JP2009005077A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力変動を振動により検出する音響検出部を有する半導体センサチップ及びこれを駆動制御する制御回路チップを備えた半導体装置において、歩留まりの低下を抑えると共に安価に電気的な信頼性を向上できるようにする。
【解決手段】空洞部S2及び音響孔15aを有するハウジング2内の搭載面3aに半導体センサチップ7及び制御回路チップ9を設け、半導体センサチップ7及び制御回路チップ9がボンディングワイヤー27によって相互に電気接続され、制御回路チップ9とボンディングワイヤー27の一端との接合部分を含めて制御回路チップ9全体が樹脂封止部11によって封止され、半導体センサチップ7の上面に音響検出部23が露出すると共にこれの周囲にボンディングワイヤー27の他端に接合する電極パッドが形成され、当該接合部分が樹脂封止部11と同一の樹脂材料からなる樹脂ポッティング部30によって封止された半導体装置1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】空洞部S2及び音響孔15aを有するハウジング2内の搭載面3aに半導体センサチップ7及び制御回路チップ9を設け、半導体センサチップ7及び制御回路チップ9がボンディングワイヤー27によって相互に電気接続され、制御回路チップ9とボンディングワイヤー27の一端との接合部分を含めて制御回路チップ9全体が樹脂封止部11によって封止され、半導体センサチップ7の上面に音響検出部23が露出すると共にこれの周囲にボンディングワイヤー27の他端に接合する電極パッドが形成され、当該接合部分が樹脂封止部11と同一の樹脂材料からなる樹脂ポッティング部30によって封止された半導体装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、音圧センサチップや圧力センサチップ等の半導体センサチップを備える半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、シリコンマイクや圧力センサ等の半導体装置では、音圧センサチップや圧力センサチップ等のように音響等の圧力変動を振動により検出するトランスデューサ部(音響検出部)を有する半導体センサチップと、半導体センサチップを駆動制御する増幅器(制御回路チップ)とを回路基板の表面に搭載している(例えば、特許文献1参照。)。そして、この半導体装置では、回路基板の表面に半導体センサチップ及び増幅器を覆うカバーを載置して半導体センサチップ及び増幅器を含む中空の空洞部を形成すると共に、カバーに音響孔を形成して上記空洞部を半導体装置の外方空間に連通させている。
特表2004−537182号公報
ところで、この種の半導体装置には、例えば、半導体センサチップと増幅器とをワイヤーによって電気接続したものがあるが、半導体センサチップや増幅器とワイヤーとの接合部分は、カバーの音響孔から空洞部内に侵入する塵埃や液滴等の環境要素によって腐食する虞があり、半導体装置としての電気的な信頼性が低下するという問題がある。
従来では、増幅器全体を樹脂により封止することで、増幅器とワイヤーとの接合部分の腐食防止を図っているが、半導体センサチップはトランスデューサ部を備えることから、増幅器のように全体を封止することができない。このため、従来では、半導体センサチップとワイヤーとの接合部分に金メッキを施して当該接合部分の腐食防止を図っている。
しかしながら、金メッキを施す場合には、製造工程数が増加して歩留まりが低下する虞があり、また、金メッキは樹脂と比較して高価であるという問題もある。
従来では、増幅器全体を樹脂により封止することで、増幅器とワイヤーとの接合部分の腐食防止を図っているが、半導体センサチップはトランスデューサ部を備えることから、増幅器のように全体を封止することができない。このため、従来では、半導体センサチップとワイヤーとの接合部分に金メッキを施して当該接合部分の腐食防止を図っている。
しかしながら、金メッキを施す場合には、製造工程数が増加して歩留まりが低下する虞があり、また、金メッキは樹脂と比較して高価であるという問題もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、歩留まりの低下を抑えると共に安価に電気的な信頼性を向上できる半導体装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の半導体装置は、中空の空洞部及び該空洞部を外方に連通させる音響孔を有するハウジングと、前記空洞部内の搭載面に搭載されて圧力変動を振動により検出する音響検出部を有する半導体センサチップと、前記搭載面に搭載されて前記半導体センサチップを駆動制御する制御回路チップと、前記半導体センサチップ及び前記制御回路チップを相互に電気接続するボンディングワイヤーと、前記制御回路チップと前記ボンディングワイヤーの一端との接合部分を含めて前記制御回路チップ全体を封止する樹脂封止部とを備え、前記半導体センサチップの上面に、前記音響検出部が露出するとともに、該音響検出部の周囲に配されて前記ボンディングワイヤーの他端に接合される電極パッドが形成され、該電極パッドと前記ボンディングワイヤーの他端との接合部分が、前記樹脂封止部と同一の樹脂材料からなる樹脂ポッティング部によって封止されていることを特徴とする。
本発明の半導体装置は、中空の空洞部及び該空洞部を外方に連通させる音響孔を有するハウジングと、前記空洞部内の搭載面に搭載されて圧力変動を振動により検出する音響検出部を有する半導体センサチップと、前記搭載面に搭載されて前記半導体センサチップを駆動制御する制御回路チップと、前記半導体センサチップ及び前記制御回路チップを相互に電気接続するボンディングワイヤーと、前記制御回路チップと前記ボンディングワイヤーの一端との接合部分を含めて前記制御回路チップ全体を封止する樹脂封止部とを備え、前記半導体センサチップの上面に、前記音響検出部が露出するとともに、該音響検出部の周囲に配されて前記ボンディングワイヤーの他端に接合される電極パッドが形成され、該電極パッドと前記ボンディングワイヤーの他端との接合部分が、前記樹脂封止部と同一の樹脂材料からなる樹脂ポッティング部によって封止されていることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、中空の空洞部及び該空洞部を外方に連通させる音響孔を有するハウジング内に、圧力変動を振動により検出する音響検出部を有する半導体センサチップと該半導体センサチップを駆動制御する制御回路チップとを設けた構成の半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、略板状の配置板の搭載面に前記半導体センサチップ及び制御回路チップを固定する配置工程と、前記音響検出部が露出する前記半導体センサチップの上面に形成された電極パッドと前記制御回路チップとをボンディングワイヤーにより電気接続する配線工程と、前記制御回路チップと前記ボンディングワイヤーの一端との接合部分を含めて前記制御回路チップの全体を封止する樹脂封止部、及び、前記電極パッドと前記ボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する樹脂ポッティング部を形成する封止工程と、前記搭載面上に少なくとも前記半導体センサチップ及び前記制御回路チップの上方を覆う蓋体部材を配置して、前記配置板と共に前記空洞部を有する前記ハウジングを形成する蓋体設置工程とを備え、前記封止工程において、前記樹脂封止部及び前記樹脂ポッティング部が同一の樹脂材料によって形成されることを特徴とする。
