JP2009016560A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度の経時劣化が抑制された半導体発光素子を提供することを課題とする。
【解決手段】GaAsからなる基板上に、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、ダブルへテロ構造を備えた発光層を有し、前記発光層が、前記基板側から、活性層とp型クラッド層とをこの順で備え、p型クラッド層が、Znからなるキャリアを6.0×1017cm-3〜7.5×1017cm-3の範囲の濃度で含むことを特徴とする半導体発光素子により上記課題を解決する。
【選択図】図9

Description

本発明は、半導体発光素子に関する。更に詳しくは、本発明は、GaAsからなる基板上にAlGaInP系の発光層を備えた半導体発光素子に関する。本発明の半導体発光素子は、発光ダイオードとして好適に使用できる。
半導体発光素子として、GaAsからなる基板上にAlGaInP系の発光層を備えた半導体発光素子が知られている。このような半導体発光素子は、4元LEDと称されている。発光層は、基板側から、活性層とp型クラッド層とをこの順で備えている。4元LEDでは、電荷を発光層へ閉じ込めることにより輝度を向上させることを目的として、p型クラッド層のキャリア濃度を活性層よりも高くすることが知られている。
しかしながら、キャリア濃度が高くなりすぎるとp型クラッド層からのキャリア(ドーパント)の拡散によって、素子への通電時に輝度劣化が発生する傾向があることが知られている(特開平8−213652号公報:特許文献1)。
特開平8−213652号公報
上記に記すようにp型クラッド層のキャリア濃度を活性層よりも高くすると、電荷のオーバーフローを抑制し、電荷を閉じ込めることで素子の輝度を高める効果がある。しかし、キャリア濃度を高くしすぎると、図8に示すように素子への通電により輝度の経時劣化が発生する。これは、P型のドーピング材料として使用されているZnが、MOCVD(有機金属気相成長)装置によるp型クラッド層のエピタキシャル成長中に、p型クラッド層から活性層に熱拡散することで、活性層の結晶性を悪化させているためと考えられる。
図8は、経時1時間の素子の輝度を100とした場合のエージング時間(経過時間)毎の輝度変動率を表している。図8のp型クラッド層と活性層のキャリア濃度を表1に示す。
Figure 2009016560
なお、図8の半導体発光素子の構成は、図18の通りである。図18において、66はn型クラッド層、67は反射層、68はGaAs基板、69はn型電極、71は活性層、72はp型クラッド層、75は電流拡散層、76はp型電極、74は電流阻止層、73はp型中間層を意味する。
図18の層の組成及び厚さを表2に記載する。
Figure 2009016560
また、輝度劣化を抑制することで素子の信頼性を確保するために、p型クラッド層のキャリア濃度を減少させると、電荷のオーバーフローが発生し、本来の目的としている、電荷の閉じ込め効果が得られず、輝度が低下してしまう。
本発明の発明者は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、活性層とp型クラッド層とを備えた発光層を有する半導体発光素子において、p型クラッド層のZnからなるキャリア濃度を特定の範囲とすることで、輝度の経時劣化が抑制された半導体発光素子が得られることを意外にも見出し本発明に至った。
かくして本発明によれば、GaAsからなる基板上に、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、ダブルへテロ構造を備えた発光層を有し、前記発光層が、前記基板側から、活性層とp型クラッド層とをこの順で備え、p型クラッド層が、Znからなるキャリアを6.0×1017cm-3〜7.6×1017cm-3の範囲の濃度で含むことを特徴とする半導体発光素子が提供される。
本発明によれば、輝度の経時劣化が抑制された半導体発光素子が得られる。
また、電流拡散層に特定のIn量の(AlxGa1-xyIn1-yPを使用することで、その後のメサ形状や電極形成を行う際の作業性を向上できる。
メサ構造は、
(1)全反射角の見込み半角の天面を有する
(2)35°以上の側面を含めた見込み角を有する
(3)17°の全反射角の見込み半角の天面を有し、かつ電流拡散層が(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる
(4)4〜12μmの高さを有する
(5)4μm以上の高さを有し、かつ電流拡散層が(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、x及びyが電流拡散層とp型クラッド層とを格子整合させうる値である
