JP2009030777A - リニアソレノイド - Google Patents

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Abstract

【課題】 プランジャとシャフトの当接箇所に生じる「軸方向へ押し合う力」を利用してプランジャの傾斜を防ぐことのできるリニアソレノイドを提供する。
【解決手段】 リニアソレノイド2は、プランジャ12とシャフト14とが軸方向で当接し、プランジャ12が周囲の磁気受渡部材19に摺接する構造を採用するが、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xを、プランジャ12の軸中心上で、且つプランジャ12の前端より後方に設ける。これによって、磁気吸引される作用点と、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xとの間に離間力が加わり、この離間力によってプランジャ12には傾斜を防ぐ傾斜矯正力δが作用する。即ち、「軸方向へ押し合う力」を利用してプランジャ12の傾斜を防ぐことができる。この結果、プランジャ12の摺動抵抗を小さくでき、精密な出力油圧制御や出力流量制御を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プランジャ(可動子)と、このプランジャの駆動力を外部へ伝達するシャフト(荷重伝達部材)とが軸方向で当接する構造を採用するリニアソレノイドに関し、スプール弁等のバルブ駆動手段に用いられて好適な技術に関する。
リニアソレノイドとして、プランジャを摺動させずに支持するプランジャ非摺接タイプが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
プランジャ非摺接タイプ(シャフト一体タイプ)の一例を図2に示す。なお、以下では、後述する実施例と同一機能物には同一符号を付して説明する。
このリニアソレノイド2は、プランジャ12とシャフト14とを圧入等で結合し、シャフト14の一方をスラスト軸受J1で支持し、シャフト14の他方を板状のスプリング部材J2で支持したものであり、プランジャ12は周囲の部材(図中、磁気受渡部材19)に摺接しない。
しかるに、このプランジャ非摺接タイプは、プランジャ12にシャフト嵌合用の精密な穴開け加工が要求されるため、製造コストが高くなる不具合がある。また、部品点数が多く、構造も複雑になる不具合があった。
そこで、近年では、構造の簡素化等を目的としたプランジャ摺接タイプ(シャフト独立タイプ)が用いられるようになってきた(例えば、特許文献3参照)。
プランジャ摺接タイプのリニアソレノイド2の一例を図1(a)に示す(周知技術ではなく参考例)。
このリニアソレノイド2は、プランジャ12を周囲の部材(図中、磁気受渡部材19)によって摺動自在に設け、プランジャ12とシャフト14とを軸方向で当接させ、プランジャ12の駆動力を当接箇所Xを介してシャフト14に伝達する。
上述したプランジャ非摺接タイプ(図2参照)は、プランジャ12が結合したシャフト14の両側が支持される構造であるため、プランジャ12の傾きは極めて小さく抑えられる。
しかるに、プランジャ摺接タイプのリニアソレノイド2は、プランジャ12自身が周囲の部材に摺接する構造であるため、プランジャ12の傾きが大きくなる。
プランジャ12が傾いたまま摺接すると、周囲の部材に引っ掛かる懸念が生じる。プランジャ12の引っ掛かりを回避するためには、プランジャ12とシャフト14における径方向の接触抵抗を小さくすることが有効である。
このため、プランジャ12とシャフト14の当接面を、径方向の接触抵抗を減らすべく球面形状に設けることが提案されている。
一方、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xには、プランジャ12による駆動力と、リターンスプリング(図2の符号5参照)の付勢力とが作用する。即ち、「プランジャ12の磁気吸引側の先端」には、「軸方向へ押し合う力(リターンスプリングの付勢力+プランジャ12の駆動力)」が集中して加わる。このため、避けることのできないシャフト14とプランジャ12の僅かな芯ズレ、プランジャ12に作用する磁気吸引力(図中実線矢印α参照)の偏り、あるいはプランジャ12に僅かな傾斜が生じると、「軸方向へ押し合う力」がプランジャ12に傾斜力(図中破線矢印β参照)を与えてしまう。
このようにして、「軸方向へ押し合う力」によりプランジャ12に傾斜力(プランジャ12のコジリ力)が与えられてしまうことで、プランジャ12の摺動抵抗が大きくなる。このため、プランジャ12およびスプール(図2の符号4参照)の制御性能が阻害されてしまう。
また、「軸方向へ押し合う力」によってプランジャ12に与えられる傾斜力(プランジャ12のコジリ力)により、プランジャ12が周囲の部材に引っ掛かり易くなり、作動不良が生じる懸念もある。
なお、上記ではリニアソレノイド2の問題点を電磁スプール弁を例に説明したが、スプール弁とは異なる他の駆動対象物を駆動するリニアソレノイド2であっても、プランジャ12とシャフト14の当接によってプランジャ12に生じる傾斜力により、プランジャ12の摺動抵抗の増大、およびプランジャ12が周囲の部材に引っ掛かり易くなる問題点を有している。
