JP2008541324A - 複数の放射ビームを用いる光学走査装置 - Google Patents

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Abstract

1つまたはそれ以上の従来技術の問題を解決できる、複数放射ビームによる光学走査装置を提供すること。および、少なくとも3つの異なった放射ビームを使用する、改良された光学走査装置を提供すること。光学記録キャリアの情報層を走査するための光学走査装置。前記装置は、少なくとも第一の放射ビームを第一の光経路に沿って供給するための光源と、第二の放射ビームを第二の異なった光経路に沿って供給するための高原とを備える。対物レンズ・システムは前記放射ビームを情報層上に収束させる。ビーム屈折部は、当該第二の放射ビームを前記レンズ・システムの光軸方向に屈折させるように配置されている。前記ビーム屈折部は、少なくとも1つの流体を含む。コントローラは、前記流体の構成を変えることによって、前記ビーム屈折部によって与えられる屈折の量を予め決められた範囲にわたってコントロールするために備えられている。

Description

本発明は、少なくとも2つの放射ビームを用いる光学走査装置、およびそのような装置の製造方法に関する。本発明の特別な実施例は、コンパクトディスク(CD)、一般的なデジタル多目的ディスク(DVD)、およびブルーレイ・ディスク(Blu-rary Disk)のような所謂次世代DVD等の光学記録キャリアの2つ以上の異なったフォーマットに適合する光学走査装置での使用に適している。
光学記録キャリアは、一般に特別な波長の放射ビームによって走査されるように設計されており、情報の記録には様々な異なったフォーマットが用いられる。たとえば、コンパクトディスク(CD)は、785nm付近の波長(λ)を持つ放射ビームで走査されるように設計されており、CD−A(オーディオCD)、CD−ROM(読み出し専用CD)、およびCD−R(一度だけ書き込み可能なCD)等がある。一方、DVDは650nm付近の波長を持つ放射ビームで、また、ブルーレイ・ディスクは450nm付近の波長を持つ放射ビームで走査されるようにそれぞれ設計されている。一般に、波長が短くなるほど光ディスクの容量は大きくなり、たとえば、ブルーレイ・ディスクフォーマットのディスクはDVDフォーマットのディスクよりもストレージ容量が大きい。
光学走査装置は、異なったフォーマットの光学記録キャリアに適合できること、たとえば、1つの対物レンズ・システムを用いながら、異なった波長を持つ放射ビームに応答して、異なったフォーマットの光学記録キャリアを走査できることが望ましい。たとえば、より大きな記録容量を持つ新しい光学記録キャリアが導入された場合、この新しい光学記録キャリアが後方互換性を持つように、すなわち既存のフォーマットを持つ光学記録キャリアを走査できるように、新しい光学記録キャリアに情報の読み出しおよび/または書き込みを行う能力を持たせることが望ましい。
残念ながら、ある波長で読み出しを行うように設計された光ディスクが、必ずしも別の波長で情報を読み出せるとは限らない。たとえば、CD−Rフォーマットのディスクの場合、λ=785nmの走査ビームで高い変調度を得るために、記録スタックに特殊なダイ(色素)が塗布されなければならない。λ=660nmでは、このディスクから得られる変調信号は極めて小さく(色素の波長感度により)、この波長での読み出しは困難である。
異なったフォーマット間で互換性を持たせるためには、光学走査装置は、該当する各波長で放射ビームを提供するように設計された光源を備えていなければならない。各波長のためには別々の個別光源が用いられる。別の方法として、多波長の光源(たとえば、デュアル波長レーザー)を使用することもできる。どちらの方法も、典型的には異なった位置から、および/または異なった角度で出力される異なった放射ビームを生成する。言い換えれば、複数の異なった放射ビームが単一の共通光経路に沿って出力されることはない。
たとえば、シングルチップのマルチ・レーザー光源の場合、個々のレーザーは典型的には半径方向の走査方向(光ディスクの走査方向(円周方向)に対して)に約100ミクロン間隔で分離されている。結果として、異なったレーザーの光軸が一致することはなく、従って、光学記録キャリアから反射される放射ビームのすべてを検知するために単一の検知器システムを使用することは難しくなっている。さらに、対物レンズには1つまたは複数のビームが斜めから入射するため、コマ収差が発生し、これによって位置合わせ誤差に対するシステムの余裕度が減少することになる。
この問題に対する1つの解決策は、2つの異なった放射ポイントから放射された2つの放射ビームの光軸を整合させるために回折格子を使用することである。特許文献1は、そのような回折要素を含む光ピックアップ装置を記述している。この回折要素は、段差状の回折要素である。段差のサイズは、第一の放射ビームが回折されることなく回折要素中を通り抜ける一方、第二の異なった波長の放射ビームは回折要素によって回折されるように選択される。
回折要素は比較的損失があっても構わない。しかし、3つまたはそれ以上の異なった波長の放射ビームを用いる光学走査装置の場合は、入射放射ビームの高効率伝達と十分な位置合わせ余裕度(製造上の余裕度を確保するための)の両方を備えた適切な回折格子を設計することはかなり難しい。
