JP2008545721A5 - - Google Patents

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遷移金属触媒によるプロキラルのケトン(I)、β‐ケトエステル(III)及びケチミン(V)のエナンチオ選択的還元により、おのおの鏡像異性的に純粋なまたは富化されたキラルアルコール(II)、キラルβ‐ヒドロキシエステル(IV)、キラルアミン(VI)を生成する。これらは、多数の活性薬剤成分、作物保護剤組成物、香料またはその他の生産物の工業的製造に有益な中間体である(非特許文献1〜3)。このようなH2による水素化または水素移動反応による還元反応用に、数多くの触媒系が開発されてきた。水素供与体には、例えば、イソプロパノールが使用される。いくつかのあまり知られていないキラル配位子には、全てではないがいくつかの基質に対して高いエナンチオ選択性(エナンチオマー過剰率(ee)>90%)がある(非特許文献1〜3)。
上記方法では、高いエナンチオマー過剰率(ee)を得るのに必要なキラル配位子を多段式にて製造するので費用がかかり、さらには、例えばケトンの多くは生成するアルコールのエナンチオ選択性が低いというように、適応性は一つに限定されるという問題がある。例えば、ルテニウム触媒には光学活性BINAPと1つのキラルなアミンという2つの高価な配位子が含まれている(非特許文献1)。ノヨリも示しているように、現在のところケトンの不斉還元に最も効果的な方法の一つは、芳香族化合物とモノトシラートキラルジアミンで錯体を形成したルテニウム(II)を使用することである。この錯体は、塩基性条件下、水素供与体にイソプロパノールを使用した水素動反応における触媒として作用する(非特許文献4)。
この触媒系には、キラルトシラートジアミン配位子の調製が難しく、さらには、多くのアルキルアルキルケトン(Iの式中、R1はアルキル、R2はR1と異なるアルキル)では、中程度か低いエナンチオ選択性を示すだけであるのに、アリールアルキルケトン(Iの式中、R1はアリール、R2はアルキル)だけが高いエナンチオ選択性(エナンチオマー過剰率(ee)>90%)にて反応するという問題がある。例えば、最良のノヨリ触媒でも、たった60%のエナンチオマー過剰率にてメチルシクロヘキシルケトン(Iの式中、R1はCH3、R2はc-C 6 H11)が還元されるにすぎない(非特許文献5)。この触媒系は適当なルテニウム(II)錯体を使用してエナンチオ選択性を改善させた。このルテニウム(II)錯体は、エーテルを介して芳香族配位子とキラルトシラートジアミン配位子が共有結合しているが、配位子の合成系は、さらに困難で高価なものとなっている(非特許文献6)。さらに、メチルシクロヘキシルケトン(Iの式中、R1はCH3、R2はc-CH11)といったアルキルアルキルケトンのエナンチオマー過剰率(ee)は、若干改善されているにすぎない(ee=69%)(非特許文献6)。
R.ノヨリ著、Angew.Chem.Int.Ed、2002年、41巻、2008‐2022 H.- U.ブラシャー、C.マラン、B.プギン、F.スピンドール、H.スタイナー、M.ステュダール著、Adv.Synth.Catal、2003年、345巻、103−105 M.J.パルマー、M.ウイルス著、Tetrahedron:Asymmetry、1999年、10巻、2045‐2061 R.ノヨリ、S.ハシグチ著、Acc.Chem.Res、1997年、30巻、97‐102 J.タケハラ、S.ハシグチ、A.フジイ、S.-I.イノウエ、T.イカリヤ、R.ノヨリ著、Chem.Commun.(イギリス国、ケンブリッジ)、1996年、233‐234 A.M.ハイス、D.J.モーリス、G.J.クラークソン、M.ウイルス著、J.Am.Chem.Soc、2005年、127、7318‐7319
本発明は、1または2以上のルテニウム塩をキラルジホスホナイトと反応させることによって製造されることができるキラルルテニウム錯体を提供する。
本発明はさらに、H2による水素化または水移動反応に、触媒として前記ルテニウム錯体を使用した、プロキラルのケトン、β‐ケトエステル及びケチミンのエナンチオ選択的な還元方法を提供する。
ホスホナイトは、炭素‐リン結合と2つのリン‐酸素結合を有する化合物である。その上さらに、窒素類似体、つまり一方または両方の酸素が1つのアミノ基で置換されたホスホナイト誘導体も、本発明に含まれる。本発明の配位子は、アキラルまたはキラルな主鎖(backbone)を有し、2つのホスホナイトがこの主鎖に結合している。おのおののは、キラルであるジオール(図式1)、ジアミン(図式2)またはアミノアルコール(図式3)といったキラル配位子を含んでいる。全ての立体異性体もまた本発明に含まれる。
Figure 2008545721
図式1.キラルジオールから誘導されたキラルホスホナイ
Figure 2008545721
図式2.キラルジアミンから誘導されたキラルホスホナイト誘導体
Figure 2008545721
図式3.キラルアミノアルコールから誘導されたキラルホスホナイト誘導体
ジホスホナイト主鎖の種類には様々なものがあることから、対応するルテニウム(II)錯体の調製において、その構造を多様にすることが可能である。簡単なアルキル鎖または置換アルキル鎖、つまり‐(CH2n‐(式中nは1、2、3、4、5、6、7または8)やヘテロ原子を含むアルキル鎖(例えば‐CH2 CH2 CH2 O CH2 CH2 CH2‐)だけでなく、o,o‐二置換ベンゼン誘導体といった芳香族主鎖として使用できる。キラル主鎖の一例に、トランス‐1,2‐二置換シクロペンタン誘導体を挙げることができる。主鎖として除外される化合物には、シクロペンタジエニル(cyclopentadienyl)基が結合したリンを有するフェロセン誘導体がある(I.E.ニファンチブ、L.F.マンゾコバ、M.Y.アンチピン、Y.T.ストルフコフ、E.E.ニファンチブ、Zh.オブシッチ著、Khim、1995年、65巻、756−760;M.T.レーツ、A.ゴスベル、R.ゴッダード、S.-H.キュング著、Chem.Commun(イギリス国ケンブリッジ)、1998年、2077‐2078;M.T.レーツ、A.ゴスベル著、Int.Pat.Appl.、WO 00/14096、2000年)。
キラルアシスタント(C)の場合、酸素含有基部単位(base block)は、おのおの独立に以下に記載のR1、R2、R3、R4、R5及びR 6 有するジナフトール(A)からなる。前記R1、R2、R3、R4、R5及びR 6 、水素(H)、官能基を有し及び/または架橋(例えばR1+R2=‐(CH24‐)されていてもよい飽和炭化水素、官能化されてもよく及び/または縮合されて同様の環状(例えばR1+R2=オルト‐フェニレン、このとき4,4´‐ジヒドロキシ‐5,5´‐ジ(フェナントリル)に相当する)となってもよい芳香族基及び複素芳香族基、アルキニル基(‐C≡CR)のような非芳香族の不飽和炭化水素(官能化されていてもよい)、‐SiMe3 のようなシリル基、ハロゲン(‐Cl、‐Br、‐F、‐I)、ニトロ(‐NO2)、ニトリル基(‐CN)、エステル(‐COOR)、アミド(‐C(O)NRR´)、アミン(‐NRR´)、エーテル(‐OR)、スルフィド(‐SR)並びにセレナイド(‐SeR)からなる群から選択される。このとき、前記R、R´は、おのおの、水素、官能化されていてもよい飽和若しくは非芳香族の不飽和炭化水素、または官能化されていてもよい芳香族である。
特に、本発明は、ジナフトール基本構造の全C1‐またはC2‐対称の置換パターンを有する上記R1、R2、R3、R4、R5及びR6 すべての組み合わせを含む。加えて、1または2以上のジナフトール環の炭素原子も、窒素などのヘテロ原子で置換されてもよい。ジナフトールそれ自体(R1=R2=R3=R4=R5=R6=H)である式(A)が基部単位を構成するのが好ましい。なぜなら、ジナフトールは不斉触媒反応の分野では最も安価なアシスタントのうちの一つであり、ジナフトールから調製されたジホスホナイト配位子を使用すると反応効率が向上するからである。
キラルジオール(D)の場合、ジヒドロキシル基部単位が官能化されたジフェノールであり、その立体配置は安定している。軸性キラリティに関する立体配置の安定性は、R4がHではないときに確保される(E.L.エリエル、S.H.ウィレン、L.N.マンダー著、「有機化合物の立体化学」、Wiley、ニューヨーク、1994年)。R1〜R4は化合物(C)で記載したR1〜R 同じものを示す。特に容易に得られることからR1及びR2がH、R3がCl、R4がOCH3である誘導体(D)を選択するのが好ましい(D.J.クラム、R.C.ヘルゲソン、S.C.ピーコック、L.J.カプラン、L.A.ドマイヤー、P.モロー、K.コガ、J.M.マイヤー、Y.チョ、M.G.シーゲル、D.H.ホフマン著、G.D.Y.sogah、「J.有機化学」、1978年、43、1930‐1946)。
