JP2008518405A - 安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドならびにそれを作製する方法および使用する方法 - Google Patents

安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドならびにそれを作製する方法および使用する方法 Download PDF

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Abstract

安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドおよびそれらの複合コロイドを製造する方法が提供される。本件コロイドは、被分析物の検出用途を含め、様々な異なる適用分野における用途を見出す。また、本件コロイドを含むキットも提供される。金属/導電性ポリマー複合コロイドを製造するための方法であって、当該方法が:(i)金属コロイド;および(ii)水溶性の導電性ポリマー;を、上記コロイドの金属粒子に上記水溶性の導電性ポリマーを吸着させて金属/導電性ポリマー複合コロイドをもたらすのに充分な条件下において、混ぜ合わせるステップを含む、金属/導電性ポリマー複合コロイドの製造方法が提供される。

Description

(関連出願との相互参照)
この出願は、2004年10月21日に出願された米国仮出願第60/621,258号に基づく35U.S.C.§119(e)の下での優先権を主張するものであり;前述の仮出願の開示内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
(導入)
(発明の背景)
貴金属、例えば金または銀などのナノ粒子は、様々な幾何学的形態、例えば球状、ロッド状またはピラミッド状などの形態で調製することができる。これらの小さな物体は、化学的に還元された形態を成し、且つ、それらが調製された仕方に依存する金属元素を含んでおり、また、それらの小さな物体は、還元粉末固体として保存することができ、または例えば水もしくは様々な有機溶媒などの溶媒中における安定した懸濁液の形態で(即ち、コロイドとして)維持することもできる。これらの粒子の大きさがナノメートルサイズであるため、顕微鏡を用いれば判別することができるが、裸眼ではそのような懸濁液と真の溶液とを判別することができず、それ故、そのような懸濁液はコロイド溶液と呼ばれている。従って、これらの粒子は、辺縁の明瞭な(well−defined)回路を形成すべく、様々な支持体上に容易に投じる(cast)ことができる。
これらの金属ナノ粒子の研究は、それらの粒子が有する独特な電子特性、光学特性および触媒特性のため、近年、極めて活発な研究分野となっている。光は電磁場とかかわり合っているため、ナノ粒子のオプトエレクトロニクス特性に特に興味が持たれている。実際には、それらのナノ粒子は金属であり、電気を伝導することができるため、貴金属ナノ粒子は、導電性電子の密雲でそれらの表面を取り囲まれている。これらの電子が光によって励起されると、電磁放射線がこれらの電子と結合して集団振動を形成し、その集団振動がそれらの粒子表面から放射される。その結果として、これらの粒子は、特異的な光吸収特性、反射特性、発光特性および散乱特性を呈し、それらの特性は、様々な分野、例えば被分析物の検出、電子伝達または情報記憶などにおいて成功裏に適用することができる。これまでに研究されているほとんどの粒子は同一の金属から均質的に製造されている。しかし、最近、その構造内において交互する異なる金属でできたナノ物体を構築できることが示された。この新たな前進は、数多くの適用分野におけるナノバーコードとしてそれらのナノ物体を使用する道を切り開く。
様々な多岐にわたる適用分野におけるナノ粒子の現場認知ポテンシャル(field acknowledge potential)のため、新たなタイプのナノ粒子の開発およびそれらのナノ粒子の適用に対する高い関心が依然として存在する。
(発明の概要)
安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドおよびそれらの複合コロイドを製造するための方法が提供される。本件コロイドは、被分析物の検出用途を含め、様々な異なる適用分野における用途を見出す。また、本件コロイドを含むキットも提供される。
(定義)
別な具合に定められていない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者により一般的に理解されている意味と同じ意味を有している。それにもかかわらず、特定のエレメントは、明確化し、且つ、参照しやすくするため、以下で定義されている。
「コロイド」という用語は、液体媒質中に懸濁された微細粒子の流体組成物を表す。代表的なコロイドにおいては、そこに含まれている粒子のサイズは1ナノメートルから1マイクロメートルまでの間である。
金属コロイドという用語は、懸濁されている微細粒子が金属粒子であるコロイドを表す。
「貴金属」という用語は、金、銀などだけでなく、周期表のVIII族金属を表し、これらに限定するものではないが:白金、イリジウム、パラジウムなどを含む。
「導電性ポリマー」という用語は、電気的に伝導性を有するポリマー材料を意味する。代表的な実施態様においては、導電性ポリマーは、有機ポリマー、例えばp−共役有機ポリマーなどである。例えば、ポリピロール系ポリマー、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)およびポリ(3,4−二置換ピロール)など;ポリチオフェン系ポリマー、例えばポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)およびポリベンゾチオフェンなど;ポリイソチアナフテン系ポリマー、例えばポリイソチアナフテンなど;ポリチエニレンビニレン系ポリマー、例えばポリチエニレンビニレンなど;ポリ(p−フェニレンビニレン)系ポリマー、例えばポリ(p−フェニレンビニレン)など;ポリアニリン系ポリマー、例えばポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)およびポリ(2,3−置換アニリン)など;ポリアセチレン系ポリマー、例えばポリアセチレンなど;ポリジアセチレン系ポリマー、例えばポリジアセチレンなど;ポリアズレン系ポリマー、例えばポリアズレンなど;ポリピレン系ポリマー、例えばポリピレンなど;ポリカルバゾール系ポリマー、例えばポリカルバゾールおよびポリ(N−置換カルバゾール)など、ポリセレノフェン系ポリマー、例えばポリセレノフェンなど;ポリフラン系ポリマー、例えばポリフランおよびポリベンゾフランなど;ポリ(p−フェニレン)系ポリマー、例えばポリ(p−フェニレン)など;ポリインドール系ポリマー、例えばポリインドールなど;ポリピリダジン系ポリマー、例えばポリピリダジンなど;ポリアセン系ポリマー、例えばナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テルタベンゾペンタセン(tertabenzopentacene)、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、Terylene、オバレン、クオテリレンおよびサーカムアントラセン(circumanthracene)など;ポリアセン系ポリマーの幾つかの炭素原子をN、SおよびOなどの原子またはカルボニル基などの官能基で置換することにより調製される誘導体(例えばトリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど);ポリビニルカルバゾール系のポリマー、ポリフェニレンスルフィドおよびポリビニレンスルフィドなどのポリマー;を使用することができる。代表的な実施態様において特に興味が持たれるポリマーは、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンまたはそれらのポリマーの誘導体である。
当技術分野において既知の如く、本導電性ポリマーは、電子を受け容れるアクセプターとして機能する、ジメチルアミノ基、シアノ基、カルボキシル基およびニトロ基などの官能基を有するポリマー材料、ベンゾキノン誘導体、ならびにテトラシアノエチレン更にはテトラシアノキノジメタンおよびそれらの誘導体などの材料、または、例えば、電子供与体であるドナーとして機能する、アミノ基、トリフェニル基、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基およびフェニル基などの官能基を有する材料;置換アミン、例えばフェニレンジアミンなど;アントラセン、ベンゾアントラセン、置換ベンゾアントラセン、ピレン、置換ピレン、カルバゾールおよびそれらの誘導体、ならびにテトラチアフルバレンおよびそれの誘導体などの材料;に組み入れることによりドープされてよい。本明細書で使用する場合、ドーピングという用語は、電子受容分子(アクセプター)または電子供与分子(ドナー)がドーピングを用いて上述の薄膜に組み入れられることを意味する。本発明において使用されるドーパントとして用いられるものはアクセプターまたはドナーのどちらであってもよい。
「金属/導電性ポリマー複合コロイド」という用語は、その表面に存在する導電性ポリマーを有する金属粒子で構成されたコロイドを表す。
「吸着する」という用語は、分子(例えば水溶性ポリマー分子)の極めて薄い層における、それらの分子が接触している固形物の表面、例えば金属粒子の表面への付着を表す。
材料が水に溶ける場合、その材料は「水溶性」である。本発明の導電性ポリマーに関して言えば、標準温度および標準圧力(STP)条件において、少なくとも約0.02gが少なくとも約100mlの水に溶ける場合、そのような導電性ポリマーは水溶性である。
本明細書で使用する場合、「接触する」という用語は、一緒になることまたは一緒にすることを意味する。従って、例えば二つの品目を相互に触れ合わせることにより、二つの品目が一緒になる場合、または二つの品目を一緒にする場合、第一の品目が第二の品目と接触する。「混ぜ合わせる」という用語は、二つの異なる組成物が単一の組成物となるような仕方で二つの異なる組成物を接触させることを表す。
「かき混ぜ」という用語は、ある組成物の成分が相互に相対的に移動するような仕方で、組成物に物理的な運動を加えることを表す。従って、かき混ぜという用語は、混合、攪拌などを表すべく幅広く使用される。
本明細書で使用する場合、「リガンド」という用語は、特異的結合対のメンバーであるあらゆるタイプの分子を表す。興味が持たれるリガンドは、これらに限定するものではないが、生体分子を含み、ここで、「生体分子」という用語は、例えば興味対象の被分析物に特異的に結合することができる、興味あるあらゆる有機的または生化学的な分子、基もしくは種を意味する。例証的な生体分子は、ペプチド、タンパク質、アミノ酸および核酸、小さな有機分子および無機分子などを含む。
本明細書で使用する場合、「ペプチド」という用語は、一つのアミノ酸のカルボキシル基と別のグループのアミノ基との間で生じるアミド形成によりもたらされるあらゆる化合物を表す。
本明細書で使用する場合、「オリゴペプチド」という用語は、約10個から20個よりも少ない残基、即ち、アミノ酸モノマー単位を有するペプチドを表す。
本明細書で使用する場合、「ポリペプチド」という用語は、約10個から約20個よりも多い残基を有するペプチドを表す。「ポリペプチド」と「タンパク質」という用語は互換可能に使用されることがある。
本明細書で使用する場合、「タンパク質」という用語は、約50個よりも多い残基の特定の配列を有するポリペプチドを表し、D型およびL型、修飾型などを含む。
