JP2007044317A - 超音波診断装置、超音波診断装置の制御プログラム、及び超音波診断装置の画像生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアと同程度のハードウェアを備えた超音波診断装置であっても、3次元空間内に立体的に存在する組織を適切に描出することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】 ECGトリガ信号を受けてから、時間Δtが経過した時点で、送受信部4はスキャン面を変えて2次元超音波プローブ2に変更後のスキャン面をスキャンさせる。ECGトリガ信号を受けるたびに、送受信部4は、スキャン面を変更して2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。イメージ・プロセッサ8は、時間Δtが経過した時点で収集された複数の画像データの画素値を加算し、さらに平均値を算出する。傾斜角が異なるスキャン面の画像が加算されるため、3次元空間内に立体的に存在する組織を描出することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ECGトリガ信号を受けてから、時間Δtが経過した時点で、送受信部4はスキャン面を変えて2次元超音波プローブ2に変更後のスキャン面をスキャンさせる。ECGトリガ信号を受けるたびに、送受信部4は、スキャン面を変更して2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。イメージ・プロセッサ8は、時間Δtが経過した時点で収集された複数の画像データの画素値を加算し、さらに平均値を算出する。傾斜角が異なるスキャン面の画像が加算されるため、3次元空間内に立体的に存在する組織を描出することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、2次元超音波プローブを備えて被検体内に超音波を送信し、被検体内からの反射波に基づいて被検体内の診断情報を得る超音波診断装置に関する。特に、心電信号(ECG信号)に従ってスキャンを行なうことにより、3次元空間内に立体的に存在する組織の画像を生成する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、心筋梗塞などの循環器病疾患を検査する装置として不可欠な診断装置である。この超音波診断装置を用いた冠動脈の画像作成のニーズがある。例えば、有意狭窄などの冠動脈病変の有無を診断する手法である冠血流速予備能を測定するために、冠動脈の画像を作成する必要があり、その画像作成に超音波診断装置が用いられる(例えば特許文献1)。
血流速を計測するために、ドプラスキャンが可能な超音波診断装置が用いられる。ドプラスキャンは、超音波ドプラ法の原理に基づいて被検体内の血流の情報を得る技術である。超音波診断装置では、パルスドプラ法(Pulse Wave:PWドプラ法)又は連続波ドプラ法(Continuous Wave:CWドプラ法)などを実行して、血流情報の時間変化を観測する手法が一般的に実施されている。血流速を計測するためには、一般的にパルスドプラ法(Pulse Wave:PWドプラ法)が実行されている。
パルスドプラ法を実行する場合、ドプラスキャンを実行すべき関心領域(サンプリングポジション)を、2次元画像としてのBモード断層像上やカラードプラ画像上に設定する必要がある。
ここで、いわゆる1次元超音波プローブを用いてドプラスキャンを行なう場合について説明する。図10に示すように、1次元超音波プローブ100は、2次元の平面からなるスキャン面101内を超音波で走査(スキャン)することが可能となっている。この場合、その2次元のスキャン面101に対してスキャンを行うことにより2次元のBモード断層像データが得られ、図11に示すように、表示装置に2次元画像であるBモード断層像105が表示される。また、Bモード断層像105と同時にカラードプラ画像107を表示する場合もある。そして、ドプラスキャンを行なう場合は、Bモード断層像105上に移動可能な血流観測点(マーカ)108を表示させ、操作者がその血流観測点(マーカ)108によって血流情報を収集する位置を指定していた。この血流観測点(マーカ)108はサンプルライン109上で超音波の送受信方向(矢印Bの方向)に移動可能となっている。また、サンプルライン108は走査方向(矢印Aの方向)に移動可能となっている。
ところが、図10に示すように、冠動脈103は心臓102の外壁に沿って存在している。換言すると、冠動脈103は3次元空間内に立体的に存在している。これに対して、1次元超音波プローブ100は2次元のスキャン面101をスキャンするため、立体的な冠動脈103を断片的にしかスキャンすることができない。従って、冠動脈103については、冠動脈103とスキャン面101とが交差する冠動脈の一部分104しか画像化することができない。その冠動脈の一部分104を画像化すると、図11に示すように、2次元画像としてのBモード断層像105には、冠動脈については一部分106のみが表示され、冠動脈全体を捉えることが困難となっている。
このように、1次元超音波プローブでは、冠動脈を断片的にしかスキャンすることができないため、冠動脈の描出には検査者の高度な技量が必要になる。また、描出された冠動脈は断片的な画像として表示されるため、計測した血流が冠動脈の血流であるか否かの判断には熟練を要する。
以上のように、冠動脈の描出には検査者の高い技量が必要となり、また、冠動脈を描出するために時間がかかるため、検査が長時間になるおそれがある。
一方、超音波振動子が2次元的に配列された2次元超音波プローブを用いることにより、被検体内を空間的にスキャン(以下、ボリュームスキャンと称する場合もある)して3次元的な生体情報を収集することが可能となってきている。この2次元超音波プローブを備えた超音波診断装置を用いてボリュームスキャンを行なうことにより、3次元空間内に立体的に存在する冠動脈を描出することが可能となる。
しかしながら、2次元超音波プローブを用いてボリュームスキャンを行なう場合、同時受信ビーム数が多くなるため、データ処理系ハードウェアの規模が、1次元超音波プローブを備えた超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアの規模と比べて大きくなってしまう。その結果、超音波診断装置が高価になってしまうため、医用現場への普及が困難になってしまう。
この発明は上記の問題を解決するものであり、同時受信ビーム数が少なくて済み、1次元超音波プローブを備えた従来の超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアと同程度のハードウェアを備えた超音波診断装置であっても、3次元空間内に立体的に存在する組織を適切に描出することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブと、所定のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるとともに、ECGトリガ信号を受け、前記ECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過するごとに、前記所定のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるスキャン制御部と、各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成する画像生成部と、前記予め設定された時間が経過するごとにスキャンされて生成された複数の2次元画像データの画素値を加算する加算処理部と、前記画素値が加算された結果得られた2次元画像データに基づく画像を表示部に表示させる表示制御部と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置であって、前記スキャン制御部は、次のECGトリガ信号を受け、前記次のECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過すると、前の傾斜のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせ、前記画像生成部は、各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成し、前記加算処理部は、前記前の傾斜のスキャン面がスキャンされることで生成された複数の2次元画像データの画素値に、新たな傾斜のスキャン面がスキャンされることで生成された2次元画像データの画素値を加算することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記表示制御部は、前記加算された2次元画像データに基づく画像を前記表示部に表示させるとともに、前記所定のスキャン面をスキャンすることで生成された2次元画像データに基づく画像を前記表示部に表示させることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記加算処理部は、前記加算して得られた画素値を、加算した2次元画像データの数で除算して画素値の平均値を算出し、前記表示制御部は、前記画素値の平均値からなる2次元画像データに基づく画像を前記表示部に表示させることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記加算処理部は、前記各2次元画像データを構成する各画素の画素値が予め設定された閾値よりも大きいか否かの判断を行い、前記閾値よりも大きい画素値のみを加算することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記ECGトリガ信号は、心電計により心電波形のR波が検出された際に生成された信号であることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブを備えた超音波診断装置に、所定のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるとともに、前記超音波診断装置がECGトリガ信号を受けると、前記ECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過するごとに、前記所定のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるスキャン制御機能と、各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成する画像生成機能と、前記予め設定された時間が経過するごとにスキャンされて生成された複数の2次元画像データの画素値を加算する加算処理機能と、前記画素値が加算された結果得られた2次元画像データに基づく画素を表示部に表示させる表示制御機能と、を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
請求項9に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列された超音波プローブに、2次元の所定のスキャン面をスキャンさせる第1のスキャンステップと、超音波診断装置がECGトリガ信号を受けると、前記ECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過するごとに、前記所定のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせる第2のスキャンステップと、各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成する画像生成ステップと、前記予め設定された時間が経過するごとにスキャンされて生成された複数の2次元画像データの画素値を加算する加算処理ステップと、前記画素値が加算された結果得られた2次元画像データに基づく画像を表示部に表示させる表示制御ステップと、を含み、前記超音波診断装置が新たなECGトリガ信号を受けるたびに、前記第2のスキャンステップ、前記画像生成ステップ、前記加算処理ステップ、及び前記表示制御ステップを繰り返して行うことを特徴とする超音波診断装置の画像生成方法である。
この発明によると、3次元空間内に立体的に存在する組織の画像を簡単に描出することが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置、制御プログラム及び画像生成方法について、図1から図7を参照しつつ説明する。まず、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成について図1を参照しつつ説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。
この実施形態に係る超音波診断装置は、Bモード断層像を表示するBモード、超音波ビーム方向の反射源の時間的位置変化を運動曲線として表示するMモード、血流情報を表示するドプラモード(パルスドプラ(PW)又は連続波ドプラ(CW))、血流情報を2次元的に表示するCFM(カラーフローマッピング)モードなどの既知のモードに応じて動作可能な装置である。
2次元超音波プローブ2は、既知の2次元超音波プローブからなる。2次元超音波プローブ2は、超音波振動子がマトリックス(格子)状に配置され、走査(スキャン)することによって3次元的に超音波を送信し、プローブ表面から放射状に広がる形状の3次元データをエコー信号として受信することができる。また、2次元超音波プローブ2は、2次元のスキャン面内をスキャンして2次元データをエコー信号として受信することができ、そのスキャン面を傾斜してスキャンすることもできる。
ここで、2次元超音波プローブ2のスキャン可能な領域について、図2及び図3を参照しつつ説明する。図2は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置がスキャンするスキャン面を説明するための模式図である。図3は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置がスキャンするスキャン面と冠動脈との位置関係を説明するための模式図である。
図2に示すように、2次元超音波プローブ2がスキャンできる領域20は、3次元的な空間である。2次元超音波プローブ2は、3次元的な領域20内においては、2次元的な面内をスキャンすることもできる。つまり、2次元超音波プローブ2は、図2に示す2元のスキャン面20cなどをスキャンして、2次元画像を得ることができる。なお、スキャン面20cを2次元超音波プローブ2の直下にあるスキャン面とし、初期設定されたスキャン面とする。
また、2次元超音波プローブ2は、電子的にスキャン面をスキャン面20cに直交する方向に傾けることもできる。ここではスキャン面20cを中心とする。そして、スキャン面20cを+φ方向にチルト角φ1だけ傾斜させると、スキャン面はスキャン面20bとなり、チルト角φ2だけ傾斜させると、スキャン面はスキャン面20aとなる。また、スキャン面20cをスキャン面20bの逆の方向(−φ方向)にチルト角φ1だけ傾斜させると、スキャン面はスキャン面20dとなり、チルト角φ2だけ傾斜させると、スキャン面はスキャン面20eとなる。
このように、2次元超音波プローブ2を用いると、超音波プローブを手で傾けなくても、2次元のスキャン面を電子的に傾けることが可能となる。これに対して、1次元超音波プローブを用いる場合は、操作者が手で超音波プローブを傾けることによりスキャン面の角度を変えてスキャンを実行する必要がある。
この実施形態においては、スキャン面を+φ方向又は−φ方向に傾斜させて、3次元空間内に5つのスキャン面(スキャン面20a、20b、20c、20d、及び20e)を設定し、それらのスキャン面上でBモードスキャン、ドプラスキャン、又はCFMモードスキャンなどを行なう例について説明する。なお、この発明においては、6つ以上のスキャン面を設定して2次元超音波プローブ2にスキャンさせても良い。
このように2次元のスキャン面を傾斜させてスキャンすることにより、複数のスキャン面上で冠状脈をとらえることが可能となる。この様子を図3に示す。図3に示すように、3次元空間内に立体的に存在する冠動脈21が存在する場合、スキャン面20c上のみをスキャンすると、そのスキャン面20cと冠動脈21とが交差する部分にある冠動脈の一部分21aの画像のみしか描出できない。ところが、スキャン面を傾斜させて、スキャン面20d及びスキャン面20e上をスキャンすると、スキャン面20d及びスキャン面20eと冠動脈21とが交差する部分の画像も描出することができる。このように複数のスキャン面上をスキャンすることにより、3次元空間内に立体的に存在する冠動脈21を描出することが可能となる。
この実施形態では、2次元のスキャン面を傾斜させて5つのスキャン面をスキャンすることにより、ボリュームスキャンを行なう場合と比べて、収集されるデータ量が少なくなる。その結果、データ処理系ハードウェアとして、1次元超音波プローブを備えた超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアを用いて、データ処理を行うことができる。これにより、超音波診断装置の高価格化を抑えることができる。また、2次元のスキャン面をスキャンするため、ボリュームスキャンを行なう場合と比べて、スキャンのレートが速くなるため、いわゆるリアルタイムスキャンが可能となる。
