JP2009003262A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 像担持体上のトナー像を転写前に帯電する帯電手段を設けた画像形成装置において、トナーの劣化により帯電能力が変化し、所望の帯電量に帯電することができない。
【解決手段】 連続画像形成枚数と、その時の画像比率の平均値に基づいて、帯電手段の出力を調整する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、詳しくは、像担持体上の画像の転写媒体への転写に先立って、画像を帯電する転写前帯電器を有する画像形成装置に関する。
このような画像形成装置におけるトナー像(画像)の転写は、感光体ドラムと転写装置の間の電界から受ける静電力によって、トナー像を記録材や中間転写体等の転写媒体へ移動させるものである。
そのため、転写されるトナー像の帯電量が転写性能に大きく影響する。
感光体ドラム上のトナー帯電量が大きい場合には、感光体ドラムとトナー像の静電付着力も大きくなるため、転写媒体へのトナーの移動が十分に行われず転写不良が生ずる。
一方、感光体ドラム上のトナー帯電量が小さい場合には、僅かな転写電界でもトナー像が感光体ドラムから剥離してしまうため、トナー像が転写部に到達する前に転写媒体へ移動し、トナー像の散りが生ずる。
以上のような画像欠陥を回避するために、転写媒体への転写前に転写されるトナーを所望の帯電量に調整する為の転写前帯電器が設けられる。
特許文献1には、画像形成装置の使用される環境を検知し、その検知結果から転写前帯電器の出力を調整する画像形成装置が開示される。
特開平11−352793
しかしながら、下記に述べるように、トナーの帯電能力は画像形成装置を長期使用することによって低下する。ところが、特許文献1の方法では、長期使用によるトナーの帯電能力の変動は考慮しておらず、常に初期に設定した転写前帯電器の出力に対する帯電能力を維持するように制御されている。その結果、トナーの特性劣化に伴う帯電能力の変動を考えると、転写前帯電器の出力は適切ではなく、転写不良を招く場合があった。
ここで、長期使用によるトナー帯電能力の変動について述べる。
例えば、画像比率が小さい画像が連続して出力された場合、像担持体上の静電像を現像する現像器のトナー消費量は少ない。すると、現像器の現像ローラ上に長時間同じトナーが滞留することになり、トナーの特性劣化を引き起こす。
トナー劣化を表す指標は多数あるが、本明細書中におけるトナー特性の劣化とは、トナー外添剤の埋め込みや遊離による、外添粒子の変化度合いを指す。
実際に、長期使用によるトナー特性の劣化を調べてみると図1に示すように、トナー劣化が促進されていることがわかる。
図1に示す劣化指標とは、トナーの帯電能力に大きく寄与する外添剤粒子の変化度合いを数値化したもので、初期トナーの外添剤量を1に規格化している。
つまり、劣化指標が小さくなると、その分、外添剤の持つ帯電能力が失われたことを指す。特に、画像比率が小さい画像が連続して出力された場合に劣化は更に促進されることが確認されている。
このように、画像比率が小さい画像を連続して形成した場合、特許文献1に示す方法で転写前帯電器の出力制御を行ったとしても、画像形成枚数に応じて転写前帯電器の出力が足りない場合があり、1次転写部で画像欠陥が発生してしまった。
以上のような画像比率の小さい画像を連続して形成することによってトナー帯電能力が低下し、その結果として画像欠陥がしょうずるため、トナー帯電能力の経時変化の把握も必要となる。
本発明は、前記問題点を解決するためのものであって、トナーの劣化に伴う帯電能力の変動に対して、転写前帯電器の出力を制御することで、トナー帯電量に起因する転写不良を防止することを目的としている。
上記課題を解決するための本発明における代表的な手段は、静電像を担持する像担持体と、前記静電像をトナーで現像することによって画像を形成する現像手段と、前記画像を転写媒体に静電的に転写する転写手段と、
