以下、添付図面を参照しつつ、本発明の情報配信システム及び配信装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の情報配信システムの構成を示す図である。本実施の形態の情報配信システム1は、クライアント5からインターネット回線6を介して送信される配信情報を記憶するサーバ2と、インターネット回線7を介してサーバ2に接続され、このサーバ2から配信情報を取得する複数の配信装置3a,3bと、配信装置3aから場内配線8を介して配信情報の配信を受ける複数台の端末4a,4b,4cと、配信装置3bから場内配線8を介して配信情報の配信を受ける複数台の端末4d,4e,4fとを備えている。なお、本実施の形態の情報配信システム1では、1台のサーバ2に対してインターネット回線7を介して接続される配信装置3の数は、特に限定されるものではなく、1台であってもよく、2台以上であってもよい。また、本実施の形態の情報配信システム1では、1台の配信装置3に対して場内配線8を介して接続される端末4の数は、特に限定されるものではなく、1台であってもよく、2台以上であってもよい。
本実施の形態の情報配信システム1は、例えば、ボーリング場における配信情報の配信に利用することができる。
この情報配信システム1の管理者は、設置を希望するボーリング場からの要求により、当該ボーリング場に、配信装置3を貸与または譲渡し、設置する。また、この情報配信システム1の管理者は、端末4への配信情報の配信に関し、ボーリング場に対して、任意に、課金することができる。
ボーリング場には、レーン毎にスコアなどの情報を表示するレーンモニタなどの複数台のモニタが設置されている。本実施の形態の情報配信システム1では、新たな端末をボーリング場に導入せずとも、端末4として、これらのレーンモニタ、ロビーモニタ、ボーリング場内管理モニタなどのモニタを用いることができるため、既存の設備の利用を図る点で有利である。また、本実施の形態の情報配信システム1によれば、ボーリング場に設置されているこれらの既存のモニタを用いることができるため、簡単に、安価に、広告宣伝情報などの配信情報を提供することが可能になる。
ボーリング場には、配信装置3が設置され、この配信装置3には、場内配線8を介して各モニタが接続される。スコア表示が行なわれていないレーンモニタが存在している場合、配信装置3の記憶部に記憶されている複数種の配信情報がスケジュールの順序にしたがって、所定のレーンモニタ毎に配信され、表示される。なお、レーンモニタやロビーモニタは、データ形式の種類の違いから、インターネット回線を通じて配信される配信情報をそのまま表示することができない場合があるため、好ましくは、配信装置3により表示可能な形式に変換されることが望ましい。
また、ボーリング場は、各地域に多数存在しているため、それぞれのボーリング場に配信装置3を設置することにより、各ボーリング場を基点とする情報ネットワークを形成することができる。また、各ボーリング場に配信装置3を設置することにより、各地域に根ざした配信情報の提供が可能になる。
各地域の各ボーリング場の各端末に配信される配信情報は、クライアント5によりインターネット回線6を介してサーバ2に送信され、サーバ2に記憶される。各地域の各ボーリング場の各端末に配信される配信情報は、サーバ2に、地域毎に分類され、さらに1つの地域の配信情報は、ボーリング場毎にさらに分類されて記憶されている。図2は、このサーバ2に分類され記憶された配信情報の階層構造を示す図である。具体的には、図2に示されるように、サーバ2には、各地域用のフォルダとして、「関西」用フォルダを有する。この「関西」用フォルダは、「大阪府」用フォルダ、「兵庫県」用フォルダなどの各都道府県用のフォルダを有する。さらに、「大阪府」用フォルダには、「ボーリング場A」用フォルダ、「ボーリング場B」用フォルダおよび「ボーリング場C」用フォルダを有し、「兵庫県」用フォルダには、「ボーリング場D」用フォルダ、「ボーリング場E」用フォルダおよび「ボーリング場F」用フォルダを有する。
また、情報配信システム1の管理者は、配信情報の配信を希望するクライアント5から、当該配信情報を得る。前記配信情報は、クライアント5から、インターネット回線7を介してサーバ2にアップロードされる。これに伴い、情報配信システム1の管理者は、配信情報の配信を希望するクライアント5に対しては、情報配信システム1の使用料金を課金することができる。
