JP2008520597A - 酸化されたフラボノイド誘導体を含む組成物 - Google Patents

酸化されたフラボノイド誘導体を含む組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの式Iの酸化フラボノイド誘導体を含有する新規な製剤、特に化粧品及び/又は医薬品組成物又は食品サプリメントに、新規な酸化フラボノイド誘導体に、及びこれらの酸化フラボノイド誘導体の新規な使用に関する。

Description

本発明は、新規な組成物、特に、式Iの酸化されたフラボノイド誘導体の少なくとも1種を含む化粧品及び/又は医薬品もしくは食品サプリメント、新規な酸化されたフラボノイド誘導体、及び該酸化されたフラボノイド誘導体の新規な使用法に関する。
ヒトの皮膚は、あるものは内在性の経過(経年老化)に帰せられ、あるものは外的要因(環境、例えば光による老化)に帰せられる、老化過程にさらされている。さらに、皮膚の様相の一時的、さらには継続的変化、例えば座瘡、活性又は乾燥肌、角化症、酒さ、光感受性、炎症性、紅斑性、アレルギー性又は自己免疫反応性の作用、例えば皮膚病及び光線皮膚症が起きる可能性がある。
外的要因には、特に太陽光又は同等のスペクトルを有する人工的放射源、及び、放射線によって生成する可能性がある化合物、例えば未特定の反応性光生成物(これはフリーラジカルであってもイオン性であってもよい)が含まれる。これらの要因には、タバコの煙及びそこに存在する反応性化合物、例えばオゾン、フリーラジカル、例えばヒドロキシルフリーラジカル、一重項酸素及び皮膚の生来の生理又は形態を妨げる他の反応性酸素及び窒素化合物も含まれる。
皮膚の老化は、2つの皮膚層、表皮と真皮(一方が他方の上に重なっている)の薄膜化を伴い、これが老化しつつある皮膚の皺の形成に、少なくとも部分的に、関与するものと思われる。上層の表皮は、皮膚に特に耐性を与えて主要なバリヤーを形成し、下層の真皮は、皮膚に強度、弾力性及び厚みを与える。表皮は主としてケラチン生成細胞からなり、4つの異なる分化段階に分けることができる。この表皮の分化は、基本的な皮膚の機能、すなわち環境に対する防護壁の形成及び身体からの水分損失の防止にとって非常に重要である。表皮分化の最終段階においては、角質化した細胞おおいが形成される。トランスグルタミナーゼの影響下では、タンパク質ロリクリン、小さなプロリンの豊富なタンパク質及びインボルクリンの架橋が起きる。したがって、トランスグルタミナーゼの活性化も、皮膚の構造を改良し、皮膚の老化に対抗するため(老化防止)に非常に有望な方法である。
皮膚は、UVフィルターを含む化粧品及び/又は医薬品を用いて光にさらされることから保護されうる。ここで、UV保護に加えて、酸化防止作用も有しており、それによって暴露光量の軽減、放射線にさらされて誘発されるか他の様式で形成されるフリーラジカルの失活の両方で膚を保護する活性化合物が特に有利である。
公知の酸化防止剤は、フラボノイド類であり、また、それは皮膚用組成物にしばしば使用されている。しかしながら、フラボノイド類は、それらの水溶性が低いために、抗酸化作用を有する組成物の水系製剤へは比較的少量氏か配することができないことが不都合なことである。つまり、例えば、ケルセチン(シアニダノール、シアニデノロン1522、メレチン、ソホレチン、エリシン、3,3’,4’,5,7−ペンタヒドロキシフラボン)は特に有効な酸化防止剤としてしばしば記載されている(例えば、C.A.Rice-Evans, N.J.Miller, G.Paganga, Trends in Plant Science 1997,2(4),152-159)が、それが有する水への溶解度はわずか0.04g/lである。
K.Lemanska, H.Szymusiak, B.Tyrakowska, R.Zielinski, A.E.M.F.Soffers, I.M.C.M.Rietjens; Free Radical Biology&Medicine 2001, 31(7),869-881は、ヒドロキシフラボン類の抗酸化作用のpH依存性について詳しく調べている。ケルセチンは、調査された構造の中で全pH範囲にわたって最高の活性を示している。
酸化防止剤の作用は、これらが保護されるべき物質より容易に酸化され得るという事実に帰する。酸化防止剤が存在すると、それらは酸化的ストレスを受けた場合、保護されるべき物質の代わりに酸化され、その結果保護されるべき物質は酸化されず、これによって保護される。しかしながら、酸化防止剤は、それらの酸化の結果として「消費され」、それは酸化防止剤としてのそれらの(保護)機能を備えた組成物から、取り除かれることを意味している。
本発明の課題は、高度の抗酸化効能を有する抗酸化活性化合物を少なくとも1種含む抗酸化活性組成物であって、該活性化合物が十分に良好な溶解性を有し、その結果それは該組成物中に各場合に要求される活性強度のために必要な濃度で存在し、及び/又は紫外線に対する保護作用を有しており及び/又は皮膚老化を阻止する組成物を提供することである。
意外にも、一般式Iの化合物はフラボノイド誘導体の酸化生成物であり、例えばケルセチンの酸化生成物と見なすことができるけれど、それらは強力な抗酸化作用を有していることが今ここで見出された。
それらの抗酸化作用により、一般式Iの化合物は、抗酸化活性組成物のため、例えば皮膚老化を阻止する組成物のための活性化合物として極めて適している。したがって、本発明は、一般式Iの化合物を少なくとも1種及び任意的にビヒクル及び/又は助剤を含む抗酸化活性組成物に関するものである。
Figure 2008520597
〔式中、
1、R3、R4、R5、R6、R7、R9は、それぞれ、互いに独立して、H又はアルキルであり、
2、R8は、それぞれ、互いに独立して、H、OH又はO−アルキルである。〕
各場合のアルキルは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個の炭素原子を有する直鎖又は分枝のC1〜C10アルキルを意味し、それ故、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、1−、2−又は3−メチルブチル、1,1−、1,2−又は2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−又は4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−又は3,3−ジメチルブチル、1−又は2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−又は1,2,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、オクチル、ノニル又はデシルが好ましい。特に好ましいのはC1〜C6−アルキル、特にブチルである。
本発明の有利な実施形態に従うと、該組成物はR1、R3、R4、R5、R6、R7、R9が、それぞれ、互いに独立して、H、分枝又は直鎖のC1〜C6−アルキル、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルであり、R2及びR8が、互いに独立して、H又はOHであることを特徴とする式Iの化合物を少なくとも1種含んでいる。本発明による組成物中に存在する式Iの化合物において、好ましくはR4=R5である。
本発明の特に有利な実施形態によれば、該組成物はR1からR8が、それぞれHであり、R9がH又はC16アルキル、特にメチル、エチル,n−プロピル又はn−ブチルであることを特徴とする式Iの化合物を少なくとも1種含む。
1からR8が、それぞれHであり、R9が、メチル又はエチルである式Iの酸化されたフラボノイド誘導体は、Agric. Biol. Chem. 54(8), 2143-2144(1990) から周知であり、そこではそれらは日干しされたムラサキツメクサから単離されている。酸化されたフラボノイド誘導体は、酸化ケルセチンに対応し、後者は、例えば抽出溶媒としてメタノールを用いるそれの作業の結果として対応する2−O−メチル誘導体に明らかに転化している。その発表内容では、日光に連続的にさらすことによって生ずる栄養生理学的に価値のあるムラサキツメクサタンパク質単離物の分解を調べている。この著者らは、タンパク質の分解に伴うアミノ酸残基への損傷は、見出した酸化されたフラボノイド誘導体によって引き起こしていると推測している。したがって、この研究論文は、該化合物が抗酸化性を有しており、そのために酸化防止剤として使用することができるという教示がないこと絶対てきに明らかである。それどころか、ケルセチンの酸化生成物がタンパク質分解に直接寄与していたという推測が、それらを酸化防止剤として使用することを思いとどませる。つまり、酸化防止剤がまさにこのタイプの損傷を防止すべきであるのだから。
一般式Iの化合物は、好都合なことに、例えばケルセチンなどの酸化防止剤として知られるフラボノイドと比べて、極性溶媒中へ、特に水中へ著しく高い溶解度を有しており、そのため単純なやり方で大量に本発明に従う組成物中に含みうる。一例としてここで化合物2−ブトキシ−2−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3,3,5,7−テトラヒドロキシクロマン−4−オンの25℃における水中(2.9g/l)及びエタノール中(855g/l)の溶解度を挙げることができる。ケルセチンの水中及びエタノール中の溶解度は、対照的に、たった、それぞれ0.04g/l及び15.8g/lである。
その上、式Iの化合物は、非常に広い範囲の紫外線を吸収する。該化合物はそのためUVフィルターとしての使用に特に適している。
本発明の組成物の利点は、特に、それらの抗酸化作用及び良好な皮膚認容性である。さらに、本明細書に記載の化合物は、できることなら無色であるかただ弱く色づいている。したがって、組成物の変色はほんの僅かであるか全く生じない。本発明に従って用いられる化合物に特有の作用プロフィールは特に有利であり、これは、フリーラジカルを捕捉する高い能力(EC50)に基づくDPPHアッセイ、時間遅延作用(TEC50>120分)及び中程度から高度の抗フリーラジカル効率(AE)から明らかである。さらに、式Iの化合物は、分子内で抗酸化性をUV−A及び/又はUV−B領域におけるUV吸収と結び付けている。
2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジル(DPPH)アッセイ:2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルは、溶液中で安定なフリーラジカルである。不対電子は515nmに強い吸収バンドをもたらし、溶液は暗紫色である。フリーラジカル捕捉剤が存在すると、電子は対となり、吸収は消失し、電子の取り込みを計算に入れながら化学量論的に脱色が進行する。吸光度は光度計で測定する。被験物質の抗フリーラジカル特性は、50%の2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルがフリーラジカル捕捉剤と反応した濃度を測定することによって決定する。この濃度はEC50で表され、所与の測定条件下における物質の特性と見なすことができる値である。検討物質を標準品(例えばトコフェロール)と対比する。ここのEC50値は、それぞれの化合物のフリーラジカル捕捉能力の尺度である。EC50値が低ければ低いほど、フリーラジカル捕捉能力は高い。本発明の目的上、EC50値がトコフェロールの値よりも低い場合に「大きい又は高いフリーラジカル捕捉能力」という表現が用いられる。
EC50値(分の単位で測定される)は、EC50値に到達する時間から得られ、したがってこれらの抗酸化剤がフリーラジカルを捕捉する速度を表す。本発明の目的上、60分未満でこの値に到達する抗酸化剤は高速であると見なされ、120分以上でEC50値に到達するに過ぎない抗酸化剤は、時間遅延作用を有すると見なされる。
抗フリーラジカル効率(AE)(C.Sanchez-Moreno, J.A.Larrauri及びF.Saura-Calixto, J.Sci.Food Agric. 1998, 76(2), 270-276に記載)は、以下の関係によって前述の値から導かれる。
