JP2009031024A - 抗原又は抗体の測定方法 - Google Patents

抗原又は抗体の測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009031024A
JP2009031024A JP2007192952A JP2007192952A JP2009031024A JP 2009031024 A JP2009031024 A JP 2009031024A JP 2007192952 A JP2007192952 A JP 2007192952A JP 2007192952 A JP2007192952 A JP 2007192952A JP 2009031024 A JP2009031024 A JP 2009031024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antigen
antibody
immobilized
measurement target
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007192952A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Kodaira
司 小平
Mihoko Kato
美穂子 加藤
Daisuke Kasai
大介 葛西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FRONTIER KENKYUSHO KK
Tokachiken Shiko Kiko
Original Assignee
FRONTIER KENKYUSHO KK
Tokachiken Shiko Kiko
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FRONTIER KENKYUSHO KK, Tokachiken Shiko Kiko filed Critical FRONTIER KENKYUSHO KK
Priority to JP2007192952A priority Critical patent/JP2009031024A/ja
Publication of JP2009031024A publication Critical patent/JP2009031024A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】抗原又は抗体の簡易かつ高感度な測定方法を提供する。
【解決手段】(1)基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と接触させる工程、ここで、測定対象が抗原である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合したものであり、測定対象が抗体である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合したものである、(2)前記基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と分離する工程、及び(3)前記測定対象である抗原又は抗体を含む溶液中の標識された測定対象である抗原又は抗体の量を測定する工程を含む、抗原又は抗体の測定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗原又は抗体を高感度かつ簡易に測定する方法に関する。
近年、健康や環境問題の高まりから、水質、大気、土壌などの環境中に含まれるアレルゲンや化学物質等の微量成分の測定のための、高感度かつ簡易な測定方法の開発が求められている。
アレルゲンとはアレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応する抗原であり、
ダニの虫体や糞などを含むハウスダスト、イヌ、ネコなどのフケなどの皮屑、細菌、真菌などの微生物、スギ花粉、イネ科植物花粉、キク科植物花粉などの花粉、大豆、卵、牛乳などの食品、ペニシリンなどの薬剤等、その対象は、生物から低分子化合物までの多岐にわたる。さらに、細菌、細菌の死骸、毒素やその代謝産物等に対する抗体もアレルゲンとなることが知られている。これらのアレルゲンは微量であってもアレルギー反応を引き起こすことから、食品衛生法にもとづき、アレルギー物質を使用している旨の表示が義務付けられている。
また、食の安心・安全に対する関心が高まり、そのためのチェックシステムの整備が社会的に求められている。最近、いわゆるポジティブリスト制度が採用され、基準が設定されていない農薬等であっても、一定量(0.01ppm)以上含まれる食品の流通が原則禁止されている。農薬等の低分子化合物であっても、ハプテンと呼ばれる、免疫原性を欠くが抗原性のみをもつ抗原も知られている。また、免疫学的手法の発達により、抗原性のない低分子化合物であっても、それに特異的な抗体を作製することが可能になっている。この場合、それ自体では、抗原性のない物質であっても、抗原抗体反応を利用して抗原として検出することができる。