図3は、本発明の一実施の形態の情報配信システムにおけるサーバの構成を示す概略説明図である。サーバ2は、配信情報を記憶する記憶部2−1と、クライアント5、配信装置3などのログイン、認証、記憶部2−1からの特定のファイルの授受を制御する制御部2−2とを備えている。なお、図3中のAは、図4中のAに動作可能につながっている。
記憶部2−1には、例えば、動画情報、文字情報、音声情報等が記憶される。本発明においては、記憶部2−1は、複数台の配信装置毎に配信情報を記憶していることが好ましい。この場合、取得対象の配信情報の特定が容易になるため、配信情報の取得時におけるサーバ2への負荷が低減される。
制御部2−2には、クライアント5がインターネット回線6を介して接続されているとともに、配信装置3がインターネット回線7を介して接続されている。
図4は、本発明の一実施の形態の配信装置の構成を示す概略説明図である。なお、図4では、1台の配信装置3に対して、複数台の端末4a,4bが接続されている例を示す。本実施の形態の配信装置では、1台の配信装置3に対して、1台の端末4が接続されていてもよく、2台以上の端末4が接続されていてもよい。
配信装置3は、サーバ2の記憶部2−1から配信情報を取得する第1配信情報取得部3−1aと、
サーバ2の記憶部2−1から取得した配信情報を複数種記憶可能な第1配信情報記憶部3−2aと、
第1配信情報記憶部3−2aから配信情報を取得する第2配信情報取得部3−1bと、
第1配信情報記憶部3−2aから取得した配信情報を複数種記憶可能な第2配信情報記憶部3−2bと、
第2配信情報記憶部3−2aに記憶されている複数種の配信情報が端末4a,4b,4cに配信される順序を定めた配信スケジュールを記憶するスケジュール記憶部3−4と、
前記配信スケジュールの順序に従って、第2配信情報記憶部3−2aに記憶されている配信情報を端末4a,4b,4cに配信する情報配信部3−3と、
情報配信部3−3により端末4に所定の配信情報が配信されたかどうかを検証し、端末4毎に所定の配信情報が配信されていない場合にエラー稼働情報を出力し、端末4毎に所定の配信情報が配信されている場合に正常稼働情報を出力する稼働情報出力部3−5と、
前記正常稼働情報を受領したとき、第1配信情報記憶部3−2aに記憶された配信情報の妥当性を検証し、前記配信情報が妥当でないことが確認された場合にエラー情報を出力し、前記配信情報が妥当であることが確認された場合に正常配信情報を出力する記憶情報検証部3−6と、
前記エラー稼働情報又は前記エラー情報を受領したとき、前記配信情報に代替する代替情報を端末4に配信する代替情報配信部3−7と
を備えている。
配信装置3は、当該配信装置3の第1配信情報取得部3−1aが、前記サーバ2の制御部2−2にアクセスして、サーバ2の記憶部から配信情報を取得できるように、ネットワークを介して、サーバ2の制御部2−2に接続されている。第1配信情報取得部3−1aは、サーバ2の記憶部2−1から、配信する順序がスケジューリングされていない状態で配信情報を取得する。
サーバ2の記憶部2−1は、複数台の配信装置3a,3b毎に配信情報を記憶し、配信装置3a,3bそれぞれの第1配信情報取得部3−1aが、サーバ2の記憶部2−1に記憶されている配信情報のうち、自配信装置用の配信情報を取得するように構成されていることが好ましい。このように構成されていることにより、配信情報の取得に際して、時間を低減させることができ、サーバ2への負荷が低減される。
第1配信情報取得部3−1aにより取得された配信情報は、第1配信情報記憶部3−2aにより記憶される。このように構成されていることにより、端末4への配信情報の配信の度毎に、サーバ2にアクセスし、サーバ2の記憶部2−1から配信情報を取得しなくてもよいため、サーバ2への負荷が低減される。加えて、ネットワークへの負荷が低減される。このように、配信装置3の第1配信情報記憶部3−2aは、サーバ2の記憶部2−1に記憶されている配信情報のうち、当該配信装置3から端末4a,4b,4cに配信する対象となる配信情報を記憶しているため、第1配信情報記憶部3−2aによれば、端末4への配信情報の配信の度毎に、サーバ2から必要な配信情報を取得しなくてもよく、サーバ2への負荷を低減させることができる。
第1配信情報記憶部3−2aにより記憶された配信情報は、さらに、第2配信情報取得部3−1bにより取得され、第2配信情報記憶部3−2bに移され、記憶される。これにより、本実施の形態の配信装置は、配信装置3内に、配信情報を安定的に保存することができるとともに、複数台の端末4a,4b,4cへの配信情報の配信に際して、配信装置3内での負荷の集中を緩和させることができる点で有利である。