また、スキャン面20a、20b、20c、20d、及び20eの5つのスキャン面をスキャンする場合、超音波診断装置の同時受信ビーム数が1次元超音波プローブを備えた超音波診断装置に比べて5倍であれば、従来の1スキャン面当たりの走査時間で5スキャン面分のスキャンが可能となる。しかしながら、5つのスキャン面を同時にスキャンするためには、スキャンにより得られたデータを処理するためのデータ処理系ハードウェアの性能も、従来技術に係る超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアの性能に比べて5倍の処理能力が必要となる。その結果、5つのスキャン面を同時にスキャンするためには、超音波診断装置のコストが飛躍的に増加してしまう。
そこで、この出願に係る発明者は、ECG信号に基づいてスキャンを行なうことに着目した。ECG信号を利用してスキャンを行なうことにより、従来技術のデータ処理系ハードウェアと同程度の処理能力を持ったデータ処理系ハードウェアであっても、3次元空間に立体的に存在する冠動脈を適切に描出することが可能となる。
制御部3は、超音波診断装置1の各部に接続され、超音波診断装置1の各部を制御する。制御部3は、計時部31とスキャン面変更部32とを備えて構成されている。また、制御部3には記憶装置33が接続されている。記憶装置33には、スキャン情報記憶部33a及びプログラム記憶部33bが備えられている。
また、超音波診断装置1の外部には、心電計(図示しない)が設置されている。この心電計は、被検体の心電波形(ECG信号)を取得する。心電計には、R波を検出した際にトリガ信号(ECGトリガ信号と称する)を発生する信号発生器が備えられており、その信号発生器にて発生させられたECGトリガ信号は超音波診断装置1内の制御部3に出力される。なお、心電計を超音波診断装置1の内部に設置しても構わない。
計時部31はタイマーであり、上記の心電計から出力されたECGトリガ信号を受けると、タイマーがリセットされ、ECGトリガ信号を検知した時からの時間を計測する。そして、ECGトリガ信号を検知した時から予め設定された時間が経過すると、スキャン面変更部32はスキャン面を変更し、変更後のスキャン面を示す情報を送受信部4に出力する。この予め設定された時間は、R波が検出された時間から冠動脈の血流速度が最速になるまでの時間を表している。
ここで、冠動脈の血流速度が最速になる時相について図4を参照しつつ説明する。図4は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置が行うスキャンのタイミングを説明するための図である。図4に示すように、R波が検出された時相を時相t0とし、R波が検出されたから次のR波が検出されるまでの間を1心拍とする。上述したように、R波が検出されると、心電計に設置されている信号発生器がECGトリガ信号を発生して、超音波診断装置1の制御部3にそのECGトリガ信号を出力する。そして、R波が検出された時相t0から時間Δtが経過して時相t1(=時相t0+時間Δt)になると、冠動脈の血流速度が最速になる。この時間Δtを遅延時間として、記憶装置33に予め記憶させておく。なお、時相t0から時相t1までの間の時間Δtは、患者によって異なるため、心電波形を参照することにより、予め時間Δtを決めておき、決定した時間Δtを記憶装置33に記憶させておく。
そして、ECGトリガ信号が制御部3に出力されると、計時部31は時間を計測し、予め設定された時間Δtが経過すると、スキャン面変更部32はスキャン面を変更し、変更後のスキャン面を示す情報を送受信部4に出力する。これにより、送受信部4は時相t1になるたびにスキャン面を変更して2次元超音波プローブ2に変更後のスキャン面上をスキャンさせることになる。
スキャン情報記憶部33aに、スキャンのシーケンス情報を予め記憶させておく。このスキャンのシーケンス情報には、スキャン面のチルト角φを示す情報と各スキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる順番とが含まれる。
ここで、この実施形態におけるスキャンのシーケンスについて図5を参照しつつ説明する。図5は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置によるスキャンのシーケンスを説明するための図である。図5に示すシーケンスは、横軸が時相tとなっており、各時相においてスキャンするスキャン面を示している。この図5に示すシーケンスを、スキャン情報記憶部33aに予め記憶させておく。図5に示すシーケンスのように、この実施形態に係る超音波診断装置1では、通常、スキャン面20c上を2次元超音波プローブ2にスキャンさせ、時相が時相t1になるとスキャン面を変えて、変更後のスキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。そして、時相が時相t1以外になると、スキャン面20c上を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。つまり、時相t1以外においては、スキャン面20c上をスキャンし続けることで、そのスキャン面20cの2次元画像を動画として表示部10に表示させる。
例えば、上記のスキャン面20a、20b、20c、20d及び20eを2次元超音波プローブ2にスキャンさせる場合は、それらのチルト角φを示す情報を予めスキャン情報記憶部33aに記憶させておく。例えば、チルト角「+φ1」、「+φ2」、「0」、「−φ1」、及び「−φ2」を示す情報をスキャン情報記憶部33aに予め記憶させておく。さらに、各スキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる順番を予め決めておき、その順番をスキャン面情報記憶部33bに予め記憶させておく。このシーケンスの場合、時相t1になるたびに、スキャン面を、スキャン面20c、スキャン面20b、スキャン面20d、スキャン面20a、スキャン面20eの順番で変更している。そして、時相t1以外の時相においては、スキャン面をスキャン面20cとしている。
計時部31が時間を計測し、ECGトリガ信号を受けてから時間Δtが経過すると、スキャン面変更部32は、スキャン情報記憶部33aに記憶されているスキャン面の順番を示すシーケンスに従って、スキャン面を示す情報(チルト角φを示す情報)を送受信部4に出力する。これにより、スキャン面変更部32は、時相t1になるたびにスキャン面を、スキャン面20c、スキャン面20b、スキャン面20d、・・・の順番で変更し、そのスキャン面を示す情報(チルト角φを示す情報)を送受信部4に出力し、送受信部4は時相t1になるたびにスキャン面を示す情報(チルト角φを示す情報)をスキャン面変更部32から受けて、スキャン面を変更して2次元超音波プローブ2に変更後のスキャン面をスキャンさせることになる。また、時相t1以外の時相においては、スキャン面はスキャン面20cとなっているため、送受信部4はスキャン面20cを2次元超音波プローブ2にスキャンさせることになる。
つまり、この実施形態に係る超音波診断装置1は、血流速度が最速となる時相t1にスキャン面を変更し、変更後のスキャン面上を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。そして、次の時相t1になると、スキャン面のチルト角φを異なる角度に変えて、変更後のスキャン面上を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。このように、時相t1になるたびにスキャン面の角度を変えて2次元超音波プローブ2にスキャンさせ、時相t1以外の時相においては、スキャン面をスキャン面20cとし、そのスキャン面20cを2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。
なお、この実施形態では、時相が時相t1になるとスキャン面変更部32がスキャン面を変えて、変更後のスキャン面の情報を送受信部4に出力し、送受信部4は変更後のスキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせているが、この発明はその処理の順番に限定されない。例えば、シーケンスに従ったスキャン面の変更に関する情報を予め送受信部4に出力しておく。そして、時相が時相t1になるたびに、制御部3が時相t1を示す情報又はスキャン面変更命令を送受信部4に出力する。送受信部4は、その命令などを受けると、その命令などに従って、スキャン面を変更して変更後のスキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。このような処理の流れであっても、時相t1になるたびにスキャン面の角度を変えて2次元超音波プローブ2にスキャンさせることができる。
プログラム記憶部33bには、超音波診断装置1の制御プログラムが記憶されている。制御部3は例えばCPUで構成され、プログラム記憶部33cに記憶されている制御プログラムを実行することにより、超音波診断装置1の各部を制御して超音波の送受信、画像生成、及び画像表示を実行させる。この実施形態においては、制御部3はこの制御プログラムを実行することで、主に、スキャン面変更部32の機能、DSC7の機能、及びイメージ・プロセッサ8の機能を実行させることになる。
