JP2008522144A - 2次元電気泳動による生体分子の同時分離に関する方法及び装置 - Google Patents

2次元電気泳動による生体分子の同時分離に関する方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008522144A
JP2008522144A JP2007542164A JP2007542164A JP2008522144A JP 2008522144 A JP2008522144 A JP 2008522144A JP 2007542164 A JP2007542164 A JP 2007542164A JP 2007542164 A JP2007542164 A JP 2007542164A JP 2008522144 A JP2008522144 A JP 2008522144A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
matrix
electrophoresis
electrode
dimensional electrophoresis
biomolecules
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007542164A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5006790B2 (ja
JP2008522144A5 (ja
Inventor
ミッリオニ・レナト
グアダグニノ・アントニオ
ミッゾ・マニュエラ
バリナ・エリサ
サラタ・トッマソ
リゲッティ・ピエロジオロジオ
Original Assignee
エレットロフォ エス.エイ.エス.デイ ルッジェロ マッシモ アンド シー.
ジップ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エレットロフォ エス.エイ.エス.デイ ルッジェロ マッシモ アンド シー., ジップ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ filed Critical エレットロフォ エス.エイ.エス.デイ ルッジェロ マッシモ アンド シー.
Publication of JP2008522144A publication Critical patent/JP2008522144A/ja
Publication of JP2008522144A5 publication Critical patent/JP2008522144A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5006790B2 publication Critical patent/JP5006790B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44756Apparatus specially adapted therefor
    • G01N27/44773Multi-stage electrophoresis, e.g. two-dimensional electrophoresis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

2次元電気泳動によって生体分子を同時且つ反復可能に分離する方法、及びこれを実行するのに使用し得る装置について、開示する。特に、本発明は、上述の方法及び装置に係り、特定の化学的及び/又は物理的特性に従って他のマトリックス上に前もって順序付けしたタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチド成分をマトリックス上に移動し且つ分離し得るものに関する。

Description

本発明は、生体分子の2次元電気泳動による分離方法に係り、特に、非平行な力線(line of force)を有する電場を適用することにより達成される、生体サンプルに含まれるタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドの分離方法に関する。
生体分子、特にタンパク質を分離するのに、事実、数多くの技術が使用されている。事実、複数の電気泳動技術(例えば、ポリアクリルアミドゲルでの電気泳動、キャピラリー電気泳動、アイソエレクトロフォーカリゼーション(isoelectrofocalization))、及びクロマトグラフィー技術(例えば、イオン交換、アフィニティー、ゲル濾過クロマトグラフィー)が使用されている。公知なように、今日、数千のタンパク質を同時に分離する最も有効な分離方法は、2次元電気泳動(2−D PAGE)であって、この方法は:
アイソエレクトロフォーカリゼーション(IEF、第1の次元)、つまり、等電点に従って、ポリアクリルアミドマトリックス上でのタンパク質の分離と;
タンパク質の一定の荷電/質量の比率(charge/mass ratio)が達成される平衡と;
分離量に従ってタンパク質を分離する、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS PAGE、第2の次元)を有するポリアクリルアミドゲル上での電気泳動と;
スポット中に含有するタンパク質を可視化する、ゲルの着色と;
得たデータの加工(elaboration)と;
スポットのサンプリングと;
を有する。
質量分析やその他の公知の技術などの分析により、サンプリングされたタンパク質の次なる同定を行う。
この技術の詳細は、特許文献1に報告されている。上述の方法のフェーズ(phase)をより良好に一体化することについてのさらなる展開は、近年の特許である、特許文献2乃至4に言及されている。
2次元電気泳動は、プロテオミクスの研究分野の基礎とするものであって、その目的は、細胞内で発現されるタンパク質の全体的なセットを同定することである。その目的は、健常な細胞のタンパク質のセットと、病態の細胞のそれとを比較して、後者の病態の源(font)を同定し、従って、新規で特異的な治療剤の開発を補助することである。
公知なように、この技術は、大量の異なる成分が生体サンプル中に存在するものの分離に欠点があり、この制約は、分離される混合物中に少量で存在する成分の可視化を上回るものである。この欠点は、同様の分子量(MW)及び等電点(pI)を有するが存在の度合い、つまり検知可能な量が非常に異なるタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドが存在することにある。このことは、試験するサンプルの多くの部分を同定し得る可能性を少なくするとともに、十分に単離されない単一のスポットを手動で等分することが困難であることにも、関係する。
さらなる欠点としては、単一のタンパク質が他のものと十分に分離されない場合、この単一のタンパク質を特徴付け、且つ可能に同定することが困難であることである:単一のタンパク質からなるスポットである可能性のあるものは、同様の特性を有することなるタンパク質によってしばしば形成される。これらのスポットの特徴付け及び同定(例えば、質量分析などの当業者公知の技術を用いて同定されるもの)は、可能性がなく、又はいくつかの場合、より豊富な量で存在するタンパク質のみを同定することともなる。