前記転写に先立って前記画像に電荷を付与する転写前帯電手段とを有する画像形成装置において、連続して形成される前記画像の枚数及び、その時に形成される前記画像の画像比率に応じて、前記転写前帯電器の帯電条件を可変制御する制御手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、所定画像比率以下の前記画像の連続形成枚数に応じて前記転写前帯電器の帯電条件を可変制御することによって、トナーの帯電能力を考慮した転写前帯電器の帯電条件の制御を行うことができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
〇本実施例の装置構成
本発明に係る画像形成装置の実施形態について、図2を用いて説明する。図2は第1実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す側面概略図である。
像担持体として感光体ドラム1を備えている。
感光体ドラム1は、帯電極性がプラスのアモルファスシリコンドラムで大きさはφ84mmであり、図示せぬ電動モーターにより矢印R1方向に画像形成スピード300mm/sで回転させられるようになっている。
感光体ドラム1の周囲にその回転方向に沿ってほぼ順に、一次帯電器2、露光装置3、現像装置4、濃度検知センサ5、転写前帯電器6、中間転写ベルト7、一次転写ローラ8、クリーニング装置9が配設されている。
一次帯電器2としては、例えば、スコロトロンタイプの帯電器が使用される。
一次帯電器2は、感光体ドラム1表面に対抗配置されており、不図示の帯電バイアス印加電源によってバイアスが印加される。本実施例では、感光体ドラム1表面を+500V程度、一様均一に帯電するようになっている。
露光装置3としては、例えばレーザスキャナが使用される。露光装置3からは、画像情報に基づいてレーザ光が発振され、露光を受けた領域の電荷が除去され静電像が形成される。
現像手段としての現像装置4は、露光手段3の下流、一次転写転写ローラ8の上流に配設される。
そして、一成分現像剤(ブラック)を収容する容器4aを有し、その容器4aの感光体ドラム1に面した開口部内に現像スリーブ4bが回転自在に設置される。更に、現像スリーブ4b内には現像スリーブ上に現像剤を担持させるマグネットローラ4cが、現像スリーブ4bの回転に対して非回転に固定配置されている。容器4aは現像装置4に対して着脱可能であり、一成分現像剤が消費されると、一成分現像剤の充填される新しい容器4aに交換することができる。更に現像器4自体も画像形成装置本体に着脱可能であり、構成部品の磨耗などによって機能が低下した場合に、交換することができる。
現像装置4内で負極性に帯電された現像剤は、マグネットローラ4cの現像領域に位置された現像主極の磁気力によって穂立ちし、感光体ドラム1の面に接触する。不図示の電源によって現像スリーブ4bに現像バイアスを印加することで、現像剤は静電像の非露光領域である画像部に付着し、感光体ドラム1上にトナー像t(画像)が形成される。
本実施例では、AC成分が1.2kVpp(3kHz)で、DC成分が+100〜+450Vまで可変な現像バイアスによって現像が行われる。
濃度検知センサ(濃度検知手段)5は、感光体ドラム1上のトナー像tの濃度を検知するものである。この濃度検知センサ5は、赤外発光ユニットと、受光ユニットによって構成されており、一定光量を感光体ドラム1に照射して、トナー像tから反射される光の量を検出することでトナー量を測定する。
なお、この濃度情報はCPU30に送られ、現像バイアスの電圧にフィードバックされて濃度調整を行っている。
転写前帯電手段としての転写前帯電器6は、放電ワイヤ61とシールド62からなるコロナ帯電器であり、感光体ドラム1上のトナーに同極性の電荷を付与し、現像後のトナー帯電量を調整する。転写前帯電器6は、不図示の電源から周波数1000Hzの矩形波の交流電圧に直流電圧の重畳されたバイアスが印加される。
本実施例では、交流電圧の振幅Vppは8kVに固定されで、直流電圧を調整して、転写前帯電器6の出力(放電ワイヤ61から流れる電流量)の調整を行っている。