本明細書で使用する場合、「核酸」という用語は、ヌクレオチド、例えばデオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチドなどから成るポリマー、または、二つの天然に生じる核酸の場合と類似の配列特異的な仕方で天然に生じる核酸とハイブリッド形成することができ、例えばWatson−Crick塩基対合相互作用に関与することができる、合成により製造された化合物(例えば、米国特許第5,948,902号およびそこで引証されている参考文献において記載されている如きPNA)を意味する。
「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」という用語は、既知のプリンおよびピリミジン塩基部分だけでなく、修飾されている他のヘテロ環式塩基部分も包含したそれらの部分を含めるべく意図されている。このような修飾物は、メチル化されたプリンもしくはピリミジン、アシル化されたプリンもしくはピリミジン、または他のヘテロ環を含む。更に、「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」という用語は、通常のリボースおよびデオキシリボース糖だけでなく、他の糖も包含したそれらの部分を含む。修飾されたヌクレオシドまたはヌクレオチドは糖部分における修飾物も含み、例えば、そこでは、それらのヒドロキシル基のうちの一つもしくはそれ以上が、ハロゲン原子もしくは脂肪族基で置換されており、またはエーテル、アミンなどとして官能基化されている。
また、小さな有機分子および無機分子にも興味が持たれる。例えば、50ダルトンより大きく、且つ、2,500ダルトン未満の分子量を有する小さな有機化合物などの有機分子は、特定の実施態様におけるリガンドとして興味が持たれる。小さな有機化合物は、タンパク質との構造的相互作用、特に水素結合にとって必要な官能基を含んでいてよく、典型的には少なくともアミン基、カルボニル基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を含み、好適には少なくとも二つの化学的官能基を含む。このような化合物は、一つまたはそれ以上の上述の官能基で置換された環式炭素もしくはヘテロ環構造及び/又は芳香族構造もしくは多環芳香族構造を含んでいてよい。
特定の実施態様においては、リガンドを複合ナノ粒子の表面に間接的に結合させるため、連結基が使用される。連結基を使用する場合、そのような基は、その連結基を通じてリガンド部分と粒子表面との共有結合をもたらすことができるように選択される。興味が持たれる連結基は、標的とするリガンド部分および封鎖するリガンド部分の性状に依存して、広範囲にわたり様々であり得る。種々の連結基が当業者に知られており、それらの連結基が本件二官能性分子における用途を見出す。一般的に、そのようなリンカーは、いずれかの末端がリガンドを粒子表面に共有結合により結合させることができる反応性官能基で終結したスペーサー基を含むであろう。興味あるスペーサー基は、脂肪族および不飽和炭化水素鎖、酸素(ポリエチレングリコールなどのエーテル)または窒素(ポリアミン)などのヘテロ原子を含有するスペーサー、ペプチド、炭水化物、場合によってヘテロ原子を含み得る環状系または非環状系を含むものと思われる。また、スペーサー基は、錯体を形成すべく金属イオンの存在が二つまたはそれ以上のリガンドを調整するような仕方で金属に結合するリガンドから成っていてもよい。特定のスペーサーエレメントは:1,4−ジアミノヘキサン、キシレンジアミン、テレフタル酸、3,6−ジオキサオクタン二酸、エチレンジアミン−N,N−二酢酸、1,1’−エチレンビス(5−オキソ−3−ピロリジンカルボン酸)、4,4’−エチレンジピペリジン;を含む。潜在的な反応性官能基は、求核性官能基(アミン、アルコール、チオール、ヒドラジド)、求電子性官能基(アルデヒド、エステル、ビニルケトン、エポキシド、イソシアナート、マレイミド)、付加環化反応が可能な官能基、ジスルフィド結合を形成する官能基、または金属に結合する官能基を含む。具体的な例は、第一級および第二級アミン、ヒドロキサム酸、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルカルボナート、オキシカルボニルイミダゾール、ニトロフェニルエステル、トリフルオロエチルエステル、グリシジルエーテル、ビニルスルホン、ならびにマレイミドを含む。本件二官能性分子において用途を見出し得る特定のリンカー基は、ヘテロ官能性化合物、例えばアジドベンゾイルヒドラジド、N−[4−(p−アジドサリチルアミノ)ブチル]−3’−[2’−ピリジルジチオ]プロピオンアミド)、ビス−スルホスクシンイミジルスベラート、ジメチルアジポイミダート、ジスクシンイミジルタルトラート、N−マレイミドブチリルオキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミジル−4−アジドベンゾアート、N−スクシンイミジル[4−アジドフェニル]−1,3’−ジチオプロピオナート、N−スクシンイミジル[4−ヨードアセチル]アミノベンゾアート、グルタルアルデヒド、およびスクシンイミジル4−[N−マレイミドメチル]シクロヘキサン−1−カルボキシラート、3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(SPDP)、4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(SMCC)などを含む。
本明細書で使用する場合、「リボ核酸」および「RNA」という用語は、リボヌクレオチドから成るポリマーを表す。
「均質な」という用語は、ある組成物が全体を通じて同一または同様な種類もしくは性状であることを意味し、即ち、全体を通じて一様な構造または組成であることを意味する。
本明細書で使用する場合、「デオキシリボ核酸」および「DNA」という用語は、デオキシリボヌクレオチドから成るポリマーを意味する。
本明細書で使用する場合、「オリゴヌクレオチド」という用語は、長さが約10個から100個のヌクレオチドから200個のヌクレオチドまでの一本鎖ヌクレオチドマルチマーを表す。
「バイオポリマー」は、一つまたはそれ以上のタイプの反復単位から成るポリマーである。バイオポリマーは、典型的には生物学的な系(但し、それらの系が合成により作られたものであってもよい)において見られ、ペプチドまたはポリヌクレオチドを含むことができ、更には、アミノ酸類似体もしくは非アミノ酸グループ、またはヌクレオチド類似体もしくは非ヌクレオチドグループから成る化合物またはそれらを含有する化合物を含むことができる。これは、通常の骨格が非自然発生的な骨格または合成の骨格で置換されているポリヌクレオチド、および通常の塩基のうちの一つまたはそれ以上がWatson−Crick型の水素結合相互作用に関与可能な(天然または合成の)基で置換されている核酸(または合成の類似体もしくは天然に生じる類似体)を含む。ポリヌクレオチドは、一本鎖構造または多重鎖構造を含み、そこでは、それらのストランドのうちの一つまたはそれ以上が別のストランドと完全に整列していてよく、または整列していなくてもよい。例えば、「バイオポリマー」は、ソースの如何に関わらず、DNA(cDNAを含む)、RNA、オリゴヌクレオチド、ならびに米国特許第5,948,902号およびそこで引証されている参考文献(それらのすべてが参照により本明細書に組み入れられる)において記載されている如きPNAおよび他のポリヌクレオチドを含み得る。
「光学的特性」という句は、光学的なパラメーター、即ち、その値が何かの特性または振る舞いを決定する特性を表し、代表的な光学的特性は、これらに限定するものではないが:光吸収、光放射、光反射および光散乱;を含む。
「基準」および「対照」という用語は、その値を基にして観測値を比較することができる既知の値または一組の既知の値を表すべく、互換可能に使用される。本明細書で使用する場合、既知という用語は、例えば光吸収、光放射などの既に分かっているパラメーターを意味する。
「判定する」および「評価する」という用語は、何らかの測定形態を表すべく互換可能に使用され、ある要素が存在しているか否かを決定することを含む。「決定する」、「測定する」、「判定する」および「分析する」という用語は、互換可能に使用され、定量的な決定と定性的な決定の両方を含む。判定は相対的なものであってよく、または絶対的なものであってもよい。「の存在を判定する」という用語は、何かが存在しているか不在であるかを決定することだけでなく、存在している何かの量を決定することも含む。
本明細書で使用する場合、「検出する」という用語は、定性的であるか定量的であるかにかかわらず、ある信号を確かめることを意味する。
「結合する」という用語は、安定した複合構造をもたらすべく相互に連合した二つの物体を表す。特定の実施態様においては、二つの相補的な核酸間で生じる結合は、「特異的にハイブリッド形成する」と呼ばれることがある。「特異的にハイブリッド形成する」、「に特異的にハイブリッド形成する」および「特異的ハイブリダイゼーション」、ならびに「に選択的にハイブリッド形成する」という用語は、互換可能に使用され、ストリンジェントな条件下において、ある核酸分子がある特定のヌクレオチド配列に対して優先的に結合すること、複合化することまたはハイブリッド形成することを表す。
「スクリーニング」という用語は、興味のある何か、例えば被分析物、何らかの発生などの存在を決定することを表す。本明細書で使用する場合、「決定する」という用語は、興味のある特定のパラメーター、例えばハイブリダイゼーションパラメーターに対するある値を同定すること、即ち、確立すること、確認すること、評価すること、または測定することを意味する。その値の決定は、定性的(例えば、存在もしくは不在)であってもよいし、定量的であってもよく、定量的な決定が成される場合、その決定は、相対的(即ち、ある値の単位が対照(即ち、基準値)との比較である場合)であってよく、または絶対的(例えば、実際の分子の個数が決定される場合)であってもよい。
本明細書で使用する場合、「サンプル」という用語は、ある流体組成物を表し、特定の実施態様においては、その流体組成物は水性組成物である。
(特定の実施態様の説明)
安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドおよびそれらの複合コロイドを製造する方法が提供される。本件コロイドは、被分析物の検出用途を含め、様々な異なる適用分野における用途を見出す。また、本件コロイドを含むキットも提供される。
本発明をもっと詳細に説明する前に、本発明は、ここで開述されている特定の実施態様に限定されるものではなく、従って、勿論、様々な態様を取り得ることを理解すべきである。また、ここで使用されている用語は、特定の実施態様を説明することのみを目的としたものであり、本発明の範囲は添付の特許請求項によってのみ制限されるものであるため、限定的であることを意図したものでないことも理解すべきである。
数値の範囲が提供されている場合、文脈が別な具合にはっきりと言明していない限り、下限値の単位の十分の一までに介在するそれぞれの値、その範囲の上限値と下限値との間に介在するそれぞれの値、および述べられている範囲内におけるあらゆる他の開述されている値または介在する値は、本発明の範囲内に包含されるものと理解される。述べられている範囲内において何らかの特定的に除外された限界値があることを前提とした場合、これらのもっと小さな範囲の上限値および下限値はそれらのもっと小さな範囲に独立して含められてよく、また、それらの上限値および下限値も本発明の範囲内に包含される。述べられている範囲がそれらの限界値のうちの一方または両方を含む場合、それらの含められた限界値のうちのいずれか一方または両方を除外した範囲も本発明に含められる。