従来の抗原抗体反応を利用した抗原又は抗体の測定法には、ポリスチレンなどの固相に結合させ不溶化した抗原に測定すべき抗体をトラップさせ、酵素標識二次抗体(抗体に対する抗体)を反応させて、固相に結合した酵素活性を測定する方法が知られている。より具体的には、標的物質に対する抗体をマイクロプレートなどに吸着させ、抗体に結合した標的物質に対してさらに第一の抗体とは異なるエピトープを認識する酵素標識した抗体を結合させるというサンドイッチ法、また、標的物質に対する抗体をあらかじめマイクロプレートなどに吸着させ、次に標的物質とともに、酵素標識した競合物質を反応させる競合法などが知られている。しかし、これらの方法は、いずれも、未反応の抗体を除去するための洗浄工程が必要であるという欠点があった。
特許文献1には、測定対象である抗原(又は抗体)を基材に固定し、この固定した抗原(又は抗体)に特異的な標識された抗体(又は抗原)が結合した抗原抗体複合体を、測定対象である抗原(又は抗体)を含む被検液と接触させ、測定対象である抗原(又は抗体)の濃度に応じて、測定対象である抗原(又は抗体)と前記抗原抗体複合体から遊離した抗体(又は抗原)とで被検液中に新たな抗原抗体複合体を形成させ、被検液から基材を分離した後に、新たに形成された抗原抗体複合体中の前記標識物質の量を測定する抗原(又は抗体)の測定方法が記載されている。
この方法は、測定対象である抗原又は抗体が基材に遊離することができない態様で固定されており(固定種)、この固定種と被検液中の遊離した測定対象(遊離種)とが、固定種と免疫学的に対合する関係にある遊離可能な種(遊離可能種)との結合を競合することを特徴とする。すなわち、被検液中の遊離種が抗原抗体複合体から遊離可能種を連れ出し、新たな抗原抗体複合体を形成する、いわば、「連れ出し法」といえるものである。この「連れ出し法」においては、測定対象が抗原又は抗体のいずれであっても、被検液中での新たな抗原抗体複合体の形成を必要とする。また、測定対象は、この新たに形成された抗原抗体複合体である。さらに、標識は、測定対象ではなく、測定対象と免疫学的に対合する関係にある種、すなわち、測定対象が抗原であれば標識対象は抗体であり、これとは反対に、測定対象が抗体であれば標識対象は抗原である。
しかし、上記の「連れ出し法」では、遊離種が遊離可能種を連れ出し、被検液中で新たな抗原抗体複合体を形成させることが必要とされるという問題があった。
特開2000−74918号公報
本発明は、前記の従来の方法の問題点を解決した高感度かつ簡易な抗原又は抗体の測定方法を提供する。
本発明者は、鋭意研究に励んだ結果、驚くべきことに、標識された抗原又は抗体を有する抗原抗体複合体と測定対象である抗原又は抗体とを接触させた場合、標識された抗原抗体複合体より測定対象中の抗原又は抗体量に対応した量で標識された抗原又は抗体が測定対象を含む溶液中に遊離し、この遊離した抗原又は抗体の標識の量を測定することによって、測定対象中に存在していた抗原又は抗体を測定することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1.下記工程:
(1)基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と接触させる工程、
ここで、測定対象が抗原である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合したものであり、測定対象が抗体である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合したものである、
(2)前記基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と分離する工程、及び
(3)前記測定対象である抗原又は抗体を含む溶液中の標識された測定対象である抗原又は抗体の量を測定する工程
を含む、抗原又は抗体の測定方法、
2.下記:
(1)抗原抗体複合体を固定した基材、
ここで、測定対象が抗原である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合したものであり、測定対象が抗体である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合したものである、及び
(2)測定対象である抗原又は抗体を含む溶液を収容することができる容器
を含む、抗原又は抗体の測定装置、
に関する。
すなわち、本発明の方法は、測定対象と免疫学的に対合する関係にある種が基材に遊離することができない態様で固定されている(固定種)。そのため、固定種は、他のどの種とも免疫学的な競合関係にない。本発明の方法においては、被検液中の遊離した測定対象(遊離種)と、固定種と免疫学的に対合する関係にある遊離可能な種(遊離可能種)とが、固定種との結合を競合することを特徴とする。すなわち、被検液中の遊離種が抗原抗体複合体から遊離可能種を追い出し、遊離可能種の位置に取って代わろうするものである、いわば、「追い出し法」といえるものである。本発明の「追い出し法」においては、測定対象が抗原又は抗体のいずれであっても、被検液中の新たな抗原抗体複合体の形成を必要とはしない。また、測定対象は、抗原抗体複合体ではなく、被検液中に遊離した遊離可能種である。さらに、標識は、測定対象と免疫学的に同一の関係にある種、すなわち、測定対象が抗原であれば標識対象も抗原であり、これと同様に、測定対象が抗体であっても標識対象は抗体である。
