JP2009029086A - 型締装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁石によって型締力を発生させる型締装置において、適切に省スペース化を図ることのできる型締装置の提供を目的とする。
【解決手段】電磁石によって型締力を発生させる型締装置であって、前記電磁石を保持する電磁石保持部材と、前記電磁石保持部材に対向し前記電磁石の吸着力により前記電磁石保持部材に対して型開閉方向に相対的に移動する吸着部材とを有し、一つの前記吸着部材に対向する前記電磁石保持部材には、二つ以上のコイルが配設されることにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、型締装置に関し、特に電磁石を用いて型締力を発生させる型締装置に関する。
従来、射出成形機においては、樹脂を射出装置の射出ノズルから射出して固定金型と可動金型との間のキャビティ空間に充填(てん)し、固化させることによって成形品を得るようになっている。そして、固定金型に対して可動金型を移動させて型閉じ、型締め及び型開きを行うために型締装置が配設される。
該型締装置には、油圧シリンダに油を供給することによって駆動される油圧式の型締装置、及び電動機によって駆動される電動式の型締装置があるが、該電動式の型締装置は、制御性が高く、周辺を汚すことがなく、かつ、エネルギー効率が高いので、多く利用されている。この場合、電動機を駆動することによってボールねじを回転させて推力を発生させ、該推力をトグル機構によって拡大し、大きな型締力を発生させるようにしている。
ところが、構成の電動式の型締装置においては、トグル機構を使用するようになっているので、該トグル機構の特性上、型締力を変更することが困難であり、応答性及び安定性が悪く、成形中に型締力を制御することができない。そこで、ボールねじによって発生させられた推力を直接型締力として使用することができるようにした型締装置が提供されている。この場合、電動機のトルクと型締力とが比例するので、成形中に型締力を制御することができる。
しかしながら、従来の型締装置においては、ボールねじの耐荷重性が低く、大きな型締力を発生させることができないだけでなく、電動機に発生するトルクリップルによって型締力が変動してしまう。
そこで、型開閉動作にはリニアモータを使用し、型締動作には電磁石の吸着力を利用した型締装置が考えられる(例えば、特許文献1)。
国際公開第05/090052号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載されている型締装置のように型締め動作に電磁石の吸着力を利用するためには、金型を固定するための二つのプラテン(固定プラテン及び可動プラテン)の他、当該吸着力を発生させるためのリヤプラテン及び吸着板といったように、合計4枚のプレートが必要とされる。その結果、装置の全長が長くなり、大きな設置スペースが必要とされる。
電磁石の磁気回路を構成する場合、磁極の広さと電磁石の厚み(特許文献1における吸着板及びリヤプラテンの厚み)に均一性を持たせる必要があるところ、型締力を一つの電磁石で発生させる場合、厚み方向に電磁石を小型化しようとすれば、この均一性が崩れ、型締力を均一に発生させることができないという問題がある。
また、同様の型締力を得ようとした場合、鉄の磁気抵抗が増大しているため、大きな電流を供給しなければならないという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、電磁石によって型締力を発生させる型締装置において、適切に省スペース化を図ることのできる型締装置の提供を目的とする。
そこで上記課題を解決するため、本発明は、電磁石によって型締力を発生させる型締装置であって、前記電磁石を保持する電磁石保持部材と、前記電磁石保持部材に対向し前記電磁石の吸着力により前記電磁石保持部材に対して型開閉方向に相対的に移動する吸着部材とを有し、一つの前記吸着部材に対向する前記電磁石保持部材には、二つ以上のコイルが配設されることを特徴とする。
また、本発明は、前記コイルは、前記電磁石保持部材の前記吸着部材と対向する面において、それぞれの方向において前記面を対称に二分する二つの直角に交わる軸を基準として対称に配設されることを特徴とする。
また、本発明は、前記コイルのそれぞれには、同一の電流値の電流が供給されることを特徴とする。
本発明によれば、電磁石によって型締力を発生させる型締装置において、適切に省スペース化を図ることのできる型締装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施の形態において、型締装置については、型閉じを行う際の可動プラテンの移動方向を前方とし、型開きを行う際の可動プラテンの移動方向を後方とし、射出装置については、射出を行う際のスクリューの移動方向を前方とし、計量を行う際のスクリューの移動方向を後方として説明する。