なお、転写前帯電器6に印加される直流電圧の極性は、トナー極性と同極性であり、放電ワイヤ61を流れる電流値をワイヤ電流検知センサ63で検知しつつ、制御部14より定電流制御される。
また、感光体ドラム1の下方には、転写媒体としての無端状の中間転写ベルト(中間転写体)7が張設されている。この中間転写ベルト7は、駆動ローラ16、テンションローラ15、バックアップローラ10によって支持され、感光体ドラム1と同等の300mm/sで走行する。
中間転写ベルト7は、例えばポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有された材料を用いて、体積抵抗率が10〜1010Ω・cmとなるように形成され、その厚みは0.1mm程度である。
また、中間転写ベルト7の走行路上には、一次転写部T1と二次転写部T2とがある。
一次転写部T1では、感光体ドラム1と一次転写ローラ(一次転写手段)8との間に中間転写ベルト7が通されている。
なお、一次転写ローラ8は、φ8mm、SUS製のシャフトと、厚さ4mmの導電性ウレタンスポンジ層からなり、スポンジ部の長さは300mmである。抵抗値は、500g重の荷重の下で接地に対して該転写ローラ8を300mm/sの周速で回転させ、一次転写ローラ8の表面に1500Vの電圧を印加して測定された電流の関係から求められ、その値は約1×10Ω(23℃50%RH)であった。
一次転写ローラ8は、両端部が不図示のスプリング等の押圧部材によって感光体ドラム1表面に圧接され、感光体ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って矢印R2方向に従動回転する。
本実施例において、一次転写ローラ8に印加されるバイアスは定電流制御が行われている。
実際、一次転写ローラ8には、図2の一次転写電源100より転写電流+70μAが確保されるように所望の電圧が印加されるようになっている。これにより、一次転写ローラ8の表面電位により決定される転写電荷が充電され、感光体ドラム1上のトナー像tが中間転写ベルト7の表面に静電的に転写される。
一次転写後の感光体ドラム1は、クリーニング装置9によって残留トナー等の付着物が除去される。
クリーニング装置9は、クリーナブレード9aからなり、クリーナブレード9aは、感光体ドラム1に対し、所定の角度及び圧力で不図示の加圧手段により当接されており、感光体ドラム1表面に残留したトナー等を回収する。
一方、二次転写位置T2では、バックアップローラ10との対向位置に二次転写手段としての二次転写外ローラ11が配置され、この二次転写外ローラ11とバックアップローラ10との間に中間転写ベルト7が通されている。
なお、二次転写外ローラ11は、φ12mm、SUS製のシャフトと、厚さ6mmの導電性ウレタンスポンジ層からなり、スポンジ部の長さは330mmである。抵抗値は、500g重の荷重の下で接地に対して該二次転写ローラ11を300mm/sの周速で回転させ、二次転写ローラ11表面に3000Vの電圧を印加して測定された電流の関係から求められ、その値は約6×10Ω(23℃50%RH)であった。
本実施例において、二次転写外ローラ11に印加されるバイアスは定電圧制御を採用している。
この理由は、二次転写部T2では様々なサイズや種類の異なる記録材に対して、十分な転写を行わなければならず、印加するバイアスは、紙の持つ分担電圧を考慮しなくてはならない為である。
よって、二次転写部T2は印加バイアスを決定する為にATVC(Active Transfer Voltage Control)制御を行う必要がある。
本実施例で実行されるATVC制御は画像形成前回転時に行われ、電圧の異なる3種のバイアスを印加し、その際に流れる電流値検出する。そして、その結果より、目標電流に対する電圧値を算出する。
実際に二次転写部T2に印加されるバイアスは、先のATVC制御の結果と予め本装置内に用意された紙分担電圧テーブルとより決定される。
