JP2008311213A - 組電池の調整方法、及びコントローラ付き組電池の調整方法 - Google Patents

組電池の調整方法、及びコントローラ付き組電池の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 組電池を構成する複数の二次電池の充電量の差を小さくすることができ、且つ、充電量の調整に伴う組電池を構成する二次電池の電池電圧差の拡大を抑制できる組電池の調整方法を提供する。
【解決手段】 本発明の組電池の調整方法は、第1電池Aをいずれも放電させて、それぞれの第1電池Aの充電量を、第2電池Bの充電量から定められる充電量範囲Xの範囲内にする、または、第2電池Bを互いに等しい電気量だけ充電して、それぞれの第1電池Aの充電量を、充電後の第2電池Bの充電量から定められる充電量範囲Xの範囲内にする第1調整工程(ステップS3)を備えている。さらに、第1調整工程(ステップS3)に続いて、第1電池A及び第2電池Bのいずれをも、等しい電気量だけ放電または充電する第2調整工程(ステップS4)を備えている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、組電池の調整方法、及びコントローラ付き組電池の調整方法に関する。
近年、ポータブル機器や携帯機器などの電源として、また、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源として、様々な二次電池が提案されている。この二次電池を、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源として用いる場合には、高出力が要求されるため、複数の二次電池を電気的に直列に接続して組電池を構成して用いている。
ところで、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源として用いられる組電池は、その使用環境や、組電池を構成しているそれぞれの二次電池の特性差や、二次電池の構成部品の不具合等により、組電池を構成する二次電池の一部が、他の電池に比べて早期に寿命や故障に至ることがある。すると、組電池本来の性能を発揮することができなくなり、これにより、システム全体に異常が生じる虞もあった。このような不具合を解消すべく、他の電池に比べて早期に寿命や故障に至った二次電池を、正常な二次電池に交換することがある。この二次電池の交換方法に関しては、様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−185915号
特許文献1は、複数の二次電池を電気的に直列または並列に接続した組電池について、その一部の交換対象の二次電池を、交換用の新しい二次電池と交換する場合に、交換用の新しい二次電池の充電量を、交換対象でない他の電池(組電池を構成している正常な二次電池)の充電量よりも小さくして交換する方法が開示されている。具体的には、交換用の新しい二次電池の充電量が、交換対象でない他の電池の充電量よりも5〜20%小さくなるように、交換用の新しい二次電池を充電しておく。これにより、組電池の使用により充放電が繰り返し行われると、交換した新しい二次電池と他の電池との充電量(充電されている電気量)の差が小さくなるので、組電池を構成する二次電池の充電量を同等にできると記載されている。従って、組電池の性能を最大限に発揮させることができると記載されている。
ところで、組電池を電気自動車やハイブリッド自動車などに搭載する場合、組電池を構成する各二次電池の電池電圧(起電力)や温度などを検知し、これらの値に基づいて充電量(充電されている電気量)を推定し、充電量が異常な二次電池の存在を監視する電池コントローラと組み合わせた、コントローラ付き組電池として搭載することがある。このコントローラ付き組電池に使用する組電池として、特許文献1の方法に基づいて二次電池を交換した組電池を用いると、電池コントローラにおいて、二次電池の充電量の異常が検出されてしまう虞があった。
例えば、電池交換した時点で、交換した新しい二次電池の充電量が、他の電池の充電量に比べて小さ過ぎると、コントローラ付き組電池をハイブリッド自動車等に搭載した時点で、充電量の異常が検出されてしまう虞がある。これは、交換した新しい二次電池が、他の電池に比べて最大で20%も充電量が小さくされているため、他の電池に比べて電池電圧が小さくなりすぎている場合があるからである。
また、交換した新しい二次電池は、交換対象でない他の古い二次電池に比べて、充放電
特性が良好であるため、長期にわたる組電池の使用により充放電が繰り返し行われると、交換した新しい二次電池の充電量が他の二次電池の充電量に比べて大きくなることがある。すると、電池コントローラにおいて、交換した新しい二次電池の充電量が、他の電池の充電量に比べて大きくなりすぎていると判断され、充電量の異常が検出されてしまう場合がある。
