JP2009032943A - 発光素子用プリント配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、化学的安定性や耐熱性に優れる上に光反射効率の高い多孔質PTFEシートを光反射部材として回路基板に積層するに当たり、レジンフローの抑制とギャップフィル特性の向上という互いに相反する要求を同時に満たすことができる発光素子用プリント配線基板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の発光素子用プリント配線基板は、発光素子を搭載するための回路が少なくとも片面に形成されている回路基板と、当該回路面上に接着性樹脂層を介して光反射部材を有する発光素子用プリント配線基板であって;光反射部材は多孔質PTFEシートからなり;接着性樹脂層は内部に接着性樹脂が含浸されている多孔質PTFEシートからなり;且つ、回路の一部が発光素子を搭載するため露出していることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光素子用のプリント配線基板、および当該発光素子用プリント配線基板に発光素子が搭載された発光デバイスに関するものである。
発光ダイオード(LED)などの発光素子は、携帯電話、液晶ディスプレイのバックライト、電光板、信号、車のテールランプなどに使用されており、今後、車のヘッドライトや照明などさらに多方面で実用化される可能性が見込まれている。かかる発光素子を実装する基板において、発光素子自体は特定方向に光を発するのではなく全方向に向けて発光するため、基板前面方向だけでなく基板側に向かって出射される光も存在する。また、発光素子から発せられる光の一部は上部スクリーンや側面等で反射し、基板側へ戻ってくる。これらの光を基板前面方向に反射させることにより、発光デバイスとしての発光効率が改善される。この様な方法としては、従来、以下のものが知られている。
1.基板自体にチタン等の白色粉末を混ぜ基板を白色化させる方法
2.基板材料自体を液晶ポリマーなど光を反射し易い白色に近い材料にする方法
3.通常の基板の表面に白色のソルダーレジストを使用する方法。
しかし上記1の方法では、白色粉末を増やすと基板強度が低下したり粉末が脱落しやすくなるのでその添加量は制限せざるを得ない。よって当該技術における光反射率は85%程度までしか期待できない。上記2の方法では様々な基板材料が検討されていたが、その反射率は一般的にやはり85%程度までであった。また、白色基板の材料としてはPETなどからなる発泡体が考えられるが、一般的な樹脂は半田付けなどのために要求される耐熱性を有さないことから基板の材料とすることは難しい。上記3の方法ではソルダーレジストを用いなければならず乾燥工程などを追加する必要があり、製造効率が低下するという問題があった。
その他にも、上記方法では発光素子から発せられる光に含まれる紫外線によって基板表面の色が変色し易いという問題もあった。
そこで特許文献1と2に記載の技術では基板材料として多孔質PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなるシートを光反射部材として用いている。多孔質PTFEはその微細な多孔質構造により光を多方向へ効率的に散乱させることができる上に、紫外線に対する耐性が高く変色の問題もない。また、耐熱性にも優れることから、製造工程において半田付けなどにより熱を受けても変質し難いという利点もある。
特表平10−511782号公報 特開2002−124111号公報
上述した様に、発光デバイスにおける光反射部材の優れた材料としては多孔質PTFEが既に知られている。しかし特許文献1は多孔質PTFEシートが光反射部材として優れることを一般的に示しているにすぎない。また、特許文献2は蛍光管などの発光管の周りに設置する光反射部材を示すものである。よって、LEDが搭載されたもののような近年の発光デバイスにそのまま適用できるものではなかった。
より詳しくは、多孔質PTFEシートを発光素子回路基板の光反射部材とすべく基板の回路面上に積層する場合には、水分やガスの浸入による回路部分の劣化を抑制するために、回路、基板、および多孔質PTFEシートの間に空隙が生じないようにする必要がある。そのため、多孔質PTFEシートの表面または回路面へ単に接着剤を塗布して両者を接着する場合には、接着剤の量を多くするか接着剤の溶融粘度を低くしなければならない。ところが、通常、LEDなどの発光素子は回路面に直接搭載されることから、発光素子を搭載する部分は回路面を露出させるために光反射部材である多孔質PTFEシートに穴を設ける必要がある。その場合、接着剤を過剰に用いたりその溶融粘度を低くすると接着時の圧力により接着剤が平面方向に流れるレジンフローという現象が起こり、接着剤により発光素子の搭載部分が被覆されるという問題が生じ得る。その一方で、このレジンフローを抑制するために接着剤を少なくしたりその溶融粘度を高くすると、基板表面の凹凸を十分に埋め込むことができず、基板内にボイドが発生して耐熱性等が低下する。