特許文献2は、くさびの形状をしたプリズムの使用について記述している。このプリズムは回転することができ、光ディスク上の光点の位置にビームを移動させることができる。このプリズムは、第二の光ビームからの光点がディスク上で第一の光ビームからの光点と同じ位置に入射することを保証するように回転される。そのようなシステムの短所は、プリズムの移動のためにメカニカルな動作を必要とすることである。メカニカルな動作を要求するビーム偏向装置の使用は、そのような装置がメカニカルな疲労を起こしがちであり、および/または振動に影響されやすいため、好ましくない。
米国公開公報第2002/01142527号 米国特許第5,278,813号
発明が解決しようとする課題は、本明細書または他で言及される従来技術の問題を解決できる、複数放射ビームによる光学走査装置を提供すること、および少なくとも3つの異なった放射ビームを使用する、改良された光学走査装置を提供することである。
本発明の第一の観点によれば、光学記録キャリアの情報層を走査するための光学走査装置が提供され、この光学走査装置は、少なくとも第一の光経路に沿って第一の偏光の第一放射ビームを、および第二の異なった光経路に沿って第二の異なった偏光の第二放射ビームを提供するための放射源と、前記情報層に当該放射ビームを収束させるための光軸を持つ対物レンズ・システムと、複屈折材料の層を備える少なくとも一つのビーム屈折部であって、当該偏光された各放射ビームが、前記複屈折材料を通過することにより異なった屈折率を有するように配向され、少なくとも当該第一放射線ビームを前記光学軸の方に屈折させるビーム屈折部と、を備える。
複屈折材料は、少なくとも2種類の異なった屈折率を持つ材料である。ビーム屈折部は、放射ビームが偏向(つまり、光軸に沿って/光軸の向きに)される角度を変える、入射放射ビームの偏光を使用する。このように、可動機械要素を必要としないビーム屈折部が設けられている。
この光学走査装置は、前記光学記録キャリアから反射する各当該放射ビームの少なくとも一部分を検知する検知器と、前記放射源から受信される前記入射放射を前記光学記録キャリアに伝送し、かつ前記光学記録キャリアから受信される当該反射放射ビームを前記検知器に伝送するビーム・スプリッタと、を備え、ビーム屈折部の少なくとも一つが放射源とビーム・スプリッタとの間に位置しても良い。
この光学走査装置は、前記光学記録キャリアから反射される各当該放射ビームの少なくとも一部分を検知する検知器と、前記放射源から受信した前記入射放射を前記光学記録キャリアに伝送し、かつ前記光学記録キャリアから受信される当該反射放射ビームを前記検知器に伝送するビーム・スプリッタと、を備え、ビーム屈折部の少なくとも一つが、前記ビーム・スプリッタと前記検知器との間に位置しても良い。
この光学走査装置は、前記光学記録キャリアから反射される各当該放射ビームの少なくとも一部分を検知する検知器と、前記放射源から受信される前記入射放射を前記光学記録キャリアに伝送し、かつ前記光学記録キャリアから受信される当該反射放射ビームを前記検知器に伝送するビーム・スプリッタと、を備え、ビーム屈折部の少なくとも一つが、前記ビーム・スプリッタと前記光学記録キャリアの位置との間に位置しても良い。
この複屈折材料は、放射ビームの光学路を横切って延在する2つの表面を有し、第一表面は第一放射ビームを光学軸に向かって屈折させ、第二表面は第一放射ビームを実質上光学軸に沿って屈折させても良い。
このビーム屈折部は、前記複屈折材料と接触しかつ前記光学放射ビームの前記光学路を横切るように延在し、複屈折材料の最大屈折率以上でありかつ該複屈折材料の最小屈折率以上である屈折率を有し、偏光された放射ビームの少なくとも一つが前記複屈折材料を通過することによって実質上前記屈折率を有するように、前記複屈折材料の前記優先軸が配向されても良い。
このビーム屈折部は、優先軸を有する複屈折材料の付加層を有し、この優先軸は、各偏光された放射ビームが、前記複屈折材料の前記付加層を通過して異なる反射率を有するように配向されても良い。
このビーム屈折部は、前記ビームの実質的屈折なしに、前記放射源により供給される前記放射ビームの少なくとも一つを伝送しても良い。
この放射源は、第三の異なった光学路に沿って第三放射ビームを提供し、各放射ビームが異なった波長を持ち、前記光学走査装置が、さらに、入射放射ビームの偏光を変更させる少なくとも一つの半波長板を供え、前記半波長板が、少なくとも一つの当該放射ビームの偏光を変更させかつ少なくとも他の一つの当該放射ビームの偏光を変更させなくても良い。
この光学走査は、偏光された異なった放射ビームが、前記複屈折材料を通過することにより異なった屈折率を有するように配向されている複屈折材料を備え、半波長板が二つの前記ビーム屈折部の間に位置されている少なくとも1つの別のビーム屈折部を備えても良い。
本発明の第二の観点によれば、光学記録キャリアの情報層を走査するための光学走査装置の製造方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの放射ビームを第一の光経路に沿って、かつ第二の放射ビームを第二の異なった光経路に沿って、提供するための光源を提供し、放射ビームを当該情報層に集光させるための光学軸を有する対物レンズ・システムを供給し、偏光された放射ビームのそれぞれが、前記複屈折材料を通過することで異なった屈折率を有するように配向され、少なくとも第一放射ビームを前記光学軸の方に屈折させる複屈折材料を備える、少なくとも1つのビーム屈折部を供給する。