のいずれかの関係を有することで、以下の効果が期待できる。
関係(1)により、従来全反射により内部にもどっていた光を外部へと取り出すことができる。その結果、輝度を向上できる。
関係(2)により、全反射角外の光をメサ構造の側面より取り出すことができる。その結果、輝度を向上できる。
関係(3)により、従来全反射により内部にもどっていた光をメサ構造側面から外部へと取り出すことができる。その結果、輝度を向上できる。
関係(4)により、活性層とp型クラッド層とが格子不整合であっても、不整合に由来する両層の歪による劣化を防止できる。その結果、輝度を向上できる。
関係(5)により、活性層とp型クラッド層とを格子整合させれば、両層の歪による劣化を防止できる。その結果、輝度を向上できる。
本発明の半導体発光素子は、GaAsからなる基板上に、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、ダブルへテロ構造を備えた発光層を有している。ダブルへテロ構造は、公知の構造をいずれも採用できる。
発光層は、少なくとも活性層とp型クラッド層とをこの順で備えている。
p型クラッド層は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、かつZnからなるキャリアを6.0×1017cm-3〜7.6×1017cm-3の範囲の濃度で含んでいる。キャリア濃度がこの範囲であることで、活性層からの電荷のオーバーフローを抑制でき、かつ活性層へのZnの拡散を抑制できる。その結果、輝度の経時劣化が抑制された素子が得られる。
図9に示すように、輝度の経時劣化の抑制を確認した一例を示す。図9は、経時1時間の素子の輝度を100とした場合のエージング時間(経過時間)毎の輝度変動率を表している。図9から、経時時間100時間後でも輝度の低下を初期値の80%以内に抑制できることがわかる。図9のp型クラッド層と活性層のキャリア濃度を表3に示す。
Figure 2009016560
なお、図9の半導体発光素子の構成は、図18の通りである。また、図9では、上記キャリア濃度以外は、表2の組成及び厚さを採用している。
電荷のオーバーフロー抑制による素子の高輝度化を目的として、p型クラッド層のキャリア濃度を高くしすぎると(例えば、活性層のキャリア濃度より高すぎると)、p型クラッド層の通電による素子劣化が発生することがある。これは、Znが、MOCVD装置によるエピタキシャル成長中に熱拡散等により、p型クラッド層から活性層に拡散し結晶性を悪化させているためと考えられる。
一方、素子劣化を抑制することで、素子の信頼性を確保すること目的として、キャリア濃度を低下させると、電荷のオーバーフローが発生し、輝度が低下することがある。
図10に、p型クラッド層のキャリア濃度と素子の信頼性との関係の一例を示す。図10の縦軸は、室温通電試験により評価した信頼性(P/Po−avg.平均値)を意味する。図10に示すように、キャリア濃度が8.0×1017cm-3を超えた辺りから、輝度劣化が初期値と比較して80%以下になる傾向が見られる。図10から、p型クラッド層のキャリア濃度は、電荷のオーバーフローを抑制しつつ、素子の信頼性を確保できる上記範囲に制御することで、必要な輝度基準をクリアし、輝度劣化を初期値の80%以内とすることができる。
なお、図10の半導体発光素子の構成は、図18の通りである。また、図10では、表2の組成及び厚さを採用している。
より好ましいp型クラッド層のキャリア濃度は、輝度の経時劣化を更に抑制する観点から、6.0×1017〜7.5×1017の範囲である。
p型クラッド層において、(AlxGa1-xyIn1-yP中のxとyは、それぞれx=1及びy=0.5であることが好ましい。
p型クラッド層の厚さは、この層を構成する材料種等の条件により変動するが、輝度の経時劣化を更に抑制する観点から、1.0±0.1μmであることが好ましい。
活性層は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる。活性層は、Zn、Cd、Mg等のキャリアが存在してもよい。これらキャリアの内、輝度の経時劣化をより抑制できるZnが好ましい。キャリア濃度は、キャリアがZnの場合、輝度の経時劣化をより抑制する観点から、1.0×1017cm-3〜1.5×1017cm-3の範囲であることが好ましい。この活性層のキャリア濃度の規定は、上記p型クラッド層のキャリア濃度の規定と共に、素子の信頼性の向上に寄与する。更に好ましいキャリア濃度は、輝度の経時劣化を更に抑制する観点から、1.0×1017cm-3〜1.2×1017cm-3の範囲である。