米国特許第4,088,561号明細書 特開昭58−193446号公報 米国特許第4,874,490号明細書 国際公開第02/26773号パンフレット
本発明の目的は、排他的ではなく、生体分子、特に、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチド成分の分離の分離能(resolution)を有意に向上させ得るように、上述の欠点を克服することである。
本発明のその他の目的は、良好な分離能を与え、方法の終期において、出発サンプルから単一の成分の抽出をより実用性の高いものとし、従って、これらの成分の特徴付けをより急速に行い得ることを保証し得る、上述の電気泳動技術を提供することである。
本発明のその他の目的は、出発サンプルの単一の成分をより正確に同定し得るのに適した電気泳動技術を提供することである。
本発明のさらなる目的は、再現可能な様式で、経済的且つ容易に使用し得る電気泳動技術を提供することである。また、本発明のさらに他の目的は、サンプルのロスを軽減しつつ、サンプルの精製/濃縮を行う前段階のステップを最小限とする電気泳動技術を提供することである。
これらの目的、及びその他の目的は、本発明の電気泳動技術によって、満足されるものであって、生体サンプルに含まれる生体分子、特に、特定の化学的及び/又は物理的特徴に従って前もって順序付けされた、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチド成分の分離に適用可能である。
本発明者らにより達成した経験から認識されたように、手段的な観点から、生体サンプルの分離における分解能の制約、特に、同様の特徴(例えば、分子量及び/又は等電点)を有する異なるタンパク質成分については、平行な力線を特徴とする電場の適用、特に2−D PAGEの結果に基づくものである。
本願において提案する本発明は、2次元型の電気泳動技術に関するものであって、特定の化学的及び/又は物理的特徴に従って他のマトリックスA上で前もって順序付けされた、生体サンプルのタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチド成分をマトリックスB上で、移動し且つ分離し得る、非平行な力線を有する電場を用いることを特徴とする。
従って、本発明の目的は、少なくとも1つのサンプルに含まれる生体分子を同時に分離する、2次元電気泳動の方法であって、
前記生体分子が前記生体サンプルに含まれ、化学的及び/又は物理的特性に従って順序付けされる、少なくとも1つの第1マトリックスから、非平行な力線を有する電場の適用により誘導される前記生体分子の移動及び分離の両方を行って、前記生体分子が互いに分離される少なくとも1つの第2マトリックスへと移動するステップを少なくとも有する。
本発明のさらなる目的は、少なくとも1つの生体サンプルに含まれる生体分子を同時に分離する、2次元電気泳動装置であって、当該装置は、前記生体分子が前記生体サンプルに含まれ、化学的及び/又は物理的特性に従って順序付けされる、少なくとも1つの第1マトリックスの内部に、並びに、前記生体分子が分離される第2マトリックスの内部に、非平行な力線を有する少なくとも1つの電場を発生し、この電場によって、前記生体分子が前記第1マトリックスから前記第2マトリックスへと移動され、前記生体分子が分離されることを特徴とする。
斯かる方法、及びこの方法を実行する装置は、同様な化学的及び/又は物理的特徴を有するタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドの分離、並びに蛋白性の性質の成分を有する生体サンプルの特徴付けに好ましく使用される。
本発明の電気泳動の方法及び装置の目的及び利点は、以下の詳細な記載から、よりよく理解され、これにより、本発明の本質的な側面及びその可能な実施例について、言及する。
生体サンプルに含まれる生体分子を同時に分離する、本発明による電気泳動の方法は、十分に支持した十分なマトリックスにおいて、斯かる生体分子、特に、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドを、非平行な力線を有する電場の適用によって、分離するステップを有し、この方法は、電場の力線が少なくとも2つの電極によって決定付けられ、その少なくとも1つが、正の電荷を有し、少なくとも1つは、負の電荷を有する装置によって実現される2次元電気泳動の方法である。斯かる力線は、検討対象である生体サンプル、又は複数のサンプルを含有する第1のマトリックスA、並びに生体分子の成分、特に蛋白性を有するものを移動し分離する第2のマトリックスBにおいて、斯かる電極の好都合な幾何学的配置、及び/又は上記のマトリックスの形状、及び/又は電極に対する配置、及び/又は斯かる電極と斯かるマトリックスとの間に含まれる導電材料(電解緩衝液)によって、決定される。
電気泳動セル内での好適な配置の例を提供するため、非平行な力線の電場を得るように、パンチ型の電極K(Jと反対の電荷を伴う)を配置した中心の周囲に沿った平面上に、電極Jを配置してもよい。
公知なように、電気泳動セルの内部には、異なる要素(容器、マトリックス、電解緩衝液)が存在しており、電極によって発生した電場の力線の方向及び形状に影響を与える可能性がある;従って、再現可能な力線が得られ、実行される生体サンプルの分離の型に適合されるように、上述の要素を順応させ且つ配置することが必要である。
しかしながら、斯かる電極は、電極自体のうち、平面の領域内で連続的又は不連続な電場が実質的に発生するような様式で配置され、電気泳動の分離を実行するサンプルの型に応じて、非平行な力線、好ましくは電場自体の極性に従った、可変な持続時間及び強度の、分岐の又は収束性の電場を発生するように、配置される。
発生する電場の特性は、分離に影響を与える。従って、印加する電圧の選択は、操作者によって決定される適用の時間、マトリックスの寸法及び電極間の距離、システムの伝導度、並びに所望する分離の質的レベルに依存し、一般的に、分離する必要のあるサンプルの型に応じて、約30〜600Vである。
2次元電気泳動の分離を達成するため、出発物質である生体サンプル又は各種サンプルは、蛋白性材料の電気泳動用として公知の以下の手法によって、処理されてもよい。この場合、検討対象である生体サンプルは、前もって、及び多くの場合、非平行な力線の電場によって電気泳動の分離を行う前に、以下の処理を施される。つまり:
生体分子、特にタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドを、その化学的又は物理的特徴を基礎として第1マトリックス上での第1の分離を行う処理と;
これらの生体分子に、一定の電荷/質量比率を提供するさらなる処理と;
が施される。
