JP2008517159A - ナノ構造コーティング及びコーティング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はナノ粒子を用いて表面をコーティングする方法、この方法によって得られるナノ構造コーティング、及びこの方法を実施する装置に関する。
【解決手段】本発明に係る方法は分散かつ安定された前記ナノ粒子のコロイド溶液を熱プラズマジェットに注入する工程と熱プラズマジェットが前記ナノ粒子を前記表面にスプレーする工程とを備えることを特徴とする。本発明に係る装置(1)は、プラズマトーチ(3)と、ナノ粒子のコロイド溶液(7)を含む少なくとも一つの容器(5)と、基材(S)を固定及び移動する装置(9)と、前記プラズマトーチのプラズマジェット(13)に前記コロイド溶液を注入する装置(11)とを備える。本発明は、前記方法によって得られるナノ構造コーティングを備えている光学、電子及びエネルギー装置(電池、断熱材)に応用できる。
【選択図】図2

Description

本発明はナノ粒子を用いて表面をコーティングする方法、この方法によって得られるナノ構造コーティング、及びこの方法を実施する装置に関する。
本発明は、また、前記方法によって得られるナノ構造コーティングを備えている光学、電子及びエネルギー装置(電池、断熱材)に関する。
ナノ構造材料は、ナノ規模、即ち、数ナノメートル〜数百ナノメートル範囲の規模に構造化された材料に定義される。このサイズ範囲は、種々物理的、電子、磁気、光学、超伝導性、機械的または他のプロセスの特性長に対応しており、そこでその表面がこれらのプロセスにおいて重要な役割をするため、その結果、これらの「ナノ材料」に特定な、しばしば強化された性質を与える。これらの特性のため、このような材料は確かに特定な性質を示す新規ハイパフォーマンス構造を構成するのに素晴らしい潜在力を有している。
ナノ構造材料の製造は、革新的な材料の開発及び光学、電子、エネルギーなどの領域での利用を可能にする。これらのナノ材料は、将来に燃料電池、「スマート」コーティング及び抵抗(断熱)材料などの様々なテクノロジーにおいて否定できない基本の波及用途、重要かつ潜在的応用を有している。
本発明は、簡単かつ容易に産業上実施可能な方法によって新規ナノ構造コーティングの開発が可能にし、その技術を産業界に開示する。「ナノ」概念の本質は自動組み立てである。その自動組み立ては、錯体分子を導いてより大きい異種の凝集体を形成する。前記異種の凝集体は高度の機能を実現、または前例のない性質を構成することができる。
電気機械及び/又は光学及び/又は電気化学のマイクロシステムを小型化にするために、構造及び厚さの均質性、さらに数ミクロン規模における構造及び厚さの均質性、及び機械的強度に満たすナノ粒子コーティングがますます需要されている。しかし今までは、簡単に実施することで、この様なナノ粒子コーティングを得ることができる技術は存在していない。
本発明の発明者らはプラズマスプレーに興味を持っていた。プラズマスプレーは、研究室及び産業上に使用され、セラミック、金属またはサーメット、またはポリマー及びこれらの材料の組合せからなるコーティングを、様々な基材(形状及び性質において異なる)に蒸着する技術である。その原理は以下である:蒸着される材料は、搬送ガスを用いて乾燥状態でプラズマジェットに粒子形状で注入される。前記粒子の平均直径は通常5 mmより大きい。この方法では、粒子は完全または部分的に融解され、蓄積する基板に向かって加速される。
しかしながら、このように形成された通常100 mmより大きい厚さを有する層は、プラズマスプレーで蒸着されたコーティングの非常に異方性の層状の構造特性を持っている。従って前記技術では、ナノ粒子からなるコーティング、または100 mm未満乃至数ミクロンの厚さを有するコーティングを形成することができない。
そして、得られたコーティングには、特にセラミックを蒸着する場合において、微小クラックが発生する欠点があり、その結果、脆性材料が内部応力を弛緩する。
さらに、得られたコーティングが、熱機械特性を大きく左右する層状構造を持っているのが分かった。従って、これはまさしく最初からプラズマスプレーの潜在的応用を明らかに制限している。
特に、新規応用、特にマイクロエレクトロニクスと一枚のチップ上に集積する研究(Laboratory on a Chip)における応用の出現は、コーティングがサブミクロンサイズの粒子からなって必ずしも層状構造を有しない50 mm未満の厚さに蒸着され、及び高蒸着率を用いることは必要とされる。しかしながら、プラズマジェットをあんまり影響しないままに従来の搬送ガス注入部材を用いて、1ミクロン未満の直径を有する粒子をプラズマジェットの中に入り込ませるのは、現在可能ではない。その理由は、微小粒子を加速するのに必要である冷搬送ガスの高速度が、プラズマの温度及び流動速度を実質的に減少することをもたらすからである。プラズマの温度及び流動速度は、前記粒子を融解及び輸送するため不可欠の性質である。
従って、様々な解決策は提案された。Lauとその他による特許文献1には、少なくとも3つの金属塩類から成る水溶液の使用が記載されている。この水溶液は亞音速周波誘導結合型プラズマの中で霧化される。この方法は、超伝導性セラミックを蒸着されることをもたらすが、蒸着されたセラミックには、ナノ規模の構造を有しない。
Marantzとその他による特許文献2には、移行アークプラズマの中にコロイド溶液を軸方向的に注入する方法が記載されている。しかし、ナノ構造のコーティングは示されずまたは暗示されていない。さらに、この方法は2〜4個のプラズマトーチを同時に作動することが必要とするため、産業規模で実施するのが困難である。
Ellisとその他による特許文献3には、ガスまたは固体の形の有機金属化合物を亞音速周波誘導結合型プラズマに導入する方法が記載されている。しかしながら、形成されたコーティングは、ナノ規模の構造をもっていない。
Gitzhoferとその他による特許文献4には、1ミクロン規模のサイズを有する粒子を積んだ液体の使用が記載されている。この液体は噴霧器による微小液滴の形でプラズマに注入される。この法はラジオ波プラズマに制限され、そして得られた蒸着されたコーティングはナノ構造化されていない。
Chowとその他による特許文献5には、ナノ規模の構造を有するコーティングを蒸着するために、いくつかの溶液をプラズマジェットに注入する方法が提案されている。しかしながら、最終的な材料がプラズマの中でインフライト化学反応に基づいているので、この方法を制御するのは煩雑である。さらに、このプラズマの中で化学反応を使う方法において、粒子のサイズは100 nmである。名義上、この方法はスプレー工程において化学変換を必要とし、かつ、分散剤を使用する。更に、スプレー条件は、基材に達する前にスプレーされた溶液の溶媒を蒸発させないように明確に選択される。
Kearとその他による特許文献6には、ナノ構造粉末の凝集体を含む溶液をスプレー形でプラズマに注入する方法が提案されている。スプレーの使用は、注入される粒子のサイズがプラズマに入り込むことができる程小さく(1ミクロン規模)なるように、様々なステップを含む:小粒子を含む溶液は、乾燥しなければならない;バインダを用いてこれらの粒子を凝集体にしなければならない;そして、1ミクロンを超えるサイズの凝集体をコロイド状の懸濁液に入れなければならない。この方法は超音波の援助、または懸濁粒子を液体の中で分散し続けるために分散剤例えば界面活性剤の使用が必要とされる。