図1は本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型閉じ時の状態を示す図、図2は本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型開き時の状態を示す図である。
図において、10は型締装置、Frは射出成形機のフレーム、Gdは、該フレームFr上に敷設されてレールを構成し、型締装置10を支持するとともに、案内する第1の案内部材としての2本のガイド(図においては、2本のガイドGdのうちの1本だけを示す。)、11は、該ガイドGd上に載置され、前記フレームFr及びガイドGdに対して固定された第1の固定部材としての固定プラテンであり、該固定プラテン11と所定の間隔を置いて、かつ、固定プラテン11と対向させて第2の固定部材(電磁石保持部材)としてのリヤプラテン13が配設され、前記固定プラテン11とリヤプラテン13との間に4本の連結部材としてのタイバー14(図においては、4本のタイバー14のうちの2本だけを示す。)が架設される。なお、前記リヤプラテン13は、タイバー14が伸縮するのに伴って、ガイドGdに対してわずかに移動することができるように前記ガイドGd上に載置される。
なお、本実施の形態においては、固定プラテン11はフレームFr及びガイドGdに対して固定され、リヤプラテン13はガイドGdに対してわずかに移動することができるようになっているが、リヤプラテン13をフレームFr及びガイドGdに対して固定し、固定プラテン11をガイドGdに対してわずかに移動することができるようにすることができる。
そして、前記タイバー14に沿って固定プラテン11と対向させて第1の可動部材としての可動プラテン12が型開閉方向に進退自在に配設される。そのために、前記可動プラテン12におけるタイバー14と対応する箇所にタイバー14を貫通させるための図示されないガイド穴が形成される。
前記タイバー14の前端部には図示されない第1のねじ部が形成され、前記タイバー14は、前記第1のねじ部とナットn1とを螺合させることによって固定プラテン11に固定される。また、前記各タイバー14の後方の所定の部分には、タイバー14より外径が小さい第2の案内部材としてのガイドポスト21が、リヤプラテン13の後端面から後方に向けて突出させて、かつ、タイバー14と一体に形成される。そして、リヤプラテン13の後端面の近傍には図示されない第2のねじ部が形成され、前記固定プラテン11とリヤプラテン13とは、前記第2のねじ部とナットn2とを螺合させることによって連結される。本実施の形態においては、ガイドポスト21がタイバー14と一体に形成されるようになっているが、ガイドポスト21をタイバー14とは別体に形成することもできる。
また、前記固定プラテン11には第1の金型としての固定金型15が、前記可動プラテン12には第2の金型としての可動金型16がそれぞれ固定され、前記可動プラテン12の進退に伴って固定金型15と可動金型16とが接離させられ、型閉じ、型締め及び型開きが行われる。なお、型締めが行われるのに伴って、固定金型15と可動金型16との間に複数の図示されないキャビティ空間が形成され、射出装置17の射出ノズル18から射出された成形材料としての図示されない樹脂が前記各キャビティ空間に充墳される。また、固定金型15及び可動金型16によって金型装置19が構成される。
そして、前記可動プラテン12と平行に配設された第2の可動部材としての吸着板22が、リヤプラテン13より後方において前記各ガイドポスト21に沿って進退自在に配設され、ガイドポスト21によって案内される。なお、前記吸着板22には、各ガイドポスト21と対応する箇所に、ガイドポスト21を貫通させるためのガイド穴23が形成される。該ガイド穴23は、前端面に開口させられ、ボールナットn2を収容する大径部24、及び吸着板22の後端面に開口させられ、ガイドポスト21と摺動させられる摺動面を備えた小径部25を備える。本実施の形態において、吸着板22は、ガイドポスト21によって案内されるようになっているが、吸着板22を、ガイドポスト21だけでなく、ガイドGdによって案内することもできる。
前記可動プラテン12を進退させるために、第1の駆動部としての、かつ、型開閉用の駆動部としてのリニアモータ28が、可動プラテン12とフレームFrとの間に配設される。前記リニアモータ28は、第1の駆動要素としての固定子29、及び第2の駆動要素としての可動子31を備え、前記固定子29は、前記フレームFr上において、前記ガイドGdと平行に、かつ、可動プラテン12の移動範囲に対応させて形成され、前記可動子31は、可動プラテン12の下端において、前記固定子29と対向させて、かつ、所定の範囲にわたって形成される。
