JP2009025523A - 光学素子、光学系および光学装置、並びに結像方法 - Google Patents

光学素子、光学系および光学装置、並びに結像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】環境温度の影響を受けにくく、その結果環境温度によって制御状態を変える必要がない光学素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る光学素子11は、第1液体22と、第1液体22と異なる第2液体23とを備えて容器12内に封入し、当該容器12内に印加する電圧を変化させることで、第1液体22と第2液体23との境界面形状(24)を変化させることが可能な液体レンズ21を有しており、液体レンズ21の温度を変更可能なヒーター31と、ヒーター31を利用して液体レンズ21の温度を制御するサーモスタット32とを設け、容器12外部の環境変化(環境温度)による液体レンズ21への影響を低減するようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体レンズを有する光学素子、これを用いた光学系および光学装置、並びに結像方法に関する。
近年、エレクトロウェティング現象を用い、印加する電圧量によって2つの液体の界面形状を変更可能な液体レンズが数多く提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−249282号公報
しかしながら、特許文献1にも開示されている通り、液体レンズは環境温度によって、材料の屈折率や粘性、液体界面の形状が変化してしまうため、温度によって制御状態を変える必要があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、外部環境の影響を受けにくく、その結果外部環境によって制御状態を変える必要がない光学素子、光学系および光学装置、並びに結像方法を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る光学素子は、第1液体と、前記第1液体と異なる第2液体とを備えて容器内に封入し、前記容器内に加える物理量を変化させることで、前記第1液体と前記第2液体との境界面形状を変化させることが可能な液体レンズを有しており、前記容器外部の環境変化による前記液体レンズへの影響を低減する低減部材を備えたことを特徴とする。
なお、上述の発明において、前記低減部材は、前記液体レンズの温度を変更可能な温度変更装置であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記温度変更装置を利用して前記液体レンズの温度を制御する温度制御装置が設けられていることが好ましい。
また、上述の発明において、前記第1液体および前記第2液体の一方は導電性を有し、他方は絶縁性を有することが好ましい。
また、上述の発明において、前記物理量は電圧であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記温度変更装置は加温装置であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記温度変更装置によって前記液体レンズの温度が指定温度に達すると、前記温度制御装置は前記温度変更装置の機能を変更することが好ましい。
さらに、上述の発明において、前記指定温度には、前記温度変更装置の作動を停止するための第1指定温度と、前記温度変更装置の作動を開始するための第2指定温度とがあることが好ましい。
さらに、上述の発明において、前記第1指定温度と前記第2指定温度との差は、摂氏15度以下であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記第1指定温度と前記第2指定温度のうち高い方の温度は、前記光学素子における性能保証温度以上の温度であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記第1指定温度と前記第2指定温度のうち高い方の温度は、摂氏30度以上の温度であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記第1液体および前記第2液体は、ほぼ同密度であることが好ましい。
さらに、上述の発明において、前記第1液体および前記第2液体は、前記第1指定温度と前記第2指定温度との間のいずれかの温度においてほぼ同密度であることが好ましい。
さらに、上述の発明において、前記第1液体および前記第2液体は、前記第2指定温度に近い温度においてほぼ同密度であることが好ましい。
また、上述の発明において、前記温度変更装置は、直流電流を利用して作動することが好ましい。
また、本発明に係る光学系は、液体レンズを有する光学素子を用いて、物体の像を所定の面上に結像させる光学系であって、前記光学素子が本発明に係る光学素子であることを特徴とする。
