JP2009039240A - 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム - Google Patents

超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2009039240A
JP2009039240A JP2007206228A JP2007206228A JP2009039240A JP 2009039240 A JP2009039240 A JP 2009039240A JP 2007206228 A JP2007206228 A JP 2007206228A JP 2007206228 A JP2007206228 A JP 2007206228A JP 2009039240 A JP2009039240 A JP 2009039240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
flow velocity
observation point
unit
volume data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007206228A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Gunji
隆之 郡司
Kazutoshi Sadamitsu
和俊 貞光
Yutaka Kobayashi
豊 小林
Shigehiro Omori
慈浩 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007206228A priority Critical patent/JP2009039240A/ja
Publication of JP2009039240A publication Critical patent/JP2009039240A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

【課題】被検体内における運動体の位置とその運動体の流速とが表された画像を生成することが可能な超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波プローブ2と送受信部3とによって被検体に対して超音波を送信することで、被検体のボリュームデータを取得する。抽出部61は、そのボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。観測点設定部91は、3次元領域における血管の各部に対して観測点を設定する。超音波プローブ2と送受信部3とによって各観測点に対してドプラスキャンを行なうことで、各観測点の血流速度を取得する。色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの各部に、各観測点の血流速度の大きさに応じた色を割り当てる。3次元画像生成部66は、色が割り当てられたボリュームデータに基づいて血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、被検体を超音波で走査することで、被検体内の形態を表す画像を取得し、被検体内を流れる血流などの運動体の流速を求める超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラムに関する。
超音波診断装置は、ドプラスキャンを行なうことで、被検体内を流れる血流などの運動体の流速を求めることができる。従来においては、パワードプラ法(Power Angio)を用いることで、被検体内の血流を立体的に表す3次元画像を取得し、その3次元画像を表示することが行われていた。このパワードプラ法を用いて得られた3次元画像を観察することで、血管の走行を把握することができる。また、パワードプラ法によると、送受信する超音波の角度依存性を低減し、血流を表す画像の色の反転やノイズ比を改善することができる。
また、被検体内の組織を3次元的に表すボリュームデータから、血管の位置情報を抽出する技術が知られている(例えば特許文献1)。これによると、関心領域における血管の立体像を描出することができる。
特開平8−131429号公報
しかしながら、パワードプラ法では、血管の走行を把握することができるが、高い精度で血管の各部における血流値を得ることが困難であった。そのため、血管の各部における血流値をより正確に把握することが困難であった。
また、腫瘍の経過を診断するときや、腫瘍を摘出するときには、臓器における血管の情報を的確に把握することが要求されている。例えば、臓器における血管の位置や血流速度などを的確に把握することが求められている。そのため、臓器における血管の位置や血流速度の把握に供することが可能な情報が望まれている。さらに、血管については、血管狭窄が発生している位置を的確に把握できる情報が望まれている。
この発明は上記の問題を解決するものであり、被検体内における運動体の位置とその運動体の流速とが表された画像を生成することが可能な超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、被検体に対して超音波を送信し、前記被検体のボリュームデータを取得する画像取得手段と、前記被検体のボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する抽出手段と、前記抽出された血管の形態を表すボリュームデータに基づいて、前記3次元領域における前記血管に沿って観測点を設定する観測点設定手段と、前記3次元領域において設定された各観測点が示す位置に超音波を送信してドプラスキャンを実行することで、前記血管の前記観測点が設定された箇所における運動体の流速を取得する流速取得手段と、前記取得された流速の大きさに応じた色を、前記血管の形態を表すボリュームデータにおける前記観測点が設定された箇所に割り当てることで、各箇所に色が割り当てられた色ボリュームデータを生成する配色手段と、前記色ボリュームデータに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
また、請求項12に記載の発明は、コンピュータに、被検体に対して超音波を送信することで取得された前記被検体のボリュームデータを受け付け、前記被検体のボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する抽出機能と、前記3次元空間における血管の各部において取得された運動体の流速を受け付けて、前記各部における流速の大きさに応じた色を、前記血管の形態を表すボリュームデータの各部に割り当てることで、各部に色が割り当てられた色ボリュームデータを生成する配色機能と、前記色ボリュームデータに基づく画像を表示装置に表示させる表示制御機能と、を実行させることを特徴とする超音波画像処理プログラムである。
この発明によると、血管の形態を表す画像に、運動体(血液)の流速の大きさに応じた色を割り当てることにより、操作者は、3次元空間における血管の位置と、その血管の各部における運動体(血流)の速度を明確に把握することが可能となる。そのことにより、操作者は、画像に割り当てられている色に基づいて、例えば血管狭窄が発生している位置を明確に特定することが可能となる。
(構成)
この発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成について図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置を示すブロック図である。
この実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、信号処理部4、データ記憶部5、画像処理部6、表示制御部7、ユーザインターフェース(UI)8、及び制御部9を備えている。
超音波プローブ2には、複数の超音波振動子が2次元的に配置された2次元アレイプローブが用いられる。2次元アレイプローブは、超音波の送受信によって3次元の領域を走査(スキャン)することができる。また、超音波プローブ2には、複数の超音波振動子が所定方向(走査方向)に1列に配置された1次元アレイプローブを用いても良い。さらに、超音波プローブ2には、走査方向に直交する方向(揺動方向)に超音波振動子を機械的に揺動させることで3次元の領域を走査することができる1次元アレイプローブを用いても良い。
送受信部3は送信部と受信部とを備え、超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させるとともに、超音波プローブ2が受信したエコー信号を受信する。
送受信部3の送信部は、図示しないクロック発生回路、送信遅延回路、及びパルサ回路を備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する回路である。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルサ回路は、各振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを内蔵し、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、超音波プローブ2の各振動子に供給するようになっている。
また、送受信部3の受信部は、図示しないプリアンプ回路、A/D変換回路、及び受信遅延・加算回路を備えている。プリアンプ回路は、超音波プローブ2の各振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延・加算回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。なお、この送受信部3によって加算処理された信号を「RFデータ」と称することとする。
信号処理部4は、Bモード処理部41とドプラ処理部42を備えている。
Bモード処理部41は、エコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。具体的には、Bモード処理部41は、送受信部3から送られる信号に対してバンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。
ドプラ処理部42は、例えばパルスドプラ法(PWドプラ法)により血流情報を生成する。パルスドプラ法によると、パルス波を用いているため、ある特定の深度のドプラ偏移周波数成分を検出することができる。このように距離分解能を有するため、特定部位の組織や血流の速度計測が可能となっている。ドプラ処理部42は、送受信部3から送られる信号に対して、所定の大きさを有する観測点(サンプルポジション)内における受信信号を位相検波することによりドプラ偏移周波数成分を取り出し、さらにFFT処理を施して、所定の大きさを有する観測点(サンプルポジション)内の血流速度を表すドプラ周波数分布を生成する。
また、信号処理部4は、カラーモード処理部を備えていても良い。このカラーモード処理部は動いている血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。血流情報には、速度、分散、パワー等の情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。
なお、超音波プローブ2、送受信部3、及び信号処理部4が、この発明の「画像取得手段」の1例に相当する。
信号処理部4は、超音波ラスタデータを画像処理部6に出力する。また、信号処理部4は、超音波ラスタデータをデータ記憶部5に出力し、データ記憶部5は、その超音波ラスタデータを記憶する。また、超音波プローブ2と送受信部3とによってボリュームスキャンを実行することでボリュームデータが取得された場合、信号処理部4は、そのボリュームデータを画像処理部6に出力する。また、信号処理部4は、そのボリュームデータをデータ記憶部5に出力し、データ記憶部5はそのボリュームデータを記憶する。すなわち、超音波プローブ2と送受信部3とによって3次元の領域を走査することでボリュームデータが取得された場合、データ記憶部5にはその3次元の領域を表すボリュームデータが記憶される。
この実施形態においては、被検体の血管を撮影対象の1例とし、被検体に対してボリュームスキャンを実行することで、血管が含まれるボリュームデータを取得する場合について説明する。
次に、画像処理部6と制御部9について説明する。画像処理部6は、抽出部61、配色部62、及び3次元画像生成部66を備えている。配色部62は、色決定部63、補間部64、及び色割当部65を備えている。また、制御部9は、観測点設定部91と角度補正部92を備えている。
抽出部61は、信号処理部4からボリュームデータを受けて、そのボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。また、抽出部61は、データ記憶部5からボリュームデータを読み込み、そのボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出しても良い。抽出部61は、従来技術に係る抽出方法によって、血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。例えば、抽出部61は、ボリュームデータを構成する各点の画素値に基づいて、血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。また、抽出部61は、特開平8−131429号公報に開示されている抽出技術を用いて、血管の形態を表すボリュームデータを抽出しても良い。
ここで、血管の形態を表すボリュームデータについて図2を参照して説明する。図2は、血管の形態を表すボリュームデータを模式的に示す図である。抽出部61は、超音波の送受信によって取得されたボリュームデータから、図2に示すように、3次元空間に分布する血管の形態を表すボリュームデータ10を抽出する。
そして、抽出部61は、血管の形態を表すボリュームデータを配色部62の色割当部65に出力する。さらに、抽出部61は、3次元空間における血管の位置を示す情報(座標情報)を制御部9に出力する。
また、画像処理部6は、データ記憶部5からボリュームデータを読み込み、そのボリュームデータに基づいて、所定方向に沿った複数の断層像データを生成しても良い。この場合、画像処理部6は、それら複数の断層像データに基づいて、ボリュームデータを再構成する。抽出部61は、再構成されたボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出しても良い。そして、抽出部61は、血管の形態を表すボリュームデータを色割当部65に出力する。さらに、抽出部61は、3次元空間における血管の位置を示す情報(座標情報)を制御部9に出力する。