送受信部4は、既知の送受信部からなり、2次元超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させる送信部(図示しない)と、2次元超音波プローブ2からの信号を受信する受信部(図示しない)とを備えて構成されている。
この実施形態の場合、時相t1になるたびに、スキャン面変更部32からスキャン面を示す情報(チルト角φを示す情報)が出力されるため、送受信部4はスキャン面変更部32から出力されたチルト角φだけスキャン面を傾斜させて、2次元超音波プローブ2に傾斜後のスキャン面上をスキャンさせる。また、時相t1以外の時相においては、継続してスキャン面20c上を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。
送受信部4の送信部は、図示しないクロック発生回路、送信遅延回路、及びパルサ回路を備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する回路である。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルサ回路は、各超音波振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを内蔵し、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、2次元超音波プローブ2の各超音波振動子に供給するようになっている。
また、送受信部4の受信部は、図示しないプリアンプ回路、A/D変換回路、及び受信遅延・加算回路を備えている。プリアンプ回路は、2次元超音波プローブ2の各超音波振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延・加算回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。なお、この送受信部4によって加算処理された信号を「RFデータ(または、生データ)」と称する。送受信部4から出力されたRFデータは、信号処理部5に出力される。
また、送受信部4は、時相t1に収集されたデータであることを示す情報を付帯情報として、時相t1に収集されたRFデータに付して信号処理部5に出力する。DSC7は、その付帯情報を参照することで、時相t1が付されたデータをイメージ・プロセッサ8に出力することになる。
なお、制御部3と送受信部4がこの発明のスキャン制御部に相当する。
信号処理部5は、Bモード処理部51、ドプラモード処理部52及びCFM処理部53を備えて構成されている。送受信部4から出力されたRFデータは、いずれかの処理部にて所定の処理が施される。
Bモード処理部51は、エコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。具体的には、Bモード処理部51は、送受信部4から送られる信号に対してバンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。
ドプラモード処理部52は、パルスドプラ法(PWドプラ法)又は連続波ドプラ法(CWドプラ法)により血流情報を生成する。例えば、パルスドプラ法によると、パルス波を用いているため、ある特定の深度のドプラ偏移周波数成分を検出することができる。このように距離分解能を有するため、特定部位の組織や血流の速度計測が可能となっている。ドプラモード処理部52は、送受信部4から送られる信号に対して、所定の大きさを有する血流観測点内における受信信号を位相検波することによりドプラ偏移周波数成分を取り出し、さらにFFT処理を施して、所定の大きさを有する血流観測点内の血流速度を表すドプラ周波数分布を生成する。
CFM処理部53は、動いている血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。血流情報には、速度、分散、パワーなどの情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。具体的には、CFM処理部53は、位相検波回路、MTIフィルタ、自己相関器、及び流速・分散演算器から構成されている。このCFM処理部53は、組織信号と血流信号とを分離するためのハイパスフィルタ処理(MTIフィルタ処理)が行われ、自己相関処理により血流の移動速度、分散、パワー等の血流情報を多点について求める。その他、組織信号を低減及び削減するための非線形処理が行われる場合もある。
記憶装置6は、RAMなどのメモリからなり、信号処理部5により処理が施された信号処理後のデータを一時的に保持する。
DSC7(デジタルスキャンコンバータ)は、変換処理部71とデータ選択部72とを備えて構成されている。変換処理部71は、記憶装置6に記憶されている走査線信号列で表される信号処理後のデータを読み込んで、空間情報に基づいた座標系のデータに変換する(スキャンコンバージョン処理)。つまり、超音波走査に同期した信号列をテレビ走査方式の表示部10で表示できるようにするために、標準のテレビ走査に同期して読み出すことにより走査方式を変換している。
Bモード処理部51から出力された信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理が施されると、被検体の組織形状を表すBモード断層像データが得られる。また、ドプラモード処理部52から出力された信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理が施されると、血流の速度情報等がドプラデータとして得られる。また、CFM処理部53から出力された信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理が施されると、カラードプラ画像データ(カラーフローマッピングデータ)が得られる。
データ選択部72は、スキャンコンバージョン処理後のBモード断層像データやカラードプラ画像データなどから、時相t1に収集された画像データを選択してイメージ・プロセッサ8に出力する。時相t1に収集された画像データには、送受信部4にて時相t1に収集されたことを示す付帯情報が付されているため、データ選択部72は、その付帯情報を参照することにより、時相t1に収集された画像データを選択してイメージ・プロセッサ8に出力する。なお、データ選択部72は、時相t1以外の時相に収集された画像データを、イメージ・プロセッサ8に出力せずに、表示制御部9に出力する。
なお、信号処理部5とDSC7がこの発明の画像データ生成部に相当する。
イメージ・プロセッサ8は、時相t1に収集された、Bモード断層像データやカラードプラ画像データなどの画像データを受け、それらの画像データを加算平均する。具体的には、イメージ・プロセッサ8は、加算処理部81と平均値算出部82とを備えて構成されている。
加算処理部81は、DSC7のデータ選択部72から出力された、時相t1に収集された複数の画像データの同一座標上の画素の画素値を加算し、加算して得られた画像データを平均値算出部82に出力する。平均値算出部82は、加算された画素値を、加算した画像データの数の分だけ除算して画素値の平均値を算出する。このようにして加算平均された画像データは表示制御部9に出力される。
例えば、同じ時相t1にスキャン面20c及びスキャン面20bをスキャンすることで得られた画像データの処理について説明する。加算処理部81は、時相t1にスキャン面20cをスキャンすることで得られた画像データ(Bモード断層像データやカラードプラ画像データなど)を構成する画素の画素値と、時相t1にスキャン面20bをスキャンすることで得られた画像データ(Bモード断層像データやカラードプラ画像データなど)を構成する画素の画素値とを加算する。このとき、加算処理部81は、同一座標上の画素の画素値を加算する。そして、平均値算出部82は、加算された画素値の平均値を求め、これを加算平均後の画像データとし、表示制御部9に出力する。
表示制御部9は、DSC7から出力されるBモード断層像データ、ドプラデータ又はカラードプラ画像データを受けて、それらのデータに基づく画像を表示部10に表示させる。また、表示制御部9は、イメージ・プロセッサ8から出力される加算平均処理が施された画像データ(Bモード断層像データやカラードプラ画像データなど)を受けて、加算平均処理が施された画像データに基づく画像を表示部10に表示させる。
DSC7から出力される画像データは、時相t1以外の時相で収集された画像データであり、スキャン面20cをスキャンすることで得られた画像データである。従って、スキャン面20c上の画像のみが表示部10に表示されることになる。時相t1以外の時相においては、1心拍中、継続してスキャン面20cをスキャンしているため、DSC7から直接出力される画像データは動画として表示部10に表示されることになる。