別な具合に定められていない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者により一般的に理解されている意味と同じ意味を有している。ここで述べられているものと同様または同等なあらゆる方法および材料も本発明の実践または試験において使用することができるが、ここでは、代表的な例証的方法および材料を開述する。
この明細書で引証されているすべての出版物および特許は、恰もそれぞれ個々の出版物または特許が参照により組み入れられるべく詳細且つ個別的に指示されているかの如くに、参照により本明細書に組み入れられ、また、それらの出版物が引証されていることと関連付けて本方法及び/又は材料を開示および開述すべく、参照により本明細書に組み入れられる。あらゆる出版物の引証は、その出版物が本出願日以前に開示されているためであり、本発明が、先願発明の理由から、そのような出版物に先行する資格がないことを認めたものとして解釈すべきではない。更に、与えられている出版日は実際の出版日とは異なっている可能性があり、実際の出版日に関しては自主的に確認する必要があり得る。
本明細書および添付の特許請求項で使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が別な具合にはっきりと明言していない限り、複数の指示対象も含むものとする。更に、特許請求項は、あらゆる随意的な要素を除外して作成し得ることにも留意すべきである。従って、この言明は、クレーム要素の列挙との結び付きにおける「単に」、「のみ」などの排他的用語の使用、または「消極的」限定の使用に対する根拠として機能すべく意図されている。
この開示を読めば、当業者にとっては明らかな如く、ここで開述および例証されている個々の各実施態様は、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいずれかの幾つかの実施態様の特徴から容易に分離することができ、またはそのような特徴と容易に組み合わせることができる別個の構成要素および特徴を有している。言及されているあらゆる方法は、開述されている事象の順番で実施することができ、または論理的に可能なあらゆる他の順番で実施することができる。
上で要約されているように、本件発明は、安定した金属/導電性ポリマー複合コロイド、ならびにそのような複合コロイドを製造および使用するための方法を提供する。本件発明の更なる説明においては、先ず、本件コロイドの代表的な実施態様がもっと詳細に再検討され、続いて、代表的な製造プロトコルおよび本件コロイドを使用するための方法が検討される。更に、本件コロイドを含む代表的なキットの概説も提供される。
(金属/導電性ポリマー複合コロイド)
上で要約されているように、本発明は、金属/導電性ポリマー複合コロイドを提供する。本件コロイドの一つの特徴は、それらのコロイドが安定していることである。本明細書で使用する場合、「安定した」という用語は、コロイドの粒子がそのコロイドの担体媒質中において懸濁した状態のまま留まる能力を表し、例えば、それらの粒子が、かなりの程度で、懸濁液から沈降しない能力を表す。本件コロイドに関して言えば、それらのコロイドは、STP条件下において維持されたときに、少なくとも約一ヶ月の期間にわたって安定しており、例えば、少なくとも約6ヶ月の期間を含め、少なくとも約3ヶ月の期間にわたって安定しており、代表的な実施態様においては、一年またはそれ以上までの期間にわたって安定しており、例えば、5年またはそれ以上までの期間を含め、二年またはそれ以上までの期間にわたって安定している。
本件コロイドは金属と導電性ポリマーの複合材料であるため、それらのコロイドは、金属成分と導電性ポリマー成分との両方を含む。本件コロイドの金属成分は、代表的な実施態様においては、貴金属である。上で指示されているように、興味のある貴金属は、これらに限定するものではないが:周期表VIII族金属、例えば、これらに限定するものではないが:白金、イリジウム、パラジウムなど;を含むVIII族の金属、更には金、銀などを含む。
「導電性ポリマー」という用語は、電気的に伝導性を有するポリマー材料を意味する。代表的な実施態様においては、導電性ポリマーは、有機ポリマー、例えばp−共役有機ポリマーなどである。例えば、ポリピロール系ポリマー、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)およびポリ(3,4−二置換ピロール)など;ポリチオフェン系ポリマー、例えばポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)およびポリベンゾチオフェンなど;ポリイソチアナフテン系ポリマー、例えばポリイソチアナフテンなど;ポリチエニレンビニレン系ポリマー、例えばポリチエニレンビニレンなど;ポリ(p−フェニレンビニレン)系ポリマー、例えばポリ(p−フェニレンビニレン)など;ポリアニリン系ポリマー、例えばポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)およびポリ(2,3−置換アニリン)など;ポリアセチレン系ポリマー、例えばポリアセチレンなど;ポリジアセチレン系ポリマー、例えばポリジアセチレンなど;ポリアズレン系ポリマー、例えばポリアズレンなど;ポリピレン系ポリマー、例えばポリピレンなど;ポリカルバゾール系ポリマー、例えばポリカルバゾールおよびポリ(N−置換カルバゾール)など、ポリセレノフェン系ポリマー、例えばポリセレノフェンなど;ポリフラン系ポリマー、例えばポリフランおよびポリベンゾフランなど;ポリ(p−フェニレン)系ポリマー、例えばポリ(p−フェニレン)など;ポリインドール系ポリマー、例えばポリインドールなど;ポリピリダジン系ポリマー、例えばポリピリダジンなど;ポリアセン系ポリマー、例えばナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テルタベンゾペンタセン(tertabenzopentacene)、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、Terylene、オバレン、クオテリレンおよびサーカムアントラセン(circumanthracene)など;ポリアセン系ポリマーの幾つかの炭素原子をN、SおよびOなどの原子またはカルボニル基などの官能基で置換することにより調製される誘導体(例えばトリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど);ポリビニルカルバゾール系のポリマー、ポリフェニレンスルフィドおよびポリビニレンスルフィドなどのポリマー;を使用することができる。代表的な実施態様において特に興味が持たれるポリマーは、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンまたはそれらのポリマーの誘導体である。代表的な実施態様においては、本ポリマーは水溶性の導電性ポリマーである。これらのうちの特定の実施態様においては、上述の水溶性の導電性ポリマーは、置換された有機導電性ポリマーであり、ここで、そのポリマーは、一つまたは複数のイオン性基を含む。イオン性基という用語は、適切なpHにおいて、正味の正電荷または負電荷を担持することができる部分を意味する。興味あるイオン性基は、これらに限定するものではないが:カルボキシル基、アミノ基など;を含む。特定の実施態様においては、上述の水溶性の導電性ポリマーは、置換されたポリアニリン、例えば、カルボキシル基などのイオン性基で置換されたポリアニリン、例えばポリ(アニリン−2−カルボン酸)などである。
本件コロイドにおいては、金属粒子は、導電性ポリマーで表面コーティングされ、液体媒質、典型的には水性媒質中に懸濁される。「表面コーティング」という用語は、粒子の表面全体ではないにしても、粒子の表面のうちの少なくとも一部が導電性ポリマー分子の層で覆われることを意味する。代表的な実施態様においては、導電性ポリマーの層またはコーティングは、ポリマー分子の単一の層が粒子の表面を覆うような仕方での単層である。
これらの粒子の寸法は様々であってよいが、代表的な実施態様においては、約1nmから約1マイクロメートルまでの範囲、例えば、約30nmから約60nmまでの範囲を含め、約1nmから約100nmまでの範囲などである。代表的な実施態様においては、それらの粒子は狭い粒径分布を有している。狭い粒径分布という用語は、それらの粒子の標準偏差が平均直径の約30%を超えないことを意味し、特定の代表的な実施態様では約20%を超えず、例えば、約10%を超えないケースを含め、約17%を超えない。
本件組成物のポリマー成分に関して言えば、本ポリマー成分は、約1,500Daから約32,000Daまでの範囲、例えば、約23,000Daから約27,000Daまでの範囲を含め、約5,000Daから約7,000Daまでなどの範囲の平均分子量を有している。本ポリマー成分は、更に、例えば粒子の表面に吸着されたポリマー分子のうちの少なくとも約45数量%(number %)、特には少なくとも約25数量%のポリマー分子が、その表面に吸収されたすべての分子の平均分子量のうちの少なくとも約55%(例えば少なくとも約75%など)である分子量を有するような仕方で、狭いサイズ分散度を有していることを特徴とする。
狭い粒径分布および狭いサイズ分散度に関する上述の特徴のため、本コロイドは、それらのポリマー被覆粒子に関して均質または一様である。
本コロイドの密度は様々であり得るが、代表的な実施態様においては、範囲は少なくとも約1.01、例えば少なくとも約1.05などであり、また、1.30またはそれ以上に高い密度であってもよく、ここで、その密度は、20℃における水の密度と比べたときに、約1.07から約1.10までの範囲、例えば約1.085から約1.095までの範囲などであってよい。
本件コロイドの液体媒質中における粒子の濃度は様々であり得るが、特定の実施態様においては、約1×1010個の粒子/mlから約1×1015個の粒子/mlまでの範囲、例えば、1ml当たり約2×1011個の粒子から約3.75×1011個の粒子までを含め、約1×1011個の粒子/mlから 約5×1011個の粒子/mlまでの範囲などであってよい。
特定の実施態様においては、本金属成分と導電性ポリマー成分は、光学的なパラメーター、例えば吸光度などに関してマッチングされている。代表的な実施態様においては、これらの金属成分および導電性ポリマー成分は、以降の実験セクションにおいて以下で説明されているプロトコルを用いて別々に測定したときに、約50nm未満、例えば、約25nm未満を含め、約40nm未満などだけ異なる吸光度最大値(absorbance maximum)を有するような成分である。「統一(common)」吸光度最大値(即ち、二つの個々の吸光度最大値の平均)は様々であってよく、約1から約10までの範囲、例えば約3から約4までなどの範囲であってよい。マッチングされた代表的な金属/導電性ポリマーの興味ある組み合わせは、これらに限定するものではないが:金/ポリアニリン(例えば金/ポリ(アニリン−2−カルボン酸));銀/ポリ(チオフェン−3−カルボン酸);などを含む。
特定の実施態様においては、本複合コロイドは、導電性ポリマーでコーティングされていない金属粒子を用いて製造された対照コロイドに比べ、それらの粒子が懸濁されている液体媒質の屈折率の変化に対して比較的高い感度を有している。「比較的高い感度を有する」という用語は、以下の実験セクションで報じられている分析法を用いて決定したときに、対照に比べ、少なくとも約10倍高い感度、例えば、少なくとも約1,000倍高い感度を含め、少なくとも約100倍などの高い感度を有していることを意味する。
特定の実施態様においては、本粒子は、例えばそれらの粒子の表面において興味ある被分析物および治療用部分などに特異的に結合するリガンドを露呈(display)している。露呈しているという用語は、その粒子の表面にリガンドが固定化されていることを意味し、ここで、そのリガンドは、粒子の表面に共有結合により結合されていてよく、または共有結合以外の仕方で結合されていてもよい。それらの粒子表面のリガンドの密度は様々であってよいが、1つの粒子当たり約2分子から約50分子までの範囲、例えば約5分子から約25分子までの範囲などであってよい。