また、本発明に係る光学装置は、液体レンズを有する光学素子を用いて、物体の像を所定の面上に結像させる光学系を有する光学装置であって、前記光学素子が本発明に係る光学素子であり、前記光学装置がカメラであることを特徴とする。
また、本発明に係る結像方法は、液体レンズを有する光学素子を用いて、物体の像を所定の面上に結像させる結像方法であって、前記光学素子が本発明に係る光学素子であることを特徴とする。
本発明によれば、外部環境の影響を受けにくく、その結果外部環境によって制御状態を変える必要がない光学素子、光学系および光学装置、並びに結像方法を提供することが可能になる。
以下、本願の好ましい実施形態について図を参照しながら説明する。本実施形態の光学素子11は、図1および図2に示すように、液体容器部12に液体が封入された液体レンズ21を有して構成されている。なお、図1は光学素子11の側断面図を示しており、図2は光学素子11の平断面図を示している。液体容器部12は、導電性材料を用いて円筒形の碗状に形成された第1電極14、プラスチック等の絶縁性材料を用いて円筒状に形成された容器部材15、絶縁性材料を用いて円筒状に形成された第1絶縁体16、導電性材料を用いて二重円筒状に形成された第2電極17、光を透過する材料を用いて円板状に形成された2つの光学窓部材18a,18b、および、光を透過する絶縁性材料を用いて円筒形の碗状に形成された第2絶縁体19から構成される。
第2電極17は、断面がコの字状に形成されており、容器部材15の内周面、上面および外周面を覆うように取り付けられている。なお、説明容易化のため、図1における上下左右方向を、本実施形態における上下左右方向と称することにする。すなわち、本願の光学素子は、本実施形態で規定される向きに限定されるものではない。また、第1絶縁体16の外径は、第2電極17の内径と略同一の大きさに形成されており、第2電極17および容器部材15の内周部に対して、第1絶縁体16が挿入されて取り付けられるようになっている。さらに、第2絶縁体19の外径は、第1絶縁体16の内径と略同一の大きさに形成されており、この第2絶縁体19の開口部19aが下方に向くように、第1絶縁体16内に第2絶縁体19が挿入されて取り付けられるようになっている。
このように容器部材15に対して、第2電極17、第1絶縁体16、および第2絶縁体19が取り付けられた状態で、これらの上面が略同一平面上に位置するようになっており、この上面に対して円板状の第2の光学窓部材18bが接合されている。また、容器部材15、第1絶縁体16、および第2絶縁体19の下面も略同一平面上に位置しており、この下面に対して第1電極14が接合されている。
第1電極14の底部14aには、円形の開口窓14bが設けられており、この開口窓14bの内径は、第2絶縁体19の開口部19aの内径よりやや小さく形成され、開口窓14bと開口部19aとはその回転対称軸(後述する液体レンズ21の光軸X)が一致するようになっている。また、円板状に形成された第1の光学窓部材18aの外径は、第1電極14の内径と略同一の大きさに形成されており、この第1電極14に第1の光学窓部材18aが挿入されて取り付けられるようになっている。
第2絶縁体19と第1電極14および第1の光学窓部材18aとで囲まれた空間には、導電性の塩化リチウム水溶液(これを「第1液体22」と呼ぶ)と、第1液体22と同密度の絶縁性のシリコンオイル(これを「第2液体23」と呼ぶ)とが充填されて封入されている。このとき、第1液体22と第2液体23とは混合せず、表面張力により境界面24が形成され、この境界面24を境にこれらの液体22,23が配置され、液体レンズ21を構成している。なお、第1液体22と第2液体23とが同密度で構成されることで、境界面24へ重力が全く影響しなくなるため、この境界面24にかかる重力方向の影響を回避することができ、また、振動による混合を回避することができる。
図1および図2において、第2絶縁体19の内壁面19bは、回転対称に形成されており、この内壁面19bに対する回転対称軸として、液体レンズ21の光軸Xを定義することができる。この液体レンズ21の光軸Xは、図1において下方から上方に向かって入射する入射光線の光軸と一致しており、境界面24を貫いている。この液体レンズ21の光軸Xに沿って入射した光線は、第1の光学窓部材18a、第1液体22、第2液体23、および第2の光学窓部材18bを透過し、第2の光学窓部材18bより射出される。なお、光線の進行方向は逆であってもよい。
この光学素子11において、第1液体22と第2液体23との境界面24は、液体レンズ21の光軸X周りの全周で第2絶縁体19の内壁面19bに接している。また、第2電極17は、第1および第2絶縁体16,19により、第1液体22および第2液体23と絶縁されている。一方、第2電極17と容器部材15を介して絶縁されている第1電極14は、第1電極14の開口部14bが導電性液体である第1液体22に接し、第1液体22と電気的に接続されている。したがって、エレクトロウェティング現象により、第1電極14および第2電極17に電圧を印加することで、境界面24と内壁面19bとの表面張力を変更可能であり、電圧の変化に対して、境界面形状の変更が可能な構成となっている。