Figure 2008520597
低位のAE(×10-3)は約10までの範囲にあり、中位のAEは10〜20の範囲にあり、高位のAEは、本発明によれば20以上の値を有する。
したがって、本発明は、持続する活性を有する抗酸化剤として、又は抗酸化性を有する組成物の製造に、前述の式Iの化合物の使用にも関する。
組成物とは、式Iの化合物を含む製剤を意味するものと解釈され、例えば皮膚への塗布によりヒト又は動物に、経口摂取物、吸入剤、輸液又は注射液に使用することを意図している。組成物のタイプによって、その組成物は式Iの化合物に加えてビヒクル及び/又は助剤を含んでいても良いが、それは、例えば直接経口摂取できる或いは吸入できる、例えば粉末の形で、式Iの化合物それ自体からなっていてもよい。式Iの化合物以外に、この組成物は、他の活性化合物を含んでも良い。
この組成物は、通常、医薬品及び/又は化粧品、特に、化粧用製剤や皮膚用製剤のような、局所的に使用することができる組成物であり、或いは食品又は食品サプリメントである。この組成物は、特定タイプの組成物に適したビヒクル及び、所望の特性プロフィールに応じ、他の好適な成分を場合により含む。
1実施形態によれば、本発明による組成物は、医薬品組成物であることを特徴とする。式Iの化合物の少なくとも1種は、ここで、固体、液体及び/又は半液体のビヒクル又は助剤の少なくとも1種と共に、場合によっては1種以上の他の活性化合物と組み合わせて適切な投薬形態にされる。
好ましい実施形態によれば、本発明による組成物は、薬剤であることを特徴とする。
該薬剤は、ヒト又は動物の医薬に使用することができる。適当なビヒクルは、腸内(例えば経口)、非経口又は局所性投与に適しており、式Iの化合物と反応しない有機又は無機物質、例えば水、植物油、ベンジルアルコール、アルキレングリコール、ポリエチレングリコール、トリアセチン、ゼラチン、ラクトース又はデンプンなどの炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルク又はワセリンである。経口使用に適するのは、特に、錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、シロップ剤、ジュース剤又は点滴剤であり、直腸使用に適するのは、坐剤であり、非経口使用に適するのは、液剤、好ましくは油性又は水性液剤、さらに懸濁液剤、乳剤あるいは植込錠であり、局所的使用に適するのは、軟膏、クリーム又は粉剤である。植物の抽出物もまた、凍結乾燥し、得られた凍結乾燥品を例えば注射剤の製造に使用することができる。上記の組成物は、無菌化することもでき、かつ/又は潤滑剤、保存料、安定剤及び/又は湿潤剤、乳化剤、浸透圧を調整するための塩、緩衝性物質、染料、香料ならびに/又は複数の他の活性化合物、例えば1種以上のビタミンなどの助剤を含むことができる。
式Iの化合物は、一般に、投与単位当り約1〜500mgの間、特に5〜100mgの間の用量で投与されることが好ましい。1日当りの用量は、体重1kgに対して約0.02〜10mgの間であることが好ましい。しかしながら、それぞれの患者に対する特定の用量は、非常に広範な様々な要因に、例えば、使用された特定の化合物の有効性に、年齢、体重、健康の一般的な状態、性別に、食事に、投与の時間と方法に、***率、薬物の組合せ及び治療が適用される特定の疾患の重篤度に依存する。
式Iの化合物の少なくとも1種を含む医薬は、当業者には周知の技術を用いて製造することができる。
皮膚処置用組成物であることを特徴とする組成物であることが特に好ましい。
皮膚処置用組成物は、局所的使用に適した化粧品、皮膚用組成物又は医薬品組成物である。該組成物は、一般的に塗布に従って試験されている通常の皮膚許容性ビヒクル及び他の助剤及び活性化合物を場合によって含む。
そのため、化粧品組成物であることを特徴とする組成物であることがさらに好ましい。
式Iの化合物は、例えば乾燥などの環境の影響に対する皮膚の抵抗力を増し、皮膚の老化に対抗し、皮膚構造の改善、特に滑らかな肌の形成をもたらし、消炎作用を有する。本発明は、それ故、環境の影響、特に、乾燥に対する皮膚の抵抗力を増すため、皮膚の老化を防止するため、皮膚構造を改善するため、特に滑らかな肌を形成するための医薬品及び/又は化粧品組成物を製造するための式Iの化合物の使用法にも関する。
式Iの化合物は、また、フリーラジカル捕捉剤として作用し、したがって酸化的ストレスに対抗する。それらはその上、抗アレルギー及び抗刺激性を有しており、したがって、特に皮膚のアレルギー、炎症及び過敏症の治療又は予防的処置のために使用することができる。本発明は、それ故、酸化的ストレスに対する保護のためならびにアレルギー、炎症及び/又は過敏症に対抗するための医薬品及び/又は化粧品組成物を製造するための式Iの化合物の使用にも関する。好ましいのは皮膚に局所的に使用するための組成物である。
式Iの化合物が皮膚上で特に十分に、フリーラジカル捕捉剤としてのプラスの作用を生みだすことができるように、式Iの化合物をより深部の皮膚層に透過させることが好ましい。表皮層中への浸透の深さが不十分である場合は、外皮層を介する該化合物の輸送を促進する適当な輸送剤、例えば、リポソームを用いて増進させることができる。最後に、式Iの化合物の全身への輸送も考えられる。該組成物は、その場合、例えばそれが経口投与に適するように設計される。
一般に、式Iの物質は、フリーラジカル捕捉剤として作用する。このタイプのフリーラジカルは、日光によって生成するばかりでなく、様々な条件下で同様に形成される。それらの例は、チトクロームオキシダーゼの上流の電子の流れを遮断し、スーパーオキシドフリーラジカルアニオンの生成を引き起こす無酸素症;白血球の膜NADPHオキシダーゼによるスーパーオキシドアニオンの生成にとりわけ関連し、ヒドロキシルフリーラジカル及び通常は食作用の現象に関与する他の反応性分子種の生成(鉄(II)イオンの存在下での不均化を経る)にも関連する炎症;及び一般にヒドロキシルフリーラジカルによって開始され脂質アルコキシフリーラジカル及びヒドロペルオキシドを生成する脂質の自動酸化である。
式Iの化合物は、それらの作用により、免疫保護のためならびにDNA及びRNAの保護のための組成物の製造にも適している。特に得られる組成物は、放射線、特に紫外線による酸化的攻撃、フリーラジカル及び損傷に対してDNA及びRNAを保護するのに適している。該化合物が皮膚に使用するための組成物の形態で使用される場合、紫外線に対抗する二重の、すなわち、皮膚に作用することを防ぐ紫外線の吸収、及び紫外線によって誘発されるさもなければ浸透するフリーラジカルに立ち向かうフリーラジカル捕捉剤としての作用を介した保護作用が起きる。
式Iの好ましい化合物は、酵素阻害剤としての機能を果たすことも考えられる。それらの化合物は、おそらくヒスチジンデカルボキシラーゼ、プロテインキナーゼ、エラスターゼ、アルドース還元酵素及びヒアルロニダーゼを阻害し、したがって血管鞘の基本物質の完全さが維持されることを可能にする。さらに、それらの化合物は、おそらく非特異的なカテコールO−メチル転移酵素を阻害し、利用可能なカテコールアミンの量及び血管強度を増加させるであろう。さらに、それらの化合物は、AMPホスホジエステラーゼを阻害し、血小板凝集を阻害する可能性のある物質をもたらす。
これらの特性のために、本発明による組成物は一般に、免疫保護ならびにDNA及びRNAの保護のために適している。特に、これらの組成物は、放射線、特に紫外線による酸化的攻撃、フリーラジカル及び損傷に対するDNA及びRNAの保護に適している。本発明による組成物の別の利点は、細胞保護、特に前述の影響による損傷からランゲルハンス細胞を保護することである。これらの使用法及び対応して用いることができる組成物を製造するための式Iの化合物の使用はすべて、本発明の主題でもあることは明白である。
特に、本発明による好ましい組成物は、また、分化及び細胞増殖に影響を及ぼす角化の欠損と関係する皮膚疾患の治療;特に、尋常性座瘡、面皰性座瘡、多形性座瘡、酒さ性座瘡、結節性座瘡、集簇性座瘡、加齢性座瘡、副作用として発症する座瘡、例えば太陽性座瘡(acne solaris)、薬物性座瘡、又はアクネプロフェッショナリス(acne professionalis)など、の治療;角化の他の欠陥、特に魚鱗癬、魚鱗癬様状態、ダリエ病、手掌足底角化症、白斑、白斑様状態、皮膚及び粘膜(口腔)のヘルペス(苔癬)の治療;角化の欠損と関係する、炎症性及び/又は免疫アレルギー性成分を有する他の皮膚疾患、特に、皮膚、粘膜及び指及び足指の爪に影響を及ぼすすべての形態の乾癬、ならびに乾癬性リウマチ、ならびに湿疹もしくは呼吸性アトピーなどの皮膚アトピー又は歯肉の肥大の治療(さらに、角化の欠損とは無関係の一部の炎症に該化合物を使用することが可能である);ウイルスが起源であり得る、尋常性疣贅、扁平疣贅、疣贅状表皮発育異常症、口腔乳頭腫症、開花性乳頭腫症(papillomatosis florida)などの真皮又は表皮のすべての良性又は悪性の突出物、ならびにUV放射によって引き起こされる可能性のある突出物、特に基底細胞上皮腫及び有棘細胞上皮腫の治療;水疱性皮膚炎などの皮膚疾患及びコラーゲンに影響を及ぼす疾患の治療;特定の眼疾患、特に角膜疾患の治療;老化に伴う光誘発性皮膚老化を克服又はそれに対抗すること;色素沈着及び光線性角化症を軽減すること及び正常な老化又は光誘発性老化に伴うすべての疾患の治療;局所的又は全身的に投与されたコルチコステロイド剤によって引き起こされる表皮及び/又は真皮の萎縮ならびに他のすべてのタイプの皮膚萎縮の創傷/瘢痕の予防又は治癒;創傷治癒の欠損の予防又は治療;妊娠によって引き起こされる妊娠線の予防もしくは除去又は創傷治癒の促進;座瘡における過脂漏症(hyperseborrhoea)又は単純性脂漏症などの皮脂産生の欠損に対抗すること;癌様状態又は前癌状態、特に前骨髄球性白血病に対抗し又はそれらを予防すること;関節炎などの炎症の治療;皮膚又は身体の他の領域のウイルス性疾患の治療;脱毛症の予防又は治療;免疫学的成分による皮膚疾患又は身体の他の領域の疾患の治療;動脈硬化症又は高血圧症などの心血管疾患及びインスリン非依存性糖尿病の治療;紫外線によって引き起こされる皮膚の問題の治療にも適している。
本発明は、それ故さらに、下記の成分を含む局所使用のための組成物に関する。
a)上記の式Iの化合物の少なくとも1種、
b)皮膚耐容性ビヒクル、及び
c)場合によって、肌のケア及び/又は炎症抑制作用を有する1種以上の活性化合物。
したがって、本発明の好ましい実施形態においては、組成物は、式Iの化合物の1種以上の他に、1種以上の他の抗酸化剤を好ましくは含むことを特徴とする、酸化的ストレスから体細胞を保護するための、特に皮膚老化を軽減するための組成物である。
専門家の文献から知られている抗酸化剤として用いることできる多くの立証済みの物質があり、例えばアミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びそれらの誘導体、イミダゾール(例えばウロカニン酸)及びそれらの誘導体、D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンなどのペプチド及びそれらの誘導体(例えばアンセリン)、カロチノイド、カロチン(例えばα−カロチン、β−カロチン、リコピン)及びそれらの誘導体、クロロゲン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えばジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンならびにそれらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル及びラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリル及びグリセリルエステル)及びそれらの塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)、及び極めて低い忍容量(例えばpmol〜μmol/kg)のスルホキシミン化合物(例えばブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−及びヘプタ−チオニンスルホキシミン)、及び(金属)キレート化剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁エキス、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA及びそれらの誘導体、不飽和脂肪酸及びそれらの誘導体、ビタミンC及び誘導体(例えばアスコルビン酸パルミテート、マグネシウムアスコルビン酸ホスフェート、アスコルビン酸アセテート)、トコフェロール及び誘導体(例えばビタミンEアセテート)、ビタミンA及び誘導体(例えばビタミンAパルミテート)、及びベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸(rutinic acid)及びその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、クェルセチン、尿酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、亜鉛及びその誘導体(例えばZnO、ZnSO4)、セレン及びその誘導体(例えばセレノメチオニン)、スチルベン及びその誘導体(例えばスチルベンオキシド、トランス−スチルベンオキシド)がある。