上で指示されているように、様々な異なるタイプのリガンドが本コロイドの粒子の表面に露呈されていてよい。特定の実施態様においては、存在する個々のリガンドは、ある与えられた用途、例えば以下で検討されている被分析物の検出用途などにおいてリガンドにより結合されるべき被分析物の性状に依存する。興味ある代表的なリガンドは、これらに限定するものではないが、上で検討されているリガンド、例えば核酸、ペプチドなどを含む。
本コロイドのpHは様々であってよく、代表的な実施態様においては、約2から約12までの範囲、例えば約4.5から約9.0までなどの範囲である。本コロイドは、ポリマー被覆金属粒子とは別な数多くの異なる付加的な成分を含んでいてよく、ここで、興味ある付加的な成分は、これらに限定するものではないが:塩、緩衝剤、界面活性剤、安定剤など;を含む。
特定の代表的な実施態様においては、本コロイドは、非吸着ポリマーを実質的に含まず、即ち、本コロイドの液体成分は、もし存在している場合には、そこに遊離ポリマーが僅かに存在しているにすぎない。従って、とにかく存在する場合には、本コロイドの液体媒質における溶液中の遊離ポリマーの濃度は、使用される量のうちの約5%を超えず、より特別には、約1%を超えない。
(製造方法)
本件コロイドは、例えば上で説明されている如き本発明のコロイドの製造をもたらすあらゆる都合のよいプロトコルを用いて調製されてよい。一つの代表的な実施態様においては、初期または前駆(initial or precursor)金属コロイドおよび水溶性の導電性ポリマーは、その水溶性導電性ポリマーがそれらの金属コロイド粒子の表面に吸着し、これにより、本発明の複合コロイド生成物をもたらすのに充分な仕方で相互に混ぜ合わされる。
代表的な実施態様においては、第一体積の金属コロイドが第二体積の水溶性ポリマー溶液と混ぜ合わされる。コロイドの体積とポリマー溶液の体積との比は様々であってよいが、特定の実施態様においては、約100から約1までの範囲、例えば、約10から約5までを含め、約50から約20までの範囲などである。特定の実施態様においては、本コロイドと溶液状のポリマーは、第一体積のコロイドをポリマー溶液中に導入することにより混ぜ合わされる。別の実施態様においては、本コロイドと溶液状のポリマーは、第二体積のポリマー溶液をコロイド中に導入することにより混ぜ合わされる。特定の実施態様においては、これらの体積の混合は、混ぜ合わせによって生じ、例えば、これらの流体のうちの一方を攪拌しながら、そこにもう一方の流体を加えることにより、または、それらの流体が混ぜ合わされる容器を動かしながら、例えば振盪しながら、それらの体積を混ぜ合わせることなどにより行われる。
水溶性ポリマーと混ぜ合わされる金属コロイドは、代表的な実施態様においては、水性の液体媒質中に懸濁された貴金属の金属コロイドである。また、代表的な実施態様においては、本コロイドはそれらの粒子の性状に関して一様であり、ここで、それらの粒子は、約2nmから約1μmまでの範囲の平均直径、例えば、約5nmから約30nmまでを含め、約3nmから約60nmまでの範囲などの平均粒径を有しており、また、上で説明されているように、狭い粒径分布を有している。代表的な実施態様においては、媒質中におけるそれらの粒子の密度は、約1.01から約1.30まで、例えば約1.02から約1.10までなどの範囲である。特定の実施態様においては、本コロイドのpHは、確実にそのコロイドの金属粒子が負に帯電した表面を有するように選択され、ここで、そのpHは、約1から約10までを含め、約2から約12までの範囲であってよく、例えば約3から約5までなどの範囲であってよい。
本水溶性ポリマー溶液は、代表的な実施態様においては、上で説明されている如く、水溶性導電性ポリマーの溶液であり、ここで、その溶液中におけるポリマーの濃度は、約0.02g/100mlから約2g/100mlまでの範囲であってよく、例えば、約0.2g/100mlから約0.3g/100mlまでを含め、約0.02g/100mlから約0.5g/100mlまでなどの範囲であってよい。このポリマーの平均分子量は、代表的な実施態様においては、約1,500Daから約32,000Daまでの範囲、例えば約5,000Daから約7,000Daまでなどの範囲であって、狭いサイズ分散度を有しており、ここで、その溶液中に存在するポリマーのうちの少なくとも約55%、例えば少なくとも約75%などは、その平均分子量の少なくとも約90%から約110%まで、例えば少なくとも95%から約105%までなどである分子量を有している。特定の実施態様においては、その水溶性ポリマー溶液のpHは、それらの水溶性ポリマーが正に帯電するように選択され、ここで、そのpHは、代表的な実施態様においては、約2から約7までの範囲、例えば約3から約5までなどの範囲であってよい。
特定の実施態様においては、本件発明のこのステップにおいて混ぜ合わされる金属コロイドおよび水溶性ポリマー溶液の体積、更にはそれらの成分のパラメーター(例えば、密度、pH、濃度など)は、安定していて、且つ、溶液相のポリマーを実質的に含んでいない本複合コロイド生成物の製造をもたらすべく予め定められており、ここで、「実質的に含まない」という用語は、溶液相のポリマーの濃度が約5%未満、例えば約1%未満などであることを意味する。これらの実施態様の一つの特徴は、このコロイド生成物が、洗浄ステップまたは本コロイドから溶液相のポリマーを取り除く他のステップを何ら必要とすることなく製造され得ることである。本件方法のこれらの実施態様を実践するためのこれらの成分の適切な体積およびパラメーターは、以下の実験セクションにおいて検討されているプロトコルを用いて決定されてよい。
本金属コロイドと本水溶性ポリマーとを混ぜ合わせるステップにおいて、これら二つの成分は反応混合物の形態に混ぜ合わされ、結果として生じた反応混合物は、望ましいコロイドを製造するのに充分なある期間の間、保持される。一般的には、その反応混合物は、約5分から約60分までの範囲の期間、例えば約10分から約20分までなどの範囲の期間、約15℃から約30℃までの範囲の温度、例えば約18℃から約22℃までの範囲の温度で保持される。
特定の実施態様においては、本方法は、更に、あるリガンドを露呈すべく、例えば興味ある被分析物に特異的に結合するリガンドを露呈すべく、本コロイドの複合粒子の表面を修飾するステップを含んでいてよい。望ましい場合には、リガンドは、あらゆる都合のよいプロトコルを用いて、それらの粒子の表面に直接的に、または例えば連結基を介して間接的に固定化されてよく、そのようなプロトコルは、それらの粒子に、例えば金属成分に直接的に、または、例えばポリマーに存在する官能基との反応を介して、粒子の表面に存在するポリマーに、リガンドを共有結合により結合するプロトコルまたは共有結合以外の仕方で結合するプロトコルを含む。このリガンドは、数多くの異なるタイプのどのような分子であってもよく、例えば上で概説されている如く、核酸、ペプチド、有機および無機の小さな分子などであってよい。上で指示されているように、望ましい場合には、この反応混合物は攪拌されてよい。
(有用性)
上で開述されている如き本件コロイドは、様々な異なる適用分野において使用することができる。例えば、本件コロイドは、サンプル中における一つもしくはそれ以上の標的被分析物の存在または不在についてサンプルをスクリーニングするために使用することができる。従って、本発明は、サンプル中における一つまたはそれ以上の標的被分析物の存在を検出する方法を提供する。
このような用途においては、ある体積のコロイド、例えば被分析物に対して特異的なリガンドを含むコロイドが、スクリーニングされるべきサンプルと接触させられ、そのコロイドにおけるある変化、例えばある与えられた波長におけるそのコロイドの吸収の変化を検出すべく、そのコロイドの光学的なパラメーターがモニタリングされる。このステップでは、あらゆる都合のよい光学的なパラメーターが評価またはモニタリングされてよく、ここで、代表的なパラメーターは、これらに限定するものではないが:吸収、散乱、蛍光、発光など;を含む。この光学的なパラメーターは、あらゆる都合のよい装置およびプロトコルを用いてモニタリングされてよく、ここで、適切なプロトコルは当業者に広く知られており、代表的なプロトコルは、以下の実験セクションにおいてもっと詳細に説明されている。この後、その光学的なパラメーターにおけるある変化の存在または不在を利用して、サンプル中に興味ある被分析物が存在しているか否かが決定される。
広義において、本方法は定性的であってよく、または定量的であってもよい。従って、検出が定性的である場合には、本方法は、分析されているサンプル中に標的被分析物が存在しているか否かの読み取りまたは評価、例えば査定を提供する。更に別の実施態様では、本方法は、分析されているサンプル中に標的被分析物が存在しているか否かに関する定量的な検出を提供し、即ち、分析されているサンプル中に存在する標的被分析物の実際の量に関する評価または査定を提供する。このような実施態様においては、その定量的な検出は、絶対的なものであってよく、または、本方法がサンプル中に存在する二つもしくはそれ以上の異なる標的被分析物を検出する方法である場合には、相対的なものであってもよい。従って、サンプル中に存在する一つまたは複数の標的被分析物を定量化する文脈において使用される際の「定量化する」という用語は、絶対的な定量化を表すことができ、または相対的な定量化を表すこともできる。絶対的な定量化は、一つもしくは複数の既知濃度の一つまたはそれ以上の対照被分析物を含め、標的被分析物の検出されたレベルを(例えば、検量線の作成を通じて)既知の対照被分析物と照らし合わせることにより果たされてよい。代替的に、相対的な定量化は、二つもしくはそれ以上の異なる被分析物のそれぞれの相対的な定量化、例えば相互に相対的な定量化をもたらすべく、それら二つもしくはそれ以上の異なる標的被分析物間において検出されたレベルまたは量を比較することにより果たすことができる。
本件方法は、様々な異なるタイプのサンプル中における一つまたはそれ以上の標的被分析物の存在を検出するために使用することができ、そのようなサンプルは大量の非標的存在物質を有する複雑なサンプルを含み、ここで、本件方法は、一つまたは複数の被分析物を高い感度で検出する方法を提供する。従って、本件方法は、単純なサンプルまたは複雑なサンプル中における一つもしくはそれ以上の標的被分析物を非常に高い感度で検出する方法である。本件方法において分析されるサンプルは、特定の実施態様においては、生理学的ソースから得られるサンプルである。この生理学的ソースは真核性または原核性であってよく、興味ある生理学的ソースは、細菌および酵母などの単細胞生物から誘導されたソース、ならびに、植物および動物、特に哺乳動物を含む多細胞生物から誘導されたソースを含み、ここで、多細胞生物からの生理学的ソースは、その多細胞生物の特定の器官もしくは組織から誘導されたものであってよく、またはそれらから誘導された単離細胞もしくは細胞亜分画/細胞外分画から誘導されたものであってもよい。
本発明の方法は、広範囲にわたる様々な被分析物を検出するために使用することができる。興味ある被分析物は、液体、固体または気体(例えば有機リン合物など)として存在していてよい。興味ある被分析物は、タンパク性分子、例えば、これらに限定するものではないが、ペプチドおよびタンパク質、ならびにそれらのフラグメント、更にはプリオンおよび他のタンパク型の被分析物を含む、タンパク性被分析物などであってよく、ここで、これらの被分析物は、単一分子、二つまたはそれ以上の分子のサブユニットを含む複合体(これらのサブユニットは、共有結合により相互に結合されていてもよいし、共有結合で結合されていなくてもよい)、微生物、例えばウイルスまたは単細胞病原体、細胞、多細胞生物または多細胞生物の一部などであってよい。