第1の次元、つまりマトリックスAでの分離は、ゾーン電気泳動、ディスク電気泳動、イソタコフォレシス(isotacophoresis)、又はアイソエレクトロフォーカリゼーションによって、両性溶解緩衝液、又はpH傾斜のいずれかの条件で、好適な連続又は粒状の抗対流性のマトリックス上に固定化して、行われてもよい。斯かるマトリックスは、限定的ではないが、ポリアクリルアミド、アガロース、酢酸ゲル、架橋デキストランであってもよい。さらに、斯かる第1の次元用の抗対流性マトリックスは、従来のプラスティック性の支持体(例えば、ゲルボンドPAG、ゲルボンドアガロース)によって、又は電流に透過性を有する多孔性支持体(例えば、セルロース酢酸シート、ナイロンメッシュ、グラスファイバーシート)によって、支持されてもよい。
本発明の2次元電気泳動に使用可能な第2マトリックスは、連続又は不連続な緩衝液の存在下、分子の質量に基づいて、タンパク質/ペプチド(ネーティブな状態、又は変性剤存在下のいずれか)の分離を最適化するように、一定の濃度のポリマー、又は空隙率がグラジエントのポリマーに代えてもよい。斯かるポリマーは、例えば、アクリルアミドと、ビスアクリルアミド、アガロース、及び/又は酢酸セルロースの混合物であってもよい。
非平行な力線の電場が発生する領域は、第3マトリックス(例えば、アガロース)を添加してもよい、第1のマトリックスAと第2のマトリックスBとの間の間質腔(interstitial space)に関して、マトリックスAとマトリックスBとの間を連続としてもよく、マトリックスAからマトリックスBへのサンプルの移動を可能とする。
他の態様において、第2の次元用に電気泳動セルに好適に挿入される、第1のマトリックスAは、非平行な力線によって得られる、第1のマトリックスAと非常に近接して配置された第2のマトリックスBの、in situにおける直接重合によって、第2の電気泳動用のマトリックスBに融合され、これにより、種々の間質腔が消失する。
任意に、上記のサンプルは、サンプルを加熱する熱変性を前もって施されてもよく、或いは、サンプルを例えば、尿素、チオ尿素、界面活性剤、及び/若しくは有機溶媒、又はこれらの混合物などの変性剤と処理することにより、又は例えば、β−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、又はトリブチルフォスフィンなどの還元剤による還元によって、前もって化学的に変性されてもよい。その他、変性及び/又は還元の後、サンプルは、任意に、アルキル化されてもよい。このアルキル化剤としては、例えば、ヨードアセタミド、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド、又はビニル−ピリジンであってもよい。
従って、本発明の2次元電気泳動は:
1.生体サンプルを調製すること;
2.化学的及び/又は物理的特徴に従って、生体分子、特に、サンプルの、タンパク質、及び/又は、及び/又はペプチド成分を順序付けするように、第1のマトリックスAにおいて、第1の分離を行うこと;
3.電荷に基づいて、マトリックスに含まれる各成分を均一化するように、マトリックスAを処理すること;
4.マトリックスAを、少なくともひとつの電極と、少なくとも第2の電極に近接して配置された少なくとも1つの第2のマトリックスBとの間に配置されるように、装置にマトリックスAを挿入すること;
5.マトリックスが配置され、且つ電場が誘導される、装置の内部の電極の領域に、電解溶液を添加すること;及び
6.化学的及び/又は物理的特徴に従って前もって順序付けされた、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドを、マトリックスAからマトリックスBへと移動するのに適した、非平行の力線を有する電場を適用して、さらなる分離を行うこと;
を提供する。
この2次元電気泳動は、非平行な力線を有する電場を、互いに続いて配置された少なくとも2つのマトリックスを有する領域に適用することを提供し、この領域には、少なくとも第1のマトリックスAが少なくとも1つの第1の電極に近接し、少なくとも1つの第2のマトリックスBが、第1のマトリックスAと、第1の電極と異なる電荷を有する少なくとも1つの第2の電極との間に配置される。
2次元電気泳動が終了すると、各タンパク質は、可視化され、且つマトリックスBからサンプリングされてもよく、これらは、分離され、且つシークエンシング、及び/又は質量分析、及び/又は当業者に公知のその他の方法によって、同定される。
本発明による方法は、生体サンプルの特徴付けに使用されてもよく、ここで、分離されたタンパク質は、デンシトメトリー、オートラジオグラフィー、ケミルミネッセンス、又はフルオレッセンスによって可視化されてもよく、或いは同定作業が行われる前に、生物学的活性によって検討されてもよい。
従って、第1の態様において、本発明は、1つ以上の生体サンプルを、その成分、特に、特定の化学的及び/又は物理的特徴に従って前もって順序付けされた、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドの成分に、電気泳動装置の内部で分離することを可能とし、この電気泳動装置は:
非平行な力線を有する電場を発生するのに適した少なくとも2つの電極と;
電極間の領域を内部に有する少なくとも1つの平面であって、非平行な力線を特徴とする電場が発生され、この平面は、各電極間の領域に、互いに近接して配置された少なくとも1つ以上のマトリックスを有するのに適した少なくとも1つの支持体を有し、(i)生体分子、特に、1つ以上のサンプルに由来する、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチド成分が特定の化学的及び/又は物理的特徴に従って、前もって順序付けされる、第1のマトリックスAと、(ii)上述の生体サンプルに由来する生体分子が、上記の第1のマトリックスAで実行したものについてさらなる分離が実行されるように、上記の第1のマトリックスAから分離させる第2のマトリックスBとである。任意に、第1のマトリックスA及び第2のマトリックスAは、それぞれが個々の分離した支持体上に配置されてもよく、各マトリックス用の支持体が異なる場合であっても、これらは、同様の平面に含まれ、各電極に対して同様の幾何学性を保持する。斯かる平面は、独立に、水平方向又は垂直方向であってもよい;
装置の一部であっても、外部に結合されたものであってもよい、電場用の少なくとも1つの電源と;
任意に、サーモスタットなどの、システムを所定の一定の温度に保持し得る少なくとも1つの手段と;
を有する。サーモスタットに代えて、装置は、温度調節された設定中に配置されてもよい。
所望の2次元電気泳動の分離を得る目的で、電気泳動用のマトリックスが配置される領域を有する平面は、形状が蛋白性の材料を所望に同時に分離するのに必要な達成しようとする非平行な力線の電場の発生を可能するように適合される限り、例えば、円形、又はその他の形状などの、種々の形状を有してもよい。
可能な実施例において、装置の構造は、実質的に、電気泳動用の円筒セルであり、内部に電極を有する。このセルが閉口されている場合、これは、電極が配置され、電極間に含まれる部分の範囲をさらに定める。さらに、斯かるセルは、短絡が発生せず、或いは適当な電源によって発生した電流が電極間に含まれる領域を通過して分散しないとともに、安全に使用することを保証するように、電気的に非伝導性の公知の種々の材料製であってもよい。斯かる材料は、例えば、ポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、又はポリエチレンなどのポリマーや、ガラス、弾性体であってもよい。