近年、回路基板の高密度化により回路が極めて微細になってきており、上記レジンフローの問題は非常に厳しくなってきている。同時に電子デバイスの長寿命化の要求はさらに高まってきているため、埋め込み性も高める必要がある。しかしながら上述した通り、これら2つの要求を同時に満たすのは接着剤の量や溶融粘度の調整といった手段では不可能であった。
そこで本発明が解決すべき課題は、化学的安定性や耐熱性に優れる上に光反射効率の高い多孔質PTFEシートを光反射部材として回路基板に積層するに当たり、レジンフローの抑制と埋め込み性の向上という互いに相反する要求を同時に満たすことができる発光素子用プリント配線基板を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を進めた。その結果、多孔質PTFEシートからなる光反射部材と回路基板を接着するに当たり、内部に接着性樹脂が含浸されている多孔質PTFEシートからなる接着性樹脂層を用いれば上記課題を解決できることを見出して本発明を完成した。より詳しくは、接着性樹脂を含浸した多孔質PTFEは、その多孔質ゆえの柔軟性に加えて、溶融粘度の低い接着性樹脂をもその多孔質構造内に保持できることから、レジンフローの抑制と埋め込み性の向上という互いに相反する要求を同時に満たすことができる。
本発明の発光素子用プリント配線基板は、発光素子を搭載するための回路が少なくとも片面に形成されている回路基板と、当該回路面上に接着性樹脂層を介して光反射部材を有する発光素子用プリント配線基板であって;光反射部材は多孔質PTFEシートからなり;接着性樹脂層は内部に接着性樹脂が含浸されている多孔質PTFEシートからなり;且つ、回路の一部が発光素子を搭載するため露出していることを特徴とする。
本発明に係る発光素子用プリント配線基板の接着性樹脂層を構成する多孔質PTFEシートの空孔率としては、40%以上、70%以下が好適である。当該空孔率が40%未満であると上述した埋め込み性の向上と接着性樹脂の保持という作用効果を発揮し難い場合がある。一方、当該空孔率が70%を超えると同じく接着性樹脂を十分に保持することができず、溶融粘度の低い接着性樹脂を用いた場合にレジンフローを抑制できないおそれがある。
本発明の発光デバイスは、発光素子用プリント配線基板において、露出した回路上に発光素子が搭載されていることを特徴とする。
本発明の発光素子用プリント配線基板は、多孔質PTFEによる高い光反射率を示すと共に、レジンフローの抑制と埋め込み性の向上という互いに相反する要求を同時に満たすことから高品質であり且つ長寿命である。従って本発明は、近年高まっている発光素子に対する要求を満足させ得るものとして産業上極めて有用である。
本発明の発光素子用プリント配線基板は、発光素子を搭載するための回路が少なくとも片面に形成されている回路基板と、当該回路面上に接着性樹脂層を介して光反射部材を有する発光素子用プリント配線基板であって;光反射部材は多孔質PTFEシートからなり;接着性樹脂層は内部に接着性樹脂が含浸されている多孔質PTFEシートからなり;且つ、回路の一部が発光素子を搭載するため露出していることを特徴とする。
本発明の発光素子用プリント配線基板は、発光素子を搭載するための回路が少なくとも片面に形成されている回路基板と、当該回路面上に接着性樹脂層を介して光反射部材を有する。回路基板の材料は従来公知のものを特に制限なく用いることができる。例えば、ガラス基板やガラスエポキシ基板のほか、ポリイミド基板や液晶ポリマー基板など高分子からなるフレキシブル基板を使用することもできる。また、回路の材料も特に制限されず、銅や銅合金などを用いることができる。
回路基板には、片面に回路が形成された片面基板、両面に回路が形成された両面基板、複数の片面基板または両面基板が積層されており3層以上の回路面を有する多層基板がある。本発明ではこれら何れの基板を用いることができるが、少なくとも最外面に形成された回路の一部に発光素子を搭載する。なお、回路の形成方法や基板の積層方法は、従来公知の方法を用いることができる。