この発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、制御回路チップ及び電極パッドとボンディングワイヤーとの接合部分を樹脂封止部及び樹脂ポッティング部によって封止することで、これら接合部分が音響孔から空洞部内に侵入する塵埃や液滴等の環境要素によって腐食することを防止できるため、半導体装置としての電気的な信頼性を向上させることが可能となる。
また、樹脂封止部及び樹脂ポッティング部は同一の樹脂材料からなるため、これらを同一の製造工程(封止工程)において形成することが可能となり、製造工程数を削減して歩留まりの低下を抑えることができる。そして、これら樹脂封止部及び樹脂ポッティング部をなす樹脂材料は、従来の金メッキと比較して安価である。
また、樹脂封止部及び樹脂ポッティング部は同一の樹脂材料からなるため、これらを同一の製造工程(封止工程)において形成することが可能となり、製造工程数を削減して歩留まりの低下を抑えることができる。そして、これら樹脂封止部及び樹脂ポッティング部をなす樹脂材料は、従来の金メッキと比較して安価である。
そして、前記半導体装置においては、前記音響検出部と前記電極パッドとの間に、前記上面から前記音響検出部の上端面よりも下方まで窪む凹部を形成することが好ましい。
この場合には、電極パッドとボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部を形成する樹脂材料が、電極パッド側から音響検出部に向けて流れたとしても、音響検出部よりも下方に窪む凹部に流れ込むため、音響検出部上に到達することを防止できる。
この場合には、電極パッドとボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部を形成する樹脂材料が、電極パッド側から音響検出部に向けて流れたとしても、音響検出部よりも下方に窪む凹部に流れ込むため、音響検出部上に到達することを防止できる。
また、前記半導体装置においては、前記電極パッドと前記音響検出部との間に、前記上面から突出するダム部を形成するとしてもよい。
この場合には、電極パッドとボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部を形成する樹脂材料が、電極パッド側から音響検出部に向けて流れたとしても、樹脂ポッティング部を形成する際に樹脂材料がダム部においてせき止められるため、音響検出部上に到達することを防止できる。
この場合には、電極パッドとボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部を形成する樹脂材料が、電極パッド側から音響検出部に向けて流れたとしても、樹脂ポッティング部を形成する際に樹脂材料がダム部においてせき止められるため、音響検出部上に到達することを防止できる。
さらに、前記半導体装置においては、前記ダム部が前記電極パッドを囲繞する略環状に形成されるとしてもよい。
この場合には、電極パッドとボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部を形成する樹脂材料が電極パッドの周囲に広がることを防止して、樹脂ポッティング部をダム部の内側のみに形成することができる。したがって、前記接合部分を簡便かつ確実に封止することが可能となる。
この場合には、電極パッドとボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部を形成する樹脂材料が電極パッドの周囲に広がることを防止して、樹脂ポッティング部をダム部の内側のみに形成することができる。したがって、前記接合部分を簡便かつ確実に封止することが可能となる。
また、前記半導体装置においては、前記ハウジングが、表面に前記音響検出部を対向させて前記半導体センサチップを固定する略板状の配置板と、前記半導体センサチップの周囲及び前記配置板の表面を含めて封止する前記樹脂封止部と、前記音響検出部の外側を囲むように前記半導体センサチップの上方に突出する環状のダム部材と、厚さ方向に貫通する前記音響孔を有し、該ダム部材の先端に固定されて前記半導体センサチップの上方を覆う略板状の蓋体部材とを備え、前記樹脂封止部、前記ダム部材及び前記蓋体部材によって前記空洞部が形成されるとしてもよい。
この場合には、ハウジングをなす樹脂封止部が半導体センサチップの周囲に密着するため、半導体センサチップの周囲とハウジングとの間のクリアランスが不要となり、配置板の表面面積を小さくすることが可能となる。また、ダム部材の突出高さを小さくすることで、半導体装置の薄型化も図ることができる。
さらに、半導体センサチップの上方に突出する環状のダム部材の突出高さを調整するだけで、相互に対向する半導体センサチップと蓋体部材との隙間を容易かつ高精度に調整することが可能となるため、空洞部の容積を小さくすることができる。したがって、音響孔を介して外方から空洞部内に伝播した圧力変動が、空洞部内で減衰することを抑制することができ、半導体装置の感度向上を容易に図ることができる。
さらに、半導体センサチップの上方に突出する環状のダム部材の突出高さを調整するだけで、相互に対向する半導体センサチップと蓋体部材との隙間を容易かつ高精度に調整することが可能となるため、空洞部の容積を小さくすることができる。したがって、音響孔を介して外方から空洞部内に伝播した圧力変動が、空洞部内で減衰することを抑制することができ、半導体装置の感度向上を容易に図ることができる。
本発明によれば、半導体装置の歩留まり低下を抑えることができ、また、安価に電気的な信頼性の向上を図ることができる。
以下、図1〜8を参照して本発明の一実施形態に係る半導体装置について説明する。図1〜3に示すように、この実施形態に係る半導体装置1は、略板状に形成された金属製のステージ部(配置板)3と、ステージ部3の周囲に配された複数の金属製のリード5,6と、ステージ部3の表面(搭載面)3aに固定された半導体センサチップ7及び制御回路チップ9と、ステージ部3の表面3a側に形成された樹脂封止部11と、環状のダム部材13を介して半導体センサチップ7及び制御回路チップ9の上方に固定された略板状の蓋体部材15と、樹脂封止部11の周囲に形成された樹脂モールド部17とを備えている。
複数のリード5,6は、ステージ部3の表面3aに沿う方向に並べて配置されている。また、一部のリード6はステージ部3に連結されており、他のリード5は、ステージ部3との間に隙間を介して配置されている。なお、これら複数のリード5,6及びステージ部3を構成する金属材料としては、例えば、銅や42アロイ(鉄−ニッケル合金)が挙げられる。
複数のリード5,6は、ステージ部3の表面3aに沿う方向に並べて配置されている。また、一部のリード6はステージ部3に連結されており、他のリード5は、ステージ部3との間に隙間を介して配置されている。なお、これら複数のリード5,6及びステージ部3を構成する金属材料としては、例えば、銅や42アロイ(鉄−ニッケル合金)が挙げられる。
半導体センサチップ7は、厚さ方向に貫通する内孔21aを形成してなる支持部21と、支持部21の内孔21aを覆うように設けられて圧力変動を振動により検出する音響検出部23と、内孔21aの周囲に位置する支持部21の上面21bに形成されて音響検出部23において検出した検出信号を出力するための複数(図示例では2つ)の電極パッド25とを備えている。
支持部21は、単結晶シリコン基板22に複数(図示例では3つ)の保護膜22a,22b,22cを積層して構成されている。なお、各保護膜22a,22b,22cは、少なくとも電気的な絶縁性を有していればよく、例えば、酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(Si3N4)、シリコン酸化窒化膜(SiON)、アルミナ膜(Al2O3)等が挙げられる。
支持部21は、単結晶シリコン基板22に複数(図示例では3つ)の保護膜22a,22b,22cを積層して構成されている。なお、各保護膜22a,22b,22cは、少なくとも電気的な絶縁性を有していればよく、例えば、酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(Si3N4)、シリコン酸化窒化膜(SiON)、アルミナ膜(Al2O3)等が挙げられる。
音響検出部23は、支持部21の内孔21aを覆うように設けられた略板状の固定電極23a、及び、固定電極23aと支持部21の厚さ方向に所定の間隔をもって対向配置されて前記圧力変動に応じて振動するダイヤフラム23bを備えている。
ここで、ダイヤフラム23bは、略円板状に形成された導電性の半導体膜からなり、その外周縁が支持部21の単結晶シリコン基板22とこれの直上に積層された第1保護膜22aとの間に埋設されている。
また、固定電極23aは、略円板状に形成された導電性の半導体膜からなり、その外周縁が第1保護膜22aとその直上に形成された第2保護膜22bとの間に埋設されている。また、支持部21の内孔21aを覆う固定電極23aの中央側には、その厚さ方向に貫通する複数の通孔23cが形成されている。
ここで、ダイヤフラム23bは、略円板状に形成された導電性の半導体膜からなり、その外周縁が支持部21の単結晶シリコン基板22とこれの直上に積層された第1保護膜22aとの間に埋設されている。
また、固定電極23aは、略円板状に形成された導電性の半導体膜からなり、その外周縁が第1保護膜22aとその直上に形成された第2保護膜22bとの間に埋設されている。また、支持部21の内孔21aを覆う固定電極23aの中央側には、その厚さ方向に貫通する複数の通孔23cが形成されている。
複数の電極パッド25は第2保護膜22b上に形成されており、各電極パッド25の周囲には、パッシベーション膜からなる環状のバンプ保持部26が突出して形成されている。このバンプ保持部26は、ワイヤーボンディングに際して電極パッド25上に形成されるバンプ28を保持するものである。なお、図示例においては、第1電極パッド25Aが固定電極23aに電気接続され、第2電極パッド25Bがダイヤフラム23bに電気接続されている。
この半導体センサチップ7は、音響検出部23が内孔21aを介してステージ部3の表面3aに対向するように、電気的な絶縁性を有する絶縁性接着剤やダイアタッチフィルム等のダイボンド材によってステージ部3の表面3aに固定されている。なお、この固定状態においては、半導体センサチップ7の音響検出部23、内孔21a及びステージ部3の表面3aによって外方に対して密封された背部空気室S1が形成されている。
この半導体センサチップ7は、音響検出部23が内孔21aを介してステージ部3の表面3aに対向するように、電気的な絶縁性を有する絶縁性接着剤やダイアタッチフィルム等のダイボンド材によってステージ部3の表面3aに固定されている。なお、この固定状態においては、半導体センサチップ7の音響検出部23、内孔21a及びステージ部3の表面3aによって外方に対して密封された背部空気室S1が形成されている。
制御回路チップ9は、半導体センサチップ7を駆動制御する役割を果たすものであり、例えば半導体センサチップ7からの電気信号を増幅するための増幅回路や、前記電気信号をデジタル信号として処理するためのA/D変換器、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、等を含んで構成されている。この制御回路チップ9は、半導体センサチップ7と同様に絶縁性接着剤やフィルム等のダイボンド材によってステージ部3の表面3aに固定されている。
この制御回路チップ9は、第1のボンディングワイヤー27によって半導体センサチップ7と電気的に接続されており、第2のボンディングワイヤー29により上述した他のリード5の一部と電気的に接続されている。これにより、半導体センサチップ7が他のリード5の一部と電気的に接続されることになる。なお、第1のボンディングワイヤー27の端部(他端)は、上述した各電極パッド25に接合されている。
この制御回路チップ9は、第1のボンディングワイヤー27によって半導体センサチップ7と電気的に接続されており、第2のボンディングワイヤー29により上述した他のリード5の一部と電気的に接続されている。これにより、半導体センサチップ7が他のリード5の一部と電気的に接続されることになる。なお、第1のボンディングワイヤー27の端部(他端)は、上述した各電極パッド25に接合されている。
樹脂封止部11は、ステージ部3の表面3a、半導体センサチップ7の周囲、制御回路チップ9と第1のボンディングワイヤー27の端部(一端)との接合部分を含めた制御回路チップ9全体、及び、第2のボンディングワイヤー29全体を封止している。ここで、樹脂封止部11は、支持部21の側部全体に密着して形成されており、支持部21の上面21bには形成されていない。したがって、音響検出部23は上面21bから樹脂封止部11の外側に露出することになる。
また、この樹脂封止部11は、ステージ部3の表面3aと共に複数のリード5,6も覆っており、これら複数のリード5,6及びステージ部3を一体的に固定する役割も果たしている。
また、この樹脂封止部11は、ステージ部3の表面3aと共に複数のリード5,6も覆っており、これら複数のリード5,6及びステージ部3を一体的に固定する役割も果たしている。
また、半導体センサチップ7の上面21bには、電極パッド25と第1のボンディングワイヤー27との接合部分を封止する樹脂ポッティング部30が形成されており、この樹脂ポッティング部30は、樹脂封止部11と同一の樹脂材料によって形成されている。なお、図示例においては、上述した複数の接合部分が1つの樹脂ポッティング部30によって封止されているが、例えば、各接合部分が個別の樹脂ポッティング部30によって封止されるとしても構わない。
ダム部材13は、ダイヤフラム23bの外側を囲むように、支持部21の上面21b及び樹脂封止部11の表面11aにわたって樹脂を環状に形成して構成されており、半導体センサチップ7の上方に突出している。具体的に、このダム部材13は平面視で半導体センサチップ7及び制御回路チップ9の略全体を囲むように配置されている。なお、この環状のダム部材13と半導体センサチップ7の上面21bや樹脂封止部11の表面11aとは、隙間無く接着されることが好ましい。
ダム部材13は、ダイヤフラム23bの外側を囲むように、支持部21の上面21b及び樹脂封止部11の表面11aにわたって樹脂を環状に形成して構成されており、半導体センサチップ7の上方に突出している。具体的に、このダム部材13は平面視で半導体センサチップ7及び制御回路チップ9の略全体を囲むように配置されている。なお、この環状のダム部材13と半導体センサチップ7の上面21bや樹脂封止部11の表面11aとは、隙間無く接着されることが好ましい。
蓋体部材15は、上記ダム部材13の先端に接着固定されており、半導体センサチップ7の上面21bや樹脂封止部11の表面11aとの間に隙間を介して配置されている。この配置状態においては、蓋体部材15が半導体センサチップ7及び制御回路チップ9の上方を覆っている。なお、上述した隙間の寸法は、ダム部材13の突出高さに依存している。そして、この蓋体部材15とダム部材13とは隙間無く接着されているため、上述した樹脂封止部11、ダム部材13及び蓋体部材15によって中空の空洞部S2が形成されることになる。
また、蓋体部材15には、その厚さ方向に貫通する音響孔15aが形成されており、空洞部S2がこの音響孔15aを介して外方に連通している。なお、この音響孔15aは、音響検出部23に対向しない位置に形成されており、音響検出部23が外方に直接露出しないようになっている。
なお、この蓋体部材15は導電性材料により形成されており、半導体装置1を搭載する搭載基板のグランドパターンに蓋体部材15を電気接続することで、蓋体部材15を介して外方から空洞部S2内に侵入しようとする電磁気的なノイズを遮断する電磁シールドを形成することができるようになっている。