また、p型クラッド層と電流拡散層との間には、活性層の所望の領域に電流を通過させるための電流阻止層を設けてもよい。電流阻止層は、上記所望の領域が開口している。電流阻止層は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなることが好ましい。電流阻止層の構成は、公知の構成を採用できる。
p型クラッド層上又は電流拡散層上には、電極が形成されている。電極は、特に限定されず、公知の材料及び構成を採用できる。電極と、p型クラッド層又は電流拡散層との間には、コンタクト層が介在していてもよい。コンタクト層は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなることが好ましい。コンタクト層の構成には、公知の構成を採用できる。
基板と活性層との間には、バッファ層、反射層、クラッド層等の公知の層が介在していてもよい。これら層は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなることが好ましい。これら層の構成には、公知の構成を採用できる。
また、基板裏面には裏面電極が形成されていてもよい。裏面電極は、特に限定されず、公知の材料及び構成を採用できる。
p型クラッド層上に、輝度の経時劣化を抑制し、輝度を向上させる観点から、電流拡散層を備えることが好ましい。電流拡散層は、p型クラッド層(例えば、p型AlInP層)のキャリア濃度低下による電荷オーバーフロー抑制効果低減による輝度低下を外部量子効率向上にてカバーするために、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなることが好ましい。電流拡散層は、半導体発光素子が表面発光型の素子である場合、輝度の経時劣化を抑制し、輝度を向上させる観点から、表面が粗面化されているか、メサ構造を有していることが好ましい。
電流拡散層の表面が平坦な従来の素子では、図1に示すように、活性層から発生した光は、等方向に放射され素子外部へ放出される。外部へ放出される光は入射角が全反射角(全反射立体角)内である光(a)及び(b)に限られる。全反射角外である光(c)は内部に反射して戻ってしまう。この光(c)を素子外部に取り出すために、図2のように表面を粗面化し、図3のように素子表面にメサ構造を設けることが好適である。図2及び3では、図1の素子表面で反射されていた光(c)を、光(d)、(e)及び(f)のように、素子外部へと取り出すことが可能となる。その結果、素子の輝度を向上できる。なお、図1〜3中、11、21及び31は活性層、12、22及び32はp型クラッド層、13、23及び33は電流拡散層、14及び24は電極、34は表面メサ構造を意味する。
更に、電流拡散層は、前記組成式において、In量が8〜10%の範囲であってもよい。この範囲を規定した理由は、次の通りである。エピタキシャル成長法により形成された基板(ウェハー)の表面には、通常凸形状のヒロックが存在する。特に組成を検討することなく、この基板上に(AlxGa1-xyIn1-yPを積層すると、最上面に凸形状のヒロックが存在することになる。表面に存在する凸形状のヒロックは、電極形成時のフォトエッチ作業等においてウェハーに割れ等を生じさせ、作業性を低下させることがある。y値が上記範囲にあることで、図11に示すように、ヒロックを凹形状とすることができる。ヒロックの形状が凹形状であれば、ウェハーに割れが生じ難く、かつメサ構造や電極形成を行う際の作業性を向上できる。なお、この場合、素子は表面発光型でも側面発光型でもよい。なお、図11のヒロック高さの測定条件は、電子走査線顕微鏡による断面測定である。
電流拡散層は、半導体発光素子が表面発光型の素子である場合、輝度の経時劣化を抑制し、輝度を向上させる観点から、メサ構造を有していることが好ましい。
加えて、電流拡散層が、AlGaAs系からなる場合、HFにて表面を粗面化又はH2SO4系のエッチャントにて表面にメサ構造を形成できる。一方、電流拡散層が、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)の場合、HF又は塩酸等のエッチャントによる粗面化が困難な場合がある。この場合、メサ構造を使用することで、光取り出し効率、即ち輝度を向上できる。
