JP2008501196A - マルチスペクトル画像化バイオメトリクス - Google Patents
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Abstract
個人に対してバイオメトリック測定を実施するための方法及びシステムが提供される。個人の対象とする皮膚部位が、単一の照射セッションの間に複数の異なる光学的条件下で照射される。対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光が、複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容される。受容された光から対象とする皮膚部位のマルチスペクトル画像が得られる。得られたマルチスペクトル画像でバイオメトリック機能が実施される。
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、以下の出願の各々の非仮出願であり、以下の各々の出願の出願日の利益を主張する:Robert K.RoweおよびStephen P.Corcoranによる米国仮特許出願第60/576,364号、表題「MULTISPECTRAL FINGER RECOGNITION」(2004年6月1日出願);Robert K.Roweによる米国仮特許出願第60/600,867号、表題「MULTISPECTRAL IMAGING BIOMETRIC」(2004年8月11日出願);Robert K.Roweによる米国仮特許出願第60/610,802号、表題「FINGERPRINT SPOOF DETECTION USING MULTISPECTRAL IMAGING」(2004年9月17日出願);Robert K.Roweによる米国仮特許出願第60/654,354号、表題「SYSTEMS AND METHODS FOR MULTISPETRAL FINGERPRINT SENSING」(2005年2月18日出願);およびRobert K.Roweらによる米国仮特許出願第60/659,024号、表題「MULTISPECTRAL IMAGING OF THE FINGER FOR BIOMETRICS」(出願日2005年3月4日)。
本出願は、以下の出願の各々の非仮出願であり、以下の各々の出願の出願日の利益を主張する:Robert K.RoweおよびStephen P.Corcoranによる米国仮特許出願第60/576,364号、表題「MULTISPECTRAL FINGER RECOGNITION」(2004年6月1日出願);Robert K.Roweによる米国仮特許出願第60/600,867号、表題「MULTISPECTRAL IMAGING BIOMETRIC」(2004年8月11日出願);Robert K.Roweによる米国仮特許出願第60/610,802号、表題「FINGERPRINT SPOOF DETECTION USING MULTISPECTRAL IMAGING」(2004年9月17日出願);Robert K.Roweによる米国仮特許出願第60/654,354号、表題「SYSTEMS AND METHODS FOR MULTISPETRAL FINGERPRINT SENSING」(2005年2月18日出願);およびRobert K.Roweらによる米国仮特許出願第60/659,024号、表題「MULTISPECTRAL IMAGING OF THE FINGER FOR BIOMETRICS」(出願日2005年3月4日)。
この出願は、共通して割り当てられる、Robert K.Roweによる米国特許出願11/009,372号、表題「METHODS AND SYSTEMS FOR ESTIMATION OF PERSONAL CHARACTERISTICS FROM BIOMETIC MEASUREMENTS」(2004年12月9日出願)に関する。この開示全体は、本明細書中であらゆる目的のために本明細書に援用される。
(連邦政府に支援された研究または開発の下でなされた発明に対する権利に関する陳述)
米国政府は、Air Force Research Laboratory,Rome,NYによって処理番号FA8750−04−C−0190の下で本出願が支援されるので、本出願において権利を有する。
米国政府は、Air Force Research Laboratory,Rome,NYによって処理番号FA8750−04−C−0190の下で本出願が支援されるので、本出願において権利を有する。
(発明の背景)
本出願は一般にバイオメトリクスに関する。より詳細には、本発明はマルチスペクトル画像化バイオメトリクスに関する。
本出願は一般にバイオメトリクスに関する。より詳細には、本発明はマルチスペクトル画像化バイオメトリクスに関する。
「バイオメトリクス」は一般に、生体の特徴の統計解析を意味する。バイオメトリクスの一つのカテゴリーは、人々の自動的認証を提供するため、又は人々の対象とする同一性を照合するために、通常は2つのモードのうちの1つで操作する「バイオメトリック認証」を含む。バイオメトリックセンシング技術は、個人の物理的特徴又は挙動的特徴を測定し、それらの特徴を前もって記録された類似する測定結果と比較し、合致が存在するか否かを決定する。バイオメトリック認証で通常使用される物理的特徴としては、顔、虹彩、手の幾何形状、静脈構造、及び全てのバイオメトリック認証の特徴の中で最も普及している指紋パターンが挙げられる。収集された指紋を分析するための現在の方法としては、光学、キャパシティ、ラジオ周波数、熱、超音波、及び幾つかの他のより一般的でない技術が挙げられる。
指紋収集方法の殆どは、指の表面又はその極めて近傍の皮膚の特徴を測定することに依存する。特に、光学的な指紋読み取り機は、典型的に、センサープラテンとそれが置かれた指との間における屈折率の相違の有無に依存する。界面における光の角度が臨界角より大きく、プラテンの特定の位置に空気で満たされた指紋の窪みが存在すると、空気−プラテンの屈折率の相違によりプラテンにおいて全内部反射(「TIR」)が起こる。あるいは、適切な屈折率の皮膚がプラテンと光学接触すると、この位置のTIRが「妨げられ」、プラテン−皮膚界面を光が通過するのを可能にする。指がプラテンに接触している領域に渡るTIRにおける相違のマップが、従来の光学的指紋読み取り機の基礎をなす。明視野及び暗視野の両方の光学的配置における光学界面のこの変化を検出するために使用される多くの光学的配置がある。通常は、このTIRに基づく測定を実施するために単一の光の準単色ビーム(quasimonochromatic)が用いられる。
また、非TIR光学的指紋センサーも存在する。幾つかの非TIR接触センサーは、指先の前面、側面、又は背面を照射して皮膚を通して光を拡散させるために、準単色光の幾つかの配置に依存する。指通した光透過と、稜線及び窪みについての皮膚−プラテン界面にわたる光透過との相違により、指紋画像が形成される。界面における光透過の相違は、窪み内に中間層の空隙が存在するか否かによって生ずるフレネル反射特性の変化による。幾つかの非TIRセンサーは非接触センサーであり、指の表面特徴を画像化するために偏向された光を用いる。画像化システムが直線偏光器を備え得、照射光が平行又は垂直方向に偏向されて2つの画像を与え得、次いでそれらが幾つかの方法で結合されて指の表面特徴を強め得る場合もある。
TIR現象に基づく光学的指紋読み取り機は、最も一般に普及したタイプの指紋センサーの一つであるが、それらは非理想条件に起因して画像品質の問題を生じやすい。皮膚が乾燥しすぎると、プラテンとの屈折率整合が難しくなり、貧弱な画像しか得られない。同様に、指が非常に湿っていると、窪みが水で満たされ、指紋の全領域に渡って光結合が生じて画像のコントラストを極端に低下させる。同様の影響は、プラテン上への指の圧力が弱すぎる又は強すぎるとき、皮膚又はセンサーが汚れているとき、皮膚が老化及び/又は擦り切れているとき、あるいは或る種の民族の場合や非常に若年の子供にありうるような細かすぎる特徴が存在するときにも起こり得る。これらの影響は画像品質を低下させ、よって指紋センサーの全性能も低下させる。最近の或る研究において、16%の指紋画像が、これらの影響により次善の画像品質しか持たないことがわかった。市販の光学的指紋読み取り機は、これらの影響の幾つかを軽減して性能を回復させるのを助けるためにシリコーン等の軟質材料の薄い膜を組み込んでいる場合がある。軟質材料である場合、膜が損傷、摩耗、及び汚染を受けるので、メンテナンスを必要とするまでのセンサーの使用は限られてしまう。
バイオメトリックセンサー、特に指紋バイオメトリックセンサーは、一般的に様々な形態の偽サンプルによって無効にされる傾向がある。指紋読み取り機の場合、数種類の無生物材料、例えば紙、ゼラチン、エポキシ、ラテックスなどに埋め込まれた認証された使用者の指紋パターンで読み取り機に提示する様々な方法が当該分野で知られている。即ち、指紋読み取り機が指紋パターンの合致の有無を容易に決定するとみなせる場合であっても、合致するパターンが正真正銘の生きている指から得られたことを確認する全システムセキュリティも重要であり、現存する多くのセンサーでは確認するのが困難である。
従って、この分野において、バイオメトリックセンシングのための改善された方法及びシステムが一般に必要とされている。
(発明の概要)
本発明の実施態様は、個人に対してバイオメトリック測定を実施する方法を提供する。個人の対象とする皮膚部位が、単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で照射される。対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光が、前記複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容される。受容された光から対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像が得られる。得られたマルチスペクトル画像でバイオメトリック機能が実行される。
本発明の実施態様は、個人に対してバイオメトリック測定を実施する方法を提供する。個人の対象とする皮膚部位が、単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で照射される。対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光が、前記複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容される。受容された光から対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像が得られる。得られたマルチスペクトル画像でバイオメトリック機能が実行される。
多くの異なるバイオメトリック機能が別々の実施態様で実施され得る。一実施態様においては、バイオメトリック機能を実行することが、前記個人の同一性を照合することを含む。更なる実施態様では、前記バイオメトリック機能を実行することが、前記マルチスペクトル画像と、人間の同一性に複数のマルチスペクトル画像を関係づけるデータベースに蓄積された複数のマルチスペクトル画像とを比較することを含む。前記マルチスペクトル画像と、前記データベースに蓄積された前記複数のマルチスペクトル画像の一つとの間の合致を発見することにより、個人が同定される。他の実施態様では、前記バイオメトリック機能を実行することが、前記マルチスペクトル画像と、人間の同一性に複数の非マルチスペクトル画像を関係づけるデータベースに蓄積された前記複数の非マルチスペクトル画像とを比較することを含む。前記マルチスペクトル画像と、前記データベースに蓄積された前記複数の非マルチスペクトル画像の一つとの間の一致を発見することにより、個人が同定される。例えば、前記データベースは前記非マルチスペクトル画像から得られた値を含んでもよく、その場合は、前記マルチスペクトル画像から特徴を抽出し、その特徴を前記値と比較することにより、前記マルチスペクトル画像を前記複数の非マルチスペクトル画像と比較してもよい。
複数の異なる光学的条件を生じさせるために、多くの異なる特徴を使用することもできる。例えば、一実施態様では、複数の異なる光学的条件は、異なる偏光条件を含む。他の実施態様では、複数の異なる光学的条件は、照射光の複数の異なる波長である。そのような実施態様では、個人の対象とする皮膚部位は、複数の異なる波長の照射で、おそらくは連続スペクトルの形態で、同時に照射されてもよく、散乱された光は濾波(filter)されて複数の異なる波長に分離される。
検出される光が複数の散乱事象を受けたことを確認するために偏光も用いられる。例えば、対象とする皮膚部位は、異なる光学的条件各々について第一の偏光を有する光で照射されてもよい。受容された光は、第二の偏光で偏光されてもよく、但し、前記第一及び第二の偏光は実質的に交差偏光条件を規定するものである。前記第一及び第二の偏光は、異なる実施態様において、各々直線偏光であってもよく、各々回転偏光であってもよい。
一実施態様では、皮膚部位の表面構造の画像を収集してもよい。例えば、皮膚部位は、プラテンとプラテン外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、前記プラテン内からの光で照射されてもよく、前記表面構造は、前記プラテンに接触する前記皮膚部位の部分に対応する。前記対象とする皮膚部位の位置は、前記単一の照射セッションの間実質的に変化しなくてもよい。
別の実施態様の組は、マルチスペクトルセンサーを提供する。プラテンは、人によって対象とする皮膚部位に配置されるように適合される。照射源は、前記対象とする皮膚部位が前記プラテン上に置かれたときに該皮膚部位を照射するように配設される。画像化システムは、前記対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光を受容するように配設される。コントローラは、前記照射源及び前記画像化システムと接続される。前記コントローラは、プラテン上の対象とする皮膚部位の位置が実質的に変化しない単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で前記対象とする皮膚部位を前記照射源で照射する指令を含む。またコントローラは、前記複数の光学的条件の各々について別々に前記画像化システムによって受容された光から、前記対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像を得る指令を含む。得られたマルチスペクトル画像でバイオメトリック機能が実行される。マルチスペクトルセンサーは、場合によっては、便宜的に、携帯可能な電子装置からなる。
幾つかの実施態様は偏光を用いる。そのような実施態様の一つでは、マルチスペクトルセンサーは、前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器を更に含む。画像化システムは、前記皮膚部位の前記表面下から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を備える。複数の光学的条件は、相対的に異なる偏光条件を含む。そのような実施態様の他の態様では、マルチスペクトルセンサーはまた、前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器、及び前記皮膚部位の表面下から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器をさらに備える。第一及び第二の偏光器は交差する配置にて提供され得る。
幾つかの実施態様では、画像システムは、複数の分散されたフィルター部材を有するカラーフィルターアレイを備える。各フィルター部材が、制限された数の特定の狭い帯域の波長範囲の一つの光を透過するように適合される。複数の異なる光学的条件は、特定の狭い帯域の波長範囲内の照射光の異なる波長を含む。そのような実施態様の一つでは、複数の異なる光学的条件下で前記対象とする皮膚部位を前記照射源で照射する指令が、前記対象とする皮膚部位を異なる波長で連続的に照射する指令を含む。そのような実施態様の他の態様では、複数の異なる光学的条件下で前記対象とする皮膚部位を前記照射源で照射する指令が、前記対象とする皮膚部位を複数の波長で同時に照射する指令を含む。
他の実施態様では、コントローラは、前記プラテンとプラテン外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、プラテン内からの光で前記皮膚部位を照射する指令を更に含む。前記皮膚部位が前記プラテンと接触する前記プラテンの界面に入射する光から前記皮膚部位の表面構造の画像が得られる。
更に別の実施態様の組では、組織部位を分析する方法が提供される。組織部位の位置が実質的に変化しない単一の照射セッションの間に、第一及び第二の異なる偏光条件下で前記組織部位から散乱される光が受容される。前記第二の偏光条件は第一の偏光条件に対して相補的な状態を規定しない。受容した光から前記組織部位の画像が得られる。
前記第一及び第二の条件の少なくとも一方は、実質的にランダムな偏光条件を含んでいてよい。前記第一及び第二の異なる偏光条件下の一方で前記組織部位から散乱される光を受容することは、前記組織部位を第一の偏光を有する光で照射し、前記組織部位から散乱される前記第一の偏光を有する光を検出することを含んでよい。あるいは、前記組織部位を第一の偏光を有する光で照射してもよく、前記組織部位から散乱される前記第一の偏光に相補的な第二の偏光を有する光を検出してもよい。前記第一の偏光条件について受容した光から前記組織部位の第一の画像を得て、前記第二の偏光条件について受容した光から前記組織部位の第二の画像を得ることにより、組織部位の画像を得てもよい。次いで、前記第一及び第二の画像の一次結合を実行してもよい。幾つかの実施態様では、得られた画像でバイオメトリック機能を実行してもよい。
また本発明の実施態様は、個人に対してバイオメトリック測定を実施する方法も提供する。単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で、プラテンに対して置かれた前記個人の対象とする皮膚部位が照射される。前記複数の異なる光学的条件の少なくとも一つは、前記プラテンと外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度の光で前記対象とする皮膚部位を照射することを含む。異なる光学的条件の別の条件は、前記臨界角より小さな角度の光で前記対象とする皮膚部位を照射することを含む。種々の複数の異なる光学的条件の各々について、前記対象とする皮膚部位から散乱された光を別々に受容して、対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像が得られる。
一実施態様では、前記対象とする皮膚部位の一部が前記プラテンと接触する。そのような実施態様では、前記対象とする皮膚部位から散乱された後に受容された光が、前記対象とする皮膚部位が前記界面と接触する位置と一致する前記臨界角より大きな角度で前記対象とする皮膚部位に光が入射する位置から散乱された後に受容された光を含み、前記対象とする皮膚部位の表面構造の画像が得られる。
別の実施態様では、種々の異なる光学的条件が異なる偏光条件、異なる照射角度を含んでもよく、異なる波長の照射光を含んでもよい。一実施態様では、プラテンが材料の或る厚さを有し、前記臨界角より大きな角度の光で前記対象とする皮膚部位を照射することが、前記材料の厚さ内で全内部反射によって複数回光を反射させた後、前記プラテンの界面を通過させて前記皮膚部位に達せしめることを含む。他の実施態様では、前記複数の光学的条件各々の下で受容する光が同じ検出器によって受容される。あるいは、前記複数の異なる光学的条件の少なくとも一つで散乱される光を第一の画像化装置で受容してもよく、前記異なる光学的条件の他の条件下で散乱された光を前記第一の画像化装置とは異なる第二の画像化装置で受容してもよい。前記複数の光学的条件の少なくとも一つで散乱される光は、別々の実施態様において、暗視野又は明視野の構成の下で受容してもよい。対象とする皮膚部位の位置は、単一の照射セッションの間実質的に変化しないものとすることができる。
実施態様の別の組は、バイオメトリック測定システムを提供する。該バイオメトリック測定システムは、プラテン、照射源、光検出器、及びコントローラを備える。プラテンは、対象とする皮膚部位を個人によって配置されるように適合される。コントローラは、照射源及び前記光検出器と接続される。コントローラは、対象とする皮膚部位の位置が変化しない単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で前記対象とする皮膚部位を照射する指令を含む。前記複数の異なる光学的条件の少なくとも一つは、前記プラテンと外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度の光で前記皮膚部位を照射することを含む。前記異なる光学的条件の別の条件は、前記臨界角より小さな角度の光で前記対象とする皮膚部位を照射することを含む。またコントローラは、種々の複数の異なる光学的条件の各々について前記対象とする皮膚部位から散乱された後、光検出器によって受容された光から対象とする皮膚部位のマルチスペクトル画像を得る指令も含む。幾つかの例では、バイオメトリック測定システムは、便宜的に、携帯可能な電子装置により構成されるか、又は回転バーにより構成される。
幾つかの実施態様では、プラテンは材料の第一の厚さを有する。照射源は、前記材料の第一の厚さ内で全内部反射によって複数回光を反射させた後、前記界面を通過させて前記皮膚部位に達せしめることにより、前記対象とする皮膚部位を前記臨界角より大きな角度の光で照射するように配設される。プラテンは、材料の第二の厚さを有し、前記対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光が該厚さを伝搬した後、前記対象とする皮膚部位に入射するようにしてもよい場合もある。前記材料の第二の厚さは、前記光検出器に対向して配置されたホールを含み得、前記対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光が前記ホールを通して前記光検出器に伝搬するようにしてもよい。前記材料の第一及び第二の厚さは、外部環境から或る厚さによって隔てられていてもよい。幾つかの例では、前記照射源は、前記材料の第一の厚さ内に配置された第一の照射源及び/又は前記材料の第二の厚さ内に配置された第二の照射源を含んでもよい。
別の実施態様では、種々の異なる光学的条件は、異なる偏光条件、異なる照射角度、及び/又は照射光の異なる波長を含み得る。一実施態様では、光検出器が前記臨界角より小さい角度で配向した光軸を含む。例えば、前記光軸は前記界面に対して実質的に直角に配向していてもよい。
またコントローラは、得られたマルチスペクトル画像及び得られた前記皮膚部位の表面構造の画像でバイオメトリック機能を実行する指令を含んでいる場合もあってよい。例えば、前記バイオメトリック機能は、前記個人の同一性を照合する工程を含んでいてもよい。
本発明の更なる実施態様は、対象とする組織の生存状態を測定する方法を提供する。単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で対象とする組織が照射される。前記対象とする組織から散乱された光は、前記複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容される。受容した光から前記対象とする組織のマルチスペクトル画像が得られる。得られたマルチスペクトル画像が生体組織と合致することが確認される。
幾つかの実施態様では、対象とする組織が個人によって提示され、前記マルチスペクトル画像から個人の同一性が照合される。異なる光学的条件を生じさせるために多くの異なる特徴を用いることができる。例えば、別々の実施態様において、前記複数の異なる光学的条件は、異なる偏光条件、異なる照射角度、及び/又は照射光の異なる波長を含んでもよい。照射光の異なる波長を用いる一実施態様では、前記対象とする組織を複数の異なる波長の照射で同時に照射し、散乱光を濾波して複数の異なる波長に分離することにより、前記対象とする組織から散乱された光を前記複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容する。それに代わる実施態様では、前記対象とする組織を、前記異なる光学的条件下で連続的に照射してもよい。
検出される光が複数の散乱事象を受けたことを確認するために偏光も用いられる。例えば、対象とする皮膚部位は、異なる光学的条件各々について第一の偏光を有する光で照射されてもよい。受容された光は、第二の偏光で偏光されてもよく、但し、前記第一及び第二の偏光は実質的に交差偏光条件を規定するものである。前記第一及び第二の偏光は、異なる実施態様において、各々直線偏光であってもよく、各々回転偏光であってもよい。
対象とする組織から散乱された光は、前記対象とする組織の表面下から散乱された光を含んでもよい。一実施態様では、前記対象とする組織の表面構造の画像も収集してよい。例えば、プラテンとプラテン外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、プラテン内からの光で前記対象とする組織を照射してもよく、前記表面構造は、前記プラテンに接触する前記対象とする組織の部分に対応する。前記対象とする組織の位置は前記単一の照射セッションの間実質的に変化しなものとしてよい。
実施態様の別の組は、生存検出器を提供する。プラテンは、対象とする組織に配置されるように適合される。照射源は、前記対象とする組織が前記プラテン上に置かれたときに該組織を照射するように配設される。画像化システムは、前記対象とする組織から散乱された光を受容するように配設される。コントローラは、前記照射源及び前記画像化システムと接続される。前記コントローラは、プラテン上の対象とする組織の位置が実質的に変化しない単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で前記対象とする組織を前記照射源で照射する指令を含む。またコントローラは、前記画像化システムによって前記複数の光学的条件の各々について別々に受容された光から前記対象とする組織のマルチスペクトル画像を得る指令を含む。コントローラの指令は、得られたマルチスペクトル画像が生体組織と合致することを確認するために与えられる。
幾つかの実施態様は偏光を用いる。そのような実施態様の一つでは、生存検出器は、前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器を更に備える。画像化システムは、前記対象とする組織から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を備える。複数の光学的条件は、相対的な異なる偏光条件を含む。そのような実施態様の別の態様では、生存検出器はまた、前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器、及び、前記対象とする組織から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を更に備える。前記第一及び第二の偏光器は交差する配置にしてもよい。
幾つかの実施態様では、画像化システムは、複数の分散されたフィルター部材を有するカラーフィルターアレイを備える。各フィルター部材は、制限された数の特定の狭い帯域の波長範囲の一つの光を透過するように適合される。前記複数の異なる光学的条件は、特定の狭い帯域の波長範囲内の照射光の異なる波長を含む。そのような実施態様の一つでは、前記複数の異なる光学的条件下で前記対象とする組織を前記照射源で照射する指令が、前記対象とする組織を異なる波長で連続的に照射する指令を含む。
他の実施態様では、コントローラは、前記プラテンとプラテン外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、プラテン内からの光で前記対象とする組織を照射する指令をさらに含む。前記対象とする組織が前記プラテンと接触する前記プラテンの界面に入射する光から、前記対象とする組織の表面構造の画像が得られる。
本発明の性質及び利点は、本明細書の残りの部分及び図面を参照することにより更に理解されるであろう。幾つかの図面において、類似する部材には同様の参照符号を付した。幾つかの例において、参照符号は数字部分にラテン文字の添え字が続くものを含む。参照符号の数字部分のみを参照することは、その数字部分を持つが異なるラテン文字の添え字を持つ全ての参照符号を集合的に参照することを意味する。
特許又は出願の包袋は、少なくとも一つのカラーで描かれた図面を含む。カラー図面を含むこの特許又は特許出願の公報は、請求及び必要な料金の支払いをすることにより庁から提供されるであろう。
(発明の詳細な説明)
(1.概説)
本発明の実施態様は、バイオメトリック測定の収集及び処理を可能にする方法及びシステムを提供する。これらのバイオメトリック測定は、人の同一性、並びに採用されたバイオメトリックサンプルの信頼性を強力に保証することができ、多くの異なるタイプのデバイス(例えば、携帯電話、個人的なデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ、及び他の携帯可能な電子装置)並びに物理的又は論理的アクセスのための単独型の装置の中に組み込むことができる。本発明の方法及びシステムの共通する特徴は、単一の照射セッションの間に複数の画像データを収集するために用いられる複数の異なる光学的構成の利用である。幾つかの例では、この方法及びシステムは、2つの異なる画像化システムを備えるセンサーを用いたデータの収集及び処理のために提供される。他の例では、開示される方法及びシステムは、単一のカメラを備えるセンサーを用いて収集されたデータに関係する。
(1.概説)
本発明の実施態様は、バイオメトリック測定の収集及び処理を可能にする方法及びシステムを提供する。これらのバイオメトリック測定は、人の同一性、並びに採用されたバイオメトリックサンプルの信頼性を強力に保証することができ、多くの異なるタイプのデバイス(例えば、携帯電話、個人的なデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ、及び他の携帯可能な電子装置)並びに物理的又は論理的アクセスのための単独型の装置の中に組み込むことができる。本発明の方法及びシステムの共通する特徴は、単一の照射セッションの間に複数の画像データを収集するために用いられる複数の異なる光学的構成の利用である。幾つかの例では、この方法及びシステムは、2つの異なる画像化システムを備えるセンサーを用いたデータの収集及び処理のために提供される。他の例では、開示される方法及びシステムは、単一のカメラを備えるセンサーを用いて収集されたデータに関係する。
本発明のセンサーは、情報豊富なデータセットを与え、それは従来のセンサーに対して向上した安全性及び利用性をもたらす。安全性の向上は、測定される材料の異なる光学的特徴を示す複数の画像からの情報を組み合わせることに由来する。これらの特徴は、生きているヒトの皮膚と、センサーを欺くために使用され得る種々の人工材料及び方法との間を区別することを可能にする十分な情報を提供する。同様に、安全性の向上は、広範な環境的及び生理的な効果に渡って測定を実施するためのメカニズムを提供する本発明の側面に由来する。堅固で信頼できるサンプリングとは、システムの安全性基準が貧弱な画像品質を補償するために緩和される必要がないことを意味する。
センサー利用性の向上は、人の正確な接触及び位置取りに関する制約、並びに人の皮膚が特定の質を有するという要件を緩和することによって達成される。また、或る光学的条件下で収集された画像から表面下のバイオメトリック情報を抽出することができる能力は、表面特徴が喪失されたか又は損傷されたような場合でさえ、バイオメトリック測定を実施するためのメカニズムを提供する。このように、本発明の実施態様においてなされるマルチスペクトル測定は、理想的ではない皮膚性質(例えば、乾燥、過剰な湿潤、弾力の喪失、及び/又は(高齢者、かなりの手作業に従事する人、もしくは美容師や看護師等のような皮膚が化学品に曝される人に代表的に関係する)擦り切れた特徴)に対して有利に強固である。
単一の照射セッションの間に複数の異なる光学的条件下で収集された全ての画像の組は、本明細書では「マルチスペクトルデータ」と呼ばれる。異なる光学的条件は、偏向条件における相違、照射角度における相違、及び照射波長における相違を含む。幾つかの光学的条件では、得られる画像は、サンプルとプラテンとの間の界面におけるTIR現象の存在及び分布によって顕著に影響を受ける。これらの画像は、本明細書において「TIR画像」と呼ばれる。幾つかの光学条件では、得られる画像は、プラテンにおけるTIR効果の存在又は不存在によっては実質的な影響を受けない。これらの画像は、本明細書において「直接画像」と呼ばれる。
本明細書に記載されるマルチスペクトル測定を受け得る皮膚部位は、指及び親指の全ての表面及び全ての関節、指の爪及び爪床、掌、手の裏、手首及び前腕、顔、目、耳、ならびに身体の他の全ての外表面を含む。以下の議論では、特定の実施態様の例を提供するときに特に「指」と言及するが、これらの実施態様は単に例示するためのものであり、他の実施態様は身体の他の部分における皮膚部位を使用できることが理解されるべきである。
幾つかの実施態様では、センサーは、皮膚表面を透過して、皮膚及び/又はその下の組織内で散乱する複数の不連続な波長の光を提供する。本明細書で使用される場合の「不連続な波長」は、単一ビンユニットとして扱われる波長又は波長バンドの組を意味し、各ビンユニットについて、ビンユニットの個々の波長サブセットからではなく、ビンユニット全体からのみ情報が抽出される。幾つかの場合では、ビンユニットは不連続であり、複数の不連続な波長が与えられたとき、任意の波長又は波長バンドの対の間の幾つかの波長は与えられないが、これは必要なことではない。幾つかの例では、波長は紫外−可視−近赤外の波長範囲内である。
皮膚及び/又は下部組織によって散乱された光の一部は皮膚を出て、皮膚表面又はその下の組織の画像を形成するために使用される。幾つかの実施態様では、そのような画像は指紋画像を含んでよいが、用語「指紋」は、本明細書においては広く皮膚紋理学的特徴を持つ全ての皮膚部位の任意の代表を意味するように用いられる。
マルチスペクトルシステムの例、従って本発明の実施態様で使用できる例の詳細な説明を以下に提供するが、代替的な実施態様において他の技術を使用してもよいので、それらの記載は限定を意図するものではない。
(2.単一カメラマルチスペクトル画像化)
複数の異なる照射角度を含むマルチスペクトル画像化を使用する実施態様の第一の例を図1に示す。この実施態様におけるマルチスペクトルセンサー101は、角度θ1で指を照射する1又はそれ以上の光源103、角度θ2で指を照射する1又はそれ以上の光源133、及びデジタルシステムを含んでいてもよい画像化システム123を含む。好ましい実施態様では、角度θ1は臨界角θCより小さく、角度θ2は前記臨界角より大きい。照射源の数は便宜的に、或るレベルの照射を達成し、複数の照射波長を与え、複数の偏光条件を与え、パッケージ要件を満たし、及びマルチスペクトルバイオメトリックセンサー101の構造的制約を満たすように選択される。
複数の異なる照射角度を含むマルチスペクトル画像化を使用する実施態様の第一の例を図1に示す。この実施態様におけるマルチスペクトルセンサー101は、角度θ1で指を照射する1又はそれ以上の光源103、角度θ2で指を照射する1又はそれ以上の光源133、及びデジタルシステムを含んでいてもよい画像化システム123を含む。好ましい実施態様では、角度θ1は臨界角θCより小さく、角度θ2は前記臨界角より大きい。照射源の数は便宜的に、或るレベルの照射を達成し、複数の照射波長を与え、複数の偏光条件を与え、パッケージ要件を満たし、及びマルチスペクトルバイオメトリックセンサー101の構造的制約を満たすように選択される。
照明は、源103、133から、照明を望まれる形状、例えばフラッドライト、ライトライン、ライトポイントなどにする照明光学素子を介して通過する。照明光学素子105、135は便宜的に、1つのレンズからなるように示されているが、より一般的には、1又はそれ以上のレンズ、1又はそれ以上のミラー、及び/又は他の光学素子部材の任意の組み合わせを含んでよい。また照明光学素子105、135は、照射光を特定の一次元又は二次元パターンでスキャンするスキャナー機構(図示せず)を含んでもよい。光源103、133は、点源、線源、面源を含んでもよく、異なる実施態様において一連のそれらの源を含んでもよい。源103、133は、狭い帯域の源、例えば単色LED及びレーザーダイオードであってよく、又は広い帯域の源、例えば白色光LED又は白熱光源であってもよい。光源103、133が一連の源を含む場合には、一連の源は同じ波長又は異なる波長のものであってよい。異なる源103、133は、同一構成でも又は互いに異なっていてもよい。
光が照明光学素子105、135を通過した後、プラテン117を通り、指119又は他の皮膚部位を照射して、反射した光が画像化システム123で検出される。プラテン117は、プラテンに入る照射がプラテン117を望まれる角度で横切るような方法で構成することができる。皮膚部位を角度θ1で照射する照射システム109の場合、ファセット117bは照射軸にほぼ直角に配向する。同様に、皮膚部位を角度θ2で照射する照射システム139の場合、ファセット117cは対応する照射軸にほぼ直角になる更に急角度で配向する。
好ましい実施態様では、角度θ1は臨界角より小さく、角度θ2は臨界角より大きく、該臨界角は全内部反射が起こる角度と定義される。挿入図151は、異なる反射率を持つ2つの材料間の界面における臨界角の掲載に関連する幾何図面である。当該分野で知られているように、光の反射は一般にそのような界面において起こる。反射角は異なる照射について相違し、次の形式の等式で規定される:
n0sinΘ0=n1sinΘ1
ここで、n0は媒質0の反射率であり、n1は媒質1の反射率であり、角度θ0及びθ1は各々の媒質に対して直角から界面に向けて測定される。
n0がn1より小さいとき、臨界角θCは次式で表される:
ΘC=sin−1(n0/n1)
n0がおよそ空気に相当する1.0と等しく、n1がおよそガラスのタイプに相当する1.5と等しい場合には、臨界角は約41.8度である。このような場合には、照射角度θ1は、0から約40度までの範囲でよく、照射角度θ2は、41.8度より大きいがプラテンと指皮膚との間の界面によって規定される臨界角より小さい。1.4の臨界角を持ち皮膚では、この二次臨界角約70.0度である。
n0sinΘ0=n1sinΘ1
ここで、n0は媒質0の反射率であり、n1は媒質1の反射率であり、角度θ0及びθ1は各々の媒質に対して直角から界面に向けて測定される。
n0がn1より小さいとき、臨界角θCは次式で表される:
ΘC=sin−1(n0/n1)
n0がおよそ空気に相当する1.0と等しく、n1がおよそガラスのタイプに相当する1.5と等しい場合には、臨界角は約41.8度である。このような場合には、照射角度θ1は、0から約40度までの範囲でよく、照射角度θ2は、41.8度より大きいがプラテンと指皮膚との間の界面によって規定される臨界角より小さい。1.4の臨界角を持ち皮膚では、この二次臨界角約70.0度である。
θ1が臨界角より小さい場合、サブシステム109からの照射がプラテン117aの上ファセットを通り、指119がプラテン117の上に存在するならば、指の全ての点を照射する。指119を照射する光の一部は皮膚表面から反射されるが、光の第二の部分は皮膚内に通過して散乱及び吸収などの光学的効果を受ける。一般的に、指の皮膚に入る光の一部は皮膚から逆散乱されてプラテン117に逆戻りする。
θ2が臨界角より大きく指が存在しない場合、サブシステム139からの光はファセット117aを通過せずにプラテン117に逆散乱される。光は、皮膚又は適切な反射率を持つ他の媒質がファセット117aと光学的に接触する位置においてのみファセット117aにおいて界面を横切る。プラテン117と指119との間の接触点において、光は一部は皮膚表面によって反射され、一部は前に述べたような方法で皮膚に吸収される。しかしながら、照射波長が光が吸収される前に皮膚内で非常に遠くに成長しないような場合、各接触点で散乱された光は当該点に良好に集中する。これは、紫外、可視及び近赤外スペクトル領域の種々の異なる波長の場合である。特に、約580nmより短い波長を持つ紫外光はヘモグロビンに高度に吸収され、よって照射点に良好に集中したままである。
サブシステム109または139のいずれかで照射されたとき、皮膚によって散乱又は反射された光は適当な画像化システムで画像化される。図1は、画像化システム123が、デジタルアレイ115及び対象から反射された光を該アレイ上に集中させるように適合された検出光学素子をデジタル画像化システムを含む実施態様を示す。例えば、検出光学素子113はレンズ、ミラー、ピンホール、それらの部材の組み合わせを含んでもよく、又は当該分野の当業者に知られた他の光学部材を用いてもよい。アレイ115は、シリコン画像化アレイ、例えばCCD又はCMOSアレイ、InGaAsアレイ、又は当該分野で知られた他の検出器アレイを含んでもよい。幾つかの例では、画像化システム123は、光学フィルター121を含んでもよい。光学フィルター121は、照射波長範囲より長い波長の光を実質的にブロックする短波長通過フィルターであってよい。そのような構成は、約580nmより長い波長が実質的に指を通過するため、明るく広い帯域の環境照明の存在下で有利な性能を与えることを本発明者等は見いだした。明るい太陽光内では、この長波長光が検出器アレイ121を飽和させ、画像の獲得が阻害される。よって、そのような長波長光をフィルターでブロッキングしながら全ての望まれる照射波長を通過させるのが有利である。
幾つかの例では、フィルター121は、デジタルアレイ115の一部として組み込みうるカラーフィルターアレイであってよい。カラーフィルターアレイ121は、よく知られたバイヤーパターンの赤−緑−青フィルターアレイを含んでもよい。幾つかの例では、フィルター部材は、標準の赤−緑−青波長と異なる波長を伝達するように機能してもよく、更なる波長を含んでもよく、及び/又はバイヤーパターンとは異なるパターンに配列させてもよい。そのようなカラーフィルターアレイ121が含まれる例では、照射源は白色光又は広帯域源であってよい。あるいは、照射源103、133は、カラーフィルターアレイ121で構成されるフィルター部材の通過帯域内に中心波長を持つLED等の複数の狭い帯域の源を含んでもよい。幾つかの実施態様では、照射光は約400−1000nmの波長範囲で与えられる。他の実施態様では、可視範囲のスペクトル、即ち約400−700nmの範囲の波長が用いられる。幾つかの場合、3つの照射波長が各々600、540、及び450nmにおける赤、緑、及び青色に相当する実施態様のように、複数の実質的に不連続な波長が用いられる。
センサーのレイアウト及び部材は、有利には、デジタル画像化システム123への照射源103、133の直接反射を最少にするように選択してよい。一実施態様では、そのような直接反射は、照射と検出光学素子を、検出される直接的に反射された光の量を最小にするように相対的に配向させることによって現象する。例えば、照射光学素子105及び検出光学素子113の光軸は、プラテン表面117a上のミラーが検出サブシステム123に感知できる量の照射光を導かないような角度で配置され得る。同様に、検出光学素子113は、プラテン表面117aで全内部反射を受ける照射サブシステム139からの光を避けるように配向させるべきである。
一実施態様では、画像化サブシステム123の光軸は、画像化装置がプラテン表面117aにおける全内部反射によって影響されるのではなく、この表面を「見通す」ことができるような方法で配向させる。このように、画像化サブシステム123は、指が接触し必要な反射率を持つ点のみではなく、全ての点において指によって散乱及び反射された光の画像を得ることができる。この制約は一般に、画像化サブシステム123を臨界角θCより小さな角度で配向させることによって満たされる。幾つかの場合、画像化サブシステム123は、プラテンのファッセット117aに対してほぼ直角に配向させてよい。
他の実施態様では、画像化サブシステム123の光軸は、画像化装置が、正しい反射率の皮膚がプラテン表面117aと光学的に接触する点からの光のみを見るようにさせる方法で配向させる。これは、画像化装置123を、臨界角θCより大きな角度で配置することにより達成される。画像化装置が、表面117aに接している指又は他の材料が存在しないときに照射光を見るような位置及び角度で配置されると、それは「明視野」画像化条件と呼ばれる。そのような場合、指との接触点は相対的に暗くなる。画像化装置が、表面117aに接している指又は他の材料が存在しないときに照射光を見ないような位置及び角度で配置されると、それは「暗視野」画像化条件と呼ばれる。そのような場合、指との接触点は相対的に明るくなる。幾つかの場合、何れの条件においても、特に暗視野画像化条件において見せかけの散乱光を減少させ、それにより画像品質を向上させるために、光学的バッフル、光学的バックコーティング、及び/又は当該分野で知られた他の技術が採用されうる。
マルチスペクトルセンサー101からなる光学部材の特定の性質が、異なる形状因子の制約を満たすように導入される。例えば、マルチスペクトルセンサーが、車両の運転手の同一性を認証するためのシステムの一部としてシフトレバーの先端に組み込まれる実施態様では、光源103、133及びデジタルアレイ115は、構成されるシフトレバーハンドル内には適合しないであろう。そのような実施態様では、光学的なリレーシステムが導入されうる。例えば、ボアスコープと類似のレンズを備えるリレー光学素子を用いてもよく、あるいは、オルソスコープで使用されるような光ファイバーを用いてもよい。他の場合では、照射サブシステム109、139、及び/又は検出サブシステム123の光学経路をミラーを使用することにより折り畳み、全体のサイズを縮小してもよい。光学的リレーシステムの導入及び/又は光学システムの折り畳みのための更に他の技術は、当該分野の当業者には明白であろう。このように、センサーの部材は、サンプリング表面から離れて配置してもよく、他の形状因子の制約を満たすように構成してもよい。
マルチスペクトルセンサーは、照射セッションの間に複数の画像を連続して取ってもよい。例えば、異なる波長、偏光条件、及び/又は角度の複数の源の場合、第一の源が照射されている間にカメラが画像を取って保存する。次いで、第一の源は消され、第二の源が照射されている間に第二の画像が取られて保存される。次いで、この手順が全ての源に対して続けられるが、照射される源無しで収集された「暗」画像も更に含まれる。また、任意又は全ての画像条件は、照射セッションの間に任意の回数繰り返してもよい。得られた画像は、続いて処理するために種々の方法で結合してよい。例えば、異なる画像は、各照射段階及び暗画像の間で生成してよい。これら2つのタイプの画像間の相違は、照射の影響をバックグラウンドの照射から分離させることができる。異なる画像は、次いで本発明の他の側面に従って更なる処理に使用される。
図2A−2Dは、光学的条件が偏光条件における相違を更に含む複数の照射サブシステムを持つマルチスペクトルセンサーの例を提供する。センサー201の基本構造は図1のものと類似しているが、複数の照射システムが表されている。2つの照射サブシステム209は、臨界角より大きな角度で配置され、皮膚と直接接触していないときにプラテン表面117aにおいて全内部反射が起こるようになっている。4つの照射サブシステム213は、表面117aに対して臨界角より津宇佐な角度で配向している。偏光器207、211が照射サブシステム209、213に付加されており、偏光器205が照射システム203に付加されている。偏光器205、207、211は、直線、回転、楕円、又はそれらの幾つかの組み合わせであってよい。照射源103(4)及び133(2)は広帯域又は狭帯域であってよい。狭い帯域である場合、源は全て同じ波長でも、又は実質的に異なる波長でもよい。また偏光器207及び211は、照射サブシステム209、213上で、「交差偏光」の配置又は「平行偏光」の配置を与えてもよい。照射サブシステム209、213の1又はそれ以上は、除外された偏光器を有し、ランダムに偏光された光を生成させてもよい。
照射サブシステム209、213の1つが交差偏光配置を与える場合、偏光器207、211は画像化システム203における偏光に直角に配向した照射光を与えるように配置され配向する。そのような直角性は、他の光がブロックされるため、検出された光が皮膚部位119等において、複数の散乱事象を受けたことを確認する上で利用性がある。この交差偏光器の特徴は、照射サブシステム213が臨界角より小さな角度で配向した場合に特に言及される。この場合、交差偏光器が無いと、光は、皮膚からの表面反射、浅い散乱事象、及び深い散乱事象から検出される。交差偏光器が使用されると、表面及び浅い散乱現象はかなり弱められる。逆に、平行偏光器は、表面特徴及び浅い散乱効果を喋々するために有利に用いられうる。また、特に少なくとも1つの他の偏光状態と結合されてランダム偏光も有利に用いられる。
直線偏光器の場合、照射偏光器207、211を、それらの軸が検出偏光器205の軸から約90°離れるように配向させることにより、交差偏光の配置が与えられる。偏光器が回転偏光器である代替的な実施態様では、交差偏光配置の直角性は、反対方向(即ち、右手側及び左手側)に回転偏光器を有することによって達成される。更に、直線偏光器の場合、照射偏光器207、211を、それらの軸が検出偏光器205の軸とほぼ平行になるように配向させることにより、平行偏光の配置が提供される。偏光器が回転偏光器である代替的な実施態様では、平行偏光は、同じ方向の回転偏光器を使用することにより達成される。偏光器の効果により、複数の異なる光学的条件は、単一の照射波長のみが使用されている場合であっても、システムの変更状態を変化させることによって達成することができる。もちろん、マルチスペクトル条件は、他の異なる光学的条件の組み合わせの中で、異なる照射波長、異なる照射角度、及び異なる画像化角度の使用も含んでいてよい。
交差偏光配置は一般に、プラテン117上に残った前の使用者による遺留指紋の視認性を減少させるので、画像品質を向上させ、遺留指紋の「再活性化」による欺きの可能性を減少させるという発見から、更なる利用性が得られる。また、この配置の利用性は、従来の光学的指紋読み取り機にまで拡張できる。特に、暗視野光学的指紋システムは、そのような配置に偏光部材を更に加えるのに良く適している。
より一般的には、遺留指紋などの影響を特定し、それらの独特な光学的特徴に基づいて、得られたマルチスペクトルデータから区別することができる。例えば、異なる偏光条件に対する遺留指紋の光学的な質は生きている人の組織とは相違する。同様に、波長及び照射角度の関数としての遺留指紋のスペクトル的特徴も、生きている人の組織とは全く異なる。よって、マルチスペクトルデータのスペクトル的特徴を分析することは、真の組織画像を遺留指紋による人工物から、当該分野で知られている素終え区取る非混合などの技術を通して分離する手段を与える。また、スペクトル分析は、画像の分割、画像バックグラウンドからの組織データを含む画像の領域の画定及び分離を実施するのにも使用できる。同様の方法で、本発明のマルチスペクトルデータセットにおいて入手しうる情報の全体性は、純粋な人の組織と、人工サンプルを使用する種々の企て又はセンサーを欺く他の手段との間を識別するのに良く適している。複数の波長、偏光条件及び照射角度に渡る皮膚の複合的な光学的特徴は、人に独特のものであり、皮膚と、センサーを欺く企てで使用されうる多くの他の部類の材料との間を識別するために採用できる。
図3A−3Cに関して記載された実施態様は、単一のカメラに基づいて一体化された単一のユニットにおいて、種々のTIR画像化での直接画像化を結合する。図3Aに示されるように、カメラ314は臨界角ΘCより小さな角度で配向し、指304間他の皮膚部位に直角に配向している倍もある。そのようなカメラ314は、指の一部がプラテン306と光学的に接触しているか否かに関わらず指304の全てを「見る」。1又はそれ以上のTIR様画像が、臨界角ΘCより大きな角度で配向した光源310で照射することにより収集されうる。上述し、当該分野で知られているように、照射源310からの光は、TIRが皮膚−ガラスの直接接触により妨げられる位置のみにおいて皮膚部位304に通過する。さらに、照射源310の波長が、皮膚が高度に散乱及び/又は高度に吸収する波長であるように選択された場合、特定の点で皮膚を通過して逆散乱される光は、皮膚の同じ領域において実質的に検出される。皮膚に伝達されない光は、反射されて光学的黒色表面308間他の形状の光捨て場に突入する。この方法では、配置は、照射側臨界角現象に依存することにより、(1又はそれ以上の照射波長及び/又は偏光条件から生成される)1又はそれ以上のTIR画像を与える。
このようなシステムでは、臨界角ΘCより小さな角度で配向した1又はそれ以上の照射源312によって生成される直接画像化データを獲得するためにも同じカメラ314を使用できる。また源312は、光学的拡散器及び/又は光学的偏光器(図示せず)を組み込んでもよい。
皮膚部位304にTIR照射を導入する第二のメカニズムを図3Bに示す。この実施態様では、ガラス、アクリル、又は他の適当な材料等の材料320の実質的に平坦なスラブが窓として配向している。1又はそれ以上の照射源322、例えばLEDは、放出された光の大部分がTIR反射328を通して複数回反射されるように、放射された光の小部分はTIRを支持するには急すぎ、源322の直近に伝達324されるような方法で、平坦なプラテン320の側面に実装される。複数のTIR反射を受けた光は、皮膚が適当な光学的特徴を持つときに皮膚部位304と接触する点でプラテン320を通る。この伝達された光330は、皮膚部位304を、カメラ314がTIR画像を捕捉できるような方法で照射する。光源322をプラテン320に直接埋め込むのが実用的でない場合は、光源322はプラテン320の外側に外的に実装してもよい。単純なレンズ又は他の光学的部材を、外部源からプラテン320への光を効率的に結合するために使用してもよい。マルチスペクトル画像化は、図3Aに関して記載したように、同じカメラ314を用いて光源312で実施する。
図3Bのスラブ照射の概念は、図3Cに示した実施態様での直接照射の提供まで拡張される。この例では、第二のスラブ330はTIRスラブ320の下に配置される。2つのスラブ330及び320は、一実施態様ではスぺーサ334を用いた空隙を与えること等により離間していてよい。直接画像化スラブ330は、ホール又は傾斜などの特徴を組み込んで、皮膚部位304の広い照射を生じる点で光を逃がすようにしてもよい。直接画像化スラブ330の上又は下表面に設けられるエッチング、スコアリング、拡散コーティング、及び/又は機構は、望まれる位置でスラブ330から光が放射されるようにするために使用される。直接画像化のための1又はそれ以上の照射源332が、第二のスラブ330の側面、又は中に設けられ、マルチスペクトル照射が与えられる。TIR及び直接画像化データの両方の収集は、図3A及び3Bに関して記載した実施態様と同様に、単一の光検出器314で実施される。
単に例示するために、本発明は、図3Bに表したものと同様な単一カメラマルチスペクトル画像化システムの操作モデルを、以下の特定の部材を用いて構成した。デジタルアレイは、USBインターフェースを介してPCホストに接続されたモノクロム640×480CCDカメラ、即ちLumeneraモデル#LU−070で提供される。照射源312、322は24の高輝度、5mm径からなる。パッケージされたLEDは実験室電源によって電力供給され、USB固体リレー(OnTrak ADU218)を介して制御される。LEDのソフトウエア制御、画像化、及び関連する画像処理は、MATLAB環境での操作のために書かれた特注のソフトウエア(Mathworks,Matlab7.0)で実行した。
LEDは、通常は青、緑、黄、及び赤色のVishay LED(TLCXXXX)の4つの異なるグループを含む。各色の4つを四角いアクリルプラテンの各側面に挿入し、直接照射を与える図3Bの部材322と同様の方法でTIR照射を与える。さらに、4つの青色LED及び4つの緑色LEDを、図3Bの部材312と同様の方法でカメラ軸の近くに実装する。偏光フィルム(Edmund Optics,NT38−495)をカメラレンズ上に配置する。幾つかの実験では、さらに偏光フィルムの断片を切り出し、直接照射をカバーするのに使用した。平行及び直角偏光構成の両方を、直接照射源が偏光されないままの場合と同様に実験した。
本発明は、異なるタイプの偏光条件の特徴及び利用性を実験するためにシステムを使用した。特に本発明者等は、平行偏光、直角偏光、及びランダム偏光の場合を試験した。実験結果は、画像化システムにおける理想的な偏光器の効果を例示する図4A−Cを参照することによって、より良く理解することができる。図4Aは、検出アームで用いられる直線偏光器及び照射アームで用いられる平行直線偏光器の場合を例示する。この場合では、皮膚などの材料から検出される光は、表面反射光(IS)及び表面下皮膚からの光(ID)の結合である。逆に、図4Bは、理想的環境下で検出される光が表面下の光学的相互作用(ID)からのみ生じる交差又は直角偏光器の場合を例示する。最後に、図4Cは、照射アームから偏光器が排除され、源がランダムに偏光されていると仮定される場合を例示する。この場合、得られるシグナルは、表面(IS)及び表面下(ID)部分の両方を含むが、IDは平行偏光、図4の場合に観察されたものの2倍の大きさである。このことから、平行偏光器の幾何形状がランダム偏光の場合に比較して表面特徴を強調し(又は表面下特徴を弱め)、交差偏光が表面下特徴を強調することを見いだすことができる。さらに、これらの結果は、任意の2つの偏光条件(即ち、直角+平行、直角+ランダム、平行+ランダム)が測定されると、表面及び表面下の影響の分離が、2つの画像の適切な直線結合を通して達成できることを示している。
(2.二カメラのマルチスペクトル画像化)
多くの実施態様において、上述したマルチスペクトルの概念は、他のバイオメトリック技術と一体化して多因子バイオメトリックシステムを提供してもよい。図5に例示するような、従来のTIR画像化システムとの一体化は特に好ましい。従来の光学的指紋読み取り機は、一般的に、プラテン−空気界面によって規定される臨界角より大きいが、プラテン−皮膚界面によって形成される臨界角より小さい光軸を持つ画像化装置から構成される。このようにして、皮膚とプラテンとの間の接触点が明確な光学的接触を生じる。そのように画像化された接触点は、指紋センサーの正確な構成に依存して、接触の無い領域に比較して明るく又は暗くすることができる。そのような従来のシステムにおける照射は、システムが明視野又は暗視野として構成されているかによって、臨界角より大きく又は小さくすることができる。典型的には、容易に皮膚を貫通して高度に散乱される赤色光が照射に使用される。そのような場合、皮膚に通過する照射は、非局所的であり、最初の照射点を超えてかなりの量の皮膚を照らし出す。
多くの実施態様において、上述したマルチスペクトルの概念は、他のバイオメトリック技術と一体化して多因子バイオメトリックシステムを提供してもよい。図5に例示するような、従来のTIR画像化システムとの一体化は特に好ましい。従来の光学的指紋読み取り機は、一般的に、プラテン−空気界面によって規定される臨界角より大きいが、プラテン−皮膚界面によって形成される臨界角より小さい光軸を持つ画像化装置から構成される。このようにして、皮膚とプラテンとの間の接触点が明確な光学的接触を生じる。そのように画像化された接触点は、指紋センサーの正確な構成に依存して、接触の無い領域に比較して明るく又は暗くすることができる。そのような従来のシステムにおける照射は、システムが明視野又は暗視野として構成されているかによって、臨界角より大きく又は小さくすることができる。典型的には、容易に皮膚を貫通して高度に散乱される赤色光が照射に使用される。そのような場合、皮膚に通過する照射は、非局所的であり、最初の照射点を超えてかなりの量の皮膚を照らし出す。
図5は、本発明の実施態様に従って修正された従来の明視野指紋センサーを示す。センサーの従来の部分は、光源503、プラテン511及び画像化システム505を含む。画像化システム505は、レンズ、ミラー、光学フィルター、デジタル画像化アレイ及び他のそのような光学的部材(図示せず)を含んでよい。画像システム505の光軸は、表面511aに対して臨界角より大きな角度にある。源503からの光はプラテンに通過し、拡散反射コーティング513に当たり、プラテン表面511aを広く照射する。指119が無いと、光は表面511aでTIRを受け、画像化システム505によって一部が収集されてTIR画像を形成する。適当な反射率の皮膚がプラテン表面511aと光学的に接触すると、接触点は得られる画像上で相対的に暗い領域を形成する。従来の光学的指紋読み取り機の他の変形例は、源503及び/又は画像化システム505の異なる位置を用い、暗視野TIR画像を達成する。
図5に示すように、第二の画像化システム509を従来の幾何形状に追加してもよい。第二の画像化システム509は、ファセット511bをとして指119を見上げる。画像化システム509はファセット511aに対して臨界角より小さな光軸を持つ。幾つかの実施態様では、画像化システム509は、ファセット511aにほぼ直角に配向する。この画像化システムは、レンズ、ミラー、光学フィルター及びデジタル画像化アレイ(図示せず)を含んでもよい。このように、光源530が照射されると、TIR画像がカメラ505に捕捉されるが、直接画像はカメラ509に捕捉されてもよい。本発明者等は、TIR画像が水、汚れ、接触不良、乾燥皮膚、などによって悪影響を受ける場合でも、カメラ509によって捕捉される画像は比較的影響を受けず、一般的に利用可能な指紋パターンを含むバイオメトリック特徴を含むことを見いだした。
画像化システム509は、光学的偏光器(図示せず)を更に含んでもよく、それは直線偏光器又は楕円(例えば回転)偏光器であってよい。同様に、たの光源507をシステムに追加してもよい。光源507は、石英−タングステン−ハロゲンランプ又は当該分野で共通して知られた他のもののような白熱光源でよい。源507は、白色光LED又は当該分野で知られた他のもののような、他の広い帯域の源であってもよい。源は固体LED、有機LED、レーザーダイオード、他の種類のレーザー及び当該分野で知られた準単色源などの準単色源であってよい。源507は、レンズ、ミラー、光学的拡散器、光学フィルター及び光学的部材などの他のものを更に含んでもよい。
源507は、実質的に同じでもよく、異なる照射波長、角度、及び偏光条件を与えてもよい。後者の場合、源507aの一つは、画像化システム509に組み込まれた偏光器に実質的に直角に配向した光学的偏光器(図示せず)を有してもよい。そのような光学的幾何形状は、表面下にある皮膚の特徴を強調する傾向がある。光源507bの一つは、画像化システム509に使用される偏光器と実質的に平行な偏光器を組み込んでもよく、それは皮膚の表面特徴を強調する傾向がある。光源507は同じ波長でも異なる波長(偏光器有無で)でもよい。源507の配置の数は、形状因子の制約、照射レベルの制約、及び他の製品上の制約に合わせて、及びとなる実施態様について異なっていてもよい。
一実施態様では、源507はファセット511aに対して臨界角より小さな角度で配向する。好ましい実施態様では、源は、画像化システム509又は505によって源の直接反射が見られないような角度及び位置に配置されうる。また、そのような直接反射は、交差偏光器の構成を用いることにより大きく軽減されるが、源が視野内にあれば、一般的に幾つかの人工的画像が未だに存在する。さらに、平行偏光された及び偏光されない構成は、そのような逆反射に対して極めて敏感である。
単に例示するために、本発明者等は、以下の特定の部材を用いて二カメラマルチスペクトル画像化システムの操作モデルを構成した。Cross Match V300LC CIR指紋センサーを第二の画像化装置及び追加の光学的部材を入れて修正した。第二の画像化装置は、USBインターフェースを介してホストPCに接続された単色640×480CCDカメラ、即ちLumeneraモデル#LU−070で与えた。照射源103は、市販のLumeneraカメラボード上の市販の多目的インプット/アウトプット(「GPIO」)を介して制御される特注のプリント配線板に実装された72の別々の0402LEDパッケージを含む。LEDは、公称波長値が400、445、500、574、610及び660nmの6つの異なる組のKingbright、APHHS005XXX LEDを含む。それらは、カメラレンズの各側に配向した2つの特注のアルミニウムハウジングに収納した。ハウジングは、散乱光を制限し、拡散器及び直線偏光器でLEDをカバーするためのメカニズムを与えるために使用した。拡散フィルムはNitto Denko、H60であり、偏光器はEdmund Optics、NT38−495から切り出した。偏光フィルムの追加の断片を切り出し、カメラレンズの上方に配置した。他の幾つかの例では、源及びカメラ偏光器を実質的に直角にセットした。他の例では、偏光器を実質的に平行にセットした。さらに他の例では、源及び/又はカメラ偏光器を排除した。LEDのソフトウエア制御、画像化、及び関連する画像処理は、MATLAB環境での操作のために書かれた特注のソフトウエア(Mathworks,Matlab7.0)で実行した。
第二の操作モデルは同様の方法で構成できるが、異なる照射波長条件を同時に収集することができた。修正したCross Matchセンサーに追加した第二の画像化センサーは、は、ベイヤーパターンの赤、緑及び青フィルターを持つカラーフィルターアレイを含むカラー画像化装置(OmniVision OV9121)である。照射LEDは、3つのフィルター通過バンド各々の中に含まれる波長を有するように選択した。3つの異なる波長の獲得は、全てのLEDを同時に照射して単一の画像を獲得することによって実施できた。元の画像(カラー修正されていないもの)は、次いでベイヤーパターンに従う方法で二段抽出し、赤、緑、及び青の照射条件を表す3つのサブ画像を生成した。あるいは、白色光LED又は白熱源などの白色源を使用することもできた。そのような場合、カラーフィルターアレイ上のフィルターは照射波長の連続体から特定の不連続な波長の組を効率的に選択した。
(3.一般的なシステムの説明)
図1−3及び図5に示し、種々のバイオメトリック作業で使用した構造でデータを収集する方法を図6の流れ図にまとめた。流れ図は特定の順序を用いているが、この順序は限定を意図するものではない。他の実施態様では、或る機能が実施される順序は、本発明の範囲を超えることなく変えてもよい。さらに、流れ図における特定の機能の定義は限定を意図するものではない。他の実施態様では、本発明の範囲を超えることなく、幾つかの機能を削除し、追加の機能を実施してもよい。図6に関して記載される方法は、図1−3及び図5に関して記載した任意の構造を用いて及び本明細書を読んだ当該分野の当業者に明らかな他の構造で実施してよい。
図1−3及び図5に示し、種々のバイオメトリック作業で使用した構造でデータを収集する方法を図6の流れ図にまとめた。流れ図は特定の順序を用いているが、この順序は限定を意図するものではない。他の実施態様では、或る機能が実施される順序は、本発明の範囲を超えることなく変えてもよい。さらに、流れ図における特定の機能の定義は限定を意図するものではない。他の実施態様では、本発明の範囲を超えることなく、幾つかの機能を削除し、追加の機能を実施してもよい。図6に関して記載される方法は、図1−3及び図5に関して記載した任意の構造を用いて及び本明細書を読んだ当該分野の当業者に明らかな他の構造で実施してよい。
ブロック602−606は一般に、第一の光学的条件の組の下での画像の収集に相当し、ブロック602において光源で光を発生させ、ブロック604においてプラテン表面に向けて指が存在し他の必要光学条件が満たされる場合には皮膚部位に照射を与える。ブロック606に示すように、次いで光検出器において皮膚部位からの光で画像が収集される。
ブロック608−612は一般に、第二の光学的条件の組の下で収集され、他はブロック602−606のステップの複製である画像の収集に相当する。一実施態様では、第一及び第二の光学的条件は、2つの異なる角度の配向で2つのカメラを使用することを含む。特に、第一の画像606は、プラテン表面に対して臨界角より小さな角度で配向したカメラを用いて収集されるが、第二の画像612を収集するために使用されるカメラは臨界角より大きな角度で配向する。一実施態様では、第一及び第二の光学的条件は、便宜的に同じカメラを用いて測定されてもよいが、照射光602,608の特徴において相違している。例えば、第一の光学的条件602で発生した光は、プラテンのサンプル表面に臨界角より小さな角度で当たるが、第二の光学的条件608で発生した光は、プラテンのサンプル表面に臨界角より大きな角度で当たってもよい。他の例として、第一の光学的条件602で発生した光は、第一の画像606を収集するために使用した偏光器に直角な角度で偏光され、第二の光学的条件608で発生した光はランダムに偏光してもよい。さらに他の例として、第一の光学的条件602で発生した光は特定の波長であり、第二の光学的条件608で発生した光は異なる波長であってよい。
幾つかの実施態様では、第一及び第二の光学的条件下での画像の収集は、実質的に同時に実施してもよい。例えば、2つの異なる照射波長が用いられる場合、単一の獲得間隔の間に両方の波長の獲得を可能とするように画像化装置にカラーフィルターアレイを用いてもよい。同様にして、異なる偏光条件下で画像収集するために異なる光学部材(例えば、平行、直角、及び/又は無し)を含むアレイを使用してもよい。そのような複数の照射条件の同時収集は、「スワイプ」構成において便利に採用される。そのような構成において、皮膚部位は長方形又は「一次元」縦横比を持つセンサーの上を通過し、一連のスリット画像が収集される。これらの別々の画像は、次いで「縫い」戻されて再結合され、単一の二次元画像が形成される。そのような再結合技術は、異なる光学的条件が同時に又は指を通すスピードに対して時間的に十分近接して収集されるマルチスペクトルセンサーに応用できる。
収集されたデータは、次いでバイオメトリック機能、例えば照合、同一性認証、欺瞞検出、複合指紋の作成、又は個人の特徴の見積もりを実施するために使用されるが、他の実施態様では他のバイオメトリック機能が実施される。ブロック614に示すように、画像化したサンプルのマルチスペクトル特性を同定し、それを生きている人の皮膚の以前の特性と、また或る場合は、それを特定の人の以前のマルチスペクトル特性と比較するために、マルチスペクトル分析が実施される。例えば、幾つかのタイプの弁別技術の任意のものがスペクトル比較(それにより、空間的な情報を無視してマルチスペクトルデータから情報が抽出されるが異なる光学的条件を通して観察された光学的特性は保存される)を実施するために使用されうるが、その多くは共同して譲渡された「光学スペクトルを用いたバイオメトリック測定又は個人の認証の装置及び方法」と題された米国特許第6,560,352号に詳細に記載されており、その全開示は全ての目的で参考として本明細書に取り入れられる。例えば、適切な弁別技術は、マハラノビス距離、スペクトル残留振幅、K−隣接モデル、及び他の線形又は非線形弁別技術に基づく技術を含んでいてよい。本明細書に記載するマルチスペクトル画像化技術は、皮膚部位の外部摩擦リッジパターン、内部摩擦リッジパターン、他の表面下構造の組成及び位置、皮膚部位のスペクトル的性質、皮膚部位のサイズ及び形状、皮膚の質感、及び人の皮膚と種々の人工材料及び欺瞞方法の間で異なる他の特徴及び統計的性質についての情報を提供できる。
ブロック616では、本明細書に記載される技術を用いてマルチスペクトルデータから複合指紋画像が抽出されうる。一例では、全指紋画像品質を向上させるために1又はそれ以上の直接画像から生成された抽出された指紋画像を用いてTIR画像が高められてもよい。他の例では、マルチスペクトル画像データ及びTIRデータの両方が良好に特定される画像の一部に確立された線形又は非線形の数値的関係が存在してもよい。これらの部分は、次いで、主成分回帰、部分最小二乗法、ニューラルネットワーク、又は当該分野で当業者に知られた他の方法といった数学的モデルの確立に用いられる。プラテンとの接触不良又は他の理由で欠落したTIR画像の部分は、次いでそのように確立されたモデルから推定することができる。他の実施態様では、2つの全画像の組を使用してもよいが、数値モデルは、関係がTIR画像の欠落又は損傷部分による影響を比較的受けない強固な統計学を用いて構築される。あるいは、数値モデルは、以前に収集されたマルチスペクトル画像の組を通して確立し、次いで新たなデータに適用してもよい。さらに、多くの例では比較が画像全体に実施されるが、他の例では、画像の特定の部分の比較を確認することにより、より局所的な特徴を使用してもよい。とにかく、対象とする向上した品質の得られる複合画像は、次いで更なるバイオメトリック処理のためにホストシステムに報告される。単一の指紋画像を生成するそれらの複合プロセスは、センサーが、複数の異なる画像からより良く画定された指紋を生成することを可能にするが、従来の単一画像データで操作するように設計されたシステムにも適合する。
ブロック618では、マルチスペクトルデータが処理されてバイオメトリックテンプレートを生成する。一例では、1組の指紋画像又は単一の複合指紋画像が、上述の方法でマルチスペクトルデータから抽出される。テンプレートは、次いで、指紋の特徴点を記録することにより又は当該分野で知られた他の方法により各指紋画像が生成される。テンプレートが異なる光学的条件下で収集された複数の画像の各々から抽出される場合、テンプレートは単に一緒に加えてもよく、又は複数の画像に共通する特徴を選択し、少数(おそらく1)の画像に偽って現れるものを削除するように結合される。指紋データ以外のマルチスペクトルデータの特性を抽出してテンプレートを形成してもよく、それは指紋テンプレートと相違してもよく、又は指紋テンプレートと結合してもよい。そのような他の特性は、より深い血管の位置、傷跡及び/又は皮膚加齢から生じる皮膚の突出表面及び表面下のライン、各光学的条件及び光学的条件に渡る皮膚の質感、全体のスペクトル特性、指全体のサイズ及び形状を含む。
ブロック620では、マルチスペクトルデータが処理され、種々の方法を用いて様々な個人の特徴の見積もりが生成されるが、前記方法は、Robert K.Roweによって2004年12月9日に出願され、共同して譲渡された「バイオメトリック測定から個人の特徴を見積もる方法及びシステム」と題された米国特許出願第11/009,372号に記載されたものを含み、その開示全体を全ての目的のために参考として本明細書に取り入れるものとする。例えば、指を測定された人の年齢又は性別を見積もるために、マルチスペクトルデータにニューラルネットワーク又は他の線形又は非線形アルゴリズムを適用してもよい。そのような見積もり作業に特に適したニューラルネットワークの一形態は、当該分野に精通している人に知られた技術を用いた学習ベクトル量子化(LVQ)を含む、管理モード又は非管理モードで適用されうるKohoenの自己組織化マップ(SOM)である。
ブロック622は、後に検索され処理される元のマルチスペクトルデータの記録を記載する。データは、元の形態で、あるいは損失を伴う又は損失のない圧縮アルゴリズムを用いて圧縮されて記録される。マルチスペクトルデータは、幾つかの方法で前処理してもよく、前処理された結果を元のデータとともに又はそれに代えて保存される。
(4.欺瞞検出)
本発明の実施態様が優れた欺瞞検出能力を持つことは特筆すべきである。多くの例では、これらの能力は、画像化される対象の生きている状態を表示する生理学的特徴に対するマルチスペクトル画像化の感度から得られる。特に、生きている材料とのスペクトル的一致を確認することにより対象の「生存」状態を測定することができる。指紋のみを同定するシステムは、認定された指紋パターンの複製を有する疑似指によって欺かれうるが、マルチスペクトル画像を用いる本発明の実施態様は、そのような模倣した構造と実際の生きた構造との間を識別することができる。
本発明の実施態様が優れた欺瞞検出能力を持つことは特筆すべきである。多くの例では、これらの能力は、画像化される対象の生きている状態を表示する生理学的特徴に対するマルチスペクトル画像化の感度から得られる。特に、生きている材料とのスペクトル的一致を確認することにより対象の「生存」状態を測定することができる。指紋のみを同定するシステムは、認定された指紋パターンの複製を有する疑似指によって欺かれうるが、マルチスペクトル画像を用いる本発明の実施態様は、そのような模倣した構造と実際の生きた構造との間を識別することができる。
特に、皮膚は、多層膜、種々の化学物質の混合物、及び異なった構造、例えば毛嚢、汗腺、及び毛細血管床からなる複雑な器官である。皮膚の最外層である表皮は、その下の真皮及び皮下組織に支持されている。表皮自体は、角質層、透明層、顆粒層、有棘層、及び胚芽層を含む5つの一体化された副層を有する。よって、例えば、最も外側の角質層の下の皮膚は、表面形状に関する幾つかの特徴、並びに皮膚の深さによって変化する幾つかの特徴を持つ。皮膚への血液供給は真皮層に存在するが、真皮は「真皮乳頭」として知られる表皮への突起を有し、それは毛細管を介して表面の近くに血液を供給する。指の手掌表面において、この毛細管構造は、表面の摩擦リッジの構造に従う。身体の他の位置では、毛細管床の構造は秩序性が低いが、特定の位置及び個人に特徴的である。同様に、皮膚の及びとなる層の間の界面の形状は、非常に複雑で皮膚の位置及び個人に特徴的である。
生きている組織に分散された血液は、図7のグラフで示されるように、光の可視領域に明確で強い吸収帯を有する。このグラフにおいて、曲線702に沿って脱酸素血液について、曲線704に沿って酸素化血液について、血液濃度でのヘモグロビンの吸収が示されている。偶然に、血液の光学スペクトルの可視波長にかかり、赤、緑、及び青色光の関係は、皮膚におけるスペクトル的に活性な特徴を代表する。マルチスペクトルセンサーは、サンプルがセンサー表面に触れているときも離間しているときも、サンプルの静的なスペクトルの読み込みをするのに使用される。さらに、センサーの直接画像化部材は、センサー表面に触れるように移動したとき、及び指とセンサーとの間の最初の接触に続く直後の時間に、皮膚部位を照射する。
情報は、静的及び動的な相のいずれか又は両方から引き出すことができ、スペクトルの質が生きている組織のものと合致することを確認する。例えば、動的な相の間に、皮膚部位にかけられた圧力に応答して皮膚が白くなったとき、血液分布及び/又は皮膚色の変化がセンサーの近くで観察される。さらに、皮膚の範囲は、特に指がセンサーに接触する範囲の周囲の領域は、明確な血液の鬱積を示す。この白くなること及び/又は血液の鬱積は、対応する画像に特定可能な変化の組を与える。特に、血液によって高度に吸収される約580nmより短い波長は、白くなった領域で明るくなり、鬱血の範囲で暗くなることがわかった。約580nmより長い波長は、白くなる及び/又は鬱積する間の変化は極めて小さいことがわかった。よって、皮膚部位がセンサーに触れる間に起こるスペクトル変化の存在、大きさ、及び/又は相対的量は、真の測定とセンサーを欺く企てとの間の識別のための更なるメカニズムとして使用できる。
センサーが直接画像化部材とTIR部材の両方を含む実施態様では、1又はそれ以上の照射波長及び/又は偏光条件により検出されたパターンを、TIR部材により検出された指紋パターンと比較してよい。このように、血液及び他の表面下構造による内部指紋データは、TIR部材が収集した外部指紋の画像を確認するために使用される。2つのパターン間に不一致がある場合、センサーを欺く企てが示され、適切な行動がとられる。この方法は、異なる指紋パターンを有する薄く透明なフィルムを指先の上に置き、一方では生きている組織をセンサーに提示するような欺瞞の企てに対して特に敏感であり、センサーによって検出された指紋パターンにおける相違は、いずれにせよ、おそらく欺瞞の企てを示す。
真の組織と或る種の人工的又は改ざんしたサンプルを用いた欺瞞の企てとの間を識別するための他の因子をモニターすることができる。例えば、異なる偏光条件下で取られた画像における相違は、幾つかの他のタイプの材料と同じではない皮膚の或る特徴的特性を有する。他の例では、1又はそれ以上の波長で取られた画像は、長期間モニターしてもよい。特定の時間間隔の間に、パルスによるもの等の変化を測定し、組織の信憑性の確認に使用することができる。同様に、リッジ微細孔における発汗からもたらされる画像の変化は、観察して欺瞞検出のために使用できる。
(5.複合指紋生成及びバイオメトリックテンプレート生成)
一般的に、殆どの環境的及び生理的条件下で良好に画定された指紋画像を生成する1又はそれ以上の光学的条件が存在する(測定された指が良好に画定された指紋特徴を持つと仮定する)。例えば、指の皮膚が湿っておりプラテンに良好に接触してプラテン上に可視TIR効果を生ずる場合、TIR画像化を生成する光学的条件(即ち、臨界角より大きな照射角度及び/又は臨界角より大きな画像化角度での光学的条件)は、高品質、光コントラストの画像を生成すると予想される。一方、皮膚が特に乾燥し及び/又はプラテンと良好に接触していない場合、直接画像化モード(即ち、臨界角より小さな照射及び画像化角度)は高い品質の指紋画像を生成する傾向がある。さらに本発明者等は、異なる波長が、画像領域の或る部分において及び/又は或る種の指について、他の波長より良く或る種の特徴(指紋パターン、傷跡)を画定することが多いことを観察した。また、約580nmより短い波長は、指の皮膚における血液分布に対して敏感であるため、「染みのような」特徴を生ずる傾向がある。しかし、血液に対する敏感さは、良い品質の指紋パターンを生成する場合もある。逆に、約580nmより長い波長は、指紋及び指の他の特徴の、より均一な表現を生成する傾向がある。本発明者等は、或る偏光条件が、或る条件下のみで良好な指紋特徴を与えることも観察した。例えば、ランダム偏光又は平行偏光の構成は、指がプラテンに良好に接触していない倍に、良好に画定された表面特徴を示す傾向がある。しかし一般的には、これらの偏光構成によって生成される特徴は、指とプラテンとが良好に光学的結合している場合より良好に画定されない。交差偏光された構成は、そのような結合の変化に対する感度が極めて小さいことがわかった。
一般的に、殆どの環境的及び生理的条件下で良好に画定された指紋画像を生成する1又はそれ以上の光学的条件が存在する(測定された指が良好に画定された指紋特徴を持つと仮定する)。例えば、指の皮膚が湿っておりプラテンに良好に接触してプラテン上に可視TIR効果を生ずる場合、TIR画像化を生成する光学的条件(即ち、臨界角より大きな照射角度及び/又は臨界角より大きな画像化角度での光学的条件)は、高品質、光コントラストの画像を生成すると予想される。一方、皮膚が特に乾燥し及び/又はプラテンと良好に接触していない場合、直接画像化モード(即ち、臨界角より小さな照射及び画像化角度)は高い品質の指紋画像を生成する傾向がある。さらに本発明者等は、異なる波長が、画像領域の或る部分において及び/又は或る種の指について、他の波長より良く或る種の特徴(指紋パターン、傷跡)を画定することが多いことを観察した。また、約580nmより短い波長は、指の皮膚における血液分布に対して敏感であるため、「染みのような」特徴を生ずる傾向がある。しかし、血液に対する敏感さは、良い品質の指紋パターンを生成する場合もある。逆に、約580nmより長い波長は、指紋及び指の他の特徴の、より均一な表現を生成する傾向がある。本発明者等は、或る偏光条件が、或る条件下のみで良好な指紋特徴を与えることも観察した。例えば、ランダム偏光又は平行偏光の構成は、指がプラテンに良好に接触していない倍に、良好に画定された表面特徴を示す傾向がある。しかし一般的には、これらの偏光構成によって生成される特徴は、指とプラテンとが良好に光学的結合している場合より良好に画定されない。交差偏光された構成は、そのような結合の変化に対する感度が極めて小さいことがわかった。
従って、広範な条件に渡って利用可能な指紋バイオメトリックを生成するために、本発明者等は、本発明の複数の光学的条件からの指紋情報を結合することが有用であることを見いだした。例えば、異なる光学的条件下で取られた単一の照射セッションについての各画像を別々に処理して、帯域通過フィルター、中央値フィルター、フーリエフィルター、がボールフィルター、ヒストグラム均等化、及び当該分野で知られた他の線形及び非線形増強技術を用いて指紋パターンを増強してもよい。得られる増強された画像は、次いで、画像の単純平均を取るといた方法で結合されてよい。他の技術は、標準偏差指標及び当該分野で知られた他の方法を用いて各々の画像の指紋品質を評価し、それらの画像を十分な品質で平均化すること、又は波長が品質に比例する画像に渡って加重平均すること等である。
本発明者等によって成功裏に用いられた他の方法は、別々に処理されたマルチスペクトル画像の各々を、典型的には特徴点を検出するプロセスの一部として画像の濾波及びバイナリ化を含む操作の組を実施する特徴点アルゴリズムに通すことである。これらのバイナリ画像は、次いで、平均化又は中央バイナリ化画像の生成といった幾つかの方法で結合されてよい。あるいは、各々の画像は、特徴点を生成するために別々に処理され、次いで、特徴点は幾つかの方法で結合される。例えば、全ての特徴点は、単純に結合してもよく、或る数より多い画像面に存在するような特徴点のみを選択するための幾つかの選択処理を適用してもよい。複数の画像面に渡って近くにある特徴点を単一の特徴点に統合してもよい。
対象が、画像の生成又はテンプレート等の画像の表現ではなく、バイオメトリック照合を実行する場合には、各画像面から生成されたテンプレートは、別々に他のセッションからの対応するテンプレートと照合してもよい。得られる照合値は、次いで、幾つかの方法で結合され、合致/非合致の決定がなされる最終照合値を生ずる。例えば、個々の照合値の全てを平均化してもよく、又は高品質画像から生成された照合値のみを平均化してもよく、中央照合値を用いてもよく、あるいは最大値又は最小値を用いてもよく、又は他の類似する数学的及び論理的操作を適用してもよい。
また本発明者等は、マルチスペクトル画像を、他の画像化技術で取られた画像と照合することができることを見いだした。例えば、マルチスペクトルデータセットの各面を別々に現存する指紋画像と照合してもよい。得られる照合値の収集は、次いで幾つかの方法(平均値、中央値、最大値等の計算など)で結合され、単一の照合値が生成されて、それは次に照合の決定に用いられる。このようにして、マルチスペクトルデータを、他の光学的センサー、容量センサー、熱センサー等で取られた非マルチスペクトル指紋画像の現存するデータベースと組み合わせて使用してもよい。
(5.応用)
多くの実施態様で、マルチスペクトルセンサーを携帯可能な電子装置に組み込んだ。これは、携帯可能な電子装置が810で表される図8の一実施態様に例示されている。携帯可能な電子装置810は、他の実施態様では携帯電話、個人的なデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ、及び他の携帯可能な電子装置であってよい。上記にデジタル画像かアレイの兄弟で記載したような光検出器808は、装置810に、検出器808がマルチスペクトルデータを収集するために使用されない場合には、通常の実務と同様に、対象物、場所、及び/又は人の従来の画像化をするために使用されるように組み込んでよい。組織の照射はLED照射リング804で提供されてもよく、又は他のタイプの照射源として提供されてもよく、画像化光学素子806は図1に関して記載した用に使用される。或る実施態様では、図3A、3B、又は3Cに関して示したものと類似のマルチスペクトル構成が、装置810に組み込まれる。これらの実施態様の幾つかにおいて、構成は、前に記載したようなスワイプ又はストリップ画像化構成で提供される。他の実施態様では、構成は、接触又は区域画像化構成を含んでもよい。
多くの実施態様で、マルチスペクトルセンサーを携帯可能な電子装置に組み込んだ。これは、携帯可能な電子装置が810で表される図8の一実施態様に例示されている。携帯可能な電子装置810は、他の実施態様では携帯電話、個人的なデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ、及び他の携帯可能な電子装置であってよい。上記にデジタル画像かアレイの兄弟で記載したような光検出器808は、装置810に、検出器808がマルチスペクトルデータを収集するために使用されない場合には、通常の実務と同様に、対象物、場所、及び/又は人の従来の画像化をするために使用されるように組み込んでよい。組織の照射はLED照射リング804で提供されてもよく、又は他のタイプの照射源として提供されてもよく、画像化光学素子806は図1に関して記載した用に使用される。或る実施態様では、図3A、3B、又は3Cに関して示したものと類似のマルチスペクトル構成が、装置810に組み込まれる。これらの実施態様の幾つかにおいて、構成は、前に記載したようなスワイプ又はストリップ画像化構成で提供される。他の実施態様では、構成は、接触又は区域画像化構成を含んでもよい。
図面はセンサーに接触した皮膚部位802を示しているが、皮膚部位がセンサーに接触していない他の等価な実施態様を提供してもよい。幾つかの例では、皮膚部位は、センサー及び適当な距離で皮膚部位を画像化するのに使用されるセンサーの工学的システムから離れて配置されてもよい。
幾つかの実施態様では、携帯可能な電子装置に組み込まれたセンサーは、焦点を調節できる工学システムを含んでいてよい。焦点を調節するメカニズムは、様々な位置に移動できる1又はそれ以上のレンズを含んでよい。焦点合わせメカニズム自体は、従来のズーム配置であってよい。あるいは、焦点合わせのメカニズムは、エレクトロウェッティングの既知の現象に基づく液体レンズを使用してもよい。焦点合わせのメカニズムは、MEMSマイクロ光学システム又は他の類似の方法を含んでもよい。焦点合わせのメカニズムは、異なる焦点位置についての獲得後画像補正を促進する位相ひずみが導入される波面コード化法の使用を含んでもよい。
携帯可能な電子装置が、バイオメトリックセンシングのための皮膚部位の「クローズアップ」又はマクロ画像に適合するように設計されたシステム構成では、バーコードなどの光学的コードを読み取るために同じシステムを使用してもよい。そのようなバーコード読み取りは、例えば、UPSバーコードに相当する製品についての製品情報が携帯可能な装置にダウンロードされ、消費者に価格比較及び性能データを提供するサービスを開始することができる。同様のバーコードスキャンは、販売促進ゲーム又は様々なゲーム活動に関する他の実施態様で使用してもよい。バイオメトリックスキャンと時間的に極めて近接して取られたバーコードスキャンを結合することは、金融書類及び取引、法医学的な一連の証拠のシナリオ、及び種々の論理的及び/又は生理的安全確保の応用を含む法的事項の監査証跡を提供できる。
マルチスペクトルバイオメトリックデータを収集するために構成された携帯可能な電子装置の画像化システムは、テキスト、グラフィクス、又は他の印刷物のスキャンにも使用できる。テキストの場合、スキャンしたデータは、既知の光学的文字認識(「OCR」)技術を用いて読み取り可能な形態に変換される。そのようなテキスト認識は、次いで、テキスト翻訳サービス、コピーサービス、及び迅速かつ便利な文字入力に助けられる他のサービスの提供に使用してよい。
携帯可能な電子装置の画像化システムは、再プログラミング、安全性無効化、及び安全なデジタル通信等の機能のための装置にデータを安全に入力するメカニズムを提供する光学的入力装置としても使用できる。画像化システムの照射部材は、検出部材からの逆検出における光学的出力装置として使用できる。複数の、濾波した波長を使用することは、迅速及び/又は強力な光学的通信のための複数の高帯域幅チャンネルを提供できる。
またマルチスペクトルセンサーは、関連する装置、システム又はサービスをオンにする又はできるスマートスイッチとしても使用できる。そのような能力において、マルチスペクトルセンサーは、1秒当たりに数個のフレームを収集するビデオストリーミングモードでセットしてもよい。各フレームは、次いで、動作を検出するために解析され、動作が検出されれば、画像処理工程を実施して、生きている指に対して全体形状、質感、及び/又はスペクトル品質を分析することにより動作が指に基づくことを確認する。指が確認されたとき、スマートスイッチ機能は、例えば、装置をオン又はオフにすることができる。動作が指からのものであると確認できない場合は、センサーは単にモニターを再会する。
マルチスペクトルセンサーは、ラップトップPCで通常用いられるタッチパッドと類似する機能性でポインティング装置として使用してもよい。マルチスペクトルセンサーは、この補法では、センシング領域上の指の動きをモニターすることにより使用できる。指を左へ直線的にスライドさせることは、PC(又は携帯電話、PDA、又は他の装置)の左方向への移動を示し、右、上、下、斜め、又は他の方向への移動についても同様の効果を持つ。PC(又は携帯電話、PDA、又は他の装置)のカーソルは、次いで、示された方向に移動し、他の適当な行動がとられる。同様に、センサ表面を異なる領域でたたくことにより、従来のPCマウスのクリック又はダブルクリックを模することができる。他の動き、例えば円、X、等は、他の特定の行動を示すのに使用できる。センサーに接触する又はそれをたたく場合に、皮膚部位に生ずる白化の程度を評価することにより圧力の程度を見積もることができる。このように、強い圧力に対して感受された柔らかな圧力に応答して異なる行動がとられ得る。
動いている皮膚部位のスペクトル品質を評価して、検出された動きが偽の対象物ではなく皮膚部位によることを確認してもよい。このようにして、偽の動きを避けることができる。
またセンサー表面は、簡単なテキスト入力装置として使用してもよい。ポインティング装置と同様の方法で、使用者は指先を動かして単一の文字又は数字を描き、それは携帯可能な電子装置によって蓄積される。
指の特別な動きを、センシングシステムの安全性を向上させるために使用してもよい。そのような構成において、指のスペクトル及び空間的質が記録されているものと合致することが確認される一方、実行された指の特別な動きが記録されている動きと類似することが確認される。このようにして、指の質及び動きの両方の合致が、全体としての合致を決定するために必要となる。
マルチスペクトルセンサーは、環境の光条件を測定するために使用してもよい。それをするために、指がセンサー表面を覆っていないときに、照射光をオンにすることなく画像がとられる。環境光の量が画像から測定できる。環境光に関する詳細は、光のスペクトル特性を測定するために画像化装置がカラーフィルターアレイを又は同様のメカニズムを使用する場合に得られる。測定された環境光のレベルは、次いで、ディスプレイの明るさ、ブラックライトなどのレベルを設定する関連装置によって使用される。そのような設定はバッテリー使用性を保存しながら携帯可能な電子装置の利用性を向上させるために有用である。また、同じ環境光情報は、現在の環境光の状況に最も良く適合するようにゲイン、オフセット及び他の画像化パラメータを設定するためにマルチスペクトルセンサーによっても利用される。
(6.試験)
再現性及び信頼性のある同一性認証及び測定を含む本発明の様々な面の有効性を示すために、多くの異なる実験及びシミュレーションを実施した。最初に、従来のTIR画像化を超えるマルチスペクトル画像化による情報収集の向上を、図9A及び9Bに異なる非理想条件について例示した。例えば、図9Aは、極めて乾燥した皮膚を持つ指先からとったパネル602の従来のTIR画像の比較を与える。画像から多くの特徴が失われており、同一性認証及び照合の信頼性が低下していることは一目瞭然である。逆に、パネル604に与えた直接画像は、従来のTIR画像では失われた特徴が、本明細書に記載したマルチスペクトル画像化技術によって収集されている。この例では、直接画像は、交差変更を持つ5つの異なる波長、475nm、500nm、560nm、576nm及び625nmの照射で生成された。右側のパネルは、各々赤(パネル906)、緑(パネル908)、及び青(パネル910)の最初の3つの主要成分のマッピングを示す。
再現性及び信頼性のある同一性認証及び測定を含む本発明の様々な面の有効性を示すために、多くの異なる実験及びシミュレーションを実施した。最初に、従来のTIR画像化を超えるマルチスペクトル画像化による情報収集の向上を、図9A及び9Bに異なる非理想条件について例示した。例えば、図9Aは、極めて乾燥した皮膚を持つ指先からとったパネル602の従来のTIR画像の比較を与える。画像から多くの特徴が失われており、同一性認証及び照合の信頼性が低下していることは一目瞭然である。逆に、パネル604に与えた直接画像は、従来のTIR画像では失われた特徴が、本明細書に記載したマルチスペクトル画像化技術によって収集されている。この例では、直接画像は、交差変更を持つ5つの異なる波長、475nm、500nm、560nm、576nm及び625nmの照射で生成された。右側のパネルは、各々赤(パネル906)、緑(パネル908)、及び青(パネル910)の最初の3つの主要成分のマッピングを示す。
図9Bは、従来のTIRと直接画像について、皮膚部位とセンサーとの間に妨害物質が存在した結果として収集された結果の相違を示す。パネル922は、従来のTIR画像を用いて空隙があった場合、TIRが妨げられないので情報が全く受容されないことを示す。同じ物理的配置についてパネル920に示すように、空隙の存在は直接画像の収集に大きな悪影響を与えない。逆に、たまった水が存在すると、TIRは各所で妨げられるため、従来のTIR画像の浸水が生じ、有用な情報を何ももたらさないパネル926における黒い画像が得られる。これも、バイオメトリック情報の収集が大きな悪影響を受けない、同じ物理的環境下でのパネル624に示した直接画像と対照をなす。
図10は、指の上の薄い、光学的に透明なフィルムの影響を示し、この実験においては、簡単な透明テープである。図10Aは、得られたTIR画像を示し、それはテープが存在する領域にブランクを示している。逆に、図10Bは同じマルチスペクトル測定の組で観察された平均直接画像を示す。この場合、直接画像は複数の照射波長に渡って交差偏光構成を用いた。図から明らかなように、得られた直接画像は、薄いフィルムの下にある皮膚構造及び他の特徴を見ることができる。
組織における異なる特徴を識別するためのマルチスペクトル画像化の能力も光学的シミュレーションで試験した。本発明の実施態様で使用したようなマルチスペクトル画像化の特徴の最初の試験を実施するために、不連続な光学的線トレーシングパッケージ(TracePro,バージョン3.2)を使用した。この例示において、センサーの主要成分は、光源、ガラスプラテン、及び直接画像化構成に配置された画像面を含む。照射光は直線偏光された、特定波長を持つ均一な照射であった。プラテンは1mm厚さのBK7ガラスに実装された。画像面はプラテンの下方にあり、交差直線偏光器を通してサンプルを見た。
10×10cm2の組織の幻影を、210μmの表皮及びシミュレーションの範囲において真皮を光学的に有限とするように選択された4mmの真皮から構成した。幻影に血液で満たした種々の構造を組み込んだ。特に、100×100μm2の血管を500μm間隔及び150μmの深さで配置し、摩擦リッジの下の毛細管構造をシミュレートした。また、幾つかのより深い血液で満たされた領域を生成し、真皮に配置して、システムがそのような構造を画像化する能力を評価した。表皮、真皮及び血液の光学的パラメータは、V.Tuchin,Tissue Optics(SPIE2000)、Chap.1,から取り、その全開示を全ての目的のために参考として本明細書に取り入れた。
組織の成分に加えて、センサーとの光学的界面の種々の特徴も試験した。組織立方体の1つの象限は、下にある毛細管の線に従う外的形状を含み、センサーと接触する良好に画定された摩擦リッジの組をシミュレートした。組織立方体の残りの3つの象限は平坦で外部特徴を持たず、指紋パターンが擦り切れたま失われたものをシミュレートした。最後に、平坦な象限の一つの半分はセンサーとの間に25μmの空隙を持ち、皮膚とセンサーとの間に光学的接触がない影響を定量化する組織立方体の外部表面とした。
組織幻影の上面図を図11Aに示す。全立方体を横切る垂直な線は毛細管に相当する。左下の象限における密な線の並びは、外部リッジ構造を持つ幻影の部分に相当する。左上の象限における水平な線、並びに下側象限の環状構造は、プラテンと接触する象限(上側三角)を空隙と接触するもの(下側三角)から区別する。
可視及び極近赤外スペクトル領域の種々の照射波長に渡って様々な光学的シミュレーションを実施した。光学的シミュレーションは、組織幻影を中心とする6mm×6mmの領域に渡って均一に分布した波長毎に400万の線を引くことによって実施した。一般に、光学的シミュレーションは、皮膚幻影の内部構造を明確に示した画像を生成する。そのようなシミュレートした画像の組の例を、400nmから800nmまで50nm刻みで変化する波長について図11Bに示す。各画像における構造のタイプ、深さ、及び解像度は、明らかに照射波長に依存している。さらに、画像に内部構造が存在することが外的な皮膚の特徴の有無によって、並びに皮膚がプラテンと光学的に接触しているか否かによって比較的影響を受けないことは特筆すべきである。
欺瞞検出は、本発明者等によって多くの異なる模造品で試験され、生きている組織と生きていない模造品との間を識別して生存評価をするためのマルチスペクトルセンシング構成の能力を示した。そのような欺瞞検出試験の結果を図12A―13に示す。更なる結果は、「マルチスペクトル画像化を用いた指紋欺瞞検出」と題された米国特許仮出願題60/610,802に示されており、それを参考として本明細書に取り入れるものとする。図12Aは、本発明者等が構築したプレイドウ模造品で実施した測定と実際の指先の測定とを比較する静的スペクトル試験を提供する。パネル1202は実際の指先の濾波した疑似カラー画像を示し、これがパネル1204のプレイドウ模造品の対応する画像と比較される。
マルチスペクトル画像化比較の結果をパネル1206−1212に示す。パネル1206及び1208は各々、実際の指先についてのマハラノビス距離及びスペクトルの残りの計算の結果を示す。これらは、プレイドウ模造品での対応する結果を示すパネル1210及び1212と比較される。プレイドウ模造品は実際の指先の結果に存在するマルチスペクトルの特徴を欠くことは結果から明らかであり、生存識別のための基礎を提供する。
より印象的な結果を図12Bに示すが、それは、生きている指先と、本発明者等によって発注された構造の超弾性人工指先に実施した試験について同様の並びのパネルを示す。人工指先は、現実かつ利用可能な指にキャストし、現実の指と合致する色にされた指多層シリコーン構造からなる。指紋の微細構造を含む微細構造は人工物に含まれている。パネル1222及び1224に各々示した実際の指及び人工物の濾波した疑似カラー画像から、どちらが欺瞞模造品であるかを識別することは困難であることがわかる。しかし、この測定は、パネル1226−1232に示したマルチスペクトル結果とは著しく対照的であり、パネル1226及び1228は各々、実際の指先についてのマハラノビス距離及びスペクトルの残りの計算の結果を示し、パネル1230及び1232は各々、人工物についての対応する結果を示している。特徴的な円状の光学的構造はマハラノビス距離の結果から明らかであり、パネル1230の人工物は生存状態を欠くことが示されており、この測定は、図12のパネル1212におけるプレイドウ模造品に関する結果と類似するパネル1232に示されたスペクトル残存の結果で更に断言される。
実際の指及び人工物についての単色質感比較を図13に示す。各例において、単色質感は、475nm、540nm、及び625nmにおける青、緑、及び赤の寄与を分離することによって分析した。色窓は図面の左部分に示し、各単色の寄与に関するパワースペクトル比を図面の右部分に示した。実際の指について、青の寄与1302、緑の寄与1302及び赤の寄与1306に関して指:指パワースペクトル比を示した。同様に、人工物について、青の寄与1312、緑の寄与1314及び赤の寄与1316に関して人工物:指パワースペクトル比を示した。これらの結果は、特に高い空間周波数における青色照射について、実際の指先より有意に大きなパワーが人工物の空間周波数において与えられることを示している。このような差異が生存状態の測定、従って欺瞞検出を可能にする。
本発明者等によって複数人の実験も実施され、図5と類似の2カメラシステムを用いて15名の大人に対して約60日間に渡り実験データが収集された。9名の男性及び6名の女性の被験者は、20から50歳の年齢範囲(平均37.5歳)であった。全て会社員であり、健康上の問題又は特筆すべき特質は持っていなかった。データは、ニューメキシコにおいて、比較的乾燥した環境条件の冬期に収集した。合計602のマルチスペクトルデータセットを収集し、各訪問時に被験者から各々4本の指(左手人差し指、左手中指、右手人差し指、及び右手中指)で3間4の画像を収集した。
十分な幅のガウスフィルターで約画像波長面をぼやけさせることにより直接画像を前処理して指紋の特徴を除去した。次いで、この平坦画像をピクセル毎のバイアスでの元の画像の比率化のための約数として用い、プラテンを横切る不均一照射の影響を主に除去するプロセスとした。各面について得られた画像を、次いで、約1.5−3.4サイクル/mmの実際の空間周波数に相当する0.15−0.35の規格化された通過帯域を持つ線形フィルターで帯域通過の濾波をした。この帯域通過操作は、帯域外の変動、特にピクセル毎のノイズ)を抑制するが、通過する帯域は指紋特徴にとって有用である。適応できるヒストグラム均等化を実施して、画像面全体の指紋オンとラストを均等化した。
バイオメトリック性能の分析は、指紋測定の対の一対一の照合を行うことにより実施した。602の画像の組各々を、同じ指で収集した他の全ての画像と照合した(「真の合致」)。同じ数のランダムに選択した画像も選択した画像の各々と比較した(「偽物」)。結果的に、真の合致及び偽物合致の両方について合計6,056の比較を行った。真の合致の場合、照合順序においてのみ相違する画像の対を排除する準備を行わなかったので、有効な個々の合致は3,028であった。
TIRデータのバイオメトリック処理は、それが測定当たり1つの画像のみを与えるので容易であった。直接データは、上記の前処理をした後に、異なる照射条件(交差偏光した445、500、574、610、及び660nm、及び偏光しない640nm)に対応する6つの画像面から特徴点を抽出するために処理し、第二の測定の対応する直接画像面に対して照合した。6つの画像面各々からの照合値を平均して最終的な直接画像スコアを生成した。
図14Aは、TIRデータ及び結合した直接(「MSI」)データについての受容器操作特性(「ROC」)曲線を示す。ROC曲線は、パーセント単位で表した見かけの合致比率(「FMR」)に対する見かけの非合致比率(「FNMR」)の間の関係を示す。FNMRがFMRと等しくなる曲線上の点である等誤差率(「EER」)が、TIRデータでは極めて上昇している(〜20%)が、結合した直接データのEERは極めて小さい(〜0.7%)ことがわかる。3,028の独立した比較及び二項統計に基づいて、これら2つの性能指標に関する95%信頼区間は、各々[18.8%、21.6%]及び[0.4%、1.0%]である。従って、これらの性能の相違は統計的に有意であると評価される。
TIR誤差は、図9Aの左パネルに示したようなプリントによる低品質画像によって決定される。この実験で使用された指紋ソフトウエアは、そのような場合に低品質の警告表示を与える。収集した全てのTIRデータの20.3%に当たる合計122のTIRプリントは、指紋ソフトウエアにより低画像品質と指定された。更なる実験は、TIRの画像品質の問題が図14Bに示すように、或る実験参加者に関係することを示した。この図は、低画像品質と指定された各被験者のTIR画像の割合をプロットしたものであり、一人の被験者について90%近くに達している。ある被験者(即ち、番号1、3、7、及び8)が、貧弱なTIR画像の主な原因であることは明らかである。低品質TIR画像の割合が最も大きい被験者の指を肉眼で観察すると、これらの人の皮膚が極めて乾燥していることがわかった。
得られるバイオメトリック性能に対する低品質TIR画像の影響を図14Cに示すが、これは、真の及び偽物の両方の比較についての照合値の分布を示している。これらの分布は2つの場合について示されている。ケースAは、図14AのTIR曲線を作成するのに使用された全てのTIR画像を含む。ケースBは、照合した画像の一方又は両方が低品質と指定された例を除外して再解析されている。20.3%のTIRデータを除外することにより、残ったデータの性能は、約20%のEERから1.8%に向上した。図は、低品質TIR画像を除外することが真の照合値の分布が有意に向上すること、偽物照合値の変化は検知されないことを明らかに示している。図14Aの対応する性能曲線を作成するのに用いられた直接画像データで、指紋ソフトウエアによって低画像品質であると指定されたものは無かった。
対応するTIRが低品質であると指定されなかったサンプルについて、TIR照合値を個々のマルチスペクトルスコアとともに平均して複合照合値を生成した。TIR画像が低品質と指定された場合、複合照合値は、上記のように、個々のマルチスペクトルスコアのみから生成した。この方法を全データセットに実施することにより、図14Dに示すROC曲線が得られた。マルチスペクトルデータのみ(殻0.7%)に対して、直接+TIRデータ(EER〜0.4%)という明らかな向上があった。
この実験の結果は、本明細書に記載したマルチスペクトルセンサーが、有用な指紋情報を抽出できる画像を収集できることを示している。さらに、従来のTIRセンサーに重大な影響を与える共通の効果がマルチスペクトルセンサーには影響しないか殆ど影響しない。この結果は、特にマルチスペクトルセンサーを強力な生存検出器として用いた上記の結果と結合させたとき、従来技術を超える本発明の実施態様の多くの有用な特徴を示すものである。
(7.実施例)
本明細書において実施態様について上記したセンサーを組み込んだ構造の特定の例を図15A−15Dに関して記載する。この実施態様では、センサーは図15Aに示した一般構造を持つ回転バーに含まれ、等が回転バーは、アミューズメントパーク、スポーツ競技場、等における異なる領域への人々のアクセスを制御するために使用されるタイプのものである。回転バーが間のアクセスを制御している異なる領域は、図15Aにおいて「有料領域」及び「無料領域」と表されている。アクセスは、ドロップアーム三脚障害物1502で制御される。バイオメトリックセンサー1504は回転バーハウジングの上表面に実装される。
本明細書において実施態様について上記したセンサーを組み込んだ構造の特定の例を図15A−15Dに関して記載する。この実施態様では、センサーは図15Aに示した一般構造を持つ回転バーに含まれ、等が回転バーは、アミューズメントパーク、スポーツ競技場、等における異なる領域への人々のアクセスを制御するために使用されるタイプのものである。回転バーが間のアクセスを制御している異なる領域は、図15Aにおいて「有料領域」及び「無料領域」と表されている。アクセスは、ドロップアーム三脚障害物1502で制御される。バイオメトリックセンサー1504は回転バーハウジングの上表面に実装される。
バイオメトリックセンサーの特定の構造は図15Bに示され、画像化は人間工学的カバープレートを有するプラテン1530で行われ、人間工学的カバープレートの裏側は光学的基準として作用する。照射源1534によって直接照射が与えられ、照射源の幾つかは偏光器を含み、他のものは偏光器を含まない。TIR画像照射は照射源1532によって与えられる。TIR照射源では偏光器は使用されない。光は、反射鏡1536によって組織に当たった後、画像化装置1538に向けられる。画像化装置は、直接照射に平行又は垂直の短波長通過フィルター及び偏光器を含む。
本実施例では、2つの色からなる18のLEDによって偏光器有り又は無しで直接照射が与えられる。18のLEDの配置は図15Cに示すが、照射源の半分が緑色光を与え、照射光の半分が青色光を与える。便宜的に、照射源は6つの異なるバンクを定義するように番号が付され、バンク「1」及び「3」は青色の偏光された光、バンク「2」及び「4」は緑色の偏光された光、バンク「5」は青色の偏光されない光、及びバンク「6」は緑色の偏光されない光を与える。この実施例では、偏光器は直線偏光器であり均一に配列している。
TIR照射源を図15Dに示すが、2つの色からなり偏光されない8つのLEDを有している。これらのLEDも、2つの別のバンクとして成業され、バンク「7」は青色の偏光されない光、バンク「8」は緑色の偏光されない光を与える。
この配置により、(1)環境、(2)バンク「7」での青色TIR、(3)バンク「8」での緑色TIR、(4)バンク「1」及び「3」での偏光された青色直接、(5)バンク「2」及び「4」での偏光された緑色直接、(6)バンク「5」での偏光されない青色直接、及び(7)バンク「6」での偏光されない青色直接という7つのフレームで連続画像が収集できる。連続画像は、ミリ秒のオーダーの時間内に、この順序又は他の順序で収集される。よって、回転バーは、上記に詳しく記載した方法を用いて、一方の領域から他方へ移動使用とする人のバイオメトリック測定を実施するように構成される。
即ち、幾つかの実施態様を記載することにより、当業者は、様々な修正、代替的構成、及び等価物が、本発明の精神から逸脱することなく使用できることを理解するであろう。従って、上記の記載は本発明の範囲を制限すべきではなく、本発明は以下の請求の範囲によって特定される。
Claims (74)
- 個人についてバイオメトリック測定を実施する方法であって、該方法は、
単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で、該個人の対象とする皮膚部位を照射する工程;
該対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光を、該複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容する工程;
該受容した光から該対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像を得る工程;及び
該得られたマルチスペクトル画像でバイオメトリック機能を実行する工程、
を包含する、方法。 - 前記バイオメトリック機能を実行する工程が、前記個人の同一性を照合する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記バイオメトリック機能を実行する工程が、
前記マルチスペクトル画像と、人間の同一性に複数のマルチスペクトル画像を関係づけるデータベースに蓄積された該複数のマルチスペクトル画像とを比較する工程、及び
該マルチスペクトル画像と、該データベースに蓄積された該複数のマルチスペクトル画像の一つとの間の合致を発見することにより、個人を同定する工程、
を包含する、請求項1に記載の方法。 - 前記バイオメトリック機能を実行する工程が、
前記マルチスペクトル画像と、人間の同一性に複数の非マルチスペクトル画像を関係づけるデータベースに蓄積された該複数の非マルチスペクトル画像とを比較する工程、及び
該マルチスペクトル画像と、該データベースに蓄積された該複数の非マルチスペクトル画像の一つとの間の一致を発見することにより、個人を同定する工程、
を包含する、請求項1に記載の方法。 - 前記データベースが前記非マルチスペクトル画像から得られた値を含み、
前記マルチスペクトル画像と前記複数の非マルチスペクトル画像とを比較する工程が、該マルチスペクトル画像から特徴を抽出する工程及び該抽出した特徴を該値と比較する工程を包含する、請求項4に記載の方法。 - 複数の異なる光学的条件下で前記個人の前記対象とする皮膚部位を照射する工程が、前記対象とする皮膚部位を、該異なる光学的条件下で連続的に照射する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件が異なる偏光条件を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件が異なる照射波長を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件が照射光の異なる波長を含む、請求項1に記載の方法。
- 単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で前記個人の前記対象とする皮膚部位を照射する工程が、前記対象とする皮膚部位を複数の異なる波長の照明で同時に照射する工程を包含し、
前記対象とする皮膚部位の前記表面下から散乱された光を前記複数の光学的条件の各々について別々に受容する工程が、前記散乱光を濾波して該複数の異なる波長を分離する工程を包含する、請求項9に記載の方法。 - 複数の異なる光学的条件下で前記個人の前記対象とする皮膚部位を照射する工程が、前記対象とする皮膚部位を、前記異なる光学的条件の各々について第一の偏光を有する光で照射する工程を包含し、
前記対象とする皮膚部位の前記表面下から散乱された光を別々に受容する工程が、該受容した光を第二の偏光で偏光させる工程を包含し、
該第一の偏光及び第二の偏光が、実質的に交差偏光条件を規定する、請求項1に記載の方法。 - 前記第一及び第二の偏光が各々直線偏光である、請求項11に記載の方法。
- 前記第一及び第二の偏光が各々回転偏光である、請求項11に記載の方法。
- 前記皮膚部位の表面構造の画像を収集する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記皮膚部位の表面構造の表面の画像を収集する工程が、前記プラテンと該プラテンの外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、該プラテン内からの光で該皮膚部位を照射する工程を包含し、該表面構造は、該プラテンに接触する該皮膚部位の部分に対応する、請求項14に記載の方法。
- 前記対象とする皮膚部位の位置が、前記単一の照射セッションの間、実質的に変化しない、請求項1に記載の方法。
- 個人によって対象とする皮膚部位に配置されるように適合したプラテン;
該対象とする皮膚部位が該プラテン上に置かれたときに該皮膚部位を照射するように配設された、照射源;
該対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光を受容するように配設された画像化システム;及び、
該照射源及び前記画像化システムと接続されたコントローラ、
を備え、該コントローラは、
単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で該対象とする皮膚部位を該照射源で照射する指令、
該複数の光学的条件の各々について別々に該画像化システムによって受容された光から、該対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像を得る指令、及び
該得られたマルチスペクトル画像でバイオメトリック機能を実行する指令、
を含む、マルチスペクトルセンサー。 - 前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器を更に備え、
前記画像化システムが、前記対象とする皮膚部位の前記表面下から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を備え、
前記複数の異なる光学的条件が異なる相対的偏光条件を含む、
請求項17に記載のマルチスペクトルセンサー。 - 前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器を更に含み、
前記画像化システムが、前記対象とする皮膚部位の前記表面下から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を備え、
該第一及び第二の偏光器が実質的に交差する配置にある、
請求項17に記載のマルチスペクトルセンサー。 - 前記画像化システムが、複数の分散されたフィルター部材を有するカラーフィルターアレイを備え、各フィルター部材が、制限された数の特定の狭い帯域の波長範囲の一つの光を透過するように適合され、
前記複数の異なる光学的条件が、特定の狭い帯域の波長範囲内の照射光の異なる波長を含む、
請求項17に記載のマルチスペクトルセンサー。 - 前記複数の異なる光学的条件下で前記対象とする皮膚部位を前記照射源で照射するための前記指令が、該対象とする皮膚部位を異なる波長で連続的に照射する指令を含む、請求項20に記載のマルチスペクトルセンサー。
- 前記コントローラが、
前記プラテンと該プラテンの外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、該プラテン内からの光で前記皮膚部位を照射する指令、及び
該プラテンの界面に入射する光から、該皮膚部位の表面構造の画像を得る指令を更に含み、該界面において、該皮膚部位が該プラテンと接触する、請求項17に記載のマルチスペクトルセンサー。 - 組織部位を分析する方法であって、該方法は、
該組織部位の位置が実質的に変化しない単一の照射セッションの間に、第一及び第二の異なる偏光条件下で該組織部位から散乱される光を受容する工程を包含し、該第二の偏光条件が第一の偏光条件に対して相補的な状態を規定せず、
該受容した光から該組織部位の画像を得る工程を含む方法。 - 前記第一及び第二の条件の少なくとも一方が実質的にランダムな偏光条件を含む、請求項23に記載の方法。
- 前記第一及び第二の異なる偏光条件下の一方で前記組織部位から散乱される光を受容する工程が、
該組織部位を第一の偏光を有する光で照射する工程、及び
該組織部位から散乱される該第一の偏光を有する光を検出する工程を含む、請求項23に記載の方法。 - 前記第一及び第二の異なる偏光条件下の一方で前記組織部位から散乱される光を受容する工程が、
該組織部位を第一の偏光を有する光で照射する工程、及び
該組織部位から散乱される前記第一の偏光に相補的な第二の偏光を有する光を検出する工程を包含する、請求項23に記載の方法。 - 前記組織部位の画像を得る工程が、
前記第一の偏光条件について受容した光から該組織部位の第一の画像を得る工程、
前記第二の偏光条件について受容した光から該組織部位の第二の画像を得る工程、ならびに
前記第一及び第二の画像の一次結合を実行する工程、
を包含する、請求項23に記載の方法。 - 前記得られた画像でバイオメトリック機能を実行する工程を更に包含する、請求項23に記載の方法。
- 個人に対してバイオメトリック測定を実施する方法であって、該方法は、
単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で、プラテンに対して置かれた該個人の対象とする皮膚部位を照射する工程であって、該複数の異なる光学的条件の少なくとも一つが、該プラテンと外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度の光で該対象とする皮膚部位を照射することを含み、異なる光学的条件の別の条件が該臨界角より小さな角度の光で該対象とする皮膚部位を照射することを含む、工程、及び、
種々の複数の異なる光学的条件の各々について、前記対象とする皮膚部位から散乱された光を別々に受容して、対象とする皮膚部分のマルチスペクトル画像を得る工程を含む方法。 - 前記対象とする皮膚部位の一部が前記プラテンと接触し、
該対象とする皮膚部位から散乱された光を受容する工程が、該対象とする皮膚部位が前記界面と接触する位置と一致する前記臨界角より大きな角度で該対象とする皮膚部位に光が入射する位置から散乱される光を受容して、該対象とする皮膚部位の表面構造の画像を得る工程を包含する、請求項29に記載の方法。 - 前記種々の複数の異なる光学的条件が異なる偏光条件を含む、請求項29に記載の方法。
- 前記種々の複数の異なる光学的条件が照射光の異なる波長を含む、請求項29に記載の方法。
- 前記プラテンが材料の厚さを有し、
前記臨界角より大きな角度の光で前記対象とする皮膚部位を照射する工程が、該材料の厚さ内で全内部反射によって複数回光を反射させた後、該プラテンの界面を通って該皮膚部位上に通過させることを含む、請求項29に記載の方法。 - 前記複数の光学的条件の各々の下で受容される光が、同じ検出器によって受容される、請求項29に記載の方法
- 前記対象とする皮膚部位から散乱される光を受容する工程が、前記複数の異なる光学的条件の少なくとも一方で散乱される光を第一の画像化装置で受容し、該異なる光学的条件の他方の条件下で散乱された光を、該第一の画像化装置とは異なる第二の画像化装置で受容することを含む、請求項29に記載の方法。
- 前記複数の光学的条件の少なくとも一つで散乱される光を受容する工程が、暗視野構成の下で前記光を受容することを含む、請求項35に記載の方法。
- 前記複数の光学的条件の少なくとも一つで散乱される光を受容する工程が、明視野構成の下で前記光を受容することを含む、請求項35に記載の方法。
- 前記対象とする皮膚部位の位置が、前記単一の照射セッションの間、実質的に変化しない、請求項29に記載の方法。
- 対象とする皮膚部位に個人によって配置されるように適合されたプラテン、
照射源、
光検出器、及び
照射源及び前記光検出器と接続されたコントローラを備え、該コントローラは、
単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で該対象とする皮膚部位を照射する指令であって、該複数の異なる光学的条件の少なくとも一つが、該プラテンと外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度の光で該皮膚部位を照射することを含み、該異なる光学的条件の別の条件は、該臨界角より小さな角度の光で該対象とする皮膚部位を照射することを含む、指令;及び、
種々の複数の異なる光学的条件のうちの各々について該対象とする皮膚部位から散乱された後、該光検出器によって受容された光から該対象とする皮膚部位のマルチスペクトル画像を得る指令、
を含む、バイオメトリック測定システム。 - 前記マルチスペクトル画像を得る指令が、前記皮膚部位が前記界面と接触する位置と合致する前記臨界角より大きな角度で前記対象とする皮膚部位に光が入射する位置から散乱された後、前記光検出器によって受容された光から該皮膚部位の表面構造の画像を得る指示を含む、請求項39に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記種々の異なる光学的条件が異なる偏光条件を含む、請求項39に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記種々の異なる光学的条件が照射光の異なる波長を含む、請求項39に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記プラテンが材料の第一の厚さを有し、
該材料の第一の厚さ内で全内部反射によって複数回光を反射させた後に前記界面を通って前記皮膚部位上に通過させることにより、前記対象とする皮膚部位を前記臨界角より大きな角度の光で照射するように前記照射源が配設される、請求項39に記載のバイオメトリック測定システム。 - 前記プラテンが材料の第二の厚さを有し、前記対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光が該厚さを伝搬した後、該対象とする皮膚部位に入射する、請求項43に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記対象とする皮膚部位の表面下から散乱された光がホールを通して前記光検出器に伝搬するように、前記材料の第二の厚さが該光検出器に対向して配置されたホールを含む、請求項44に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記材料の第一及び第二の厚さが、前記外部環境の厚さによって隔てられた、請求項44に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記照射源が、
前記材料の第一の厚さ内に配置された第一の照射源、及び
前記材料の第二の厚さ内に配置された第二の照射源を含む、請求項44に記載のバイオメトリック測定システム。 - 前記照射源が前記材料の第一の厚さ内に配置された照射源を含む、請求項43に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記光検出器が前記臨界角より小さい角度で配向した光軸を含む、請求項39に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記光軸が前記界面に対して実質的に直角に配向した、請求項49に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記コントローラが、前記得られたマルチスペクトル画像及び得られた前記皮膚部位の表面構造の画像でバイオメトリック機能を実行する指令を更に含む、請求項39に記載のバイオメトリック測定システム。
- 前記バイオメトリック機能を実行する指令が、前記個人の同一性を照合する指令を含む、請求項51に記載のバイオメトリック測定システム。
- 請求項39に記載のバイオメトリック測定システムを備える、携帯可能な電子装置。
- 請求項39に記載のバイオメトリック測定システムを備える、回転バー。
- 対象とする組織の生存状態を測定する方法であって、該方法は、
単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で対象とする組織を照射する工程;
該対象とする組織から散乱された光を、該複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容する工程;
該受容した光から該対象とする組織のマルチスペクトル画像を得る工程;及び
該得られたマルチスペクトル画像が生体組織と合致することを確認する工程;
を包含する、方法。 - 前記対象とする組織が個人によって提示され、該方法が、前記得られたマルチスペクトル画像から該個人の同一性を照合する工程を更に包含する、請求項55に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件下で前記対象とする組織を照射する工程が、該対象とする組織を、該異なる光学的条件下で連続的に照射することを含む、請求項55に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件が異なる偏光条件を含む、請求項55に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件が異なる照射角度を含む、請求項55に記載の方法。
- 前記複数の異なる光学的条件が照射光の異なる波長を含む、請求項55に記載の方法。
- 単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で前記対象とする組織を照射する工程が、該対象とする組織を複数の異なる波長の照射で同時に照射する工程を包含し、
該対象とする組織から散乱された光を該複数の異なる光学的条件の各々について別々に受容する工程が、散乱光を濾波して複数の異なる波長に分離する工程を含む、請求項60に記載の方法。 - 複数の異なる光学的条件下で前記対象とする組織を照射する工程が、該対象とする組織を、該異なる光学的条件の各々について第一の偏光を有する光で照射する工程を包含し、
該対象とする組織から散乱された光を受容する工程が、該受容した光を第二の偏光で偏光させる工程を包含し、
該第一の偏光及び第二の偏光が実質的に交差偏光条件を規定する、請求項55に記載の方法。 - 前記第一及び第二の偏光が各々直線偏光である、請求項62に記載の方法。
- 前記第一及び第二の偏光が各々回転偏光である、請求項62に記載の方法。
- 前記対象とする組織から散乱された光を受容する工程が、該対象とする組織の表面下から散乱された光を受容することを含む、請求項55に記載の方法。
- 前記対象とする組織の表面構造の画像を収集する工程を更に包含する、請求項65に記載の方法。
- 前記対象とする組織の表面構造の画像を収集する工程が、前記プラテンと該プラテン外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、該プラテン内からの光で該対象とする組織を照射する工程を包含し、該表面構造は、該プラテンに接触する該対象とする組織の部分に対応する、請求項66に記載の方法。
- 前記対象とする組織の位置は、前記単一の照射セッションの間、実質的に変化しない、請求項55に記載の方法。
- 対象とする組織に配置されるように適合されたプラテン、
該対象とする組織が該プラテン上に置かれたときに該対象とする組織を照射するように配設された照射源、
該対象とする組織から散乱された光を受容するように配設された画像化システム、
該照射源及び該画像化システムと接続されたコントローラを備え、
該コントローラは、
単一の照射セッションの間に、複数の異なる光学的条件下で該対象とする組織を該照射源で照射する指令、
該画像化システムによって該複数の光学的条件の各々について別々に受容された光から該対象とする組織のマルチスペクトル画像を得る指令、及び
該得られたマルチスペクトル画像が生体組織と合致することを確認する指令、
を含む、
生存検出器。 - 前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器を更に備え、
前記画像化システムが、前記対象とする組織から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を備え、
前記複数の異なる光学的条件が、異なる相対的偏光条件を含む、請求項69に記載の生存検出器。 - 前記照射源によって供給される光を偏光するように配設された第一の偏光器を更に備え、
前記画像化システムが、前記対象とする組織から散乱された光を偏光するように配設された第二の偏光器を備え、
該第一の偏光器及び第二の偏光器が、実質的に交差する配置にある、請求項69に記載の生存検出器。 - 前記画像化システムが、複数の分散されたフィルター部材を有するカラーフィルターアレイを備え、各フィルター部材が、制限された数の特定の狭い帯域の波長範囲の一つの光を透過するように適合され、
前記複数の異なる光学的条件が、特定の狭い帯域の波長範囲内の照射光の異なる波長を含む、請求項69に記載の生存検出器。 - 前記複数の異なる光学的条件下で前記対象とする組織を前記照射源で照射する指令が、該対象とする組織を異なる波長で連続的に照射する指令を含む、請求項72に記載の生存検出器。
- 前記コントローラが、
前記プラテンとプラテン外部環境との界面によって規定される臨界角より大きな角度で、プラテン内からの光で前記対象とする組織を照射する指令、及び
前記対象とする組織が前記プラテンと接触する前記プラテンの界面に入射する光から、前記対象とする組織の表面構造の画像を得る指令を更に含む、請求項69に記載の生存検出器。
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