本発明は、異なった放射ビームを光学軸に偏向させる適切なビーム屈折部を、複屈折材料を用いて実行することを実現させた。複屈折材料とは、光ビームの異なった偏光成分に対し、少なくとも二つの異なった屈折率を有する材料である。この複屈折材料は、ビーム屈折部内で使用され放射ビームの屈折に対し少なくとも一つの表面を提供する。屈折は、放射ビームが、放射ビームの位相速度が相違する(つまり、これらの材料の屈折率が異なっている)二つの媒体間の境界を横切る際に発生する現象である。このことは、スネル(Snell)の法則に従って放射ビームの進行方向に変化をもたらす。屈折率が異なる媒体間の境界での屈折の程度(すなわち、放射ビームの入射角と屈折角との相違)は、これら二つの媒体間の屈折率の相違に依存する。
従って、境界を規定する媒体の一つ(つまり、複屈折材料の表面)に複屈折材料を使用することにより、この境界により提供される屈折率の程度は、入射ビームの偏光に依存することになるであろう。
以下、このようなビーム屈折部を含む光学走査装置について説明した後、このビーム屈折部をさらに詳細に説明する。
図1は、第一の放射ビーム4を用いて第一の光学記録キャリア3の第一の情報層2を走査する、対物レンズ8を備えた装置を示す。
光学記録キャリア3は、その一方の側に情報層2が配置された透明層5を備えている。透明層5から見て外方に向いている情報層2の表面は保護層6によって環境の影響から保護されている。装置に面している透明層側は入射面と呼ばれている。透明層5は、情報層2に対してメカニカルな支持を提供し、光学記録キャリア3の基板として働く。これに代わる方法として、透明層5は情報層2を保護する機能のみを持ち、一方、メカニカルな支持は情報層2の他の側上にある層、たとえば保護層6、または追加の情報層と最も上層の情報層に接続された保護層によって提供されるという構成法も可能である。図1に示した実施例においては、情報層が透明層5の厚さに相当する第一の情報層の深さ27を持つことに注意する必要がある。情報層2はキャリア3の表面である。
情報は、図には示されていないが、実質的に平行で、同心円状または螺旋状のトラックに配列され、光学的に検出可能なマークの形で記録キャリアの情報層2上に保存される。トラックは、フォーカスされた放射ビームのスポットによって追随される経路である。マークは光学的に読み出せる任意の形状、たとえばピット、または周囲とは異なった反射係数、または磁化方向を持った領域、またはこれらの組み合わせの形をとる。光学記録キャリア3はディスクの形状をとることができる。
図1に示すように、光学走査装置1は光源7、コリメータ・レンズ18、ビーム・スプリッタ9、光軸19aを持つ対物レンズ・システム8、および検知システム10を含んでいる。さらに、この光学走査装置1は、サーボ回路11、フォーカス・アクチュエータ13、およびエラー訂正用の情報処理ユニット14を含んでいる。
この特別な実施例では、光源7は、第一の放射ビーム4、第二の放射ビーム4'、および第三の放射ビーム4"を連続的、かつ別々に供給するように設計されている。たとえば、光源7は、放射ビームの2つ、4と4'を連続的に供給する同調可能な半導体レーザーと、第三の放射ビーム4"を供給する別のレーザーとの組み合わせ、またはこれらのビームを別々に供給する3つの半導体レーザーで構成することができる。たとえば、光源7の異なった物理的位置から、および/または対物レンズ・システムの光軸19aに対して異なった角度で、2つまたはそれ以上の放射ビームを放射することも可能である。典型的には、各放射ビームは発散的であって、平行した光軸に沿って異なった位置から放射される。たとえば、放射ビームの放射ポイントが光源7から100ミクロン離れていれば、放射ビームの光軸は100ミクロン程度離れて平行になる。この放射ビームの間隔は、通常、(光学記録キャリア上において、ビームによって走査される方向に対して)半径方向の走査方向にある。
放射ビーム4は、波長λと偏光pを持ち、放射ビーム4'は波長λと偏光pを持ち、放射ビーム4"は波長λと偏光pを持つとする。波長λ、λおよびλは、すべて異なる。任意の2つの波長の差は等しいか、または20nm以上、できれば50nm以上あることが望ましい。2つまたはそれ以上の偏光p、pおよびpは、互いに異なっていても構わない。
コリメータ・レンズ18は、発散的な放射ビーム4を十分に平行化されたビーム20に変換するために光軸19a上に配置されている。同様に、コリメータ・レンズは、放射ビーム4'と4"を、それぞれが十分に平行化されたビーム20'と20"の2つのビームに変換する(図1では示されていない)。
ビーム・スプリッタ9は、放射ビームを対物レンズ・システム8に向けて送出するように配置されている。図の例では、放射ビームは、ビーム・スプリッタ9を経由して対物レンズ・システム8に向けて送出される。ビーム・スプリッタ9は、平坦な平行板で形成され、光軸に対して角度α、できれば45°傾けて配置されることが望ましい。この特別な実施例においては、対物レンズ8の光軸19aは光源7の光軸と共通である。
ビーム屈折部30は、光軸19a上に配置されている。この特別な実施例においては、ビーム屈折部30は、コリメータ・レンズ18と対物レンズ・システム8の中間に配置されている。
各放射ビームは、ビーム屈折部30を通して伝達される。さらに、このビーム屈折部30は、各放射ビームを対物レンズ・システム8の光軸19aに向けて方向づけるように配置されている。この特別な実施例においては、光軸19aは光源7の光軸と共通である。すなわち、放射ビームのうちの少なくとも1つは光軸19aに沿った光軸を持っている。既に光軸19aに合わせて調節されたそのような放射ビームのいずれかが、ビーム屈折部30による屈折を受けることなく伝達される。光軸19aに合わせて光軸が調節されていない放射ビームはすべて、ビーム屈折部30によって光軸19aに向けて方向づけられる。ビーム屈折部30は、光軸に合わせるように、つまり各ビームの経路が光軸19aに沿うように整列されていないビームを屈折させるように設計されていることが望ましい。