更に、本件方法は、ある与えられた特異的結合メンバー対の相互作用を調節する化合物をスクリーニングするために使用することもできる。「調節する」という用語は、二つの分子間の相互作用を低減させる(例えば阻害する)場合と増強させる場合の両方を含む。例えば、本コロイドが結合対の第一メンバーを露呈しており、そのコロイドが候補物質の存在下において第二メンバーと接触させられる場合には、これらの結合メンバー対の相互作用に及ぼす前述の候補物質の効果を評価または査定することができる。
上述の方法により、様々な異なる候補物質をスクリーニングすることができる。候補物質は、非常に多数の化学的なクラスを包含し、典型的には有機分子であるが、好適には、50ダルトンより大きく、且つ、約2,500ダルトン未満の分子量を有する小さな有機化合物である。候補物質は、タンパク質との構造的な相互作用、特には水素結合に必要な官能基を含み、典型的には、少なくとも一つのアミン基、カルボニル基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を含み、好適には少なくとも二つの化学的官能基を含む。これらの候補物質は、しばしば、一つもしくはそれ以上の上述の官能基で置換された環式炭素もしくはヘテロ環構造及び/又は芳香族構造もしくは多環芳香族構造を含む。また、候補物質は生体分子の中からも見出され、そのような生体分子は、ペプチド、サッカリド、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリミジン、それらの誘導体、構造的類似体、または前述のものの組み合わせを含む。
候補物質は、合成または天然の化合物のライブラリーを含む、広範囲にわたる様々なソースから得られる。例えば、広範囲にわたる様々な有機化合物および生体分子のランダム合成および指向合成(directed synthesis)に対して非常に多数の手段を利用することができ、そのような手段は、ランダム化されたオリゴヌクレオチドおよびオリゴペプチドの発現を含む。代替的に、細菌、真菌、植物および動物の抽出物の形態における天然化合物のライブラリーを利用することができ、またはそのようなライブラリーを容易に作成することができる。更に、天然のライブラリーおよび化合物または合成により作成されたライブラリーおよび化合物は、通常の化学的、物理的および生化学的手段により容易に修飾することができ、また、それらを用いて組み合わせライブラリーを作成することもできる。構造的類似体を作成するため、薬理作用のある既知の物質を指向された化学的な修飾またはランダムな化学的修飾に掛けることができ、例えばアシル化、アルキル化、エステル化、アミド化(amidification)などの修飾を施すことができる。
上述のスクリーニングアッセイにおいて特定された物質は、様々な方法における用途を見出し、そのような方法は、標的被分析物の活性を調節する方法、ならびに被分析物の存在及び/又は活性にかかわる条件を調節する方法を含む。
本件コロイドの更なる用途は、例えば薬剤送給用の賦形剤などとしての治療学的な用途を含む。例えば、本ナノ粒子の表面に治療薬を露呈させ、被検者を治療するため、それらのナノ粒子で構成された有効量のコロイドをその被検者に投与することができる。望ましい場合には、本コロイドのナノ粒子は、標的部分を含めるべく、例えば本ナノ粒子を望ましい部位へ差し向けるべく、更に修飾されてよい。
(キットおよびシステム)
上で概要説明されているように、本件方法の実践において使用するためのキットおよびシステムも提供される。これらのキットおよびシステムは、上で説明されている如く、少なくとも本件コロイドまたは本件コロイドの成分を含む。また、これらのキットおよびシステムは、本件方法において用途を見出す数多くの随意的な成分も含んでいてよい。興味ある随意的な成分は緩衝剤などを含む。
本件キットの特定の実施態様においては、これらのキットは、更に、本件方法を実践するための指示書またはその指示書を得るための手段(例えば、それらの指示書を提供しているウェブページへユーザーを差し向けるウェブサイトのURL)を含むものと考えられ、ここで、これらの指示書は典型的には被印刷物に印刷されており、そのような印刷物は:パッケージ内の添付文書、包装材、試薬容器など;のうちの一つまたはそれ以上であってよい。本件キットにおいては、一つもしくはそれ以上の成分が、都合の良いように、または望ましい形態となるように、同一の容器中に存在していてよく、または異なる容器中に存在していてもよい。
以下の実施例は、例証することを目的として提示されたものであり、限定することを目的としたものではない。
(実験)
以下の開示により、ポリ(アニリン)−コロイド状金ナノ粒子を製造するためのプロセスを説明し、合成されたその材料のオプトエレクトロニクス特性について報告する。
I.合成
A.(水溶性ポリ(アニリン−2−カルボン酸)(PANI−COOH)の合成)
本合成は、本質的には水溶液中のモノマーを酸化鉄で酸化することから成り、詳細な手順はこれまでに開述されている(Englebienne,P.、Weiland,M.、Water−soluble conductive polymer homogeneous immunoassay(SOPHIA)、a novel immunoassay capable of automation.J.Immunol.Methods 1996、191、159−170;Englebienne,P.、Weiland,M.、Synthesis of water−soluble carboxylic and acetic acid−substituted poly(thiophenes) and application of their photochemical properties in homogeneous competitive immunoassays.Chem.Commun.、1996、1651−1652;Englebienne,P.、Indicator reagents for the detection or dosage of an analyte,kits containing them and detection or dosage procedures.Eur.Pat.0623 822、1994)。同じ手順でポリ(チオフェン)を得ることもできるが、この酸化は、塩化鉄に加え、アンモニウムペルオキシ二硫酸を使用する。この合成の最後に、塩化鉄を水酸化物として沈殿させ、且つ、ペルオキシ二硫酸塩を分解するため、NaOHペレットを用いてpHが12まで上げられる。濾過により水酸化鉄が取り除かれ、得られたポリマー溶液がそのまま使用される。この実施例における合成収率は、以下の二つの手段により改善された:ジメチルホルムアミド:水(1:10)中におけるモノマーの可溶化の改善、ならびに熱および還流を用いる攪拌下での重合。
図1に示されているゲル浸透(GP)クロマトグラフィープロフィールが示しているように、ポリ(チオフェン−3−カルボン酸)ポリマーの溶液およびPANI−COOHの溶液は非常に均質であり、それぞれ、約18,000ダルトン(20.5分)および6,000ダルトン(24分)のサイズにおけるメジャーピーク、ならびに、それぞれ、約25,000ダルトン(19分)および15,000ダルトン(21分)のサイズにおけるマイナーピークを有している。このようなサイズは、それぞれ、PANI−COOHに対する45個の反復および110個の反復でできたオリゴマーに対応している。これらの値は、そのカラムが球形のタンパク質で校正されており、そして、それらのポリマーの形状が必ずしも球形ではないため、絶対的な値ではない。
クロマトグラフィー条件:
HPLCカラム:TSK2000SW、7.5×600mm。
溶離液:pH7.4の50mMリン酸。
流量:1ml/分。
注入量:50μl。
検出:254nmにおけるO.D.、0.5AUFS。
ペーパーの送り速度:1mm/分。
B.(コロイド状金ナノ粒子の合成)
これらのナノ粒子は、沸騰しているテトラクロロ金酸溶液をクエン酸ナトリウムで還元することにより得られる。このプロセスは広く知られており、以下の出版物で説明されている(Englebienne,P.、Van Hoonacker,A.、Verhas,M.、High throughput screening using the surface plasmon resonance effect of colloidal gold.Analyst、2001、126、1645−1651)。上で言及されている本には様々なサイズのナノ粒子を得るための詳細な手順が与えられている。本報告書において使用されているナノ粒子は、約50nmの直径を有しており、ホメオ分散(homeodisperse)である。
C.(ポリ(アニリン−2−カルボキシラート)−コロイド状金ナノ粒子複合材料の合成)
コロイド状の貴金属ナノ粒子は、広い範囲のpHにわたって負に帯電される。このようなナノ粒子をタンパク質でコーティングするように設計された手順は、この特性をうまく利用する。ナノ粒子がタンパク質pl以下のあるpHでタンパク質と混合され、タンパク質は、電荷相互作用により、粒子の表面に吸着する。このようなタンパク質被覆粒子は安定しており、高い塩濃度の存在下においても凝集しない。通常の手順は、タンパク質分子により構築される個々のナノ粒子間のブリッジの形成を回避するため、金に過剰量のタンパク質を加えることを要件とする。タンパク質の吸着後、これらのナノ粒子は、過剰なタンパク質を除去するため、遠心分離に掛けられ、洗浄される。次いで、このコロイドは、適切な緩衝液中で再懸濁される。先の数年の間に、我々は、この手順を大いに簡略化するプロセスを開発しており、そのプロセスは、上で言及されている我々の本および我々のJ.Mater.Chem.Publicationで説明されている。その原理は、金コロイドを、試験管中において、適切なpHで、種々の漸増的濃度におけるタンパク質と混合することにある。混合後、1MのNaCl溶液が加えられる。粒子がタンパク質層で完全に安定化されていない試験管では、それらのナノ粒子が凝集し、この凝集は、生来の520nm(金の場合)の表面プラズモン共鳴(SPR)ピークから600−800nmまで、赤色側へのそれらの可視吸収スペクトルのシフトを引き起こし、結果として、SPRピークにおけるO.D.の減少をもたらす。従って、このスペクトルデータおよび金コロイドに加えられたタンパク質濃度から作図された結合等温線により、その金ゾルを充分に安定化させるのに必要な最小タンパク質濃度、換言すれば、個々のナノ粒子を完全なタンパク質層でコーティングするのに必要なタンパク質濃度を決定することが可能になる。この後、もっと大量の製造を可能にするため、上述のプロセスがスケールアップされる。
このケースにおいて、我々は、その骨格に沿ってイオン性基で置換された水溶性導電性ポリマーがまったく同じ仕方で作用することができるであろうと推論した。例えばPANI−COOHの場合、低いpHにおいて、すべてのカルボン酸基がプロトン化され、それ故、コロイド状金ナノ粒子を電化吸着(charge adsorption)によりコーティングし、安定したコロイド状複合材料を製造することができるものと我々は考えた。この仮説を確かめるため、我々は、最初に、コロイド状金ナノ粒子を安定化させることができるPANI−COOHの能力に及ぼすpHの影響について調べた。