本発明の発光素子用プリント配線基板を構成する光反射部材は多孔質PTFEシートからなる。多孔質PTFEシートはPTFEフィブリルが複数のPTFE結節を接続するという多孔質構造を有し、照射された光を効率的に乱反射することができる。また、PTFEという素材自体が優れた耐熱性や化学的安定性を有するので、高熱や紫外線などにも耐性を示す。
光反射部材としての多孔質PTFEの厚さは適宜調節すればよいが、通常はプリント配線基板における厚さで50μm以上、500μm以下程度とすることが好ましい。50μm未満であると光反射効率が低下するおそれがある一方で、500μmを超えるとコストが高くなる他、発光素子を搭載し難くなる場合があり得る。
かかる多孔質PTFEシートは市販のものがあれば市販のものを購入して使用してもよいが、例えばPTFE粉末をシートに成形してさらに一軸方向または二軸方向に延伸して多孔質にするなど、公知方法により製造してもよい。
本発明の発光素子用プリント配線基板における回路基板と光反射部材は、内部に接着性樹脂が含浸されている多孔質PTFEシートからなる接着性樹脂層により接着されている。なお、ここでいう「含浸」とは多孔質PTFEシートの多孔質構造中に接着性樹脂が十分に浸入している状態をいい、例えば多孔質PTFEシートの表面へ単に接着性樹脂を塗布するような場合は含浸の定義には含まれないものとする。接着性樹脂を単に塗布するのみでは接着性樹脂が多孔質構造中へ十分に浸入できず、接着性樹脂層を回路基板に熱圧着する際に回路基板の周辺部に空隙が生じるおそれがある。
当該接着性樹脂層を構成する多孔質PTFEシートは、光反射部材としての多孔質PTFEシートと同様のものを用いることができるが、その厚さは回路基板と光反射部材を接着する前の状態において10μm以上、50μm以下程度とすることが好ましい。10μm未満であると回路面を十分に被覆することができず回路周辺に空隙が生じるおそれがある一方で、50μmを超えるとコストが高くなる他、レジンフローが大きくなるおそれがある。
多孔質PTFEシートの空孔率としては、40%以上、70%以下が好適である。当該空孔率が40%未満であると上述した埋め込み性の向上と接着性樹脂の保持という作用効果を発揮し難い場合がある。一方、当該空孔率が70%を超えると同じく接着性樹脂を十分に保持することができず、溶融粘度の低い接着性樹脂を用いた場合にレジンフローを抑制できないおそれがある。
多孔質PTFEシートに含浸させる接着性樹脂は、溶融粘度が比較的低いものを用いることが好ましい。溶融粘度の低い接着性樹脂は埋め込み性が高い一方で、各層を熱圧着する際に発光素子を搭載する回路にまで到達するおそれがある。しかし本発明では接着性樹脂を多孔質PTFEに含浸させていることから溶融粘度が比較的低い接着性樹脂であっても、熱圧着時に溶融した樹脂を保持できることから、レジンフローを抑制すると共に埋め込み性の向上が可能になる。
なお、接着性樹脂の溶融粘度は、通常、完全に溶解した状態における粘度として定義される。しかし本発明では、接着性樹脂は多孔質PTFEシートに含浸された上で、比較的短時間の熱プレスにより使用される。よって、本発明における接着性樹脂の溶融粘度は、接着性樹脂を短時間加熱した場合における粘度をいうものとする。例えば、本発明における溶融粘度は、1分間以内に室温から100〜180℃程度まで加熱した場合における樹脂の粘度と定義することができる。
接着性樹脂層としては、回路基板に対する接着性を有し且つ適度な溶融粘度を有するものから適宜選択すればよい。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂などから1種を選択して用いるか、2種以上を選択し混合して用いることができる。好適には、耐熱性、半硬化後における安定性、加工後の硬度、コストの観点などからエポキシ樹脂を用いる。
多孔質PTFEシートに接着性樹脂を含浸させて接着性樹脂層とする方法としては常法を用いることができる。例えば、接着性樹脂をメチルエチルケトンやトルエンなどに溶解して多孔質PTFEシートに含浸させた後、乾燥すればよい。或いは、接着性樹脂を含浸させた多孔質PTFEシートの製品をそのまま用いてもよい。かかる製品としては、ジャパンゴアテックス社のFLEXBOND Leafなどがある。