Rao N. P.とその他による非特許文献7には、アークプラズマに放射状的に注入されたガス状の先駆体が、核生成/成長によって固体粒子のインフライト生成をもたらす方法が記載されている。しかしながら、蒸着されたコーティングの厚さは約10ミクロンを超えることができず、また、任意種類の材料を生産することは不可能である。
従って、プラズマ技術に関連されている問題は数多くあり、提案された解決策も数多いが、しかし上記解決策のいずれも、現時点でこれらの問題をすべて解決することができない。
また、発明者らは既存のゾルーゲル蒸着工程に、特に光学領域におけるゾルーゲル蒸着過程に興味を持っていた。従来に、これらの工程はスピンコーティングや、メニスカスコーティングや、ディップコーティングやスプレーコーティングなどの液体蒸着法を使用する。これらの様々な技術は、通常1ミクロン未満の厚さをもつ薄層を作ることができる。これらの蒸着工程のいくつかが、例えば数百平方センチメートル〜数百平方メートルの大面積をコーティングすることができるという利点がある。
しかしながら、これらの工程で得られたコーティングは、1ミクロン規模の臨界厚さに達する前にクラックする。この主な欠点の主原因は、コーティングを生産するのに必要である熱処理中に基材によって施された引張応力に存在する。他の不利点は、約150 nmの厚さを超えても良い付着力を有する均質なコーティングを作ることが不可能なことである。
従って、最新技術はゾルーゲル化学的組成を用いることによってそのいくつかの問題が解決されても、他の従来技術に関連している問題はまた非常に多い。
要約すると、上記の先行技術のいずれも、均質の厚さと構造を有するナノ粒子コーティングを得ることができず、そして、これらの技術のいずれもそのようなコーティングを簡単に達成する有望な方法を示していない。
US-A-5,032,568, Lau et al, 1991. US-A-4,982,067, Marantz et al, 1991. US-A-5,413,821, Ellis et al, 1995. US-A-5,609,921, Gitzhofer et al, 1997. US-A-6,447,848, Chow et al, 2002. WO-A-97/18341, Kear et al, 1997. N. P. Rao, H. J. Lee, D. J. Hansen, J. V. R. Heberlein, P. H. McMurry and S. L. Girshick, "Nanostructured Materials production by Hypersonic Plasma Particle Deposition", Nanostructured Materials, 1997, 9, pp. 129-132.
本発明の一つの目的は、上述した需要を満たす及び前述した欠点の全てに対する解決策を提供するナノ構造のコーティングを形成する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、良好な性能特性を示しながら、先行技術のコーティングの欠点、欠陥および不利点を持たず、現在または将来の光学、機械、化学、電子及びエネルギー装置とマイクロシステムに使用できるナノ粒子コーティングを提供することにある。
本発明の他の目的は、本発明に係る方法を実施することができる装置の例を提供することにある。
本発明に係る方法は、ナノ粒子を用いて基材の表面をコーティングする方法であって、分散かつ安定された前記ナノ粒子のコロイド溶液を熱プラズマジェットに注入して前記ナノ粒子を前記表面にスプレー(インピンジ)することを備えることを特徴とする。
本発明の発明者らは初めて本発明に係る方法を使用することでプラズマ蒸着に関連する先行技術の前述した欠点を解決した。先行技術と比べて、本発明に係る方法の本質は、特に乾燥の注入ガスをコロイド溶液からなる搬送液に取り替えることにある。従って、プラズマの中で加速される前にスプレーされた粒子は液状媒体で安定されている。
上記で説明したように、粉末の形以外の形で、特に液体の形で材料をプラズマの中に注入することにおいて、より最新の研究が既に行われた。しかしながら、これらの研究のいずれもコロイド溶液、またはコロイド性のゾルーゲル溶液をプラズマジェットに直接に注入することが使用または示されておらず、また初期製品として同じ化学的及び構造的な組成をもつ任意種類材料のナノ構造コーティングを蒸着する可能性も示されてない。
ナノ規模の粒子の安定された懸濁液(コロイド溶液、ゾル)を熱スプレーすることのお陰で、本発明に係る方法は、当初予想されたよりもスプレーされた材料のナノ構造性質を維持することを可能にした。更に、本発明係る方法は、スプレー段階において先行技術の方法に用いられる分散剤または界面活性剤の様な安定化添加物、及び/又は超音波、微粒化、機械的攪拌などの補助的な分散手段の実質的な使用を用いてナノ粒子を分散することを可能にした。結果的に、本発明はスプレーされた素材の純度を維持すると共に、実施方法を簡素化することが可能にした。特にもコロイド溶液の使用のお陰で、ナノ粒子の凝集が制限され、本発明に係る方法が均質なナノ構造のコーティングを可能にした。
さらに、本発明に係る方法のお陰で、発明者はゾルーゲルの特有な利点を利用して、安定したナノ粒子のコロイド懸濁液を得る非常に多くの物理化学の方法を提供した。特に、ゾルーゲルを作るのに係る「温和な」化学反応は、非常に多くの無機または有機金属化合物の先駆体から複数の異なる金属酸化物を合成することを可能にした。
また、本発明は、異なった結晶相の無機粒子が同じコロイド溶液の中で例えば水熱処理、またはより温和な条件で合成されるというゾルーゲルの有利な性質を利用した。この化学性質では、粒子は液状媒体の中で核形成される。異なる性質を有する金属酸化物ナノ粒子の混合物、または金属酸化物ナノ粒子及び金属ナノ粒子、及び/又は別の金属酸化物または別の金属元素にドープされた金属酸化物の混合物からなる混合コロイド溶液も非常に多くの選択肢を与える。
また、本発明に係る方法のお陰で、コロイド溶液及び使用される溶媒中の粒子の粒度分布を賢明に選択することによって、コロイド溶液の均質度及び安定度をさらに改良及び精練することは可能である。これは、本発明に係る方法を実施する好ましい条件でナノ粒子の分晶、濃度勾配または堆積作用がさらに制限され、または防がれることが可能になるからである。
更に、プラズマスプレー条件とコロイド溶液注入プロトコルで、形成されたナノ粒子のコーティングを変えることは可能である。以下に示された様々な実施例によれば、コーティング材料の中でコロイド溶液の粒子の品質と性質保持を更に改良することが可能である。
以下、本発明の方法に係る定義と一般的な好ましい操作条件について説明する。
本発明によれば、基材は有機、無機、またはハイブリッド(混合)の基材(すなわち、同じ表面で有機と無機のものがある)であっても良い。望ましくは、前記基材は本発明に係る方法の操作条件に耐えられる。例えば、前記基材以下から選択された材料から成ることができる:シリコンなどの半導体;ポリメチルメタクレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)及びポリ塩化ビニル(PVC)などの有機ポリマー;金、アルミニウム及び銀などの金属;ガラス;SiO2、Al2O3、ZrO2、TiO2、Ta2O5、MgOなどの例えば薄膜形状のミネラル酸化物;これらの材料のいくつかを含む合成物またはハイブリッド(混合)材料。