使用したプロトコルは以下の通りであった。0.01mlのPANI−COOH溶液を含有する一連のプラスチック製チューブに容積式ピペットを用いて1mlのコロイド状金溶液を迅速に注入し、そのチューブを直ちに渦混合した。それぞれの独立したチューブに加えられたコロイド状金溶液は、それぞれ、10mMの炭酸ナトリウム溶液または300mMのHCl溶液のいずれかを用いて様々なpH値に調整された。この後、安定化されなかった粒子を凝集させるため、各チューブに0.5mlの1M塩化ナトリウム溶液を加え、それぞれのチューブを更に渦混合した。それぞれの溶液に対して、紫外−可視スペクトルを記録した。ピーク波長と最大(SPR)波長における吸光度とを記録し、pHと対比させてプロットした。それらの結果が図2に示されている。
図2に示されているように、金コロイドのSPRピーク波長は、pH2から5までで550nmから660nmまでへ赤色側へ漸進的にシフトし、その後、pHが5以上になると560nmへ急速に降下して戻る。このピークにおけるO.D.は、pH3近辺で最大値を示し、pH5以上になると半分にまで急速に降下する。pH5以上のSPRピークにおける低いO.D.は、ほとんどの粒子がキュベットの底に沈降するような凝集が起こっていることを示している。安定した最大波長およびO.D.が観測される状態は、可溶性のPANI−COOHが上澄み留まっていることと対応している。pH5以下で、それらの粒子は安定化され、pH3付近で最適な状態になる傾向がある。この最初の実験は、我々を、例え濃度が最適でない場合でも、水溶性のPANI−COOHは金ナノ粒子を安定化させることができるであろうという結論に導いた。大変興味深いことに、これらの結果は、更に、それぞれ2.10と4.94との二つのpKa値を呈するモノマーで得られるイオン化データと一致している(Handbook of Chemistry and Physics,CRC Press)。従って、第一のpKa値の近辺では、その分子は、プロトン化され、電荷吸着により金粒子を安定化させることができるが、但し、第二のpKa値以上になると、金とPANI−COOHとの両方が負電荷であることによる反発力のため、加えられた塩がブリッジを形成し、それらの粒子を凝集させることが可能になる。
それらの粒子を安定化させるための最適なpHが決まった後、次に、それらの粒子を安定化させるのに要する最小PANI−COOH濃度を決定することが必要であった。この最適化では、以下のプロトコルを使用した。個々のプラスチック製チューブに漸増的体積のPANI−COOH溶液(0.001mlから0.1mlまで)を加えた。適切な体積の蒸留水を加えることにより、各チューブの体積を0.1mlに調節した。混合後、300mMのHClを用いてpHが2.38に調節された1mlのコロイド状金溶液を容積式ピペットを用いてそれぞれ個々のチューブに迅速に注入し、各チューブを直ちに渦混合した。この後、安定化されなかった粒子を凝集させるため、各チューブに0.5mlの1M塩化ナトリウム溶液を加え、それぞれのチューブを更に渦混合した。それぞれの溶液に対して、紫外−可視スペクトルを記録した。そのコロイドの凝集状態を表す750nmにおける光学密度(O.D.)と共に吸光度の最大波長を記録した。結果が(図3)のグラフに示されている。金溶液およびPANI−COOH溶液の最大吸収波長は、それぞれ、その図の下向きおよび上向きの白抜き三角記号で示されている。
図3に示されているデータは、これらの金粒子が、ゾル1ml当たり0.01−0.02mlのPANI−COOHを伴うインキュベーションの後、安定化されたことを示している(最小波長および750nmにおけるO.D.)。これらの結論は、更に、図4に示されているデータで確証されている。ここでは、SPRピークにおけるO.D.が、log(加えられたPANI−COOH溶液の体積)と対比させたピーク波長と共にプロットされている。漸増的体積のPANI−COOHが金に加えられており、且つ、PANI−COOHが金コロイドの場合(560nm)に近い波長で吸収するという事実があるため、各体積に対するSPR波長でのこのO.D.におけるPANI−COOHの寄与分が、プロットされたデータから差し引かれた。この図で示されているように、金のSPRピークにおける最大O.D.は、加えられたPANI−COOH体積が0.01−0.02mlの場合に観測される。
入手したこれらの最適化データを利用し、この手順をもっと大量の規模にスケールアップした。一つのバッチの複合材料を以下の如くにして連続的に製造した。磁気攪拌棒を含有したビーカー内において、上で説明されているようにして合成されたPANI−COOH溶液(1.5ml)を8.5mlの蒸留水で希釈した。別の容器内において、上で説明されているようにして合成された100mlのコロイド状金溶液を、磁気攪拌下において、300mMのHClを用いてpH2.94に調節した。そのPANI−COOH溶液を磁気攪拌装置に載せ、最も速い速度で混合した。その後、pH調節された上述の金溶液をこのPANI−COOH溶液に迅速に加えた。混合後、得られた混合液のpHは4.67であった。0.5%のTween 20を加えることにより、この複合ゾルを更に安定化させた。次いで、このバッチを等量の二つの部分に分け、第一の部分はpH4.95において50mMの酢酸ナトリウムで緩衝され、もう一方の部分はpH9において50mMのホウ酸ナトリウムで緩衝された。この手順の試薬を加える順番を逆にしてもうまくいくことに留意することが重要である。
II.本材料の物理化学的特性化
A.(予備的な注釈)
導電性ポリマーと貴金属のコロイド状ナノ粒子とから成る複合材料を調製することにおける我々の関心は、主として、個々に得られる両材料のオプトエレクトロニクス特性の可能な修飾に向けられた。これらの材料の物理的環境における様々な変化に対するこれらの材料の感度は、それらの材料の電子スペクトルにおける変化により変換される。従って、検討されている複合材料でのそのようなスペクトルにおける一貫した(consistant)変化を観測することができるようにするため、自然な状態で個々に得られたそれらの材料が類似した光吸収エネルギーを呈する天然材料を考察したことは、至極合理的なことであった。我々がコロイド状金とPANI−COOHとを選択した理由はこのためである。水中に懸濁された、直径が50nmの粒子を伴う金ナノコロイドの可視スペクトルは、520nmに局在性のSPR吸収帯を呈する(図5参照)。一貫して(Consistantly)、水中におけるPANI−COOHの溶液の可視スペクトルは、560nmに吸収帯を呈する。元々の金およびPANI−COOHの可視スペクトル、ならびにそれらの組み合わせにより得られた複合材料の可視スペクトルが図5に提示されている。期待した通り、この複合材料スペクトルの特徴は、その複合材料の製造で使用された元々の材料のスペクトル的特徴の加え合わせからもたらされる。
B.(安定性)
図6は、合成後に得られた複合材料の可視吸収スペクトルと3ヶ月以上経った後に得られた複合材料の可視吸収スペクトルを比較するものである。最大吸収波長は同一であり、この波長における吸光度の有意な損失は観測することができない。吸収ピークはこの後日に取られたスペクトルの方がより均質であるため、本複合材料は、保管期間中に熟成したものと思われる。
更に、製造してから3ヶ月以上の期間にわたり、沈降は観測されなかった。本複合材料は、pHが酸性であるか塩基性であるかにかかわらず、安定したコロイド状溶液である。その点について言及すれば、この安定したコロイド状溶液は、裸眼では、これらの材料の濃度およびpHに関して同一の条件下で比較したコロイド状金およびPANI−COOHの対照溶液と本質的に区別が付かないものと思われる。
C.(酸化還元に関する反応性)
(C.1.pHに対する感受性)
導電性ポリマーはpHの変化に感受性を有していることが広く知られている。これは、特に、pHに応じてその電子構造が変化するポリ(アニリン)の場合に当てはまる。非導電性ロイコエメラルジンのプロトン化による導電性エメラルジンへの漸増的p−ドーピング(酸化)は、結果として、高いエネルギーの光子(343nm、3.61eV)を吸収する状態からもっと高いエネルギーの光子(330nm、3.75eV)およびもっと低いエネルギーの光子(637nm、1.94eV)の両方を吸収する状態へのシフトを引き起こす。更なる酸化は、絶縁性である完全にキノノイド型のペルニグラニリンをもたらす。PANI−COOHの溶液は、漸増的にプロトン化されたときに、光と同様に作用する(例えば、Englebienne,P.、Synthetic materials capable of reporting biomolecular recognition events by chromic transition.J.Mater.Chem.、1999、9、1043−1054を参照のこと)。従って、最初の事例において、本複合材料が、同様な紫外−可視スペクトルの変化によってもたらされるプロトン化によりそのポリマー構造で生じる構造的な変化を尚も伝えることができるかどうかを確かめることに興味が持たれた。この目的で、我々は、pH4.95で緩衝された本複合材料の電子スペクトルをpH9で緩衝された溶液の場合と比較した。比較のため、我々は、本複合材料を調製するのに使用した濃度におけるPANI−COOHの緩衝溶液を調製し、そのpHを同じ個々の値に調節した。それぞれのpH値におけるそれら二つの材料のスペクトルを比較したときに、我々は、期待通りの変化を実際に観測した。これらの波長におけるシフトは、導電性ポリマーと本複合材料とで同一であり、吸光度における変化の重要性は本複合材料と手を加えていないそのままのポリマーとの両者で類似していた。これらの変化を例証するため、我々は、pH4.95に調節された材料とpH9に調節された材料(対照セル)との間の差スペクトルを記録した。これらの差スペクトルが図7に提示されている。高エネルギー光子(380nmおよび420nm)および低エネルギー光子(680nm)の両者でのプロトン化された材料における新たなバンドの出現は、本複合材料(実線)と天然の導電性ポリマー(破線)とで同一である。このポリマーの580nmにおける負のピークは、本複合材料では短波長側へシフトし、即ち、金のSPRピークの領域にシフトしている。これは、恐らく、金属表面における伝導電子のエネルギーの変化に由来するものである。
(C.2.還元に対する応答)
水溶性PANI−COOH(不溶性のポリ(アニリン)でも同様)の別の興味ある特徴は、酸化還元に対するその材料の光子感受性である。エメラルジン塩のプロトン化および酸化状態における変化の両者は、光学スペクトルにおける著しい遷移を引き起こす(Grummt,U.−W.ら、Anal Chim.Acta 1997、547、253)。最近、この特性が、マイクロタイタープレートに付着されたポリ(アニリン)フィルムを用いて、アスコルビン酸に対する非常に高感度な分析に適用された(Bosi,A.ら、Anal.Chem.、2000、72、4296)。現在利用可能な分析技術と比較すると、この新たな分析法は、これまでよりも少ないサンプル量を使用し、これまでよりも低い検出限界を示し、且つ、被分析物の広い濃度範囲にわたって再現性をもたらすため、幾つかの著しい利点を提供する。
本複合ナノ材料の酸化還元感度とPANI−COOHの酸化還元感度とを比較するため、我々は、種々の異なるpH値において、両材料を漸増的濃度のアスコルビン酸(0.9−500mg/l)と共にインキュベートし、還元剤を欠いた混合物と対比させて差スペクトルを記録した。pH値がどのような値であっても、両材料は、600nmにおける吸光度の漸進的な減少によるそれらの材料の還元を示した。マイクロタイタープレートアッセイにおいて先に報じられている結果と同じく、我々は、4以下のpH値において、両方の材料とも、600nmの吸光強度で最も強い変化を観測した。しかし、本複合ナノ材料は、水溶性PANI−COOHよりも、還元に対する強い反応性を示した。