上記のように、本発明の「追い出し法」は、従来の「連れ出し法」とは、「追い出し法」では、測定対象と免疫学的に対合する関係にある種を固定種とするのに対し、「連れ出し法」では、測定対象と免疫学的に同一の関係にある種を固定種とする点、「追い出し法」では、被検液中の新たな抗原抗体複合体の形成を必要とはしないのに対し、「連れ出し法」では、被検液中の新たな抗原抗体複合体の形成を必要とする点、「追い出し法」では、測定対象が被検液中に遊離した遊離可能種であるのに対し、「連れ出し法」では、測定対象が被検液中に新たに形成された抗原抗体複合体である点、さらに、「追い出し法」では、測定対象と免疫学的に同一の関係にある種が標識されるのに対し、「連れ出し法」では、測定対象と免疫学的に対合する関係にある種が標識される点で相違する。すなわち、本発明の「追い出し法」は、従来の「連れ出し法」とは、根本的な発想を異にする、斬新かつ画期的な方法である。
本発明によれば、抗原や抗体の未知の濃度を、特異的に高感度で、洗浄工程を省いて迅速かつ簡便に測定する方法及び装置を提供することができる。
本発明において抗原抗体複合体とは、測定対象が抗原である場合には、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合したものであり、測定対象が抗体である場合には、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合したものである
本発明では、前記基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と接触させることにより、溶液中の測定対象である抗原又は抗体の濃度に応じて、標識された測定対象である抗原又は抗体を抗原抗体複合体から溶液中に遊離させ、この遊離された標識された測定対象である抗原又は抗体を測定する。
本発明で接触とは、抗原抗体複合体と測定対象である抗原又は抗体が同時に同一空間に存在していることをいう。
本発明の一態様においては、基材に固定した測定対象である抗原に対する抗体と酵素標識抗原との複合体を、測定対象である抗原を含む溶液と接触させる。この工程によって、前記溶液中に含まれる抗原の量に対応した量の酵素標識抗原を前記溶液中に遊離させることができる。基材に固定した測定対象である抗原に対する抗体は、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体であってもよい。
また、基材に固定した抗体又は抗原は、一定量であれば良く、その量は任意である。当業者であれば、サンプル中に含まれる抗原又は抗体の予想量又は所望の測定範囲から、基材に固定した抗体又は抗原の量を適宜設計することができる。また、基材に固定した抗体又は抗原の全てが標識抗原又は抗体との複合体である必要もない。
本発明の一態様において、測定対象である抗原は低分子化合物であってもよい。本発明において低分子化合物とは、分子量が5000以下、好ましくは、1000以下、より好ましくは、500以下の化合物をいう。
本発明において、低分子化合物は、生理活性を有する物質、例えば、農薬、医薬、食品添加物、飼料添加物又は動物用医薬であってもよい。より具体的には、本発明の低分子化合物は、ニューキノロン系抗生物質である。ニューキノロン系抗菌剤としては、ノルフロキサシン(norfloxacin)、エンロフロキサシン(enrofloxacin)、シプロフロキサシン(ciprofloxacin)、又はダノフロキサシン(danofloxacin)などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
本発明の一態様において、抗原は、食品に由来することができる。食品としては、食肉、魚介類、植物などの天然食品又は加工食品が挙げることができる。例えば、畜産動物肉や養殖魚介肉、あるいは牛乳などの加工食品を好ましい例として挙げることができる。例えば、牛肉や豚肉などの畜産動物肉、鰻やハマチなどの養殖魚肉、アワビやサザエなどの養殖貝肉、あるいは鰻の蒲焼や牛乳などの加工食品を好ましい例として挙げることができる。本発明の方法では、これらの食品から採取した食品試料中に残留するニューキノロン系抗菌剤を測定することができるが、食品試料としては、食肉動物からの採取血液、あるいは食肉や加工食品の絞り汁又は抽出物などを用いることができる。血液、絞り汁、牛乳などを試料として用いる場合には緩衝液などで適宜希釈して測定を行なうことができる。食肉や加工食品の切片などからメタノール又はエタノールなどの有機溶媒を用いて抽出した抽出物を適宜の緩衝液で希釈して測定を行なってもよい。また、本発明の測定対象である抗原又は抗体は、食品のみならず、土壌、水質、血液などの生体成分、さらには、繊維等にふくまれるものもいう。
本発明の一態様において、測定対象である抗体としては、動物体内に産生される体液中の抗体、たとえば、インスリン抗体、O−157抗体、ハシカ抗体、自己抗体を挙げることができる。抗体の測定系は、抗原についての測定系の抗原を抗体に替え、抗体を抗原に替えたものであり、一方を実施することができれば他方も実施することができることから、抗体の測定系については、説明を省略する。
本発明の抗体は、抗原を動物に投与して免疫することによりに容易に製造することができる。必要に応じて前記抗原溶液に適宜のアジュバントを添加してもよい。
免疫に用いる動物の種類も特に限定されず、例えばマウス、ラット、ウシ、ウサギ、ヤギ、ヒツジなどを用いることができる。動物の免疫は当業界で利用可能な方法に従って行えばよく、例えば、抗原の溶液、好ましくはアジュバントとの混合物を哺乳動物の皮下、皮内、静脈、又は腹腔内に注射することにより免疫を行うことができる。