同様に、抗酸化剤の混合物も本発明による局所用組成物中で使用するのに適している。公知で市販されている混合物は、例えば、活性成分としてレシチン、L−(+)−アスコルビン酸パルミテート及びクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)AP)、天然トコフェロール、L−(+)−アスコルビン酸パルミテート、L−(+)−アスコルビン酸及びクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)K LIQUID)、天然源からのトコフェロール中抽出物、L−(+)−アスコルビン酸パルミテート、L−(+)−アスコルビン酸及びクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)L LIQUID)、DL−α−トコフェロール、L−(+)−アスコルビン酸パルミテート、クエン酸及びレシチン(例えば、Oxynex(登録商標)LM)又はブチルヒドロキシトルエン(BHT)、L−(+)−アスコルビン酸パルミテート及びクエン酸(例えば、Oxynex(登録商標)2004)を含む混合物である。通常、このタイプの抗酸化剤は、このタイプの組成物中で式Iの化合物と一緒に、1000:1〜1:1000の範囲の比率、好ましくは100:1〜1:100の量で用いられる。
本発明に基づいて、速効性の抗酸化剤を遅効性又は遅延性作用を有するものと組み合わせることは特に好ましい。ここで速効性抗酸化剤の遅延性抗酸化剤に対する典型的な重量比は10:1から1:10の範囲、好ましくは10:1から1:1の範囲であり、皮膚保護用組成物については5:1から2:1の範囲が特に好ましい。本発明に基づいて同様に好ましいその他の組成物においては、また一方で、遅延作用性抗酸化剤が速効性抗酸化剤より多く存在することが作用の最適化の目的に対して有利であり得る。そのときの典型的な組成物は、重量比で速効性抗酸化剤の遅延性抗酸化剤に対して1:1から1:10の範囲、好ましくは1:2から1:8の範囲である。
このように、組成物が1つ以上の他の抗酸化剤を含む場合には、酸化ストレスに対する又はフリーラジカルの影響に対する保護作用をさらに改善することができ、当業者は、速効性又は遅延作用性抗酸化剤を選択する際、困難に遭遇することは全くない。
本発明による組成物は、他の成分としてビタミン類を含むことができる。本発明による化粧品組成物は、好ましくは、ビタミンA、ビタミンAプロピオネート、ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート、レチノール、ビタミンB、塩化チアミン塩酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ニコチンアミド、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、ビタミンE、DL−α−トコフェロール、酢酸トコフェロールE、コハク酸水素トコフェロール、ビタミンK1、エスクリン(ビタミンP活性成分)、チアミン(ビタミンB1)、ニコチン酸(ナイアシン)、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン(ビタミンB6)、パントテン酸、ビオチン、葉酸及びコバラミン(ビタミンB12)、特に好ましくは、ビタミンAパルミテート、ビタミンC及びその誘導体、DL−α−トコフェロール、トコフェロールEアセテート、ニコチン酸、パントテン酸及びビオチンから選択されるビタミン及びビタミン誘導体を含む。この場合、ビタミンは通常、式Iの化合物と一緒に、1000:1〜1:1000の範囲の比率、好ましくは100:1〜1:100の量で用いられる。
とりわけ、式Iの化合物の抗酸化作用のおかげで、それらは、酸化ストレスに対する、例えば日光に曝すことによって生ずるフリーラジカルによる損傷に対する、ヒトの皮膚の保護又は体細胞の保護にも適している。本発明による組成物による紫外線放射に対する保護は、1つ以上の他のUVフィルターを組み込むことによってさらに増すことができる。
さらに、このタイプの好ましい化合物は、組成物中に加えると以下の利点を有する:
・R1、R3、R4、R5、R6、R7及び/又はR9がHであり、かつ/又はR8がOHである場合、これは、本発明に基づいて採用される化合物の水溶性を改良する;
・R1、R3、R4、R5、R6、R7及び/又はR9が直鎖又は分枝のC1〜C10−アルキル基、特に長鎖アルキル基であり、かつ/又はR2及び/又はR8がHである場合、これは、該化合物の油溶性を増す;
すなわち、本発明による化合物の親水性又は親油性は、置換基の適切な選択により制御することができる。
本発明の同様に好ましい実施形態において、一般式Iの化合物は、組成物基質中にそれらの溶解性を超える量で存在させることもできる。この場合、該化合物は、組成物中に微細化した形で分散させることが好ましい。
本発明による特に好ましい組成物は、式Iの化合物に加えて純粋なUVフィルターも含んでいる。
本発明は、それ故さらに、式Iの化合物の1つ以上を含む組成物であって、それが1つ以上のUVフィルターをさらに含むことを特徴とする組成物に関する。
基本的に、すべてのUVフィルターは、本発明による式Iの化合物と組み合わせるのに適している。生理的許容性がすでに立証されているUVフィルターが特に好ましい。UV−AとUV−Bフィルターについてはいずれも、以下のような専門家の文献で知られている多くの証明済み物質があり、例えば、
・3−(4’−メチルベンジリデン)−dl−カンファ(例えば、Eusolex(登録商標)6300)、
・3−ベンジリデンカンファ(例えば、Mexoryl(登録商標)SD)、
・N−{(2及び4)−[(2−オキソボルン−3−イリデン)メチル]ベンジル}アクリルアミドのポリマー(例えば、Mexoryl(登録商標)SW)、
・メチル硫酸N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボルン−3−イリデンメチル)アニリニウム(例えば、Mexoryl(登録商標)SK)又は
・α−(2−オキソボルン−3−イリデン)トルエン−4−スルホン酸(例えば、Mexoryl(登録商標)SL)
のようなベンジリデンカンファ誘導体、
・1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン(例えば、Eusolex(登録商標)9020)又は
・4−イソプロピルジベンゾイルメタン(例えば、Eusolex(登録商標)8020)
のようなベンゾイル−又はジベンゾイルメタン類、
・2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(例えば、Eusolex(登録商標)4360)又は
・2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びそのナトリウム塩(例えば、Uvinul(登録商標)MS−40)
のようなベンゾフェノン類、
・メトキシ桂皮酸オクチル(例えば、Eusolex(登録商標)2292)又は
・4−メトキシ桂皮酸イソペンテニル、例えば異性体の混合物として(例えば、Neo Heliopan(登録商標)E 1000)
のようなメトキシ桂皮酸エステル類、
・サリチル酸2−エチルヘキシル(例えば、Eusolex(登録商標)OS)、
・サリチル酸4−イソプロピルベンジル(例えば、Megasol(登録商標))又は
・サリチル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(例えば、Eusolex(登録商標)HMS)
のようなサリチル酸誘導体類、
・4−アミノ安息香酸、
・4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル(例えば、Eusolex(登録商標)6007)又は
・エトキシル化4−アミノ安息香酸エチル(例えば、Uvinul(登録商標)P25)
のような4−アミノ安息香酸及びその誘導体類、
・2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸ならびにそのカリウム、ナトリウム及びトリエタノールアミン塩(例えば,Eusolex(登録商標)232)、
・2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(1H−ベンズイミダゾール−4,6−ジスルホン酸一ナトリウム塩(CAS No.180 898−37−7)又は
・2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(1H−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸)及びそのカリウム、ナトリウム及びトリエタノールアミン塩
のようなベンズイミダゾール誘導体類、
及び
・2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル(例えば、Eusolex(登録商標)OCR)、
・3,3’−(1,4−フェニレンジメチレン)ビス(7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメタンスルホン酸及びその塩(例えば、Mexoryl(登録商標)SX)、
・2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン(例えば、Uvinul(登録商標)T 150)、
・2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(2−メチル−3−(1,3,3,3−テトラメチル−1−(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)プロピル)フェノール(例えば、Silatrizole(登録商標))、
・2−エチルヘキシル 4,4’−[(6−[4−((1,1−ジメチルエチル)アミノカルボニル)フェニルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)ジイミノ]ビス(ベンゾエート)(例えば、Uvasorb(登録商標)HEB)、
・α−(トリメチルシリル)−ω−[(トリメチルシリル)オキシ]ポリ[オキシ(ジメチル[及び約6%のメチル[2−[p−[2,2−ビス(エトキシカルボニル)ビニル]フェノキシ]−1−メチレンエチル]及び約1.5%のメチル[3−[p−[2,2−ビス(エトキシカルボニル)ビニル]フェノキシ]プロペニル]及び0.1〜0.4%の(メチル水素])シリレン])(n=約60)(CAS No.207 574−74−1)又は
・2,2’−メチレンビス(6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール)(CAS No.103 597−45−1)、