ここで、第1液体22のd線における屈折率はn=1.44であり、第2液体23のd線における屈折率はn=1.51であることから、電圧変化に伴う境界面形状の変化により、この光学素子11全体の焦点距離を変更可能としている。なお、内壁面19bの形状は回転対称の形状に限定されるものでなく、例えば、液体レンズ21の光軸Xを含む面対称に構成することも可能である。あるいは、内壁面19bは非対称形状であってもよい。また、第1液体22および第2液体23として、屈折率がほぼ同一で、アッベ数が異なる2つの液体を用いることにより、電圧変化に伴う境界面形状の変化により、光学素子11全体の収差を変更可能に構成することもできる。
ところで、容器部材15の内部には、円筒形の温度変更装置であり加温装置であるヒーター31が埋め込まれており、外部より電極33(2極の電極)を通してヒーター31に電圧を印加することで発熱し、液体レンズ21中の第1液体22および第2液体23を加熱することができる。ヒーター31は、円筒形に繋げて形成したセラミックヒーターを用いて、第1液体22および第2液体23を均一に加熱可能に構成される。
なおこのとき、第1液体22および第2液体23とヒーター31との間の距離は、10μm以上離れていることが好ましい。ヒーター31に電圧を印可すると、光学素子11内部の電場が変化してしまう。特に、各液体22,23とヒーター31との間の距離が10μmより小さいと、液体界面にかかる電場の影響が過剰に大きくなり、第1液体22と第2液体23との境界面形状を所望の形状に維持できなくなってしまう。なお、より望ましくは50μm、さらに望ましくは100μm以上離れていることが好ましい。例えば、本実施形態において、各液体22,23とヒーター31との間の距離は500μmである。
さらに、容器部材15の内部には、温度制御装置であるサーモスタット32が埋め込まれている。ヒーター31は、このサーモスタット32を介して電極33と電気的に接続され、液体レンズ21(第1液体22および第2液体23)の温度が第1指定温度である摂氏45度になると、電極33とヒーター31との間はサーモスタット32によって非通電状態となり、ヒーター31による加温を停止して液体の温度を摂氏45度付近に保つ。また、液体レンズ21の温度が第2指定温度である摂氏40度以下になると、電極33とヒーター31との間はサーモスタット32によって通電状態となり、ヒーター31による加温を開始して液体の温度を摂氏45度付近に保つ。
このように、ヒーター31およびサーモスタット32を利用して液体レンズ21の温度を制御し、液体容器部12の外部の環境変化(環境温度)による液体レンズ21への影響を低減するようにすることで、外部環境の影響を受けにくく、その結果外部環境によって制御状態を変える必要がない光学素子および、これを用いた光学系並びに光学装置(結像方法)を提供することが可能になる。特に、温度変更装置であるヒーター31を利用して液体レンズ21の温度を制御することで、外部環境のうち変化しやすい環境温度の影響を受けにくく、その結果環境温度によって制御状態を変える必要がない光学素子および、これを用いた光学系並びに光学装置(結像方法)を提供することが可能になる。なおこのとき、温度制御装置としてサーモスタット32を利用すれば、液体レンズ21の温度を適切に制御することができる。
なお、上述したように、第1液体22が導電性を有し、第2液体23が絶縁性を有することで、電気(電位差)を利用して容易に境界面形状を変形させることが可能になる。
また、電圧を変化させることにより境界面形状を変化させることで、フォーカシング等のためにレンズを駆動する駆動装置が不要となり、レンズの大型化や駆動騒音を抑えることが可能になる。
また、温度変更装置は加温装置であるヒーター31を用いることが好ましく、このようにすれば、液体を加温することで液体の粘度が低下するため、各液体の変形が速くなることから、液体レンズ21(境界面形状)の制御をより容易に行うことができる。
また、前述したように、サーモスタット32は、液体レンズ21(第1液体22および第2液体23)の温度が第1指定温度である摂氏45度になると、ヒーター31の作動を停止し、液体レンズ21の温度が第2指定温度である摂氏40度以下になると、ヒーター31の作動を開始するようになっている。このようにすれば、液体レンズ21の温度制御を適切に行うことが可能になる。
なおこのとき、第1指定温度と第2指定温度との差は、摂氏15度以下(本実施形態においては、摂氏5度)であることが好ましい。この程度の温度差の範囲内であれば、温度変化によって制御状態を変えずに、液体レンズ21を使用することが可能である。