制御部9の観測点設定部91は、抽出部61から3次元空間における血管の座標情報を受けて、3次元空間における血管に沿って複数の観測点(サンプルポジション)を設定する。この観測点は3次元空間において所定の大きさを有し、3次元空間において所定の範囲を占めている。この観測点によって特定される範囲が、ドプラスキャンの対象となる範囲であり、その観測点における血流情報が取得される。そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報を送受信部3に出力する。なお、観測点設定部91が、この発明の「観測点設定手段」の1例に相当する。
送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、超音波プローブ2によって超音波ビームを偏向させ、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。そして、送受信部3は、ドプラスキャンによって得られた各観測点のドプラ情報をドプラ処理部42に出力する。ドプラ処理部42は、送受信部3から出力されたドプラ情報に基づいて、各観測点における血流の速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを配色部62に出力する。また、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の座標情報と各観測点の血流速度とをデータ記憶部5に出力する。データ記憶部5は、各観測点の座標情報と血流速度を記憶する。
なお、超音波プローブ2、送受信部3、及び信号処理部4が、この発明の「流速取得手段」の1例に相当する。
配色部62の色決定部63は、ドプラ処理部42から各観測点の血流速度を受けて、各観測点の血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。例えば、血流速度の大きさと色とを対応付けた色テーブルを予め記憶部(図示しない)に記憶させておく。色決定部63は、その記憶部に記憶されている対応付けに従って、各観測点における血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。例えば、大きさが小さい血流速度(遅い血流速度)には青色を対応させ、大きさが大きい血流速度(速い血流速度)には赤色を対応させる。そして、血流速度の大きさが小さくなるほど(血流速度が遅くなるほど)青系統が強い色を徐々に対応させ、血流速度の大きさが大きくなるほど(血流速度が速くなるほど)赤系統が強い色を徐々に対応させる。そして、色決定部63は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と、各観測点に対して決定した色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。なお、色決定部63が決定する色には、色の種類の他、色の濃淡や明暗や強弱で表される色調の程度が含まれていても良い。
色割当部65は、抽出部61から血管の形態を表すボリュームデータを受け、更に、色決定部63から各観測点に対する色を示す情報(色情報)を受け、そのボリュームデータの各観測点に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。すなわち、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色を、ボリュームデータの各観測点の位置に割り当てる。そして、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータを、3次元画像生成部66に出力する。なお、血流速度の大きさに応じた色が各部に割り当てられたボリュームデータを、便宜的に「色ボリュームデータ」と称する。また、色割当部65は、色ボリュームデータを図示しないデータ記憶部に出力し、そのデータ記憶部はその色ボリュームデータを記憶する。なお、色割当部65は、ボリュームデータの各部に、色の種類の他、色決定部63によって決定された色調の程度を割り当てても良い。
3次元画像生成部66は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)に対して、視点を設定し、その視点から色ボリュームデータに向けた視線方向に沿ってボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。そして、3次元画像生成部66は、その3次元画像データを表示制御部7に出力する。なお、操作者は操作部82を用いて任意の位置を指定することで、任意の位置に視点を設定することができる。また、3次元画像生成部66は、3次元画像データを図示しないデータ記憶部に出力し、そのデータ記憶部はその3次元画像データを記憶する。
表示制御部7は、3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。これにより、血管を立体的に表す3次元画像が表示部81に表示されるとともに、血管の各部に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられて表示されることになる。なお、色割当部65によってボリュームデータの各部に、血流速度の大きさに応じた色調の程度が割り当てられている場合は、その色調の程度で血流速度の大きさが表される。
また、色割当部65によって色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)や、3次元画像生成部66によって生成された3次元画像データは、図示しないデータ記憶部に記憶される。3次元画像生成部66は、そのデータ記憶部から色ボリュームデータを読み込み、その色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、3次元画像データを生成しても良い。また、表示制御部7は、そのデータ記憶部から3次元画像データを読み込み、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させても良い。
なお、制御部9は、超音波診断装置1の各部の動作を制御する。例えば、制御部9は、送受信部3による超音波の送受信を制御する。送受信部3は、制御部9による制御の下、超音波プローブ2によってボリュームスキャンを行なうことで、被検体のボリュームデータを取得する。また、送受信部3は、制御部9による制御の下、超音波プローブ2によってドプラスキャンを行なうことで、被検体のドプラ情報を取得する。
ここで、観測点(サンプルポジション)の設定例について図3から図8を参照して説明する。この実施形態では、1例として、第1の設定方法から第4の設定方法について説明する。
(第1の設定方法)
まず、第1の設定方法について図3を参照して説明する。図3は、血管に対する観測点(サンプルポジション)の第1の設定方法を示す模式図である。各観測点は所定の大きさを有し、所定の領域を占めている。観測点設定部91は、3次元空間における血管の座標情報に基づいて、3次元空間における血管11に沿って、一部分を隣り合う観測点に重ねて複数の観測点12A、12B、・・・、12N、・・・を設定する。すなわち、観測点設定部91は、血管11に沿って隣り合う各観測点について、互いに一部分が重なるように各観測点を設定する。各観測点は所定の大きさを有しているため、互いに一部分が重なるように設定することができる。例えば、観測点設定部91は、観測点12Aの一部分が、観測点12Aに隣り合う観測点12Bの一部分と重なるように、観測点12Aと観測点12Bを血管11に沿って設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Bの一部分が、観測点12Bに隣り合う観測点12Cの一部分と重なるように、観測点12Bと観測点12Cを血管11に沿って設定する。このように、観測点設定部91は、血管11に沿って隣り合う各観測点を、互いに一部分が重なる位置に設定する。例えば、重ねる範囲を記憶部(図示しない)に記憶させておく。観測点設定部91は、その記憶部に記憶されている重ねる範囲に従って、血管11に沿って隣り合う各観測点を、互いに一部分が重なる位置に設定する。なお、操作者は操作部82を用いて、重ねる範囲の大きさを任意に変更することができる。そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報を送受信部3に出力する。
送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。図3に示す例では、送受信部3は、隣り合う観測点と一部分が重なるようにして設定された観測点12A、12B、12C、・・・に対してドプラスキャンを行なうことで、観測点12Aなどのドプラ情報(血流情報)を取得する。ドプラ処理部42は、そのドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを色決定部63に出力する。
色決定部63は、ドプラ処理部42から各観測点の血流速度を受けて、各観測点の血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。色決定部63は、上述したように、図示しない記憶部に記憶されている色テーブルが示す対応付けに従って、各観測点における血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。図3に示す例では、色決定部63は、観測点12A、12B、・・・、12N、・・・の血流速度の大きさに応じて、観測点12Aなどに対する色を決定する。そして、色決定部63は、各観測点の位置を示す情報(座標情報)と、各観測点に対して決定した色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
色割当部65は、抽出部61から血管の形態を表すボリュームデータを受け、更に、色決定部63から各観測点に対する色を示す情報(色情報)を受け、血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。図3に示す例では、色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータに対して、観測点12A、12B、・・・、12N、・・・の位置に、色決定部63によって決定された色を割り当てる。
そして、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を、3次元画像生成部66に出力する。
なお、色割当部65は、隣り合う観測点と重なる範囲のパターンと色とに基づいて、各観測点間の位置合わせを行って、ボリュームデータの各観測点に色を割り当てる。これにより、各観測点間の位置合わせを精度良く行うことが可能となる。
3次元画像生成部66は、色ボリュームデータに対して視点を設定し、その視点から色ボリュームデータに向けた視線方向に沿ってボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。そして、3次元画像生成部66は、その3次元画像データを表示制御部7に出力する。
表示制御部7は、3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。これにより、血管を立体的に表す3次元画像が表示部81に表示されるとともに、血管の各部に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられて表示されることになる。
ここで、この実施形態に係る超音波診断装置1によって生成される3次元画像の1例を図4に示す。図4は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置によって生成される3次元画像の1例を示す図である。
表示制御部7は、図4に示すように、血管を立体的に表すとともに、血流速度の大きさに応じた色が各部に割り当てられた3次元画像20を表示部81に表示させる。また、表示制御部7は、血流速度の大きさと色との対応付けを示すカラーバー22を表示部81に表示させる。図4では、色を用いて血流速度の大きさを表す代わりに、便宜的に、血流速度の大きさに応じてハッチングの模様を変えている。例えば、血流速度の大きさが小さくなるほど(血流速度が遅くなるほど)青系統が強い色を徐々に対応させ、血流速度の大きさが大きくなるほど(血流速度が速くなるほど)赤系統が強い色を徐々に対応させる。すなわち、血流速度の大きさに応じて、グラデーションを徐々に変えて表示する。
操作者は、表示部81に表示されている3次元画像20を観察することで、血管の立体的な形態と、血管の各部における血流速度を一度に把握することが可能となる。すなわち、血管の形態を立体的に表す3次元画像20に、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられているため、3次元空間における血管の位置と、その血管を流れる血流の速度を明確に把握することが可能となる。
例えば、部位21のように、他の箇所に比べて血流速度が遅い箇所については、血管狭窄が発生している可能性がある。そのため、この3次元画像20を観察することで、操作者は、血管狭窄の可能性がある箇所を明確に特定することが可能となる。
また、この第1の設定方法によると、観測点の一部分を隣り合う観測点に重ねているため、隙間を空けずに血管の血流速度を取得することが可能となる。そのため、血管の各部における血流速度を精度良く求めることが可能となる。
(第2の設定方法)
次に、第2の設定方法について図5を参照して説明する。図5は、血管に対する観測点(サンプルポジション)の第2の設定方法を示す模式図である。観測点設定部91は、3次元空間における血管の座標情報に基づいて、3次元空間における血管11に沿って、予め設定された所定間隔をおいて観測点(サンプルポジション)12A、12B、12C、・・・を設定する。すなわち、観測点設定部91は、血管11に沿って隣り合う各観測点を、互いに所定間隔をおいて設定する。例えば、観測点設定部91は、観測点12Aに隣り合う観測点12Bを、観測点12Aから所定距離離れた位置に設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Bに隣り合う観測点12Cを、観測点12Bから所定距離離れた位置に設定する。このように、観測点設定部91は、血管11に沿って隣り合う各観測点を、互いに所定距離離れた位置に設定する。例えば、観測点間の距離(所定間隔)を記憶部(図示しない)に記憶させておく。観測点設定部91は、その記憶部に記憶されている所定間隔に従って、血管11に沿って隣り合う各観測点を、互いに所定距離離れた位置に設定する。なお、操作者は操作部82を用いて、観測点間の距離(所定間隔)を任意の距離(間隔)に変更することができる。そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報を送受信部3に出力する。