前記可動子31は、コア34及びコイル35を備える。そして、前記コア34は、固定子29に向けて突出させて、所定のピッチで形成された複数の磁極歯33を備え、前記コイル35は、各磁極歯33に巻装される。なお、前記磁極歯33は可動プラテン12の移動方向に対して直角の方向に、互いに平行に形成される。また、前記固定子29は、図示されないコア、及び該コア上に延在させて形成された図示されない永久磁石を備える。該永久磁石は、N極及びS極の各磁極を交互に、かつ、前記磁極歯33と同じピッチで着磁させることによって形成される。
したがって、前記コイル35に所定の電流を供給することによってリニアモータ28を駆動すると、可動子31が進退させられ、それに伴って、可動プラテン12が進退させられ、型閉じ及び型開きを行うことができる。
なお、本実施の形態においては、固定子29に永久磁石を、可動子31にコイル35を配設するようになっているが、固定子にコイルを、可動子に永久磁石を配設することもできる。その場合、リニアモータ28が駆動されるのに伴って、コイルが移動しないので、コイルに電力を供給するための配線を容易に行うことができる。
前記可動プラテン12が前進させられて可動金型16が固定金型15に当接すると、型閉じが行われ、続いて、型締めが行われる。そして、型締めを行うために、リヤプラテン13と吸着板22との間に、第2の駆動部としての、かつ、型締め用の駆動部としての二つの電磁石ユニット37a及び37b(以下、総称する場合「電磁石ユニット37」という。)が上下方向に対称に配設される。そして、リヤプラテン13及び吸着板22を貫通して延び、かつ、可動プラテン12と吸着板22とを連結する型締力伝達部材としてのロッド39が進退自在に配設される。該ロッド39は、型閉じ時及び型開き時に、可動プラテン12の進退に連動させて吸着板22を進退させ、型締め時に、電磁石ユニット37によって発生させられた型締力を可動プラテン12に伝達する。
なお、固定プラテン11、可動プラテン12、リヤプラテン13、吸着板22、リニアモータ28、電磁石ユニット37、ロッド39等によって型締装置10が構成される。
前記電磁石ユニット37aは、リヤプラテン13側に形成された第1の駆動部材としての電磁石49a、及び吸着板22側に形成された第2の駆動部材としての吸着部51aから成り、該吸着部51aは、前記吸着板22の前端面の所定の部分、本実施の形態においては、電磁石49aと対向する部分に形成される。また、リヤプラテン13の後端面の所定の部分、本実施の形態においては、前記ロッド39より下方に、水平方向に延在させて二つの溝45aが互いに平行に形成され、各溝45aの間に矩形の形状を有するコア46a、及び他の部分にヨーク47aが形成される。そして、前記コア46aにコイル48aが巻装される。
また、前記電磁石ユニット37bは、リヤプラテン13側に形成された第1の駆動部材としての電磁石49b、及び吸着板22側に形成された第2の駆動部材としての吸着部51bから成り、該吸着部51bは、前記吸着板22の前端面の所定の部分、本実施の形態においては、電磁石49bと対向する部分に形成される。また、リヤプラテン13の後端面の所定の部分、本実施の形態においては、前記ロッド39より上方に、水平方向に延在させて二つの溝45bが互いに平行に形成され、各溝45bの間に矩形の形状を有するコア46b、及び他の部分にヨーク47bが形成される。そして、前記コア46bにコイル48bが巻装される。
なお、以下、電磁石49a及び電磁石49bを総称する場合「電磁石49」という。電磁石ユニット37a及び電磁石ユニット37bの他の構成要素についても、対になっているものを総称する場合、符号の接尾子(a又はb)を削除して記す。
なお、前記コア46及びヨーク47、並びに吸着板22は、強磁性体から成る薄板を積層することによって形成され、電磁積層鋼板を構成する。
本実施の形態においては、リヤプラテン13とは別に電磁石49が、吸着板22とは別に吸着部51が形成されるが、リヤプラテン13の一部として電磁石を、吸着板22の一部として吸着部を形成することもできる。
したがって、電磁石ユニット37において、前記コイル48に電流を供給すると、電磁石49が駆動され、吸着部51を吸着し、前記型締力を発生させることができる。
そして、前記ロッド39は、後端部において吸着板22と連結させて、前端部において可動プラテン12と連結させて配設される。したがって、ロッド39は、型閉じ時に可動プラテン12が前進するのに伴って前進させられて吸着板22を前進させ、型開き時に可動プラテン12が後退するのに伴って後退させられて吸着板22を後退させる。