メサ構造による光取り出し効率を、図6に示すモデルを用いて、各発光点位置に対する変化をシミュレーションすることで評価する。この評価では、活性層上の点(x、0)から発せられる光に関して、θが0〜πまで1°毎に結晶表面で全反射されるかを判定している。なお、活性層上の点(0、0)は、メサ構造の天面の中心点直下の活性層の点に対応する。全光量に対して、全反射されない光の割合を取り出し効率として、メサ構造を備える素子の効果を見積もっている。なお、このシミュレーションでは、各層を構成する結晶内での多重反射及び電流拡散層/空気界面の透過率の角度依存性は考慮していない。シミュレーション結果を図16に示す。図16では、メサ構造を備えない素子の取り出し効率を1として、この効率に対する比率を表している。図16に示すように、発光位置ずれが10μm付近でメサ構造がない場合よりも低くなり、その後メサ構造がない場合と同レベルになっている。このことから発光位置ずれが5μm以内であることが好ましいことがわかる。
上記シミュレーション結果を踏まえて、図4のように電流阻止層を設けることにより電流を狭窄することで発光領域を限定し、発光領域に合わせてメサ構造を設けることが好ましい。図4中、41は活性層、42はp型クラッド層、43は電流阻止層、44は電流拡散層、45は拡散電流、46は電極を意味する。
ここでメサ構造は、特に限定されず、種々のエッチャントを使用することで形成できる。例えば、硫酸系エッチャントは、60℃で10分エッチングにより約1μm前後エッチングできる。更に、塩酸:酢酸:過酸化水素水からなるエッチャントは、室温で10分エッチングにより約5μm前後エッチングできる。エッチャント速度の速い後者のエッチャントを使用することが好ましい。後者のエッチャントは、エッチャント作製時から、10〜30分後エッチングに使用することが好ましく、約15分後に使用することがより好ましい。
図12は、エッチャント作製時〜作製時から1時間後のエッチングレートを測定したグラフである。図12中、系列1はエッチャント作製5分後、系列2は30分後、系列3は60分後、系列4は1時間後のエッチャントの再現性のエッチング時間とエッチング深さとの関係を示している。図12から、作製直後が最もエッチングレートが速いが、エッチングばらつきが多くなる。一方、作製から1時間経つとエッチングレートが遅くなり、エッチングに時間が必要となる。なお、図12のエッチングレートの測定条件は、電子走査線顕微鏡による断面形状測定によるものである。
なお、メサ構造を有する場合、電極はメサ構造の天面以外の場所に形成されていることが好ましい。
メサ構造は、輝度を向上させることを目的として、
(1)ほぼ全反射角の見込み半角の天面を有する
(2)35°以上の側面を含めた見込み角を有する
(3)ほぼ17°の全反射角の見込み半角の天面を有し、かつ電流拡散層が(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる
(4)4〜12μmの高さを有する
(5)4μm以上の高さを有し、かつ電流拡散層が(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、x及びyが電流拡散層とp型クラッド層とを格子整合させうる値である
のいずれかの関係を有していてもよい。また、上記関係は複数組み合わせてもよい。
関係(1)の全反射角の見込み半角とは、図5において、角度Dを意味する。角度Dは、メサ構造の天面の中心点から垂直に引いた線が、活性層表面と交わる点を基準点として、天面から取り出し可能な基準点からの光の最大角度Cの半角を意味する。関係(1)において。「ほぼ」には±17°の範囲が許容される。図5中、51は活性層、52はp型クラッド層、53は電流阻止層、54は電流拡散層、55は電極、Fは天面幅を意味する。
関係(1)により、角度D内の光を素子外部へと取り出すことができる。また、例えば図1の(c)のように、従来全反射により内部にもどっていた光を、図3の(e)及び(f)のように、メサ構造側面から外部へと取り出すことができる。このように全反射角外の光も取り出すことができるので、輝度を向上できる。
関係(2)の側面を含めた見込み角とは、図5において、角度Eを意味する。角度Eは、上記基準点からメサ構造の側面を形成する曲線又は直線の立ち上がり箇所に向けて引いた直線間の角度を意味する。関係(2)により、メサ構造側面から外部へと取り出すことができる。このように全反射角外の光も取り出すことができるので、輝度を向上できる。
関係(3)において、「ほぼ」には±17°の範囲が許容される。また、(AlxGax-1yIn1-yPにおいて、x及びyはx=0.5及びy=1であることが好ましい。
関係(3)により、全反射角内の光を素子外部へと取り出すことができる。また、全反射角外の光も、メサ構造側面から外部へと取り出すことができるので、輝度を向上できる。
関係(4)の高さとは、図5において、高さBを意味する。高さBは、メサ構造の側面を形成する曲線又は直線の立ち上がり箇所から、天面までの距離を意味する。