なお、この蓋体部材15は導電性材料により形成されており、半導体装置1を搭載する搭載基板のグランドパターンに蓋体部材15を電気接続することで、蓋体部材15を介して外方から空洞部S2内に侵入しようとする電磁気的なノイズを遮断する電磁シールドを形成することができるようになっている。
樹脂モールド部17は、空洞部S2の外側に形成されており、リード5,6、樹脂封止部11、ダム部材13及び蓋体部材15に接触してこれらを一体的に固定している。また、樹脂モールド部17は、蓋体部材15や半導体センサチップ7、樹脂封止部11とダム部材13との接着部分を埋設して、ステージ部3や蓋体部材15と共に半導体装置1の外形をなすように構成されている。したがって、樹脂モールド部17は、ダム部材13と樹脂封止部11や蓋体部材15との接着力を補強する役割を果たしている。
以上のことから、この実施形態においては、上述したステージ部3、樹脂封止部11、ダム部材13、蓋体部材15及び樹脂モールド部17が、中空の空洞部S2及び空洞部S2を外方に連通させる音響孔15aを有するハウジング2を構成している。
以上のことから、この実施形態においては、上述したステージ部3、樹脂封止部11、ダム部材13、蓋体部材15及び樹脂モールド部17が、中空の空洞部S2及び空洞部S2を外方に連通させる音響孔15aを有するハウジング2を構成している。
以上のように構成された半導体装置1の製造方法について、以下に述べる。
図4に示すように、はじめに、銅や42アロイ等の金属材料からなる金属製薄板にプレス加工やエッチング加工を施して、ステージ部3及び複数のリード5,6をダムバー35により一体的に連結したリードフレーム33を複数連ねて形成する(フレーム形成工程)。なお、相互に隣り合うリードフレーム33は上記ダムバー35によって連結されている。
次いで、絶縁性接着剤やダイアタッチフィルム等の電気的な絶縁性を有するダイボンド材を介して半導体センサチップ7及び制御回路チップ9をそれぞれステージ部3の表面3aに接着固定する(配置工程)。ここで、ダイボンド材としては弾性率の低いものを使用することが好ましい。また、例えば熱硬化性の樹脂をダイボンド材として使用する場合、ダイボンド材の硬化条件としては、120〜200℃程度で30分〜1時間程度とすることが好ましい。このようなダイボンド材の具体例としては、日立化成工業株式会社製の「EN4390M」が挙げられ、これを使用する場合には、オーブン(N2雰囲気やドライエアー雰囲気内)において150℃、1時間程度でダイボンド材の加熱硬化が実施される。
図4に示すように、はじめに、銅や42アロイ等の金属材料からなる金属製薄板にプレス加工やエッチング加工を施して、ステージ部3及び複数のリード5,6をダムバー35により一体的に連結したリードフレーム33を複数連ねて形成する(フレーム形成工程)。なお、相互に隣り合うリードフレーム33は上記ダムバー35によって連結されている。
次いで、絶縁性接着剤やダイアタッチフィルム等の電気的な絶縁性を有するダイボンド材を介して半導体センサチップ7及び制御回路チップ9をそれぞれステージ部3の表面3aに接着固定する(配置工程)。ここで、ダイボンド材としては弾性率の低いものを使用することが好ましい。また、例えば熱硬化性の樹脂をダイボンド材として使用する場合、ダイボンド材の硬化条件としては、120〜200℃程度で30分〜1時間程度とすることが好ましい。このようなダイボンド材の具体例としては、日立化成工業株式会社製の「EN4390M」が挙げられ、これを使用する場合には、オーブン(N2雰囲気やドライエアー雰囲気内)において150℃、1時間程度でダイボンド材の加熱硬化が実施される。
そして、配置工程の終了後には、ワイヤーボンディングにより半導体センサチップ7と制御回路チップ9との間、及び、制御回路チップ9と他のリード5との間にそれぞれボンディングワイヤー27,29を配し、制御回路チップ9を介して半導体センサチップ7と他のリード5とを電気的に接続する(配線工程)。
なお、半導体センサチップ7に第1のボンディングワイヤー27の端部を接合する際には、予めワイヤーボンディングに使用するキャピラリ(不図示)により半導体センサチップ7の電極パッド25上にバンプ28を形成しておき、このバンプ28に第1のボンディングワイヤー27の端部を接合すればよい(図3参照)。
なお、半導体センサチップ7に第1のボンディングワイヤー27の端部を接合する際には、予めワイヤーボンディングに使用するキャピラリ(不図示)により半導体センサチップ7の電極パッド25上にバンプ28を形成しておき、このバンプ28に第1のボンディングワイヤー27の端部を接合すればよい(図3参照)。
その後、図5に示すように、半導体センサチップ7の周囲、ステージ部3の表面3a及び制御回路チップ9と第1のボンディングワイヤー27の端部との接合部分を含めた制御回路チップ9全体を封止する樹脂封止部11と、半導体センサチップ7の電極パッド25と第1ボンディングワイヤー27の端部との接合部分を封止する樹脂ポッティング部30とを形成する(封止工程)。
この工程においては、はじめに、ディスペンサ等の塗布装置によりステージ部3全体及び各リード5,6の一部を囲む環状のリブ37をステージ部3の表面3a側に形成しておく。次いで、上記リブ37によって囲まれる領域に樹脂(ポッティング材)を流し込んで樹脂封止部11を形成する。なお、この際には、制御回路チップ9とリード5とを接続する第2のボンディングワイヤー29の全体も樹脂封止部11によって封止されることになる。そして、この樹脂封止部11の形成後には、上記リブ37を除去する。
この工程においては、はじめに、ディスペンサ等の塗布装置によりステージ部3全体及び各リード5,6の一部を囲む環状のリブ37をステージ部3の表面3a側に形成しておく。次いで、上記リブ37によって囲まれる領域に樹脂(ポッティング材)を流し込んで樹脂封止部11を形成する。なお、この際には、制御回路チップ9とリード5とを接続する第2のボンディングワイヤー29の全体も樹脂封止部11によって封止されることになる。そして、この樹脂封止部11の形成後には、上記リブ37を除去する。
また、この工程においては、図3に示すように、電極パッド25と第1ボンディングワイヤー27の端部との接合部分に樹脂封止部11と同一の樹脂材料(ポッティング材)を流し込んで、樹脂ポッティング部30を形成する。なお、この樹脂ポッティング部30は、樹脂封止部11の形成後に形成するとしてもよいし、樹脂封止部11の形成前に形成しても構わない。
これら樹脂封止部11及び樹脂ポッティング部30を構成するポッティング材としては、例えばシリコン系樹脂若しくはエポキシ系樹脂を選択的に使用すればよい。また、ポッティング材として、例えば熱硬化性の樹脂を使用した場合、ポッティング材の硬化条件としては、100〜200℃程度で30分〜3時間程度とすることが好ましい。
このようなポッティング材の具体例としては、信越化学工業株式会社製の「LMC−22」が挙げられ、これを使用する場合には、オーブンにおいて150℃、2時間程度でポッティング材の加熱硬化が実施される。
このようなポッティング材の具体例としては、信越化学工業株式会社製の「LMC−22」が挙げられ、これを使用する場合には、オーブンにおいて150℃、2時間程度でポッティング材の加熱硬化が実施される。
上記封止工程の終了後には、図6,7に示すように、ダイヤフラム23bの外側を囲むダム部材13を介して、半導体センサチップ7及び樹脂封止部11を覆うように蓋体部材15をステージ部3の表面3a上に配置してダム部材13に固定する(蓋体設置工程)。この工程においては、図6に示すように、はじめに環状のダム部材13を形成する。このダム部材13は、上記リブ37と同様に、ディスペンサ等の塗布装置により半導体センサチップ7の上面21b及び樹脂封止部11の表面11aにわたって樹脂を環状に形成する。なお、このダム部材13の形成は、半導体センサチップ7の上面21b及び樹脂封止部11の表面11aから突出するダム部材13の先端が略同一平面上に位置するように行うことが好ましい。また、ダム部材13の突出高さは、蓋体部材15が第1のボンディングワイヤー27や樹脂ポッティング部30に接触しないように、第1のボンディングワイヤー27や樹脂ポッティング部30の高さよりも大きく設定しておくことがより好ましい。