そのために、前記リヤプラテン13の中央部分に、ロッド39を貫通させるための穴41、及び前記吸着板22の中央部分にロッド39を貫通させるための穴42が形成され、前記穴41の前端部の開口に臨ませて、ロッド39を摺動自在に支持するブッシュ等の軸受部材Br1が配設される。また、前記ロッド39の後端部にねじ43が形成され、該ねじ43と、吸着板22に対して回転自在に支持されたナット44とが螺合させられる。
前記ナット44の外周面に図示されない大径のギヤが形成され、前記吸着板22に型厚調整用の駆動部としての図示されない型厚調整用モータが配設され、該型厚調整用モータの出力軸に取り付けられた小径のギヤと、前記ナット44の外周面に形成されたギヤとが噛合させられる。
そして、金型装置19の厚さに対応させて、型厚調整用モータを駆動し、前記ナット44をねじ43に対して所定量回転させると、吸着板22に対するロッド39の位置が調整され、固定プラテン11及び可動プラテン12に対する吸着板22の位置が調整されて、ギャップδを最適な値にすることができる。すなわち、可動プラテン12と吸着板22との相対的な位置を変えることによって、型厚の調整が行われる。
次に、前記構成の型締装置10の動作について説明する。型締装置10の動作は、制御部60によって制御される。
制御部60は、型開閉処理を行い、型閉じ時に、図2の状態において、コイル35に電流を供給する。続いて、リニアモータ28が駆動され、可動プラテン12が前進させられ、図1に示されるように、可動金型16が固定金型15に当接させられる。このとき、リヤプラテン13と吸着板22との間、すなわち、電磁石49と吸着部51との間には、最適なギャップδが形成される。なお、型閉じに必要とされる力は、型締力と比較されて十分に小さくされる。
続いて、前記制御部は、型締め時に、前記コイル48に電流を供給し、吸着部51を電磁石49の吸着力によって吸着する。それに伴って、吸着板22及びロッド39を介して型締力が可動プラテン12に伝達され、型締めが行われる。さらに、前記ギャップδを形成するための図示されないギャップ調整用ストッパを配設することができる。なお、前記接触防止用ストッパをフレームFrに配設することもできる。
また、前記型締力は荷重検出器55によって検出される。本実施の形態において、荷重検出器55は、4本の各タイバー14に設置され、それぞれのタイバー14の伸び量を検出するセンサが使用される。検出値は前記制御部に送られ、該制御部において、各タイバー14に対する荷重が略均一となるようコイル48に供給される電流が調整され、フィードバック制御が行われる。この間、射出装置17において溶融させられた樹脂が射出ノズル18から射出され、金型装置19の各キャビティ空間に充墳される。なお、荷重検出器55は、ロッド39上に配設されたロードセルの伸び量を検出するように設置してもよい。
そして、各キャビティ空間内の樹脂が冷却されて固化すると、前記制御部は、型開き時に、図1の状態において、前記コイル48に電流を供給するのを停止する。それに伴って、リニアモータ28が駆動され、可動プラテン12が後退させられ、図2に示されるように、可動金型16が後退限位置に置かれ、型開きが行われる。
なお、本実施の形態においては、コア46及びヨーク47、並びに吸着板22の全体が電磁積層鋼板によって構成されるようになっているが、リヤプラテン13におけるコア46の周囲及び吸着部51を電磁積層鋼板によって構成するようにしてもよい。本実施の形態においては、リヤプラテン13の後端面に電磁石49が形成され、該電磁石49と対向させて、吸着板22の前端面に吸着部51が進退自在に配設されるようになっているが、リヤプラテン13の後端面に吸着部を、該吸着部と対向させて、吸着板22の前端面に電磁石を進退自在に配設することができる。
また、本実施の形態においては、前記金型装置19に複数のキャビティ空間が形成され、複数個取りの成形を行うことができるようになっていて、可動プラテン12の後端面におけるロッド39の周囲に、各キャビティ空間ごとに図示されない複数のエジェクタ装置が配設されるようになっている。なお、前記金型装置19に一つのキャビティ空間が形成され、1個取りの成形を行う場合には、エジェクタ装置を可動プラテン12の後端面における中央部分に配設することが好ましい。その場合、ロッド39内にエジェクタ装置が配設される。
また、本実施の形態においては、第1の駆動部としてリニアモータ28が配設されるようになっているが、該リニアモータ28に代えて電動式のモータ、油圧シリンダ等を配設することができる。なお、前記モータを使用する場合、モータを駆動することによって発生させられた回転の回転運動は、運動方向変換部としてのボールねじによって直進運動に変換され、可動プラテン12が進退させられる。