各放射ビームを光軸19aに整列させるためには、一般に2つの屈折接触面が必要である。第一の屈折接触面は、光軸19aの方向に放射ビームを屈折させる、つまり光軸19aに向かう角度を持って配置される。第二の屈折接触面は、放射ビームの光経路を、光軸19aに沿うように再度屈折させる。
対物レンズ・システム8は、平行化された放射ビーム20を、第一のフォーカスされた放射ビーム15に変換して、第一の走査スポット16を情報層2内の、図に示された位置に形成するように構成されている。
走査中は、記録キャリア3はスピンドル上で(図1には示されていない)回転しており、情報層2は透明層5を通して走査される。フォーカスされた放射ビーム15は情報層2の上で反射されて反射ビーム21を形成し、前方収束ビーム15の光軸上を戻る。対物レンズ・システム8は、反射された放射ビーム21を、反射された平行放射ビーム22に変換する。
ビーム・スプリッタ9は、反射された放射ビーム22の少なくとも1部を検知システム10に向けて伝送することによって、前方放射ビーム20を反射された放射ビーム22から分離する。図示した例の場合、反射された放射ビーム22は、ビーム・スプリッタ9内のプレートからの反射によって検知システム10に向けて伝達される。図に示された特別な実施例の場合、ビーム・スプリッタ9は偏光性ビーム・スプリッタである。4分の1波長板9'が、光軸19に沿ってビーム・スプリッタ9と対物レンズ・システム8の間に置かれている。この4分の1波長板9'と偏光性ビーム・スプリッタ9の組み合わせによって、反射された放射ビーム22の大部分が検知システムの光軸19bに沿って検知システム10に向けて伝達されることが保証される。少なくとも屈折光22の少なくとも一部を検知システム10に伝送するビーム・スプリッタ9により、検知システムの光学軸19bは、光学軸19aに連続している。
検知システム10は、収束レンズ25と検知器23から成り、反射された放射ビーム22の当該部分を捉えるように設計されている。
検知器は、反射された放射ビームの当該部分を1つまたはそれ以上の電気的信号に変換するように設計されている。
信号の1つは情報信号であり、その値は情報層2上で走査された情報を表している。この情報信号はエラー補正のために情報処理ユニット14で処理される。
検知システム10からの他の信号はフォーカス・エラー信号とラディアル・トラッキング・エラー信号である。フォーカス・エラー信号は走査スポット16と情報層2間のZ軸方向の高さの差を表している。この信号は「非点収差法」によって生成されることが望ましい。「非点収差法」は、とりわけ、G. Bouwhusis, J. Brarart, A. Huijiser等による「光ディスク・システムの原理(Principles of Opticarl Disc Systems)」、pp.75-80(Adarm Hilger 1985,ISBN 0-85274-785-3)により周知の方法である。ラディアル・トラッキング・エラー信号は、情報層2のXY平面内の走査スポット16と情報層2内のトラックの中心間の距離を表している。この信号はG. Bouwhuis等による前記書籍のpp.70-73で知られる「ラディアル・プッシュプル法(Rardiarl push-pull method)」で生成することができる。
サーボ回路11は、フォーカス・エラー信号とラディアル・トラッキング・エラー信号に応答して、それぞれフォーカス・アクチュエータ12とラディアル・アクチュエータ13を制御するためのサーボ・コントロール信号を提供するように設計されている。フォーカス・アクチュエータ12は、Z軸に沿った対物レンズ8の位置を制御し、走査スポット16を実質的に情報層2の平面と一致させる。ラディアル・アクチュエータ13は、走査スポット16の半径方向の位置を制御し、対物レンズ8の位置を変えることによって、情報層内で走査スポット16の半径方向の位置を実質的にトラックの中心線と一致させる。
対物レンズ8は、平行化された放射ビーム20を第一の開口数NAを持つフォーカスされた放射ビーム15に変換し、走査スポット16を形成するために配置されている。言い換えれば、光学走査装置1は波長λ、偏光p、および開口数NAを持つ放射ビーム15を用いて第一の情報層2を走査することができる。
さらに、本実施例の光学走査装置は、放射ビーム4'を用いて第二の光学記録キャリア3'の情報層2'を走査すること、および放射ビーム4"を用いて第二の光学記録キャリア3"の情報層2"を走査することも可能である。従って、対物レンズ8は、平行化された放射ビーム20'を第二の開口数NAを持つフォーカスされた放射ビーム15'に変換し、第二の走査スポット16'を情報層2'上の位置に形成する。また、対物レンズ8は、平行化された放射ビーム20"を第三の開口数NAを持つフォーカスされた放射ビーム15"に変換し、第三の走査スポット16"を情報層2"上の位置に形成する。
誤差信号を供給する際に用いるために、走査スポット16、16'、16"の何れか1つまたはそれ以上が2つの追加スポットで形成される。これらの関連した追加スポットは、光ビーム20の経路内に適切な回折要素を配置することによって形成することができる。
光学記録キャリア3と同様に、光学記録キャリア3'は、第二の情報層の深さ27'を持ち、その片側に第二の情報層2'が配置されている第二の透明層5'を含んでいる。さらに、光学記録キャリア3"は、第三の情報層の深さ27"を持ち、その片側に第二の情報層2"が配置されている第三の透明層5"を含んでいる。