なお、光反射部材とする原料多孔質PTFEシートとして100〜500μm程度といった比較的厚いものを用い、その片面のみに接着性樹脂を含浸させて、光反射部材と接着性樹脂層を一体的に形成してもよい。但しこの場合には、接着性樹脂層溶液が毛細管現象により吸い上げられて接着性樹脂層が過剰に厚くなり光反射効率が低下するおそれがある。よって、光反射部材と接着性樹脂層は別々に作製した後に熱圧着する態様が好適である。光反射部材と接着性樹脂層は別々に作製すれば、プリント配線基板における光反射部材と接着性樹脂層の厚さを容易に制御できるからである。
本発明では、接着性樹脂層を介して回路基板と光反射部材を熱圧着する。よって、回路基板の発光素子を搭載する回路面側に接着性樹脂層を積層し、さらにその上に光反射部材を積層した上で一体的に熱圧着してもよい。しかし、本発明では回路の一部に発光素子を搭載する必要があるので、かかる発光素子搭載部に対応する位置で接着性樹脂層と光反射部材に穴を設けなければならない。そのため、先ずは光反射部材と接着性樹脂層を熱圧着した後に発光素子搭載部に対応する位置に穴を形成し、次いでこの積層体の接着性樹脂層側を回路基板の発光素子を搭載する回路面側に積層し、熱圧着することが好ましい。
熱圧着の条件は、使用する接着性樹脂の種類などにより適宜調整すればよい。例えば、光反射部材と接着性樹脂層を熱圧着する場合には、これらを積層してからその上下にPETシートなどの離型シートを挿入し、温度:50〜150℃、圧力:0.1〜1MPa、熱圧着時間:30秒〜5分間と比較的温和な条件で熱圧着する。次いで、接着性樹脂層側に回路基板の発光素子を搭載する回路面側を重ね合わせ、例えば、温度:100〜200℃、圧力:0.5〜2MPa、熱圧着時間:30〜120分間といった条件で熱圧着する。
発光素子用プリント配線基板では、発光素子を搭載すべき部分の回路が露出しているため、熱圧着時に溶融した接着性樹脂が当該露出部にはみ出す。かかる現象をレジンフローといい、このレジンフローを抑制するには接着性樹脂の量を減らしたり溶融粘度を高めればよい。しかしそれでは回路の周辺部が接着性樹脂で満たされず空隙ができて基板寿命が短くなるので十分量の接着性樹脂を用いざるを得ない。よって、レジンフローは現在のところ必ず起こると考えるべきである。
従来、かかるレジンフロー量は500μmでも許容されていた。しかし近年では回路の微細化や高密度化が進んでおり、従来の基準では発光素子を搭載すべき回路上にまで接着性樹脂がはみ出す場合がある。よって、本発明では当該レジンフロー量を100μm以下とすることを目標にしている。
この様に本発明のプリント配線基板はレジンフローが抑制されているため、発光素子が搭載されるべき回路面上に樹脂が漏出するおそれがない。そして同時に高い埋め込み性を示す。よって本発明のプリント配線基板の露出した回路上に発光素子が搭載された発光デバイスは高品質で且つ長寿命である。その上、本発明のプリント配線基板は、耐熱性に優れたPTFEシートを構成要素とするため、発光素子を搭載する際に必要な熱に対しても安定である。よって、発光デバイスを歩留良く効率的に製造することが可能になる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、各試験方法の詳細は以下の通りである。
空孔率の測定方法
多孔質PTFEシートの空孔率は、JIS K6885で定義されている見掛け密度の測定方法に準拠して測定した見掛け密度ρより、下記式から算出した。
空孔率(%)=[(2.2−ρ)/2.2]×100
レジンフロー量の測定方法
接着性樹脂層となる接着シートを直径10mmのポンチで打抜き、当該接着シートと電解銅箔の光沢面とを温度:170℃、圧力:1MPaの条件で10分間プレスした。打抜いた面を実体顕微鏡(Nikon社製、SMZ−1500、50倍、リング照明使用)で観察して、接着性樹脂層から打抜いた面に流れ出た樹脂のうち、その先端部と打抜き部の周辺との距離が最も大きい部分数点で当該距離を測定し、その平均値をレジンフロー量とした。当該サンプルを打抜き面上から見たものの模式図を図1に、その断面図を図2に示す。なお、当該レジンフロー量が多いと予想される場合には、はみ出した樹脂がプレス機に付着するおそれがあるため、接着シート面に厚さ:12.5μmのポリイミドフィルムをカバーフィルムとして用いた。
回路面の埋め込み性
レジンフロー量の測定で用いたサンプルを回路の断面が観察できる位置で切断し、実体顕微鏡(Nikon社製、SMZ−1500、50倍、リング照明使用)により拡大観察することによって、回路断面の周辺が多孔質PTFEまたは接着剤により十分に充填されているか否かを判定した。
実施例1 本発明に係る発光素子用プリント配線基板の製造