送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。図5に示す例では、送受信部3は、所定間隔をおいて設定された観測点12A、12B、12C、・・・に対してドプラスキャンを行なうことで、観測点12Aなどのドプラ情報(血流情報)を取得する。ドプラ処理部42は、そのドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを色決定部63に出力する。
色決定部63は、上述したように、図示しない記憶部に記憶されている色テーブルが示す対応付けに従って、各観測点における血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。図5に示す例では、色決定部63は、観測点12Aの血流速度の大きさに応じて、観測点12Aに対する色を決定し、観測点12Bの血流速度の大きさに応じて、観測点12Bに対する色を決定し、観測点12Cの血流速度の大きさに応じて、観測点12Cに対する色を決定する。そして、色決定部63は、各観測点の位置を示す情報(座標情報)と、各観測点に対して決定した色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
色割当部65は、上述したように、血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。図5に示す例では、色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータに対して、観測点12Aの位置に、色決定部63によって決定された色を割り当て、観測点12Bの位置に、色決定部63によって決定された色を割り当て、観測点12Cの位置に、色決定部63によって決定された色を割り当てる。そして、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を、3次元画像生成部66に出力する。
3次元画像生成部66は、色ボリュームデータに対して視点を設定し、その視点から色ボリュームデータに向けた視線方向に沿ってボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。そして、3次元画像生成部66は、その3次元画像データを表示制御部7に出力する。
表示制御部7は、3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。これにより、血管を立体的に表す3次元画像が表示部81に表示されるとともに、血管の各部に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられて表示されることになる。
以上のように、血管の形態を立体的に表す3次元画像に、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられているため、3次元空間における血管の位置と、その血管を流れる血流の速度を明確に把握することが可能となる。
また、第2の設定方法では、所定間隔をあけて各観測点(サンプルポジション)が設定されているため、血流速度の空間分解能は低下する。しかしながら、ドプラスキャンを行なう箇所が比較的少なくても済むため、スキャンから画像表示までに要する時間を短縮することが可能となる。すなわち、血管の形態を立体的に表す画像と各部の血流情報をリアルタイムに取得して表示することが可能となる。また、第2の設定方法は、超音波診断の初期段階において、血流情報を大まかに把握するときに有効である。血流情報を詳細に取得する場合は、観測点の数を増やすことで対応することが可能となる。例えば、超音波診断の初期段階においては、数が少ない観測点を設定することで血流速度を大まかに把握し、その後、観測点の数を増やすことで血流情報を詳細に取得する。
(血流速度の補間)
第2の設定方法においては、各観測点は互いに所定間隔をおいて設定されているため、血管に沿って隣り合う観測点の間の範囲(以下、「補間範囲」と称する場合がある)においては、血流速度が求められていない。その結果、その補間範囲に対しては、割り当てられる色が決定されていない。そこで、補間部64は、各観測点の血流速度に基づいて、補間範囲における血流速度を補間によって求める。例えば、補間部64は、血管に沿って隣り合う観測点の血流速度に基づき、直線補間やスプライン補間などの補間方法によって、隣り合う観測点間の補間範囲における血流速度を求める。そして、補間部64は、補間範囲における血流速度を色決定部63に出力する。
色決定部63は、補間部64から補間範囲の血流速度を受けて、補間範囲の血流速度の大きさに応じて、補間範囲に対する色を決定する。そして、色決定部63は、3次元空間における補間範囲の位置を示す情報(座標情報)と、補間範囲に対して決定された色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。色割当部65は、色決定部63から補間範囲に対する色を示す情報(色情報)を受け、血管の形態を表すボリュームデータの補間範囲に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。これにより、血管の形態を表すボリュームデータにおいて、各観測点に対しては実測によって得られた色が割り当てられ、補間範囲に対しては補間によって得られた色が割り当てられることになる。そして、色割当部65は、各部に色を割り当てたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を3次元画像生成部66に出力する。3次元画像生成部66は、色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで3次元画像データを生成する。
ここで、補間の1例について図6を参照して説明する。図6は、観測点(サンプルポジション)間の補間方法を説明するための図である。例えば図6(a)に示すように、観測点12Aと観測点12Bについては、それぞれ血流速度が求められて、それぞれ色が決定されている。一方、血管11に沿って隣り合う観測点12Aと観測点12Bとの間の補間範囲11aについては、血流速度が求められていない。その結果、補間範囲11aに対しては、割り当てられる色が決定されていない。
そこで、補間部64は、ドプラ処理部42から観測点12Aと観測点12Bの座標情報と血流速度を受けて、血管11に沿って隣り合う観測点12Aと観測点12Bとの間の補間範囲11aにおける血流速度を求める。例えば、補間部64は、直線補間やスプライン補間などの補間方法によって、補間範囲11aにおける血流速度を求める。このとき、補間部64は、観測点12Aから観測点12Bにかけて徐々に血流速度が変わるように、補間範囲11aに含まれる各部の血流速度を求めても良い。そして、補間部64は、補間範囲11aの血流速度を色決定部63に出力する。
色決定部63は、補間範囲11aに対して、血流速度の大きさに応じた色を決定する。そして、色決定部63は、3次元空間における補間範囲11aの位置を示す情報(座標情報)と、補間範囲11aに対して決定された色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
色割当部65は、色決定部63から補間範囲11aに対する色を示す情報(色情報)を受け、血管の形態を表すボリュームデータの補間範囲11aに対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。これにより、例えば図6(b)に示すように、補間範囲11aに対して、補間によって求められた色が割り当てられることになる。
補間部64は、補間範囲11a以外の補間範囲についても、補間によって血流速度を求める。色決定部63は、複数の補間範囲のそれぞれに対して、各補間範囲の血流速度に応じた色を決定する。そして、色割当部65は、色決定部63によって決定された色を、血管の形態を表すボリュームデータにおける補間範囲に割り当てる。これにより、血管の形態を表すボリュームデータの全ての範囲に対して、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられることになる。
そして、3次元画像生成部66は、各部に色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)にボリュームレンダリングを施すことで、3次元画像データを生成する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。例えば図4に示すように、表示制御部7は、血流速度に応じた色が各部に割り当てられた3次元画像20を表示部81に表示させる。
以上のように、観測点の数が少ない場合であっても、各観測点の間の血流速度を補間によって求めることで、血管の全体に対して色を割り当てて表示することが可能となる。
(第3の設定方法)
次に、第3の設定方法について図7を参照して説明する。図7は、血管に対する観測点(サンプルポジション)の第3の設定方法を示す模式図である。第3の設定方法においては、超音波によって走査される3次元空間内に予め関心領域(ROI)を指定しておく。関心領域(ROI)の指定は、操作者が操作部82を用いて行うことができる。例えば、超音波によって被検体を予め走査することで、3次元画像生成部66によって3次元画像データを予め生成しておく。そして、表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。操作者はその3次元画像を観察しながら、操作部82を用いて所望の位置に関心領域(ROI)を指定する。そして、3次元空間における関心領域(ROI)の位置を示す情報(座標情報)は、ユーザインターフェース(UI)8から制御部9に出力され、関心領域(ROI)が制御部9に設定される。
観測点設定部91は、3次元空間における血管の座標情報と関心領域の座標情報とに基づいて、3次元空間における血管11に沿って観測点(サンプルポジション)を設定する。このとき、観測点設定部91は、関心領域(ROI)13が設定された範囲については、上述した第1の設定方法と同様に、一部分を隣り合う観測点に重ねて観測点12A、12B、12Cを設定する。また、観測点設定部91は、関心領域(ROI)13以外の範囲については、上述した第2の設定方法と同様に、予め設定された所定間隔をおいて観測点(サンプルポジション)12D、12E、・・・を設定する。
例えば、関心領域(ROI)13が設定された範囲については、観測点設定部91は、観測点12Aの一部分が、観測点12Aに隣り合う観測点12Bの一部分と重なるように、観測点12Aと観測点12Bを血管11に沿って設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Bの一部分が、観測点12Bに隣り合う観測点12Cの一部分と重なるように、観測点12Bと観測点12Cを血管11に沿って設定する。
一方、関心領域(ROI)13以外の範囲については、観測点設定部91は、観測点12Cに隣り合う観測点12Dを、観測点12Cから所定距離離れた位置に設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Dに隣り合う観測点12Eを、観測点12Dから所定距離離れた位置に設定する。
そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報を送受信部3に出力する。
送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。図7に示す例では、送受信部3は、関心領域13内においては、一部分が隣り合う観測点に重なる観測点12A、12B、12Cに対してドプラスキャンを行ない、更に、関心領域13以外の範囲においては、所定間隔をおいて設定された観測点12D、12E、・・・に対してドプラスキャンを行なう。そして、送受信部3は、そのドプラスキャンで取得したドプラ情報(血流情報)をドプラ処理部42に出力する。ドプラ処理部42は、そのドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを色決定部63に出力する。
色決定部63は、上述したように、図示しない記憶部に記憶されている色テーブルが示す対応付けに従って、各観測点における血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。そして、色決定部63は、各観測点の位置を示す情報(座標情報)と、各観測点に対して決定した色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
色割当部65は、上述したように、血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。そして、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を、3次元画像生成部66に出力する。
3次元画像生成部66は、色ボリュームデータに対して視点を設定し、その視点から色ボリュームデータに向けた視線方向に沿ってボリュームレンダリングを施すことで、血流を立体的に表す3次元画像データを生成する。そして、3次元画像生成部66は、その3次元画像データを表示制御部7に出力する。
表示制御部7は、3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。これにより、血管を立体的に表す3次元画像が表示部81に表示されるとともに、血管の各部に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられて表示されることになる。
以上のように、血管の形態を立体的に表す3次元画像に、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられているため、3次元空間における血管の位置と、その血管を流れる血流の速度を明確に把握することが可能となる。
また、第3の設定方法によると、関心領域13では、観測点の一部分が隣り合う観測点に重なっているため、隙間を空けずに血管の血流速度を取得することが可能となる。そのため、関心領域13では、血管の各部における血流速度を精度良く求めることが可能となる。一方、関心領域13以外の範囲では、所定間隔をあけて各観測点が設定されているため、ドプラスキャンを行なう箇所が比較的少なくて済む。ドプラスキャンを行なう箇所が少なくなる分、スキャンに要する時間を削減することができる。このように、第3の設定方法によると、血管の形態を立体的に表す画像と各部の血流情報をリアルタイムに取得して表示することが可能となり、更に、注目している箇所(関心領域)においては血流情報を精度良く求めることが可能となる。
(血流速度の補間)