また、第2指定温度よりも温度の高い第1指定温度は、光学素子11における性能保証温度以上の温度(摂氏45度)となっている。ここで、性能保証温度とは、光学素子、あるいは光学素子を有する光学装置や光学系について、使用に供することが可能な温度範囲のことである。すなわち、光学素子、あるいは光学素子を有する光学装置や光学系について、温度変化に起因する光学素子の収差変動量(例えば、コマ収差等)が許容範囲内であり、光学装置や光学系が使用可能となる温度の範囲、あるいは、光学装置や光学系が機械的・電気的に所定の性能(例えば、作動時間等)を満たすことが可能な温度範囲のことである。
なお、本実施形態の光学素子11において、性能保証温度は摂氏40度となっている。このように、第1指定温度をより高い温度に設定することで、環境温度の影響を受けにくくすることができる。なお、このような第1指定温度は、具体的には、摂氏30度以上の温度であることが好ましく、このように第1指定温度を室温より高い温度に設定することで、環境温度の影響をより受けにくくすることができる。また、この第1指定温度は、より高い温度である摂氏40度以上の温度であることがさらに好ましい。
また、前述したように、第1液体22および第2液体23は、ほぼ同密度であり、境界面形状の形状誤差が減って好ましいが、さらに、第1液体22および第2液体23は、第1指定温度と第2指定温度との間のいずれかの温度においてほぼ同密度であることが好ましい。これにより、液体レンズ21の制御される温度範囲において、境界面形状の形状誤差が減ってより望ましい。またさらに、第1液体22および第2液体23は、第2指定温度に近い温度においてほぼ同密度であることが好ましい。これにより、第2指定温度近傍では各液体の温度変化が小さいため、境界面形状の形状誤差をより減らすことができる。
なお、本実施形態における液体容器の形態は、同じ機能を有していれば本明細書中に示される実施例に限定されることはない。
また、上述の実施形態において、液体材料(第1液体および第2液体)は、同じ機能を有していれば、本明細書中に示される実施例に限定されることはない。例えば、第1液体22が絶縁性を有し、第2液体23が導電性を有していてもよい。また例えば、第1液体と第2液体との間に絶縁性を有し混合を防ぐ薄膜を設けるようにすれば、第1液体および第2液体をともに導電性の液体にしてもよい。
また、上述の実施形態において、サーモスタット32は、液体レンズ21(第1液体22および第2液体23)の温度が第1指定温度である摂氏45度になると、ヒーター31の作動を停止しているが、これに限られるものではなく、ヒーター31の出力を徐々に小さくするようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、温度変更装置として加温装置であるヒーター31を用いているが、これに限られるものではなく、冷却装置を用いるようにしてもよい。なおこのとき、第1指定温度と第2指定温度の高低を逆にして用いることができる。
また、上述の実施形態において、指定温度の数は、2つ(第1指定温度および第2指定温度)に限らず、制御の方法に応じて、1つでも3つ以上であってもよい。
また、上述の実施形態において、ヒーター31として、円筒形に形成したセラミックヒーターを用いているが、これに限られるものではなく、例えば、ペルチェ素子を用いるようにしてもよく、また、棒状の電気ヒーターを円筒状に複数並べるような構成や、予め加熱した温風を外部から容器部材15の内部に形成した筒状空間へ導くような構成であっても構わない。
なおこのとき、温度変更装置として電気ヒーターやペルチェ素子を用いる場合、直流電流を利用して作動させるのが好ましい。仮に、交流電流を利用して温度変更装置を作動させると、光学素子11内部の電場が変動してしまう。すると、各電極に相互誘導による電流が発生するため、第1液体22および第2液体23に印可される電流が変化し、結果として境界面形状を所定の形状から変化させることになり、適切な光学素子の作動ができなくなってしまう。
また、上述の実施形態において、ヒーター31およびサーモスタット32を利用して液体レンズ21の温度を制御することで、環境温度の影響を受けにくくしているが、これに限られるものではなく、液体容器部12の外部の環境変化には、湿度や、気圧、電場、磁場、加速度等といったものがある。このような容器外部の環境変化による液体レンズ21への影響を低減する低減部材として、例えば、空気、キセノンガス、アルゴンガス等の気体層や、真空層を有する断熱部材を用いるようにしてもよい。
次に、上述のような光学素子を備えた光学系について図3を参照しながら説明する。なお、このような光学系の一例である撮像光学系が図3に示されている。この撮像光学系SYSは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚のメニスカスレンズからなる第1レンズ群G1と、両凸レンズ、両凸レンズと両凹レンズとの接合レンズ、および両凸レンズからなる第2レンズ群G2と、液体レンズを有する光学素子11および両凸レンズからなる第3レンズ群G3と、光学ローパスフィルタLPと、カバーガラスCGと、像面I上に配設された撮像素子CCDとを有した、3群構成のズームレンズを備えた構造となっている。なお、開口絞りSは、第2レンズ群G2の物体側近傍に配置される。このような撮像光学系SYSにおいて、物体からの光は、第1〜第3レンズ群G1〜G3、光学ローパスフィルタLP、およびカバーガラスCGを介して像面I上に結像されるが、光学素子11の焦点距離変更機能を用いて合焦を行っている。