免疫された動物の血清から本発明の抗体を取得することができる。抗体の精製は、例えば、抗体の精製はDEAE陰イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、硫安分画法、PEG分画法、エタノール分画法などを適宜組み合わせて行うことができる。
本発明の抗体として、免疫した動物のリンパ球を用いて製造したハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体を用いることもできる。モノクローナル抗体の製造方法については当業界で周知されており、かつ汎用されているので当業者は前記の抗原を用いることによって本発明の抗体を容易に製造することが可能である。
本発明で基材に固定とは、基材に抗体又は抗原を物理的に吸着させ、あるいは化学的に結合させることをいう。本発明の基材としては、ポリスチレン樹脂などの高分子基材、ガラスなどの無機基材、セルロースやアガロースなどの多糖類基材などを挙げることができる。また、基材の形状は特に限定されず、板状、ビーズ状など任意の形状を選択することができる。
抗原抗体複合体と測定対象を含む溶液との分離の工程は、溶液から抗原抗体複合体を除去するか、又は前記溶液の一部を回収する等の任意の方法を用いることができる。
本発明に用いることができる標識としては、たとえば、放射性同位体、酵素、蛍光色素等を用いることができる。
本発明の一態様では、抗体を直接標識するのではなく、標識された抗抗体抗体(二次抗体)を用いて、間接的に標識することもできる。
本発明で用いる酵素標識としては、ホースラディッシュパーオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ及びガラクトシダーゼを挙げることができ、好ましくは、ホースラディッシュパーオキシダーゼである。また、発色基質は、ホースラディッシュパーオキシダーゼの場合には、例えば3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)である。
本発明において「測定」とは、標識された抗原又は抗体の存在を検出することにより、測定対象中の標識されていない抗原又は抗体の存在を検出することをいう。たとえば、酵素標識の場合は、発色基質を添加し、溶液の吸光度を測定することにより、測定対象中の標識されていない抗原又は抗体の存在を検出することをいう。
本発明の一態様は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合した、標識された抗原抗体複合体、及び、発色基質を含む、抗原の測定のためのキットである。また、本発明の一態様は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合した、標識された抗体抗原複合体、及び、発色基質を含む、抗体の測定のためのキットである。また、さらなる本発明の一態様は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合した、標識された抗原抗体複合体、及び、発色基質を含む、抗原の測定のための全自動フローセル装置である。また、別の本発明の一態様は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合した、標識された抗体抗原複合体、及び、発色基質を含む、抗体の測定のための全自動フローセル装置である。
標識がホースラディッシュパーオキシダーゼである場合には、発色基質として、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)溶液をキットに含ませることができ、場合によりTMB安定化基質を加えることもできる。
本発明のキットの一態様を図3に示した。
抗原測定用抗体結合プレート:基材(マイクロプレート)−第一抗体(抗ノルフロキサシン抗体)−HRP標識抗原(ノルフロキサシン)について、抗原と反応させ、抗原―HRPの遊離量の変化を検討した。
96穴プレートに抗ニューキノロンモノクローナル抗体(10μg/mL)を100μLコーティングし、その後2.5%カゼインでブロッキングを行い、反応プレートとした。このプレートにノルフロキサシン−HRP(1.5μg/mL)100μLを室温で1時間反応させ、PBS−T(0.025%tween20含有)で3回洗浄した。同様に、このプレートに各濃度のエンロフロキサシン(0、10、100、1000ng/mL)100μLを室温で1時間反応させた後、プレートのウエル内の溶液75μLを分取して、他の空ウエルに分注し、その中に基質であるTMB100μLを添加して、10分後にその発色量を測定した。
なお、本発明の抗ニューキノロンモノクローナル抗体は、ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾキサジン−6−カルボン酸骨格を有するニューキノロン系抗菌剤であるオフロキサシンやレボフロキサシン、あるいは1−アルキル−6−フルオロ−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸骨格を有するエノキサシンなどに対しては反応性が低いか、あるいは実質的に反応性を有しない。特に3環性の基本骨格を有するオフロキサシンやレボフロキサシンに対しては実質的に反応しない。この抗ニューキノロンモノクローナル抗体は、平成19年6月26日付けで、受領番号FERM AP−21311として、特許生物寄託センターに寄託されている。