メサ構造の高さを4、6及び8μmとし、メサ構造の天面の幅を40、48、56、64及び72μmとし、p型クラッド層と電流拡散層とが格子不整合の場合の光取り出し効率をシミュレーションし、その結果を図13、図14及び図15に示す。これら図から、メサ構造の高さに比例して、光取り出し効率高くなることがわかる。格子不整合の場合、それにより生じる歪による劣化を抑制することが望まれる。メサ構造の高さが高くなればなるほど、歪による劣化が大きくなるため、格子不整合の場合は、メサ構造の高さは4〜12μmであることが好ましい。また、この場合、電流阻止層を設けることによって、活性層に至る電流密度を高めることで輝度を向上させ、加えて発光領域上部に設けたメサ構造によって光の取り出し効率を向上させることが好ましい。
なお、図13、図14及び図15は、発光部位置が中心1点の場合の取り出し効率を1とした場合の比率を表している。これら図のシミュレーション条件は、全反射角の見込み半角を17°、側面を含めた見込み角を35°、p型クラッド層を(AlxGa1-xyIn1-yP(x=1、y=0.5)、電流拡散層を(AlxGa1-xyIn1-yP(x=0.01、y=0.01)、印加電流を20mAとしている。
関係(5)では、電流拡散層とp型クラッド層とが格子整合している。そのため、関係(4)の格子不整合の場合より、歪による劣化が少ないので、メサ構造を高く(4μm以上)することができる。なお、格子整合した電流拡散層とp型クラッド層の具体例としては、AlGaInPの組み合わせが挙げられる。関係(5)では、メサ構造がAlGaAsからなる場合よりも、より短波長の素子に適用可能である。
ところで、通常、発光層を構成する各層をエピタキシャル成長させる際、各層が所定の条件(例えば、格子整合条件やキャリア濃度条件)を満たしているか否か確認するためのエピタキシャル成長(以下、チェックエピ)を実施される。本発明では、この方法によりキャリア濃度を測定してもよい。但し、このチェックエピは単層で行われることが多いのに対して、実際の発光層は積層されている。更に、実際の発光層のキャリア濃度は、測定対象の層では、対象層の上下層からの影響を受けるため、設計値通りに規定することは困難である。特に、実際の各層への熱履歴は、実際の素子が複数の層からなるため、測定対象層の上下層からの影響を受け、チェックエピの熱履歴とは異なることが多い。このチェックエピは単層で行われることが多いため、その熱履歴は実際の発光層のエピタキシャル成長の熱履歴とは異なることが多い。従って、実際の素子を構成する活性層やp型クラッド層等のキャリア濃度は、チェックエピにより得られたキャリア濃度と異なることが多い。
更に、キャリア濃度を測定する際、最表面に電流阻止層(であるn型GaP層)がある場合、最表面から活性層までのキャリア濃度プロファイルを測定することが困難である。また、測定時の深さが深くなるほど精度が悪くなる。そのため、p型クラッド層のキャリア濃度の測定には、電流阻止層のような上に形成される層を除去することが好ましい。また、活性層のキャリア濃度の測定には、p型クラッド層及び電流阻止層等のその上に形成される層を除去することが好ましい。
例えば、図17において、系列1は実際の各層のキャリア濃度を、系列2はチェックエピによるpクラッド層のキャリア濃度を意味する。そのため、最終的には、チェックエピにより得られたキャリア濃度を、実際の素子のエピタキシャル成長から得られた各層のキャリア濃度の測定結果を用いて補正することが好ましい。ここで、pクラッド層のキャリア濃度は、より精度を高めるために、p型クラッド層上の電流拡散層をエッチングにより除去した後、測定することが好ましい。
なお、図17の測定条件は、キャリア濃度プロファイラーによる測定である。
メサ構造の形成方法は、特に限定されず、公知の方法をいずれも採用できる。例えば図7(a)〜(d)に示す方法が挙げられる。
まず、図7(a)に示すように、活性層61、p型クラッド層62、電流阻止層63、電流拡散層64を積層する。
次いで、電流拡散層64上に、形成を所望するメサ構造を形成可能なパターンで保護レジスト65を形成する(図7(b))。
保護レジスト65をマスクとして電流拡散層64をエッチングする(図7(c))。
更に、保護レジスト65を除去することにより、メサ構造を形成できる(図7(d))。
従来の半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の半導体発光素子の概略工程断面図である。 従来の半導体発光素子の輝度の経時変化を示すグラフである。 本発明の半導体発光素子の輝度の経時変化を示すグラフである。
