ部材11と、キャップ部材11に隣接したワイパーブレード12が配設されている。キャップ部材11は、トレイ状に形成され、記録ヘッド3の後述するノズルプレート25(本発明におけるノズル形成部材の一種に相当)の表面38(本発明における先端側表面の一種に相当)に当接する。キャップ部材11内の空間は、封止空部(図示せず)として機能し、この封止空部内に記録ヘッド3のノズル開口26(図2参照。本発明におけるノズルの一種に相当)を臨ませた状態でノズルプレート25の表面38に密着可能に構成されている。このキャップ部材11には、ポンプユニット13が接続されており、このポンプユニット13の作動によって封止空部内を負圧化することができる。そして、ノズルプレート25の表面38への密着状態でポンプユニット13を作動し、封止空部(密閉空間)内を負圧化すると、ノズル開口26から記録ヘッド3内のインクや気泡が吸引されてキャップ部材11の封止空部内に排出されるようになっている。つまり、このキャッピング機構12は、記録ヘッド3内のインクや気泡を強制的に吸引排出する動作(以下、クリーニング動作という)を行う構成になっている。
ワイパーブレード12は、記録ヘッド3が通過する際に、後述するノズルプレート25の表面38を払拭(ワイピング)する。ワイパーブレード12は、ゴムなどの弾性体から構成されており、矢印Yに沿って延在する。ワイパーブレード12は、キャリッジ4の主走査方向Xへの移動に対して、ノズルプレート25の表面38に摺動することで、その表面38に付着した廃インクなどを払拭する。このワイピング動作の詳細については後述する。
次に、記録ヘッド3の構成について説明する。ここで、図2はキャリッジ4に取り付けられる記録ヘッド3の分解斜視図であり、図3は記録ヘッド3の要部断面図である。例示した記録ヘッド3は、カートリッジ基台15(以下、「基台」という)と、ヘッドケース16と、流路ユニット17と、振動子ユニット22(本発明におけるアクチュエータユニットの一種に相当)などから概略構成されている。
基台15は、例えば合成樹脂によって成型されており、図3に示すように、その上面にはフィルタ18を介在させた状態でインク導入針19が取り付けられる。そして、基台15に取り付けられたインク導入針19にはインクカートリッジ7が装着される。
基台15の前述したインク導入針19が取り付けられる上面とは反対側となる他面には、図3に示すように、回路基板20が取り付けられる。この回路基板20は、例えば後述する圧電振動子29への駆動信号の供給を制御するためのドライブ回路や、プリンタ本体側との接続のためのコネクタ、インク供給用の貫通孔などを備えている。そして、この回路基板20は、パッキンとして機能する継ぎ手21を介して基台15に取り付けられている。
ヘッドケース16は、基台15の下に固定され、後述する圧電振動子29を有する振動子ユニット22を収容するためのケーシングである。このため、ヘッドケース16には、振動子ユニット22を収容可能な収容空部32が形成されている。そして、振動子ユニット22は、この収容空部32内に挿入され、接着などによって固定されている。そして、ヘッドケース16の基台15の取付面とは反対側の先端面には、流路ユニット17が接着剤などにより固定されている。
流路ユニット17は、弾性板23、流路形成基板24、及びノズルプレート25を積層した状態で接着剤などで接合して一体化することにより作製されている。
ノズルプレート25は、本発明におけるノズル形成部材であり、例えばステンレス製の薄板から作製され、プリンタ1のドット形成密度に対応したピッチで微細なノズル開口26が列状に形成されている(図2に、このノズル列方向を矢印Kで示す)。なお、矢印Kは、前述した副走査方向を示す矢印Yと互いに平行となっている。
上記の振動子ユニット22は、図2に示すように、圧電振動子群30と、各圧電振動子群30が接合される固定板31と、圧電振動子群30に回路基板20からの駆動信号を供給するためのフレキシブルケーブル(FC)などから構成される。本実施形態の圧電振動子群30は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子29(本発明における圧力発生素子の一種に相当)を備える。各圧電振動子29は、固定端部が固定板31上に接合され、自由端部が固定板31の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子29は、所謂片持ち梁の状態で固定板31上に取り付けられている。また、各圧電振動子29を支持する固定板31は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。なお、圧力発生手段としては、上記圧電振動子以外にも、静電アクチュエータ、磁歪素子、発熱素子などを用いることができる。