また、第3の設定方法においては、関心領域(ROI)13以外の範囲では、各観測点は互いに所定間隔をおいて設定されている。そのため、関心領域(ROI)13以外の範囲では、上述した第2の設定方法と同様に、血管に沿って隣り合う観測点の間の範囲(補間範囲)において血流速度が求められていない。そこで、補間部64は、関心領域(ROI)13以外の範囲を対象として、補間範囲における血流速度を補間によって求める。
例えば図7に示すように、観測点12Dは関心領域13に含まれていないため、観測点12Dは、関心領域13に含まれる観測点12Cから所定間隔をおいて設定されている。そのため、観測点12Cと、その観測点12Cに隣り合う観測点12Dとの間の範囲(補間範囲)については、血流速度は求められていない。また、観測点12Eも関心領域13に含まれていないため、血管11に沿って隣り合う観測点12Dと観測点12Eとの間の範囲(補間範囲)についても、血流速度は求められていない。その結果、観測点12Cと観測点12Dとの間の範囲や、観測点12Dと観測点12Eとの間の範囲に対しては、割り当てられる色が決定されていない。
そこで、補間部64は、血管11に沿って隣り合う観測点12Cと観測点12Dとの間の補間範囲における血流速度を求める。同様に、補間部64は、血管11に沿って隣り合う観測点12Dと観測点12Eとの間の補間範囲における血流速度を求める。そして、補間部64は、補間範囲における血流速度を色決定部63に出力する。
色決定部63は、補間範囲に対して、血流速度の大きさに応じた色を決定する。そして、色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの補間範囲に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。これにより、血管の形態を表すボリュームデータにおいて、各観測点に対しては実測によって得られた色が割り当てられ、補間範囲に対しては補間によって得られた色が割り当てられる。その結果、血管の形態を表すボリュームデータの全ての範囲に対して、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられることになる。
第3の設定方法では、関心領域13については、各観測点の一部分が隣り合う観測点と重なっているため、関心領域13については、実測によって得られた色のみが割り当てられる。一方、関心領域13以外の範囲については、各観測点が所定間隔をおいて設定されているため、実測によって得られた色と、補間によって得られた色とが混在して割り当てられる。そして、色割当部65は、各部に色を割り当てたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を3次元画像生成部66に出力する。3次元画像生成部66は、色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで3次元画像データを生成する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。例えば図4に示すように、表示制御部7は、血流速度に応じた色が各部に割り当てられた3次元画像20を表示部81に表示させる。
以上のように、関心領域13以外の範囲については、各観測点の間の血流速度を補間によって求めることで、血管の全体に対して色を割り当てて表示することが可能となる。
(第4の設定方法)
次に、第4の設定方法について図8を参照して説明する。図8は、血管に対する観測点(サンプルポジション)の第4の設定方法を示す模式図である。第4の設定方法では、血管の分岐点を含む所定範囲内で観測点を細かく設定し、それ以外の範囲では観測点を粗く設定する。以下、具体的な処理内容について説明する。
観測点設定部91は、3次元空間における血管の座標情報に基づいて、3次元空間における血管11に沿って観測点(サンプルポジション)を設定する。このとき、観測点設定部91は、血管11の分岐点を検出する。分岐点の検出方法としては、従来技術に係る方法を用いることができる。例えば、観測点設定部91は、血管11を細線化し、枝分れする箇所を特定する。そして、観測点設定部91は、図8に示すように、血管11の分岐点を含む範囲14、15を設定する。この範囲14、15の幅は、予め観測点設定部91に設定しておく。なお、分岐点を含む所定範囲の幅は、操作者が操作部82を用いて任意に変更できるようにしても良い。
そして、観測点設定部91は、分岐点を含む範囲14、15内においては、各観測点間の間隔を比較的短く設定し、範囲14、15以外の範囲については、各観測点間の間隔を比較的長く設定する。例えば図8に示すように、観測点設定部91は、分岐点を含む範囲14内においては、上述した第1の設定方法と同様に、一部分を隣り合う観測点に重ねて観測点12A、12B、12Cを設定する。また、観測点設定部91は、分岐点を含む範囲15内においても、一部分を隣り合う観測点に重ねて観測点12D、12E、12Fを設定する。一方、観測点設定部91は、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲においては、上述した第2の設定方法と同様に、予め設定された所定間隔をおいて各観測点を設定する。
例えば、分岐点を含む範囲14については、観測点設定部91は、観測点12Aの一部分が、観測点12Aに隣り合う観測点12Bの一部分と重なるように、観測点12Aと観測点12Bを血管11に沿って設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Bの一部分が、観測点12Bに隣り合う観測点12Cの一部分と重なるように、観測点12Bと観測点12Cを血管11に沿って設定する。
また、分岐点を含む範囲15については、観測点設定部91は、観測点12Dの一部分が、観測点12Dに隣り合う観測点12Eの一部分と重なるように、観測点12Dと観測点12Eを血管11に沿って設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Eの一部分が、観測点12Eに隣り合う観測点12Fの一部分と重なるように、観測点12Eと観測点12Fを血管11に沿って設定する。
一方、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲については、観測点設定部91は、観測点12Aに隣り合う観測点12Mを、観測点12Aから所定距離離れた位置に設定する。また、観測点設定部91は、観測点12Fに隣り合う観測点12Nを、観測点12Fから所定距離離れた位置に設定する。
そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報を送受信部3に出力する。
送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。図8に示す例では、送受信部3は、血管11の分岐点を含む範囲14内においては、一部分が隣り合う観測点に重なる観測点12A、12B、12Cに対してドプラスキャンを行ない、更に、血管11の分岐点を含む範囲15内においては、一部分が隣り合う観測点と重なる観測点12D、12E、12Fに対してドプラスキャンを行なう。また、送受信部3は、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲においては、所定間隔をおいて設定された観測点12M、12N、・・・に対してドプラスキャンを行なう。そして、送受信部3は、そのドプラスキャンで取得したドプラ情報(血流情報)をドプラ処理部42に出力する。ドプラ処理部42は、そのドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを色決定部63に出力する。
色決定部63は、上述したように、図示しない記憶部に記憶されている色テーブルが示す対応付けに従って、各観測点における血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。そして、色決定部63は、各観測点の位置を示す情報(座標情報)と,各観測点に対して決定した色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
色割当部65は、上述したように、血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。そして、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を、3次元画像生成部66に出力する。
3次元画像生成部66は、色ボリュームデータに対して視点を設定し、その視点から色ボリュームデータに向けた視線方向に沿ってボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。そして、3次元画像生成部66は、その3次元画像データを表示制御部7に出力する。
表示制御部7は、3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。これにより、血管を立体的に表す3次元画像が表示部81に表示されるとともに、血管の各部に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられて表示されることになる。
以上のように、血管の形態を立体的に表す3次元画像に、血流速度の大きさに応じた色を割り当てられているため、3次元空間における血管の位置と、その血管を流れる血流の速度を明確に把握することが可能となる。
また、第4の設定方法によると、血管11の分岐点を含む範囲14、15では、観測点の一部分が隣り合う観測点に重なっているため、隙間を空けずに血管の血流速度を取得することが可能となる。そのため、血管11の分岐点付近では、血管の各部における血流速度を精度良く求めることが可能となる。一方、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲では、所定間隔をあけて各観測点が設定されているため、ドプラスキャンを行なう箇所が比較的少なくて済む。ドプラスキャンを行なう箇所が少なくなる分、スキャンに要する時間を削減することができる。このように、第4の設定方法によると、血管の形態を立体的に表す画像と各部の血流情報をリアルタイムに取得して表示することが可能となり、更に、注目している箇所(血管の分岐点)においては血流情報を精度良く求めることが可能となる。
(血流速度の補間)
また、第4の設定方法においては、血管11の分岐点を含む範囲14、15以外の範囲では、各観測点は互いに所定間隔をおいて設定されている。そのため、範囲14、15以外の範囲では、上述した第2の設定方法と同様に、血管に沿って隣り合う観測点の間の範囲(補間範囲)において血流速度が求められていない。そこで、補間部64は、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲を対象として、補間範囲における血流速度を補間によって求める。
例えば図8に示すように、観測点12Mは分岐点を含む範囲14、15に含まれていないため、観測点12Mは、範囲14に含まれる観測点12Aから所定間隔をおいて設定されている。そのため、観測点12Aと、その観測点12Aに隣り合う観測点12Mとの間の範囲(補間範囲)については、血流速度は求められていない。また、観測点12Nも範囲15に含まれていないため、血管11に沿って隣り合う観測点12Fと観測点12Nとの間の範囲(補間範囲)についても、血流速度は求められていない。さらに、図8に示す例では、分岐点を含む範囲14の端部に設定された観測点12Cと、分岐点を含む範囲15の端部に設定された観測点12Dとの間には観測点が設定されていないため、観測点12Cと観測点12Dとの間の範囲(補間範囲)についても、血流速度は求められていない。その結果、観測点12Aと観測点12Mとの間の範囲や、観測点12Fと観測点12Nとの間の範囲や、観測点12Cと観測点12Dとの間の範囲に対しては、割り当てられる色が決定されていない。
そこで、補間部64は、血管11に沿って隣り合う観測点12Aと観測点12Mとの間の補間範囲における血流速度を求める。同様に、補間部64は、血管11に沿って隣り合う観測点12Fと観測点12Nとの間の補間範囲における血流速度を求める。さらに、補間部64は、血管11に沿って隣り合う観測点12Cと観測点12Dとの間の補間範囲における血流速度を求める。そして、補間部64は、補間範囲における血流速度を色決定部63に出力する。
色決定部63は、補間範囲に対して、血流速度の大きさに応じた色を決定する。そして、色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの補間範囲に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。これにより、血管の形態を表すボリュームデータにおいて、各観測点に対しては実測によって得られた色が割り当てられ、補間範囲に対しては補間によって得られた色が割り当てられる。その結果、血管の形態を表すボリュームデータの全ての範囲に対して、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられることになる。
第4の設定方法では、血管11の分岐点を含む範囲14、15については、各観測点の一部分が隣り合う観測点と重なっているため、その範囲14、15については、実測によって得られた色のみが割り当てられる。一方、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲については、各観測点が所定間隔をおいて設定されているため、実測によって得られた色と、補間によって得られた色とが混在して割り当てられる。そして、色割当部65は、各部に色を割り当てたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を3次元画像生成部66に出力する。3次元画像生成部66は、色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで3次元画像データを生成する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。例えば図4に示すように、表示制御部7は、血流速度に応じた色が各部に割り当てられた3次元画像20を表示部81に表示させる。
以上のように、分岐点を含む範囲14、15以外の範囲については、各観測点の間の血流速度を補間によって求めることで、血管の全体に対して色を割り当てて表示することが可能となる。
なお、上述した第1から第4の設定方法は、操作者が任意に指定することができる。例えば、表示制御部7は、第1から第4の設定方法を選択させるための選択画面を表示部81に表示させ、操作者が操作部82を用いて所望の設定方法を指定する。操作者によって設定方法が指定されると、制御部9の観測点設定部91は、その指定に対応する設定方法に従って、血管11に沿って観測点を設定する。