本実施例においては、光学記録キャリア3、3'および3"は、たとえば、それぞれ「ブルーレイ・ディスク(Blu-rary Disc)」、DVDフォーマットのディスク、およびCDフォーマットのディスクに対応する。従って、波長λは、365nmから445nmまでの範囲の波長であり、できれば405nmであることが望ましい。開口数NAは、読み出しモードと書き込みモードのどちらでも約0.85に等しい。波長λは、620nmから700nmまでの範囲の波長であり、できれば650nmであることが望ましい。開口数NAは、読み出しモードでは約0.6に、また書き込みモードでは約0.65に等しい。波長λは、740nmから820nmまでの範囲の波長であり、できれば785nmであることが望ましい。開口数NAは、CDフォーマットのディスクから情報を読み出すためには0.5以下、できれば0.45が望ましく、CDフォーマットのディスクに情報を書き込むためには0.5から0.55の間が望ましい。
図2は、本発明の別の実施例による走査装置の一部を通る放射経路の単純化された概略図である。図2に示された走査装置は、一般に、図1に示された装置に対応しており、同様の機能を図示するために同じ参照番号が用いられている。この特別な実施例においては、ビーム屈折部30は、(図1の場合のように)コリメータ18と光学記録キャリア3の間に置かれる代わりに、光源7とビーム・スプリッタ9の間の放射経路に置かれている。ビーム屈折部30が、ビーム・スプリッタ9と光学記録キャリア3との間に位置する図1に示される実施例の場合、ビーム屈折部30は、「前進方向」で放射ビームを光学軸19aに向けられるように、つまり、放射ビームが、光学走査装置に向けられるように、構成されている。光学記録キャリアから反射した放射ビームがビーム屈折部30を通過する「逆方向」の場合、放射ビームは、図1に示される構成により光学軸19aから離れる向きに向けられる。図2に示される構成は、検知器23に入射したスポットは、同軸である、つまり、これらのスポットは、互いに位置がずれていない。
しかしながら、ビーム屈折部30が、放射源7とコリメータ18との間の発散ビーム内に置かれるので、批点収差が、伝送される放射ビームに導入されることになる。光学記録キャリア3に情報層3に入射した結果得られるスポット16に影響するこのような如何なる非点収差も阻止するために、非点収差補正板32を放射ビーム路に加えても良い。この非点収差補正板32は、放射ビーム路内のビーム・スプリッタ9とコリメータ18との間に置かれる。この非点収差補正板は、透明板である。この非点収差補正板32は、例えば、ビーム屈折部30により、望ましくない非点収差ビームが導入された、伝送された放射ビームを補正するように構成されている。板32は、反対の非点収差を与え、ビームからの望ましくない非点収差をキャンセルするように構成されている。例えば、この非点収差補正板は、補正目的のために伝送されたビームに所望のレベルの非点収差が提供されるように、一つ以上の屈折面を備えることが出来る。
ビーム・スプリッタ9とコリメータ18の間に非点収差補正板32を配置することによって、光学記録キャリア3から反射された放射ビームはこの相関板32のみを通過し、ビーム屈折部30は通過しなくなる。結果として、ビーム・スプリッタ9によって検知器23に向けて伝達される、この反射されたビームは、非点収差を含むであろう。上述の非点収差法においては、検知器に入射されるビームが、フォーカス・エラー信号を決定するために望ましい非点収差を持つことを保証するために、典型的には図1に示されるようなレンズが使用される。この特別な実施例においては、望ましい非点収差の量は非点収差補正板32によって与えられるため、レンズ25はこの光学走査装置から取り除くことができる。
本願明細書において記述されるビーム屈折部は、スプリッタ9と検知器23の間の、図2の点線31によって示される位置に置くこともできる。このような位置に位置するビーム屈折部は、例えば、別々の4分割フォトセンサによる検出を必要とする異なる波長の/異なる位置での放射ビームを防止するために、異なる波長の放射ビームが、単一の検出器システムに確実に入射するように使用することができる。
放射源とスプリッタ9との間、またはスプリッタ9と光学記録キャリア3との間にビーム屈折部30を置くことに代えて、またはこれらの位置の何れかに位置するビーム屈折部と連動させて、ビーム屈折部を、位置31に位置させることもできる。例えば、スプリッタ9と光学記録キャリア3の間に第一ビーム屈折部を置くことは、異なる放射ビームが、実質的に同じスポットで光学記録キャリアに入射することを確実にし、その後、スプリッタ9と検知器23の間に位置するビーム屈折部によって、反射された各放射ビームを、単一の検出器システム(例えば、単一の4分割フォトセンサ)によって検出することを確実にするために、使用することができる。
図3は、複屈折材料332の層が組み込まれたビーム屈折部330の一例を示す。複屈折材料332は、本実施例の場合、さらに2枚の層334、336の間にはさまれている。両方の付加層334、336は、透明である。各々の層332、334、336は、要素の光軸(図3に示される具体例の場合、光学レンズ系の光軸19aと共通する)を横切って延在する。横切ってと言う用語は、交差してと言う意味に解され、かつこれらの層が平面に限定されるものではない。