一方、イメージ・プロセッサ8から出力される画像データは、1心拍中の時相t1に収集された画像データを加算平均することにより得られた画像データである。例えば、加算平均処理が施されたBモード断層像データや、加算平均処理が施されたカラードプラ画像データなどである。これらの画像データは、1心拍中、時相t1のみに収集された画像データであるため、静止画として表示部10に表示されることになる。また、イメージ・プロセッサ8から出力される画像データは、異なるスキャン角でスキャンされた結果得られた画像データを加算平均処理することで得られたデータであるため、3次元空間内に立体的に存在する組織が描出された画像データとなる。
表示部10はCRTや液晶ディスプレイなどのモニタからなり、そのモニタ画面上にBモード断層像、加算平均処理が施された画像データ、ドプラデータに基づくスペクトラム、又はカラードプラ画像などが表示される。
また、超音波診断装置1には操作部(図示しない)が設置されている。操作部は、超音波の送受信条件などに関する各種設定などを行うための入力装置である。この操作部で入力された情報又は命令は制御部3に出力され、制御部3はその命令に従って処理を行う。操作部は、例えば、ジョイスティックやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチ、各種ボタン、マウス、キーボード又はTCS(Touch Command Screen)などからなる。
(作用)
次に、この発明の実施形態に係る超音波診断装置1の作用(超音波診断装置1の画像生成方法)について図5から図8を参照しつつ説明する。図6は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。図7は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている表示部に表示される画像を示す図である。図8は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置によるスキャンのシーケンスを説明するための図である。
次に、この発明の実施形態に係る超音波診断装置1の作用(超音波診断装置1の画像生成方法)について図5から図8を参照しつつ説明する。図6は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。図7は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている表示部に表示される画像を示す図である。図8は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置によるスキャンのシーケンスを説明するための図である。
図5に示すシーケンスに従い、まず、スキャン面20cをスキャンする(ステップS01)。制御部3の指示に従い、送受信部4は図2に示すスキャン面20cを2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。なお、上述したように、スキャン面20cは2次元超音波プローブ2の直下にあるスキャン面であり、このスキャン面20cがチルトの中心となる。
具体的には、制御部3は、送受信部4に対してビームフォーミングに必要な遅延パターン情報などのデータを出力する。送受信部4は制御部3の指示に従い、2次元超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させ、被検体内に超音波を送信させる。このスキャンにより収集されたエコー信号は送受信部4に出力され、送受信部4にてA/D変換処理、遅延・加算処理などが施されてRFデータが生成される。そして、RFデータは、Bモード処理部51又はCFM処理部53に送られ、Bモード超音波ラスタデータ、又はカラー超音波ラスタデータが生成される。これらの超音波ラスタデータは、一時的に記憶装置6に記憶、保持される。そして、DSC7内の変換処理部71は、それらの超音波ラスタデータに対してスキャンコンバージョン処理を施してBモード断層像データ、又はカラードプラ画像データを生成し、データ選択部72に出力する。そして、データ選択部72は、時相t1以外の時相で収集された画像データを表示制御部9に出力する。表示制御部9は、DSC7から出力された画像データを受けて、その画像データに基づく画像を表示部10に表示させる。
図5に示す時相t1以外の時相においては、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cを継続してスキャンさせる。これにより、スキャン面20cをスキャンすることで得られる画像は、表示部10に動画として表示されることになる。
図7に、表示部10のモニタ画面10a上に表示される画像を示す。上述したように、スキャン面20cが継続してスキャンされることにより、スキャン面20cの画像22は動画として表示部10に表示される。この例においては、画像22はBモード断層像であるが、Bモード断層像とカラードプラ画像とを重畳させた画像を表示させても良い。図3を参照して説明したように、スキャン面20cは冠動脈の一部と交差するため、表示部10には、冠動脈の一部の画像が動画として表示されることになる。
このような走査シーケンスのなかで、心電計がR波を検出すると、心電計によりECGトリガ信号が生成され、そのECGトリガ信号が心電計から制御部3内の計時部31に出力される(ステップS02)。計時部31がそのECGトリガ信号を受信すると、計時部31がリセットされる。
制御部3がECGトリガ信号を受信し、時間Δtが経過するまでの間は、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cを継続的にスキャンさせる(ステップS03)。
計時部31がそのECGトリガ信号を受けた時から予め設定された時間Δtが経過し、時相が時相t1(=時相t0+時間Δt)になると(ステップS04、Yes)、スキャン面変更部32は、スキャン情報記憶部33aに記憶されているスキャンのシーケンスに従ってスキャン面を変更する(ステップS05)。
図5に示すシーケンスのように、まずは、スキャン面変更部32は、スキャン面をスキャン面20cと決定し、そのスキャン面20cを示す情報(スキャン角)を送受信部4に出力する。送受信部4はスキャン面20cを2次元超音波プローブ2にスキャンさせる(ステップS06)。この時相t1に収集されたRFデータには、送受信部4にて、時相t1に収集されたデータであることを示す情報が付帯情報として付される。そして、信号処理部5により処理が施され、DSC7内の変換処理部71によりスキャンコンバージョン処理が施される。そして、データ選択部72は、付帯情報を参照することで、時相t1に収集された画像データを選択してイメージ・プロセッサ8に出力する。
この段階においては、スキャン面20c上のみがスキャンされているため、イメージ・プロセッサ8は、ステップS06における加算及び平均値算出処理を施さずに、スキャン面20c上をスキャンすることで収集された画像データを、そのまま表示制御部9に出力する。表示制御部9は、イメージ・プロセッサ8から出力された画像データに基づく画像を表示部10に表示させる(ステップS08)。
そして、時相が次の時相t1になるまで、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cをスキャンさせる(ステップS01)。つまり、時相t1以外の時相においては、送受信部は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cを継続的にスキャンさせる。これにより、表示部10には、スキャン面20cの画像22が動画として表示されることになる。
そして、心電計が再びR波を検出すると、心電計によりECGトリガ信号が生成され、そのECGトリガ信号が心電計から制御部3内の計時部31に出力される(ステップS02)。計時部31がそのECGトリガ信号を受信すると、計時部31がリセットされる。
制御部3がECGトリガ信号を受信し、時間Δtが経過するまでの間は、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cを継続的にスキャンさせる(ステップS03)。
計時部31がそのECGトリガ信号を受けた時から時間Δtが経過し、時相が時相t1(=時相t0+時間Δt)になると(ステップS04、Yes)、スキャン面変更部32は、スキャン情報記憶部33aに記憶されているシーケンスに従ってスキャン面を変更する(ステップS05)。