ヘッドケース16の内部には、上記の振動子ユニット22を収納可能な収納空部32を、ヘッドケース16の高さ方向を貫通させた状態で形成している。そして、固定板31の背面を、収納空部32を区画するケース内壁面に接着することで、振動子ユニット22は収納空部32内に収納・固定されている。
流路形成基板24は、共通インク室33となる空部、インク供給口34となる溝部、及び、圧力発生室35となる空部を隔壁で区画した状態で各ノズル開口26に対応させて複数形成した板状の部材である。この流路形成基板24は、例えば、シリコンウェハーをエッチング処理することによって作製される。上記の圧力発生室35は、ノズル開口26の前述した矢印Kに対して直交する方向に細長い室として形成されている。また、共通インク室33は、ヘッドケース16の高さ方向を貫通して形成されたインク連通路37(本発明におけるヘッド流路の一種に相当)を介してインク導入針19のインク導入路19´と連通し、インクカートリッジ7に貯留されたインクが導入される室である。そして、この共通インク室33に導入されたインクは、インク供給口34を通じて各圧力発生室35に供給される。
弾性板23は、ステンレス鋼などの金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この弾性板23の圧力発生室35に対応する部分には、圧電振動子29の自由端部の先端を接合するための島部36が形成されており、この部分がダイヤフラム部として機能する。また、弾性板23は、共通インク室33となる空部の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部としても機能する。このコンプライアンス部として機能する部分については弾性フィルムだけにしている。
この記録ヘッド3は、圧電振動子29を素子長手方向に伸縮させると、島部36が圧力発生室35に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力発生室35の容積が変化し、圧力発生室35内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル開口26からインク滴(液滴の一種)が吐出される。
ヘッドケース16の側面には、図3に示すように、さらに矩形板状のサイド金具27(本発明における金属の一種に相当)が取り付けられる。サイド金具27は、例えばステンレス板など金属製の板材によって作製されている。
サイド金具27は、ヘッドケース16の剛性を高める。そのため、サイド金具27が固定された記録ヘッド3は、クロストークが抑制されると共に、防湿による膨潤を抑制する。
このサイド金具27の先端部28、即ち、ノズルプレート25側の端部には、先端に向かって厚みが次第に薄くなるテーパー面28´が形成されている。また、サイド金具27は、その表面が前述したノズル列方向(矢印K)と平行となるように取り付けられている。即ち、サイド金具27は、ヘッドケース16の主走査方向Xに向いた左右の両側面それぞれに固定されている。そして、サイド金具27は、グランドラインに接続することにより接地電位に設定されている。
サイド金具27の先端部28は、流路ユニット17のノズルプレート25の表面38よりも間隔H(図3を参照)だけ突出している。即ち、サイド金具27は、流路ユニット17のノズル開口26先端側に向かって延在しており、その先端部28がノズルプレート25の表面38よりも突出した状態で固定されている。例えば、間隔Hは、0.1〜0.2mmとなっている。
次に、サイド金具27を備えた記録ヘッド3が、キャリッジ移動機構5によって、移動する際の動作について説明する。まず、記録紙などの記録媒体2に印字する場合には、図1に示すように、プラテンローラ6などの紙送り機構により送られた記録媒体2の表面が、記録ヘッド3のノズル開口26先端側と相対するように位置付けられる。即ち、記録媒体2に対して、ノズルプレート25の表面38及びサイド金具27の先端部28が相対する。この際のノズルプレート25の表面38と記録媒体2との距離は、例えば、1.7mm程度に設定されている。つまり、サイド金具27の先端部28と記録媒体2との距離は、1.5mm〜1.6mmとなる。
そして、キャリッジ4に取り付けられた記録ヘッド3をキャリッジ移動機構5によって、主走査方向Xに往復移動させながら、記録媒体2にインクを吐出すると、記録媒体2がインクによって膨潤したり、或いは紙送りで撓んだりした際に、記録媒体2が記録ヘッド3(ノズルプレート25の表面38及びサイド金具27)に、近づくことがある。この時、記録媒体2が摩擦などで帯電すると、或いは帯電していると、記録媒体2の静電気は、最も近くにあるサイド金具27に放電することとなる。