蒸着または表面上にコーティングの付着を妨げる有機及び/又は無機汚染物を取り除く及びコーティングの付着性を向上するために、コーティングする所望な前記基材の表面がオプションでクリーニングされる。使用されたクリーニングは、基材の性質に応じて、当業者に自明である物理的、化学的または機械的な方法から選択することができる。制限ではない例として、クリーニング方法が有機溶媒への浸積及び/又は洗浄剤を用いるクリーニング及び/又は酸洗いから選択しても良い。これらのクリーニング方法は、超音波に援助され、そして水道水でリンスされ、その後脱イオン水でリンスされる。前記リンスの後に、外に持ち出し、アルコールスプレー、圧縮空気ジェット、熱風または赤外線による乾燥処理がオプションで行われる。また、このクリーニングは、紫外線を用いるクリーニングであっても良い。
用語「ナノ粒子」は一般に1ナノメートル〜数百ナノメートル範囲のナノ規模サイズの粒子を意味すると理解される。用語「粒子」も使用される。
用語「ゾルーゲル法」は、可溶性の金属種が加水分解して金属水酸化物を形成する一連の反応を意味する。ゾルーゲル法は、金属前駆体(塩類及び/又はアルコキシド)の加水分解/縮合を含む。前記加水分解/縮合は、粒子を成長媒体の中で容易に安定かつ分散させることができる。
用語「コロイド溶液」は、分散媒体が液体であって、被分散相が固体であるコロイドシステムを意味すると理解される。また、コロイド溶液は「コロイド性のゾルーゲル溶液」または「コロイド性のコロイド溶液」と呼ばれる。コロイド性のコロイド溶液のお陰で、ナノ粒子は分散かつ安定される。
本発明によれば、当業者に知られているいずれの方法でコロイド溶液を製造できる。もちろん、ナノ粒子サイズをより均質に、ナノ粒子をより安定及びより分散させことができる方法は好まれる。ここで説明したコロイド性のゾルーゲル溶液を製造する方法は、液状媒体で分散かつ安定されたナノ粒子を合成する様々な従来の方法を含んでいる。
本発明に係る第一の変形例によれば、コロイド溶液は、例えば水溶液媒体の中でナノ粒子先駆体から沈殿によって、または有機媒体の中でナノ粒子先駆体からゾルーゲル合成法によって製造されても良い。
コロイド溶液が水溶液媒体の中でナノ粒子先駆体から沈殿によって製造されるとき、製造工程は例えば以下のステップを備える:
− ステップ1:常圧で、オートクレーブを用いて金属前駆体からナノ粒子の熱水合成または共沈によるナノ粒子の合成;
− ステップ2:ナノ粒子(粉末)の処置、水溶液媒体におけるナノ粒子の分散及び安定化(洗浄、透析);
− ステップ3(オプション):安定促進的な溶媒の改良:透析、蒸留、溶媒の混合物;
− ステップ4(オプション):有機/無機のハイブリッドコロイド溶液を形成するために、有機ポリマーまたはオリゴマーの中で粒子を分散すること、及び/又は、様々な活性または不活性の有機官能基を用いて前記粒子の表面を機能化させることによる有機媒体の中でナノ粒子の分散。
参考文献[8]と[9](実施例の後の参考文献一覧表を参照)と後述の実施例2は、本発明の実施に使用された様々な先駆体(半金属塩類、金属塩類、金属アルコキシド)を用いて水性媒体の中で沈殿によるこの製造方法の例、を記載している。
コロイド溶液が有機媒体の中でナノ粒子先駆体からゾルーゲル合成法によって製造されるとき、製造工程は例えば以下の一連のステップを備える:
− ステップ(a):有機または水性アルコール媒体の中で有機金属前駆体または金属塩類の加水分解/縮合;
− ステップ(b):有機または水性アルコール媒体の中で熟成(エージング)、成長による分散かつ安定されたナノ粒子の核生成;及び
− ステップ(c)(オプション):有機ポリマーまたはオリゴマーの中で粒子を分散すること、及び/又は、様々な活性または不活性の有機官能基を用いて前記粒子の表面を機能化させることによって有機/無機のハイブリッドコロイド溶液の形成。
参考文献[10]は、本発明に使用された様々な先駆体(半金属塩類、金属塩類、金属アルコキシド)を用いて有機媒体の中でゾルーゲル合成法によるこの製造方法の例、を記載している。
従って、上で説明した様に、沈殿によって合成される場合において、ナノ粒子は合成の際に使用された溶媒の中で直接に安定されるか、または、その後に解膠される。いずれの場合でも、入手された懸濁液はコロイド溶液である。
選択された製造方法に関係なく、本発明によれば、ナノ粒子前駆体は通常半金属塩、金属塩、金属アルコキシドまたはそれらの混合物を含むグループから選択される。前述した参考文献はこの技術側面を示している。
例えば、ナノ粒子前駆体の金属または半金属の塩または金属または半金属のアルコキシドは、シリコン、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、アルミニウム、タンタル、ニオブ、セリウム、ニッケル、鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、コバルト、バナジウム、バリウム、ストロンチウム、スズ、スカンジウム、インジウム、鉛、イットリウム、タングステン、マンガン、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、ルテニウム、ロジウム、ユーロピウム及び他の希土類金属、またはこれら金属の金属アルコキシドを含むグループから選択されても良い。
本発明に係る第二の変形例によれば、コロイド溶液は例えば、有機またはミネラル還元剤を用いて、選択された方法で下記を含むグループから金属ナノ粒子先駆体から金属ナノ粒子の溶液を合成することによって製造される:
− 例えば参考文献[11]に記載の方法で有機金属化合物または金属の先駆体、または金属酸化物の化学還元。
第二の変形例において選択された方法に関係なく、本発明によれば、前記還元剤は例えば上述した参考文献に記載のもの、例えばポリオール、ヒドラジン及びその誘導体、キノン及びその誘導体、水素化物、アルカリ金属、システイン及びその誘導体、アスコルビン酸塩及びその誘導体を含むグループから選択されることが可能である。
また、本発明によれば、前記金属ナノ粒子の前駆体は例えば上述した参考文献に記載のもの、例えば、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、アルミニウム、ルテニウム及びロジウムの様な半金属または金属の塩類、またはこれらの金属を含むグループからなる様々な金属アルコキシドから選択されることが可能である。
本発明に係る第三の変形例によれば、コロイド溶液は溶液の中で分散されたナノ粒子の混合物を製造することによって用意されても良い。各々のコロイド溶液系は、参考文献[8]、[9]、[10]及び後述の実施例2に記載の製造方法から得ることが可能である。
本発明に係る方法のコロイド溶液を得る変形例に関係なく、化学性質及び/又は生成方法が異なる様々なコロイド溶液の混合物を使用することは、当然可能である。