第2配信情報記憶部3−2bにより記憶された配信情報は、情報配信部3−3により、スケジュール記憶部3−4に記憶された配信スケジュールの順序に従って、端末4a,4b,4cに配信される。例えば、配信情報は、配信スケジュールの順序に従って、所定の時間に、所定の配信情報が、所定の端末4に配信される。このように、配信装置3によれば、端末毎に、異なる組み合わせで、異なる時間帯に配信情報を配信することができる。したがって、配信装置3を備える情報配信システム1によれば、配信情報を提供する提供者及び利用者の両方による配信日時、配信情報の内容等の希望条件に応じて、端末毎に異なる配信情報を簡単に配信することができる。
図5は、本発明の一実施の形態の配信装置の情報配信部の構成を示す概略説明図である。情報配信部3−3は、前記スケジュール記憶部3−4に記憶された配信スケジュールの順序に従って、第2配信情報記憶部により記憶された配信情報を取得する第3配信情報取得部3−3−1と、前記配信スケジュールの順序に従って、配信対象の端末4を選択し、適切な配信情報を分配するセレクタ3−3−2と、配信情報のデータ形式を端末4での表示に適した形式に変換する変換器3−3−3a,3−3−3bと、前記配信スケジュールの順序に従って、第2配信情報記憶部により記憶された配信情報の取得を制御するとともに、配信情報を分配するセレクタを制御する制御部3−3−4とを備える。情報配信部3−3において、制御部3−3−4は、前記配信スケジュールの順序に従って第3配信情報取得部3−3−1を制御して、第3配信情報取得部3−3−1に、第2配信情報記憶部3−2bにより記憶された配信情報の取得を行なわせるとともに、前記配信スケジュールの順序に従ってセレクタ3−3−2を制御して、セレクタ3−3−2に、配信情報の分配を行なわせる。分配された配信情報は、変換器3−3−3a,3−3−3bにより、データ形式を端末4での表示に適した形式に変換される。
なお、図4に示される実施の形態の配信装置3は、第2配信情報取得部3−1bおよび第2配信情報記憶部3−2bを備えていなくてもよい。この場合、第1配信情報記憶部3−2aにより記憶された配信情報が、情報配信部3−3により、スケジュール記憶部3−4に記憶された配信スケジュールの順序に従って、端末4a,4b,4cに配信される。
図4に示される実施の形態の配信装置3の稼働情報出力部3−5では、情報配信部3−3により端末4に所定の配信情報が配信されたかどうかを検証し、端末4毎に所定の配信情報が配信されていない場合にエラー稼働情報を出力し、端末4毎に所定の配信情報が配信されている場合に正常稼働情報を出力する。
本実施の形態の配信装置では、前記正常稼働情報が出力された場合、記憶情報検証部3−6が、この正常稼働情報を受領し、第1配信情報記憶部3−2aに記憶された配信情報の妥当性を検証し、前記配信情報が妥当でないことが確認された場合にエラー情報を出力し、前記配信情報が妥当であることが確認された場合に正常配信情報を出力する。なお、記憶情報検証部3−6は、第1配信情報記憶部3−2aに記憶された配信情報の妥当性を検証するものであってもよい。
一方、本実施の形態の配信装置では、前記エラー稼働情報が出力された場合、この記エラー稼働情報は、代替情報配信部3−7により受領される。そして、代替情報配信部3−7により、端末4への前記配信情報に代替する代替情報の配信が開始される。この場合、稼働情報出力部3−5によって、端末4への代替情報の配信の有無がさらに検証されることにより、端末4に所定の配信情報が配信されていないことの原因が特定される。ここで、前記代替情報が端末4に配信されてないことが確認された場合、情報配信部3−3から端末4への接続が不良である可能性があることが推測される。一方、前記代替情報が端末4に配信されていることが確認された場合、配信情報の取得または配信情報の記憶が不良である可能性があることが推測される。
本実施の形態の配信装置では、記憶情報検証部3−6により、前記正常配信情報が出力された場合、端末4への配信情報の配信の処理が、そのまま続行される。
また、本実施の形態の配信装置では、記憶情報検証部3−6により、前記エラー情報が出力された場合、このエラー情報は、第1配信情報取得部3−1aにより受領される。そして、第1配信情報取得部3−1aにより、サーバ2の記憶部2−1に記憶された配信情報のなかから、当該配信装置3に対応する配信情報の特定が開始される。その後、特定された配信情報は、当該第1配信情報取得部3−1aにより取得される。取得された配信情報は、第1配信情報記憶部3−2aにより記憶される。