なお、抗原抗体のプレートへの吸着時には0.1M炭酸バッファー(pH8.5)を使用し、その他はすべてPBS−T(pH7.4)を使用した。この結果を図1に示した。
この結果から、10ng/mLの濃度でもコントロール(0ng/mL)との有意差がみられ、かつ反応比率も顕著に高かった。
したがって、本発明の方法は、優れた感度を有することが実証された。
抗原としてマラカイトグリーン(発癌性)を、ノルフロキサシンの代わりに用いた以外は、実施例1と同様に操作して、実施例1と同様の結果を得た。すなわち、抗原測定用抗体結合プレート:基材(マイクロプレート)−第一抗体(抗マラカイトグリーン抗体)−HRP標識抗原(マラカイトグリーン)について、抗原と反応させ、抗原―HRPの遊離量の変化を検討した。
具体的には、イムノスティック(Nalge-Nunc 社製)に、0.1M炭酸緩衝液(pH 8.5)で5μg/mLの濃度に調整した抗マラカイトグリーンモノクローナル-抗体 1mLを室温で一時間反応させた。反応後、抗体が塗布されたイムノスティックを2.5%カゼイン溶液 2mLに浸漬し、未反応領域のブロッキングを行った。室温で一時間反応後、0.02%Tween-PBS溶液 2mLの中に5分間浸漬した。ついで西洋ワサビペルオキシダーゼ標識マラカイトグリーンを0.02%Tween-PBS溶液にて希釈し、ブロッキングが終了したイムノスティックと反応させた。室温で15分反応後、0.02%Tween-PBS溶液 1mLに浸漬し、余分な西洋ワサビペルオキシダーゼ標識マラカイトグリーンを除去した。その後、PBSに溶解したマラカイトグリーン(各1,10,100ng/mL)1mLを付属のチューブに加え、この中にイムノスティックを浸漬し、室温で10分間反応させた。反応後、スティックを取り出し、PBS溶液中に酵素基質溶液であるテトラメチルベンチジン(TMB,DAKO社製)200μLを各チューブに添加し、室温で15分程反応させ発色を確認した。その結果を図2に示した。
以下に、本発明の「追い出し法」を図示した。
Figure 2009031024
抗原又は抗体の測定に有用である。
ノルフロキサシンの検出結果を示す。 マラカイトグリーンの検出結果を示す。 本発明のキットの一態様を示す。このキットは、スティックと容器からなり、スティックには、本発明の抗原抗体複合体が固定されている。

Claims (2)

  1. 下記工程:
    (1)基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と接触させる工程、
    ここで、測定対象が抗原である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合したものであり、測定対象が抗体である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合したものである、
    (2)前記基材に固定した抗原抗体複合体を測定対象である抗原又は抗体を含む溶液と分離する工程、及び
    (3)前記測定対象である抗原又は抗体を含む溶液中の標識された測定対象である抗原又は抗体の量を測定する工程
    を含む、抗原又は抗体の測定方法。
  2. 下記:
    (1)抗原抗体複合体を固定した基材、
    ここで、測定対象が抗原である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗原に特異的な抗体を基材に固定し、この固定した抗体に標識された測定対象である抗原が結合したものであり、測定対象が抗体である場合には、前記基材に固定した抗原抗体複合体は、測定対象である抗体に特異的な抗原を基材に固定し、この固定した抗原に標識された測定対象である抗体が結合したものである、及び
    (2)測定対象である抗原又は抗体を含む溶液を収容することができる容器
    を含む、抗原又は抗体の測定装置。
JP2007192952A 2007-07-25 2007-07-25 抗原又は抗体の測定方法 Pending JP2009031024A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007192952A JP2009031024A (ja) 2007-07-25 2007-07-25 抗原又は抗体の測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007192952A JP2009031024A (ja) 2007-07-25 2007-07-25 抗原又は抗体の測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009031024A true JP2009031024A (ja) 2009-02-12

Family

ID=40401702