さらに、セルは、電流を電極に接続する電気コネクターを有してもよい。
好適な実施例において、セルは、非平行な力線の電場を発生するさらに異なる領域を有してもよい。好ましくは、電場を発生するこの領域は、生体サンプルから蛋白性の材料を分離するのに一般的に使用される種類の十分な支持体上に配置されたマトリックスであって、このマトリックスは、例えば、ポリアクリルアミドの混合物から構成されてもよく、且つ分離の種類に応じた種々の密度を有してもよい。この場合において、異なる生体サンプルからの生体分子の同時の分離を達成してもよい。
上記の電極は、当業者公知の種々の材料から作製され、例えば、白金でコートしたチタンであってもよいが、電極として機能するのに適したその他の材料を除外するものではない。正の電極は、負の電極に対して共通の平面である位置に好ましく配置される。電場が発生する、電極間に配置されるマトリックスは、同一の電極で区切られ、好ましくは、同心円で区切られる。全体としてのセルは、実質的に、円筒形若しくは平行四辺形、又は本発明の目的に適したその他の形態であってもよい。
さらに、非平行な力線の電場が発生する、各マトリックスで形成された異なる領域は、垂直、又は隣り合って重なるように、好ましく配置されてもよい。電極が配置される装置の部分は、電極間、及び非平行な力線の電場が発生する領域に配置されるマトリックス間の連続的な電荷の移動を可能とする電解溶液中に浸漬される。このようにして、分離される蛋白性の材料は、電位差の作用下で移動する。
電解溶液の温度は、調節され、好ましくは、システムを一定の所定の温度に保持するのに適した適当なサーモスタットにより、調節される。
また、装置は、独自の電源を有してもよく、外部電源に接続されてもよい。
本発明の技術を実行する様式は、以下の詳細な記載により、よく開示される通りであって、好適で、非限定的ないくつかの形態を示す添付した図面について、述べる。
図1は、円形の王冠(circular crown)の形態で、非平行で分岐した力線の電場を、互いに電気的に異なる2つの電極によって、放射状に拡散して発生する領域を図示したものであって、符号1は、少なくとも1つの電極が配置される電場の外側の部分であり、符号2は、少なくとも1つの第2の電極が配置され上記の第1のものとは異なる電荷を有する内側の部分であり、符号3は、電場によって発生した力線であり、符号4は、電場自体である。
図2は、円形のセクターの形態で、放射状に拡散する力線の電場が少なくとも2つの電極によって発生する領域を概略的に示すものであって、符号1、2、3及び4は、図1と同様のものである
従って、添付した各図面を参照すると、本発明の目的である、上記の電気泳動の方法を実行するのに使用される装置は、非平行な力線3を特徴とする少なくとも1つの電場4を有し、これは、例えば、カソード2などの少なくとも1つの電極に接続され、且つ例えば、アノード1などの少なくとも1つの第2の電極に接続された電源によって得られるものである。
は、生体分子、特に特定の化学的及び/又は物理的特徴に従って順序付けされたタンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドを、電源12に接続された、上述の少なくとも2つの電極1及び2によって発生する、放射線状で、非平行な力線の電場によって、分離するのに使用される、サーモスタット制御された装置の概略図を示し、特に、図は、リッド8、及び支持ベース7によってその先端を区切られた円筒構造を示す。この支持ベース7は:
冷凍液(refrigating liquid)と;
冷凍効果を拡散するファン11と;
冷凍液とサーモスタットとのやりとりのためのホール9と;
ファン11の機能を支持する電源10と;
を有する。
この装置は、例えば、内部に、生体サンプルを分離する6つの領域を有する。各領域には、化学的及び/又は物理的特徴に従って前もって順序付けされた、生体サンプルが存在し得る各電極2の周囲に符号13のマトリックスA(以下、マトリックスA13とも称する。)が設置され、且つ、個々の支持体15上であって、電極1とマトリックスA13とで区切られた領域に符号14のマトリックスBが設置され、これは、非平行な力線の電場の作用により、マトリックスA13から離れて、生体サンプルの分離を同定するのに適したものであって、従って、生体サンプルをそれぞれの成分に分離する。
本発明の範囲から逸脱することなく、ファン11、及び冷凍液と、サーモスタット及びファン11の電源10とのやりとりのためのホール9は、基底部とは異なる電気泳動セルの一部に局在化されてもよい。
例を提供するため、本発明の方法に従った、生体サンプルについての電気泳動分析について、従来の2次元電気泳動と比較して、言及する。
線維芽細胞のタンパク質の電気泳動分離に関する例
培養したヒト線維芽細胞から蛋白サンプルを得、これを、8Mの尿素、4%のChaps、2%のIPG緩衝液(pH4〜7)、及び60mMのジチオスレイトール(DTT)を含有する蒸留水の溶液に溶解し、これを使用した。
上記の両方の技術において、固定化されたpHのグラジエント(この例では、分離範囲は、pH4〜7)を含有するポリアクリルアミドのマトリックスに、上記の蛋白サンプルを導入し、その後、アイソエレクトロフォーカリゼションによって、それぞれの等電点を基礎として、各成分に分離した。その後、上述の各成分について、一定の荷電/質量比率を最適化するように、このサンプルを、緩衝液で処理した。
緩衝液の成分:
50mM Tris−HCl pH 8.8
6M 尿素
30% グリセロール
2% SDS
0.002% ブロモフェノールブルー(w/v)
従来の2次元電気泳動においては、第1マトリックスに含有されるサンプルは、平行な力線を特徴とする電場の適用によって、SDS−PAGEを実行するように設計された、方形の第2のポリアクリルアミドマトリックスに移動され、ここで、試験されるべきサンプルの各成分が、それぞれの分子量の作用によって、さらに分離される。
本発明の方法によれば、等電点を基礎として、分離され、且つ平衡化された、サンプルの各成分を含有する第1マトリックスは、円形とされ、円形の王冠の形態の電場の内部に設置され、ここで、試験されるべきサンプルの各成分は、分子量の作用によって、SDS−PAGEを実行するように設計された円形の王冠の形態の第2のポリアクリルアミドマトリックスにおいて、さらに分離される。
上記の両方の実験において、第2マトリックスの特徴は、以下の通りである:
成分:
10% アクリルアミド
0.4% N,N’−メチレンビスアクリルアミド
1% ドデシル硫酸ナトリウム
40mM Tris−HCl(pH8.8)
0.5% 過硫酸アンモニウム
両方の実験において、SDS−PAGEを終了した後、マトリックス及びこれに含まれるサンプルについて、以下のステップを行った:
(i)クマシーブルーを用いた染色を、室温で4時間行った。
(ii)メタノール及び酢酸を含有する水溶液を用いて、室温で24時間、脱色を行った。
最後に、トランスミッションスキャナー(transmission scanner)を用いて、デジタル画像の取得を行う。