典型的に、本発明に係る方法に用いられた前記コロイド溶液は、例えば、SiO2、ZrO2、TiO2、Ta2O5、HfO2、ThO2、SnO2、VO2、In2O3、CeO2、ZnO、Nb2O5、V2O5、A12O3、Sc2O3、Ce2O3、NiO、MgO、Y2O3、WO3、BaTiO3、Fe2O3、Fe3O4、Sr2O3、(PbZr)TiO3、(BaSr)TiO3、Co2O3、Cr2O3、Mn2O3、Mn3O4、Cr3O4、MnO2、RuO2または例えば粒子をドーピングまたは混合することによるこれらの酸化物の組合せを含むグループから選択される金属酸化物のナノ粒子を含くむことが可能である。当然、このリストは包括的なものではなく、前述した参考文献に記載された金属酸化物を全て含んでいる。
更に、本発明によれば、前記コロイド溶液は例えば、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、ルテニウム及びロジウムを含むグループから選択される金属の金属ナノ粒子、またはこれらの金属からなる様々な金属ナノ粒子の混合物を含んでも良い。また、このリストは当然包括的なものではなく、前述した参考文献に記載された金属酸化物を全て含んでいる。
得られたコロイド溶液のナノ粒子のサイズは、合成条件と、特に使用される先駆体の性質、溶媒または溶媒群、ペーハー、温度などによって完璧に制御され、数オングストロームから数ミクロンまでの範囲にあっても良い。粒子サイズがコロイド溶液の製造において制御される方法は、例えば、参考文献[12]に記載されている。
本発明によれば、例えばここに述べられた応用において、特に例えば厚さが0.1〜50 mm範囲の薄膜またはコーティングを作る目的のために前記ナノ粒子は好ましく1〜100 nmのサイズを有している。
また、コロイド溶液はナノ粒子のほかに搬送液を含む。この搬送液は、製造方法に由来して「成長媒体」と呼ばれる。この搬送液は、前述した参考文献に記載された様な有機または無機溶剤、例えば、水、アルコール類、エーテル、ケトン、芳香族化合物、アルカン類、ハロゲン及びそれらの混合物から選択されても良い。この搬送液のペーハーはコロイド溶液を製造する方法及びその化学性質に応じて、一般には1〜14である。
得られたコロイド溶液の中では、ナノ粒子は成長媒体に分散かつ安定されている。この分散及び/又は安定は、コロイド溶液を製造する方法と使用された化学的性質(上記を参照)による有利にされる可能性がある。本発明に係る方法は、コロイド溶液のこの性質によって益を得ている。
本発明によれば、コロイド溶液は有機分子を更に含むことができる。これらの有機分子は、例えば、コロイド溶液の中でナノ粒子を安定させる分子、及び/又はナノ粒子を機能化させる分子である。
特に、ナノ粒子に特定の性質を与えるためにこれらのナノ粒子に有機化合物を加えることができる。例えば、クラスIのハイブリッド有機/無機材料と呼ばれる材料は、液体媒体において立体効果によってナノ粒子を安定させることをもたらす。これらの粒子の安定化を支配する相互作用は弱くて、水素結合またはファン・デル・ワールス結合種類の静電気的性質を有している。本発明に使用できる化合物及びコロイド溶液への影響は、例えば、参考文献[13]及び後述の実施例2に記載されている。
また、本発明によれば、前記粒子は、合成反応中に適宜の有機ミネラル先駆体を導入することで有機化合物により、またはコロイドの表面にグラフトすることより機能化されることができる。例は上記に与えられた。そして、これらの材料は、有機成分とミネラル粒子との相互作用が強くて、共有結合またはイオン‐共有結合の性質を有しているため、クラスIIの有機/無機材料と呼ばれる。その様な材料とそれらを得る方法は参考文献[13]に記載されている。
本発明に使用できるハイブリッド材料の性質はコロイド溶液を形成するのに使用される有機及び無機成分の化学性質に依存するだけではなく、二種類の化学成分の間に存在し得る相乗作用にも依存する。参考文献[13]は、この様な有機及び無機成分の化学性質の効果及び相乗作用を記載している。
本発明に係る方法は、熱プラズマジェットまたは熱プラズマ流の中にコロイド性のコロイド溶液の注入を含む。任意の適当な液体を注入する手段(例えば注入部材)によって、例えばジェットまたは液滴の形で、望ましくはプラズマ流と実質的に同様になるように適当な運動量を有するジェットまたは液滴の形で、前記コロイド溶液をプラズマジェットに注入しても良い。注入部材の例は後に述べられる。
注入される間に、コロイド溶液の温度は例えば室温(20℃)から沸点未満の温度まで変化できる。有利に、前記コロイド溶液の温度は注入のために例えば0℃〜100℃まで制御及び調整されることができる。そして、コロイド溶液は、かけられた温度に依存して異なった表面張力を有し、プラズマに達するときに比較的に快速かつ効果的なフラグメンテーションメカニズムを引き起こす。従って、温度は得られたコーティングの品質に影響する可能性がある。
例えば液滴の形で注入されたコロイド溶液は、プラズマジェットを入り込んで、そこでプラズマのせん断力の影響を受けて多数の微小液滴に炸裂される。所望のコーティングの微細構造、コロイド溶液(液体)及びプラズマ流の性質に従って、これらの微小液滴のサイズが調整できる。有利的には、微小液滴のサイズは0.1〜10 mmに変更する。
プラズマジェットの運動エネルギーと熱エネルギーとは、液滴を多数の微小液滴(フラグメンテーション)に分散させることと、コロイド溶液を気化させることとにそれぞれ役立つ。
コロイド溶液が高温かつ高速媒体であるジェットのコアに達するときに気化され、基材に付着する前にナノ粒子が加速され、最初のコロイド溶液の中に存在する粒子の結晶構造と全く同じ結晶構造を有するナノ構造コーティングを形成する。
コロイド溶液の気化は、全く同一微小液滴の材料形成部分の微小ナノ粒子が集まって凝集体になることを引き起こす。得られた凝集体は一般的に1 mm未満のサイズを有し、プラズマのコアで部分的にまたは完全に融解され、基材に付着する前に加速される。
前記凝集体が完全に融解されると、コーティングにおける粒子のサイズは数百ナノメートルから数ミクロンまで変化する。しかしながら、融解が一部だけであると、コーティングにおける粒子のサイズは初期コロイド溶液に含まれた粒子のサイズに近い、そして粒子の結晶性質はコーティングの中でよく維持される。
一般に、熱プラズマは5000 Kから15000 Kまで及ぶ温度を有するジェットを発生するプラズマである。本発明の方法を実施するために、この温度範囲は好まれる。勿論、コーティングされる表面にコロイド溶液をスプレーするのに使用されるプラズマの温度は異なっても良い。その温度は、コロイド溶液と所望のコーティングとの化学性質に従って選択される。本発明によれば、コーティングにおける粒子の最初の性質を最もよく維持するために、その温度は、ゾル粒子を部分的にまたは完全に融けて、好ましくは部分的に融けることが望ましい。
前記プラズマは、例えば、移行アークまたは非移行アークプラズマ、または例えば超音速モードの誘導結合型または高周波プラズマ。前記プラズマは大気圧力またはより低い圧力で作動できる。参考文献[14]、[15]及び[16]は、本発明に使用できるプラズマ、及びプラズマを発生するプラズマトーチを記載している。使用されるプラズマトーチがアークプラズマトーチであるは、有利である。
本発明によれば、プラズマ形成ジェットはAr、H2、He及びN2を含むグループから選択されたプラズマガスから発生されることは有利である。プラズマ形成ジェットを構成するプラズマジェットは、10-4〜5×10-4 kg/m.s範囲の粘度を有していることは有利である。前記プラズマジェットはアークプラズマであることは有利である。