本発明の半導体発光素子のp型クラッド層のキャリア濃度と素子の信頼性との関係を示すグラフである。 電流拡散層のIn組成比とヒロック高さとの関係を示すグラフである。 エッチャント作製時〜作製時から1時間後のエッチングレートを測定したグラフである。 メサ構造高さ4μm時の取り出し効率と発光部位置との関係を示すグラフである。 メサ構造高さ6μm時の取り出し効率と発光部位置との関係を示すグラフである。 メサ構造高さ8μm時の取り出し効率と発光部位置との関係を示すグラフである。 各発光位置(x)に対する光取り出し向上率を示すグラフである。 電流拡散層の有無によるキャリア濃度の測定差を示すグラフである。 半導体発光素子の概略断面図である。
符号の説明
11、21、31、41、51、61、71 活性層
12、22、32、42、52、62、72 p型クラッド層
13、23、33、44、54、64、75 電流拡散層
14、24、46、55、76 p型電極
34 表面メサ構造
43、53、63、74 電流阻止層
45 拡散電流
65 保護レジスト
66 n型クラッド層
67 反射層
68 GaAs基板
69 n型電極
73 p型中間層
(a)外部に取り出される全反射角内の光
(b)外部に取り出される全反射角以内の光
(c)外部に取り出されない全反射角外の光
(d)粗面化により外部に取り出される光
(e)メサ構造により外部に取り出される光
(f)メサ構造により外部に取り出される光
B メサ構造の高さ
C 天面から取り出し可能な基準点からの光の最大角度
D 全反射角の見込み半角
E 側面を含めた見込み角
F 天面幅

Claims (8)

  1. GaAsからなる基板上に、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、ダブルへテロ構造を備えた発光層を有し、前記発光層が、前記基板側から、活性層とp型クラッド層とをこの順で備え、p型クラッド層が、Znからなるキャリアを6.0×1017cm-3〜7.6×1017cm-3の範囲の濃度で含むことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記活性層が、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、Znからなるキャリアを1.0×1017cm-3〜1.5×1017cm-3の範囲の濃度で含む請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 更に電流拡散層を前記p型クラッド層上に備え、前記電流拡散層が、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、Inを8〜10%含む請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記半導体発光素子が表面発光型の素子であり、更に電流拡散層を前記p型クラッド層上に備え、前記電流拡散層がメサ構造を備え、前記メサ構造が全反射角17°の見込み半角の天面を有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  5. 前記半導体発光素子が表面発光型の素子であり、更に電流拡散層を前記p型クラッド層上に備え、前記電流拡散層がメサ構造を備え、前記メサ構造が35°以上の側面を含めた見込み角を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  6. 前記半導体発光素子が表面発光型の素子であり、更に電流拡散層を前記p型クラッド層上に備え、前記電流拡散層が、メサ構造を備え、かつ(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、前記メサ構造が17°の全反射角の見込み半角の天面を有する請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  7. 前記半導体発光素子が表面発光型の素子であり、更に電流拡散層を前記p型クラッド層上に備え、前記電流拡散層がメサ構造を備え、前記メサ構造が4〜12μmの高さを有する請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  8. 前記半導体発光素子が表面発光型の素子であり、更に電流拡散層を前記p型クラッド層上に備え、前記電流拡散層が、メサ構造を備え、かつ(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)からなり、前記x及びyが前記電流拡散層とp型クラッド層とを格子整合させうる値であり、前記メサ構造が4μm以上の高さを有する請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
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