従来の方法及び本発明の方法を用いて行った各電気泳動間の差異は、ブロモフェノールブルーのトレーサーによって、それぞれ、図及び図に示す。図において、矢印は、電気泳動を行った方向を示す。図において、電気泳動を行った後のトレーサーが観察される。図及び図において、従来の方法(図)を用いて行った一群のタンパク質のスポットと、本発明の方法(図)を用いて行った一群のタンパク質のスポットとの差が認められる:つまり、本発明の技術によって、各スポット間の相対距離が、放射状に分離するため、増加し、分離能の増加が可能となる。斯かる放射状の分離がない場合には、図面に示すように、図で観察されるようなスポットを互いに区別することは不可能である。
本発明を示し、且つ本発明を限定する目的ではなく提示した本発明の実施例の幾つかの形態について言及したが、本発明の種々の改変及び変法は、上述の観点から、当業者には明らかであろう。いずれにしても、本発明は、添付した特許請求の範囲の包含される全ての改変及び変法を包含することを意図するものである。
2つの電極で発生する放射状に拡散する電場の例の概略図である。 2つの電極で発生する放射状に拡散する、円形の一部の形態である電場の例の概略図である。 生体分子、特に、特定の化学的及び/又は物理的特徴に従って順序付けされた、タンパク質、及び/又はポリペプチド、及び/又はペプチドを、放射状に拡散する非平行な力線の電場によって、分離するのに適した装置の可能な実施例の概略図である。 従来の2次元電気泳動によって分離した線維芽細胞のタンパク質を、ブロモフェノールブルーで発色した移動先端である。 本発明による2次元電気泳動によって分離した線維芽細胞のタンパク質を、ブロモフェノールブルーで発色した移動先端である。 従来の2次元電気泳動によって、分子量を基礎として分離した線維芽細胞のタンパク質の分離像である。 本発明による2次元電気泳動によって、分子量を基礎として分離した線維芽細胞のタンパク質の分離像である。
符号の説明
1 電極
2 電極
3 力線
4 電場
7 支持ベース
8 リッド
9 ホール
10 電源
11 ファン
12 電源
13 マトリックスA
14 マトリックスB
15 支持体

Claims (30)

  1. 少なくともひとつの生体サンプルに含まれる生体分子を同時に分離する2次元電気泳動の方法であって、
    少なくとも1つの第1マトリックスから、少なくとも1つの第2マトリックスに移動するステップを少なくとも有し、
    前記第1マトリックスにおいて、前記生体分子は、前記生体サンプルに含まれ、且つ化学的及び/又は物理的特徴に従って順序づけされ、
    前記第2マトリックスにおいて、前記生体分子は、互いに分離され、
    前記の生体分子の移動及び分離は、非平行な力線を有する電場の適用によって、誘導されることを特徴とする2次元電気泳動の方法。
  2. 前記のサンプルに含まれる生体分子の第1の分離を第1マトリックス上で実行するように、前記のサンプルを処理するステップと;
    前記生体分子に一定の荷電/質量の比率を与えるように、前のステップで得たサンプルを含有する前記第1マトリックスを処理するステップと;
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の2次元電気泳動の方法。
  3. 第1の次元における分離は、ゾーン電気泳動、ディスク電気泳動、イソタコフォレシス、両性の溶解性緩衝液におけるアイソエレクトロフォーカリゼーション、又は適した抗対流マトリックスを介した固定化されたpHのグラジエントにより、行われることを特徴とする請求項2に記載の2次元電気泳動の方法。
  4. 前記抗対流マトリックスは、連続的、又は顆粒化されたものであり、且つポリアクリルアミド、アガロース、酢酸ゲル、又は架橋デキストランからなる群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の2次元電気泳動の方法。
  5. 前記の第1の次元用の前記抗対流マトリックスは、電流に透過性を有するプラスティック支持体又は多孔性支持体に支持されていることを特徴とする請求項3に記載の2次元電気泳動の方法。
  6. 前記支持体は、プラスティック製の場合、ゲルボンドPAG、及びゲルボンドアガロースからなる群から選択され、多孔性支持体の場合、酢酸セルロースシート、ナイロンメッシュ、及びガラス繊維シートからなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の2次元電気泳動の方法。
  7. 第2の次元用に電気泳動セルに十分に挿入される、前記第1マトリックスは、2つのマトリックス間の間質腔を消失するように、前記第2マトリックスの直接in situ重合によって、前記第2マトリックスに融合されていることを特徴とする請求項1に記載の2次元電気泳動の方法。
  8. 前記第2マトリックスは、連続又は不連続な緩衝液が存在する、一定の濃度のポリマー、又は多孔質のグラジエントの状態であるポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の2次元電気泳動の方法。
  9. 前記ポリマーは、アクリルアミド、ビスアクリルアミド、アガロース、及び酢酸セルロースの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の2次元電気泳動の方法。
  10. 2次元電気泳動の分離の前に、前記のサンプルをさらに処理するステップであって、任意で変性及び/又は還元を行うステップを有することを特徴とする請求項1に記載の2次元電気泳動の方法。
  11. 前記変性は、熱的であり、且つサンプルを加熱することにより、誘導され、又は変性剤及び/若しくは還元剤を添加することにより得られる化学的なものであることを特徴とする請求項10に記載の2次元電気泳動の方法。
  12. 前記変性剤は、尿素、チオ尿素、界面活性剤、及び/若しくは有機溶媒、又はこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の2次元電気泳動の方法。
  13. 前記還元剤は、β−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、及びトリブチルフォスフィンからなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の2次元電気泳動の方法。
  14. 電気泳動の分離の前に、前記サンプルをさらに処理するステップであって、任意で、変性及び/又は還元を行い、続いてアルキル化を行うステップを有することを特徴とする請求項1に記載の2次元電気泳動の方法。
  15. 前記アルキル化は、ヨードアセタミド、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド、及びビニルピリジンからなる群から選択された薬剤で実行され得ることを特徴とする請求項14に記載の2次元電気泳動の方法。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法を使用することを特徴とする、生体複合サンプルを特徴付けることを特徴とする方法。