このように、本実施の形態の型締装置10は、一つの吸着板22に対して、二つのコイル47が巻装されたリヤプラテン13が対向し、二つの電磁石ユニット37による吸着力によって型締力が印加される。このような構成により、吸着板22及びリヤプラテン13の小型化が図られている。
図3は、吸着板及びリヤプラテンが小型化される理由を説明するための図である。図3において(A)は、比較参考例として、リヤプラテン13にコイルが一つ巻装される場合の吸着板22及びリヤプラテン13の構成図を示す。この場合、二つの平行な溝45がリヤプラテン13に形成され、その間に形成されるコア46にコイル48が巻装される。
また、(B)は、本実施の形態のように、リヤプラテン13にコイル48が二つ巻装される場合の吸着板22及びリヤプラテン13の構成図を示す。
電磁石を設計する場合、電磁石の磁気飽和を考慮すると、各寸法値(図3(A)参照)に関して、一般的に以下の関係式(1)が満たされることが望ましい。
d1=d3≧d2 但し、d4≧2×d2 ・・・(1)
d1:型開閉方向の吸着板22の長さ(厚さ)
d2:リヤプラテン13の上端面と最も上の溝45の上端面との距離
d3:溝45の前端面とリヤプラテン13の前端面との距離
d4:二つの溝45の間の距離
H:リヤプラテン13の高さ
dc1:溝45の高さ
本願発明者は、関係式(1)より、吸着板22及びリヤプラテン13の型開閉方向の長さの短縮化は、リヤプラテン13の上端面と最も上の溝45の上端面との距離d2と、溝45の高さ(dc1)によって制限されることに着目した。すなわち、d2又はdc1の値を小さくすれば、d1及びd3の値を小さくすることができ、吸着板22及びリヤプラテン13の長さを小さく(すなわち、薄く)することができる。但し、リヤプラテン13の上端面と最も上の溝45の上端面との距離d2を小さくしてしまうと、吸着板22及びリヤプラテン13を通過する磁束の量が減少してしまい、双方の間に働く吸着力が減少してしまう。その結果、従来得られていた型締力が得られなくなってしまう。
一方、溝45の高さ(dc1)を小さくすると、その間に配設されるコイル48の量(巻き数)が減少してしまうことになり、やはり、磁束が減少し、吸着力の減少を招いてしまう。しかし、リヤプラテン13全体としてコイルの量を維持することができれば、吸着力を維持することができる。そこで、本願発明者は、電磁石を多極化すること(すなわち、コイル46を分割して複数配設すること)により、上記問題点を解決することを着想した。なお、本実施の形態では、一つのコア46に巻装されるコイル48を一つのコイルとして数え、一つのコイルによって一つの電磁石が構成されるものとして説明する。
そこで、コイル46をn個に分割した場合について検討する。この場合は、関係式(1)におけるdc1をnで除すことになる(すなわち、関係式(1)における各辺をnで除すことになる)ため、各寸法値の関係は次のようになる(なお、以下の説明では、コイル46をn分割後の各寸法値の符号は、分割前の寸法値の符号に'(ダッシュ)を付加したものとする(図3(B)参照)。)。
d1'=d2'=d3'=(d1/n)=(d2/n)=(d3/n)
ここで、コイル46をn分割したとしてもリヤプラテン13の高さは維持するのであるから、吸着板22とリヤプラテン13との間を通過する磁束の量は変化せず、吸着力も変化しない。
そうすると、
D'=d1'+d3'+dc2=(2×d1)/n+dc2
となり、明らかにD'<Dである(なお、Dは、図中にも示されるとおり、吸着板22の厚さとリヤプラテン13の厚さとの和である。)。したがって、吸着板12及びリヤプラテン13を型開閉方向に関して小型化することができる。
但し、
dc1'=dc1/n
dc2'=dc2/n
dc2:溝45の型開閉方向の長さ(溝45の深さ)
であるから。コイルの量はコイル46の分割前後(分極前後)で変化しない。したがって、吸着力が低下することはない。また、消費電力も分極前後で変化しない(増加することはない。)。
なお、吸着力の均一化の観点より、コイル46は、それぞれの方向においてリヤプラテン13の後端面を対称に二分する二つの直角に交わる軸(本実施の形態では水平方向と垂直方向においてリヤプラテン13の後端面を二分する軸)を基準として対称に配設されることが望ましい。斯かる対称性が確保される場合、各コイル46には同一の電流値の電流が供給される必要がある。そこで、制御部60は、例えば、次のように構成される。
図4は、制御部の第一の構成例を示す図である。図4中、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
図4において、(A)は、図1のリヤプラテン13及びコイル48等のX−X断面図である。また、第一の例において、制御部60は、制御部60aとして説明する。制御部60aは、コントローラ61と、コントローラ61に接続されたドライバ62等より構成される。