光反射部材として厚さ:200μm、空孔率:75%の多孔質PTFEシート(ジャパンゴアテックス社製)と、接着性樹脂層として厚さ:25μmのエポキシ樹脂含浸多孔質PTFEプリプレグ(ジャパンゴアテックス社製、FLEXIBOND Leaf)を重ね、その上下を離型フィルム(東レフィルム加工社製、HP−4C)で挟み、温度90℃、圧力0.5MPaで2分間プレスして一体化接着フィルムを作製した。離型フィルムを剥がし、接着性樹脂層側にテスト用プリント基板を重ね、温度170℃、圧力1MPaで60分間プレスして接着性樹脂を硬化させた。なお、テスト用プリント基板は、ラインスペース2mm、ライン幅0.5mmで格子状に回路パターンが形成されており、回路パターンを形成している銅箔の厚さが18μmのものを使用した。
得られた発光素子用プリント配線基板の回路露出部分におけるレジンフロー量は70μmであった。また、図3として示す試料の断面写真の通り、白色半透明に見える接着性樹脂層が、基板または回路面と光反射部材との間を空隙無く埋めており、回路部分の周辺における埋め込み性が良好であることが観察される。
比較例1 発光素子用プリント配線基板の製造
上記実施例1において、接着性樹脂層としてエポキシ樹脂含浸多孔質PTFEプリプレグの代わりに厚さ:25μmのエポキシ樹脂プリプレグ(ニッカン工業製、SAFD)を用いた以外は同様にして、発光素子用プリント配線基板を作製した。
図4として示す試料の断面写真の通り、基板または回路面と光反射部材との間がエポキシ樹脂を含む接着性樹脂層により空隙無く埋められており、回路部分の周辺における埋め込み性が良好であることが観察される。しかし回路露出部分におけるレジンフロー量は450μmと大きな値を示した。
比較例2 発光素子用プリント配線基板の製造
レジンフロー量を抑制することを目的として、比較例1で用いたエポキシ樹脂プリプレグを40℃のオーブン中で30分間加熱することにより、エポキシ樹脂をある程度硬化させた。上記実施例1において、接着性樹脂層としてエポキシ樹脂含浸多孔質PTFEプリプレグの代わりに当該エポキシ樹脂プリプレグを用いた以外は同様にして、発光素子用プリント配線基板を作製した。
得られた発光素子用プリント配線基板の回路露出部分におけるレジンフロー量は70μmと抑制されていた。しかし図5として示す試料の断面写真の通り、回路面端部と基板との境界部分には白色に見える空隙が観察されることから、埋め込み性が十分でないことが分かる(図5中の黒丸内を参照)。
以上の結果の通り、従来接着性樹脂層として汎用されているエポキシ樹脂プリプレグを用いると、熱プレス時にエポキシ樹脂が流れ出て発光素子を搭載すべき回路面上を覆ってしまうおそれがある。そこで当該プリプレグのエポキシ樹脂をある程度硬化させてから用いると、回路面が十分に被覆されず回路端部近辺の基板上に空隙が発生する場合がある。
一方、接着性樹脂層として接着剤を含浸させた多孔質PTFEシートを用いた本発明のプリント配線基板では、回路面が十分に被覆されている上にレジンフロー量も抑制されており、はみ出した樹脂により発光素子を搭載すべき回路面が覆われることがない。よって本発明のプリント配線基板は、発光デバイスの構成要素として非常に有用性が高い。
レジンフロー量の測定で用いたサンプルを打抜き面上から見た模式図である。 レジンフロー量の測定で用いたサンプルの断面図である。 実施例1の発光素子用プリント配線基板における埋め込み性を示す写真である。 比較例1の発光素子用プリント配線基板における埋め込み性を示す写真である。 比較例2の発光素子用プリント配線基板における埋め込み性を示す写真である。
符号の説明
1:光反射部材、 2:発光素子搭載部、 3:回路基板、 4:電解銅箔、 5:接着性樹脂層、 6:レジンフロー

Claims (3)

  1. 発光素子を搭載するための回路が少なくとも片面に形成されている回路基板と、当該回路面上に接着性樹脂層を介して光反射部材を有する発光素子用プリント配線基板であって;
    光反射部材は多孔質PTFEシートからなり;
    接着性樹脂層は内部に接着性樹脂が含浸されている多孔質PTFEシートからなり;且つ
    回路の一部が発光素子を搭載するため露出していることを特徴とする発光素子用プリント配線基板。
  2. 接着性樹脂層を構成する多孔質PTFEシートの空孔率が40%以上、70%以下である請求項1に記載の発光素子用プリント配線基板。
  3. 請求項1または2に記載の発光素子用プリント配線基板において、露出した回路上に発光素子が搭載されていることを特徴とする発光デバイス。
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