・2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(CAS No.103 597−45−,187 393−00−6)
のような他の物質などがある。
リストに挙げられた化合物は、単に例として見なすべきである。もちろん、その他のUVフィルターを使用することも可能である。
これらの有機UVフィルターは、化粧品製剤中に0.5〜10質量%、好ましくは1〜8質量%の量で一般に加えられる。
また、他の好適なUVフィルターは、先願のドイツ特許出願DE10232595.2に対応するメトキシフラボンである。
一般に、有機UVフィルターは、0.5〜20質量%、好ましくは1〜15質量%で化粧品製剤中に加え得られる。
考えられる無機UVフィルターは、コーティングされた二酸化チタン(例えば、Eusolex(登録商標)T−2000、Eusolex(登録商標)T−AQUA)のような二酸化チタン、酸化亜鉛(例えば、Sachtotec(登録商標))、酸化鉄又はまた酸化セリウムの群からのものである。これらの無機UVフィルターは、一般に、0.5〜20質量%、好ましくは2〜10質量%の量で化粧品製剤中に加えられる。
異なる無機又は有機UVフィルターが使用される場合、これらは互いに実質的に任意の所望される比率で使用することができる。互いの個々の物質の比率は、通常は1:10〜10:1の範囲、好ましくは1:5〜5:1の範囲、特に好ましくは1:2〜2:1の範囲である。UV−AとUV−Bフィルターを使用する場合、ほとんどの適用に対してUV−Bフィルターの割合が優位であり、UV−Aフィルター:UV−Bフィルターの比が、1:1〜1:10の範囲であることが有利である。
本発明による組成物中に好ましく存在し得る、UVフィルター特性を有する好ましい化合物は、特にこれが化粧品組成物である場合、3−(4’−メチルベンジリデン)−dl−カンファ、1−(4−t−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸ならびにそのカリウム、ナトリウム及びトリエタノールアミン塩である。
式Iの化合物の1つ以上を他のUVフィルターと組み合わせることによって、UV放射の有害な効果に対する防御作用を最適化することができる。
最適化された組成物は、例えば、有機UVフィルターの4’−メトキシ−6−ヒドロキシフラボンと1−(4−t−ブチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン及び3−(4’−メチルベンジリデン)−dl−カンファとの組合せを含むことができる。この組合せは、広帯域の保護をもたらし、二酸化チタン微粒子などの無機UVフィルターの添加によって補強することができる。
また、前記UVフィルターはすべて、カプセル化形態でも用いることができる。特に、有機UVフィルターをカプセル化形態で用いることが有利である。詳細には、以下の利点が生じる:
・カプセル壁の親水性は、UVフィルターの溶解性とは関係なく設定することができる。したがって、例えば、疎水性UVフィルターを完全に水性組成物中に加えることも可能である。さらに、疎水性UVフィルター、不快と見なされることが多い、を含む組成物を塗布するときに油性の印象が抑えられる。
・あるUVフィルター、特にジベンゾイルメタン誘導体は、化粧品組成物中で光安定性の低下しか示さない。これらのフィルターの光安定性を損なうこれらのフィルター又は化合物、例えば桂皮酸誘導体などのカプセル化は、組成物全体の光安定性を高めることを可能にする。
・有機UVフィルターによる皮膚透過及びヒトの皮膚へ直接塗布したときに伴う刺激の可能性については文献で繰り返し論じられている。ここで提案される対応する物質のカプセル化により、この影響は抑制される。
・一般に、個々のUVフィルター又は他の成分のカプセル化は、結晶化プロセス、沈殿及び集塊形成などの個々の組成物構成成分お互いの相互作用によって起きる製剤化での問題を、相互作用が抑えられるので避けることが可能となる。
したがって、本発明によれば、1つ以上のUVフィルターをカプセル形態にすることが好ましい。この場合、カプセルは肉眼で見ることができないほど小さくすることが有利である。上記の効果を得るため、さらに、カプセルを十分に安定にし、カプセル化された活性成分(UVフィルター)が環境に放出される程度がごくわずかであるか全く放出されないようにすることがさらに必要である。
好適なカプセルは、無機又は有機ポリマーの壁を有することができる。例えば、US6242099 B1は、キチン、キチン誘導体又はポリヒドロキシル化ポリアミンの壁を有する好適なカプセルの製造について記載している。本発明に基づいて用いることが特に好ましいカプセルは、出願WO 00/09652、WO 00/72806及びWO 00/71084に記載のゾル−ゲル法によって得ることができる。ここでは、やはり壁がシリカゲル(シリカ:不定の酸化水酸化ケイ素)で組み立てられているカプセルが好ましい。対応するカプセルの製造は、例えば、引用した特許出願により当業者にはよく知られており、その内容は、本出願の主題にも明確に属している。
本発明による組成物中のカプセルは、カプセル化されたUVフィルターが上で示した量で組成物中に存在することを確実にする量で存在することが好ましい。
本発明は、したがってまた、組成物に関するものであり、それは1つ以上のUVフィルターをさらに含むことを特徴とする。
本発明による組成物は、加えて、別の従来型の皮膚保護又はスキンケア活性化合物を含むことができる。これらは、原則として、当業者に知られているいずれの活性化合物であってもよい。
特に好ましい活性化合物は、ピリミジンカルボン酸類及び/又はアリールオキシム類である。
ピリミジンカルボン酸類は好塩性微生物中に存在し、これらの生物体の浸透圧調整の一翼を担っている(E.A.Galinski et al.,Eur.J.Biochem.,149(1985)pages 135−139)。ピリミジンカルボン酸類のうち、ここでは、エクトイン((S)−1,4,5,6−テトラヒドロ−2−メチル−4−ピリミジンカルボン酸)及びヒドロキシエクトイン((S,S)−1,4,5,6−テトラヒドロ−5−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピリミジンカルボン酸)及びそれらの誘導体について特に述べなければならない。これらの化合物は、水溶液及び有機溶媒中で酵素及び他の生体分子を安定化する。さらに、これらの化合物は、特に塩、極端なpH値、界面活性剤、尿素、塩化グアニジン及び他の化合物などの変性状態に対して酵素を安定化する。
エクトイン及びヒドロキシエクトインのようなエクトイン誘導体は、薬物中で有利に用いることができる。特に、ヒドロキシエクトインは、皮膚疾患治療用の薬物の製造に用いることができる。ヒドロキシエクトイン及び他のエクトイン誘導体使用の他の領域は、一般的には、例えば、トレハロースが添加剤として用いられている領域である。すなわち、ヒドロキシエクトインなどのエクトイン誘導体は、乾燥酵母及び細菌細胞における保護剤として用いることができる。グリコシル化されていない医薬品活性を有するペプチド及びタンパク質、例えばt−PAなどの医薬製品もエクトイン又はその誘導体により保護することができる。
化粧品用途のうち、老化した、乾燥した又は刺激を受けた皮膚をケアするためのエクトイン及びエクトイン誘導体の使用法について特に述べなければならない。例えば、欧州特許出願EP−A−0 671 161には、特に、パウダー、石鹸、界面活性剤含有クレンジング製品、口紅、ほお紅、メイクアップ化粧品、ケアクリーム及び日焼け止め製剤などの化粧品組成物にエクトイン及びヒドロキシエクトインが用いられることが記載されている。
ここでは、次式のピリミジンカルボン酸の使用が好ましい。
Figure 2008520597
(式中、R1は、H又はC18−アルキル基であり、R2はH又はC14−アルキル基であり、R3、R4、R5及びR6は、各々互いに独立して、H、OH、NH2及びC14−アルキルから選択される基である)。R2がメチル又はエチル基であり、R1又はR5及びR6がHであるピリミジンカルボン酸類の使用が好ましい。ピリミジンカルボン酸類、エクトイン((S)−1,4,5,6−テトラヒドロ−2−メチル−4−ピリミジンカルボン酸)及びヒドロキシエクトイン((S,S)−1,4,5,6−テトラヒドロ−5−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピリミジンカルボン酸)の使用が特に好ましい。本発明による組成物は、このタイプのピリミジンカルボン酸類を15質量%までの量で含むことが好ましい。ピリミジンカルボン酸類は、式Iの化合物に対し、ここでは、100:1〜1:100の比率で用いることが好ましく、1:10〜10:1の範囲の比率であることが特に好ましい。アリールオキシム類については、HMLO、LPO又はF5の別名でも知られる2−ヒドロキシ−5−メチルラウロフェノンオキシムの使用が好ましい。化粧品組成物での使用についてのその適合性は、例えば、DE−A−41 16 123に開示されている。2−ヒドロキシ−5−メチルラウロフェノンオキシムを含む組成物は、したがって、炎症に付随する皮膚疾患の治療に適している。このタイプの組成物は、例えば、乾癬、様々な形態の湿疹、刺激性及び中毒性皮膚炎、UV皮膚炎ならびに皮膚及び皮膚付属器のさらなるアレルギー性及び/又は炎症性疾患の治療に使用できることが知られている。式Iの化合物に加えて、アリールオキシム、好ましくは2−ヒドロキシ−5−メチルラウロフェノンオキシムをさらに含む本発明による組成物は、驚くべき抗炎症適合性を示す。ここでの組成物は、アリールオキシム0.01〜10質量%を含むことが好ましく、該組成物が、アリールオキシム0.05〜5質量%を含むことが特に好ましい。
組成物中で使用することができるすべての化合物又は成分は、公知であり、市販されているか、又は公知の方法によって合成することができる。
1つ以上の式Iの化合物は、従来の方法で化粧品又は皮膚用組成物に加えることができる。好適な組成物は、外用のためのものであり、例えば、クリーム、ローション、ジェル又は皮膚上にスプレーすることができる溶液のような形態をしている。内服用に適するのは、カプセル剤、丸薬、粉末剤、錠剤溶液又は液剤のような投与形態である。
本発明による組成物の使用形態として挙げることができる例は、液剤、懸濁剤、エマルジョン、PITエマルジョン、ペースト剤、軟膏、ジェル剤、クリーム剤、ローション剤、粉末剤、石鹸、界面活性剤含有クレンジング製剤、油剤、エアロゾル剤及びスプレー剤である。他の使用形態の例は、スティック、シャンプー及びシャワー組成物である。望ましい従来型のビヒクル、助剤及び、必要に応じて他の活性成分を組成物に加えることができる。
好ましい助剤は、保存剤、抗酸化剤、安定剤、可溶化剤、ビタミン類、着色剤、香味改良剤、フィルム形成剤及び保湿剤の群に由来する。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤及びジェル剤は、従来型のビヒクル、例えば、動物及び植物脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルクならびに酸化亜鉛、又はこれらの物質の混合物を含むことができる。
粉末剤及びスプレー剤は、従来型のビヒクル、例えばラクトース、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末、又はこれらの物質の混合物を含むことができる。スプレー剤は、従来型の噴霧剤、例えばクロロフルオロカーボン、プロパン/ブタン又はジメチルエーテルをさらに含むことができる。
液剤及び乳剤は、溶剤、可溶化剤及び乳化剤などの従来型のビヒクル、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチルグリコール、油類、特に綿実油、ピーナッツ油、コムギ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油、グリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールならびにソルビタンの脂肪酸エステル類、又はこれらの物質の混合物を含むことができる。