このように、組電池を構成する二次電池の一部に、他の二次電池に比べて充電量が大きくなり過ぎた二次電池が含まれている場合には、例えば、この二次電池を放電させて、その充電量を他の二次電池の充電量に近づけるのが好ましい。これにより、組電池の性能を十分に発揮させることが可能となるからである。しかしながら、このようにして充電量を調整すると、充電量では問題なくなるが、今度は、放電させた二次電池の電池電圧の大きさが、他の二次電池の電池電圧に比べて小さくなりすぎてしまい(電池電圧差が正常範囲を超えてしまい)、電池コントローラにおいて、電池電圧が異常と判断されたり、電池電圧に基づいて推定された充電量が異常と判断されてしまう虞があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、組電池を構成する複数の二次電池の充電量の差を小さくすることができ、且つ、充電量の調整に伴う組電池を構成する二次電池の電池電圧差の拡大を抑制できる組電池の調整方法を提供することを目的とする。
その解決手段は、組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、充電量が大きい、1または複数の第1電池と、上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする組電池の調整方法であって、上記1または複数の第1電池をいずれも放電させて、それぞれの上記第1電池の充電量を、上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内にする、または、上記1または複数の上記第2電池を互いに等しい電気量だけ充電して、それぞれの上記第1電池の充電量を、充電後の上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第1調整工程と、上記第1調整工程に続いて、上記第1電池及び上記第2電池のいずれをも、等しい電気量だけ放電または充電する第2調整工程と、を備える組電池の調整方法である。
本発明の調整方法では、第1調整工程において、1または複数の第1電池をいずれも放電させて、それぞれの第1電池の充電量を、第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする。または、1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ充電することで、第1電池の充電量をそれぞれ、充電後の第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする。
ここで、第2電池の充電量から定められる充電量範囲としては、例えば、調整前のあるいは調整後の各第2電池の充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲が挙げられる。また、調整前のあるいは調整後の各第2電池の充電量の平均値(中央値、最頻値など)を中心として、その上下所定の幅を有する範囲が挙げられる。また、調整前あるいは調整後の第2電池の充電量の最小値を下限とした、または最大値を上限とした、所定の幅を有する範囲も挙げられる。なお、所定の幅の範囲を設定する場合、この組電池を用いたコントローラ付き組電池において、組電池を構成する各二次電池に許容される充電量の最大差(最も小さい充電量と最も大きい充電量との差の許容範囲)と同じ大きさ、または、これより小さな範囲とするのが好ましい。
従って、本発明の第1調整工程を行えば、組電池をなす第1電池と第2電池との充電量の差を小さくする調整ができる。
ところが、第1調整工程において、第1電池を放電させることにより、または、第2電池を充電することにより、第1電池と第2電池との電池電圧の差が拡大してしまう。これは、一般に、二次電池は、急速に放電または充電をすると、電池電圧が一時的に大きく低下または上昇し、その後徐々に戻る性質を有しているためである。
このため、第1調整工程のみを行った直後の組電池を、例えば、組電池を構成するそれぞれの二次電池の電池電圧を検知して、電池電圧に基づく特性値(電池電圧等から推定した充電量など)の異常を検出する電池コントローラを有するコントローラ付き組電池に用いた場合には、電池電圧の差が大きいために特性値(充電量など)が異常と判断されてしまうことがある。すなわち、上述の第1調整工程で、充電量を調整してもなお、当該組電池を適切に使用することができない場合がある。
なお、急速な放電または充電により一時的に大きく低下または上昇した電池電圧は、その後、徐々に戻ってゆく。このため、第1電池を放電した後、または、第2電池を充電した後、これらの電池を数時間乃至数日間放置すれば、電池電圧の差が低減するので、上述の不具合を防止できるが、これでは作業効率が悪い。また、組電池(コントローラ付き組電池)、及びこれを搭載した車両等を速やかに使用したい場合に、その要求に応えることができない。
しかしながら、本発明の調整方法では、第1調整工程に続いて、第2調整工程において、第1電池及び第2電池のいずれをも、すなわち、組電池を構成する全ての二次電池を、等しい電気量だけ放電または充電する。これにより、第1電池と第2電池との電池電圧差を小さくすることができる。