以上のように構成される撮像光学系SYSに、前述のような光学素子11を適用することで、前述で述べた効果をより効果的に得ることができる。
続いて、上述のような光学素子を備えた光学装置について図4〜図6を参照しながら説明する。このような光学装置の一例である電子カメラ101を図4および図5に示している。図4に示すように、電子カメラ101の正面側には、レリーズスイッチ103と、メインスイッチ104と、ファインダー対物窓105と、フラッシュ発光窓106と、アンテナ107と、レンズ鏡筒108とが設けられている。一方、図5に示すように、電子カメラ101の背面側には、表示部109と、ファインダー接眼窓110と、ズームスイッチ111と、メニュースイッチ112と、モードダイヤル113と、十字キー114と、決定スイッチ115とが設けられている。
図6は、電子カメラ101の要部構成を示すブロック図である。この図6において、CPU116は、後述する各ブロックから出力される信号を入力して所定の演算を行い、演算結果に基づく制御信号を各ブロックへ出力する。CPU116が実行するプログラムは、CPU116内の不揮発性メモリ(不図示)に格納されている。
撮影光学系140は、レンズ鏡筒108内に構成され、ズームレンズと、可変焦点部材である光学素子11とを有し、被写体像を撮像素子141の撮像面上に結像させる。撮影光学系140に構成される光学素子11は、いわゆる液体レンズによって構成され、給電部120から印加される電圧に応じて焦点距離を変え、撮影光学系140のフォーカス調節を行う。給電部120は可変DC/DC変換回路を含み、CPU116からの指示に応じた電圧を光学素子11へ印加する。
撮像素子141は、CCDイメージセンサなどによって構成される。撮像素子141は、撮像面上の被写体像を撮像して撮像信号を出力する。A/D変換回路142は、不図示の信号処理回路によってアナログ処理(ゲインコントロールなど)された後の撮像信号をディジタル信号に変換する。
なお、CPU116は画像処理部を含み、ディジタル変換後の画像データにホワイトバランス処理などの画像処理を行うほか、画像処理後の画像データを所定の形式で圧縮する圧縮処理、圧縮された画像データを伸長する伸長処理などを行う。メモリ117はCPU116による作業用メモリとして使用されるほか、表示部109に表示されるデータを格納する表示用メモリ(VRAM)として使用される。また、CPU116は、CFカードやSDカードのような外部メモリ117aに画像データの書き込み(保存処理)を行ったりする。
撮像素子141による撮像データからコントラストを検出する方式によって、CPU116は合焦する光学素子11の焦点距離を求め、当該焦点距離が得られる電圧の印加を指示する信号は、CPU116からフォーカス駆動部119を介して給電部120へ出力される。また、ズーム駆動部121は、CPU116からの指示に応じてズームレンズを光軸方向に進退移動させて倍率を変更する。
電子観察光学系130(以降、EVFとも呼ぶ)は、可変焦点部材である光学素子11と接眼レンズを有し、EVF用表示部材であるLCD136に表示される画像を拡大観察する。光学素子11は、いわゆる液体レンズによって構成され、給電部125から印加される電圧に応じて焦点距離を変え、電子観察光学系130の視度を調節する。給電部125は可変DC/DC変換回路を含み、CPU116からの指示に応じた電圧を光学素子11へ印加する。なお、電源126は電池によって構成され、CPU116を含むカメラ内各部へ電力を供給する。また、マイク118は、入力された音声を電気信号に変換してCPU116へ出力する。
レリーズスイッチ103、メインスイッチ104、ズームスイッチ111、モードダイヤル113、十字キー114、メニュースイッチ112、および決定スイッチ115は操作部材を構成する。各スイッチおよびダイヤルは、それぞれの設定操作に応じた操作信号を発生してCPU116へ出力する。表示部109はカラー液晶表示パネルによって構成され、CPU116からの指示に応じて撮影画像や操作メニュー(撮影機能や撮影条件などの設定/変更を行うための操作メニュー)、電子カメラ101に設定されている情報等を表示する。
アンテナ107と電気的に接続されている通信部123は、CPU116からの指示によって電子カメラと無線接続されている外部機器190との間で通信を行う。電子カメラ101および外部機器190間の通信では、例えば、外部データサーバー195側のデータベース196に登録されているメンテナンス情報やデータ等が電子カメラへ送信される一方、カメラID情報やメンテナンス情報等が電子カメラ101から外部データサーバー195へ送信される。なお、アンテナ107は無線通信の送受信に使用される。無線LANアクセスポイント191、インターネット192、外部データサーバー195、およびデータベース196は外部機器190を構成する。