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007192952A Pending JP2009031024A (ja) 2007-07-25 2007-07-25 抗原又は抗体の測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009031024A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101995468A (zh) * 2010-08-31 2011-03-30 华南农业大学 环丙沙星残留的时间分辨免疫分析检测试剂盒及其检测方法
CN102206279A (zh) * 2011-03-25 2011-10-05 ***流通产业促进中心 检测恩诺沙星的scFv抗体、其编码基因及应用
CN104977406A (zh) * 2014-04-03 2015-10-14 北京勤邦生物技术有限公司 检测氟喹诺酮类药物的酶联免疫试剂盒及其应用
WO2015182296A1 (ja) * 2014-05-29 2015-12-03 株式会社日立製作所 臨床検査キット及び化学物質検出方法
WO2021181987A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16 国立大学法人九州大学 内分泌攪乱物質等の定量方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101995468A (zh) * 2010-08-31 2011-03-30 华南农业大学 环丙沙星残留的时间分辨免疫分析检测试剂盒及其检测方法
CN102206279A (zh) * 2011-03-25 2011-10-05 ***流通产业促进中心 检测恩诺沙星的scFv抗体、其编码基因及应用
CN104977406A (zh) * 2014-04-03 2015-10-14 北京勤邦生物技术有限公司 检测氟喹诺酮类药物的酶联免疫试剂盒及其应用
CN104977406B (zh) * 2014-04-03 2018-01-30 北京勤邦生物技术有限公司 检测氟喹诺酮类药物的酶联免疫试剂盒及其应用
WO2015182296A1 (ja) * 2014-05-29 2015-12-03 株式会社日立製作所 臨床検査キット及び化学物質検出方法
WO2021181987A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16 国立大学法人九州大学 内分泌攪乱物質等の定量方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104144944B (zh) 抗-脂***甘露聚糖抗体和使用该抗体对抗酸杆菌感染的免疫测定
ES2380664B2 (es) Método y dispositivo para el diagnóstico rápido de enfermedades en muestras fecales.
CN105705202B (zh) 检测肾脏疾病的方法
CN101413955B (zh) 一种检测玉米赤霉烯酮的elisa测试盒及制备及检测方法
CN102618502B (zh) 分泌抗喹诺酮类药物单抗杂交瘤细胞株及其单抗应用
JP2010530071A (ja) 回虫糞便抗原の検出
CN109374907B (zh) 一种黏菌素胶体金检测试剂盒及其应用
JP2009031024A (ja) 抗原又は抗体の測定方法
JP2007063180A (ja) ニューキノロン系抗菌剤の検出方法
KR101484294B1 (ko) 퀴놀론계 항균제 특이적 단일클론항체
CN107677807A (zh) 一种吉他霉素磁免疫化学发光检测试剂盒
JP2009073783A (ja) 魚類由来抗体の製造方法
CN108717121B (zh) 一种同时检测四环素类药物、氟喹诺酮类药物和磺胺类药物的试纸条及方法
CA2662323A1 (en) Assay for antibodies to mycobacterium paratuberculosis
CN110117286B (zh) 一种杂环胺8-MeIQx半抗原、抗体及其制备方法和应用
CN109734675B (zh) 一种适用于检测兽药制剂中喹乙醇含量的方法及产品
JP3638731B2 (ja) 多剤耐性ブドウ球菌抗原の抽出方法
RU2478970C1 (ru) Способ иммунофлуоресцентного определения протективного антигена возбудителя сибирской язвы
CN103508910A (zh) β-***类半抗原及其制备方法和应用
CN109735502B (zh) 一种分泌抗盐霉素单克隆抗体的杂交瘤细胞株及其应用
WO2022138897A1 (ja) 新規検査方法及びそのためのキット
TWI309239B (en) Monoclonal antibody specific to enrofloxacin, hybridoma producing same and kit comprising same
CN107677660B (zh) 一种吉他霉素化学发光酶联免疫检测试剂盒
US20210253674A1 (en) Anti-xylan sulfate polyclonal antiserum and use thereof in elisa methods
Yang et al. An immunochromatographic strip sensor for marbofloxacin residues