  17. 前記第2マトリックスに含まれる生体サンプルを可視化し、電気泳動的に分離するステップをさらに有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記可視化は、デンシトメトリー、オートラジオグラフィー、ケミルミネッセンス、蛍光取得、又は生物活性による検討によって、実行され得ることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 少なくとも1つの生体サンプルに含まれる生体分子を同時に分離する2次元電気泳動の方法であって:
    生体サンプルを調製するステップと;
    化学的及び/又は物理的特徴に従って、前記のサンプルに含まれる生体分子を順序付けするように、少なくとも1つの第1マトリックス上で最初に分離を行うステップと;
    荷電に基づいて、前記のサンプルの前記生体分子を均一にするように、前記第1マトリックスを処理するステップと;
    少なくとも1つの電極を有する装置に前記第1マトリックスを挿入し、前記第1マトリックスを、前記電極の第1電極と、前記電極の第2電極に近接して設置された少なくとも1つの第2マトリックスとの間に設置するステップと;
    前記装置の内部であって、前記の電極間に含まれ、非平行な力線を有する電場が発生する前記のマトリックスを有する領域に、電解溶液を添加するステップと;
    前記の電極第の領域に、非平行な力線を有する少なくとも1つの電場を発生するステップであって、前記マトリックスは、前記第1マトリックス上で前もって順序付けされた前記生体分子を、さらなる分離を行う前記第2マトリックスに移動するように、設置される、ステップと;
    を有することを特徴とする2次元電気泳動の方法。
  20. 少なくとも1つの生体サンプルに含まれる生体分子を同時に分離する2次元電気泳動の装置であって、
    当該装置は、前記生体サンプルの前記生体分子が、化学的及び/又は物理的特徴に従って、順序付けされる、少なくとも1つの第1マトリックスの内部と、前記生体分子が分離される、少なくとも1つの第2マトリックスの内部とで、非平行な力線を有する電場を発生し、
    前記の発生した電場によって、前記生体分子は、前記第1マトリックスから第2マトリックスに移動し、且つ前記生体分子が分離されることを特徴とする装置。
  21. 前記電極及び/又は前記マトリックスの適切な幾何学性、及び/又は前記電極に対する設置、及び/又は前記電極と前記マトリックスとの間の導電材料によって規定される、力線を有する電場を発生する少なくとも2つの電極を有することを特徴とする請求項20に記載の電気泳動装置。
  22. 前記の少なくとも2つの電極は、互いに近接するように設置された前記第1マトリックス及び第2マトリックス並びに導電材料を含むのに適した領域内に設置されることを特徴とする請求項21に記載の電気泳動装置。
  23. 前記電極の第1のものは、外周に沿った平面上に設置され、
    前記電極の第2のものは、前記外周の中心に設置され、
    前記第2の電極は、パンチ型の電極であり、前記第1の電極と反対の電荷を有することを特徴とする請求項20又は21に記載の電気泳動装置。
  24. 前記第1マトリックスは、第3のマトリックスを保持するのに適した間質腔によって、前記第2マトリックスと分離され、前記第3のマトリックスは、前記第1マトリックスと第2マトリックスとが連続するように、適合されることを特徴とする請求項20に記載の電気泳動装置。
  25. 前記の非平行な力線を有する電場は、分離されるサンプルに依存した、持続時間及び強度の点で、連続又は不連続であることを特徴とする請求項20に記載の電気泳動装置。
  26. 電気泳動の全体の間、温度を制御するのに適することを特徴とする請求項20に記載の電気泳動装置。
  27. 少なくとも1つの生体サンプルに含まれる生体分子を同時に分離する2次元電気泳動の装置であって、
    少なくとも1つの平面上の特定の領域において、電場を発生するのに適した、少なくとも2つの電極を有し、
    前記電場は、非平行な力線を有し、
    前記の少なくとも1つの平面は、前記の電極間の前記の特定の領域において、互いに近接するように設置された1つ以上のマトリックスを有するのに適した少なくとも1つの支持体を有し、
    (i)少なくとも1つの第1マトリックスであって、1つ以上の生体サンプルに由来する前記生体分子を、化学的及び/又は物理的特徴に従って前もって順序付けし、少なくとも1つの前記第1電極に近接して設置される、第1マトリックスと;
    (ii)少なくとも1つの第2マトリックスであって、前記生体サンプルに由来する前記生体分子を、前記第1マトリックスで得られたものに対してさらに分離するように、前記第1マトリックスから移動させ、前記第1マトリックスと、少なくとも1つの前記第2電極に近接した間に設置される、第2マトリックスと;
    (iii)導電材料として使用される電解溶液と;
    (iv)当該装置自体の一部であっても外的に接続され得るものであってもよい、電場用の少なくとも1つの電源と;
    をさらに有することを特徴とする装置。
  28. 一定の温度を保持するのに適した少なくとも1つの手段をさらに有することを特徴とする請求項27に記載の、生体分子を同時に分離する2次元電気泳動の装置。
  29. 前記電場は、前記電極の適切な幾何学性、及び/又は前記マトリックスの形状、及び/又は前記電極に対する設置、及び/又は前記電極と前記マトリックスとの間の導電材料の形状によって規定される非平行な力線を有することを特徴とする請求項27又は28に記載の、生体分子を同時に分離する2次元電気泳動の装置。
  30. 生体サンプルを特徴づけるための、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法の、又は請求項20乃至29のいずれか一項に記載の装置の、使用。
JP2007542164A 2004-11-26 2005-11-24 2次元電気泳動による生体分子の同時分離に関する方法及び装置 Expired - Fee Related JP5006790B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IT000301A ITPD20040301A1 (it) 2004-11-26 2004-11-26 Metodo ed apparato per la separazione simultanea di molecole biologiche mediante elettroforesi bidimensionale
ITPD2004A000301 2004-11-26
PCT/IB2005/003519 WO2006056861A1 (en) 2004-11-26 2005-11-24 Method and apparatus for the simultaneous separation of biological molecules by two dimensional electrophoresis

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008522144A true JP2008522144A (ja) 2008-06-26