明白な理由で、コーティングされる基材はナノ粒子に直接にスプレーされるようにプラズマジェットに対して配置されることが望ましい。様々な試みにより、最適位置を見つかるのはきわめて容易である。その配置は、選択されたスプレー条件及び所望のコーティングの微細構造に従って、各々の応用に応じて調整される。
微細構造のコーティングを作り出す方法の高コーティング成長率は、本質的に液体中の材料の重量割合及び液体の流速に依存している。本発明の方法によれば、1〜100 mm/minのナノ粒子コーティング蒸着速度を容易に得ることは可能である。
本発明の方法によって得られる0.1〜50 mm範囲の厚さを有する薄膜またはコーティングは、1ミクロン以下サイズの粒子からなることができ、緻密または多孔性でもよく、純粋及び均質でも良い。
本発明の液体プラズマスプレー方法を利用するとともに、安定かつ均質の所定サイズを有するナノ粒子のゾルーゲル溶液を合成することによって、下記の性質を有利に制御することでコーティングの中で初期コロイド溶液の内在特性を維持する及びナノ構造のコーティングを得ることができる:多孔性/密度、組成均一性、(前述コロイド溶液及び混合物の)「外来」化学量論、ナノ規模構造(サイズ及び結晶相)、粒子サイズ、複雑形状を有する物体における均質コーティングの厚さ、性質及び粗さに関係なく任意の基材に蒸着可能性。
異なる材料からなる連続層または組成勾配を有する層を作り出すために、同一基板の表面上で、異なるコロイド溶液を用いて本発明の方法を複数回に行うことができる。連続した層から成るこれらのコーティングは例えば、電気特性(電極と電解質)を有する層、光学性質(低い及び高い屈折率)を有する層、熱的性質(導電または絶縁)を有する層、拡散障壁層及び/又は多孔性が制御された層の様な応用に有用である。
特に本発明のスプレー方法の特異性及び性質は、産業上既に存在している熱スプレー機械の何れかに取り付けることができる注入システムと、ゾルーゲル溶液の性質と、スプレーされた粒子の性質を有するナノ構造コーティングを得るためのプラズマ条件の選択とに存在しているため、産業規模で本発明のスプレー方法を容易に行うことができる。
また、本発明は本発明の方法を実施するために使用できる基材の表面をコーティングする装置に関連する。前記装置は、
― プラズマジェットを発生させる熱プラズマトーチと、
― プラズマ形成ガスを含む容器と、
― ナノ粒子のコロイド溶液を含む容器と、
― 前記プラズマトーチに対して基材を固定及び配置する手段と、
― 一方がコロイド溶液の容器と連接して、他方がプラズマトーチによって発生されたプラズマジェットにコロイド溶液を注入するために末端にマイクロ開口された開口を有する注入部材と連結している注入システムと、及び
― 前記容器中の圧力を調整する減圧弁とを含む。
有利なことに、前記プラズマトーチは、5000 K〜15000 K範囲の温度を有するプラズマジェットを発生することができる。有利なことに、前記プラズマトーチは、10-4〜5×10-4 kg/m.s範囲の粘度を有するプラズマジェットを発生することができる。有利なことに、前記プラズマ形成トーチは、アークプラズマトーチである。プラズマガスの例は上記に述べられ、これらのガス容器は商用入手可能である。これらの有利な選択について、その理由は上記に説明されてある。
有利なことに、本発明の装置は複数の容器を含む。その複数の容器は、それぞれナノ粒子を積んだ複数のコロイド溶液を含み、コロイド溶液がナノ粒子の組成及び/又は直径及び/又は濃度によってお互いに異なる。本発明の装置は更に、配管及び注入部材をクリーニングする溶液を積んでいるクリーニング容器を含むことができる。従って、本発明の方法が実施されるたびに、配管及び注入部材が洗浄されることができる。
前記容器は、パイプを通して圧縮空気管と、加圧ガス供給(例えば圧縮空気)とに接続されることができる。一個以上減圧弁は、容器中の圧力を一般に2×106Pa(20 bar)により下に調整することができる。この場合、圧力の影響で、液体はパイプを通して注入部材(複数あれば複数の注入部材)に搬送され、例えば粗い液滴にフラグメントされた液体ジェットの形で注入部材から排出される。前記粗い液滴は、好ましくは調整された直径、平均で円状排出開口直径の二倍の直径を有する。ポンプを使用しても良い。流速及び注入部材によって排出されたコロイド溶液の運動量は、特に以下に依存している:
― 使用された容器中の圧力及び/又はポンプの圧力、
― 排出開口(深度直径)の寸法特性、及び
― コロイド溶液のレオロジー特性。
注入部材は、コロイド溶液をプラズマに注入するのに用いられる。注入されたコロイド溶液注入部材から出て行くときに上述の様な液滴に機械的にフラグメントされることは好ましい。本発明によれば、注入部材の開口は、好ましくは前述の条件において、プラズマジェットにコロイド溶液を注入させることができる任意の形状であっても良い。有利なことに、注入部材の開口は円形であって、10〜500 mm範囲の直径を持っている。本発明によれば、例えば注入されるコロイド溶液の量によって、前記システムに複数の注入部材を備えることはできる。
本発明に係るシステムの一つの特定態様によれば、前記プラズマジェットの長手方向軸に対して前記注入部材の傾斜角度は20〜160°の間に変更することができる。また有利なことに、前記注入部材は、前記プラズマジェットの長手方向軸方向に移動することもできる。前記移動は図2において図解されている。従って、プラズマジェットへコロイド溶液の注入は方向を合わせることができる。この方向配向により、コロイド性のコロイド溶液の注入及びそれ故に基材表面にスプレーされたコーティングの形成を最適化することは可能になる。
本発明によれば、注入されるコロイド溶液の温度を制御及び(可能であれば)調整するために、前記コロイド溶液の注入ラインは自動調温制御されることができる。前記温度の制御及び調整はパイプ及び/又は容器の中で実行することができる。
本発明に係る装置は、プラズマトーチに対して基材を固定及び配置する手段を含むことができる。この手段は、プラズマがスプレーの間に基材を決めた位置に適切にグリップ(固定)及び保持されるクランプまたは同等な装置、及びプラズマジェットに対向している基材表面を回転的及び並進的に、またはプラズマジェットの長手方向に移動させる手段からなる。従って、均質のコーティングを得るために、プラズマジェットに対してコーティングされる表面の位置を最適化することができる。
ナノ粒子の懸濁液またはコロイド溶液は金属前駆体(塩類またはアルコキシド)の加水分解/縮合を含むゾルーゲル方法を用いてコロイドを合成することから由来するため、粒子が成長媒体の中で容易に安定かつ分散されるので、適切な注入装置例えば本発明の注入システムのお陰で、本発明は安定のナノ粒子の懸濁液またはコロイド溶液を直接に注入することができる。
従来技術の方法に比べて本発明の主な利点は以下に有る:
― 粒子サイズ及びナノ粒子の粒子サイズ分布の保持、
― 初期化学量論及び均質状態の保持、
― 膜の多孔性の制御、
― 従来技術の従来熱スプレー方法と異なり、何の困難もなくサブミクロン厚さを有するコーティングの蒸着、
― 材料の損失、即ち、蒸着された質量/スプレーされた質量の比率を制限することにより、優れた80 wt%を超える著しく高い熱スプレー効率、
― スプレーされた材料にさらされるより低い温度、その結果、熱に敏感な組成の使用を可能にする、
― ガラスまたは鏡面に磨かれたシリコンウエハ(後者の場合、基材表面の非常に低い粗さはコーティングの付着を妨げる)の様な任意性質及び任意粗さを有する支持体の上でコーティングを蒸着する今までは前例のない可能性、