図5に示すシーケンスのように、スキャン面変更部32は、スキャン面をスキャン面20bと決定し、そのスキャン面20bを示す情報(スキャン角φ)を送受信部4に出力する。送受信部4はスキャン面20bを2次元超音波プローブ2にスキャンさせる(ステップS06)。この時相t1に収集されたRFデータには、送受信部4にて、時相t1に収集されたデータであることを示す情報が付帯情報として付される。そして、信号処理部5により処理が施され、DSC7内の変換処理部71によりスキャンコンバージョン処理が施される。そして、データ選択部72は、付帯情報を参照することで、時相t1に収集された画像データを選択してイメージ・プロセッサ8に出力する。
イメージ・プロセッサ8内の加算処理部81は、データ選択部72から出力された時相t1にスキャン面20bをスキャンすることで収集された画像データと、先に時相t1にスキャン面20cをスキャンすることで収集された画像データとを、加算する(ステップS07)。具体的には、加算処理部81は、スキャン面20bの画像データを構成する各画素の画素値と、スキャン面20cの画像データを構成する各画素の画素値を加算する。このとき、加算処理部81は、各画像データの同一座標上の画素の画素値を加算する。そして、加算処理部81は、画素値を加算した画像データを平均値算出部82に出力する。この平均値算出部82は、画素値が加算された画像データの平均値を算出し(ステップS07)、その画像データを表示制御部9に出力する。
表示制御部9は、イメージ・プロセッサ8から加算平均処理が施された画像データを受けると、その画像データに基づく画像を表示部10に表示させる(ステップS08)。
図7に示すように、表示制御部9は、スキャン面20cを繰り返しスキャンすることで動画として得られる、スキャン面20cの画像22を表示部10に表示させるとともに、時相t1にスキャン面20cとスキャン面20bとをスキャンすることで得られた画像データを加算平均処理することで得られた、加算平均処理後の画像24を表示部10に表示させる。スキャン面20c上をスキャンすることで得られる画像と、スキャン面20b上をスキャンすることで得られる画像とは、チルト角が異なるスキャン面上をスキャンすることで得られた画像であるため、それらの画像を加算平均処理して得られた画像24は、3次元的な広がりをもった画像となる。これにより、冠動脈を3次元的に捉えることが可能となる。
そして、時相t1になるたびに、ステップS03からステップS07の処理を行い、以後、これらの処理を繰り返して、加算平均処理後の画像24を更新していく。
なお、この実施形態では、時相が時相t1になるとスキャン面変更部32がスキャン面を変えて、変更後のスキャン面の情報を送受信部4に出力し、送受信部4は変更後のスキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせているが、この発明はその処理の順番に限定されない。例えば、シーケンスに従ったスキャン面の変更に関する情報を予め送受信部4に出力しておいても良い。そして、時相が時相t1になるたびに、制御部3が時相t1を示す情報又はスキャン面変更命令を送受信部4に出力する。送受信部4は、その命令などを受けると、その命令などに従って、スキャン面を変更して変更後のスキャン面を2次元超音波プローブ2にスキャンさせる。このような処理の流れであっても、時相t1になるたびにスキャン面の角度を変えて2次元超音波プローブ2にスキャンさせることができる。
上述したスキャン面20bのスキャンが終了すると、時相が次の時相t1になるまで、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cを継続的にスキャンさせる(ステップS01)。これにより、表示部10には、スキャン面20cの画像22が動画として表示される。
そして、心電計が再びR波を検出すると、ECGトリガ信号が心電計から制御部3内の計時部31に出力され(ステップS02)、時間Δtが経過するまでスキャン面20cをスキャンし(ステップS03)、計時部31がECGトリガ信号を受信した時から時間Δtが経過すると(ステップS04、Yes)、スキャン面変更部32は、スキャン情報記憶部33aに記憶されているシーケンスに従ってスキャン面を変更する(ステップS05)。
図5に示すシーケンスのように、スキャン面変更部32は、スキャン面をスキャン面20dと決定し、そのスキャン面20dを示す情報(スキャン角φ)を送受信部4に出力する。送受信部4はスキャン面20dを2次元超音波プローブ2にスキャンさせる(ステップS06)。
スキャン面20dをスキャンすることで得られたデータは、信号処理部5及びDSC7を経由してイメージ・プロセッサ8の加算処理部81に出力される。そして、スキャン面20dをスキャンすることで得られた画像データは、加算処理部81にて、先の時相t1においてスキャン面20c及びスキャン面20bをスキャンすることで得られた画像データと加算される(ステップS07)。つまり、加算処理部81は、時相t1においてスキャン面20c、スキャン面20b及びスキャン面20dをスキャンすることで得られた画像データを構成する各画素の画素値を加算する。このとき、同一座標上の画素の画素値が加算される。そして、平均値算出部82は、加算された画素値の平均値を算出し(ステップS07)、これを加算平均処理後の画像データとして表示制御部9に出力する。
表示制御部9は、先に表示部10に表示させておいた、スキャン面20c及びスキャン面20bの画像データを加算平均処理して得られた画像を更新して、新たに生成された、スキャン面20c、スキャン面20及びスキャン面20dの画像データを加算平均処理して得られた画像24を表示部10に表示させる(ステップS08)。また、時相t1以外の時相においては、スキャン面20c上が継続してスキャンされるため、スキャン面20cの画像22は動画として表示部10に表示されることになる。
上述したスキャン面20dのスキャンが終了すると、時相が次の時相t1になるまで、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20cを継続的にスキャンさせる(ステップS01)。
そして、計時部31がECGトリガ信号を受信し(ステップS02)、時間Δtが経過するまでスキャン面20cをスキャンし(ステップS03)、時相が時相t1になると(ステップS04、Yes)、図5のシーケンスに示すように、スキャン面変更部32はスキャン面を変更してスキャン面20aとし(ステップS05)、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20aをスキャンさせる(ステップS06)。
スキャン面20aをスキャンすることにより得られたデータは、信号処理部5及びDSC7を経由してイメージ・プロセッサ8の加算処理部81に出力される。そして、スキャン面20aをスキャンすることで得られた画像データは、加算処理部81にて、先の時相t1においてスキャン面20c、スキャン面20b、及びスキャン面20dをスキャンすることで得られた画像データと加算される(ステップS07)。つまり、加算処理部81は、時相t1においてスキャン面20c、スキャン面20b、スキャン面20d、及びスキャン面20aをスキャンすることで得られた画像データを構成する各画素の画素値を加算する。このとき、同一座標上の画素の画素値が加算される。そして、平均値算出部82は、加算された画素値の平均値を算出し(ステップS07)、これを加算平均処理後の画像データとして表示制御部9に出力する。
表示制御部9は、先に表示部10に表示させておいた、加算平均処理後の画像を更新して、新たに生成された加算平均処理後の画像24を表示部10に表示させる(ステップS08)。
そして、時相が次の時相t1になると、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面20eをスキャンさせる(ステップS05、S06)。そのスキャンにより得られた画像データは、加算処理部81にて、先の時相t1においてスキャン面20c、スキャン面20b、スキャン面20d、及びスキャン面20aをスキャンすることで得られた画像データと加算される(ステップS07)。つまり、加算処理部81は、時相t1においてスキャン面20c、スキャン面20b、スキャン面20d、スキャン面20a及びスキャン面20eをスキャンすることで得られた画像データを構成する各画素の画素値を加算する。このとき、同一座標上の画素の画素値が加算される。そして、平均値算出部82は、加算された画素値の平均値を算出し(ステップS07)、これを加算平均処理後の画像データとして表示制御部9に出力する。
表示制御部9は、先に表示部10に表示させておいた、加算平均処理後の画像を更新して、新たに生成された加算平均処理後の画像を表示部10に表示させる(ステップS08)。
以上のように、時相t1にスキャンすることで得られた画像データは、順次、イメージ・プロセッサ8にて加算平均処理が施されて、表示制御部9に出力される。そして、表示制御部9は、加算平均処理後の画像を順次、更新して表示部10に表示させる。