JP2008522144A5 JP2008522144A5 (ja) 2012-03-29
JP5006790B2 JP5006790B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=36124054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007542164A Expired - Fee Related JP5006790B2 (ja) 2004-11-26 2005-11-24 2次元電気泳動による生体分子の同時分離に関する方法及び装置

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20080202934A1 (ja)
EP (1) EP1828760A1 (ja)
JP (1) JP5006790B2 (ja)
KR (1) KR20070089918A (ja)
CN (1) CN101111762B (ja)
CA (1) CA2589232A1 (ja)
IT (1) ITPD20040301A1 (ja)
WO (1) WO2006056861A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10787701B2 (en) 2010-04-05 2020-09-29 Prognosys Biosciences, Inc. Spatially encoded biological assays
US20190300945A1 (en) 2010-04-05 2019-10-03 Prognosys Biosciences, Inc. Spatially Encoded Biological Assays
GB201106254D0 (en) 2011-04-13 2011-05-25 Frisen Jonas Method and product
CN118240918A (zh) 2013-06-25 2024-06-25 普罗格诺西斯生物科学公司 采用微流控装置的空间编码生物分析
EP4119677B1 (en) 2015-04-10 2023-06-28 Spatial Transcriptomics AB Spatially distinguished, multiplex nucleic acid analysis of biological specimens
CN105498540A (zh) * 2015-12-08 2016-04-20 北京大学第一医院 一种具有浓缩功能的电泳仪
US20220064630A1 (en) 2018-12-10 2022-03-03 10X Genomics, Inc. Resolving spatial arrays using deconvolution
US11768175B1 (en) * 2020-03-04 2023-09-26 10X Genomics, Inc. Electrophoretic methods for spatial analysis
CN111560063B (zh) * 2020-05-12 2022-11-01 蚌埠医学院 一种动物胰脏来源胰岛素原料药纯化装置及使用方法
EP4153775A1 (en) 2020-05-22 2023-03-29 10X Genomics, Inc. Simultaneous spatio-temporal measurement of gene expression and cellular activity
WO2021252499A1 (en) 2020-06-08 2021-12-16 10X Genomics, Inc. Methods of determining a surgical margin and methods of use thereof
WO2022140028A1 (en) 2020-12-21 2022-06-30 10X Genomics, Inc. Methods, compositions, and systems for capturing probes and/or barcodes

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504637A (ja) * 1999-07-16 2003-02-04 ピーイー コーポレイション (エヌワイ) 高密度電気泳動デバイスおよび方法
JP2004093548A (ja) * 2002-07-12 2004-03-25 Taiyo Yuden Co Ltd マイクロキャピラリーを有するディスク状光記録媒体、及び該ディスク状光記録媒体を用いた試料分析装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3844925A (en) * 1973-07-02 1974-10-29 Center For Blood Res Molecular fractionation
EP0497077B1 (de) * 1991-01-28 1996-07-17 Ciba-Geigy Ag Vorrichtung zur Vorbereitung von Proben insbesondere für Analysezwecke
US6071394A (en) * 1996-09-06 2000-06-06 Nanogen, Inc. Channel-less separation of bioparticles on a bioelectronic chip by dielectrophoresis
WO1999014368A2 (en) * 1997-09-15 1999-03-25 Whitehead Institute For Biomedical Research Methods and apparatus for processing a sample of biomolecular analyte using a microfabricated device
IT1309430B1 (it) * 1999-05-18 2002-01-23 Guerrieri Roberto Metodo ed apparato per la manipolazione di particelle per mezzo delladielettroforesi
US6328870B1 (en) * 2000-01-27 2001-12-11 Cbm Intellectural Properties, Inc. Electrophoresis gel running plate
GB0010957D0 (en) * 2000-05-05 2000-06-28 Novartis Ag Compound & method
EP1211510A1 (en) * 2000-11-29 2002-06-05 Proteologics, Inc. Methods and apparatus for nonlinear mobility electrophoresis separation