(角度補正)
次に、超音波ビームの角度補正について図9を参照して説明する。図9は、超音波ビームの角度補正を説明するための血管の模式図である。血管に対して超音波ビームを直角に近い角度で送信した場合、その箇所の血流速度を正確に測定することが困難となる。例えば、その箇所における実際の血流速度が数m/secであったとしても、取得される血流速度が0m/sec(流速値なし)となってしまう可能性がある。従って、血管の3次元画像には、本来、赤系統の色が割り当てられる箇所に、青系統の色が割り当てられてしまう可能性がある。その結果、診断をより正確に行うことが困難になる。
例えば図9(a)に示すように、血管11が走行する方向と超音波ビームの送受信方向30とがほぼ直交する場合、その観測点17においては血流速度が正確に測定されない。その結果、3次元画像における観測点17の位置には、本来とは異なる色が割り当てられて表示されてしまう。例えば、観測点17の位置において血管狭窄が発生してしない場合であっても、観測点17における血流速度が0m/secとなってしまう。そのことにより、3次元画像における観測点17の位置には、遅い血流速度に対応する青系統の色が割り当てられて表示されてしまう。このように、観測点17の位置に青系統の色が割り当てられてしまうと、血管狭窄が発生している位置を明確に操作者に提供することが困難になってしまう。
そこで、この実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波ビームの送受信方向と血管が走行する方向とがほぼ直交する箇所(補正箇所)を特定し、その補正箇所に対しては、送受信方向を変えて超音波ビームを送受信する。
制御部9の角度補正部92は、抽出部61から3次元空間における血管の座標情報を受けて、その血管の座標情報に基づいて、超音波ビームの送受信方向とほぼ直交する血管の箇所(補正箇所)を特定する。例えば、角度補正部92は、超音波ビームの送受信方向と、血管に直交する方向との角度が、予め設定された所定角度未満の箇所(補正箇所)を特定する。1例として、角度補正部92は、超音波ビームの送受信方向と、血管に直交する方向との角度が±30°未満の箇所(補正箇所)を特定する。そして、角度補正部92は、補正箇所に対する超音波ビームの送信角度を、血管に直交する方向に対して±30°以上の角度に設定する。このとき、設定する角度は、操作者が操作部82を用いて予め指定することができる。例えば、操作者によって35°が指定された場合、角度補正部92は、補正箇所に対する超音波ビームの送信角度を、血管に直交する方向に対して35°に設定する。
制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報と、補正箇所に対する超音波ビームの送信角度を示す情報(補正角度情報)を送受信部3に出力する。
送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、超音波ビームを偏向させてパルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。このとき、送受信部3は、制御部9によって設定された補正角度情報に従って超音波ビームを偏向させることで、補正箇所のドプラ情報を取得する。図9(b)に示す例では、送受信部3は、観測点17に対して、30°以上の角度に設定された送受信方向31から超音波ビームを送信することで、観測点17のドプラ情報を取得する。そして、送受信部3は、ドプラスキャンで取得したドプラ情報(血流情報)をドプラ処理部42に出力する。ドプラ処理部42は、そのドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを色決定部63に出力する。
そして、上述したように、色決定部63は、各観測点における血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータに対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。そして、3次元画像生成部66は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)にボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。
以上のように、観測点17に対する超音波ビームの送受信方向を変えることで、図9(b)に示すように、観測点17には、本来の血流速度の大きさに応じた色が割り当てられる。その結果、血流速度に基づいた診断をより的確に行うことが可能となる。例えば、血管狭窄が発生している位置を明確に画像として表示することが可能となるため、血管狭窄の発生の有無をより的確に判断することが可能となる。
なお、角度補正部92による角度補正は、上述した第1の設定方法から第4の設定方法のいずれの方法に対しても適用することができる。
(心時相に対応する3次元画像の取得)
また、被検体の心電波形(ECG信号)を利用することで、各心時相における血流速度を取得して、各心時相における3次元画像を生成しても良い。心時相に対応する3次元画像データの取得例について図10を参照して説明する。図10は、心時相に対応する3次元画像を示す図である。
例えば、心電計を用いて被検体の心電波形(ECG信号)を取得し、制御部9が超音波診断装置1の外部からトリガ信号を受信し、その信号に応じて送受信部3による超音波の送受信を制御する。例えば、心電計によってR波が検出された際にトリガ信号を発生する信号発生器を設け、そのトリガ信号を制御部9に出力する。制御部9は、トリガ信号に応じて送受信部3による超音波の送受信を制御する。また、心電波形(ECG信号)を制御部9に入力し、制御部9がR波を検出しても良い。この場合、制御部9は、R波の検出に応じて送受信部3による超音波の送受信を制御する。
例えば、R波が検出された心時相を基準時相とし、制御部9は、その基準時相から所定の遅延時間を設定して、各心時相に対応して送受信部3による超音波の送受信を制御する。具体的には、制御部9は、R波に対応するトリガ信号を受けると、送受信の指示を送受信部3に出力する。送受信部3は制御部9から送受信の指示を受けると、その指示に従って、制御部9によって設定された観測点に対してドプラスキャンを実行することで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。そして、ドプラ処理部42は、そのドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。これにより、R波の心時相における血流速度が取得されたことになる。なお、各観測点は、上述した第1の設定方法から第4の設定方法のいずれかの方法によって設定される。
そして、制御部9は、基準時相から所定の遅延時間を設け、心時相ごとに送受信の指示を送受信部3に出力する。送受信部3は、各心時相に対応した送受信の指示を受けるたびに、観測点に対してドプラスキャンを実行することで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を心時相ごとに取得する。そして、ドプラ処理部42は、各心時相のドプラ情報に基づいて各心時相における各観測点の血流速度を求める。これにより、各心時相における血流速度が取得されたことになる。ドプラ処理部42は、各心時相における各観測点の血流速度を色決定部63に出力する。また、ドプラ処理部42は、各心時相における各観測点の血流速度をデータ記憶部5に出力し、データ記憶部5はその血流速度を記憶する。
例えば図10に示すように、制御部9による送受信部3の制御によって、送受信部3は、P波の心時相においてドプラスキャンを行ない、P波の心時相における各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。同様に、送受信部3は、Q波、R波、S波、及びT波にそれぞれ対応する心時相における各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。そして、ドプラ処理部42は、P波、Q波、R波、S波、及びT波のそれぞれに対応する心時相における各観測点の血流速度を求める。
そして、色決定部63は、各心時相における各観測点の血流速度の大きさに応じて、各心時相の各観測点に対する色を決定する。色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に、各心時相における色を割り当てる。これにより、それぞれの心時相ごとに、各観測点に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)が生成される。そして、3次元画像生成部66は、各心時相における色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)にボリュームレンダリングを施すことで、各心時相の3次元画像データを生成する。これにより、血管の形態を立体的に表す3次元画像に、各心時相において取得された血流速度の大きさに応じた色が割り当てられた画像が得られる。
各心時相における色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)や、各心時相における3次元画像データは、図示しないデータ記憶部に記憶される。そして、表示制御部7は、操作者によって指定された心時相における3次元画像データをデータ記憶部から読み込み、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。また、表示制御部7は、各心時相の3次元画像データに基づく3次元画像を、心時相ごとに順番に表示部81に表示させても良い。
例えば図10に示すように、3次元画像20Pは、血管の形態を立体的に表す3次元画像に、P波の心時相において取得された血流速度の大きさに応じた色が割り当てられている。また、3次元画像20Qは、血管の形態を表す3次元画像に、Q波の心時相において取得された血流速度の大きさに応じた色が割り当てられている。3次元画像20R、20S、20Tもそれぞれ、血管の形態を表す3次元画像に、R波、S波、T波のそれぞれの心時相において取得された血流速度の大きさに応じた色が割り当てられている。
例えば、操作者が操作部82を用いてR波の心時相を指定すると、表示制御部7はその指定を受け付けて、R波の心時相における3次元画像データをデータ記憶部(図示しない)から読み込み、その3次元画像データに基づく3次元画像20Rを表示部81に表示させる。また、表示制御部7は、3次元画像20P、20Q、20R、20S、20Tを順番に表示部81に表示させても良い。
以上のように、心時相ごとに3次元画像データを生成することで、各心時相における血流速度を把握することができ、各心時相における血管狭窄の有無を把握することが可能となる。
また、送受信部3は制御部9による制御の下、ボリュームデータを心時相ごとに取得しても良い。そして、抽出部61は、各心時相にて取得されたボリュームデータのそれぞれから、各心時相における血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。そして、色割当部65は、各心時相における血管の形態を表すボリュームデータに、同じ心時相において取得された血流速度の大きさに応じた色を割り当てることで、各心時相の色ボリュームデータを生成する。例えば、色割当部65は、R波の心時相にて取得された血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に、R波の心時相において取得された血流速度の大きさに応じた色を割り当てることで、R波の心時相における色ボリュームデータを生成する。同様に、色割当部65は、P波、Q波、S波、及びT波の心時相においてそれぞれ取得された血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に、同じ心時相で取得された血流速度の大きさに応じた色を割り当てることで、各心時相における色ボリュームデータを生成する。そして、3次元画像生成部66は、各心時相における色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、各心時相における3次元画像データを生成する。上述したように、表示制御部7は、操作者によって指定された心時相の3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。このように、心時相ごとにボリュームデータと血流速度を取得して、心時相ごとに3次元画像データを生成することで、操作者は、各心時相における血管の位置と血流速度をより正確に把握することが可能となる。
なお、ユーザインターフェース8は表示部81と操作部82を備えて構成されている。表示部81はCRTや液晶ディスプレイなどのモニタで構成されており、画面上に3次元画像などの超音波画像が表示される。この実施形態においては、血流速度の大きさに応じた色が血管の各部に割り当てられた3次元画像が、表示部81に表示される。操作部82はキーボード、マウス、トラックボール又はTCS(Touch Command Screen)などで構成されており、操作者の操作によって観測点(サンプルポジション)間の間隔などの各種条件が指定される。
また、画像処理部6は、CPUと、ROM、RAMなどの記憶装置を備えて構成されている。記憶装置には、抽出部61の機能を実行するための抽出プログラム、配色部62の機能を実行するための配色プログラム、及び、3次元画像生成部66の機能を実行するための画像生成プログラムが記憶されている。また、配色プログラムには、色決定部63の機能を実行するための色決定プログラム、補間部64の機能を実行するための補間プログラム、及び、色割当部65の機能を実行するための色割当プログラムが含まれている。
CPUが抽出プログラムを実行することで、超音波による走査によって取得されたボリュームデータから血管を表すボリュームデータを抽出する。また、CPUが色決定プログラムを実行することで、各観測点の血流速度の大きさに応じた色を決定する。また、CPUが補間プログラムを実行することで、補間によって補間範囲の血流速度を求める。また、CPUが色割当プログラムを実行することで、血流を表すボリュームデータにおける各観測点の位置に対して、決定された色を割り当てる。また、補間範囲の血流速度が求められている場合は、ボリュームデータにおける補間範囲にも、決定された色を割り当てる。そして、CPUが画像生成プログラムを実行することで、ボリュームデータにボリュームレンダリングを施す。これにより、血管の形態を立体的に表し、さらに、血管の各部に色が割り当てられた3次元画像データが生成される。
また、表示制御部7は、CPUと、ROM、RAMなどの記憶装置を備えて構成されている。記憶装置には、表示制御部7の機能を実行するための表示制御プログラムが記憶されている。CPUが表示制御プログラムを実行することで、画像処理部6によって生成された3次元画像データなどの超音波画像データに基づく超音波画像を表示部81に表示させる。