図示される特定の具体例の場合、層334および336は、通常の材料により形成される。この特定の例では、これらの層は、両方とも、屈折率ntを有する。ここで、n≧nt≧nであり、nおよびnは、それぞれ、複屈折材料の最大および最小の屈折率である。複屈折材料の表面のうちの少なくとも一方は、ビーム屈折部の光軸に直交していない。ここに図示した例では、複屈折材料332は、光軸の垂直線に対しΦをなす(材料334との境界によって規定される)第一表面を有する。複屈折材料332は、また、光軸の垂直線に対し角度Φで、(材料336との境界によって規定される)第二裏面を有する。図3の場合、横断する点線が光軸との垂直線を表し、かつ実線の横断線が、材料の間の境界またはインタフェースを表す。
ΦおよびΦがゼロでないことが、この後判るであろう。このように、光軸と平行して、関連する表面に入射する如何なる放射のビームも、(インタフェースを規定している2つの媒体の間に屈折率の相違点があると仮定して)インタフェースによって屈折させられるであろう。
複屈折材料を通過する放射ビームが経験する屈折率は、放射ビームの偏光に依存する。例えば、(複屈折材料が適切に配置されている仮定すると)複屈折材料を通過する垂直に偏光した放射ビームが、屈折率nを経験することができ、水平に偏光した材料を通過する放射ビームは屈折率nを経験することができる。このように、各放射ビームの偏光は、放射ビームが2つの媒体の間の任意の所定の表面/インタフェースで屈折する程度を制御するであろう。
複屈折材料の屈折率は、方向によって変化する。複屈折性の程度は、屈折率の最大値と最小値の間の差である。複屈折性は、材料の非等方性、例えば、結晶の異方性、分子配向、凍結(frozen in)または圧力、により発生する。非等方性のため、各材料は、優先軸を有するとみなすことができる。例えば、液晶では、優先軸は、ディレクターと称され、かつ細長い分子の平均方位に対応する。配向されている複屈折材料の参照は、特定の方向に配向されている複屈折材料の優先軸の概念を含む。
このように、放射ビームの偏光と異なる境界の角度を適切に制御することによって、ビーム屈折部は、入射放射ビームの光学路の任意の所望の変化を提供するように構成することができる。
例えば、複屈折材料の第一および第二表面の角度を適切に制御することによって、軸から外れた入射放射ビームのパスを光軸の方に偏向させるように、第一表面を構成することができる。第二表面も、同様に、入射放射ビームを光軸と平行の方向に屈折させるように、構成させることができる。複屈折材料の厚み(すなわち、光軸に沿った複屈折材料層の長さ)の適切な選択によって、放射ビームが、その表面が光軸と交差する位置で第二表面と交差する場合、(すでに、第一表面によって屈折されている)放射ビームを光軸に沿うように向けるように、第二表面を、構成することができる。
ビーム屈折部は、入射放射ビームにいかなるビーム偏向も提供しない、すなわち、入射放射ビームを屈折させないように、構成することもできる。これは、複屈折材料を通過する放射ビームによって経験される屈折率が、隣接する媒体の屈折率(例えば、nt)と(実質的に)等しいことを確実にすることによって達成させることができる。
他のビーム屈折部のさまざまな構成も、構成させることができる。例えば、付加層334、336の屈折率を、異ならせることもできる。これらの層の一つ以上を、複屈折とすることもできる。これに代えて、2つの外層を複屈折材料によって形成し、(図3において層332として図示されている)中心層を、均一の屈折率とすることも出来る。これらの複屈折材料は、同一材料とする、または、屈折率が異なる範囲を有する異なる複屈折材料とすることも出来る。
ビーム屈折部は、複屈折材料の単一の層のみで形成することもできる。これに代えて、それを、二層以上の材料(それらのいかなる層も、複屈折とすることができる)により形成することもできる。
上述した実施例の場合、ビーム屈折部は、光出力を有しないものとした。すなわち、それは、放射ビームを収束させる(または発散させる)ことはせず、単に、各々の表面が平面であることによりビームのパスを変えることのみである。他の実施態様の場合、ビーム屈折部は、例えば、曲面を提供することによってまたはインタフェースによって、光出力を有することができる。このような光出力は、光学記録キャリアの表面に放射ビームを集束させることに適していることになる。
図4〜6は、各々、一つ以上のビーム屈折部30a-30dが組み込まれた光学走査装置のより簡略化された動作モードを示す。図4および5に図示された光学走査装置の場合、二つの放射源7a、7bが設けられている。図6は、3つの放射源7a、7bおよび7cを含む光学走査装置を示す。各放射源7a、7b、7cは、別々の異なる放射のビームを提供するように配置されている。放射のビームの各々は、それぞれの光学記録キャリアの情報層を走査するために使用される。例えば、図4および5は、光学記録キャリア3の第一型の情報層2を走査するために用いられる放射源7aからの放射ビームを示す。説明の容易さのために、中間にある光学コンポーネント(例えば、スプリッタ、コリメータ、対物鏡など)は、いずれも、図示されていない。
各放射源7a,7b,7cは、放射の別々のビームが、光学走査装置の光軸19aと実質的に平行となるように配置されている。放射源のうちの1つ7bは、光軸19aと位置合わせされるビームを提供するように構成される。他の放射源7a、7cは、光軸19aと平行してはいるがそれとは分離している放射ビームを提供するように構成されている。説明の容易さのために、この分離は、誇張されている。放射ビームの分離の標準値は、放射源から放出される際、光軸19aから200ミクロン(およびしばしば、ほぼ100ミクロン)未満である。図において、各放射ビームの主光線のみが、図示されている。