AUPR222300A0 (en) * 2000-12-21 2001-01-25 Life Therapeutics Limited Electrophoresis device and method
WO2002084273A1 (en) * 2001-04-17 2002-10-24 Nextgen Sciences Ltd Electrophoretic separation system
GB0130235D0 (en) * 2001-12-18 2002-02-06 Deltadot Ltd Centrifugal spectrometer

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504637A (ja) * 1999-07-16 2003-02-04 ピーイー コーポレイション (エヌワイ) 高密度電気泳動デバイスおよび方法
JP2004093548A (ja) * 2002-07-12 2004-03-25 Taiyo Yuden Co Ltd マイクロキャピラリーを有するディスク状光記録媒体、及び該ディスク状光記録媒体を用いた試料分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101111762B (zh) 2011-01-12
KR20070089918A (ko) 2007-09-04
JP5006790B2 (ja) 2012-08-22
ITPD20040301A1 (it) 2005-02-26
CN101111762A (zh) 2008-01-23
US20080202934A1 (en) 2008-08-28
WO2006056861A1 (en) 2006-06-01
EP1828760A1 (en) 2007-09-05
CA2589232A1 (en) 2006-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5006790B2 (ja) 2次元電気泳動による生体分子の同時分離に関する方法及び装置
US6818112B2 (en) Protein separation via multidimensional electrophoresis
US6537432B1 (en) Protein separation via multidimensional electrophoresis
Kilár Recent applications of capillary isoelectric focusing
US7211376B2 (en) Polypeptide fingerprinting methods
JP4434955B2 (ja) 蛋白質結合膜上での蛋白質の電気泳動分離用システム及び方法
JP2008522144A5 (ja)
JP4754759B2 (ja) 化合物の電気泳動分離
Harrington [37] Elution of protein from gels
EP1410029A2 (en) Arrays of buffers for analysing biomolecules by their isoelectric point
US6676819B1 (en) Methods and apparatus for automatic on-line multi-dimensional electrophoresis
JP2002540401A (ja) 生物学的及びその他の試料の自動化2次元分析
EP2773959B1 (en) Protein fractionation based on isoelectric focusing
Kuhn et al. Free flow electrophoresis as a method for the purification of enzymes from E. coli cell extract
US20020168643A1 (en) Devices and methods for simultaneous separation and purification of molecular samples
JP4590615B2 (ja) 二次元電気泳動方法
Chang et al. Electroelution of proteins from bands in gel electrophoresis without gel sectioning for the purpose of protein transfer into mass spectrometry: Elements of a new procedure
Seillier-Moiseiwitsch et al. Statistical methods for proteomics
Guttman et al. Rapid two‐dimensional analysis of proteins by ultra‐thin layer gel electrophoresis
Constans et al. Identification of group specific component/vitamin D‐binding protein (GC/DBP) mutants by isoelectric focusing in immobilized pH gradients
Hrušková et al. 3D-printed device for DNA fragmentation prior liquid biopsy testing
Garfin Electrophoretic methods
Firestone et al. Capillary isoelectric focusing using an LKB 2127 Tachophor isotachophoretic analyzer
JP5502151B2 (ja) 電気泳動用器具、電気泳動装置、サンプル導入方法およびサンプル分離方法
Chen et al. An innovative ring-shaped electroeluter for high concentration preparative isolation of protein from polyacrylamide gel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081118

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20110415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A524 Written submission of copy of amendment under section 19 (pct)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20120213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120525

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees