JP2008513259A - エアバッグ及びその製造法 - Google Patents

Abstract

少なくとも１つの取入口２５を有する外カバー１０と、前記少なくとも１つの取入口２５から外に向かって延びている管状の、ガスジェネレータ３０を収容する布製セクション１６とを具備するエアバッグを開示する。前記収容セクション１６の長手軸線Ａ−Ａは、前記外カバーの表面にほぼ平行に延びている。製造を単純化するために、前記収容セクション１６は、前記少なくとも１つの取入口２５を取り囲む縫い目によって前記外カバー１０に縫い付けられた別個のエレメントとして形成されている。また、上記エアバッグを製造する方法も開示する。

Description

本発明は、請求項１の前段に記載のエアバッグと、請求項５に記載のその製造法に関するものである。

通常、エアバッグをガスジェネレータと結合させるために、特にいわゆるカーテン式エアバッグの場合、エアバッグカバーの上縁にガスジェネレータのためのほぼＬ字形の収容セクションを設ける。このようなエアバッグは、例えば国際公開公報第０２／０７９００８号において公知である。

エアバッグの外カバーは、この場合、一巡する縫い目で縫合された２枚の裁断布からなる。両方の裁断布は、それぞれその上縁に、縫い付けられた状態において収容セクションを形成している折り返しを有する。この領域においては、更に、流れ込むガスのための案内エレメントを形成している布エレメントがエアバッグに縫い込まれている。取り付けられたガスジェネレータの長手軸線は、外カバーの表面に平行に延びている。

国際公開公報第０２／０７９００８号で提案されたエアバッグは、その幾何形状のゆえに比較的手間のかかる縫製工程を必要とする。特に、エアバッグの外カバーを通例少なくとも２枚の裁断布から作らなければならないので、外カバーの上縁で縫合することが不可欠である。

この状況に鑑みて、本発明は、冒頭に挙げた種類のエアバッグを、その製造が、また、特に縫合工程が単純化されるように改良することを目的とする。

この目的は、請求項１に記載の特徴を有するエアバッグと、請求項５に記載の特徴を有するその製造法とによって達成される。

本発明によれば、収容セクションは、別個のエレメントとして形成さており、これにより、極めて合理的な製造法が可能とされる。エアバッグの外カバーは１つの取入口を有する。収容セクションを構成する裁断布も同様に１つの開口（以下、貫通口と呼ぶ）を有し、これら両方の開口が重なり合うように収容セクションの裁断布を外カバーに縫い合わせる。この状態で縫い上げることによって裁断布から収容セクションは形成される。

特に好ましい実施形態では、エアバッグは、１つの案内エレメントを更に有する。これは、収容セクションを外カバーに縫い付けているのと同じ縫い目で締結することができる。

以下、本発明を図面に則して詳細に説明する。

図１は、ガスジェネレータを取り付けたカーテン式エアバッグの図解的縦断面図である。エアバッグは、２つの側面壁からなる外カバー１０を具備する。縦断面図であるため、この図では、両方の側面壁の一方、すなわち、第１の側面壁１２しか見ることができない。外カバー１０は、縫い付けられた状態で上縁１５に沿って裏返しされた１枚の裁断布からなる。両方の側面壁は、残りの３つの縁１７ａ、ｂ、ｃにおいて周囲縫い目２４を介して縫い合わされている。上縁１５には更に締結用目板１４が配置されている。

外カバー１０の外側には、ガスジェネレータ３０を受け止める働きをする管状の収容セクション１６がある。この管状セクションの長手軸線Ａ−Ａは、外カバー１０の表面に平行に延びている。

ガスジェネレータ３０を作動させると、ガスは収容セクション１６に流れ込み、そこから貫通口２６を通って出ていき、取入口２５を通ってエアバッグの内部に達する。取入口２５の領域内に、ガスを案内する管状の案内エレメント１８が配置されている。その目的のために、正面側が開いた案内エレメント１８は流入口２７を付けている。取入口２５、貫通口２６、及び流入口２７は、本質的に合同である。

案内エレメント１８と収容セクション１６を、図３ａ及び３ｂに描かれている通り、別個の裁断布１８ａと１６ａから作る。エアバッグ製造時、これらを、外カバー１０の別々の側に、取入口２５、貫通口２６及び流入口２７がほぼ合同になるように配置する。続いて、３つ全部のエレメントを、これらの開口を取り囲む１本のつなぎ縫い目２０で縫合する。これは図４に描かれている。次に、案内エレメント１８の外被面を縫い目２２で閉じる。その上で、第１の側面壁１２を第２の側面壁１３に押し当て、それで、案内エレメント１８がエアバッグの内部に入るようにする。そうしてから、収容セクション１６を更なる縫い目２２’で、外カバー１０を周囲縫い目２４でそれぞれ閉じることができる（これについては、図１及び２を参照）。

見て分かる通り、本発明によるエアバッグの製造に必要とされるのは、幾何形状的に単純な極僅少の裁断布、また、僅かな数の縫い目だけである。これによって単純化された製造法は、完成したエアバッグの機能の点で欠点が無い。

１つの取入口２５の代わりに複数の取入口が設けてあってもよく、その場合、つなぎ縫い目２０は、個々の開口を１つひとつ取り囲む形であっても、複数の開口をまとめて取り囲む形であってもよい。

収容セクション１６は、図１及び２に示す通りガスジェネレータを収容する開口が１つであっても、図５に示す通り開口が２つであってもよい。開口が２つある場合、ガスは、ガスジェネレータの中心領域とこれを包囲するデフレクタからそれぞれ流出し、エアバッグの中に入っていく。

本発明に係るエアバッグユニットの縦断面図である。 図１に示す領域Ｂの、エアバッグを含まない拡大図である。 縫合前のエアバッグの裁断布である。 縫合前のエアバッグの裁断布である。 縫合前のエアバッグの裁断布である。 図３ａ〜図３ｃの裁断布の縫合後の状態である。 図２に対応する図で、収容セクションが代替の形態を呈している。

符号の説明

１０ 外カバー
１０ａ 外カバーの裁断布
１２ 第１の側面壁
１３ 第２の側面壁
１４ 締結用目板
１６ 収容セクション
１６ａ 収容セクションの裁断布
１８ 案内エレメント
１８ａ 案内エレメントの裁断布
２０ つなぎ縫い目
２２ 縫い目
２２’ 縫い目
２４ 周囲縫い目
２５ 取入口
２６ 貫通口
２７ 流入口
３０ ガスジェネレータ

Claims (5)

1. 少なくとも１つの取入口（２５）を有する外カバー（１０）と、前記少なくとも１つの取入口（２５）から外に向かって延びている管状の、ガスジェネレータ（３０）のための布製収容セクション（１６）とを具備し、前記収容セクション（１６）の長手軸線（Ａ−Ａ）が前記外カバーの表面にほぼ平行である、エアバッグにおいて、
   前記収容セクション（１６）が、前記少なくとも１つの取入口（２５）の周囲全体に及んでいるつなぎ縫い目（２０）によって前記外カバー（１０）と縫い合わされた、別個のエレメントであることを特徴とするエアバッグ。
2. 前記外カバー内部の取入口（２５）の領域に、布製の管状案内エレメント（１８）が配置されていることを特徴とする、請求項１に記載のエアバッグ。
3. 前記収容セクション（１６）と前記案内エレメント（１８）が同じ縫い目（２０）を使って前記外カバーと縫い合わされていることを特徴とする、請求項２に記載のエアバッグ。
4. 前記エアバッグがカーテン式エアバッグであることを特徴とする、請求項の１〜３のいずれか１項に記載のエアバッグ。
5. 少なくとも１つの取入口（２５）を有する外カバー（１０）と、前記取入口（２５）から外に向かって延びている管状の、ガスジェネレータのための布製収容セクション（１６）と、前記外カバー内部の取入口の領域に配置された布製の管状案内エレメント（１８）とを具備し、前記収容セクションの長手軸線が前記外カバーの表面にほぼ平行であり、前記外カバー、収容セクション及び案内エレメントが別個の裁断布からなり、前記外カバー（１０）が１つの取入口（２５）を有するエアバッグを製造する方法において、
   前記案内エレメント（１８）と収容エレメント（１８）を形成している両方の裁断布（１８ａ、１６ａ）を前記取入口（２５）の領域において前記外カバー（１０）の別々の側に位置決めする段階と、
   前記両方の裁断布を、前記取入口を取り囲むつなぎ縫い目（２０）で前記外カバーに縫い付ける段階と、
   前記両方の裁断布（１８、１６）に縫い目（２２、２２’）を付ける段階と、
   前記外カバーを周囲縫い目（２４）で閉じる段階とを具備する方法。

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