以上のように、冠動脈の血流速度が最速になる時相において、スキャン面を傾斜させてスキャンし、得られた画像データを加算することにより、冠動脈を3次元的に捉えることが可能となる。さらに、1つのスキャン面をスキャンするだけでは、断片的にしか捉えることができなかった冠動脈が、加算平均処理後の画像では、3次元的な広がりをもって描出される。
また、加算平均処理後の画像と、スキャン面20cの画像とを見比べることにより、スキャン面20c上で捕捉された断片的な画像が、3次元的に存在している冠動脈の一部であることが確認できる。これにより、パルスドプラ法などによりドプラスキャンを実行する際に、適切にドプラデータを収集する部位を指定することが可能となる。
また、3次元のボリュームスキャンを行なわずに、2次元のスキャン面をスキャンするため、ボリュームスキャンを行なう場合に比べて、収集されるデータ量が少なくて済む。従って、1次元超音波プローブを備えた超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアを利用することができるため、超音波診断装置のコストを抑えることが可能となる。つまり、1次元超音波プローブを備えた超音波診断装置に設置されているデータ処理系ハードウェアを用いた場合であっても、上記のようにスキャンすることで、3次元空間内に立体的に存在する冠動脈を3次元的に捉えて描出することが可能となる。
また、スキャンを継続する場合について図8を参照しつつ説明する。上記のステップS01からステップS07を繰り返して実施することで、スキャン面20a、スキャン面20b、スキャン面20d、スキャン面20a、及びスキャン面20eが一通りスキャンされて、加算平均処理後の画像が得られると、図8のシーケンスに示すように、次の時相t1においては、スキャン面20cがスキャンされる。そして、加算処理部81は、古い時相t1に得られたスキャン面20cの画像データを、新たに得られたスキャン面20cの画像データに換え、スキャン面20c、20b、20d、20a及び20eの画像データを構成する画素の画素値を加算する。そして、平均値算出部82は、加算された画素値の平均値を算出し、これを加算平均処理後の画像データとして表示制御部9に出力する。
表示制御部9は、先に表示部10に表示させておいた、加算平均処理後の画像を更新して、新たに生成された加算平均処理後の画像を表示部10に表示させる。これにより、図7に示す加算処理後の画像24のうち、スキャン面20cの画像に相当する部分が、新たに収集された画像に更新されることになる。
そして、上記のステップS01からステップS07を繰り返して実施することで、次の時相t1においては、スキャン面20bがスキャンされる。イメージ・プロセッサ8は、古い時相t1に得られたスキャン面20bの画像データを、新たに得られたスキャン面20bの画像データに換えて、加算平均処理を行う。これにより、図7に示す加算処理後の画像24のうち、スキャン面20bの画像に相当する部分が、新たに収集された画像に更新されることになる。
以後、スキャン面を変えて、スキャン面20d、スキャン面20a、・・・をスキャンすることにより、スキャン面20dの画像、スキャン面20aの画像を次々と更新して表示部10に表示する。その結果、加算平均処理後の画像24が、時相t1になるたびに、部分的に新しい画像に更新されることになる。
また、イメージ・プロセッサ8は、Bモード画像データとカラードプラ画像データの両方の画像データについて加算平均処理を行っても良く、カラードプラ画像データのみを加算平均処理しても良い。カラードプラ画像データのみを加算平均処理する場合、スキャン面20cのBモード断層像上に加算平均処理が施されたカラードプラ画像を重畳させて表示部10に表示させることになる。
さらに、カラードプラ画像データをイメージ・プロセッサ8にて加算平均処理する場合、予め画素値の閾値を設定しておき、加算処理部81が、カラードプラ画像データを構成する各画素の画素値がその閾値を超えるか否かの判断を行い、閾値を超える画素のみ加算処理を行っても良い。
例えば、血流と臓器の動きとを区別するために、閾値を設ける。画素値がその閾値以下であれば、カラードプラ画像は臓器の動きを表しているものとして、加算平均処理を行わず、画素値がその閾値を超えている場合は、カラードプラ画像は血流を表しているものとして、加算平均処理を行う。
これにより、加算処理部81が複数のカラードプラ画像データを加算する際に、臓器の動きを表す画像を排除して、血流を表す画像のみを加算処理することが可能となる。そして、平均値算出部82にて加算処理された画素値の平均値が算出され、加算平均処理後の画像データとして表示制御部9に出力される。これにより、表示部10には、閾値を超える画素値のカラードプラ画像が表示されるため、臓器の動きを表す画像が排除されて、血流を表す画像のみが表示されることになる。
なお、この実施形態においては、イメージ・プロセッサ8にて、画素値の加算処理と平均値算出処理とを行ったが、画素値の平均値を算出せずに、加算処理のみを行った画像データを表示制御部9に出力しても良い。画素値の平均値を算出しなくても、チルト角が異なるスキャン面の画像を加算しているため、冠動脈を3次元的な広がりをもって描出することが可能となる。
(変形例)
次に、この発明の変形例に係る超音波診断装置について図9を参照しつつ説明する。この発明の変形例に係る超音波診断装置によるスキャンのシーケンスを説明するための図である。この変形例に係る超音波診断装置の構成は、上述した実施形態に係る超音波診断装置1の構成と同じであるが、スキャンのシーケンスが一部異なる。
次に、この発明の変形例に係る超音波診断装置について図9を参照しつつ説明する。この発明の変形例に係る超音波診断装置によるスキャンのシーケンスを説明するための図である。この変形例に係る超音波診断装置の構成は、上述した実施形態に係る超音波診断装置1の構成と同じであるが、スキャンのシーケンスが一部異なる。
上述した実施形態においては、時相t1にスキャン面を変えて1つのスキャン面をスキャンし、時相t1以外の時相では中心となるスキャン面20cをスキャンして、動画像と加算平均処理された静止画像とを生成した。これに対して、この変形例では、時相t1にスキャン面を変えて、2つのスキャン面をスキャンする。
図9に示すシーケンスのように、例えば、時相t1になると、スキャン面20cをスキャンし、引き続き、スキャン面20bをスキャンする。そして、加算処理部81は、スキャン面20cの画像データの画素値とスキャン面20bの画像データの画素値とを加算し、平均値算出部82は加算された画素値の平均値を算出し、これを加算平均処理後の画像データとして表示制御部9に出力する。表示制御部9は、その加算平均処理後の画像データに基づく画像を表示部10に表示させる。これにより、スキャン面20cの画像とスキャン面20bの画像とが加算平均処理された画像が表示部10に表示されることになる。
そして、次の時相t1になると、スキャン面20dをスキャンし、引き続き、スキャン面20aをスキャンする。スキャン面20d及びスキャン面20aをスキャンすることで得られた画像データは、イメージ・プロセッサ8にて、先の時相t1で収集されたスキャン面20c及びスキャン面20bの画像データと加算され、画素値の平均値が算出される。そして、加算平均処理後の画像データは表示制御部9に出力され、その画像データに基づく画像が表示部10に表示される。これにより、スキャン面20c、20b、20d及び20aの画像が加算平均処理された画像が表示部10に表示されることになる。
次の時相t1以降においても、時相t1になるとスキャン面を変えて、続けて2つのスキャン面をスキャンし、加算平均処理された画像を表示部10に表示させる。時相t1以外の時相においては、上述した実施形態と同様に、スキャン面20cを継続的にスキャンし、スキャン面20cの画像を動画として表示部10に表示させる。
なお、時相t1にスキャン面を変えて、3つ以上のスキャン面をスキャンしても構わない。
以上のように、この変形例に係る超音波診断装置であっても、上述した実施形態に係る超音波診断装置1と同様に、冠動脈を3次元的に捉えることができ、3次元的な広がりをもって描出することが可能となる。
1 超音波診断装置
2 2次元超音波プローブ
3 制御部
4 送受信部
5 信号処理部
6、33 記憶装置
7 DSC
8 イメージ・プロセッサ
9 表示制御部
10 表示部
31 計時部
32 スキャン面変更部
33a スキャン情報記憶部
33b プログラム記憶部
71 変換処理部
72 データ選択部
81 加算処理部
82 平均値算出部
2 2次元超音波プローブ
3 制御部
4 送受信部
5 信号処理部
6、33 記憶装置
7 DSC
8 イメージ・プロセッサ
9 表示制御部
10 表示部
31 計時部
32 スキャン面変更部
33a スキャン情報記憶部
33b プログラム記憶部
71 変換処理部
72 データ選択部
81 加算処理部
82 平均値算出部
Claims (9)
- 超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブと、