このように、二次転写外ローラ11には先の制御結果より、図2に示す二次転写電源200より正極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、転写ローラの表面電位により決定される転写電荷が充電され、中間転写ベルト7上のトナー像tが記録材P表面に転写される。
ベルトクリーニング装置12は、クリーナブレード12aからなり、クリーナブレード12aは、中間転写ベルト7に対し、所定の角度及び圧力で不図示の加圧手段により当接されており、中間転写ベルト7表面に残留したトナー等を回収する。
トナー像tが転写された記録材Pは、定着装置13へ導入され、加熱、加圧される。これにより、トナー像tが記録材Pの表面に定着される。
また、本実施例のリーダ部にはビデオカウンタ40が設置されており、画像信号がビデオカウンタ40に送られる。ビデオカウンタ40は、原稿の画素数を検出してその画素数を積算するものである。すなわち、原稿の画素データは、1画素ごとに積算されて、例えば原稿1枚あたりの画素数がカウントされる。そして、原稿の画素数を原稿に形成可能な全画素数で割った値である画像比率がCPU30で計算される。
更に、このCPU30は、連続画像形成時には、各画像の画像比率を積算するとともに、形成された画像数をカウントし、原稿一枚あたりの画像比率の平均値を算出する。
これらの処理は、本体装置のCPU30で行われ、処理結果はメモリ35に記憶される。
なお、本実施例では、現像装置4が交換された場合や、トナー容器4aの交換によりトナー補給された場合には、このビデオカウントの積算値、連続出力枚数はリセットされる。
<制御動作>
次に、図3を参照し、本実施例の制御動作について説明する。まず、電源投入後、感光ドラム1上にトナーパッチが形成される(S101)。感光ドラム1上のトナーパッチは画像濃度検知センサ5によって濃度が検知される(S102)。
濃度の検知結果はCPU30へ送られ、トナーパッチの濃度が基準範囲内であるか否かが判断される(S103)。基準範囲外である場合、現像バイアスの電圧値、一次帯電装置2に印加される電圧値、露光装置3の光量などが調整され、画像形成条件が変更される。画像濃度が基準範囲内になるまで、この工程が繰り返される。
次に、一次転写前のトナー帯電量Q/Mが所望の値となるように、転写前帯電器6の出力を制御する。制御のために、まず、CPU30は、現像されたトナー像の帯電量Q/Mを算出する(S105)。
本実施例では、トナー載り量Mとトナーの電荷量Qを算出することでトナー像の単位量当りの帯電量を把握する。
つまり、トナー帯電量Q/Mは、感光ドラム1に形成された静電像の画像部電位に対するトナー像の表面電位を測定することで、トナー像が持つ帯電量Qを知ることができる。そして、濃度検知センサ5の検知結果からトナー像の重量Mを知ることで、トナー帯電量Q/Mは算出される。
なお、本実施例におけるQは帯電量(μC)、Mは重量(g)である。
実際は、まず濃度検知センサ5より感光体ドラム1上のトナー載り量を把握する。濃度検知センサ5が検知した濃度と感光体ドラム1上のトナー載り量の関係は予め求められており、本実施例における最適な載り量は、0.65mg/cm^2程度である。
また、本実施例では、濃度検知センサ5に付随して感光体ドラム1上の電位を測定する電位センサ20が設置されている。この電位センサ20によりトナー像の電位を測定する。
その結果はCPU30に送られ、画像部の電位(本実施例では+500V)及び、現像バイアス(現像コントラスト)の電位から、トナーの帯電量Q/Mが計算される。
そして、計算されたトナー帯電量Q/Mが所望の範囲内(本実施例では−20μC/g〜−30μC/g理由は後で述べる)であるか判定する(S106)。帯電量がこの範囲内であれば、転写前帯電器6によるトナー像の帯電は行われず(S107)、速やかに、画像形成が開始される。
しかし、トナー帯電量が範囲外である場合、転写前帯電器6によってトナー帯電量の調整が必要となり、転写前帯電器6の出力値決定の制御が行われる。
<一次転写前トナーの帯電量目標値>