― 今まで従来方法で達成できなかったSiO2組成を有するコーティングの熱スプレー性能、及び
― 機械的に耐久性及び付着性のあるコーティングの製造。
本発明は、粉末度、均質性、厚さ及び粒子サイズの点において優れたコーティングを製造できるため、全てのナノ構造コーティングを得る必要ある技術領域に応用することができる。包括ではない例として、本発明は以下の応用に使用することができる:
・ 耐食をさせるため金属及び酸化物をコーティングする。これを達成するために、例えば参考文献[8]に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ 耐摩耗組成コーティングの蒸着。これを達成するために、例えば参考文献[8]、[9]、[10]及び後述の実施例2に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ 高温に耐性を有するコーティング、例えば耐熱材料のコーティング及び混合コーティングの蒸着。これを達成するために、例えば参考文献[8]、[9]、[10]及び後述の実施例2に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ 相対運動(トライボロジー)を受けている表面間の相互作用に関与するコーティング、例えば耐摩耗組成コーティング及び/又は潤滑剤の蒸着。これを達成するために、例えば参考文献[10]に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ エネルギーの変換及び貯蔵に利用されるコーティングの蒸着。例えば:
― ソーラーエネルギーの光熱変換に用いられたコーティング。これを達成するために、例えば後述の実施例2に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
― 例えば固体電解質型燃料電池、電気化学的な発電器の鉛蓄電池、リチウムイオン電池、スーパー蓄電池などに使用される電極及び電解質に用いられる活性材料のスタックの形を有するコーティング。これを達成するために、例えば参考文献[8]及び[17]に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ 例えば、ガス汚染コントロール、燃焼または合成ための担持触媒を製造する触媒反応に関与しているコーティング。これを達成するために、例えば参考文献[8]及び実施例2に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ 化学または生物学的な微小反応器として作用するコーティングの蒸着。これを達成するために、例えば参考文献[10]に記載されたコロイド溶液は使用されて本発明の方法を実施することができる。
・ 例えば、自動車と、電気通信と、天文学及び航空電子工学の領域、と生物学及び医学の分析装置とに用いられる微小電気機械システム(MEMS)または微小光電子機械システム(MOEMS)のコーティング蒸着。
従って、本願発明はまた、本発明の方法で入手可能なナノ構造コーティング、すなわち、本発明の方法による得られたコーティングの物理及び化学特性を有するナノ構造コーティングを含む光学及び/又は電子装置に関連する。
本願発明はまた、本発明の方法で入手可能なナノ構造コーティング、すなわち、本発明の方法による得られたコーティングの物理及び化学特性を有するナノ構造コーティングを含む燃料電池に関連する。
本願発明はまた、本発明の方法で入手可能なナノ構造コーティング、すなわち、本発明の方法による得られたコーティングの物理及び化学特性を有するナノ構造コーティングを含む断熱材に関連する。
図面を参考しながら制限の意味無く単なる説明の目的で与えられた後述の実施例を参照することで、本発明の他の特徴及び有利点は明らかである。
(実施例1)本発明の方法及び酸化ジルコニウムコロイド溶液から得られたコーティング
10%の水性酸化ジルコニウム(ZrO2)コロイド溶液はアルゴン/水素(75体積%アルゴン)移行(吹き)アークプラズマに注入された。
ナノ構造酸化ジルコニウムコーティングを製造するのに使用される実験機構は、図1と図2に示されている。この実験機構は以下により構成される:
― 6 mm内径のアノードが取り付けられたSulzer-Metco F4 VB(商標)DCプラズマトーチ(3)、
― 液体を注入する装置(図1に示されている)、及び
― 前記トーチに対してコーティングされる基材を所定の距離で固定及び移動する装置(9)(図2)。
注入装置に関して、この注入装置はコロイド溶液(7)を含む容器(R)と、注入部材及び配管(v)をクリーニングするクリーニング液体(L)を含むクリーニング容器(N)とを含む。また、前記注入装置は容器から注入部材(I)まで液体を運ぶためのパイプ(v)と、容器の中の圧力(圧力< 2×106 Pa)を調整するための減圧弁(m)とを含む。前記組み立てはここで空気としての圧縮ガス(G)に連結され、圧縮空気がパイプに供給される。圧縮ガスの圧力の影響で、液体は注入部材に搬送される。
液体注入に関しては、注入部材(I)の排出開口(t)の直径は150 mmであって、コロイド溶液を含む容器(R)における圧力は0.4 MPaである。これは、20 ml/minの液流速及び16 m/sのスピードを暗示する。前記コロイド溶液は、粗い液滴にフラグメントされた液体ジェットの形で注入部材から排出される。前記粗い液滴は、平均で円状排出開口直径の二倍に調整された直径範囲2 mm〜1 mmを有する。前記注入部材(図2)は、プラズマジェットに対して20〜160°範囲の角度で傾斜されることができる。実験では、使用された傾斜角は90°である。
参考文献[8]に記載の方法によって初期のコロイド溶液を得た。このコロイド溶液の中では、酸化ジルコニウム粒子は図3に示されたX線回折図の様に、1つの単斜晶系(m. ZrO2)及びもう一つのそれほど顕著でない正方対称晶系(t. ZrO2)の二相に結晶された(Iは強度である)。
図4に示された顕微鏡写真の様に、TEM(透過電子顕微鏡)で観察された微結晶子の平均直径は約9 nmであった(後記の実施例2を参照)。
プラズマスプレーを用いて得られた酸化ジルコニウムコーティングは、液ジェットとプラズマジェットとのインタセクションから70 mmで得られた。様々な基材はコーティングテストされた:アルミウエハ、シリコンウエハ及びガラス板。
前記トーチが基材の前に通過するたびに、蒸着レートは0.3 mmであった。
スプレー時間に応じて、得られたコーティングの厚さは4 mm〜100 mmであった。
図5は本発明の方法によって蒸着されたコーティングの結晶構造(dep)とZrO2ナノ粒子の初期コロイド溶液の結晶構造(sol)とをX線回折(I=強度)によって比較した図を示した図面である。
通常はプラズマスプレーにおいて、初期相に関係なく、コーティングにおいてスプレーされた酸化ジルコニウムが未融解または部分的に融解された粒子に対応する少量の単斜晶以外に正方晶型である。ここで、コーティングにおいて存在している結晶相の構造と割合は初期のコロイド溶液のものと実質的に同様であった:
― 初期には61%の単斜晶と39%の正方晶、及び
― 得られたコーティングには65%の単斜晶と35%の正方晶。
コーティングにおける結晶のサイズは10〜20 nmであって、初期コロイド溶液の粒子のサイズとは非常に近かった。