また、ワイパーブレード12によって、ノズルプレート25の表面38をワイピングするワイピング動作の場合には、ワイパーブレード12の先端が、サイド金具27に当接した後に、ノズルプレート25の表面38と摺動する。こうして、ノズルプレート25の表面38に付着したインクなどを払拭する。つまり、ワイパーブレード12は、流路形成基板24やノズルプレート25の側面とは当接せずに、ノズルプレート25の表面38に付着したインクなどを払拭する。
このように、本実施形態のサイド金具27は、ヘッドケース16の側面に、流路ユニット17のノズル開口26先端側に向かって延在して、先端部28がノズルプレート25の表面38に対して突出した状態でサイド金具27を固定したので、記録紙などの記録媒体2が帯電した場合には、記録媒体2との距離が近いサイド金具27へ放電することとなる。このため、サイド金具27を接地電位に設定することで、駆動回路などの静電破壊や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤作動などの不具合を防止できる。また、サイド金具27が流路ユニット17の側面を覆うこととなるので、ワイパーブレード12によるワイピング(払拭)作業などの際に、流路ユニット17の側面を保護すると共に、ノズルプレート25が剥がれることを防止することができる。さらに、金属によってヘッドケースの剛性を上げることができ、その結果、クロストークを抑制することができると共に、吸湿による膨潤も抑制することができる。そのため、記録ヘッド3の信頼性、耐久性を向上することができる。
また、複数のノズル開口26を列設したノズル列方向Kに沿ったヘッドケース16の側面に固定されているので、ノズルプレート25のノズル列方向Kに交差した両縁は露出させることができ、ノズル開口26の開口範囲の自由度が高まる。さらに、ワイパーブレード12などによるワイピング(払拭)作業の際に、ワイパーブレード12の相対的な摺動に対して流路形成基板24やノズルプレート25の側面を保護し、各部の剥離を防止することができる。そして、流路ユニット17の側面に凹凸や段差がある場合には、この凹凸等にワイパーブレード12が接触することによってワイパーブレード12が摩耗あるいは損傷することを防止することができる。
また、サイド金具27の先端部28側にテーパー部28´が形成されているので、ワイパーブレード12によるワイピング(払拭)作業の際に、ワイパーブレード12がサイド金具27に引っ掛かることなくワイパーブレード12をノズルプレート25側に円滑に案内することができる。これにより、ワイパーブレード12の先端が磨耗や破損することを防止できる。
先端部28が流路ユニット17のノズルプレート25の表面38よりも間隔H(図3を参照)だけ突出していたが、本発明の記録ヘッド40のサイド金具41は、図4に示すように、先端部28が流路ユニット17のノズルプレート25の表面38に対して同一平面状に位置した状態で固定されていても良い。即ち、本発明のサイド金具27,41は、先端部28が少なくとも流路ユニット17のノズルプレート25の表面38よりも後退しない位置にあれば良い。
このように、サイド金具41は、ヘッドケース16の側面に、流路ユニット17のノズル開口26先端側に向かって延在して、先端部28がノズルプレート25の表面38に対して同一平面状に位置した状態で固定したので、記録紙などの吐出対象物2との擦動などの摩擦によって吐出対象物2が帯電した場合には、サイド金具27を接地電位に設定することで、駆動回路などの損傷(静電破壊)や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤作動などの不具合を防止できる。また、サイド金具27が流路ユニット17の側面を覆うこととなるので、ノズルプレート25の表面38に付着した液体などを払拭するためのワイパーブレード12などによるクリーニング作業などの際に、流路ユニット17の側面を保護すると共に、ノズルプレート25が剥がれることを防止することができる。そのため、記録ヘッド3の信頼性を向上することができる。さらに、サイド金具27の先端部28とノズルプレート25の表面38との高さ方向の段差(位置ずれ)を無くすことによって、ワイパーブレード12自体の磨耗や破損を防止することができる。そして、サイド金具27の先端部28がノズルプレート25の表面38から突出しないようにすることで、その分、ノズルプレート25の表面38と記録媒体2との距離を縮めることができ、その結果、ノズル開口26から吐出されるインクの着弾精度を向上させることができる。
また、ノズルプレート25と記録媒体2との距離(ギャップ)を小さく設定できるので、インク滴が小さくても設計通りの位置に着弾できると共に、噴霧状のミストになることを減少できる。