キラルジオール(E)の場合、ジヒドロキシル基部単位は、安定した立体配置を有する官能化された複素芳香族系であり、2,2´‐ジヒドロキシ‐3,3´‐ビス(インドリル)(X=N)、2,2´‐ジヒドロキシ‐3,3´‐ビス(ベンゾ[b]チオフェニル)(X=S)、2,2´‐ジヒドロキシ‐3,3´‐ビス(ベンゾ[b]フラニル)(X=O)から誘導される。この場合も置換基は式(D)の場合と同じものを示す。Xが酸素または硫黄のとき、置換基R1は存在しない。
式(F)のようなキラルスピロジオール(A.-G.フ、Y.フ、J.-H.シェ、H.ゾウ、L.-X.ワン、Q.-L.ゾウ著、Angew.Chem.Int.Ed.、2002年、41、2348‐2350)、パラシクロファンから誘導されるジオール(G)または中心性キラリティを有するC1‐若しくはC2‐対称ジオール(例えば1,3‐ジオール)、またはタイプ(H)に示すジオールもまた、ジホスホナイト配位子の合成成分に使用してもよい。
ジオール(H)のR1、R 2 、同一(C2対称)でも相違(C1対称)していてもよい。保護炭水化物における1,3ジオール単位の場合には、これらのは随意に官能化された飽和炭化水素でもよい。利用可能なには、フェニル、ナフチルなどの芳香族基またはピリジルなどの複素芳香族基も含まれ、必要なら再度官能化されていてもよい。前記は、‐COOCH3、‐COOC2H5、‐COO‐i‐C3H7といったエステルまたは‐CO[N(CH32]、‐CO[N(C2H52]、‐CO[N(i‐C3H72]といったアミド基を有していてもよく、この場合の対応するジオール(H)は、酒石酸誘導体である。
ルテニウム触媒によるケトン、β−ケトエステル及びケチミンの水素化反応においては、ジオール(A)、(B)または(D)(すなわち、R1=R2=H;R3=Cl;R4=OCH3から誘導されるジホスホナイト配位子が好ましい。キラルジホスホナイトの調製では、キラルジオールに代えて、キラルジアミンまたはキラルアミノアルコールを使用することもできる。例えば、式(I)(例えば、R1=R2=Ph;R3=CH3、PhCH2、PhまたはSOOPh)、式(J)(例えばR=CH3、PhCH2、PhまたはSOOPh)、式(K)(例えばR=CH3、PhCH2、PhまたはSOOPh)などのキラルジアミン、式(L)(例えばR1=Ph;R2=R3=CH3)などのキラルアミノアルコールがある。
最も効果的であり、従って最も好ましい配位子のうちの1つは、ジホスホナイト(XI)またはBINOL基部単位をキラルジオール(B)若しくは(D)(例えばR1=R2=H;R3=Cl;R4=OCH3)に代えたその類似体である。しかし、配位子は普遍的に使用できるものではないので、特定の基質を水素化しなければならないとき、他のジホスホナイトもまた考慮しなければならない。例えば、β‐ケトエステル(III)を水素化する場合、ジフェニルエーテルから誘導される配位子(X)が好ましい。
Figure 2008545721
本発明は、キラルジホスホナイトとルテニウム(II)塩またはルテニウム(III)塩との錯体に関するだけではなく、プロキラルのケトン(I)、ケトエステル(III)及びケチミン(V)の不斉水素化反応の触媒として上記錯体を使用することにも関する。還元剤にはいろいろな化合物を使用できる。特に、H2に基づく水素化または水移動反応の場合には、ギ酸、アルコール類、ジチオン酸ナトリウム(sodium dithionite)、NaH2PO2といった還元剤が使用される。
本発明における好ましい態様の一つは、アルコールを還元剤且つ溶媒として用いた水移動反応である。この目的に多種のアルコールを使用でき、イソプロパノールやシクロヘキサノールが好ましく、イソプロパノールが特に好ましい。本発明の実施態様では、水素化または水移動反応を、塩基の存在下にて行う場合がある。使用に適した塩基には、NaOH、KOH、MgO、Na2CO3、K2CO3、NaF、KF、NaOCH(CH32、KOCH(CH32、NaOC(CH33またはKOC(CH33などがあり、このうちNaOH、KOH、NaOC(CH33またはKOC(CH33が好ましい。