この差異を更に実証する目的で、我々は、固体フィルムとしてではなく、水溶液中における試薬として用いる、先に開述されている手順に基づく、溶液中のアスコルビン酸に対する簡単な分析法を設計した。アスコルビン酸の存在下においては、図8(上側の曲線)に示されている用量反応曲線に対するエラーバーから分かるように、光学的測定値の再現性は、寧ろPANI−COOHの場合の方が乏しかった。これは、十中八九、低いpH値におけるPANI−COOHの溶解度の漸進的消失によるものである。これとは対照的に、アスコルビン酸を用いる還元に対する本複合ナノ材料の光学的応答は非常に再現性が高く、図8(下側の曲線)に示されているように、その用量反応曲線はもっと急峻であった。PANI−COOHの場合、20mg/lのアスコルビン酸用量での吸光度変化(0.076AU)は、マイクロタイタープレートアッセイで観測された吸光度変化(0.118AU)[20]と同程度であった。しかし、同じ被分析物用量の場合、本複合ナノ材料での応答はもっとずっと高かった(0.22AU)。我々は、更に、各系におけるゼロ応答の標準偏差の三倍の測度である最小検出可能用量(LDD)を比較した。PANI−COOHアッセイの場合、算出されたLDDは3.39mg/lであり、この値は、先に報告されているマイクロタイタープレートアッセイの検出限界に近かった。これに比べ、本複合ナノ材料は60倍感度が高く、算出されたLDDは0.057mg/lであった。
良好な再現性および直線性を伴って、溶液中でこのように高い感度を有していることが、本複合ナノ材料を、低めのマイクロモルレンジにおいてあるレベルの酸化還元感度を必要とする優れたバイオセンシング試薬に成している。本複合ナノ材料が用途を見出す幾つかの適用分野の例は、血漿性(plasmatic)抗酸化能力、ならびに細胞中に存在するスーパーオキシドラジカルの検出および定量を含む。
D.(媒質の屈折率に関する反応性)
コロイド状金ナノ粒子溶液の局在性SPRピークは、それらの粒子を取り巻く媒質の屈折率の変化に極めて敏感である。その感度は、我々が、抗体または受容体でコーティングされた粒子の表面で生じる生体分子の相互作用を測定するためにこの特性を使用する程の感度である(Englebienne,P.、Van Hoonacker,A、Verhas,M.、Surface plasmon resonance:Principles,method and applications in the biomedical sciences.、Sprctroscopy、2003、17、255−273;Englebienne,P.、Van Hoonacker,A、Verhas,M.、Khlebtsov,N.G.、Advances in high throughput screening:Biomolecular interaction monitoring in real−time with colloidal metal nanoparticles.、Combin.Chem.High−Throughput Screen.、2003、6、777−787)。
我々は、グリセロールを用いて、媒質の屈折率の変化に関する材料の反応性を試験する。コロイド溶液(0.5mL)が、それぞれ、0%、10%、20%、33.3%、50%、66.6%および100%のグリセロールを含有する1.5mLの水溶液と混合される。従って、この媒質中におけるグリセロールの最終濃度は、それぞれ、0%、7.5%、15%、25%、37.5%、50%および75%であり、これらの最終濃度は、この媒質の屈折率を、水の屈折率(1.3326)から、それぞれ、1.3418、1.3508、1.3637、1.3806、1.3968および1.4355まで漸進的に変化させる。金ナノ粒子がこのような処理を受けると、520nm周辺の局在性SPRピークは僅かに減少し、そのピークは、550nmから700nmまで、長めの波長側へシフトされる。この様子が図9で例証されており、図9は、水中における同じコロイドと対比させた、7.5%、25%、37.5%、50%および75%のグリセロールを含有する水溶液中における金ゾルの差スペクトルを示している。
本複合材料では、金ナノ粒子が導電性ポリマー(PANI−COOH)の層で覆われているため、それらのナノ粒子を取り巻く屈折率との関わり合いにおけるこの新たな材料のオプトエレクトロニクス的な振る舞いは、改変することができ、更には完全に抑制することさへできよう。従って、この振る舞いを調べることが重要であった。媒質の屈折率の変化に対する、pH9に緩衝されたPANI−COOH−金複合ナノ粒子の反応性は、図10に示されている差スペクトルにより例証されている。
興味深いことに、低いグリセロール濃度領域ではこの長めの波長側への漸進的な局在性SPR波長のシフトが起こるが、もっと高い濃度になると、このシフトは漸進的に減少し、一方、もっとずっと高い光子エネルギー励起(350nm、3.54eV)では尖鋭な強いピークが現れる。媒質の屈折率における変化の関数としての典型的な波長での吸光度の変動が図11に示されている。
典型的には、低エネルギー波長におけるこれらのピークは、350nmにおける吸光度の一貫した連続的な増大を伴って、高めのエネルギー波長側へ漸進的にシフトする。金ナノコロイドもPANI−COOH溶液もどちらも、濃度が漸進的に増大するグリセロールの存在下におけるこのような振る舞いを示さない。本複合材料のこの新たな振る舞いは、十中八九、ポリマーの高エネルギー電子と金ナノ粒子表面における伝導電子との連合に由来するものである。これは、金の伝導電子のエネルギーよりも高いエネルギーを有するその界面において集合的に振動する電子の雲を創出する。この現象は、もっと短い波長における本複合材料の新たなSPRバンドを創出し、この新たなSPRバンドが、天然の金ナノ粒子で生じるものより高いエネルギーの光子−プラズモンエバネッセント波を創出する。
興味深いことに、タンパク質抗原の結合に際し、石英板上の単層としてメッキされた金および銀の抗体被覆ナノ粒子で同様な現象が観測されている(Frederix,F.、Friedt,J.M.、Choi,K.H.、Laureyn,M.、Campitelli,A.、Mondelaers,D.、Maes,G.、Borghs,G.、Biosensing based on light absorption of nanoscaled gold and silver nanoparticles.Anal.Chem.、2003、75、6894−6900)。
このオプトエレクトロニクス的振る舞いが変化したことの一つの結果として、媒質の屈折率の変化に対する感度は、本複合材料での350nmにおける吸光度変化の測定の方が、金ナノ粒子での575nmにおける同じ吸光度変化の測定の場合よりも約4倍感度が高くなる。この様子が図12に例証されている。
上述の検討および結果から、本件発明が、様々な適用分野において有用な新たな材料および方法をもたらすことは明らかである。
本複合材料の調製は、ある一定の濃度における水溶性の導電性ポリマーを適切なpHにおける金属ナノ粒子と混合することから成る。本複合ナノ材料は、コロイド状の緩衝溶液中において、室温で数ヶ月間安定した状態にある。この新たな複合ナノ材料のオプトエレクトロニクス特性は、酸化還元およびそれらの材料を取り巻く媒質の屈折率の変化に感受性を有しており、その感度は、別々に得られた金ナノ粒子および導電性ポリマーの感度に比べ、高められている。本複合ナノ材料は、その複合ナノ材料を構成している別々の材料の場合に比べ、新たなオプトエレクトロニクス特性を提示する。
従って、被分析物を検出する適用分野における本件コロイドの使用は、導電性ポリマーもコロイド金属もどちらも、試薬としての性能を制限する光退色(即ち、非蛍光性製品をもたらす不可逆的な光化学過程)または「ブリンキング」効果(即ち、光電離による間欠的な信号放出)を被らないため、現在使用されている高感度な蛍光染料または粒子を上回る利点を提供する。本発明の検出系は、多くの商業的製品における用途を見出し、幾つかの代表的な適用分野を挙げれば、そのような用途は、ホモジニアス(競合またはサンドイッチ)イムノアッセイ、ハイスループットスクリーニング、タンパク質配列、PCR生成物の検出およびリアルタイムの定量、ならびにハイブリダイゼーション検出を含む。従って、本件発明は、それらの技術分野に有意な寄与をもたらす。
先述の本発明は、理解を明確にする目的で、例証および例示により詳しく説明されているが、当業者にとっては、言うまでもなく、本発明の教示に照らせば、添付の特許請求項の精神または範囲から逸脱することなく、そこに特定の変更および修飾を為し得ることが明らかである。
従って、先行する開述は、単に本発明の原理を説明しているにすぎない。当業者であれば、ここでははっきりと述べられておらず、または示されていないが、本発明の原理を具体化し、且つ、本発明の精神および範囲に含められる、様々なアレンジを工夫し得ることが認識されよう。
更に、ここで挙げられているすべての実施例および条件に関する用語は、主に、読者が本発明の原理および関連技術を拡大すべく本発明により寄与される概念を理解する上での助けとなることを意図したものであり、且つ、詳細に言及されているそのような実施例および条件に限定されないものとして解釈されることが意図されている。その上、本発明の原理、側面および実施態様、更には本発明の特定の実施例について言及している本明細書の記述は、それらの記述の構造的同等物と機能的同等物の両方を包含すべく意図されている。更に、そのような同等物は、現在既知の同等物と将来開発される同等物(即ち、構造の如何にかかわらず、同じ機能を果たす、今後開発されるあらゆる要素)との両方を含むことが意図されている。従って、本発明の範囲は、ここで示され、且つ、説明されている例証的な実施態様に限定されないことが意図されている。もっと正確に言えば、本発明の範囲および精神は、添付の特許請求項により具体化される。
ポリ(チオフェン−3−カルボン酸)[左側]溶液およびPANI−COOH[右側]溶液のGP−HPLCプロフィール。参照用に、ウシ血清アルブミン(BSA)の溶出時間が示されている(矢印)。 種々の異なるpH値におけるPANI−COOHによる塩凝集に関するコロイド状金ナノ粒子の安定化。 一定のpHにおいてPANI−COOHの濃度を高めることによってもたらされる塩による凝集に関するコロイド状金ナノ粒子の安定化。PANI−COOHおよび金ナノ粒子の元々の吸収波長は、それぞれ、上向きおよび下向きの白抜き三角記号で示されている。 塩付加後の最大波長におけるO.D.によって測定したときの、一定のpHにおいてPANI−COOHの濃度を高めることによってもたらされる塩による凝集に関する金ナノ粒子の漸進的安定化。 PANI−COOH、コロイド状金ナノ粒子およびPANI−COOH−金複合材料のそれぞれの溶液の可視吸収スペクトル。 合成直後(実線)および室温で3ヶ月半保存した後(破線)に採取した、pH9において緩衝された本複合材料の吸収スペクトル。 本複合材料(実線)およびPANI−COOH溶液(破線)のpH4.95およびpH9間の差スペクトル。 それぞれ、高められた用量のアスコルビン酸との反応後にPANI−COOH溶液(白抜き円記号)またはコロイド状ナノ複合材料溶液(黒塗り円記号)で観測された用量反応曲線。データは、三重測定の平均値±S.D.である。 示差分光法により測定したときの、金ナノコロイドに及ぼすグリセロールの影響。 示差分光法により測定したときの、PANI−COOH−金複合ナノコロイドに及ぼすグリセロールの影響。 媒質の屈折率における変化の関数としての、PANI−COOH−金複合ナノ粒子の典型的な波長における吸光度の漸進的変化。 媒質の屈折率における変化の関数としての、本複合材料に対する350nmにおける吸光度の変化および金ナノ粒子に対する575nmにおける変化の比較。

Claims (82)

  1. 金属/導電性ポリマー複合コロイドを製造するための方法であって、当該方法が:
    (i)金属コロイド;および
    (ii)水溶性の導電性ポリマー;