以上のように構成される電子カメラ101に、前述のような光学素子11を適用しても、前述で述べた効果をより効果的に得ることができる。
光学素子の側断面図である。 光学素子の平断面図である。 撮像光学系の概略構成図である。 電子カメラの正面図である。 電子カメラの背面図である。 電子カメラの要部構成を説明するブロック図である。
符号の説明
SYS 撮像光学系
11 光学素子
12 液体容器部(容器)
21 液体レンズ
22 第1液体 23 第2液体
31 ヒーター(加温装置) 32 サーモスタット(温度制御装置)
101 電子カメラ(光学装置)

Claims (18)

  1. 第1液体と、前記第1液体と異なる第2液体とを備えて容器内に封入し、前記容器内に加える物理量を変化させることで、前記第1液体と前記第2液体との境界面形状を変化させることが可能な液体レンズを有しており、
    前記容器外部の環境変化による前記液体レンズへの影響を低減する低減部材を備えたことを特徴とする光学素子。
  2. 前記低減部材は、前記液体レンズの温度を変更可能な温度変更装置であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記温度変更装置を利用して前記液体レンズの温度を制御する温度制御装置が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記第1液体および前記第2液体の一方は導電性を有し、他方は絶縁性を有することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  5. 前記物理量は電圧であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  6. 前記温度変更装置は加温装置であることを特徴とする請求項2から請求項5のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  7. 前記温度変更装置によって前記液体レンズの温度が指定温度に達すると、前記温度制御装置は前記温度変更装置の機能を変更することを特徴とする請求項3から請求項6のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  8. 前記指定温度には、前記温度変更装置の作動を停止するための第1指定温度と、前記温度変更装置の作動を開始するための第2指定温度とがあることを特徴とする請求項7に記載の光学素子。
  9. 前記第1指定温度と前記第2指定温度との差は、摂氏15度以下であることを特徴とする請求項8に記載の光学素子。
  10. 前記第1指定温度と前記第2指定温度のうち高い方の温度は、前記光学素子における性能保証温度以上の温度であることを特徴とする請求項8もしくは請求項9に記載の光学素子。
  11. 前記第1指定温度と前記第2指定温度のうち高い方の温度は、摂氏30度以上の温度であることを特徴とする請求項8から請求項10のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  12. 前記第1液体および前記第2液体は、ほぼ同密度であることを特徴とする請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  13. 前記第1液体および前記第2液体は、前記第1指定温度と前記第2指定温度との間のいずれかの温度においてほぼ同密度であることを特徴とする請求項12に記載の光学素子。
  14. 前記第1液体および前記第2液体は、前記第2指定温度に近い温度においてほぼ同密度であることを特徴とする請求項13に記載の光学素子。
  15. 前記温度変更装置は、直流電流を利用して作動することを特徴とする請求項2から請求項14のうちいずれか一項に記載の光学素子。
  16. 液体レンズを有する光学素子を用いて、物体の像を所定の面上に結像させる光学系であって、
    前記光学素子が請求項1から請求項15のうちいずれか一項に記載の光学素子であることを特徴とする光学系。
  17. 液体レンズを有する光学素子を用いて、物体の像を所定の面上に結像させる光学系を有する光学装置であって、
    前記光学素子が請求項1から請求項15のうちいずれか一項に記載の光学素子であり、
    前記光学装置がカメラであることを特徴とする光学装置。
  18. 液体レンズを有する光学素子を用いて、物体の像を所定の面上に結像させる結像方法であって、
    前記光学素子が請求項1から請求項15のうちいずれか一項に記載の光学素子であることを特徴とする結像方法。
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