ついで、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施の形態の情報配信システムにおける処理手順を詳細に説明する。かかる処理手順は、本発明の一実施の形態のコンピュータプログラムを実行させ、前記配信装置として機能させたコンピュータ等により行われる。
図6は、本発明の一実施の形態の情報配信システム1における配信装置3によるサーバ2からのファイル(配信情報)の取得における処理手順を示すフローチャートである。
まず、配信装置3により、現在時刻と、ファイル(配信情報)を更新する設定時刻とが比較され、開始時刻が確認される(ステップS1−1)。前記ステップS1−1では、配信装置3により、現在時刻が設定時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかであるか否かが確認される。ここで、「Yes」である場合、処理は、サーバへのログイン(ステップS1−2)に移行し、「No」である場合、処理は、開始時刻確認(ステップS1−1)に再度移行する。これにより、ファイル(配信情報)が、設定時刻に、自動的に更新される。
具体的には、前記ステップS1−1において、現在時刻が設定時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかである場合、処理は、前記ステップS1−2に移行する。一方、現在時刻が設定時刻の前である場合、例えば、一定時間後、前記ステップS1−1が再度行なわれる。
前記ステップS1−2では、まず、配信装置3が、サーバ2の制御部2−2にログインし、サーバ認証の受信に移行する。ここで、「Yes」である場合、処理は、テーブルAからのパスの取得(ステップS1−3)に移行し、「No」である場合、処理は、エラー報告(S1−4)に移行する。
前記ステップS1−2において、配信装置3がサーバ認証を受信した場合、前記ステップS1−3において、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、サーバ2の記憶部2−1に記憶されたファイル(配信情報)が格納されたフォルダのフォルダパスが取得される。サーバ2の記憶部2−1には、ファイルが格納されたフォルダのフォルダパスと識別配信情報(ID)とが記憶されたテーブルA(図7参照)が記憶されている。また、前記テーブルAには、IDに対応させてフォルダパスが格納されている。
かかるステップS1−3では、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、前記サーバ2の記憶部2−1に記憶されたテーブルAからフォルダパスを取得する。これにより、サーバ2の記憶部2−1に記憶されたファイル(配信情報)のなかから、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、当該配信装置3に対応するファイル(配信情報)が容易に特定される。
その後、前記フォルダパスに基づき、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、当該配信装置3に対応するフォルダのファイル(配信情報)が特定され(ステップS1−5)、ついで、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、その特定されたファイル(配信情報)が取得される(ステップS1−6)。これにより、サーバ2の記憶部2−1に記憶されたファイル(配信情報)のなかから、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、配信装置3に対応するファイル(配信情報)が選択的に取得される。
次に、取得されたファイルは、当該配信装置3内の第1配信情報記憶部3−2aに記憶され、保存又は上書き保存される(ステップS1−7)。前記ステップS1−7では、配信装置3の記憶情報検証部3−6により、保存が適正か否かが検証される。前記ステップS1−7において、「Yes」である場合、処理は、サーバ3からのログアウト(ステップS1−8)に移行し、「No」である場合、処理は、エラー報告(ステップS1−4)に移行する。
前記ステップS1−7において、保存が適正である場合、前記ステップS1−8において、サーバ2の制御部2−2を介して記憶部2−1にアクセスしている配信装置3が、サーバ2からログアウトし、処理は、完了報告(ステップS1−9)に移行し、レポート送信(ステップS1−10)が行われる。この場合、ファイル(配信情報)の取得及び保存が良好に行われている状態となる。