特開平09−178024号公報 特開平11−260623号公報 特開2005−233213号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プランジャとシャフトの当接箇所に生じる「軸方向へ押し合う力」を利用してプランジャの傾斜を防ぐことのできるリニアソレノイドの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段のリニアソレノイドは、プランジャとシャフトとが軸方向で当接し、プランジャが周囲の部材に摺接する構造を採用するものである。そして、プランジャの軸中心には、シャフトが挿入されるシャフト挿入穴が設けられており、プランジャとシャフトの当接箇所(軸方向トルク伝達箇所)は、プランジャの軸中心上で、且つプランジャの磁気吸引側の先端より、プランジャにおける磁気吸引側とは異なった側に設けられる。
これによって、プランジャとシャフトの当接箇所が、プランジャにおける磁気吸引される作用点より、シャフトに押された方向に離れて位置する。この結果、磁気吸引される作用点と、プランジャとシャフトの当接箇所との間に離間力が作用し、プランジャには「プランジャの傾斜を無くす傾斜矯正力(プランジャを軸方向へ沿わせる力)」が発生する。 このように、プランジャとシャフトの当接箇所において「軸方向へ押し合う力」が生じるが、この「軸方向へ押し合う力」を利用してプランジャの傾斜を防ぐ構造を採用するため、プランジャの傾斜が防がれることでプランジャの摺動抵抗を小さくすることができるとともに、プランジャが周囲の部材に引っ掛かる不具合を回避することができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段のリニアソレノイドは、プランジャにおけるシャフトとの当接箇所、あるいはシャフトにおけるプランジャとの当接箇所が、当接方向に膨出する球面形状を呈する。
これにより、当接箇所を中心としてプランジャの傾斜が自由になり、請求項1の手段で説明した「傾斜矯正力」によるプランジャの傾斜矯正性能が向上する。
また、球面形状による接触によって、プランジャとシャフトにおける径方向の接触抵抗を小さくすることができる。これにより、プランジャが何らかの理由で傾いたまま摺接したとしても、プランジャとシャフトにおける径方向の接触抵抗が小さいため、プランジャの傾きを容易に小さくすることができる。即ち、プランジャが傾いても、プランジャの傾斜がなくなる側へ容易に戻る。
[請求項3の手段]
請求項3の手段のリニアソレノイドのプランジャは、磁性体製のプランジャ本体と、シャフトに当接する当接部材とを組み合わせて設けられる。
このように、プランジャ本体と当接部材とを別体で設けて組付ける構成を採用することにより、当接部材の材質や形状の自由度が高まる。
[請求項4の手段]
プランジャの材料は、強磁性体金属であって、硬度の低い低炭素鋼(軟鉄)が一般的に用いられる。
一方、シャフトは材料の自由度が大きく、駆動対象物(例えば、スプール等の弁体)に対する耐摩耗性を高める等の目的でステンレス等の硬質材料が一般的に用いられる。
このため、外部負荷(例えば、車両に搭載される場合は、過大な搭載環境の振動や、流体のサージ等)などによりプランジャが暴れた場合、プランジャとシャフトの接触面圧が、プランジャに用いられる強磁性体金属の許容応力を超えて、接触部位に変形や摩耗が発生する懸念がある。接触部位に変形や摩耗が生じると、当接面の形状変化や、プランジャとシャフトの軸方向長変化により、リニアソレノイドの性能が劣化する懸念がある。
そこで、請求項4の手段のリニアソレノイドは、当接部材をプランジャ本体よりも硬質な材料によって設けるものである。
このように、当接部材を硬質な材料によって設けることで、プランジャとシャフトの接触部位における変形や摩耗を防ぐことができ、リニアソレノイドの性能劣化を長期にわたり防ぐことができる。即ち、信頼性の高いリニアソレノイドを提供することができる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段のリニアソレノイドにおける当接部材は、シャフト挿入穴の内部に固定された球状を呈するボールである。
当接部材として汎用性のあるボールを用いることで、当接部材のコストを抑えることができる。
[請求項6の手段]
請求項6の手段のリニアソレノイドのプランジャに設けられるシャフト挿入穴は、プランジャの軸方向に貫通する貫通穴であり、この貫通穴よりなるシャフト挿入穴は、シャフト挿入穴と当接部材との間に形成される隙間を介してプランジャの軸方向両側の空間を連通する。即ち、シャフト挿入穴がプランジャ呼吸孔として用いられる。
プランジャ呼吸孔として用いられるシャフト挿入穴は、プランジャの軸中心上に形成されるものであるため、プランジャ呼吸孔が形成されたプランジャのコストを抑えることができる。
また、プランジャ呼吸孔として用いられるシャフト挿入穴がプランジャの軸中心上に形成されるため、プランジャ呼吸孔が磁路中に配置される不具合がなく、プランジャ呼吸孔が磁路中に配置されることにより生じる磁気損失を回避することができ、プランジャの吸引力を高めることができる。