図4に示される実施例の場合、ビーム屈折部30aは、放射ビームを放射源7aから光軸19aに偏向させるのみであるように構成されている。放射ビームの中心部のみが、矢によって示されている。本願明細書において記述されているように、ビーム屈折部30aは、複屈折材料を備える任意のビーム屈折部とすることが出来る。光学走査装置を、ビーム偏向器30aをコリメータに隣接させ、コリメータ・レンズの焦点距離をほぼ10mmにして、図1のように構成すると、放射ビームのパスは、10ミリラジアン傾く。ビーム屈折部に1mmの厚さ(すなわち、光軸に沿った長さ)が使用される場合、光学通路は、ほぼ10ミクロンシフトする。このような小さいシフトは、光学走査装置の読出しパフォーマンスに(すなわち、光学記録キャリアを走査する光学走査装置の能力において)、無視できる影響しか及ぼさない。
図5に示した他の実施例の場合、ビーム屈折部30bは、放射源7aから放射ビームを光軸19aの方に屈折させるのみならず、その後、放射ビームを光軸19aに沿って屈折させるように構成されている。放射源7aからの放射ビームは、実質的に光軸19aに沿うように位置合わせされる。このビーム屈折部は、放射源7bからのこの第二放射ビームの光軸が、実質的に放射ビームの光軸と一致するように、放射源7aからの放射ビームを屈折させるように構成されている。
単一ビーム屈折部30aは、例えば、図3に関連して記載された要素330と同様な機能を提供するために、使用することができる。これに代えて、2つの別々のビーム屈折部を、同じ機能を提供するために使用することもできる。
図6は、二ビーム屈折部30c、30dが組み込まれているこの事例における、光学走査装置の他の実施を示す。加えて、光学走査装置は、少なくとも一つの当該ビームの偏光を変えるように構成される偏光変更要素301を含む。
偏光変更要素は、当該ビームのうちの2つの偏光を変えるように構成させることができる。しかしながら、この実施例の場合、偏光変更要素301の機能は、波長に依存し、かつ、予め定められた波長の当該ビームのうちの1つの偏光のみを変更するように構成されている。偏光変更要素301は、異なる波長の他のビームの偏光を変えないように構成されている。偏光変更要素は、2分の1波長板である。このように、これは、適切な波長のビームに対し、水平偏光された光を垂直偏光された光、およびその逆に変更させることができる。
図示したこの実施例の場合、放射源7aは、pに直角の偏光pを有する放射を発する放射源7bおよび7cによって、第一偏光pを有する放射を発する。ビーム屈折部30cは、一方の偏光(p)を有する放射を屈折させ、かつ他の偏光(p)の光を要素30cによる実質的な屈折なしに伝送させることを可能にするように構成されている。ビーム屈折部30dは、逆の機能を実行する、すなわち、偏光pの光を屈折させ、かつ、偏光pの光を屈折させずに伝送するように構成されている。
「実質的な屈折なし」と言う用語は、調整されている放射ビームから生じるスポットの位置により光学装置のパフォーマンスを変える量の分、放射ビームが、偏光変更要素の範囲内の屈折によって偏向されずに、放射ビームが、ビーム屈折部を介して伝送される、ことを示す。このように、非屈折とは、実質上、0.1度未満の屈折角である。
このように、屈折部30cは、放射源7aからの放射を光軸19aの方へ屈折させるように機能する。他の偏光の放射は、放射源7bおよび7cから、ビーム屈折部30cを介して妨げられずに送信される。
この実施例の場合、偏光変更要素301は、放射源7bから発される波長の放射の偏光のみを変更させるように構成されている。要素301は、二つのビーム屈折部の間に位置決めされる。このように、放射源7bからの放射は、ビーム屈折部30dに入射する際、(偏光pに直角の)偏光pである。このように、放射源7aおよび7bからの偏光pのビームは、ビーム屈折部30dを介して実質的な屈折無しに伝送される。ビーム屈折部30dは、(放射源7cから)の偏光pの放射を光軸19aの方へ屈折させるように構成されている。
このように、ビーム屈折部の適切な適用およびビーム屈折部の間に位置させた偏光変更要素によって、別々の放射源からの各々の放射ビームが、光学記録キャリア3の情報層2上の類似スポットに収束されるように構成することができる。
要素30c、30dおよび301は、個別要素として示されたが、複合構造を採用して、要素の全てを組み込むことも可能であることは理解されるであろう。例えば、当該ビーム屈折部の異なる表面によって提供されるビーム屈折部30cおよび30dの機能を有する、(2分の1波長板のような)偏光変更要素は、単一ビーム屈折部の複屈折材料の範囲内に組み込むことができる。
光学走査装置に複屈折材料を使用するビーム屈折部を組み込むことによって、機械的疲労なしに、かつビーム屈折部による放射損失を相対的に低くして、マルチ放射ビーム光学走査装置を、容易に実施させることができる。
本発明の一実施例による光学走査装置の概略図を示す。 本発明の別の実施例による光学走査装置の一部の概略図を示す。 図1および図2の光学走査装置での使用に適した、複屈折材料を組み込んだビーム屈折部の単純化された側面断面図を示す。 本発明の他の実施例における、一つ以上のビーム屈折部が組み込まれた光学走査装置の単純化された概略図を示す。 本発明の他の実施例における、一つ以上のビーム屈折部が組み込まれた光学走査装置の単純化された概略図を示す。 本発明の他の実施例における、一つ以上のビーム屈折部が組み込まれた光学走査装置の単純化された概略図を示す。
符号の説明
1 光学走査装置
2 情報層
3 光学記録キャリア
4 放射ビーム
5 透明層
6 保護層
7 光源
7a 光源
7b 光源
7c 光源