一方、前記ステップS1−7において、保存が適正ではない場合である場合、ステップS1−4において、配信装置3の稼働情報出力部3−5により、エラー報告が行われる。前記ステップS1−4では、配信装置3の稼働情報出力部3−5により、必要に応じ、管理者に対して、配信装置3による保存等の動作を検証することを促す報告が行われてもよく、前記ステップS1−1から再実行することを促す報告が行われてもよい。
図8は、本発明の一実施の形態の情報配信システム1における配信装置3による端末4へのファイル(配信情報)の配信における処理手順を示すフローチャートである。
まず、配信装置3により、現在時刻と、ファイル(配信情報)を端末に配信する設定時刻とが比較され、開始時刻が確認される(ステップS2−1)。具体的には、ステップS2−1では、配信装置3により、現在時刻が設定時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかであるか否かが確認される。ここで、「Yes」である場合、処理は、タスクファイルBからのスケジュール取得(ステップS2−2)に移行し、「No」である場合、処理は、開始時刻確認(ステップS1−1)に再度移行する。これにより、配信装置3によれば、設定時刻に、自動的にファイル(配信情報)を配信する処理が開始される。
前記ステップS2−1において、現在時刻が設定された開始時刻と同じ時刻及び設定された開始時刻を過ぎた時刻のいずれかである場合、処理は、前記ステップS2−2に移行し、配信装置3内に記憶されたタスクファイルBから、配信情報を配信する順序を定めるスケジュールが取得される。かかるスケジュールの一例としては、配信対象のファイル(配信情報)の組み合わせと、前記ファイル(配信情報)を配信する順序と、配信対象の端末4とを定めるスケジュール等が挙げられる。
図9は、配信対象のファイル(配信情報)を配信する順序を定めるスケジュールを示す図である。図8に示されるスケジュールは、配信対象のファイル(配信情報)の組み合わせと前記ファイル(配信情報)を配信する順序及びその時間帯と、ファイル(配信情報)を配信する回線に接続された端末とが定められたスケジュールである。なお、かかる図9は、「10:00」からの時間帯〜「12:30」からの時間帯について具体的に示しているが、本発明では、これらの例に特に限定されるものではなく、前記時間帯、配信回線、ファイル(配信情報)の組み合わせは、利用目的、利用場所等の種々の条件に応じて適宜設定される。
スケジュールが取得された後には、処理は、配信・分配処理(ステップS2−3)に移行する。
前記ステップS2−3では、配信装置3の情報配信部3−3により、前記スケジュールに従って、配信対象のファイル(配信情報)の組み合わせと前記ファイル(配信情報)を配信する時間帯とが決定されるとともに、配信対象の端末4が決定される。これにより、端末毎に、任意の時間帯に、任意のファイル(配信情報)を配信することができる。また、かかるステップS2−3では、配信の度毎に、配信装置3により、サーバ2の記憶部2−1からファイル(配信情報)を取得しなくてもよいため、配信装置3によれば、サーバへの負荷が低減される。
図9に示されるスケジュールに従って、ステップS2−3が行われる場合、具体的には、回線1に接続された端末には、配信ファイル1が、「10:00」からの時間帯と「11:30」からの時間帯とに配信され、配信ファイル2が、「10:30」からの時間帯と「12:00」からの時間帯とに配信され、配信ファイル3が、「11:00」からの時間帯と「12:30」からの時間帯とに配信されるように、配信装置3の第1配信情報記憶部3−2aに一旦記憶され第2配信情報記憶部3−2bに移され、記憶されたファイルのなかから配信ファイルの組み合わせ及び前記ファイル(配信情報)を配信する時間帯が決定される。また、回線2に接続された端末には、配信ファイル1が、「11:30」からの時間帯と「12:30」からの時間帯とに配信され、配信ファイル2が、「10:00」からの時間帯と「10:30」からの時間帯と「12:00」からの時間帯とに配信され、配信ファイル3が、「11:00」からの時間帯に配信されるように、配信装置3の第1配信情報記憶部3−2aに一旦記憶され第2配信情報記憶部3−2bに移され、記憶されたファイルのなかから配信ファイルの組み合わせ及び前記ファイル(配信情報)を配信する時間帯が決定される。さらに、回線3に接続された端末には、配信ファイル3が、「10:00」からの時間帯と「10:30」からの時間帯と「11:00」からの時間帯と「11:30」からの時間帯と「12:00」からの時間帯と「12:30」からの時間帯とに配信されるように、配信装置3の第1配信情報記憶部3−2aに一旦記憶され、第2配信情報記憶部3−2bに移され、記憶されたファイルのなかから配信ファイル及び前記ファイル(配信情報)を配信する時間帯が決定される。このように、配信装置3によれば、複数台の端末4に対して、それぞれ独立する任意のファイル(配信情報)を、それぞれ独立する任意の時間帯に配信することができ、配信情報を提供する提供者及び利用者の両方による配信日時、配信情報の内容等の希望条件を容易に満たすことができる。