対応する基質は、例えば、式(XXI)または式(XXIII)のように2つの位置で立体中心を有するβ‐ケトエステルであり、同様に還元されることができる
実施例
斉水移動反応典型的な方法:
[RuCl2(p‐シメネン)] 2(N)(1.22mg、2μmol)と式(XI)のようなキラルジホスホナイト配位子(0.010mmol)を、乾燥イソプロパノール(2.5ml)中で、アルゴン雰囲気下、80℃にて1時間、加熱した。この混合物を室温まで冷却後すぐに、塩基であるNaOH(0.04mmol;イソプロパノール中0.08M溶液を0.5ml)またはKOC(CH33(0.04mmol;イソプロパノール中0.08M溶液を0.5ml)を添加し、次にケトンであるアセトフェノン(0.4mmol)を添加した。この混合物をアルゴン雰囲気下、40℃にて所定時間(一般的には16〜96時間)攪拌した。試料を反応溶液から採取してGC分析の前に少量のシリカゲル中に通してから、ガスクロマトグラフィにより変換率(conversion)とエナンチオマー過剰率(ee)を測定した。
不斉H2水素化の典型的な方法:
[Ru(ベンゼン)Cl2] 2(N)(16mg、0.032mmol)とジホスホナイト(0.067mmol)を、25mlのシュレンク管に入れた。このシュレンク管をアルゴンガスで3回パージしてから、乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)(3ml)を添加した。得られた混合物を30分間100℃で加熱後、60℃に冷却した。減圧下にて溶媒を除去し、薄黄緑色の固体である触媒を得た。この触媒を乾燥ジクロロメタン(8ml)に溶解させ、アルゴンガスで既に3回パージしてあるバイアル8個(容量は、おのおの1ml)に均一に分配した。β‐ケトエステル(III)のようなケトンをおのおののバイアルに入れて、3mlのエタノールをそれぞれ加えた。次に、これらバイアルを高圧用オートクレーブに移した。水素ガスで3回パージした後すぐに、水素ガスにてオートクレーブ内を60バールの圧力に調節した。この反応物を60℃にて20時間以上攪拌子にて攪拌した。次にオートクレーブ内を室温まで冷却し、水素ガスを注意深く放出した。得られた試料をおのおのの反応溶液から取り出してGC分析の前に少量のシリカゲルにて処理し、ガスクロマトグラフィを用いて変換率とエナンチオマー過剰率(ee)を測定した。文献に記載の公知化合物との対比により、絶対配置を特定した。
表1に、キラル配位子にジホスホナイト(XI)を通常使用して、上記したケトンの不斉水移動反応をおこなったときの結果を示す。
表1は、上記方法と(R)‐BINOLで調製した配位子Lにジホスホナイト(XI)を使用したβ‐ケトエステルの不斉ルテニウム触媒水移動反応の結果である。BuはC(CH33である。
表2に、β‐ケトエステル(III)のH2による不斉水素の結果を示す。表2は、上記方法と(S)‐BINOLで調製した配位子であるジホスホナイト(X)を使用したH2によるβ‐ケトエステルの不斉ルテニウム触媒還元の結果である。
Figure 2008545721

Claims (21)

  1. ルテニウム塩をキラルジホスホナイトと反応させることによって製造されたキラルルテニウム錯体。
  2. 前記キラルジホスホナイトが、1に示される、一般構造のキラルジオールから誘導されている請求項1に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  3. 配位子の合成に使用される前記ジオールが、C、DまたはE中で示されるような軸性キラリティを有し、式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6基は、おのおの独立に、水素、おのおの官能基を有していてもよい及び/または架橋されていてもよい飽和炭素鎖、おのおの官能基を有していてもよい及び/または架橋されていてもよい芳香族及び複素芳香族おのおの官能基を有してもよい非芳香族の不飽和炭素鎖、シリル基、ハロゲン(F、Cl、BrまたはI)、ニトロ、ニトリル、エステル、アミド、アミン、エーテル基またはチオエーテル基を意味する、請求項2に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  4. 