懸濁剤は、液体希釈剤、例えば、水、エタノール又はプロピレングリコール、懸濁化剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル及びポリオキシエチレンソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天ならびにトラガカント、又はこれらの物質の混合物のような従来型のビヒクルを含むことができる。
石鹸は、従来型のビヒクル、例えば、脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸モノエステルの塩、脂肪酸タンパク質加水分解物、イソチオン酸塩、ラノリン、脂肪アルコール、植物油、植物エキス、グリセロール、糖、又はそれらの物質の混合物などを含むことができる。
界面活性剤含有クレンジング製品は、従来型のビヒクル、例えば、脂肪アルコール硫酸エステルの塩、脂肪アルコールエーテル硫酸エステル、スルホコハク酸モノエステル、脂肪酸タンパク質加水分解物、イソチオン酸塩、イミダゾリニウム誘導体、タウリン酸メチル、サルコシネート、脂肪酸アミドエーテル硫酸エステル、アルキルアミドベタイン、脂肪アルコール、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ジエタノールアミド、植物油及び合成油、ラノリン誘導体、エトキシル化グリセロール脂肪酸エステル、又はこれらの物質の混合物などを含むことができる。
フェイスオイル及びボディオイルは、従来型のビヒクル、例えば、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、シリコーン油などの合成油、植物油及び油状植物エキスなどの天然油、パラフィン油もしくはラノリン油、又はこれらの物質の混合物などを含むことができる。
他の典型的な化粧品適用形態は、口紅、リップケアスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、ほお紅、粉末メークアップ化粧品、エマルジョンメークアップ化粧品及びワックスメークアップ化粧品、ならびに日焼け止め、プレサン及びアフターサン製剤でもある。
本発明による好ましい組成物形態としては、特にエマルジョンが挙げられる。
本発明によるエマルジョンは有利であり、例えば、前記の脂肪、油、ワックス及び他の脂肪物質、ならびにこのタイプの組成物の製造に通常使用される水及び乳化剤を含む。
脂質相は、以下の物質の群から有利に選択することができる:
・鉱油、ミネラルワックス;
・カプリン酸又はカプリル酸のトリグリセリドのような油、さらに、例えばヒマシ油などの天然油;
・脂肪、ワックスならびに他の天然及び合成脂肪物質、好ましくは脂肪酸の低炭素数を有するアルコール、例えば、イソプロパノール、プロピレングリコールもしくはグリセロールとのエステル、又は脂肪アルコールの低炭素数を有するアルカン酸又は脂肪酸とのエステル;
・ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン及びそれらの混合形態のようなシリコーン油。
本発明の目的に対して、乳剤、オレオゲル(oleogel)又は水分散体(hydrodispersion)又は脂肪分散体(lipodispersion)の油相は、3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の、分枝又は/非分枝のアルカンカルボン酸と3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の、分枝又は/非分枝のアルコールとのエステルからなる群から、又は芳香族カルボン酸と3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の、分枝又は/非分枝のアルコールとのエステルの群から選択されることが有利である。その場合、このタイプのエステル油は、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n−ブチル、ラウリン酸n−ヘキシル、オレイン酸n−デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシルならびにこのタイプのエステルの合成、半合成及び天然混合物、例えばホホバ油の群から有利に選択することができる。
油相は、さらに、分枝及び非分枝の炭化水素及びワックス、シリコーン油、ジアルキルエーテルの群、又は飽和及び不飽和の、分枝及び非分枝のアルコール、及び脂肪酸トリグリセリドの群、具体的には、8〜24個、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の、分枝及び/又は非分枝のアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルの群から有利に選択することができる。脂肪酸トリグリセリドは、例えば、合成、半合成及び天然油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ピーナッツ油、菜種油、アーモンド油、パーム油、ココナッツ油、パーム核油などの群から有利に選択することができる。
このタイプの油及びワックス成分の任意の望ましい混合物が本発明の目的に対して、同様に有利に用いることができる。また、油相の唯一の脂質成分としてワックス、例えば、パルミチン酸セチルを用いることも有利であり得る。
油相は、イソステアリン酸2−エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、イソ−エイコサン、ココア酸2−エチルヘキシル、安息香酸C12-15アルキル、カプリル/カプリン酸トリグリセリド及びジカプリルエーテルの群から有利に選択される。
特に有利であるのは、安息香酸C12-15アルキル及びイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物、安息香酸C12-15アルキル及びイソノナン酸イソトリデシルの混合物、ならびに安息香酸C12-15アルキル、イソステアリン酸2−エチルヘシル及びイソノナン酸イソトリデシルの混合物である。
炭化水素のうち、パラフィン油、スクアラン及びスクアレンを本発明の目的に対して有利に使用することができる。
さらに、油相は、環状又は直鎖状シリコーン油を含むこと、又は全体がこのタイプの油からなることも有利であり得るが、1種以上のシリコーン油に加え、他の油相成分を追加して用いることが好ましい。
本発明に基づいて用いられるシリコーン油は、シクロメチコーン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)であることが有利である。しかしながら、本発明の目的に対しては、他のシリコーン油、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン又はポリ(メチルフェニルシロキサン)を用いることも有利である。
また、特に有利であるのは、シクロメチコーン及びイソノナン酸イソトリデシル又はシクロメチコーン及びイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物である。
本発明による組成物の水相は、各場合に個々に又は組合せで、低炭素数を有するアルコール、ジオール又はポリオール、及びそれらのエーテル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル及び類似の製品、さらに低炭素数を有するアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオール、グリセロール、ならびに、特に1種以上の増粘剤を含むことが場合により有利であり、増粘剤は、有利には、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、多糖類及びその誘導体、例えばヒアルロン酸、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの群から、特に有利には、ポリアクリレート、好ましくは、いわゆるカルボポール(Carbopol)、例えばカルボポール グレード980、981、1382、2984又は5984の群からのポリアクリレートの群から選択される。
特に、上記の溶媒の混合物が用いられる。アルコール性溶媒の場合には水がさらなる構成要素であり得る。
本発明による乳剤は有利であり、例えば、前記の脂肪、油、ワックス及び他の脂肪物質、ならびにこのタイプの製剤に通常使用される水及び乳化剤を含む。
好ましい実施形態では、本発明による製剤は親水性界面活性剤を含む。
親水性界面活性剤は、アルキルグルコシド、乳酸アシル、ベタイン及びココアンホ酢酸(coconut amphoacetate)からなる群から選択されることが好ましい。
アルキルグルコシドは、それ自体、下記構造式で分類されるアルキルグルコシドの群から有利に選択される。
Figure 2008520597
(式中、Rは、4〜24個の炭素原子を有する分枝又は非分枝のアルキル基であり、DPは、最大で2までの平均グルコシル化度を示す。)
値DPは、本発明に基づいて用いられるアルキルグルコシドのグルコシル化度を表し、下記式で定義されている。
Figure 2008520597
〔式中、p1、p2、p3・・・piは、1、2、3・・・i重にグルコシル化された生成物の割合を重量パーセントで表している。〕
本発明によれば、1〜2のグルコシル化度を有する生成物を選択するのが有利であり、1.1〜1.5が特に有利であり、1.2〜1.4がまさに特に有利であり、とりわけ1.3であることが有利である。
値DPは、一般に、アルキルグルコシドは、それらの調製の結果としてモノ及びオリゴグルコシドの混合物の形態であるという事実を考慮に入れている。本発明によれば、一般的には40〜70質量%という比較的高いモノグルコシドの含量が有利である。
本発明に基づいて特に有利に使用されるアルキルグリコシドは、オクチルグルコピラノシド、ノニルグルコピラノシド、デシルグルコピラノシド、ウンデシルグルコピラノシド、ドデシルグルコピラノシド、テトラデシルグルコピラノシド及びヘキサデシルグルコピラノシドの群から選択される。
同様に、本発明に基づいて使用される活性化合物の有効含量によって分類される天然もしくは合成原料及び助剤又は混合物、例えばPlantaren(登録商標)1200(Henkel KGaA)、Oramix(登録商標)NS10(Seppic)を採用するのも有利である。
アシルラクチレートは、それ自体、下記構造式で分類される物質の群から選択されることが有利である。
Figure 2008520597
(式中、R1は、1〜30個の炭素原子を有する分枝又は非分枝のアルキル基であり、M+は、アルカリ金属イオンの群、及び1つ以上のアルキル及び/又は1つ以上のヒドロキシアルキル基により置換されたアンモニウムイオンの群から選択され、又はアルカリ土類金属イオンの半分の当量に相当する)
例えば、イソステアリル乳酸ナトリウム、例えば、the American Ingredients Companyからの製品Pathionic(登録商標)ISLが有利である。
ベタインは、下記構造式で分類される物質の群から有利に選択される。
Figure 2008520597
(式中、R2は、1〜30個の炭素原子を有する分枝又は非分枝のアルキル基である)
2は、6〜12個の炭素原子を有する分枝又は非分枝のアルキル基を示すことが特に有利である。
例えば、カプラミドプロピルベタイン(capramidopropylbetaine)、例えばTh.Goldschmidt AGからの製品Tego(登録商標)ベタイン810が有利である。
本発明に合致する有利なココアンホ酢酸は、例えば、Miranol Chemical Corp.からMiranol(登録商標)Ultra C32の商品名で市販されているナトリウムココアンホ酢酸である。