なお、この工程において形成されるダム部材13は硬化していないが、このダム部材13を構成する樹脂材料はダム部材13の形状が崩れない程度の高い粘性を有している。このようなダム部材13や前述のリブ37を構成する樹脂材料としては、例えば熱硬化性樹脂が好ましく、具体例としては信越化学工業株式会社製の「X−43−5255」が挙げられる。
なお、この工程において形成されるダム部材13は硬化していないが、このダム部材13を構成する樹脂材料はダム部材13の形状が崩れない程度の高い粘性を有している。このようなダム部材13や前述のリブ37を構成する樹脂材料としては、例えば熱硬化性樹脂が好ましく、具体例としては信越化学工業株式会社製の「X−43−5255」が挙げられる。
次いで、図7に示すように、このダム部材13の先端に蓋体部材15を接着固定する。この際には、蓋体部材15をダム部材13の先端に配置してからダム部材13を硬化させることで、ダム部材13の接着力により蓋体部材15が固定される。なお、上述したダム部材13の形成時にダム部材13の先端に凸凹があっても、蓋体部材15をダム部材13上に配する際に蓋体部材15をダム部材13に押しつけてダム部材13を変形させることで、蓋体部材15とダム部材13とを隙間無く接着することができる。
なお、ダム部材13として熱硬化性樹脂を使用する場合には、上述のようにダム部材13を変形させた後に加熱硬化させればよい。このダム部材13の硬化条件としては、120〜150℃程度で30分〜2時間程度とすることが好ましい。ダム部材13として具体例を使用した場合には、オーブンにおいて150℃、2時間程度でポッティング材の加熱硬化が実施される。以上により、蓋体設置工程が終了する。
なお、ダム部材13として熱硬化性樹脂を使用する場合には、上述のようにダム部材13を変形させた後に加熱硬化させればよい。このダム部材13の硬化条件としては、120〜150℃程度で30分〜2時間程度とすることが好ましい。ダム部材13として具体例を使用した場合には、オーブンにおいて150℃、2時間程度でポッティング材の加熱硬化が実施される。以上により、蓋体設置工程が終了する。
そして、図8に示すように、蓋体部材15や半導体センサチップ7、樹脂封止部11とダム部材13との接着部分を埋設すると共に、リード5,6、樹脂封止部11、ダム部材13及び蓋体部材15を一体的に固定する樹脂モールド部17を形成する(モールド工程)。この際には、封止工程と同様に、樹脂封止部11の周囲に環状のリブ(不図示)を形成し、このリブによって囲まれる領域に樹脂を流し込んで樹脂モールド部17を形成すればよい。なお、このリブは樹脂モールド部17の形成後に除去すればよい。ここで、上述した領域に流し込む樹脂は、粘度が20〜200Pa・s、硬化温度120〜280℃(加熱時間60〜240分)のものが好ましい。
最後に、リードフレーム33を連結するダムバー35を切り落として、個々のリードフレーム33に切り分けると共に各リードフレーム33のステージ部3とリード5,6とを個々に切り分ける(切断工程)ことで、半導体装置1の製造が完了する。
最後に、リードフレーム33を連結するダムバー35を切り落として、個々のリードフレーム33に切り分けると共に各リードフレーム33のステージ部3とリード5,6とを個々に切り分ける(切断工程)ことで、半導体装置1の製造が完了する。
上記半導体装置1及びその製造方法によれば、制御回路チップ9及び電極パッド25と第1のボンディングワイヤー27との接合部分を樹脂封止部11及び樹脂ポッティング部30によって封止することで、これら接合部分が音響孔15aから空洞部S2内に侵入する塵埃や液滴等の環境要素によって腐食することを防止できるため、半導体装置1としての電気的な信頼性を向上させることが可能となる。
また、樹脂封止部11及び樹脂ポッティング部30は同一のポッティング材からなるため、これらを同一の製造工程(封止工程)において形成することが可能となり、製造工程数を削減して歩留まりの低下を抑えることができる。そして、前述のポッティング材は、従来の金メッキと比較して安価である。
すなわち、半導体装置1の歩留まり低下を抑えると共に、安価に電気的な信頼性の向上を図ることができる。
また、樹脂封止部11及び樹脂ポッティング部30は同一のポッティング材からなるため、これらを同一の製造工程(封止工程)において形成することが可能となり、製造工程数を削減して歩留まりの低下を抑えることができる。そして、前述のポッティング材は、従来の金メッキと比較して安価である。
すなわち、半導体装置1の歩留まり低下を抑えると共に、安価に電気的な信頼性の向上を図ることができる。
さらに、樹脂封止部11が半導体センサチップ7の周囲に密着しているため、半導体センサチップ7の周囲を覆うために従来のようなクリアランスを形成する必要が無くなる。そして、このクリアランスが不要になることでステージ部3の表面3aの面積を小さくすることが可能となるため、半導体装置1の小型化を図って搭載基板における半導体装置1の搭載面積を小さくすることが可能となる。また、ダム部材13の突出高さを小さくすることで、半導体装置1の薄型化も図ることができる。
さらに、半導体センサチップ7の上方に突出する環状のダム部材13の突出高さを調整するだけで、相互に対向する半導体センサチップ7と蓋体部材15との隙間を容易かつ高精度に調整することが可能となるため、空洞部S2の容積縮小を図ることができる。したがって、音響孔15aを介して外方から空洞部S2内に伝播した圧力変動が、空洞部S2内で減衰することを抑制することができ、半導体装置1の感度向上を容易に図ることができる。
また、蓋体部材15を介して外方から空洞部S2内に侵入しようとする電磁気的なノイズを遮断する電磁シールドを形成して、このノイズに基づく半導体センサチップ7の誤作動を防止することができる。そして、前述したように、ダム部材13の高さ寸法を調整することで半導体センサチップ7や制御回路チップ9と蓋体部材15との隙間を容易に小さくすることが可能となるため、上記電磁シールドの効果を高めることができる。
また、蓋体部材15を介して外方から空洞部S2内に侵入しようとする電磁気的なノイズを遮断する電磁シールドを形成して、このノイズに基づく半導体センサチップ7の誤作動を防止することができる。そして、前述したように、ダム部材13の高さ寸法を調整することで半導体センサチップ7や制御回路チップ9と蓋体部材15との隙間を容易に小さくすることが可能となるため、上記電磁シールドの効果を高めることができる。
なお、ダム部材13の高さ寸法の制御は、例えば、ディスペンサ等の塗布装置によってダム部材13を構成する樹脂材料の吐出する量を制御したり、また、マウンター等のように蓋体部材15の配置位置を制御できるメカ機構を備えたものにより、蓋体部材15を硬化前のダム部材13に押しつけてダム部材13の変形量を制御することで行うことができる。
さらに、樹脂モールド部17により、リード5,6、樹脂封止部11、ダム部材13及び蓋体部材15を一体的に固定することで、ダム部材13と樹脂封止部11や蓋体部材15との接着力を補強できるため、ダム部材13と蓋体部材15との固定を確実に保持することができる。
また、制御回路チップ9は樹脂封止部11によって完全に封止されるため、ノイズ等の外乱の影響を受けにくくなるという効果も奏する。
さらに、樹脂モールド部17により、リード5,6、樹脂封止部11、ダム部材13及び蓋体部材15を一体的に固定することで、ダム部材13と樹脂封止部11や蓋体部材15との接着力を補強できるため、ダム部材13と蓋体部材15との固定を確実に保持することができる。
また、制御回路チップ9は樹脂封止部11によって完全に封止されるため、ノイズ等の外乱の影響を受けにくくなるという効果も奏する。
さらに、上記半導体装置1の製造方法によれば、フレーム形成工程においてステージ部3を含むリードフレーム33を同一の金属製薄板に複数連ねて形成することで、配置工程から蓋体設置工程までの各工程を同一の金属製薄板上において一括して行うことができるため、複数の半導体装置1を一括して製造することが可能となる。したがって、半導体装置1の製造効率の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態の構成に加えて、例えば図9に示すように、電極パッド25と固定電極23aとの間に、支持部21の上面21bから突出するダム部41が形成されるとしてもよい。ただし、このダム部41は、バンプ保持部26との間に隙間を介して形成される必要がある。
また、このダム部41は、図示例のようにバンプ保持部26と同様にして半導体センサチップ7の製造時に形成されるとしても構わないが、例えば、上記実施形態のダム部材13やリブ37のように半導体センサチップ7の製造後に半導体センサチップ7の上面21bに別個に形成されるとしてもよい。なお、ダム部41を半導体センサチップ7と別個に形成する場合には、少なくとも樹脂ポッティング部30を形成するまでの間にダム部41を形成しておけばよい。
これらの構成の場合には、封止工程において電極パッド25と第1のボンディングワイヤー27の端部との接合部分を樹脂ポッティング部30で封止する際に、ポッティング材の粘性が低く、このポッティング材が電極パッド25側から音響検出部23に向けて流れたとしても、ダム部41においてせき止められるため、すなわち、バンプ保持部26とダム部41との隙間に流れ込むため、音響検出部23上に到達することを防止できる。
また、このダム部41は、図示例のようにバンプ保持部26と同様にして半導体センサチップ7の製造時に形成されるとしても構わないが、例えば、上記実施形態のダム部材13やリブ37のように半導体センサチップ7の製造後に半導体センサチップ7の上面21bに別個に形成されるとしてもよい。なお、ダム部41を半導体センサチップ7と別個に形成する場合には、少なくとも樹脂ポッティング部30を形成するまでの間にダム部41を形成しておけばよい。
これらの構成の場合には、封止工程において電極パッド25と第1のボンディングワイヤー27の端部との接合部分を樹脂ポッティング部30で封止する際に、ポッティング材の粘性が低く、このポッティング材が電極パッド25側から音響検出部23に向けて流れたとしても、ダム部41においてせき止められるため、すなわち、バンプ保持部26とダム部41との隙間に流れ込むため、音響検出部23上に到達することを防止できる。
なお、このダム部41は、例えば図10のように、平面視で音響検出部23と複数の電極パッド25との間で直線状に形成されるとしても構わないが、例えば図11に示すように、音響検出部23と電極パッド25との間に形成される直線壁部41a、及び、直線壁部41aの両端から電極パッド25を挟み込むように、音響検出部23及び電極パッド25の配列方向に延びる一対の側壁部41bを備えて、全体として平面視で略コ字形状に形成されるとしてもよい。ダム部41が略コ字状に形成される場合には、樹脂ポッティング部30の形成時にポッティング材が直線壁部41aの側部から回り込んで音響検出部23に到達することを容易に防止できる。
また、ダム部41は、例えば図12に示すように、平面視で複数の電極パッド25を囲繞する略環状に形成されるとしても構わない。なお、環状のダム部41は複数の電極パッド25をまとめて囲繞することに限らず、例えば個々の電極パッド25を囲繞するように形成されるとしても構わない。
この構成の場合には、電極パッド25と第1のボンディングワイヤー27の端部との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部30を形成するポッティング材が電極パッド25の周囲に広がることを防止して、樹脂ポッティング部30をダム部41の内側にのみ形成することができる。したがって、前述の接合部分を簡便かつ確実に封止することが可能となる。
この構成の場合には、電極パッド25と第1のボンディングワイヤー27の端部との接合部分を封止する際に、樹脂ポッティング部30を形成するポッティング材が電極パッド25の周囲に広がることを防止して、樹脂ポッティング部30をダム部41の内側にのみ形成することができる。したがって、前述の接合部分を簡便かつ確実に封止することが可能となる。
また、ダム部41に限ることはなく、例えば図13に示すように、電極パッド25と固定電極23aとの間には、支持部21の上面21bから音響検出部23の上端面よりも下方に窪む凹部24が形成されていてもよい。この凹部24は、固定電極23aの側面と、第3保護膜22cによって覆われた第1保護膜22aの表面及び第2保護膜22bの側面とによって形成されており、半導体センサチップ7の製造時に形成することができる。そして、凹部24の形成領域は、例えば図10〜12に示すダム部41の形成領域と同様であってもよいし、例えば電極パッド25及びバンプ保持部26の形成領域を除く支持部21の上面21b全体であってもよい。
この構成の場合には、封止工程において樹脂ポッティング部30を形成するポッティング材が電極パッド25側から音響検出部23に向けて流れたとしても、音響検出部23の上端面よりも下方に窪む凹部24に流れ込むため、ダム部41の場合と同様に、ポッティング材が音響検出部23上に到達することを防止できる。
この構成の場合には、封止工程において樹脂ポッティング部30を形成するポッティング材が電極パッド25側から音響検出部23に向けて流れたとしても、音響検出部23の上端面よりも下方に窪む凹部24に流れ込むため、ダム部41の場合と同様に、ポッティング材が音響検出部23上に到達することを防止できる。
なお、凹部24は、固定電極23aの側面によって形成されることに限らず、少なくとも音響検出部23と電極パッド25との間において、支持部21の上面21aから音響検出部23の上端面よりも下方に窪んで形成されていればよい。したがって、固定電極23aの外周縁全体を第2保護膜22bにより覆ったままで、音響検出部23と電極パッド25との間に位置する第2保護膜22bに、支持部21の上面21aから窪む凹部を形成してもよい。この場合には、例えば第3保護膜22cに覆われた第2保護膜22bのみにより凹部の底面や側面を構成してもよいし、第3保護膜22cに覆われた第1保護膜22aにより凹部の底面を構成すると共に第3保護膜22cに覆われた第2保護膜22bにより凹部の側面を構成してもよい。
さらに、上記実施形態において、蓋体部材15は、樹脂からなるダム部材13の先端に直接接着されるとしたが、例えば、別途接着剤を介してダム部材13の先端に接着されるとしても構わない。この構成の場合には、ダム部材13を硬化させてから蓋体部材15を固定することができるため、半導体センサチップ7と蓋体部材15との隙間寸法をさらに高精度に設定することが可能となる。
また、環状のダム部材13は樹脂を塗布して形成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば別途形成される環状シートからなるとしても構わない。この環状シートは、それ自体が接着性を有していても良いし、別途接着剤により半導体センサチップ7や樹脂封止部11、蓋体部材15に接着されるとしても構わない。
また、環状のダム部材13は樹脂を塗布して形成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば別途形成される環状シートからなるとしても構わない。この環状シートは、それ自体が接着性を有していても良いし、別途接着剤により半導体センサチップ7や樹脂封止部11、蓋体部材15に接着されるとしても構わない。
さらに、蓋体設置工程においては、ダム部材13を半導体センサチップ7の上面21bや樹脂封止部11の表面11aに形成した後に蓋体部材15に接着固定するとしたが、これに限ることはなく、例えば、ダム部材13を蓋体部材15に形成した後に半導体センサチップ7の上面21bや樹脂封止部11の表面11aに接着固定してもよい。この場合、半導体センサチップ7の上面21bや樹脂封止部11の表面11aにダム部材13を直接接着固定する際には、ダム部材13を硬化させる前に蓋体部材15を半導体センサチップ7の上面21b上や樹脂封止部11の表面11a上に配置し、ダム部材13を変形させながら蓋体部材15の配置位置を制御した後にダム部材13を硬化させればよい。
また、封止工程においては、1つのステージ部3を囲む環状のリブ37の内側に樹脂を流し込んで樹脂封止部11を形成するとしたが、これに限ることはなく、例えば、金属製薄板31に形成される全てのステージ部3を一括して囲むリブを形成し、このリブの内側に樹脂を流し込んで複数の半導体装置1の樹脂封止部11を一括して形成してもよい。
また、モールド工程においても、上述と同様に、全てのステージ部3を一括して囲むリブを形成して、このリブの内側に樹脂を流し込んで複数の半導体装置1の樹脂モールド部17を一括して形成しても構わない。
また、モールド工程においても、上述と同様に、全てのステージ部3を一括して囲むリブを形成して、このリブの内側に樹脂を流し込んで複数の半導体装置1の樹脂モールド部17を一括して形成しても構わない。
なお、上述のように複数の樹脂封止部11や樹脂モールド部17を一括して形成する場合には、切断工程においてこれら樹脂封止部11や樹脂モールド部17を切り分ければよい。
これらの場合には、樹脂封止部11や樹脂モールド部17の形成領域を画定するリブを簡便に形成することができ、また、樹脂の流し込みをまとめて行うことができるため、半導体装置1の製造効率をさらに向上させることができる。
また、半導体装置1は樹脂モールド部17を備えるとしたが、これに限ることはなく、第1実施形態におけるダム部材13と半導体センサチップ7や樹脂封止部11、蓋体部材15との接着力が十分に得られている場合には、樹脂モールド部17を特に形成しなくてもよい。
これらの場合には、樹脂封止部11や樹脂モールド部17の形成領域を画定するリブを簡便に形成することができ、また、樹脂の流し込みをまとめて行うことができるため、半導体装置1の製造効率をさらに向上させることができる。
また、半導体装置1は樹脂モールド部17を備えるとしたが、これに限ることはなく、第1実施形態におけるダム部材13と半導体センサチップ7や樹脂封止部11、蓋体部材15との接着力が十分に得られている場合には、樹脂モールド部17を特に形成しなくてもよい。
また、本発明は、上記実施形態の構成に適用されることに限らず、少なくとも中空の空洞部及び空洞部を外方に連通させる音響孔を有するハウジング内に、半導体センサチップ7及び制御回路チップ9を設けた構成の半導体装置に適用することができる。すなわち、例えば図14〜16に示すように、多層配線基板53及び蓋体部材55からなるハウジング52内に、半導体センサチップ7及び制御回路チップ9を設けた半導体装置51に適用することもできる。
この半導体装置51においてハウジング52をなす多層配線基板(配置板)53は、平面視略矩形の板状に形成されており、この多層配線基板53には、その表面53aから窪む凹部57が形成されている。そして、この凹部57の底面(搭載面)57aに半導体センサチップ7及び制御回路チップ9が配置されるようになっている。また、凹部57のうち半導体センサチップ7及び制御回路チップ9の配列方向の両側には、底面57aから突出する段差部59が形成されている。
この半導体装置51においてハウジング52をなす多層配線基板(配置板)53は、平面視略矩形の板状に形成されており、この多層配線基板53には、その表面53aから窪む凹部57が形成されている。そして、この凹部57の底面(搭載面)57aに半導体センサチップ7及び制御回路チップ9が配置されるようになっている。また、凹部57のうち半導体センサチップ7及び制御回路チップ9の配列方向の両側には、底面57aから突出する段差部59が形成されている。
また、多層配線基板53には、半導体装置51を実装する実装基板(不図示)に半導体センサチップ7や制御回路チップ9を電気接続するための複数の外部接続配線部61が形成されている。
各外部接続配線部61は、段差部59の上面59aに露出するように形成されて制御回路チップ9に電気接続される内部端子63、多層配線基板53の裏面53cに露出して形成されて実装基板に電気接続するための外部端子65、及び、多層配線基板53内部に形成されてこれら内部端子63と外部端子65とを電気接続する導線部67を備えている。
そして、制御回路チップ9は、第1のボンディングワイヤー69によって半導体センサチップ7の電極パッド25(図3等参照)と電気接続され、第2のボンディングワイヤー71によって多層配線基板53の内部端子63と電気接続されている。
各外部接続配線部61は、段差部59の上面59aに露出するように形成されて制御回路チップ9に電気接続される内部端子63、多層配線基板53の裏面53cに露出して形成されて実装基板に電気接続するための外部端子65、及び、多層配線基板53内部に形成されてこれら内部端子63と外部端子65とを電気接続する導線部67を備えている。
そして、制御回路チップ9は、第1のボンディングワイヤー69によって半導体センサチップ7の電極パッド25(図3等参照)と電気接続され、第2のボンディングワイヤー71によって多層配線基板53の内部端子63と電気接続されている。
蓋体部材55は、上記実施形態と同様に、導電性材料によって略板状に形成されると共に音響孔55aを有しており、多層配線基板53の表面53aに固定することで、凹部57の開口を覆って多層配線基板53と共に半導体センサチップ7や制御回路チップ9を含む空洞部S3を形成するようになっている。なお、この空洞部S3は音響孔55aによって外方に連通している。
また、この蓋体部材15は、多層配線基板53の表面53aに配された状態において、多層配線基板53の表面53aに形成された接続パッド(不図示)に電気接続されるようになっている。この接続パッドは、多層配線基板53の内部や側面に形成される導線部(不図示)を介して多層配線基板53の裏面53cに露出するグランド用外部端子(不図示)に接続されるようになっている。
また、この蓋体部材15は、多層配線基板53の表面53aに配された状態において、多層配線基板53の表面53aに形成された接続パッド(不図示)に電気接続されるようになっている。この接続パッドは、多層配線基板53の内部や側面に形成される導線部(不図示)を介して多層配線基板53の裏面53cに露出するグランド用外部端子(不図示)に接続されるようになっている。
そして、制御回路チップ9は、上記実施形態と同様に、第1のボンディングワイヤー69との接合部分を含んで多層配線基板53の底面57a上に形成された樹脂封止部73によって封止されている。なお、この樹脂封止部73の高さ寸法は、半導体センサチップ7の上面21bの高さ位置よりも低くなるように設定されており、音響検出部23が上面21bから樹脂封止部73の外側に露出するようになっている。
また、半導体センサチップ7の上面21bには、上記実施形態と同様に、半導体センサチップ7の電極パッド25と第1のボンディングワイヤー69との接合部分を封止する樹脂ポッティング部75が樹脂封止部73と同一の樹脂材料によって形成されている。
また、半導体センサチップ7の上面21bには、上記実施形態と同様に、半導体センサチップ7の電極パッド25と第1のボンディングワイヤー69との接合部分を封止する樹脂ポッティング部75が樹脂封止部73と同一の樹脂材料によって形成されている。
この半導体装置51を製造する際には、はじめに、多層配線基板53を製造しておく。なお、この多層配線基板53は個々に製造されるとしても良いが、例えば、多層配線基板53を多数連ねた状態で製造した後に個々に分割するとしても構わない。次に、上記実施形態と同様に、ダイボンド材を介して半導体センサチップ7及び制御回路チップ9をそれぞれ多層配線基板53の底面57aに接着固定する(配置工程)。なお、ダイボンド材としては、上記実施形態と同様の絶縁性接着剤やダイアタッチフィルム等が挙げられるが、例えば導電性を有する接着剤であっても構わない。
その後、上記実施形態と同様に、ワイヤーボンディングにより半導体センサチップ7と制御回路チップ9との間、及び、制御回路チップ9と内部端子63との間にそれぞれボンディングワイヤー69,71を配し、制御回路チップ9を介して半導体センサチップ7と外部接続配線部61とを電気的に接続する(配線工程)。
その後、上記実施形態と同様に、ワイヤーボンディングにより半導体センサチップ7と制御回路チップ9との間、及び、制御回路チップ9と内部端子63との間にそれぞれボンディングワイヤー69,71を配し、制御回路チップ9を介して半導体センサチップ7と外部接続配線部61とを電気的に接続する(配線工程)。
そして、上記実施形態と同様に、ステージ部3の表面3a及び制御回路チップ9と第1のボンディングワイヤー69の端部との接合部分を含めた制御回路チップ9全体を封止する樹脂封止部73と、半導体センサチップ7の電極パッド25と第1ボンディングワイヤー69の端部との接合部分を封止する樹脂ポッティング部75とを形成する(封止工程)。なお、この工程においては、制御回路チップ9と第2のボンディングワイヤー71の端部との接合部分も樹脂封止部73によって封止される。
最後に、蓋体部材55を多層配線基板53の表面53aに固定する蓋体設置工程を実施することで、半導体装置51の製造が完了する。なお、蓋体部材55の固定には、例えば導電性を有する接着剤を使用すればよい。
上記半導体装置51及びその製造方法によれば、上記実施形態と同様の効果を奏する。
最後に、蓋体部材55を多層配線基板53の表面53aに固定する蓋体設置工程を実施することで、半導体装置51の製造が完了する。なお、蓋体部材55の固定には、例えば導電性を有する接着剤を使用すればよい。
上記半導体装置51及びその製造方法によれば、上記実施形態と同様の効果を奏する。
なお、上述した構成の半導体装置51においては、蓋体部材55に音響孔55aが形成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば多層配線基板53に空洞部S3を外方に連通させる音響孔が形成されるとしても構わない。
また、樹脂ポッティング部75は、電極パッド25と第1のボンディングワイヤー69の端部との接合部分を封止するとしたが、例えばこれに加えて、段差部59の上面59aに露出する外部接続配線部61と第2のボンディングワイヤー71の端部との接合部分を封止するとしても構わない。
また、樹脂ポッティング部75は、電極パッド25と第1のボンディングワイヤー69の端部との接合部分を封止するとしたが、例えばこれに加えて、段差部59の上面59aに露出する外部接続配線部61と第2のボンディングワイヤー71の端部との接合部分を封止するとしても構わない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1,51…半導体装置、2,52…ハウジング、3…ステージ部(配置板)、3a…表面、7…半導体センサチップ、9…制御回路チップ、11,73…樹脂封止部、13…ダム部材、15,55…蓋体部材、15a,55a…音響孔、21b…上面、23…音響検出部、24…凹部、25…電極パッド、27,69…第1のボンディングワイヤー、30,75…樹脂ポッティング部、41…ダム部、53…多層配線基板(配置板)、57a…底面(搭載面)、S2,S3…空洞部
Claims (6)
- 中空の空洞部及び該空洞部を外方に連通させる音響孔を有するハウジングと、前記空洞部内の搭載面に搭載されて圧力変動を振動により検出する音響検出部を有する半導体センサチップと、前記搭載面に搭載されて前記半導体センサチップを駆動制御する制御回路チップと、前記半導体センサチップ及び前記制御回路チップを相互に電気接続するボンディングワイヤーと、前記制御回路チップと前記ボンディングワイヤーの一端との接合部分を含めて前記制御回路チップ全体を封止する樹脂封止部とを備え、
前記半導体センサチップの上面に、前記音響検出部が露出するとともに、該音響検出部の周囲に配されて前記ボンディングワイヤーの他端に接合される電極パッドが形成され、
該電極パッドと前記ボンディングワイヤーの他端との接合部分が、前記樹脂封止部と同一の樹脂材料からなる樹脂ポッティング部によって封止されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記音響検出部と前記電極パッドとの間に、前記上面から前記音響検出部の上端面よりも下方まで窪む凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記電極パッドと前記音響検出部との間に、前記上面から突出するダム部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記ダム部が、前記電極パッドを囲繞する略環状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
- 前記ハウジングが、表面に前記音響検出部を対向させて前記半導体センサチップを固定する略板状の配置板と、前記半導体センサチップの周囲及び前記配置板の表面を含めて封止する前記樹脂封止部と、前記音響検出部の外側を囲むように前記半導体センサチップの上方に突出する環状のダム部材と、厚さ方向に貫通する前記音響孔を有し、該ダム部材の先端に固定されて前記半導体センサチップの上方を覆う略板状の蓋体部材とを備え、
前記樹脂封止部、前記ダム部材及び前記蓋体部材によって前記空洞部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 中空の空洞部及び該空洞部を外方に連通させる音響孔を有するハウジング内に、圧力変動を振動により検出する音響検出部を有する半導体センサチップと該半導体センサチップを駆動制御する制御回路チップとを設けた構成の半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、
略板状の配置板の搭載面に前記半導体センサチップ及び制御回路チップを固定する配置工程と、
前記音響検出部が露出する前記半導体センサチップの上面に形成された電極パッドと前記制御回路チップとをボンディングワイヤーにより電気接続する配線工程と、
前記制御回路チップと前記ボンディングワイヤーの一端との接合部分を含めて前記制御回路チップの全体を封止する樹脂封止部、及び、前記電極パッドと前記ボンディングワイヤーの他端との接合部分を封止する樹脂ポッティング部を形成する封止工程と、
前記搭載面上に少なくとも前記半導体センサチップ及び前記制御回路チップの上方を覆う蓋体部材を配置して、前記配置板と共に前記空洞部を有する前記ハウジングを形成する蓋体設置工程とを備え、
前記封止工程において、前記樹脂封止部及び前記樹脂ポッティング部が同一の樹脂材料によって形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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- 2007-06-21 JP JP2007163952A patent/JP2009005077A/ja active Pending
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