シリコン基材とコーティングとの界面(断面図)のTEM観察は鏡研磨面に酸化ジルコニウム粒子の良い付着を示した。
更に、基材の表面仕上げはプラズマコーティングの付着に影響がなかった。
(実施例2)
本発明の特定な性質(分散度及び安定性)を有する実施例1の酸化ジルコニウムコロイド溶液は、実施例1に記載のプラズマジェットでスプレーされた。
この酸化ジルコニウムコロイド溶液は、単斜晶相と正方晶相とに結晶されたナノ粒子からなる。酸化ジルコニウムのTEM顕微鏡写真から粒度分布を得た。酸化ジルコニウム粒子の平均直径は9 nmであった。図4右側の顕微鏡写真は、使用された酸化ジルコニウムコロイド溶液の顕微鏡写真である。底部左側のバーは、顕微鏡写真の目盛りを示している。この顕微鏡写真には、10 nmを表す。
TEM表面及び厚さ分析を用いて、本発明の方法に係る前記コロイド溶液をプラズマスプレーすることによって得られたコーティングは、初期コロイド溶液と類似する形態及び10 nmの平均直径を有する酸化ジルコニウム粒子からなる。これらの測定は図6a及び6bから推定することができる。顕微鏡写真の底部右側のバーは、顕微鏡写真の目盛りを示している。ここで、上段の顕微鏡写真(図6a)には100 nmを表し、下段の顕微鏡写真(図6b)には10 nmを表す。
従って、本発明の方法によるスプレーされた粒子は化学的に修飾されなかった。
初期の酸化ジルコニウムコロイド液粒子(sol)のX線回折分析(破線)は、同じ酸化ジルコニウムコロイド液粒子(dep)をプラズマスプレーすることによって得られたコーティングのX線回折分析(実線)と比較された。この分析は図5に示されている(Y軸:強度、X軸:2θ)。結晶子サイズと結晶相の分布は、Rietveld法を用いてX線図を解析することによって、測定された。
酸化ジルコニウムコロイド溶液から入手された酸化ジルコニウムコーティングのように、このコロイド溶液は、同じ直径の微結晶子を持って、同じ二相(単斜及び正方対称)で結晶した。下記の表は、酸化ジルコニウムゾルと酸化ジルコニウムコーティングに存在するこれらの結晶相の分布パーセント及びサイズを与える。
Figure 2008517159
この結果は、初期コロイド溶液及びスプレーされたコーティングにおいてナノ粒子のサイズと単斜相及び正方相で結晶されたナノ粒子の割合が大体同じであることを明確に示している。本発明の方法によれば、コロイド溶液の内在性質がプラズマコーティングの中で維持されるという革新的な特定な特徴は、分散かつ安定され、熱スプレーの際に変化しないコロイド懸濁液を使用することの結果である。
(実施例3)ナノ粒子コロイド液の製造
この実施例は本発明を実施するのに使用できるナノ粒子コロイド溶液を製造する多くの方法の1つを示す。
酸化チタンTiO2のコロイド溶液は、7.85 gのイソプロパノールに溶解されたチタンテトライソプロポキシド(0.5 g)溶液を100 mlの希塩酸溶液(pH=1.5)に激しい攪拌で一滴ずつ加えることによって、製造された。得られた混合物は、12時間継続的に電磁攪拌された。
透過電子顕微観察は約10 nmのコロイドの平均直径を示した。X線図はアナターゼ形の酸化チタンの特徴を示した。
このコロイド液のpHは約2であった。蒸留(100℃/105 Pa)によってTiO2の質量濃度は10%までにあげられた。
本発明の方法に使用される前に、前記コロイドナノ粒子を例えば0.45 mmに濾過しても良い。
参考文献一覧表
[8] FR-A-2 707 763 (CEA), H. Floch and P. Belleville, "Materiau composite a indice de refraction eleve, procede de fabrication de ce materiau composite et materiau optiquement actif comprenant ce materiau composite [High-refractive-index composite material, process for manufacturing this composite material, and optically active material comprising this composite material]".
[9] FR-A-2 682 486 (CEA), H. Floch and M. Berger, "Miroir dielectrique interferential et procede de fabrication d'un tel miroir [Interference dielectric mirror and process for manufacturing such a mirror]".
[10] FR-A-2 703 791 (CEA), P. Belleville and H. Floch, "Procede de fabrication de couches minces presentant des proprieties optiques et de resistance a 1'abrasion [Process for manufacturing thin films having optical and abrasion resistance properties]".
[11] F. Fievet, Polyol process. Fine particles: Synthesis, Characterization and Mechanisms of Growth, 2000, 92: pp. 460-496.
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[15] "Characterizations of LPPS processes under various spray conditions for potential applications", A. Refke, G. Barbezat, JL. Dorier, M. Gindrat and C. Hollenstein, Proc. Of International Thermal Spray, Conference 2003, Orlando, Florida, USA, 5-8 May 2003.
[16] "New applications and new product qualities by radiofrequency plasma spraying", R. Henne, V. Borck, M. Muller, R. Ruckdasch and G. Schiller, Proc. Of Tagunsband Proceedings, United Thermal Spray Conference, Dusseldorf, 17-19 March 1999.
[17] S. Somiya, M. Yoshimura, Z. Nakai, K. Hishinuma and T. Kumati, "Hydrothermal processing of ultrafine single crystal zirconia and hafnia powders with homogeneous dopants", Advances in ceramics, 21, 1987, pp. 43-55.