本実施例では、トナー帯電量に起因して発生する一次転写不良として、斑点現象が挙げられる。この現象は、中間転写ベルト7上に一次転写されたトナー像が一次転写部T1で発生する放電現象により、トナー像が斑点模様に乱れるといった現象である。
発生する理由は、トナー帯電量が小さいと中間転写ベルト7との静電付着力が弱くなるからである。当然、トナー帯電量が大きければ、この斑点現象は発生しない。
ここで、一次転写前のトナー帯電量とベタ画像の一次転写効率と斑点現象の関係を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2009003262
一次転写効率の欄において、「×」は効率が不十分であることを示し、「○」は十分であることを示す。また、斑点現象の欄において、「×」は斑点現象が発生することを示し、「○」は斑点現象が発生しないことを示す。表1を見てわかるように、本実施例では、転写前帯電量の下限を−20μC/g程度にしなければならないことが分かる。
一方、一次転写前のトナー帯電量を−30μC/g以上にすると、感光体ドラム1とトナー像との静電付着力が大きくなってしまい、本実施例で設定している転写電流では、十分にトナー像を移動させることができない。このように、トナー帯電量を−30μC/g以上とすると、一次転写部におけるベタ画像の転写性が悪化(強抜け)してしまう為、本実施例ではトナー帯電量の目標値を−20μC/g〜−30μC/gとした。
<転写前帯電器のバイアス設定>
一般的に、トナー帯電量や帯電能力は、トナー粒子の抵抗値とトナー粒子に付着する外添剤の量によって大きく変わる。トナー粒子の抵抗が高い場合、また外添剤の付着量が多い場合、トナー帯電量、帯電能力ともに高い。
一方、トナー粒子や外添剤が吸水して抵抗値が下がった場合や、外添剤の埋め込みや遊離によりトナー粒子への付着量が少ない場合、トナー帯電量や帯電能力は低下する。
よって、本発明では、トナー帯電能力を把握する為に、使用環境(水分量)とトナー劣化に着目した。
まず、使用環境は表2に示すように、主に湿度(水分量)で規定し、本実施例では、7つの環境に分けて管理した。なお、水分量が21.6g/m^3以上の場合は、環境No7として認識する。
Figure 2009003262
次に、トナー劣化について説明する。本発明で言及するトナー劣化とは、トナー粒子に付着する外添剤の量の減少を示す。このトナー劣化は、トナーを長期使用することによって、外添剤はトナー粒子に対して埋め込みや遊離が生ずることが主な原因である。付着する外添剤の量は、連続画像形成枚数及び、その時に形成される画像の画像比率の平均値によって変化する。表3に、連続画像形成枚数及び画像比率の平均値に対するトナー劣化の検討結果を示す。
Figure 2009003262
表3では、トナー劣化が劣化指標によって示される。この劣化指標は、トナー粒子に付着する外添剤の量を示す指標であり、現像器交換時やトナー交換時等の初期状態にあるトナー粒子に付着する外添剤の量を1.0としている。
本実施例では、トナー劣化により変化する帯電能力を考慮して、転写前帯電器6の出力を調整する。
図1と表3を見ると、トナー劣化は、低画像比率の条件で促進されていることがわかる。
特に、画像比率1%で連続形成した場合、劣化指標は0.8程度まで低下するものの、その後飽和していることも分かる。
一方、画像比率が20%以上の画像の場合、トナー劣化はほとんどなく、図1、表3に示すように劣化指標0.98程度で飽和している。
次に、本実施例では、転写不良を防ぐ為には1次転写前のトナー帯電量を−20μC/g以上にする必要があり、その際に必要となる転写前帯電器6の出力を調べた。
本実施例では、現像後のトナー帯電量が−5〜−10μC/g程度のトナーを−20μC/g以上にするために必要となる、転写前帯電器6の出力を調べた。その結果を図4に示す。
図4は各環境における、劣化指標に対して必要となる転写前帯電器6の出力を表したものである。なお、図4では、転写前帯電器6の出力の絶対値が示され、実際に放電ワイヤ61から流れる電流の極性はマイナスである。