本発明による製剤は、有利には、親水性界面活性剤(1つ以上)が、各場合共組成物の全重量に対して、0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜10質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%の濃度で存在することを特徴とする。
使用に際して、本発明による化粧品及び皮膚用組成物は、化粧のための通常のやり方で適切な量を皮膚及び/又は毛髪に塗布する。
本発明による化粧品及び皮膚用組成物は、様々な形態で存在することができる。すなわち、それらは、例えば液剤、水非含有組成物、油中水滴(W/O)又は水中油滴(O/W)型の乳剤又はマイクロエマルジョン、例えば水中油中水(W/O/W)型のマルチプルエマルジョン、ゲル、固体スティック、軟膏又はエアロゾルであってもよい。また、カプセル化形態のエクトインを、例えばコラーゲン基質及び他の従来型カプセル化材料、例えばセルロースカプセル化で、ゼラチン、ワックス基質又はリポソームにカプセル化して投与することも有利である。特に、DE−A 43 08 282に記載のワックス基質は有利であることが証明されている。乳剤が好ましい。O/W乳剤は特に好ましい。乳剤、W/O乳剤及びO/W乳剤は従来の方法で得ることができる。
使用できる乳化剤は、例えば、既知のW/O及びO/W乳化剤である。本発明による好ましいO/W乳剤では従来型の共乳化剤をさらに用いるのが有利である。
本発明に合致して有利である共乳化剤は、例えばO/W乳化剤であり、そのO/W乳化剤が飽和基R及びR’を有している限りにおいて、基本的には11〜16のHLB値を有しており、まさに特に有利には14.5〜15.5のHLB値を有する物質の群からのものである。O/W乳化剤が不飽和基R及び/又はR’を有している場合又はイソアルキル誘導体の場合には、このような乳化剤の好ましいHLB値はそれ以上低くても高くてもよい。
脂肪アルコールエトキシレートは、エトキシル化ステアリルアルコール、セチルアルコ−ル、セチルステアリルアルコール(セテアリルアルコ−ル)の群からを選択するのが有利である。以下のものが特に好ましい:ポリエチレングリコール(13)ステアリルエーテル(ステアレス−13)、ポリエチレングリコール(14)ステアリルエーテル(ステアレス−14)、ポリエチレングリコール(15)ステアリルエーテル(ステアレス−15)、ポリエチレングリコール(16)ステアリルエーテル(ステアレス−16)、ポリエチレングリコール(17)ステアリルエーテル(ステアレス−17)、ポリエチレングリコール(18)ステアリルエーテル(ステアレス−18)、ポリエチレングリコール(19)ステアリルエーテル(ステアレス−19)、ポリエチレングリコール(20)ステアリルエーテル(ステアレス−20)、ポリエチレングリコール(12)イソステアリルエーテル(イソステアレス−12)、ポリエチレングリコール(13)イソステアリルエーテル(イソステアレス−13)、ポリエチレングリコール(14)イソステアリルエーテル(イソステアレス−14)、ポリエチレングリコール(15)イソステアリルエーテル(イソステアレス−15)、ポリエチレングリコール(16)イソステアリルエーテル(イソステアレス−16)、ポリエチレングリコール(17)イソステアリルエーテル(イソステアレス−17)、ポリエチレングリコール(18)イソステアリルエーテル(イソステアレス−18)、ポリエチレングリコール(19)イソステアリルエーテル(イソステアレス−19)、ポリエチレングリコール(20)イソステアリルエーテル(イソステアレス−20)、ポリエチレングリコール(13)セチルエーテル(セテス−13)、ポリエチレングリコール(14)セチルエーテル(セテス−14)、ポリエチレングリコール(15)セチルエーテル(セテス−15)、ポリエチレングリコール(16)セチルエーテル(セテス−16)、ポリエチレングリコール(17)セチルエーテル(セテス−17)、ポリエチレングリコール(18)セチルエーテル(セテス−18)、ポリエチレングリコール(19)セチルエーテル(セテス−19)、ポリエチレングリコール(20)セチルエーテル(セテス−20)、ポリエチレングリコール(13)イソセチルエーテル(イソセテス−13)、ポリエチレングリコール(14)イソセチルエーテル(イソセテス−14)、ポリエチレングリコール(15)イソセチルエーテル(イソセテス−15)、ポリエチレングリコール(16)イソセチルエーテル(イソセテス−16)、ポリエチレングリコール(17)イソセチルエーテル(イソセテス−17)、ポリエチレングリコール(18)イソセチルエーテル(イソセテス−18)、ポリエチレングリコール(19)イソセチルエーテル(イソセテス−19)、ポリエチレングリコール(20)イソセチルエーテル(イソセテス−20)、ポリエチレングリコール(12)オレイルエーテル(オレス−12)、ポリエチレングリコール(13)オレイルエーテル(オレス−13)、ポリエチレングリコール(14)オレイルエーテル(オレス−14)、ポリエチレングリコール(15)オレイルエーテル(オレス−15)、ポリエチレングリコール(12)ラウリルエーテル(ラウレス−12)、ポリエチレングリコール(12)イソラウリルエーテル(イソラウレス−12)、ポリエチレングリコール(13)セチルステアリルエーテル(セテアレス−13)、ポリエチレングリコール(14)セチルステアリルエーテル(セテアレス−14)、ポリエチレングリコール(15)セチルステアリルエーテル(セテアレス−15)、ポリエチレングリコール(16)セチルステアリルエーテル(セテアレス−16)、ポリエチレングリコール(17)セチルステアリルエーテル(セテアレス−17)、ポリエチレングリコール(18)セチルステアリルエーテル(セテアレス−18)、ポリエチレングリコール(19)セチルステアリルエーテル(セテアレス−19)、ポリエチレングリコール(20)セチルステアリルエーテル(セテアレス−20)。
さらに、脂肪酸エトキシレートは以下の群から選択するのが有利である:
ポリエチレングリコール(20)ステアレート、ポリエチレングリコール(21)ステアレート、ポリエチレングリコール(22)ステアレート、ポリエチレングリコール(23)ステアレート、ポリエチレングリコール(24)ステアレート、ポリエチレングリコール(25)ステアレート、ポリエチレングリコール(12)イソステアレート、ポリエチレングリコール(13)イソステアレート、ポリエチレングリコール(14)イソステアレート、ポリエチレングリコール(15)イソステアレート、ポリエチレングリコール(16)イソステアレート、ポリエチレングリコール(17)イソステアレート、ポリエチレングリコール(18)イソステアレート、ポリエチレングリコール(19)イソステアレート、ポリエチレングリコール(20)イソステアレート、ポリエチレングリコール(21)イソステアレート、ポリエチレングリコール(22)イソステアレート、ポリエチレングリコール(23)イソステアレート、ポリエチレングリコール(24)イソステアレート、ポリエチレングリコール(25)イソステアレート、ポリエチレングリコール(12)オレエート、ポリエチレングリコール(13)オレエート、ポリエチレングリコール(14)オレエート、ポリエチレングリコール(15)オレエート、ポリエチレングリコール(16)オレエート、ポリエチレングリコール(17)オレエート、ポリエチレングリコール(18)オレエート、ポリエチレングリコール(19)オレエート、ポリエチレングリコール(20)オレエート。
有利に使用することができるエトキシル化アルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、ラウレス−11カルボン酸ナトリウムである。有利に使用することができるアルキルエーテルサルフェートは、ラウレス−14硫酸ナトリウムである。有利に使用することができるエトキシル化コレステロール誘導体は、ポリエチレングリコール(30)コレステリルエーテルである。ポリエチレングリコール(25)大豆ステロールも功を奏することが立証されている。有利に使用することができるエトキシル化トリグリセリドは、ポリエチレングリコール(60)オオマツヨイグサグリセリドである。
さらに、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステルは、ポリエチレングリコール(20)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(21)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(22)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(23)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(6)グリセリルカプレート/カプリネート、ポリエチレングリコール(20)グリセリルオレエート、ポリエチレングリコール(20)グリセリルイソステアレート、ポリエチレングリコール(18)グリセリルオレエート/ココエートの群から選択するのが有利である。
同様に、ソルビタンエステルは、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノイソステアレート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノオレエートの群から選択するのが有利である。
任意選択のW/O乳化剤であるがそれにもかかわらず本発明に基づいて有利に使用することができる乳化剤は以下のものである:
8〜30個の炭素原子を有する脂肪アルコール、8〜24個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分枝及び/又は非分枝のアルカンカルボン酸のモノグリセロールエステル、8〜24個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分枝及び/又は非分枝のアルカンカルボン酸のジグリセロールエステル、8〜24個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分枝及び/又は非分枝のアルコールのモノグリセロールエーテル、8〜24個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分枝及び/又は非分枝のアルコールのジグリセロールエーテル、8〜24個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分枝及び/又は非分枝のアルカンカルボン酸のプロピレングリコールエステル、及び8〜24個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分枝及び/又は非分枝のアルカンカルボン酸のソルビタンエステル。
特に有利なW/O乳化剤は、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルモノミリステート、グリセリルモノオレエート、ジグリセリルモノステアレート、ジグリセリルモノイソステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールモノイソステアレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノカプリレート、ソルビタンモノイソオレエート、スクロースジステアレート、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、イソベヘニルアルコール、セラキルアルコール、キミルアルコール、ポリエチレングリコール(2)ステアリルエーテル(ステアレス―2)、グリセリルモノラウレート、グリセリルモノカプリネート及びグリセリルモノカプリレートである。
本発明による好ましい組成物は、老化プロセスに対し、及び酸化的ストレスに対し、すなわち、例えば太陽光照射、熱又は他の影響によって生じるフリーラジカルによって引き起こされる損傷に対しヒトの皮膚を保護するために特に適している。これに関連して、それらは、この用途に通常使用される様々な投与形態をしている。例えば、それらは、ローションもしくはエマルジョンの形態、クリームもしくは乳液の形態(O/W、W/O、O/W/O、W/O/W)、油性−アルコール性、油性−水性もしくは水性−アルコール性ゲルもしくは液剤の形態、固体スティックの形態であってもよく、又はエアロゾルとして製剤化してもよい。