[請求項7の手段]
請求項7の手段のリニアソレノイドは、バルブボディ、スプール、リターンスプリングを備えたスプール弁と結合して設けられる。即ち、請求項1〜6のいずれかを電磁スプール弁に適用したものである。このように、電磁スプール弁に請求項1〜6のいずれかを適用することにより、プランジャとシャフトが軸方向で当接する構造を採用する電磁スプール弁であっても上記請求項1〜6のいずれかの効果を得ることができ、電磁スプール弁の性能を高めることができる。
本発明のリニアソレノイドは、例えば、電磁弁等のアクチュエータとして広く適用可能なものであり、通電により磁力を発生するコイルと、外周面によって軸方向へ摺動自在に支持される磁性体製のプランジャと、コイルの発生する磁力によってプランジャを軸方向へ磁気吸引する磁気吸引部材と、この磁気吸引部材の軸中心に配置されてプランジャの駆動力を外部に伝達するシャフトとを備える。
プランジャとシャフトとは、軸方向に当接するものであり、この当接箇所を介して駆動力の伝達が行われる。
そして、プランジャの軸中心には、シャフトが挿入されるシャフト挿入穴が設けられ、プランジャとシャフトの当接箇所は、プランジャの軸中心上で、且つプランジャの磁気吸引側の先端より、プランジャにおける磁気吸引側とは異なった側に設けられる。
以下において、実施例1を図面を参照して説明する。
この実施例1では、先ず、実施例における「電磁スプール弁の基本構造」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。なお、以下では実施例の説明のために、図1(a)、(b)の左側を前(フロント)、右側を後(リヤ)として説明するが、実際の搭載方向にかかるものではない。
[電磁スプール弁の基本構造]
この実施例に示す電磁スプール弁は、例えば、自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであり、スプール弁1と、このスプール弁1を駆動するリニアソレノイド2とで構成される。
(スプール弁1の説明)
スプール弁1は、図1では端部の一部しか図示しないが、スリーブ3(バルブボディの一例)、スプール(図2の符号4参照)およびリターンスプリング(図2の符号5参照)を備える周知構造のものである。
スリーブ3は、内部に油路が形成された油圧サーキットボディに挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。なお、スリーブ3に代えて、油路が形成される油圧サーキットボディをバルブボディとして用いるものであっても良い。
スリーブ3には、スプールを軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴、オイルポンプ(油圧発生手段)から油路や切替弁等を介して油圧が供給される入力ポート、スプール弁1で調圧した出力圧が出力される出力ポート、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート、出力ポートに連通するF/B(フィードバック)ポート、および低圧側(オイルパン等)に連通する呼吸用ポートが形成されている。
入力ポート、出力ポート、排出ポート、F/Bポート、呼吸用ポートの軸方向の配置順序は、N/C(ノーマリ・クローズ)タイプと、N/O(ノーマリ・オープン)タイプとでは異なるものである。
スプールは、スリーブ3内において軸方向へ摺動自在に支持され、入力ポートをシールする入力シールランド、排出ポートをシールする排出シールランド、および入力シールランドより小径のF/Bランドを有する。そして、入力シールランドと排出シールランドの間に分配室を形成し、入力シールランドとF/Bランドの間にF/B室を形成する。
入力シールランド、排出シールランド、F/Bランドの軸方向の配置順序は、N/Cタイプと、N/Oタイプとでは異なるものである。
リターンスプリングは、スリーブ3の前端部(リニアソレノイド2とは異なる側)に螺合された調整ネジと、スプールとの軸方向間に配置されて、スプールをリニアソレノイド2側(後側)へ付勢するコイルスプリングであり、調整ネジの螺合量(ねじ込み量)により、リターンスプリングのバネ荷重が調整できるようになっている。
(リニアソレノイド2の説明)
リニアソレノイド2は、コイル11、プランジャ12、磁気固定子13、シャフト14、コネクタを備える。
コイル11は、通電されると磁力を発生して、プランジャ12と磁気固定子13を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂製のボビンの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
プランジャ12は、外形形状が略円柱形を呈し、外周面が磁気固定子13の内周面(具体的には、後述する磁気受渡部材19の内周面)に直接摺動して軸方向へ摺動自在に支持されるものであり、プランジャ12の詳細は後述する。
磁気固定子13は、コイル11の外周を覆う磁性体製のヨーク15と、コイル11の内側に挿入される磁性体製のステータコア16とから構成される。
ステータコア16は、コイル11の内側を通る磁束を流す磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、前側から後側に向かって、磁気吸引部材17、磁気遮断溝18、磁気受渡部材19から構成され、磁気吸引部材17、磁気遮断溝18、磁気受渡部材19は一体に設けられている。
磁気吸引部材17は、プランジャ12を前方へ磁気吸引するものであり、プランジャ12との間に磁気吸引部(メイン磁気ギャップ)を形成する。この実施例に示す磁気吸引部材17は、プランジャ12の軸方向に対向して設けられ、その軸中心にはシャフト14を軸方向へ摺動自在に支持するシャフト摺動孔17aが貫通形成されている。また、磁気吸引部材17には、シャフト摺動孔17aと平行して軸方向へ貫通するステータ呼吸孔17bが形成されており、スプール弁1において低圧側と連通する低圧連通室Aと、磁気吸引部材17とプランジャ12との間に形成されるプランジャ前室Bとを連通している。
磁気吸引部材17の一部には、プランジャ12の前端部が侵入可能な交差筒部が設けられ、磁気吸引部材17とプランジャ12の一部が軸方向に交差するように設けられている。なお、交差筒部の外周面にはテーパ面が形成されており、プランジャ12のストローク量に対して磁気吸引力が変化しない特性に設けられている。
磁気遮断溝18は、磁気吸引部材17と磁気受渡部材19との間で直接磁束が流れるのを阻害する溝であり、この溝は磁気吸引部材17と磁気受渡部材19との間において全周に亘って形成されている。
磁気受渡部材19は、プランジャ12の外周を覆う円筒形状を呈し、ヨーク15と磁束の受渡を行うとともに、内周に配置されるプランジャ12と径方向に磁束の受渡を行うものである。
ヨーク15は、カップ形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、コイル11の周囲を覆う円筒形状の筒ヨークと、この筒ヨークの後端部を閉塞する底ヨークとからなり、底ヨークの中心部に形成された円筒凹部の内部に磁気受渡部材19の後端部が挿入されて磁気受渡部材19と磁気的に結合される。
ヨーク15のカップ開口部には、薄肉の爪部が形成されており、ヨーク15の内部にリニアソレノイド2の構成部品(ステータコア16の一部分とコイル11が樹脂モールドされた部品)を組み込んだ後、爪部をカシメることで、リニアソレノイド2の構成部品とスリーブ3とが強固に結合される。
シャフト14は、上述したように、シャフト摺動孔17aによって軸方向へ摺動自在に支持されるものであり、シャフト14の前端がスプールの中心部に当接し、シャフト14の後端がプランジャ12の中心部に当接する。これにより、プランジャ12がシャフト14を介してスプールを前側へ駆動するとともに、スプールに伝わるリターンスプリングの付勢力によってプランジャ12を後側へ付勢する。
ここで、コイル11は、コネクタ(図2の符号20参照)および接続線を介して電磁スプール弁を制御する電子制御装置(AT−ECT:図示しない)に接続される。
電子制御装置は、デューティ比制御によってコイル11へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル11への通電量を制御することによって、リターンスプリングのバネ荷重に抗してプランジャ12およびスプールの軸方向の位置を軸方向へリニアに変位させ、入力ポートと出力ポートの連通度合と、出力ポートと排出ポートの連通度合を変化させることで、スプール弁1の出力油圧をコントロールするものである。
[実施例1の特徴]
上述したように、電磁スプール弁に用いられるリニアソレノイド2では、プランジャ12とシャフト14とが軸方向に当接して、プランジャ12の駆動力をシャフト14を介してスプールに伝達し、スプールに与えられるリターンスプリングの付勢力がシャフト14を介してプランジャ12に伝達される構造を採用している。
以下では、先ず図1(a)、(a’)を参照して本発明が適用されていないリニアソレノイド2(参考例)の要部を説明し、その後で図1(b)、(b’)を参照して本発明が適用されたリニアソレノイド2(実施例1)の要部を比較説明する。
(参考例のリニアソレノイド2)
参考例におけるプランジャ12は、略円柱形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料:具体的には硬度の低い低炭素鋼)であり、上述したように外周面が磁気受渡部材19によって軸方向へ摺動自在に支持される。
プランジャ12は、前端の中心部においてシャフト14の後端の中心部と当接するように設けられている。
プランジャ12には、軸方向に貫通するプランジャ呼吸孔12aが形成されており、磁気吸引部材17とプランジャ12との間に形成されるプランジャ前室Bと、プランジャ12とヨーク15の底部との間に形成されるプランジャ後室Cとを連通している。このプランジャ呼吸孔12aは、プランジャ12とシャフト14とが軸中心で当接するため、図1(a’)に示すように、シャフト14によって塞がれないようにプランジャ12の軸中心から偏心した位置に形成されている。
このように、プランジャ12自身が周囲の部材に摺接するリニアソレノイド2では、プランジャ12が傾いたまま摺接する可能性があり、プランジャ12が傾いたまま摺接すると、プランジャ12が周囲の磁気受渡部材19に引っ掛かる懸念が生じる。そこで、プランジャ12の引っ掛かりを回避するために、シャフト14の後端(プランジャ12との当接面)を球面形状に設け、プランジャ12とシャフト14における径方向の接触抵抗を小さくするように設けている。
(参考例の問題点1)
プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xには、プランジャ12による駆動力と、リターンスプリングの付勢力とが作用する。即ち、「プランジャ12の前端」には、「軸方向へ押し合う力(リターンスプリングの付勢力+プランジャ12の駆動力)」が集中して加わる。このため、避けることのできないシャフト14とプランジャ12の僅かな芯ズレ、プランジャ12に作用する磁気吸引力(図中実線矢印α参照)の偏り、あるいはプランジャ12に僅かな傾斜が生じると、「軸方向へ押し合う力」がプランジャ12に傾斜力(図中破線矢印β参照)を与えてしまう。
このプランジャ12に与えられる傾斜力によって、プランジャ12の摺動抵抗が大きくなり、プランジャ12およびスプールの軸方向位置を高い精度で制御することが妨げられてしまう。また、プランジャ12に与えられる傾斜力によって、プランジャ12が周囲の磁気受渡部材19に引っ掛かる懸念も生じる。
(参考例の問題点2)
上述したように、プランジャ12の材料は、硬度の低い低炭素鋼(軟鉄)が用いられている。
一方、シャフト14は、スプールおよび磁気吸引部材17に対する耐摩耗性を高める目的でステンレス等の硬質材料が用いられている。
このため、過大な搭載環境の振動や、スプール弁1に与えられる流体のサージ等によりプランジャ12が暴れた場合、プランジャ12とシャフト14の接触面圧が、プランジャ12に用いられる強磁性体金属の許容応力を超えて、接触部位に変形や摩耗が発生する懸念がある。接触部位に変形や摩耗が生じることで、プランジャ12とシャフト14の軸方向長が変化したり、プランジャ12とシャフト14における接触面積が増加し、リニアソレノイド2の性能が劣化する懸念がある。
(参考例の問題点3)
上述したように、プランジャ12の中心にシャフト14が当接する構造であったため、プランジャ前室Bとプランジャ後室Cとを連通するプランジャ呼吸孔12aは、プランジャ12の軸中心から偏心した位置に形成されている。このように、シャフト14が軸中心で直接当接し、プランジャ呼吸穴12aが偏心するプランジャ12は、安価な冷鍛加工での造形が困難で、高価な穴あけ加工でプランジャ呼吸穴12aを形成する必要があり、プランジャ12の製造コストが高くなっていた。
また、プランジャ12の軸中心からズレた位置に形成されたプランジャ呼吸孔12aが磁路中に配置されて磁気損失を生じさせ、プランジャ12の吸引力の低下を招く不具合があった。
さらに、偏心して形成されたプランジャ呼吸孔12aにより、プランジャ12に作用する磁気吸引力(図中実線矢印α参照)に偏りが生じ、プランジャ12の傾斜の要因になっていた。
(実施例1のリニアソレノイド2)
この実施例1のリニアソレノイド2は、上述したように、プランジャ12とシャフト14とが軸方向に当接し、この当接箇所Xを介して駆動力の伝達が行われるものであるが、上記の不具合を回避するために、次に示す特徴技術を採用している。
この実施例1のリニアソレノイド2におけるプランジャ12は、軸中心にシャフト14が挿入されるシャフト挿入穴21が設けられている。
そして、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xは、プランジャ12の軸中心上で、且つプランジャ12の磁気吸引側の先端(前端)より、プランジャ12における磁気吸引側とは異なった側(後側)に設けられている。具体的にこの実施例1では、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xがプランジャ12の軸方向の略中央部に設けられる例を示す。
特徴技術1を具体的に説明する。
この実施例1のプランジャ12は、軸中心にシャフト挿入穴21が貫通形成された略円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料:具体的には硬度の低い低炭素鋼)よりなるプランジャ本体22と、シャフト挿入穴21の内部においてシャフト14に当接する当接部材23とからなる。
この当接部材23は、プランジャ本体22とは別体で設けられて、シャフト挿入穴21の内部に組み入れられ、嵌合、圧入、カシメ等の技術によりシャフト挿入穴21の内部の所定位置(組付位置)より後方へ移動できないようになっている。具体的に、この実施例では、軸方向に貫通形成されたシャフト挿入穴21の後側の内径を大きく設け、シャフト挿入穴21の後方より当接部材23を組み入れ、当接部材23をシャフト挿入穴21内の段差に押しつけた状態で、プランジャ12の一部を塑性変形させることで当接部材23をシャフト挿入穴21の内部に固定している。
当接部材23は、磁気吸引を受けるプランジャ本体22とは別部品であるため、材料および形状の自由度が高い。そこで、この実施例における当接部材23は、プランジャ本体22よりも硬質な材料(耐変形性、耐摩耗性に優れた材料)によって設けられる。具体的には、シャフト14を成す材料とほぼ同等の硬度を有する材料(例えば、ステンレス等)によって設けられる。
ここで、参考例では、シャフト14の後端(プランジャ12との当接部)を球面形状に設けることで、プランジャ12とシャフト14における径方向の接触抵抗を小さくするように設けていた。
これに対し、この実施例では、プランジャ12側におけるシャフト14との当接箇所Xに、当接方向に膨出する球面形状を設けている。具体的にこの実施例では、シャフト14は当接部材23と当接するものであるため、当接部材23においてシャフト14と当接する部分を球面形状に設けている。さらに具体的に、この実施例では、当接部材23としてステンレス等の硬質材料よりなる球状を呈するボールを用いている。
汎用性の高いボールを当接部材23として用いることで、プランジャ12とシャフト14の当接部分を球面形状にするためのコストを抑えることができる。
さらに、この実施例のシャフト挿入穴21は、上述したようにプランジャ12の軸方向に貫通する貫通穴であり、プランジャ12の軸方向両側の空間(プランジャ前室Bとプランジャ後室C)を連通するプランジャ呼吸孔12aとして用いられる。
そこで、シャフト挿入穴21の内部に取り付けられる当接部材23によってシャフト挿入穴21の両端の連通が阻害されないように、シャフト挿入穴21と当接部材23との間に隙間を形成して、プランジャ12の軸方向両側の空間を連通している。
具体的に、この実施例では、図1(b’)に示すように、シャフト挿入穴21におけるボールが固定される部位の内周面に軸方向へ伸びる呼吸溝21a(隙間の一例)を1つあるいは複数(図中3つ)設け、この呼吸溝21aを介してシャフト挿入穴21の両端を連通させている。
なお、コイル11の磁力が強まった際に、プランジャ12が磁気吸引部材17に接触する可能性がある場合は、プランジャ12と磁気吸引部材17の磁気接触を防ぐ手段を設けることが望ましい。なお、プランジャ12と磁気吸引部材17の磁気接触を防ぐ手段としては、例えば、プランジャ12と磁気吸引部材17の間に非磁性のプレートを配置する手段や、参考例で示したようにシャフト14の後側を大径に設けてシャフト14が一定量より前方へ移動するのを防ぐ手段がある。
(実施例1の効果1)
この実施例の電磁スプール弁に搭載されるリニアソレノイド2は、プランジャ12とシャフト14とが軸方向で当接し、プランジャ12が周囲の磁気受渡部材19に摺接する構造を採用する。
しかるに、この実施例のリニアソレノイド2は、上述したように、プランジャ12の軸中心にシャフト14が挿入されるシャフト挿入穴21が設けられており、プランジャ12とシャフト14の当接箇所X(軸方向トルク伝達箇所)が、プランジャ12の軸中心上で、且つプランジャ12の磁気吸引側の先端より、プランジャ12における磁気吸引側とは異なった側に設けられている。
これによって、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xが、プランジャ12において磁気吸引される作用点(プランジャ12の前端においてリング状に存在する)より、シャフト14に押された方向(後方)に離れて位置する。
このため、プランジャ12には、磁気吸引される作用点と、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xとの間に離間力(図中破線γ参照)が加わり、この離間力によってプランジャ12には「プランジャ12の傾斜を無くす傾斜矯正力(図中矢印δ参照)」が作用する。
このように、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xにおいて「軸方向へ押し合う力」が生じるが、この「軸方向へ押し合う力」を利用してプランジャ12の傾斜を防ぐ構造を採用して、プランジャ12の傾斜が防がれることでプランジャ12の摺動抵抗を小さくすることができる。
また、プランジャ呼吸孔12aの機能を果たすシャフト挿入穴21がプランジャ12の軸芯に形成されることで、プランジャ12に作用する磁気吸引力に偏りが生じない。さらに、プランジャ12において磁気吸引される作用点がプランジャ12の前端においてリング状に存在して、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xがプランジャ12の軸芯に存在する。これにより、プランジャ12に作用する磁気吸引力により、プランジャ12の軸芯が磁気吸引部材17の軸芯に調芯される。
即ち、プランジャ12には、上述した「傾斜矯正力」の他に、プランジャ12を軸芯に調芯する「調芯力」が作用することになり、「傾斜矯正力」+「調芯力」により、プランジャ12の摺動抵抗が小さく抑えられる。このように、プランジャ12の摺動抵抗が抑えられることにより、プランジャ12およびスプールの軸方向位置の制御精度を高めることができ、精密な出力油圧制御(または出力流量制御)を行うことが可能になる。また、プランジャ12の傾斜が防がれることでプランジャ12が周囲の磁気受渡部材19に引っ掛かる不具合を回避することができ、電磁スプール弁の信頼性を高めることができる。