所定のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるとともに、ECGトリガ信号を受け、前記ECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過するごとに、前記所定のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるスキャン制御部と、
各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成する画像生成部と、
前記予め設定された時間が経過するごとにスキャンされて生成された複数の2次元画像データの画素値を加算する加算処理部と、
前記画素値が加算された結果得られた2次元画像データに基づく画像を表示部に表示させる表示制御部と、
を有することを特徴とする超音波診断装置。 - 前記スキャン制御部は、次のECGトリガ信号を受け、前記次のECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過すると、前の傾斜のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせ、
前記画像生成部は、各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成し、
前記加算処理部は、前記前の傾斜のスキャン面がスキャンされることで生成された複数の2次元画像データの画素値に、新たな傾斜のスキャン面がスキャンされることで生成された2次元画像データの画素値を加算することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。 - 前記表示制御部は、前記加算された2次元画像データに基づく画像を前記表示部に表示させるとともに、前記所定のスキャン面をスキャンすることで生成された2次元画像データに基づく画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の超音波診断装置。
- 前記加算処理部は、前記加算して得られた画素値を、加算した2次元画像データの数で除算して画素値の平均値を算出し、
前記表示制御部は、前記画素値の平均値からなる2次元画像データに基づく画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波診断装置。 - 前記加算処理部は、前記各2次元画像データを構成する各画素の画素値が予め設定された閾値よりも大きいか否かの判断を行い、前記閾値よりも大きい画素値のみを加算することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の超音波診断装置。
- 前記ECGトリガ信号は、心電計により心電波形のR波が検出された際に生成された信号であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の超音波診断装置。
- 超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブを備えた超音波診断装置に、
所定のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるとともに、前記超音波診断装置がECGトリガ信号を受けると、前記ECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過するごとに、前記所定のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせるスキャン制御機能と、
各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成する画像生成機能と、
前記予め設定された時間が経過するごとにスキャンされて生成された複数の2次元画像データの画素値を加算する加算処理機能と、
前記画素値が加算された結果得られた2次元画像データに基づく画素を表示部に表示させる表示制御機能と、
を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。 - 前記スキャン機能は、前記超音波診断装置が次のECGトリガ信号を受けると、前記次のECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過すると、前記傾斜のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせ、
前記画像生成機能は、各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成し、
前記加算処理機能は、前記前の傾斜のスキャン面がスキャンされることで生成された複数の2次元画像データの画素値に、新たな傾斜のスキャン面がスキャンされることで生成された2次元画像データの画素値を加算することを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置の制御プログラム。 - 超音波振動子が2次元的に配列された超音波プローブに、2次元の所定のスキャン面をスキャンさせる第1のスキャンステップと、
超音波診断装置がECGトリガ信号を受けると、前記ECGトリガ信号を受けてから予め設定された時間が経過するごとに、前記所定のスキャン面と異なる傾斜のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせる第2のスキャンステップと、
各スキャンの結果得られたデータに基づいて各2次元画像データを生成する画像生成ステップと、
前記予め設定された時間が経過するごとにスキャンされて生成された複数の2次元画像データの画素値を加算する加算処理ステップと、
前記画素値が加算された結果得られた2次元画像データに基づく画像を表示部に表示させる表示制御ステップと、
を含み、
前記超音波診断装置が新たなECGトリガ信号を受けるたびに、前記第2のスキャンステップ、前記画像生成ステップ、前記加算処理ステップ、及び前記表示制御ステップを繰り返して行うことを特徴とする超音波診断装置の画像生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005232758A JP2007044317A (ja) | 2005-08-11 | 2005-08-11 | 超音波診断装置、超音波診断装置の制御プログラム、及び超音波診断装置の画像生成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005232758A JP2007044317A (ja) | 2005-08-11 | 2005-08-11 | 超音波診断装置、超音波診断装置の制御プログラム、及び超音波診断装置の画像生成方法 |
Publications (1)
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Family
ID=37847688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005232758A Withdrawn JP2007044317A (ja) | 2005-08-11 | 2005-08-11 | 超音波診断装置、超音波診断装置の制御プログラム、及び超音波診断装置の画像生成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007044317A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011004949A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Toshiba Corp | 超音波画像診断装置 |
JP2012249715A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Nidek Co Ltd | 眼底撮影装置 |
JP2013188417A (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-26 | Toshiba Corp | 超音波診断装置、画像処理装置及び画像処理プログラム |
CN111449684A (zh) * | 2020-04-09 | 2020-07-28 | 济南康硕生物技术有限公司 | 心脏超声标准扫查切面快速获取方法及*** |
-
2005
- 2005-08-11 JP JP2005232758A patent/JP2007044317A/ja not_active Withdrawn
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