次に、処理は、全回線配信開始(ステップS2−4)に移行する。
前記ステップS2−4では、前記ステップS2−3で決定されたように、所定のファイルが、所定の時間帯に、所定の端末に配信される。かかるステップS2−4では、ファイルは、配信装置3から、所定の回線を介して所定の端末に配信される。これにより、複数台の端末に対して、それぞれ独立する任意のファイル(配信情報)が、それぞれ独立する任意の時間帯に配信されることになる。
その後、処理は、稼働確認(ステップS2−5)に移行し、前記ステップS2−4における配信により、適正に配信されたか否かが確認される。
前記ステップS2−5において、「Yes」である場合、処理は、タスク:終了時刻確認(ステップS2−7)に移行し、「No」である場合、処理は、エラー処理(ステップS2−6)に移行する。具体的には、前記ステップS2−5において、適正に配信された場合、処理は、前記ステップS2−7に移行し、一方、適正に配信が行なわれていない場合、処理は、エラー処理(ステップS2−6)に移行する。
前記ステップS2−7では、現在時刻が設定された終了時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかであるか否かが確認される。
前記ステップS2−7において、「Yes」である場合、処理は、配信終了(ステップS2−9)に移行し、さらに、完了報告(ステップS2−10)に移行し、レポート送信(ステップS2−11)に移行するとともに、終了する。一方、前記ステップS2−7において、「No」である場合、処理は、SUB1:ループ(ステップS2−8)に移行する。
図10は、前記図8のフローチャートにおけるステップS2−8のSUB1:ループの処理手順を示すフローチャートである。
図10に示されるSUB1:ループの処理は、図8のフローチャートにおけるステップS2−7において、「No」である場合、回線1:再生確認(ステップS3−1)から開始される。
前記ステップS3−1では、配信装置3の稼働情報出力部3−5により、回線1を介して配信装置3に接続された端末でファイルが再生中であるか否かが確認される。前記ステップS3−1において、ファイルが再生中である場合、処理は、回線2:再生確認(ステップS3−2)に移行する。一方、前記ステップS3−1において、ファイルが再生中ではない場合、処理は、回線1:最初から再生開始(ステップS3−2)に移行する。
前記ステップS3−2では、ファイルが最初から開始される。ファイルの再生が開始された後には、処理は、前記ステップS3−3に移行する。
前記ステップS3−3では、回線2を介して配信装置3に接続された端末4について、前記ステップS3−1と同様の処理が行われる。前記ステップS3−3において、再生中である場合、処理は、回線3:再生確認(ステップS3−5)に移行する。一方、前記ステップS3−2において、ファイルが再生中ではない場合、処理は、回線2:最初から再生開始(ステップS3−4)に移行する。
前記ステップS3−4では、ファイルが最初から開始される。ファイルの再生が開始された後には、処理は、前記ステップS3−5に移行する。
前記ステップS3−5では、配信装置3の稼働情報出力部3−5により、場内配線8を介して配信装置3に接続された端末4で再生中であるか否かが確認される。前記ステップS3−5において、ファイルが再生中である場合、処理は、SUB1エンドに移行し、終了する。一方、前記ステップS3−5において、ファイルが再生中ではない場合、処理は、回線1:最初から再生開始(ステップS3−6)に移行する。
前記ステップS3−6では、ファイルが最初から開始される。ファイルの再生が開始された後には、SUB1:ループの処理は、SUB1エンドに移行し、終了する。その後、処理は、図8のフローチャートのS2−7におけるタスク:終了時刻確認に戻る。
前記ステップS2−7では、前述のように、配信装置3により、現在時刻が設定された終了時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかであるか否かが確認される。