配位子の合成に使用される前記軸性キラリティを有するジオールが、配位子A、BまたはD1である請求項3に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  5. 前記ジホスホナイトの合成に使用される前記キラルジオールが、FのようなスピロジオールまたはG若しくはHのような中心性キラリティを有するジオールであり、式中、R1 R2 またはR 1 ≠R 2 であり、これらの基はメチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、カルボキシルまたはカルボキシアミドである請求項2に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  6. 請求項に記載のルテニウム錯体において、リン上のキラル、キラルジアミンから誘導されているルテニウム錯体。
  7. 前記キラルジアミンが、I、JまたはKであり、式中、R、R1、R2及びR 3 は、飽和C1‐C10炭素基、フェニルまたはナフチルのようなアリール基、−SO 2 6 5 のようなスルホニル、−C(O)OCH(CH 3 2 のようなカルボキシル基または−C(O)N(CH 3 2 のようなカルボキシアミド基である請求項6に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  8. 請求項に記載のルテニウム錯体において、リン上のキラルキラルアミノアルコールから誘導されているルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  9. 前記キラルアミノアルコールが、タイプL1またはL2のものである請求項8に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  10. 前記主鎖が、フェロセンに基づく主鎖を除いたアキラルである請求項1ないし9のいずれか1項に記載のルテニウム錯体。
  11. 前記アキラル主鎖が、U1ないしU15の基の1つから誘導される請求項10に記載のルテニウム錯体。
    Figure 2008545721
  12. ルテニウム(II)塩が前記ルテニウム錯体の製造のために使用される請求項1ないし11のいずれか1項に記載のルテニウム錯体。
  13. 前記ルテニウム(II)塩が、M、N、O、P、Q、R、SまたはT
    Figure 2008545721
    (式中、XはCl、Br、I、OAc、OC 6 H 5 、SC 6 H 5 AcAc、OTfNHAcである)
    ある請求項12に記載のルテニウム錯体。
  14. ルテニウム(III)塩が前記ルテニウム錯体の製造のために使用される請求項1ないし11のいずれか1項に記載のルテニウム錯体。
  15. 前記ルテニウム(III)塩が、RuX 3
    (式中、XはCl、Br、I、SC 6H5、AcAc、OTfである)
    ある請求項14に記載のルテニウム錯体。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1項に記載のキラルルテニウム錯体を使用することを特徴とする、プロキラルであるケトン、β‐ケトエステル及びケチミンの不斉ルテニウム触媒還元の方法。
  17. H2が還元剤として使用される請求項16に記載の方法。
  18. アルコール、ギ酸、ギ酸ナトリウム、ギ酸アンモニウムまたはタイプNa2S2O3若しくはNaH2PO2で示される無機還元剤が、水移動反応に使用される請求項16に記載の方法。
  19. 還元剤としてイソプロパノールまたはシクロヘキサノールを使用する請求項18に記載の方法。
  20. 塩基が反応混合物に添加される請求項17ないし19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記塩基が、NaOH、KOH、MgO、Na2CO3、K2CO3、NaF、KF、NaOCH(CH32、KOCH(CH32、NaOC(CH33またはKOC(CH33である請求項20に記載の方法。
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