組成物は、このタイプの組成物に通常使用される、例えば増粘剤、軟化剤、保湿剤、界面活性剤、乳化剤、保存剤、消泡剤、芳香剤、ワックス、ラノリン、噴射剤、組成物自体又は皮膚を着色する染料及び/又は顔料、及び化粧品に通常使用される他の成分などの化粧品補助剤を含むことができる。
使用する分散媒又は可溶化剤は、油、ワックスもしくは他の脂肪性物質、低級モノアルコールもしくは低級ポリオール又はそれらの混合物であることができる。特に好ましいモノアルコール又はポリオールとしては、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール及びソルビトールが挙げられる。
本発明の好ましい実施形態は、式Iの化合物(1つ以上)以外に、水の存在下で例えば脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、特に脂肪酸のトリグリセリド、ラノリン、天然及び合成油又はワックスならびに乳化剤を含む保護クリーム又は乳液の形態のエマルジョンである。
別の好ましい実施形態は、天然もしくは合成油及びワックス、ラノリン、脂肪酸エステル、特に脂肪酸のトリグリセリドをベースとする油性ローション、又はエタノールなどの低級アルコール、もしくはプロピレングリコールなどのグリセロール、及び/又はグリセロールなどのポリオール、ならびに油、ワックス及び脂肪酸のトリグリセリドなどの脂肪酸エステルをベースとする油性アルコール性ローションである。
また、本発明による組成物は、エタノール、プロピレングリコールもしくはグリセロールなどの1つ又は複数の低級アルコールもしくはポリオール、及びケイ土などの増粘剤を含むアルコール性ゲルの形態であってもよい。また、油性アルコール性ゲルは、天然もしくは合成油もしくはワックスを含む。
固体スティックは、天然もしくは合成ワックス及び油、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、ラノリン及び他の脂肪性物質からなる。
組成物がエアロゾルとして製剤化される場合には、アルカン、フルオロアルカン及びクロロフルオロアルカンなどの従来型の噴射剤が一般に使用される。
化粧品組成物は、また、変色、褪色又は機械的性質の損傷を防ぐために、毛髪を光化学的損傷から守るために使用することができる。この場合、好適な製剤は、リンス用シャンプー、ローション、ジェル又はエマルジョンの形態であり、シャンプーする前後、染色もしくは脱色の前後、又はパーマネントウェーブをかける前後に当該組成物を塗布する。組成物は、毛髪をスタイリング又は処置するためのローションもしくはジェルの形態、ブラッシング又はブローウェーブのためのローションもしくはジェルの形態、毛髪用のヘアラッカー、パーマネントウェーブ用組成物、着色料又は漂白剤の形態のものを選択することが可能である。式Iの化合物(1つ以上)の他に、光防御特性を有する組成物は、このタイプの組成物で使用される、界面活性剤、増粘剤、ポリマー、軟化剤、保存剤、泡安定化剤、電解質、有機溶媒、シリコーン誘導体、油、ワックス、アンチグリース剤(antigrease agent)、組成物自体又は毛髪を着色する染料及び/又は顔料、又は毛髪のケアに通常用いられる他の成分などの様々な補助剤を含むことができる。
皮膚及び/又は天然又は日光に対して感作された毛髪を保護するために、少なくとも1つの式Iの化合物を含む化粧品組成物を皮膚又は毛髪に塗布する。ここでの感作された毛髪とは、パーマネントをかけたり、あるいは染色もしくは脱色プロセスなどの化学処理にさらされた毛髪を意味するものと解釈される。
さらに、式Iの化合物はまた、製剤に対する安定化作用を有する。相当する製品に使用すると、これらは、またより長期間安定したままでありこれらの外観を変化させない。特に、成分、例えばビタミン類、の有効性は、延長されて使用又は延長されて保存されても保持される。これは特に、紫外線の作用に対して皮膚を保護のための組成物の場合に、これらの化粧品は、UV放射による特に高いストレスにさらされるために特に有利である。
式Iの化合物の有利な特性は、また、例えば食品又は食品サプリメントとしてあるいは「機能性食品」としての使用に利用することができる。例えば、式Iの化合物は、食品、食品サプリメント又は機能性食品及び有機体中の化合物を、酸化に対抗して又はフリーラジカルの作用に対抗してさらに保護することができる。
本発明は、したがって、少なくとも1つの式Iの化合物で強化された食品にも関する。
本発明は、さらに、少なくとも1つの式Iの化合物を含む食品サプリメントに関する。食品サプリメントは、好ましくは上で示した一般的定義の意味での組成物であり、好ましくは経口投与される。
食品に対してされた追加の説明は、また、食品サプリメント及び機能性食品にもそれ相応に適用される。本発明に基づいて少なくとも1つの式Iの化合物で強化できる食品は、動物による消費又はヒトによる消費に適するすべての材料、例えばビタミン類及びそのプロビタミン、脂肪、ミネラル又はアミノ酸を含む。本発明に基づいて式Iの化合物で強化できる食品は、また、例えば砂糖のような単一の植物種に由来する食品、例えば、甘味を加えていない、リンゴジュース(また、例えば異なる種類のリンゴジュースの混合物)、グレープフルーツジュース、オレンジジュース、リンゴのコンポート、アンズスカッシュ、トマトジュース、トマトソース、トマトピューレのような単一の植物種の甘味を加えていないジュース、スカッシュ又はピューレ、その他である。本発明に基づいて式Iの化合物で強化できる食品の別の例は、単一の植物種からの穀物又はシリアル及びこのタイプの植物種から製造される材料、例えば、シリアルシロップ、ライ麦粉、小麦粉、オート麦ふすまなどである。このタイプの食品の混合物、例えば、総合ビタミン剤、ミネラル混合物又は加糖ジュースもまた本発明に基づいて式Iの化合物で強化するためには適している。本発明に基づいて式Iの化合物で強化できる食品の別の例として、食品調製品、例えば、調製穀類、ビスケット、混合飲料、ヨーグルトなどの子供用に特に製造された食品、ダイエット食品、低カロリー食品又は動物の飼料が挙げられる。
本発明に基づいて式Iの化合物で強化できる食品としては、したがって、炭水化物、脂質、タンパク質、無機元素、微量元素、ビタミン類、水及び植物及び動物の活性代謝物の食用に適したすべての組合せが挙げられる。
本発明に基づいて式Iの化合物で強化できる食品及び少なくとも1つの式Iの化合物を含む食品サプリメントは、経口により、例えば食事、丸剤、錠剤、カプセル剤、粉末剤、シロップ剤、液剤又は懸濁剤の形態で与えられることが好ましい。
記載したように、有用な化粧品組成物、医薬品組成物、食品及び/又は食品サプリメントは、式Iの化合物を、医薬品及び/又は化粧品組成物、食品及び/又は食品サプリメント中で/中に使用/加えることによって製造することができる。本発明は、したがって、また、化粧品組成物、医薬品組成物、食品及び/又は食品サプリメントを製造するための式Iの化合物の使用に明らかに関している。
本発明による組成物が式Iの化合物を含む場合、この化合物/これらの化合物は、組成物全体を基準として、以下の量で存在する:
・組成物が化粧品及び/又は医薬品製剤である場合、0.001〜100質量%の量、好ましくは0.01〜30質量%の量、特に好ましくは0.1〜10質量%の量、
・組成物が食品である場合、0.00001〜20質量%の量、好ましくは0.001〜10質量%の量、そして
・組成物が食品サプリメントである場合、食品サプリメント全体を基準として、好ましくは0.1〜80質量%。
式Iの化合物で強化された食品は、当業者に公知の技術を用いて製造することができる。
たとえ、追加の解説がなくても、当業者であれば上記の記述を最も広範囲に利用することができることは当然であると思われる。したがって、好ましい実施形態は、単なる説明のための開示であって、なんら限定するものではない。
上記及び下記のすべての出願書類及び出版物の完全な開示内容は、参照として本出願にとり込まれる。
本発明は、さらに、上記の基を含有する少なくとも1つの式Iの化合物が化粧品もしくは皮膚用として又は食品に適したビヒクルと混合されていることを特徴とする組成物を製造するための方法、及び抗酸化特性を有する組成物を製造するために式Iの化合物を使用することに関する。
本発明による組成物は、当業者に公知の技法を用いて製造することができる。
混合することにより、ビヒクル中に式Iの化合物を溶解、乳化又は分散させることができる。
本発明による組成物中に存在する式Iの化合物は、上記のように、非常に有利な特性を有する。その化合物が、R9として分枝又は直鎖のC3〜C10アルキルを有する場合、それらはまた新規である。ここで特に好ましいのは、R9が分枝又は直鎖のC3〜C10アルキルである化合物である。本発明は、したがって、R9が分枝又は直鎖のC3〜C10アルキル、好ましくは分枝又は直鎖のC3〜C6アルキルである一般式Iの化合物にも関する。
ここで好ましいのは、R1、R3、R4、R5、R6、R7が、それぞれ互いに独立して、H、分枝又は直鎖のC1〜C6アルキル、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルであり、R2、R8が、互いに独立して、H又はOHであることを特徴とする式Iの化合物である。
1〜R8がそれぞれHであることを特徴とする式Iの化合物であることが特に好ましい。
まさにとりわけ好ましいのは、上記のように、R9が、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチルもしくはt−ブチル、n−ペンチル、好ましくはn−プロピル又はn−ブチルであることを特徴とする式Iの化合物である。
式Iの化合物は、下記一般式IIの化合物を、一価アルコールR9OH(ここでR9は、一般式Iにおけるのと同じ意味を有する)に溶解又は分散し、
場合によって触媒を添加し、
式IIの化合物とアルコールR9OHとを互いに混合し、酸素を供給して反応させ、
その後得られた生成物を単離することによって製造することができる。
Figure 2008520597
(式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8は、一般式Iにおけると同じ意味を有する。)
式IIの化合物の反応は、それぞれのアルコールの溶液中で、触媒、例えば塩化銅(II)の存在下で実施するのが好ましい。混合は、撹拌によるのが好ましい。必要な反応時間は、式IIの置換基及びそれぞれのアルコールに依存し、3時間から48時間の間、一般的には12時間から24時間の間である。反応が完了したとき、生成物は、アルコールの鎖長によっては、好適には減圧下で蒸留して除去し、必要に応じて酸、例えば塩酸、好ましくは10%(w/w)塩酸により結晶化させることにより、又は抽出することによって得る。
本発明は、さらに、上記のステップで行うことを特徴とする一般式Iの化合物の製造方法に関する。
使用した原料のINCI名は、以下のとおりである(INCI名は英語で示された定義による):
Figure 2008520597
Figure 2008520597
Figure 2008520597
実施例は本発明を説明するがこれを限定するものではない。
実施例1
抗酸化作用の測定
式Iの化合物の抗酸化作用を、2−ブトキシ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3,3,5,7−テトラヒドロキシクロマノ−4−オンの例を用いてDPPHアッセイで調査する。比較物質は、非常に高い抗酸化活性を有するケルセチンである。
2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジル(DPPH)アッセイ:2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルは、溶液中で安定なフリーラジカルである。不対電子は、515nmに強い吸収バンドを生じ、溶液は、暗紫色を有する。フリーラジカル捕捉剤の存在下で、電子は対となり、吸収が消え、脱色は、捕捉した電子を化学量論的に計算しながら進行する。吸光度は、光度計の中で測定される。試験物質の抗酸化作用を定量化するために、使用した2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルの50%が試験物質と反応した濃度を試験物質のEC50値として測定する。EC50値が低ければ低いほどフリーラジカルを捕捉する能力は高い。
DPPHアッセイは、さまざまな濃度の試験物質のエタノール溶液の反応によって実施される。試験物質は、比較的ゆっくりと反応し、平衡状態は比較的遅れてやっと定着するため、EC50値の測定は、いずれの場合も、反応の開始後600分の(吸光度)測定値に基づく。EC50値は、図式的に測定される。
2−ブトキシ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3,3,5,7−テトラヒドロキシクロマノ−4−オンに対して、0.08のEC50値が得られる。一方、ケルセチンに対しては0.089のEC50値である。驚いたことに、本発明による酸化フラボノイドは、非常に強力な抗酸化剤として認められているケラセチンより高い抗酸化活性を有している。
実施例2
2−エトキシ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3,3,5,7−テトラヒドロキシクロマノ−4−オンの製造
ケルセチン3.0g(9.9mmol)をエタノール320mlに溶解し、塩化銅(II)0.7g(5.2mmol)を加えた。この反応溶液を酸素の影響下で12時間激しく撹拌した。その反応混合物をロータリーエバポレーター中で蒸発乾燥させた。塩酸(10%w/w)70mlをその黒色の油状残留物に加えた。沈殿したベージュ色の固体を吸引ろ過して取り出し、真空乾燥キャビネット中40℃で乾燥した。
収量:ベージュ色の粉末2.6g;理論値の73%
13 CNMRデータ:(250MHz)DMSO中δ(ppm):14、39、58、90、95、99、106、114、116、120、124、143、145、158、163、166、195
1 HNMRデータ:(250MHz)DMSO中δ(ppm):0.9(t,3H)、3.15(1H 見えず)、3.3(1H 見えず)、5.95(s,2H)、6.26(s,1O)、6.51(s,1O)、6.73(d,1H)、6.88(dd,1H)、7.05(d,1H)、9.87(d,2O)、10.76(s,1O)、11.35(s,1O
質量スペクトル:EI(m/e):346(M+−H2O)
UV吸収スペクトル
濃度:1.2mg/メタノール100ml
Figure 2008520597
実施例3
2−ブトキシ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3,3,5,7−テトラヒドロキシクロマノ−4−オンの製造
Figure 2008520597
ケルセチン2.0g(6.6mmol)及び塩化銅(II)0.45g(3.3mmol)を1−ブタノール100ml中に懸濁させた。その懸濁液を酸素の影響下で1日、室温で激しく撹拌した。その反応溶液を、ロータリーエバポレーターで蒸発乾燥させた。塩酸(10%w/w)をその蒸留残渣に加えた。水相を酢酸エチルで抽出し、ロータリーエバポレーターで蒸発乾燥させた。油状の残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。
収量:黄色結晶性固体150mg、理論値の6%
1 HNMRデータ:(250MHz)DMSO中δ(ppm):0.65(m,3H)、1.05(m,2H)、1.25(m,2H)、3.1(m,1H)、3.25(m,1H)、5.95(s,1H)、5.96(s,1H)、6.25(s,1OH)、6.51(s,1OH)、6.72(d,1H)、6.88(dd,1H)、7.05(d,1H)、8.86(s,1OH)、8.89(s,1OH)、10.75(s,1OH)、11.35(s,1OH)
質量スペクトル:ESI(m/e):391(M−H)-
UV吸収スペクトル
濃度:1.7mg/メタノール100ml
Figure 2008520597
アッセイ
抗炎症活性の測定
角化細胞単層PGE2モデル。炎症を引き起こすために角化細胞を96−ウェルプレート(15,000細胞/ウェル)中でプロ炎症性物質(例えば、酢酸ミリスチン酸ホルボール(PMA))と共に24時間培養する。前保温した細胞(PMAの最終濃度0.1μg/ml)を10-6Mのインドメタシン(正対照)又は0.2mMの試験物質と共に24時間培養する。使用される負対照は、PMAを含まない対照培養物である。培養後、3つのすべての試料中のプロスタグランジンE2(PGE2)をELISAキットにより測定する。
実施例4
皮膚に塗布するためのローション(w/o)
Figure 2008520597
製造
A相を75℃、B相を80℃に温める。B相を撹拌しながらA相にゆっくり加える。均一化した後、その混合物を撹拌しながら冷却する。40℃で香料を加える。
以下のものを保存料として使用する:
4−ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.05%
4−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.15%
実施例5
皮膚に塗布するためのローション(w/o)
Figure 2008520597
製造
A相を75℃、B相を80℃に温める。B相を撹拌しながらA相にゆっくり加える。均一化した後、その混合物を撹拌しながら冷却する。40℃で香料を加える。
以下のものを保存料として使用する:
4−ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.05%
4−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.15%
実施例6
皮膚に塗布するためのローション(w/o)
Figure 2008520597
製造
A相を75℃、B相を80℃に温める。B相を撹拌しながらA相にゆっくり加える。均一化した後、その混合物を撹拌しながら冷却する。40℃で香料を加える。
以下のものを保存料として使用する:
4−ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.05%
4−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.15%
実施例7
エクトインを含むクリーム(O/W)を以下の成分から調製する:
Figure 2008520597
製造
最初に、A相及びB相別々に75℃に温める。A相を次にB相に撹拌しながらゆっくり加え、均一な混合物が形成されるまで撹拌を続ける。エマルジョンが均一化した後、その混合物を撹拌しながら30℃に冷却する。その混合物をその後35℃に温め、C相を加え、その混合物を撹拌して均一にする。
供給源
(1)Merck KGaA
(2)Rhodia
(3)Uniqema
(4)ISP
実施例8
W/Oエマルジョンとしての局所用組成物
Figure 2008520597
調製法
A相及びBを75℃に温める。B相を撹拌しながらA相に加える。その混合物をその後Turraxを用いて9000rpmで2分間均質化する。得られた混合物を30〜35℃に冷却し、C相を入れてよくかき混ぜる。
供給源
(1)Merck KGaA
(2)Goldschmidt AG
(3)ISP

Claims (19)

  1. 一般式Iの化合物の少なくとも1種及び任意的にビヒクル及び/又は助剤を含む抗酸化特性を有する組成物。
    Figure 2008520597
    〔式中、
    1、R3、R4、R5、R6、R7、R9は、それぞれ、互いに独立して、H又はアルキルであり、
    2、R8は、互いに独立して、H、OH又はO−アルキルである。〕
  2. 1、R3、R4、R5、R6、R7、R9は、互いに独立して、H、分枝又は直鎖のC1〜C6−アルキル、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルであり、R2及びR8は、互いに独立して、H又はOHであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 4=R5であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 1からR8が、それぞれHであり、R9が、H又はC16アルキル、特にメチル、エチル,n−プロピル又はn−ブチルであることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
  5. 組成物が薬剤であることを特徴とする、請求項1〜4の1項以上に記載の組成物。
  6. 組成物が化粧品であることを特徴とする、請求項1〜4の1項以上に記載の組成物。
  7. 皮膚治療用組成物であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. a)請求項1から4の1項以上に記載の化合物、
    b)皮膚許容性ビヒクル、及び
    c)付加的に、1種以上の別の皮膚保護及び/又は炎症抑制作用を有する活性化合物を含む局所使用のための組成物。
  9. 1種以上の酸化防止剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8の1項以上に記載の組成物。
  10. 1種以上のUVフィルターをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜9の1項以上に記載の組成物。
  11. 請求項1に記載の式Iの化合物の少なくとも1種で強化されていることを特徴とする食品。
  12. 請求項1に記載の式Iの化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする食品サプリメント。
  13. 環境の影響、特に乾燥に対する皮膚の抵抗力を増すため、皮膚の老化を抑制するため、皮膚組織を改善するため、特にすべすべ肌を形成するための医薬品及び/又は化粧品を製造するための、請求項1〜4の1項以上に記載の化合物の使用。
  14. 酸化的ストレスに対する保護のため、ならびにアレルギー、炎症及び/又は刺激に対抗するための医薬品及び/又は化粧品を製造するための、請求項1〜4の1項以上に記載の化合物の使用。
  15. 9が分枝又は非分枝C3〜C10−アルキル、好ましくは分枝又は非分枝C3〜C6−アルキルである、請求項1に記載の一般式Iの化合物。
  16. 1、R3、R4、R5、R6、R7が、それぞれ互いに独立して、H、分枝又は非分枝C1〜C6−アルキル、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルであり、R2及びR8が、互いに独立して、H又はOHであることを特徴とする、請求項15に記載の化合物。
  17. 1からR8が、それぞれHであることを特徴とする、請求項16に記載の化合物。
  18. 9が、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチルもしくはt−ブチル、n−ペンチル、好ましくはn−プロピル又はn−ブチルであることを特徴とする、請求項15〜17の1項以上に記載の化合物。
  19. 一般式IIで表される化合物を、
    Figure 2008520597
    〔式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8は、一般式Iにおけると同じ意味を有する。〕
    一価アルコールR9−OH〔式中、R9は、一般式Iにおけると同じ意味を有する〕中に溶解又は分散し、
    場合によっては触媒を加え、
    式IIで表される化合物とアルコールR9−OHとを混合し、酸素を供給することによって互いに反応させ、
    得られた生成物をその後単離する
    ことを特徴とする請求項1に記載の化合物の製造方法。
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