前記ステップS2−7において、現在時刻が設定された終了時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかである場合、処理は、配信終了(ステップS2−9)に移行する。
その後、処理は、完了報告(ステップS2−10)に移行し、レポート送信(ステップS2−11)に移行するとともに、終了する。
図11は、図8のフローチャートにおけるステップS2−6のエラー処理の処理手順を示すフローチャートである。
図11に示されるエラー処理は、図8のフローチャートにおけるステップS2−5において、「No」である場合、エラー報告確認(ステップS4−1)から開始される。
前記ステップS4−1において、エラー報告が確認された場合、処理は、系統確認(ステップS4−2)に移行する。前記ステップS4−2では、エラー報告の原因となる端末についての系統が確認される。
その後、処理は、テスト動画表示(ステップS4−3)に移行する。テスト動画は、配信装置3の代替情報配信部3−7により、エラー報告の原因となる端末に配信される。
次に、処理は、テスト動画再生確認(ステップS4−4)に移行し、テスト動画の再生が適正であるか否かが確認される。前記ステップS4−4において、テスト動画の再生が適正である場合、処理は、エラー系統:ファイル検証(ステップS4−5)に移行する。この場合、配信装置3におけるファイルの再生機能そのものには、エラーの原因が存在しない可能性が推測される。一方、前記ステップS4−4において、テスト動画の再生が適正ではない場合、処理は、エラー静止画表示(ステップS4−6)に移行するとともに、アラート送信(ステップS4−7)に移行する。この場合、配信装置3によるファイルの再生機能そのものに、エラーの原因が存在する可能性が推測される。
前記ステップS4−5では、配信装置3の記憶情報検証部3−6により、この配信装置3の第1配信情報記憶部3−2aに記憶されたファイルが適正であるか否かが検証される。かかるステップS4−5では、例えば、ファイルへのアクセスに関する配信情報やファイル本体の配信情報が正しく記憶されているかどうかが検証される。ここで、前記ファイルへのアクセスに関する配信情報や前記ファイル本体の配信情報が正しく記憶されている場合、ファイルが適正であると判断され、これらの配信情報のいずれかが正しく記憶されていない場合、ファイルが適正ではないと判断される。
前記ステップS4−5において、ファイルが適正である場合、処理は、テストレポート送信(ステップS4−8)に移行し、終了する。この場合、次の配信の時間帯まで、エラー静止画が表示され、図8のフローチャートに示される処理に戻る。その後、次の配信の時間帯に至った時、当該端末4へのファイルの配信が開始される(ステップS2−1)。
一方、前記ステップS4−5において、ファイルが適正ではない場合、処理は、エラー静止画表示(ステップS4−9)に移行し、サブルーチンSUB2:再更新(ステップS4−10)に移行する。
前記ステップS4−9では、代替情報配信部3−7によりエラー静止画配信情報が端末4に配信され、エラー静止画が表示される。
図12は、図11のフローチャートのSUB2:再更新(ステップS4−10)の処理手順を示すフローチャートである。
図12に示されるSUB2:再更新の処理は、エラーファイルID確認(ステップS5−1)から開始される。
前記ステップS5−1では、第1配信情報取得部3−1aにより、エラーファイルIDが確認され、その後、処理は、サーバログイン(ステップS5−2)に移行する。
前記ステップS5−2では、配信装置3がサーバ2の制御部2−2にログインし、サーバ認証の受信に移行する。ここで、「Yes」である場合、処理は、ファイル取得(ステップS5−3)に移行し、「No」である場合、処理は、エラー報告(ステップS5−4)に移行する。
前記ステップS5−2において、配信装置3がサーバ認証を受信した場合、前記ステップS5−3において、前記エラーファイルIDに基づき、当該配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、エラーの原因となるファイルが選択的に取得される。
前記ステップS5−3では、さらに、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、ファイル取得が適正であるか否かが検証される。前記ステップS5−3では、「Yes」である場合、処理は、サーバからのログアウト(ステップS5−5)に移行し、「No」である場合、処理は、エラー報告(ステップS5−4)に移行する。