また、制御部9は、CPUと、ROM、RAMなどの記憶装置を備えて構成されている。記憶装置には、制御部9の機能を実行するための制御プログラムが記憶されている。この制御プログラムには、観測点設定部91の機能を実行するための設定プログラムと、角度補正部92の機能を実行するための角度補正プログラムとが含まれている。CPUが設定プログラムを実行することで、血管に沿って観測点を設定する。また、CPUが角度補正プログラムを実行することで、超音波ビームの送信方向を補正する。また、CPUが制御プログラムを実行することで、超音波診断装置1の各部の動作を制御する。例えば、CPUが制御プログラムを実行することで、送受信部3に超音波を送受信させ、その結果、被検体のボリュームデータや被検体のドプラ情報を取得する。
なお、抽出プログラム、配色プログラム、及び表示制御プログラムによって、この発明の「超音波画像処理プログラム」の1例を構成する。
(動作)
次に、この発明の第1実施形態に係る超音波診断装置1による一連の動作について、図11を参照して説明する。図11は、この発明の第1実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。
(ステップS01)
まず、超音波プローブ2と送受信部3とによって3次元の領域を走査することで、被検体のボリュームデータを取得する。信号処理部4は、ボリュームデータを抽出部61に出力する。また、このボリュームデータは、データ記憶部5に記憶される。
(ステップS02)
次に、抽出部61は信号処理部4からボリュームデータを受けて、そのボリュームデータから、図2に示すように、3次元空間に分布する血管の形態を表すボリュームデータ10を抽出する。また、抽出部61は、データ記憶部5からボリュームデータを読み込み、そのボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータ10を抽出しても良い。例えば、抽出部61は、特開平8−131429号公報に記載の抽出技術を用いて血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。そして、抽出部61は、血管の形態を表すボリュームデータを配色部62の色割当部65に出力し、更に、3次元空間における血管の位置を示す座標情報を制御部9に出力する。
(ステップS03)
制御部9の観測点設定部91は、抽出部61から3次元空間における血管の座標情報を受けて、その座標情報に基づいて、3次元空間における血管に沿って複数の観測点(サンプルポジション)を設定する。例えば、観測点設定部91は、上述した第1から第4の設定方法のうち操作者によって予め指定された設定方法に従って、血管に沿って複数の観測点を設定する。
(ステップS04)
さらに、角度補正部92は、抽出部61から3次元空間における血管の座標情報を受けて、その血管の座標情報に基づいて、超音波ビームの送受信方向とほぼ直交する血管の箇所(補正箇所)を特定する。例えば、角度補正部92は、超音波ビームの送受信方向と、血管に直交する方向との角度が±30°未満の箇所(補正箇所)を特定する。そして、角度補正部92は、補正箇所に対する超音波ビームの送信角度を、血管に直交する方向に対して±30°以上の角度に設定する。
(ステップS05)
そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報と、補正箇所に対する超音波ビームの送信角度を示す情報(補正角度情報)を送受信部3に出力する。送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。このとき、送受信部3は、制御部9によって設定された補正角度情報に従って、超音波プローブ2によって超音波ビームを偏向させることで、補正箇所のドプラ情報を取得する。ドプラ処理部42は、ドプラスキャンによって取得されたドプラ情報に基づいて各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と各観測点の血流速度とを配色部62に出力する。
(ステップS06)
配色部62の色決定部63は、ドプラ処理部42から各観測点の血流速度を受けて、各観測点の血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。例えば、色決定部63は、血流速度の大きさが小さくなるほど(血流速度が遅くなるほど)、観測点に対する色を青系統が強い色に決定する。一方、色決定部63は、血流速度の大きさが大きくなるほど(血流速度が速くなるほど)、観測点に対する色を赤系統の強い色に決定する。そして、色決定部63は、3次元空間における各観測点の位置を示す情報(座標情報)と、各観測点に対して決定した色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
(ステップS07)
また、第2から第4の設定方法によって観測点を設定した場合、補間部64は、各観測点の血流速度に基づいて、血管に沿って隣り合う観測点の間の範囲(補間範囲)における血流速度を補間によって求める。そして、色決定部63は、補間部64によって求められた補間範囲の血流速度の大きさに応じて、補間範囲に対する色を決定する。そして、色決定部63は、3次元空間における補間範囲の位置を示す情報(座標情報)と、補間範囲に対して決定された色を示す情報(色情報)とを、色割当部65に出力する。
(ステップS08)
色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの各観測点に対して、色決定部63によって決定された色を割り当てる。さらに、第2から第4の設定方法によって観測点を設定した場合、色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの補間範囲に対して、色決定部63によって決定された補間範囲の色を割り当てる。そして、色割当部65は、血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を、3次元画像生成部66に出力する。
(ステップS09)
3次元画像生成部66は、色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表す3次元画像データを生成する。
(ステップS10)
表示制御部7は、3次元画像生成部66によって生成された3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。例えば図4に示すように、血管を立体的に表すとともに、血流速度の大きさに応じた色が各部に割り当てられた3次元画像20が表示部81に表示される。操作者は、表示部81に表示されている3次元画像20を観察することで、血管の立体的な形態と、血管の各部における血流速度を一度に把握することが可能となる。すなわち、3次元空間における血管の位置と、その血管を流れる血流の速度を明確に把握することが可能となる。例えば、操作者は3次元画像20を観察することで、血管狭窄が発生している箇所を明確に特定することが可能となる。
(超音波画像処理装置)
また、血管の形態を表すボリュームデータに血流速度の大きさに応じた色を割り当てる超音波画像処理装置を、超音波診断装置の外部に設けても良い。この超音波画像処理装置は、上述したデータ記憶部5、画像処理部6、表示制御部7、及びユーザインターフェース(UI)8を備えている。そして、超音波画像処理装置は、データ記憶部5に記憶されているボリュームデータと血流速度とに基づいて、血管を表すボリュームデータに血流速度の大きさに応じた色を割り当てる。
具体的には、抽出部61が、データ記憶部5からボリュームデータを読み込み、そのボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。また、色決定部63は、データ記憶部5から各観測点の血流速度を読み込み、血流速度の大きさに応じて、各観測点に割り当てる色を決定する。そして、色割当部65は、抽出部61によって抽出された血管の形態を表すボリュームデータに、色決定部63によって決定された色を割り当てることで、色ボリュームデータを生成する。3次元画像生成部66は、その色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、3次元画像データを生成する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。
[変形例]
次に、上述した実施形態の変形例について図12及び図13を参照して説明する。図12は、変形例に係る超音波診断装置を示すブロック図である。図13は、複数の3次元画像データのマッチング処理を説明するための模式図である。
変形例に係る超音波診断装置1Aは、超音波プローブ2、送受信部3、信号処理部4、データ記憶部5、画像処理部6A、表示制御部7、ユーザインターフェース(UI)8、及び制御部9を備えている。この変形例では、上述した実施形態の画像処理部6の代わりに画像処理部6Aを設けている。画像処理部6Aは、抽出部61、配色部62A、及び3次元画像生成部66を備えている。そして、この変形例では、上述した配色部62の代わりに配色部62Aを備えている。配色部62A以外の構成は上述した実施形態に係る超音波診断装置1の構成と同じであるため、配色部62Aの構成について説明し、配色部62A以外の構成については説明を省略する。配色部62Aは、色決定部63、補間部64、色割当部65、マッチング部67、及び流速決定部68を備えている。
この変形例では、被検体に対して複数の方向から超音波を送信することで、それぞれ異なる方向のボリュームデータを取得する。例えば図13に示すように、被検体200に対して、A方向、B方向、及びC方向のそれぞれから超音波を送信することで、A方向のボリュームデータ、B方向のボリュームデータ、及びC方向のボリュームデータを取得する。図13に示す例では、A方向、B方向、及びC方向は、それぞれ互いに直交している。従って、A方向のボリュームデータ、B方向のボリュームデータ、及びC方向のボリュームデータは、それぞれ互いに直交する方向から取得されたボリュームデータである。
なお、図13に示す例は1例である。この変形例では、2方向以上のそれぞれの方向から超音波を送信して、それぞれの方向のボリュームデータを取得すれば良い。また、超音波を送信する複数の方向は、互いに直交している必要はない。
具体的には、超音波プローブ2をA方向に向けて被検体200に当接し、その状態で超音波プローブ2と送受信部3とによって被検体200を超音波で走査し、A方向のボリュームデータを取得する。このA方向のボリュームデータは、データ記憶部5に記憶される。
抽出部61は、上述した実施形態と同様に、A方向のボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。そして、抽出部61は、血管の形態を表すボリュームデータを色割当部65に出力し、3次元空間における血管の位置を示す情報(座標情報)を制御部9に出力する。
観測点設定部91は、上述した実施形態と同様に、第1から第4の設定方法のうちいずれかの設定方法に従って、3次元空間における血管に沿って複数の観測点を設定する。そして、制御部9は、3次元空間における各観測点の座標情報を送受信部3に出力する。
そして、超音波プローブ2を図13に示すA方向に向けた状態で、送受信部3は、制御部9によって設定された観測点の座標情報に従って、パルスドプラ法によるドプラスキャンを行なうことで、各観測点のドプラ情報(血流情報)を取得する。ドプラ処理部42は、各観測点のドプラ情報(血流情報)に基づいて、各観測点の血流速度を求める。そして、ドプラ処理部42は、3次元空間における各観測点の位置を示す座標情報と各観測点の血流速度とを配色部62に出力する。
色決定部63は、上述した実施形態と同様に、各観測点の血流速度の大きさに応じて、各観測点に対する色を決定する。そして、色割当部65は、A方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータに、色決定部63によって決定された色を割り当てる。これにより、A方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータに、A方向から取得された各観測点の血流速度の大きさに応じた色が割り当てられたことになる。例えば、図13に示す色ボリュームデータ100が、A方向から取得された色ボリュームデータである。この色ボリュームデータ100には、A方向から取得された各観測点の血流速度の大きさに応じた色が割り当てられている。そして、色割当部65は、A方向から取得された色ボリュームデータ100をマッチング部67に出力する。また、色割当部65は、色ボリュームデータ100を図示しないデータ記憶部に出力し、データ記憶部は色ボリュームデータ100を記憶する。
B方向とC方向についても、A方向と同様に、B方向から取得された色ボリュームデータと、C方向から取得された色ボリュームデータが生成される。例えば図13に示すように、A方向から取得された色ボリュームデータ100、B方向から取得された色ボリュームデータ110、及びC方向から取得された色ボリュームデータ120がマッチング部67に出力される。また、色ボリュームデータ110、120は、図示しないデータ記憶部に記憶される。
マッチング部67は、色割当部65から複数の色ボリュームデータを受けて、複数の色ボリュームデータのパターンマッチングを行うことで、複数の色ボリュームデータのそれぞれに表されている血管の形態の位置を合わせる。例えば、マッチング部67は、A方向から取得された色ボリュームデータ100、110、120のパターンマッチングを行うことで、A方向から取得された色ボリュームデータ100に表されている血管の形態の位置と、B方向から取得された色ボリュームデータ110に表されている血管の形態の位置と、C方向から取得された色ボリュームデータ120に表されている血管の形態の位置とを合わせる。
流速決定部68は、マッチング部67によって位置が合わされた複数の色ボリュームデータに基づき、それぞれの色ボリュームデータにおいて血管の同じ箇所の血流速度の値を比較し、血管の各箇所における血流速度を決定する。
例えば、流速決定部68は、全ての色ボリュームデータにおいて、血管の同じ箇所の血流速度が0m/secであった場合に、その箇所における血流速度を0m/secに決定する。全ての色ボリュームデータにおいて血流速度が0m/secであれば、その箇所で血管狭窄が発生している可能性が高いため、流速決定部68は、その箇所の血流速度を0m/secに決定する。
一方、複数の色ボリュームデータのうち、ある色ボリュームデータにおいては、血管の同じ個所の血流速度が0m/secであり、別の色ボリュームデータにおいては、その個所の血流速度がxm/sec(x>0)であった場合、流速決定部68は、その箇所の血流速度をxm/secに決定する。この場合、血流速度が0m/secの箇所では、血管に直交する方向から超音波ビームが送信されている可能性があるため、実際にはその箇所で血管狭窄が発生している可能性は低い。すなわち、別の方向から取得された血流速度がxm/sec(x>0)となっているため、血流速度が0m/secとなっているのは、血管に直交する方向から超音波ビームが送信されたことに起因している可能性が高い。そこで、その箇所で血管狭窄が発生している可能性が低いため、流速決定部68は、その箇所の血流速度をxm/secに決定する。すなわち、流速決定部68は、複数の色ボリュームデータのうち少なくとも1つの色ボリュームデータにおいて、血管の同じ箇所の血流速度が0m/sec以外の値の場合、その箇所の血流速度をその値に決定する。
なお、全ての色ボリュームデータにおいて、血管の同じ箇所の血流速度が0m/secでなくても、その血流速度が血管狭窄とみなせる所定速度未満の場合に、流速決定部68は、その箇所における血流速度をその所定速度未満の値に決定しても良い。例えば、流速決定部68は、全ての色ボリュームデータにおいて、血管の同じ箇所の血流速度が予め設定された所定値未満の血流速度であった場合に、その箇所における血流速度をその所定値未満の血流速度に決定する。この所定値は、血管狭窄の発生の有無を判断するための閾値である。全ての色ボリュームデータにおいて血流速度がこの所定値未満の場合には、その箇所で血管狭窄が発生している可能性がある。
一方、複数の色ボリュームデータのうち少なくとも1つの色ボリュームデータにおいて、血管の同じ箇所の血流速度がその所定値以上の血流速度の場合には、その箇所の血流速度を、所定値以上の血流速度に決定する。この場合、血流速度がその所定値未満の箇所では、血管にほぼ直交する方向から超音波ビームが送信されている可能性があるため、実際にはその箇所で血管狭窄が発生している可能性は低い。そこで、流速決定部68は、その箇所の血流速度を所定値以上の血流速度に決定する。
また、全ての色ボリュームデータにおいて、血管の同じ箇所の血流速度がそれぞれ異なる値(>0)であった場合、流速決定部68は、それら複数の血流速度の平均値を求め、その平均値をその箇所の血流速度に決定しても良い。
そして、流速決定部68は、3次元空間における血管の各部の位置を示す座標情報と、血管の各部における血流速度を色決定部63に出力する。色決定部63は、流速決定部68によって決定された血流速度の大きさに応じて、血管の各部に対する色を決定する。
色割当部65は、色決定部63によって決定された色に従って、血管の形態を表すボリュームデータの各箇所に色を割り当てる。このとき、色割当部65は、処理対象となっている複数のボリュームデータのうち、いずれか1つのボリュームデータに色を割り当てる。または、色割当部65は、複数のボリュームデータに基づき、平均的な形態を有する血管のボリュームデータを生成し、そのボリュームデータの各箇所に色を割り当てても良い。そして、色割当部65は、色を割り当てたボリュームデータ(色ボリュームデータ)を3次元画像生成部66に出力する。3次元画像生成部66は、その色ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、血管の各部に血流速度の大きさに応じた色が割り当てられた3次元画像データを生成する。そして、表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。
以上のように、複数の方向から取得されたボリュームデータや血流速度に基づいて、血管の各部の血流速度を決定することで、より正確な血流速度を求め、その血流速度に応じた色を3次元画像に割り当てて表示することが可能となる。例えば、超音波ビームの送受信方向によっては、血管に対して直交する方向から超音波ビームを送信することになり、その箇所の正確な血流速度を測定することは困難となる。特に、超音波ビームの送受信方向と血管が走行する方向とが直交する箇所では、血管狭窄が発生してないにもかかわらず、血流速度が0m/secとなってしまう。一方、この変形例によると、複数の方向から取得されたボリュームデータや血流速度に基づいて、血管の各部の血流速度を求めることができるため、血管狭窄が発生している箇所をより的確に特定することが可能となる。その結果、操作者は、血管狭窄の有無を的確に判断することが可能となる。
1例について図13を参照して説明する。流速決定部68は、マッチング部67によって位置が合わされた色ボリュームデータ100、110、120に基づき、それぞれの色ボリュームデータ100、110、120において、血管の同じ箇所の血流速度を比較し、血管の各箇所における血流速度を決定する。
例えば、A方向から取得された色ボリュームデータ100においては、部位101や部位102に、遅い血流速度に対応する色が割り当てられている。また、B方向から取得された色ボリュームデータ110においては、部位111と部位112に、遅い血流速度に対応する色が割り当てられている。さらに、C方向から取得された色ボリュームデータ120においては、部位121に、遅い血流速度に対応する色が割り当てられている。例えば、血流速度が0m/secに対応する色が、部位101、102、111、112、121に割り当てられている。
マッチング部67によって色ボリュームデータ100、110、120の位置合わせが行われる。図13に示す例では、部位101と部位111と部位121とが、それぞれ同じ箇所となっている。これらの部位においては、血流速度が0m/secとなっているため、流速決定部68は、その部位における血流速度を0m/secに決定する。すなわち、全ての色ボリュームデータ100、110、120において、その部位の血流速度が0m/secとなっているため、血管狭窄が実際に発生している可能性が高い。そのため、流速決定部68は、部位101、111、121に対応する部位における血流速度を0m/secに決定する。
一方、部位102における血流速度が0m/secとなっているが、色ボリュームデータ110、120においては、部位102に対応する箇所の血流速度がxm/sec(x>0)となっているため、流速決定部68は、その部位における血流速度をxm/secに決定する。すなわち、色ボリュームデータ110、120においては、部位102に対応する箇所の血流速度がxm/secとなっているため、その部位において血管狭窄が発生している可能性が低い。また、部位102においては、血管に直交する方向から超音波ビームが送信されている可能性が高い。そのため、流速決定部68は、部位102に対応する部位における血流速度をxm/secに決定する。
同様に、部位112における血流速度が0m/secとなっているが、色ボリュームデータ100、120においては、部位112に対応する箇所の血流速度がxm/sec(x>0)となっているため、流速決定部68は、その部位における血流速度をxm/secに決定する。
そして、流速決定部68は、3次元空間における血管の各部の位置を示す座標情報と、血管の各部における血流速度を色決定部63に出力する。色決定部63は、流速決定部68によって決定された血管の各部の血流速度の大きさに応じて、各部に割り当てる色を決定する。
色割当部65は、血管の形態を表すボリュームデータの各部に、色決定部63によって決定された色を割り当てる。図13に示す色ボリュームデータ130は、色割当部65によって色が割り当てられた後のボリュームデータである。部位131は、部位101、部位111、部位121に対応する部位である。部位131には、血流速度が0m/secに対応する色が割り当てられている。
なお、色割当部65は、処理対象となっているA方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータ、B方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータ、及びC方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータのうち、いずれか1つのボリュームデータの各部に、色決定部63によって決定された色を割り当てることで、図13に示す色ボリュームデータ130を生成する。または、色割当部65は、A方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータ、B方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータ、及びC方向から取得された血管の形態を表すボリュームデータに基づき、平均的な形態を有する血管のボリュームデータを生成し、そのボリュームデータの各部に色を割り当てることで、色ボリュームデータ130を生成しても良い。そして、色割当部65は、その色ボリュームデータ130を3次元画像生成部66に出力する。
3次元画像生成部66は、色ボリュームデータ130にボリュームレンダリングを施すことで、血流速度の大きさに応じた色が各部に割り当てられた3次元画像データを生成する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させる。図13に示す例では、色ボリュームデータ130に基づく3次元画像が表示部81に表示させられる。
なお、この変形例においても、上述した実施形態と同様に、補間部64が補間範囲における血流速度を補間によって求める。また、角度補正部92が超音波ビームの送受信方向を補正する。
また、画像処理部6Aは、CPUと、ROM、RAMなどの記憶装置を備えて構成されている。記憶装置には、抽出部61の機能を実行するための抽出プログラム、配色部62Aの機能を実行するための配色プログラム、及び、3次元画像生成部66の機能を実行するための画像生成プログラムが記憶されている。また、配色プログラムには、色決定部63の機能を実行するための色決定プログラム、補間部64の機能を実行するための補間プログラム、色割当部65の機能を実行するためのプログラム、マッチング部67の機能を実行するためのマッチングプログラム、及び、流速決定部68の機能を実行するための血流速度決定プログラムが含まれている。
この変形例では、CPUがマッチングプログラムを実行することで、複数の色ボリュームデータの位置合わせを行う。また、CPUが血流速度決定プログラムを実行することで、位置が合わせられた複数の色ボリュームデータの各部における血流速度を、色ボリュームデータ間で比較して、各部における血流速度を決定する。
(マーカの表示)
また、上述した実施形態や変形例において、血流速度が0m/secとなる箇所に、血管狭窄を表すマーカを表示しても良い。例えば、3次元画像生成部66は、3次元画像データを表示制御部7に出力するとともに、その3次元画像データにおいて、0m/secに対応する色が割り当てられている箇所の座標情報を表示制御部7に出力する。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させ、更に、その座標情報が示す箇所に、血管狭窄を表すマーカを3次元画像に重ねて表示部81に表示させる。マーカの形状は、円状や矩形状であっても良い。このように、血流速度が0m/secとなる箇所にマーカを表示することで、操作者は、血管狭窄が発生している箇所を容易に特定することが可能となる。
なお、血流速度が0m/secでなくても、血流速度が血管狭窄とみなせる速度未満の箇所にマーカを表示しても良い。例えば、3次元画像生成部66は、3次元画像データを表示制御部7に出力するとともに、その3次元画像データにおいて、所定値未満の血流速度に対応する色が割り当てられている箇所の座標情報を表示制御部7に出力する。この所定値は、血管狭窄の発生の有無を判断するための閾値である。血流速度がこの所定値未満の場合には、その箇所で血管狭窄が発生している可能性がある。表示制御部7は、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部81に表示させ、更に、その座標情報が示す箇所に、血管狭窄を表すマーカを3次元画像に重ねて表示部81に表示させる。これにより、操作者は、血管狭窄のおそれがある箇所を容易に特定することが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置を示すブロック図である。 血管の形態を表すボリュームデータを模式的に示す図である。 血管に対する観測点(サンプルポジション)の第1の設定方法を示す模式図である。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置によって生成される3次元画像の1例を示す図である。 血管に対する観測点(サンプルポジション)の第2の設定方法を示す模式図である。 観測点(サンプルポジション)間の補間方法を説明するための図である。 血管に対する観測点(サンプルポジション)の第3の設定方法を示す模式図である。 血管に対する観測点(サンプルポジション)の第4の設定方法を示す模式図である。 超音波ビームの角度補正を説明するための血管の模式図である。 心時相に対応する3次元画像を示す図である。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。 変形例に係る超音波診断装置を示すブロック図である。 複数の3次元画像データのマッチング処理を説明するための模式図である。
符号の説明
1、1A 超音波診断装置
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 信号処理部
5 データ記憶部
6、6A 画像処理部
7 表示制御部
8 ユーザインターフェース(UI)
9 制御部
41 Bモード処理部
42 ドプラ処理部
61 抽出部
62、62A 配色部
63 色決定部
64 補間部
65 色割当部
66 3次元画像生成部
67 マッチング部
68 流速決定部
81 表示部
82 操作部
91 観測点設定部
92 角度補正部

Claims (12)

  1. 被検体に対して超音波を送信し、前記被検体のボリュームデータを取得する画像取得手段と、
    前記被検体のボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する抽出手段と、
    前記抽出された血管の形態を表すボリュームデータに基づいて、前記3次元領域における前記血管に沿って観測点を設定する観測点設定手段と、
    前記3次元領域において設定された各観測点が示す位置に超音波を送信してドプラスキャンを実行することで、前記血管の前記観測点が設定された箇所における運動体の流速を取得する流速取得手段と、
    前記取得された流速の大きさに応じた色を、前記血管の形態を表すボリュームデータにおける前記観測点が設定された箇所に割り当てることで、各箇所に色が割り当てられた色ボリュームデータを生成する配色手段と、