(実施例1の効果2)
この実施例では、当接部材23として球状を呈したボールを用いている。これにより、当接箇所Xを中心としてプランジャ12の傾斜が自由になり、上記実施例1の効果1で説明した「傾斜矯正力」によってプランジャ12の傾斜矯正性能を高めることができる。
また、当接部材23として球状を呈したボールを用いることで、プランジャ12とシャフト14における径方向の接触抵抗を小さくすることができる。これにより、プランジャ12の径方向の移動が容易になり、上記実施例1の効果1で説明した「調芯力」によるプランジャ12の調芯性能を高めることができる。
さらに、プランジャ12が何らかの理由で傾いたまま摺接したとしても、プランジャ12とシャフト14における径方向の接触抵抗が小さいため、プランジャ12の傾斜がなくなる側へ容易に戻ることができる。この結果、プランジャ12が周囲の磁気受渡部材19に引っ掛かる不具合を回避することができ、電磁スプール弁の信頼性を高めることができる。
(実施例1の効果3)
この実施例におけるプランジャ12は、磁性体製のプランジャ本体22と、シャフト14に当接する当接部材23とを別体に設けて組み合わせたものである。
このように、プランジャ本体22と当接部材23とを別体で設けて組付ける構成を採用することにより、当接部材23の材質や形状の自由度が高まる。具体的には、当接部材23を上述したように、プランジャ本体22より硬質な部材で形成したり、汎用性の高いボールを用いることでコストを抑えることが可能になる。
また、当接部材23を硬質な材料によって設けることで、プランジャ12とシャフト14の接触部位における変形や摩耗を防ぐことができ、リニアソレノイド2の性能劣化を長期にわたり防ぐことができる。このため、電磁スプール弁の信頼性を高めることができる。
(実施例1の効果4)
この実施例におけるシャフト挿入穴21は、プランジャ12の軸方向に貫通する貫通穴であり、プランジャ12の軸方向両側の空間(プランジャ前室Bとプランジャ後室C)を連通するプランジャ呼吸孔12aとして用いられる。
プランジャ呼吸孔12aとして用いられるシャフト挿入穴21は、プランジャ12の軸中心上に形成されるものであるため、プランジャ呼吸孔12aが磁路中に配置される不具合がなく、プランジャ呼吸孔12aが磁路中に配置されることにより生じる磁気損失を回避することができ、プランジャ12の吸引力を高めることができる。
また、プランジャ呼吸孔12aとして用いられるシャフト挿入穴21は、プランジャ12の軸芯に設けられて磁気損失を回避できるため、内径を大きくすることができる。これにより、プランジャ12を、高価な切削加工を用いずに、冷鍛加工などにより比較的安価に製造することができる。このため、リニアソレノイド2のコストを抑えることができ、その結果、電磁スプール弁のコストを抑えることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、当接部材23(実施例中ではボール)をシャフト挿入穴21の後方より組み入れる例を示したが、シャフト挿入穴21の前方を大径に設け、シャフト挿入穴21の前方より当接部材23を組み入れ、当接部材23をシャフト挿入穴21内の段差に当接させても良い。その場合、当接部材23をプランジャ本体22に固定しても良いし、シャフト14による付勢力により当接部材23をシャフト挿入穴21内の段差に押し付けて固定しても良い。
上記の実施例では当接部材23の一例としてボールを用いる例を示したが、半球状の部材や板状プレートなど、他の形状のものを用いても良い。
なお、当接部材23におけるシャフト14との当接面が平面の場合は、シャフト14の後端を球面形状に設けることが好ましい。
上記の実施例では、軸方向に貫通したシャフト挿入穴21の内周面に呼吸溝21aを形成することで、シャフト挿入穴21の両側を連通させる例を示したが、当接部材23にシャフト挿入穴21の両側を連通させる穴、スリット、溝等を設けても良い。あるいは、当接部材23の形状を軸方向から見て一文字形状、十字形状、三角形状等に設けてシャフト挿入穴21の両側を連通させても良い。
上記の実施例では、プランジャ12をプランジャ本体22と当接部材23を組み合わせて設ける例を示したが、当接部材23の機能をプランジャ12に持たせ、当接部材23を廃止しても良い。即ち、鉄製のプランジャ12自身にシャフト14との当接部を設けても良い。具体的な例を示すと、貫通穴よりなるシャフト挿入穴21の前側を大径に設けてシャフト挿入穴21内の段差部でシャフト14と当接させる。あるいは、シャフト挿入穴21をプランジャ12の前側半分だけに設けてシャフト挿入穴21の底部でシャフト14と当接させても良い。
上記の実施例では、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xをプランジャ12の軸方向の略中央部に設ける例を示したが、プランジャ12とシャフト14の当接箇所Xはプランジャ前端(磁気吸引される箇所)から後方であればどこであっても良い。
上記の実施例では、磁気吸引部材17、磁気遮断溝18、磁気受渡部材19が一体に設けられる例を示したが、磁気吸引部材17と磁気受渡部材19とが別体なものであっても良い(例えば、図2参照)。
上記の実施例では、プランジャ12が磁気受渡部材19に直接摺動する例を示したが、プランジャ12と磁気受渡部材19との間に薄い金属製(ステンレス等)のカップ部材が配置され、プランジャ12がカップ部材の内周面において摺動するものであっても良い。
上記の実施例では、リニアソレノイド2によってスプール弁1を駆動する例を示したが、スプール弁1に代えて、ボール弁など他の弁構造のバルブ装置を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、バルブ装置の一例として、三方切替弁構造を示したが、バルブ装置の構造は限定されるものではなく、二方弁(開閉弁)や四方弁以上の弁構造を持つバルブ装置を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御装置に用いられる電磁スプール弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の他の電磁スプール弁(例えば、カムシャフトの進角を可変するVVT等のオイルフローコントロールバルブ等)に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、バルブ装置(実施例ではスプール弁1)を駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用する例を示したが、バルブ以外の被駆動体を直接あるいは間接的に駆動するリニアソレノイド2に本発明を適用しても良い。
リニアソレノイドの軸方向に沿う断面図、プランジャを後方から見た図である(参考例と実施例1)。 電磁スプール弁の軸方向に沿う断面図である(従来例)。
符号の説明
1 スプール弁
3 スリーブ(バルブボディ)
11 コイル
12 プランジャ
12a プランジャ呼吸孔
14 シャフト
17 磁気吸引部材
21 シャフト挿入穴
21a 呼吸溝(隙間)
22 プランジャ本体
23 当接部材(ボール)
X 当接箇所

Claims (7)

  1. 通電により磁力を発生するコイルと、外周面によって軸方向へ摺動自在に支持される磁性体製のプランジャと、前記コイルの発生する磁力によって前記プランジャを軸方向へ磁気吸引する磁気吸引部材と、この磁気吸引部材の軸中心に配置されて前記プランジャの駆動力を外部に伝達するシャフトとを備え、
    前記プランジャと前記シャフトとが軸方向に当接し、この当接箇所を介して駆動力の伝達が行われるリニアソレノイドにおいて、
    前記プランジャの軸中心には、前記シャフトが挿入されるシャフト挿入穴が設けられ、 前記プランジャと前記シャフトの当接箇所は、前記プランジャの軸中心上で、且つ前記プランジャの磁気吸引側の先端より、前記プランジャにおける磁気吸引側とは異なった側に設けられることを特徴とするリニアソレノイド。
  2. 請求項1に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記プランジャにおける前記シャフトとの当接箇所、あるいは前記シャフトにおける前記プランジャとの当接箇所は、当接方向に膨出する球面形状を呈することを特徴とするリニアソレノイド。
  3. 請求項1または請求項2に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記プランジャは、磁性体製のプランジャ本体と、前記シャフトに当接する当接部材とを組み合わせて設けられることを特徴とするリニアソレノイド。
  4. 請求項3に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記当接部材は、前記プランジャ本体よりも硬質な材料によって設けられることを特徴とするリニアソレノイド。
  5. 請求項4に記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記当接部材は、前記シャフト挿入穴の内部に固定された球状を呈するボールであることを特徴とするリニアソレノイド。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれかに記載のリニアソレノイドにおいて、
    前記シャフト挿入穴は、前記プランジャの軸方向に貫通する貫通穴であり、
    この貫通穴よりなる前記シャフト挿入穴は、前記シャフト挿入穴と前記当接部材との間に形成される隙間を介して前記プランジャの軸方向両側の空間を連通することを特徴とするリニアソレノイド。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のリニアソレノイドにおいて、
    このリニアソレノイドは、バルブボディ、スプール、リターンスプリングを備えたスプール弁と結合して設けられ、
    前記リターンスプリングの付勢力が、前記スプール、前記シャフトを介して前記プランジャに与えられることを特徴とするリニアソレノイド。
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