前記ステップS5−3において、ファイル取得が適正である場合、前記ステップS5−5において、サーバ2の制御部2−2にアクセスしている配信装置3がサーバ2からログアウトする。その後、処理は、データ格納(ステップS5−6)に移行する。
一方、前記ステップS5−3において、ファイル取得が適正ではない場合、ステップS5−4において、稼働情報出力部3−5により、エラー報告が行われる。この場合、配信装置3によるサーバ2の記憶部2−1からのファイル(配信情報)の取得の処理にエラーの原因が存在する可能性が推測される。前記ステップS5−4では、必要に応じ、管理者に対して、配信装置2の第1配信情報取得部3−1aによるファイル取得等の動作を検証することを促す報告が行われてもよく、前記ステップS5−1から再実行することを促す報告が行われてもよい。
前記ステップS5−6では、配信装置3の第1配信情報取得部3−1aにより、データ格納が適正であるかが検証される。前記ステップS5−6では、「Yes」である場合、処理は完了報告(ステップS5−7)に移行し、「No」である場合、警告送信(ステップS5−8)に移行する。
前記ステップS5−6において、データ格納が適正である場合、前記ステップS5−7において、完了報告が行われ、処理は、レポート送信(ステップS5−9)に移行するとともに、終了する。この場合、ファイル(配信情報)のデータ格納が良好に行われている状態であることとなる。
一方、前記ステップS5−6において、データ格納が適正ではない場合、前記ステップS5−8において、警告が送信される。この場合、データ格納の処理等にエラーの原因が存在することが推測される。前記ステップS5−4では、必要に応じ、管理者に対して、配信装置3によるデータ格納等の動作を検証することを促す報告が行われてもよく、前記ステップS5−1から再実行することを促す報告が行われてもよい。
図13は、本発明の一実施の形態である配信装置3における第2配信情報記憶部3−2b内の配信情報の上書き保存の処理手順を示すフローチャートである。
まず、配信装置3により、現在時刻と、ファイル(配信情報)を更新する設定時刻とが比較され、開始時刻が確認される(ステップS6−1)。前記ステップS6−1では、記配信装置3により、現在時刻が設定時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかであるか否かが確認される。ここで、「Yes」である場合、処理は、配信終了確認(ステップS6−2)に移行し、「No」である場合、処理は、開始時刻確認(ステップS6−1)に再度移行する。これにより、ファイル(配信情報)を、設定時刻に自動的に、第2配信情報記憶部3−2bへ上書き保存することができる。
具体的には、前記ステップS6−1において、現在時刻が設定時刻と同じ時刻及び設定時刻を過ぎた時刻のいずれかである場合、処理は、前記ステップS6−2に移行する。
前記ステップS6−2では、配信装置3による端末4への配信情報の配信が終了しているか否かが検証される。ここで、前記ステップS6−2において、配信装置3による端末4へのファイルの配信が終了している場合、処理は、第2配信情報記憶部3−2bへの上書き保存(ステップS6−4)に移行する。一方、前記ステップS6−2において、前記配信装置3による端末4へのファイルの配信が終了していない場合、処理は、配信停止(S6−3)に移行する。
次に、ファイルは、配信装置3内の第2配信情報記憶部3−2bに記憶され、上書き保存される(ステップS6−4)。前記ステップS6−4では、配信装置3の記憶情報検証部3−6により、保存が適正か否かが検証され、「Yes」である場合、処理は、完了報告(ステップS6−6)に移行し、「No」である場合、処理は、エラー報告(ステップS6−5)に移行する。
前記ステップS6−4において、上書き保存が適正である場合、処理は、前記ステップS6−6に移行するとともに、レポート送信(ステップS6−7)が行われる。その後、処理は、終了する。この場合、第2配信情報記憶部3−2bへのファイル(配信情報)の上書き保存が良好に行われている状態となる。
一方、前記ステップS6−4において、保存が適正ではない場合、ステップS6−5において、エラー報告が行われる。前記ステップS6−5では、必要に応じ、管理者に対して、配信装置3の第2配信情報記憶部3−2bへの上書き保存等の動作を検証することを促す報告が行われてもよく、前記ステップS6−1から再実行することを促す報告が行われてもよい。