8 対物レンズ
9 ビーム・スプリッタ
10 検知システム
11 サーボ回路
12 フォーカス・アクチュエータ
13 ラディアル・アクチュエータ
14 情報処理ユニット
15 フォーカスされた放射ビーム
16 走査スポット
18 コリメータ
19a 光軸
19b 光軸
20 平行化されたビーム
21 反射された反射ビーム
22 反射された平行放射ビーム
23 検知器
25 収束レンズ
27 情報層の深さ
30 ビーム屈折部
32 非点収差補正板

Claims (11)

  1. 光学記録キャリアの情報層を走査するための光学走査装置であって、
    少なくとも、第一の光経路に沿った第一の偏光の第一放射ビームと、第二の光経路に沿った第二の偏光の第二放射ビームと、を提供するための放射源と、
    前記情報層に前記放射ビームを集光させるための、光軸を有する対物レンズ・システムと、
    複屈折材料の層を備える少なくとも一つのビーム屈折部であって、該複屈折材料は、前記偏光された各放射ビームが当該複屈折材料を通過することにより異なった屈折率を有するように配向され、かつ少なくとも当該第一放射線ビームを前記光学軸の方に屈折させる複屈折材料であるビーム屈折部と、
    を備える光学走査装置。
  2. 前記光学記録キャリアから反射される各当該放射ビームの少なくとも一部分を検知する検知器と、
    前記放射源から入射する前記入射する放射ビームを前記光学記録キャリアに透過させ、かつ前記光学記録キャリアから入射する当該反射された放射ビームを前記検知器に送るビーム・スプリッタと、を備え、
    前記ビーム屈折部の少なくとも一つが、前記放射源と前記ビーム・スプリッタとの間に位置する請求項1に記載の光学走査装置。
  3. 前記光学記録キャリアから反射される各当該放射ビームの少なくとも一部分を検知する検知器と、
    前記放射源から入射する前記入射する放射ビームを前記光学記録キャリアに透過させ、かつ前記光学記録キャリアから入射する当該反射された放射ビームを前記検知器に伝送するビーム・スプリッタと、を備え、
    前記ビーム屈折部の少なくとも一つが、前記ビーム・スプリッタと前記検知器との間に位置する請求項1に記載の光学走査装置。
  4. 前記光学記録キャリアから反射される各当該放射ビームの少なくとも一部分を検知する検知器と、
    前記放射源から入射する前記入射する放射ビームを前記光学記録キャリアに透過させ、かつ前記光学記録キャリアから入射する当該反射された放射ビームを前記検知器に送るビーム・スプリッタと、を備え、
    前記ビーム屈折部の少なくとも一つが、前記ビーム・スプリッタと前記光学記録キャリアの位置との間に位置する請求項1に記載の光学走査装置。
  5. 前記複屈折材料が、前記放射ビームの前記光学路を横切って延在する2つの表面を有し、第一の表面は前記第一放射ビームを前記光学軸に向かって屈折させ、第二の表面は該第一放射ビームを実質上光学軸に並行な方向に屈折させる請求項1から4の何れかに記載の光学走査装置。
  6. 当該ビーム屈折部は、
    前記複屈折材料と接触しかつ前記光学放射ビームの前記光学路に対して斜め方向に延在し、前記複屈折材料の最大屈折率以上でありかつ該複屈折材料の最小屈折率以上である屈折率を有する透明材料を有し、
    前記偏光された放射ビームの少なくとも一つが前記複屈折材料を通過することにより実質上前記屈折率を有するように、前記複屈折材料の優先軸が配向されている、
    請求項1から5の何れかに記載の光学走査装置。
  7. 当該ビーム屈折部が、さらに、優先軸を有する複屈折材料の付加層を有し、前記優先軸は、各偏光された放射ビームが前記複屈折材料の前記付加層を通過して異なる反射率を有するように配向されている、請求項1から6の何れかに記載の光学走査装置。
  8. 当該ビーム屈折部が、前記ビームの実質的屈折なしに、前記放射源により供給される前記放射ビームの少なくとも一つを透過させる、請求項1から7の何れかに記載の光学走査装置。
  9. 前記放射源は、第三の光学路に沿った第三放射ビームを提供し、各放射ビームが異なった波長を持ち、
    前記光学走査装置が、さらに、入射する放射ビームの偏光を変更させる少なくとも一つの半波長板を備え、前記半波長板が、少なくとも一つの当該放射ビームの偏光を変更させかつ少なくとも他の一つの当該放射ビームの偏光を変更させない請求項1から8の何れかに記載の光学走査装置。
  10. 他の偏光された放射ビームが前記複屈折材料を通過することにより異る屈折率を有するように配向されている複屈折材料を有する少なくとも1つの別のビーム屈折部を備え、前記半波長板が二つの前記ビーム屈折部の間に位置される、請求項1から9の何れかに記載の光学走査装置。
  11. 光学記録キャリアの情報層を走査するための光学走査装置の製造方法であって、
    少なくとも、第一の光経路に沿った第一の偏光の第一放射ビームと、第二の光経路に沿った第二の偏光の第二放射ビームと、を提供するための放射源を供給し、
    前記放射ビームを当該情報層に集光させるための、光学軸を有する対物レンズ・システムを供給し、
    複屈折材料の層を備える少なくとも一つのビーム屈折部であって、該複屈折材料は、前記偏光された各放射ビームが当該複屈折材料を通過することにより異なった屈折率を有するように配向され、かつ少なくとも当該第一放射線ビームを前記光学軸の方に屈折させる複屈折材料であるビーム屈折部を供給する、
    光学走査装置の製造方法。
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