    を、該コロイドの金属粒子に該水溶性の導電性ポリマーを吸着させて金属/導電性ポリマー複合コロイドをもたらすのに充分な条件下において、混ぜ合わせるステップを含む、金属/導電性ポリマー複合コロイドの製造方法。
  2. 前記金属コロイドおよび前記水溶性の導電性ポリマーが攪拌により混ぜ合わされる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属コロイドおよび前記水溶性の導電性ポリマーが、第一体積の該金属コロイドを水性の第二体積の該水溶性導電性ポリマーと混ぜ合わせることにより混ぜ合わされる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記金属コロイドおよび前記水溶性の導電性ポリマーが、前記第二体積を攪拌しながら、前記第一体積を該第二体積中に導入することにより混ぜ合わされる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記金属コロイドおよび前記水溶性の導電性ポリマーが、前記第一体積を攪拌しながら、前記第二体積を該第一体積中に導入することにより混ぜ合わされる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記金属コロイドの金属粒子と前記水溶性の導電性ポリマーが正反対に帯電される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記金属粒子が負に帯電される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記金属コロイドおよび前記水溶性の導電性ポリマーが、第一体積の該金属コロイドを水性の第二体積の該水溶性導電性ポリマーと混ぜ合わせることにより混ぜ合わされる、請求項6に記載の方法。
  9. 前記第一および第二体積が、前記金属粒子および水溶性ポリマーが正反対に帯電されるように選択されたそれぞれのpHを有している、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第二体積が、該金属/導電性ポリマー複合コロイド中に遊離水溶性ポリマーを実質的にもたらさない水溶性導電性ポリマー濃度を有する、請求項3に記載の方法。
  11. 当該方法が、更に、リガンドを露呈させるべく、該金属/導電性ポリマー複合コロイドの粒子の表面を修飾するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記リガンドが核酸である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記リガンドがペプチドである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記リガンドが小さな分子である、請求項11に記載の方法。
  15. 前記小さな分子が有機分子である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記小さな分子が無機分子である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記リガンドがリンカーにより該粒子に結合される、請求項11に記載の方法。
  18. 前記金属コロイドが貴金属のコロイドである、請求項1に記載の方法。
  19. 前記貴金属が金および銀から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記貴金属が金である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記水溶性の導電性ポリマーが有機ポリマーである、請求項1に記載の方法。
  22. 前記有機ポリマーがイオン性部分を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記イオン性部分がカルボン酸部分である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記水溶性の導電性ポリマーが置換ポリアニリンである、請求項1に記載の方法。
  25. 前記置換ポリアニリンがポリ(アニリン−2−カルボン酸)である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記金属コロイドの密度が約1.01から約1.30までの範囲である、請求項1に記載の方法。
  27. 前記金属コロイドが約1nmから約1μmまでの範囲の直径を有する金属粒子を含む、請求項1に記載の方法。
  28. 前記金属コロイドが、該金属コロイドの金属粒子のサイズに関して均質である、請求項1に記載の方法。
  29. 前記第二体積中における水溶性導電性ポリマーの濃度が約0.02g/100mlから約2g/100mlまでの範囲である、請求項3に記載の方法。
  30. 前記第二体積の該水溶性導電性ポリマーが約1,500Daから約32,000Daまでの範囲の平均分子量を有する、請求項29に記載の方法。
  31. 前記第二体積が該水溶性導電性ポリマーに関して均質である、請求項30に記載の方法。
  32. 請求項1に記載の方法により製造された金属/導電性ポリマー複合コロイド。
  33. 導電性ポリマー層でコーティングされた金属粒子表面を含み、水性媒質中に懸濁された、安定した金属/導電性ポリマー複合コロイド。
  34. 前記コロイドが前記ポリマー被覆粒子に関して一様である、請求項33に記載の複合コロイド。
  35. 前記導電性ポリマー層が、前記金属粒子に吸着された単層のポリマー分子表面として存在する、請求項33に記載の複合コロイド。
  36. 前記金属粒子が約2nmから約1,200nmまでの範囲の直径を有する、請求項33に記載の複合コロイド。
  37. 前記コロイドが約1.01から約1.30までの範囲の粒子密度を有する、請求項36に記載の複合コロイド。
  38. 前記金属粒子と導電性ポリマーが少なくとも一つの光学的特性に関してマッチングされている、請求項33に記載の複合コロイド。
  39. 前記光学的特性が吸光度最大値である、請求項38に記載の複合コロイド。
  40. 当該複合コロイドが、前記導電性ポリマーでコーティングされていない該金属粒子を含む対照コロイドに比べ、前記媒質の屈折率における変化に対して相対的に高い感度を有している、請求項33に記載の複合コロイド。
  41. 前記金属粒子が貴金属を含む、請求項33に記載の複合コロイド。
  42. 前記貴金属が金および銀から選択される、請求項33に記載の複合コロイド。
  43. 前記導電性ポリマーが有機ポリマーである、請求項33に記載の複合コロイド。
  44. 前記有機ポリマーがイオン性部分を含む、請求項43に記載の複合コロイド。
  45. 前記イオン性部分がカルボン酸部分である、請求項44に記載の複合コロイド。
  46. 前記導電性ポリマーが置換ポリアニリンである、請求項33に記載の複合コロイド。
  47. 前記置換ポリアニリンがポリ(アニリン−2−カルボン酸)である、請求項46に記載の複合コロイド。
  48. 前記金属/導電性ポリマー複合コロイドの該粒子がリガンドを露呈している、請求項33に記載の複合コロイド。
  49. 前記リガンドが核酸である、請求項48に記載の複合コロイド。
  50. 前記リガンドがペプチドである、請求項48に記載の複合コロイド。
  51. 前記リガンドが小さな分子である、請求項48に記載の方法。
  52. 前記小さな分子が有機分子である、請求項51に記載の方法。
  53. 前記小さな分子が無機分子である、請求項51に記載の方法。
  54. 前記リガンドがリンカーにより該粒子に結合される、請求項48に記載の方法。
  55. 導電性ポリマー層でコーティングされた金属粒子表面を含み、且つ、水性媒質中に懸濁されている安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドであって、前記粒子がリガンドを露呈している、安定した金属/導電性ポリマー複合コロイド。
  56. 前記コロイドが前記ポリマー被覆粒子に関して一様である、請求項55に記載の複合コロイド。
  57. 前記導電性ポリマー層が、前記金属粒子に吸着された単層のポリマー分子表面として存在する、請求項46に記載の複合コロイド。
  58. 前記金属粒子が約1nmから約1,000nmまでの範囲の直径を有する、請求項55に記載の複合コロイド。
  59. 前記コロイドが約1.01から約1.30までの範囲の粒子密度を有する、請求項58に記載の複合コロイド。
  60. 前記金属粒子と導電性ポリマーが少なくとも一つの光学的特性に関してマッチングされている、請求項55に記載の複合コロイド。
  61. 前記光学的特性が吸光度最大値である、請求項60に記載の複合コロイド。
  62. 当該複合コロイドが、前記導電性ポリマーでコーティングされていない該金属粒子を含む対照コロイドに比べ、前記媒質の屈折率における変化に対して相対的に高い感度を有している、請求項55に記載の複合コロイド。
  63. 前記金属粒子が貴金属を含む、請求項55に記載の複合コロイド。
  64. 前記導電性ポリマーが有機ポリマーである、請求項55に記載の複合コロイド。
  65. 前記有機ポリマーがイオン性部分を含む、請求項64に記載の複合コロイド。
  66. 前記イオン性部分がカルボン酸部分である、請求項65に記載の複合コロイド。
  67. 前記導電性ポリマーが置換ポリアニリンである、請求項55に記載の複合コロイド。
  68. 前記置換ポリアニリンがポリ(アニリン−2−カルボン酸)である、請求項61に記載の複合コロイド。
  69. 前記リガンドが核酸である、請求項55に記載の複合コロイド。
  70. 前記リガンドがペプチドである、請求項55に記載の複合コロイド。
  71. 前記リガンドが小さな分子である、請求項55に記載の方法。
  72. 前記小さな分子が有機分子である、請求項71に記載の方法。
  73. 前記小さな分子が無機分子である、請求項71に記載の方法。
  74. 前記リガンドがリンカーにより該粒子に結合される、請求項55に記載の方法。
  75. 被分析物の存在についてサンプルをスクリーニングするための方法であって、当該方法が:
    (a)分析用混合物をもたらすべく、該サンプルを安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドと接触させるステップであって、ここで、前記コロイド金属粒子の表面は、導電性ポリマー層でコーティングされており、且つ、前記被分析物に対するリガンドを露呈している、接触ステップ;および
    (b)該被分析物の存在について該サンプルをスクリーニングすべく、該分析用混合物の光学的なパラメーターを検出するステップ;
    を含む、スクリーニング方法。
  76. 当該方法が定性的である、請求項75に記載の方法。
  77. 当該方法が定量的である、請求項75に記載の方法。
  78. 前記被分析物が核酸である、請求項75に記載の方法。
  79. 前記被分析物がペプチドである、請求項75に記載の方法。
  80. 前記被分析物がガス状の被分析物である、請求項75に記載の方法。
  81. 前記光学的なパラメーターが吸光度の変化である、請求項75に記載の方法。
  82. サンプル中の被分析物の存在を検出するためのキットであって、当該キットが:
    分析用混合物をもたらすための安定した金属/導電性ポリマー複合コロイドであって、ここで、前記コロイド金属粒子の表面は、導電性ポリマー層でコーティングされており、且つ、該被分析物に対するリガンドを露呈している、安定した金属/導電性ポリマー複合コロイド;
    を含む、被分析物の検出キット。
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