図4を見てわかるように、劣化指標の値が小さいほど高い出力が必要となる。また、高湿環境下程、必要な出力は高くなる。
上述の結果に基づき、以下に本実施例の転写前帯電器6の出力制御方法を、前出の図3を用いて、具体的に述べる。本発明では、トナー帯電能力及び使用環境を検知し、その結果に基づいて、転写前帯電器6の出力(帯電条件)を調整する。
まず、CPU30がメモリ35から連続画像形成枚数及びそのときの平均画像比率を読み出し、表3の関係に基づいて劣化指標が計算される(S108)。
つづいて、環境センサ50によって使用環境が検知される(S109)。
そして、劣化指標及び使用環境に基づいて、CPU30は転写前帯電器6の出力を決定し、制御部14によって転写前帯電器電源300から転写前帯電器6に流される電流量が調整される(S110)。本実施例では、使用環境ごとに、劣化指標と転写前帯電器6の出力との関係がメモリ35に収められている。CPU30はこの関係に基づいて転写前帯電器6の出力を決定する。この関係を表4に示す。
Figure 2009003262
表4において、Yは転写前帯電器6の出力の絶対値を示す。実際に放電ワイヤ61に流す電流の極性はマイナスである。そして、Xは劣化指標である。
<本実施例における動作確認>
以上のような構成において、本実施例では、23℃50%RHという環境下で、初期状態のトナーを用いて画像作成を行った。23℃50%RHの環境では水分量は1.0gであり、表2に示す区分では環境No2になる。
まず、電源投入後、濃度検知センサ5によって、感光体ドラム1上のトナー像の濃度を検出し、この検知結果に基づいて、一次帯電装置2、露光装置3、現像装置4のバイアス条件が決定された。本実施例では、感光ドラム1上、画像部の表面電位が+500V、非画像部の表面電位が+200V、現像バイアスの直流電圧は+300Vである。
次に、先の現像バイアス条件と検知されたトナー像の濃度より、現像後のトナー帯電量が計算された。その結果、現像後のトナー帯電量は−10μC/gであった。
また、今、トナーは初期状態であるので、トナー劣化指標は1.0、連続出力枚数も0枚と判別され、使用環境検知結果と併せて転写前帯電器6の出力設定は−100μAとされた。
この条件で画像形成を行ったところ、一次転写不良である斑点現象は観測されなかった。
なお、一次転写前のトナー像の帯電量を確認したところ、−24μC/gであり、転写前帯電器6の最適な設定がされていることが確認された。
次にこの条件で、画像比率が1%の画像を連続して20000枚(所定枚数)連続形成した。その時の、転写前帯電器6の出力の推移は、図5(a)のようになる。
図5を見てみると、トナー劣化に応じて転写前帯電器6の出力が制御されていることが分かる。なお、本実施例で形成された画像には、斑点現象や強抜けといった転写不良も観察されなかった。
一方、画像比率20%以上の画像を同様に連続して20000枚出力する場合、転写前帯電器6の出力の推移は、図5(b)のようになり、転写前帯電器6の出力は、トナーが初期状態である時とほぼ同じ値に制御されている。もちろん、転写不良は確認されなかった。
このように、本実施例では、トナー劣化度合いによって転写前帯電器6の出力を制御したことにより、一次転写部T1で発生する転写不良を抑制することができた。
<実施例2>
実施例1では、転写前帯電器6の放電ワイヤ61を流れる電流値を制御していた。
ここで、図6に示すように、放電ワイヤ61を流れる電流は、感光体ドラム1方向に流れる帯電電流と転写前帯電器6のシールド62に流れるシールド電流に分類される。
トナー像の帯電電荷制御に重要なのは感光ドラム1に流れる帯電電流である。本実施例ではこの帯電電流を直接制御することで、トナー像の帯電量の調整をより正確にすることを目的とした。
画像形成装置の長期使用により、転写前帯電器6のシールド62はトナー飛散などにより汚染され、放電ワイヤ61からシールドへ電流が流れにくくなることがある。この場合、放電ワイヤ61からシールド62へ流れるシールド電流の割合が低くなりなり、感光体ドラム1へ流れる帯電電流が過剰になってしまう。その結果、一次転写部T1で転写不良が発生する。