コントローラ61は、各荷重検出器55からフィードバックされる、各タイバー14の伸び量(荷重)を示す検出信号等に基づいて、コイル48a及び48bに供給する電流値を判定し、その電流値を示す電流指令(制御信号)をドライバ62に出力する。
ドライバ62は、コントローラ61からの電流指令において示される電流値に相当する電流をコイル48a及び48bに供給する。すなわち、第一の例では、一つの電流指令に応じて、一つのドライバ62から各コイル48に対して電流が供給される。したがって、各コイル48には同一の電流値の電流が供給される。
図5は、制御部の第二の構成例を示す図である。図5中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。第二の例において、制御部60は、制御部60bとして説明する。制御部60bは、コントローラ61と、コントローラ61に接続されたドライバ62a及びドライバ62b等より構成される。
コントローラ61は、各荷重検出器55からフィードバックされる、各タイバー14の伸び量(荷重)を示す検出信号に基づいて、コイル48に供給する電流値を判定し、その電流値を示す電流指令をドライバ62a及び62b(以下総称する場合、「ドライバ62」という。)に出力する。この際、コントローラ61は、二つのコイル48に同じ電流値の電流が供給されるよう、同一の電流値を示す電流指令を二つのドライバ62に出力する。
ドライバ62aは、コントローラ61からの電流指令において指令された電流値に相当する電流をコイル48aに供給する。ドライバ62bは、コントローラ61からの電流指令において指令された電流値に相当する電流をコイル48bに供給する。ここで、ドライバ62a及び62bに入力される電流指令は同一の電流値を示す。したがって、各コイル48には同一の電流値の電流が供給される。
上述したように、本発明の実施の形態における型締装置10によれば、コイル46を分割する(分極する)ことにより、吸着板22及びリヤプラテン13に関して型開閉方向の長さが短縮される。したがって、装置全体としても、分極前の型締力を維持しつつ省スペース化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、コイル46を2分割した例について説明したが、装置の大きさ等の事情に応じて、更に分割数を増やしても良い。
また、本実施の形態では、コイル46を配設するための溝45が水平方向に形成される例について説明したが、溝45が垂直方向に形成されるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型閉じ時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型開き時の状態を示す図である。 吸着板及びリヤプラテンが小型化される理由を説明するための図である。 制御部の第一の構成例を示す図である。 制御部の第二の構成例を示す図である。
符号の説明
10 型締装置
11 固定プラテン
12 可動プラテン
13 リヤプラテン
14 タイバー
15 固定金型
16 可動金型
17 射出装置
18 射出ノズル
19 金型装置
21 ガイドポスト
22 吸着板
23 ガイド穴
24 大径部
25 小径部
28 リニアモータ
29 固定子
31 可動子
37a、37b 電磁石ユニット
39 ロッド
41、42 穴
43 ねじ
44 ナット
45a、45b 溝
46a、46b コア
47a、47b ヨーク
48a、48b コイル
49a、49b 電磁石
51a、51b 吸着部
55 荷重検出器
60、60a、60b 制御部
61 コントローラ
62、62a、62b ドライバ
Br1 軸受部材
Gd ガイド
Fr フレーム
n1、n2 ナット

Claims (3)

  1. 電磁石によって型締力を発生させる型締装置であって、
    前記電磁石を保持する電磁石保持部材と、
    前記電磁石保持部材に対向し前記電磁石の吸着力により前記電磁石保持部材に対して型開閉方向に相対的に移動する吸着部材とを有し、
    一つの前記吸着部材に対向する前記電磁石保持部材には、二つ以上のコイルが配設されることを特徴とする型締装置。
  2. 前記コイルは、前記電磁石保持部材の前記吸着部材と対向する面において、それぞれの方向において前記面を対称に二分する二つの直角に交わる軸を基準として対称に配設されることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  3. 前記コイルのそれぞれには、同一の電流値の電流が供給されることを特徴とする請求項1又は2記載の型締装置。
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