    前記色ボリュームデータに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記流速取得手段は、前記ドプラスキャンとしてパルスドプラスキャンを実行し、前記パルスドプラスキャンによって取得された信号にFFT処理を施すことで前記運動体の流速を取得することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記観測点設定手段は、前記3次元領域における前記血管に沿って所定間隔ごとに前記観測点を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかにに記載の超音波診断装置。
  4. 前記配色手段は、前記血管に沿って隣り合う観測点にて取得された流速に基づいて、前記隣り合う観測点間における流速を補間によって求め、前記血管を表すボリュームデータにおける前記観測点が設定された箇所には、前記観測点にて取得された流速の大きさに応じた色を割り当て、更に、前記血管に沿って隣り合う観測点間には、前記補間によって求められた流速の大きさに応じた色を割り当てることを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記観測点設定手段は、前記3次元領域における前記血管に沿って、所定の大きさを有する前記観測点の一部分を、隣り合う観測点に重ねて複数の観測点を設定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  6. 前記観測点設定手段は、前記3次元領域における前記血管のうち、予め設定された関心領域に含まれる箇所については、所定の大きさを有する前記観測点の一部分を、隣り合う観測点に重ねて複数の観測点を設定し、前記関心領域に含まれない箇所については、所定間隔ごとに前記観測点を設定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  7. 前記観測点設定手段は、前記抽出された血管の形態を表すボリュームデータに基づいて、前記血管が分岐する箇所を特定し、前記分岐する箇所を含む所定範囲については、所定の大きさを有する前記観測点の一部分を、隣り合う観測点に重ねて複数の観測点を設定し、前記所定範囲以外の範囲については、所定間隔ごとに前記観測点を設定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  8. 前記観測点設定手段は、設定した前記観測点のうち、前記3次元領域における前記血管と超音波の送受信方向とがほぼ直交する観測点を特定し、
    前記流速取得手段は、前記特定された観測点に対しては、直交する方向以外の方向から超音波を送信してドプラスキャンを実行することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の超音波診断装置。
  9. 前記流速取得手段は、前記3次元領域において設定された前記各観測点が示す位置に異なる時間ごとに超音波を送信してドプラスキャンを実行することで、前記血管の前記観測点が設定された箇所における前記運動体の流速を、前記異なる時間ごとに取得し、
    前記配色手段は、前記血管の形態を表すボリュームデータにおける前記観測点が設定された箇所に、それぞれの時間ごとに取得された流速の大きさに応じた色を割り当てることで、前記異なる時間ごとの前記色ボリュームデータを生成することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の超音波診断装置。
  10. 前記被検体に対してそれぞれ異なる方向から超音波を送信することで取得された複数の色ボリュームデータを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている複数の色ボリュームデータのパターンマッチングを行うことで、前記複数の色ボリュームデータのそれぞれに表されている前記血管の形態の位置を合わせるマッチング手段と、
    前記位置が合わされた複数の色ボリュームデータのそれぞれの同じ箇所において前記流速取得手段によって取得された各運動体の流速に基づいて、その同じ箇所における流速を求める流速決定手段と、
    を更に有し、
    前記配色手段は、前記血管の形態を表すボリュームデータの各箇所に、前記流速決定手段によって決定された色を割り当てることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の超音波診断装置。
  11. 前記流速決定手段は、前記同じ箇所における前記運動体の流速が、前記全ての色ボリュームデータにおいて0m/secの場合は、その箇所の流速を0m/secに決定し、また、前記複数の色ボリュームデータのうち少なくとも1つの色ボリュームデータにおいて、前記同じ箇所における前記運動体の流速が0m/sec以外の値の場合、その箇所の流速を前記値に決定することを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. コンピュータに、
    被検体に対して超音波を送信することで取得された前記被検体のボリュームデータを受け付け、前記被検体のボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する抽出機能と、
    前記3次元空間における血管の各部において取得された運動体の流速を受け付けて、前記各部における流速の大きさに応じた色を、前記血管の形態を表すボリュームデータの各部に割り当てることで、各部に色が割り当てられた色ボリュームデータを生成する配色機能と、
    前記色ボリュームデータに基づく画像を表示装置に表示させる表示制御機能と、
    を実行させることを特徴とする超音波画像処理プログラム。
JP2007206228A 2007-08-08 2007-08-08 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム Withdrawn JP2009039240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007206228A JP2009039240A (ja) 2007-08-08 2007-08-08 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007206228A JP2009039240A (ja) 2007-08-08 2007-08-08 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009039240A true JP2009039240A (ja) 2009-02-26

Family

ID=40440663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007206228A Withdrawn JP2009039240A (ja) 2007-08-08 2007-08-08 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009039240A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013240517A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Tohoku Univ 超音波診断装置および血流量推定プログラム
JP2014518126A (ja) * 2011-06-30 2014-07-28 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 自動化された超音波ドップラ角度及びフロー速度評価の方法及び装置
JP2019146772A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 国立大学法人福井大学 心拍計測処理装置
JP2019181183A (ja) * 2018-03-30 2019-10-24 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用診断装置、医用画像処理装置、及び画像処理プログラム
CN112043307A (zh) * 2019-06-07 2020-12-08 柯尼卡美能达株式会社 超声波诊断装置及其控制方法、计算机可读取的记录介质
JP2021145969A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 株式会社リコー 情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび生体信号計測システム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014518126A (ja) * 2011-06-30 2014-07-28 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 自動化された超音波ドップラ角度及びフロー速度評価の方法及び装置
US10786223B2 (en) 2011-06-30 2020-09-29 Koninklijke Philips N.V. Method and apparatus for automated ultrasonic doppler angle and flow velocity estimation
JP2013240517A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Tohoku Univ 超音波診断装置および血流量推定プログラム
JP2019146772A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 国立大学法人福井大学 心拍計測処理装置
JP7112713B2 (ja) 2018-02-27 2022-08-04 国立大学法人福井大学 心拍計測処理装置
JP2019181183A (ja) * 2018-03-30 2019-10-24 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用診断装置、医用画像処理装置、及び画像処理プログラム
JP7282564B2 (ja) 2018-03-30 2023-05-29 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用診断装置、医用画像処理装置、及び画像処理プログラム
CN112043307A (zh) * 2019-06-07 2020-12-08 柯尼卡美能达株式会社 超声波诊断装置及其控制方法、计算机可读取的记录介质
JP2021145969A (ja) * 2020-03-19 2021-09-27 株式会社リコー 情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび生体信号計測システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6462340B2 (ja) 超音波診断装置、画像処理装置及び画像処理方法
US8888704B2 (en) Ultrasound imaging apparatus and method for displaying ultrasound image
US6884216B2 (en) Ultrasound diagnosis apparatus and ultrasound image display method and apparatus
JP5100343B2 (ja) 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム
JP4745133B2 (ja) 超音波診断装置、医用画像処理装置及び医用画像処理プログラム
US10959704B2 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus, medical image processing apparatus, and medical image processing method
JP4528529B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波画像データ処理方法
US8382669B2 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus and ultrasonic diagnostic apparatus control method
JP5835903B2 (ja) 超音波診断装置
JP5022716B2 (ja) 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム
US10624608B2 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
JP7456151B2 (ja) 超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法、及び、超音波診断装置の制御プログラム
JPH11327A (ja) 超音波診断装置
JP4772516B2 (ja) 超音波診断装置
JP2009039240A (ja) 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム
CN102626328B (zh) 超声波诊断装置、超声波图像处理装置及取得方法
JP2023160986A (ja) 超音波診断装置及び解析装置
JP2006223389A (ja) 画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法
JP5179812B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置、及び超音波画像処理プログラム
JP2010148566A (ja) 超音波診断装置
JP4634814B2 (ja) 超音波診断装置
JP2007044317A (ja) 超音波診断装置、超音波診断装置の制御プログラム、及び超音波診断装置の画像生成方法
JP6444519B2 (ja) 超音波診断装置、及び超音波撮像方法
JP2008279110A (ja) 超音波診断装置及び血流情報観測装置
JP2013135961A (ja) 超音波診断装置、及び医用画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090220

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20101102