以下に本実施例における画像形成装置の構成を述べる。
基本的な構成は実施例1の画像形成装置と同じであるため省略し、本実施例で特徴となる転写前帯電器6の構成を述べる。
本実施例では、図6に示すように、帯電電流を検知するために、転写前帯電器6のシールド62に流れるシールド電流を検知するシールド電流検知センサ64が新たに設けられる。
次に実際の制御方法を、図7を用いて説明する。実施例1と異なる点は、劣化指標の計算結果と使用環境に基づいて転写前帯電器電源300から転写前帯電器6の放電ワイヤ61に流される総電流を決定する際に、シールド電流の変化が考慮されることである。
図11中、S201〜205では、実施例1の制御を示す図3のS11〜15と同様の制御を御行う。続いて、トナー帯電量が所望範囲内であるか否かの判断が行われる(S206)。帯電量がこの所望範囲内であれば、転写前帯電器6によるトナー像の帯電は行われず(S207)、速やかに、画像形成が開始される。
しかし、トナー帯電量が範囲外である場合、転写前帯電器6によってトナー帯電量の調整が必要となり、転写前帯電器6の出力(帯電条件)の制御が行われる。
実施例1と同様に、まず、CPU30が、メモリ35から連続画像形成枚数及びそのときの平均画像比率を読み出し、表3の関係に基づいて劣化指標を計算する(S208)。つづいて、環境センサ50によって使用環境が検知される(S209)。
そして、劣化指標及び使用環境に基づいて、CPU30は帯電電流量を決定する(S210)。
ここで、現像後のトナー帯電量が−5〜−10μC/g程度のトナーを−20μC/g以上にするために必要な帯電電流量を調べた。この結果を図8に示す。
本実施例においては、使用環境ごとに、劣化指標と、所望の帯電に必要となる帯電電流量との関係がメモリ35に収められている。この関係を表5に示す。
Figure 2009003262
CPU30は表5の関係に基づいて帯電電流量を決定する。表5に示す関係は、図8に示す結果から得られたものである。図8において、Yは帯電電流量の絶対値を示す。実際に転写前帯電器6が感光ドラム1へ流す電流の極性はマイナスである。そして、Xは劣化指標である。
続いて、制御部14は、帯電電流量が上記(S210)で決定された量になるように、転写前帯電器電源300が流す総電流を調整する。
制御部14は、転写前帯電器6の放電ワイヤ61に流される総電流量と、シールド電流量の差分から帯電電流を算出し、転写前帯電器電源300が流す電流を調整する。
<本実施例における動作確認>
実施例1と同様の条件でまず、交換直後で初期状態にて、転写前帯電器6より感光体ドラム1に流れる帯電電流量を確認した。転写前帯電器電源300から流される総電流量が−100μAの時に、帯電電流量は−20μAであった。
この結果から、初期状態の転写前帯電器6において、感光体ドラム1へ流れる帯電電流量の総電流量に対する割合は、20%程度であることが認識される。
次に、上述実施例1と同様に、画像比率が1%の画像を連続20000枚連続形成した。
その際の感光体ドラム1に流れる帯電電流と、転写前帯電器6に流される総電流変化を図9に示す。図9では、帯電電流量及び総電流量は絶対値で示される。帯電電流および総電流は負極性である。
図9に示す様に、実施例2の制御によって決定された総電流量は、実施例1の制御によって決定された総電流量よりも若干少ないことがわかる。しかし、感光体ドラム1に流れる帯電電流量は所望の電荷量へ帯電するために十分な量が確保されていた。もちろん、本実施例においても一次転写部T1の転写不良は発見されなかった。
この結果から、連続形成枚数に応じて転写前帯電器6が汚染されてシールド電流量が減少し、感光体ドラム1に流れる帯電電流の割合が増加したことが予測される。
本実施例において、初期状態にある転写前帯電器6を用いて2000枚の連続画像形成を行い、その時に総電流に対する帯電電流の割合を調べてみた。