さらに、図4に示された本実施形態の記録ヘッド40は、導電性の接着剤42で、ノズルプレート25及びサイド金具27の間を埋めている。接着剤42は、ノズルプレート25及びサイド金具27を導通する。つまり、接着剤42で隙間充填するなどして、ノズルプレート25及びサイド金具27を、電気的に接続させて、両者を接地電位に設定することが望ましい。この様に構成すると、記録媒体2からの静電気がサイド金具27とノズルプレート25のいずれに流れても静電破壊などの不都合を確実に防止できる。
また、ノズルプレート25の幅方向の両端を延在させることで、ノズルプレート25とサイド金具27とを直接接触させて、ノズルプレート25及びサイド金具27が、電気的に接続されていても良い。
この様に、ノズルプレート25とサイド金具27を直接接触させても、静電気がノズルプレート25に落ちた場合に、静電気をサイド金具27側に導通させて、確実に除電することができる。
また、前述した実施形態のサイド金具27は、ノズル列方向Kに沿ったヘッドケース16の側面に固定されていたが、このサイド金具27は、ノズル列方向Kと直交した方向のヘッドケース16の側面に固定されていても良い。
上記構成によれば、サイド金具27は、ノズル列方向Kと直交した方向のヘッドケース16の側面に固定されているので、ノズル列方向Kのヘッドケース16側面にサイド金具27を配置するよりも小さい幅で済む。そのため、サイド金具27を小型化することができ、そして記録ヘッド3を軽量化できるので、高速で往復走査しても振動が少ない。
さらに、サイド金具27は、ワイピング方向と交差するヘッドケース16の側面に固定されていても良い。このようにサイド金具27を固定することで、ワイピング(払拭)の際のワイパーブレード12の相対的な摺動に対して流路形成基板24やノズルプレート25の側面を保護し、各部の剥離を防止できる。
以上は、液体噴射装置の一種であるプリンタ1を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射装置にも適用することができる。例えば、液晶ディスプレーなどのカラーフィルタを製造するディスプレー製造装置,有機EL(Electro
Luminescence)ディスプレーやFED(面発光ディスプレー)などの電極を形成する電極製造装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置などにも適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。 他の実施形態における記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。
符号の説明
3…記録ヘッド,16…ヘッドケース,17…流路ユニット,22…振動子ユニット,24…流路形成基板,25…ノズルプレート,26…ノズル開口,27…サイド金具,28…先端部,29…圧電振動子,35…圧力発生室,38…表面,40…記録ヘッド,41…サイド金具,K…ノズル列方向

Claims (5)

  1. ノズルから液滴を吐出させる液体噴射ヘッドであって、
    圧力変動を与える圧力発生素子を備えたアクチュエータユニットと、
    複数のノズルを開口したノズル形成部材及び前記ノズルに連通する圧力発生室を形成した流路形成基板からなる流路ユニットと、
    前記アクチュエータユニット及び前記流路ユニットを保持するヘッドケースとから構成され、
    前記ヘッドケースの側面に、前記流路ユニットのノズル先端側に向かって延在して、先端部が少なくとも前記ノズル形成部材の先端側表面に対して同一乃至突出した状態で金属を固定したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記ノズル形成部材及び前記金属が、電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記金属は、複数のノズルを列設したノズル列方向に沿ったケース側面に固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記金属は、複数のノズルを列設したノズル列方向と直交した方向のケース側面に固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記金属は、ワイピング方向と交差するケース側面に固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8210656B2 (en) 2009-07-23 2012-07-03 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
JP2014151469A (ja) * 2013-02-05 2014-08-25 Seiko Epson Corp 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

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