本発明の方法を実施するためにナノ粒子のコロイド溶液をプラズマジェットに注入させる装置の部分を示した簡略図解である。 プラズマトーチの配置図を有するプラズマジェットにナノ粒子のコロイド溶液を注入する方式を示した簡略図解である。 酸化ジルコニウムの粉末X線回折図を示した図面である。 酸化ジルコニウムのコロイド溶液における透過電子顕微鏡法による得られた二枚の電子顕微鏡写真を示した図面である。 本発明の方法によって蒸着されたコーティングの結晶構造とZrO2ナノ粒子の初期コロイド溶液の結晶構造とをX線回折によって比較した図を示した図面である。 及び 透過電子顕微鏡法による撮影されたa) 酸化ジルコニウムコーティングの表面及びb) 断面の電子顕微鏡写真を各々示した図面である。
符号の説明
3:プラズマトーチ
7:コロイド溶液
13:プラズマジェット
I:注入部材
m:減圧弁
Gp:プラズマ形成ガス
S:基材
t:排出開口

Claims (38)

  1. ナノ粒子を用いて基材の表面をコーティングする方法であって、
    分散かつ安定された前記ナノ粒子のコロイド溶液を熱プラズマジェットに注入する工程と、
    前記熱プラズマジェットが前記ナノ粒子を前記表面上にスプレーする工程と
    を備えることを特徴とする。
  2. 前記ナノ粒子はコロイド状ゲルの中で分散かつ安定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ナノ粒子は1〜100 nmのサイズを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記コロイド溶液は、水性媒体の中で沈殿または有機媒体の中でゾルーゲル合成によってナノ粒子先駆体から製造されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記ナノ粒子先駆体は半金属塩、金属塩、金属アルコキシドまたはそれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記ナノ粒子先駆体の金属または半金属の塩または金属または半金属のアルコキシドは、シリコン、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、アルミニウム、タンタル、ニオブ、セリウム、ニッケル、鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、コバルト、バナジウム、バリウム、ストロンチウム、スズ、スカンジウム、インジウム、鉛、イットリウム、タングステン、マンガン、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、ルテニウム、ロジウム、ユーロピウム及び他の希土類金属、またはこれら金属の金属アルコキシドを含むグループから選択されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記コロイド溶液は、乳濁媒体における金属塩類の還元及び有機金属または金属の先駆体または金属酸化物の化学還元を含む方法から選択される方法を用いて、溶液中の有機またはミネラル還元剤を用いて金属ナノ粒子の先駆体から金属ナノ粒子の溶液を合成することによって製造されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記還元剤は、ポリオール、ヒドラジン及びその誘導体、キノン及びその誘導体、水素化物、アルカリ金属、システイン及びその誘導体、アスコルビン酸塩及びその誘導体を含むグループから選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記金属ナノ粒子の前駆体は、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、アルミニウム、ルテニウム及びロジウムの様な半金属または金属の塩類、またはこれらの金属からなる様々な金属アルコキシドを含むグループから選択されることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
  10. 前記コロイド溶液は混合コロイド溶液であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記コロイド溶液は、SiO2、ZrO2、TiO2、Ta2O5、HfO2、ThO2、SnO2、VO2、In2O3、CeO2、ZnO、Nb2O5、V2O5、A12O3、Sc2O3、Ce2O3、NiO、MgO、Y2O3、WO3、BaTiO3、Fe2O3、Fe3O4、Sr2O3、(PbZr)TiO3、(BaSr)TiO3、Co2O3、Cr2O3、Mn2O3、Mn3O4、Cr3O4、MnO2、RuO2または粒子をドーピングまたは混合することによるこれらの酸化物の組合せを含むグループから選択される金属酸化物のナノ粒子を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記コロイド溶液は更に、金、銀、プラチナ、パラジウム、ニッケル、ルテニウム及びロジウムを含むグループから選択される金属の金属ナノ粒子、またはこれらの金属からなる様々な金属ナノ粒子の混合物を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記コロイド溶液は有機分子を更に含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記有機分子は、前記コロイド溶液の中で前記ナノ粒子を安定させる分子及び/又は機能化させる分子であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記コロイド溶液は液滴の形でプラズマジェットに注入されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 前記ラズマジェットはアークプラズマジェットであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記プラズマジェットは注入されたナノ粒子の部分融解を引き起こすことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. ジェットを構成するプラズマは、5000 K〜15000 K範囲の温度を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. ジェットを構成するプラズマは、10-4〜5×10-4 kg/m.s範囲の粘度を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. 前記プラズマジェットは、Ar、H2、He及びN2を含むグループから選択されるプラズマ形成ガスから発生されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. 請求項1〜20の何れか一項に記載の方法によって得られるナノ構造コーティング。
  22. 0.1〜50 mm範囲の厚さを有することを特徴とする請求項21に記載のコーティング。
  23. 1ミクロン以下サイズの粒子からなることを特徴とする請求項21に記載のコーティング。
  24. 少なくとも1つの表面が請求項21に記載のコーティングを用いてコーティングされている基材。
  25. 前記基材は有機、無機またはハイブリッドの材料からなることを特徴とする請求項24に記載の基材。
  26. 請求項21に記載のナノ構造コーティングまたは請求項24に記載の基材を備える光学装置及び/又は電子装置。
  27. 請求項21に記載のナノ構造コーティングまたは請求項24に記載の基材を備える燃料電池。
  28. 請求項21に記載のコーティングまたは請求項24に記載の基材を備える断熱材。
  29. プラズマジェット(13)を発生させる熱プラズマトーチ(3)と、
    プラズマ形成ガス(Gp)を含む容器と、
    分散かつ安定されたナノ粒子のコロイド溶液(7)を含む容器(R)と、
    前記プラズマトーチに対して基材(S)を固定及び配置する手段(9)と、
    一方がコロイド溶液の容器(R)と連接して、他方がプラズマトーチによって発生されたプラズマジェットにコロイド溶液を注入するために末端にマイクロ開口された開口(t)を有する注入部材(I)と連結している注入システムと、
    前記容器中の圧力を調整する減圧弁(m)と
    を備える請求項1の方法を実施する装置。
  30. 前記プラズマトーチはアークプラズマトーチであることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  31. 前記プラズマトーチは5000 K〜15000 K範囲の温度を有するプラズマジェットを発生することができることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  32. 前記プラズマトーチは10-4〜5×10-4 kg/m.s範囲の粘度を有するプラズマジェットを発生することができることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  33. 前記プラズマジェットの長手方向軸に対して前記注入部材の傾斜度は20〜160°の間に変更できることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  34. 前記注入部材はコロイド溶液の液滴を形成させ、前記プラズマトーチが作動されるときにプラズマジェットに滴ることができることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  35. 前記注入部材の前記開口は円形であることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  36. 前記注入部材の前記開口は10〜500 mm範囲の直径を有していることを特徴とする請求項29または35に記載の装置。
  37. 前記プラズマ形成ガスは、Ar、H2、He及びN2を含むグループから選択されることを特徴とする請求項29に記載の装置。
  38. クリーニング溶液を含む容器(N)を更に備え、前記容器(N)は注入システムによって前記注入部材(I)に連結されていることを特徴とする請求項29に記載の装置。
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