その結果、初期状態では20%程度であったが、20000枚形成時は23%程度となっており、感光体ドラム1に流れる帯電電流が多くなっている。
本実施例では実際に感光体ドラム1に流れる帯電電流の制御を行っている。そのため、シールド62が汚染されてシールドに電流が流れにくくなると、転写電圧前帯電器6に流される総電流は、実施例1の方法で制御を行った場合に比べて少なくなる。
実施例1及び2の方法で制御を行いながら連続画像形成を行った時の、感光ドラム1に流れる帯電電流と、転写前帯電後のトナー帯電量の変化を調べた。その結果を図10に示す。
図10より、実施例1の制御では、連続形成枚数が増加していくにつれ、転写前帯電器6に帯電されたトナーの帯電量が増加傾向にあることがわかる。これは長期使用で、転写前帯電器6のシールド62が汚染され、その結果、帯電電流の割合が増加することによる。
一方、実施例2の制御では、転写前帯電器6で帯電されたトナーの帯電量に大きく関わる帯電電流を検出して制御しているため、連続して画像形成をおこなっても転写前帯電器6に帯電されたトナーの帯電量が過剰になることが防止される。
従って、所望の帯電量に維持することが可能になる。
トナー帯電量の増加により、一次時転写部T1で転写不良が特に発生しやすい画像形成装置では、本実施例の制御方法を用いることが望まし。
以上述べた様に、本実施例の方法によって、転写前帯電器6に流される総電流を制御することにより、トナーの帯電量を高精度に制御することが可能になった。
本発明における各画像比率における連続形成枚数とトナー劣化の関係を表す図である。 本発明における画像形成装置の概略図である。 実施例1における制御動作開始から画像形成が始まるまでのフローチャート図である。 実施例1における劣化指標と転写前帯電器の出力の関係を表す図である。 実施例1における連続形成枚数に対する転写前帯電器の出力値の推移である。 実施例2における転写前帯電器構成の概略図である。 実施例2における制御動作開始から画像形成が始まるまでのフローチャート図である。 実施例2における劣化指標と帯電電流の関係を表す図である。 実施例1及び2の総電流を比較する図である。 実施例1及び2のトナー帯電量の推移を示す図である。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 一次帯電器
3 露光装置
4 現像装置
5 濃度検知センサ
6 転写前帯電装置
7 中間転写ベルト
8 一次転写ローラ
9 感光体クリーニング装置
10 バックアップローラ
11 二次転写ローラ
12 中間転写ベルトクリーニング装置
13 定着装置
14 転写前帯電器制御部
15 ステアリングローラ
16 駆動ローラ
20 電位センサ
T1 一次転写部
T2 二次転写部
P 記録材

Claims (3)

  1. 静電像を担持する像担持体と、
    前記静電像をトナーで現像することによって画像を形成する現像手段と、
    前記画像を転写媒体に静電的に転写する転写手段と、
    前記転写に先立って前記画像に電荷を付与する転写前帯電手段とを有する画像形成装置において、
    連続して形成される前記画像の枚数及び、その時に形成される前記画像の画像比率に応じて、前記転写前帯電器の帯電条件を可変制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 所定枚数連続して形成された前記画像の前記画像比率の平均値が小さい場合に前記帯電器から前記画像へ流れる電流量の絶対値は、前記所定枚数連続して形成された前記画像の前記画像比率の平均値が大きい場合に前記帯電器から前記帯電器から前記画像へ流れる電流量の絶対値よりも大きいこと特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 前記転写前帯電器に印加される電圧は、直流電圧に交流電圧を重畳させた電圧であることを特徴とする請求項2の画像形成装置。
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