これは、第1調整工程で放電させていない第2電池は、第2調整工程での放電により大幅に電池電圧が低下する一方、第1調整工程で既に放電させている第1電池は、第2調整工程で再び放電させても、第2電池に比べて電圧の低下量が小さいからである。
あるいは、これとは反対に、第1調整工程で充電を行っていない第1電池は、第2調整工程での充電により大幅に電池電圧が上昇する一方、第1調整工程で既に充電している第2電池は、第2調整工程において再び充電しても、第1電池に比べて電圧の上昇量が小さいからである。
しかも、第2調整工程においては、第1電池及び第2電池のいずれをも等しい電気量だけ放電または充電するので、第1調整工程において調整した第1電池と第2電池との充電量の差異を、この第2調整工程で拡げてしまうことがない。
このように、本発明の調整方法によれば、第1調整工程において第1電池と第2電池との充電量の差を小さくし、第2調整工程において第1電池と第2電池との電池電圧差を小さくすることができる。従って、その後、当該組電池を上述の電池コントローラと組み合わせてコントローラ付き組電池とした場合に、電池電圧に基づく特性値(充電量など)の異常が検出されるがことなく、当該組電池を適切に使用することができるようになる。しかも、本発明の調整方法によれば、二次電池の電池電圧差を低減するために長時間放置する必要がないため、短時間で組電池の調整を完了させることができる。
なお、調整前の組電池を構成する各二次電池の充電量は、例えば、この組電池が組み付けられて使用されていたコントローラ付き組電池の電池コントローラで算出(推定)された充電量のデータを取得することで、把握することができる。
また、第1電池としては、例えば、過去に交換されたことにより、他の電池(第2電池)に比べて使用期間の短い(新しい)二次電池であって、充放電の繰り返しに伴い、他の電池に比べて充電量が大きくなっている二次電池を挙げることができる。また、他の電池(第2電池)に比べて使用中に晒される環境温度が低いなどために、他の電池に比べて劣化が小さく、充電量が大きくなっている二次電池(例えば、複数の二次電池を列置してなる組電池のうち、冷却されやすい両端付近に位置する二次電池)を挙げることもできる。
また、第1調整工程では、第1電池が複数ある場合には、これらを一斉に等しい電気量だけ放電させても良いし、それぞれを個別に(等しい電気量または異なる電気量)放電させても良い。また、複数の第1電池の一部を個別に、他を一斉に(等しい電気量または異なる電気量)放電させても良い。
同様に、第2電池が複数ある場合には、これらの充電についても、それぞれを等しい電気量だけ充電すれば良く、一斉に充電しても良いし、それぞれを個別に充電しても良い。また、複数の第2電池の一部を個別に、他を一斉に充電しても良い。
さらに、上記の組電池の調整方法であって、前記第1調整工程は、前記1または複数の第1電池のうち少なくともいずれかの充電量と、前記第2電池のうち最も充電量の小さなものの充電量とを等しくする組電池の調整方法とすると良い。
充電量が大きくなっていた第1電池は、第2電池に比べて、使用期間が短く劣化の程度が小さい等の性質を有しているため、上述のようにして充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、再び第2電池よりも充電量が大きくなることが多い。そこで、本発明の調整方法では、第1調整工程において、第1電池のうち少なくともいずれかの充電量と、第2電池のうち最も充電量の小さな二次電池の充電量とを等しくすることにした。これにより、少なくともその第1電池については、その後の使用(充放電)により、再びいずれの第2電池よりも充電量が大きくなってしまうまでの時間を、長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池を適正に使用することができる。
他の解決手段は、組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、充電量が大きい、1または複数の第1電池と、上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする組電池の調整方法であって、上記1または複数の第2電池をいずれも充電して、それぞれの上記第2電池の充電量を、上記第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内にする、または、上記1または複数の上記第1電池を互いに等しい電気量だけ放電させて、それぞれの上記第2電池の充電量を、放電後の上記第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第1調整工程と、上記第1調整工程に続いて、上記第1電池及び上記第2電池のいずれをも、等しい電気量だけ放電または充電する第2調整工程と、を備える組電池の調整方法である。
本発明の調整方法では、第1調整工程において、1または複数の第2電池をいずれも充電して、それぞれの第2電池の充電量を、第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内にする。または、1または複数の第1電池を互いに等しい電気量だけ放電させて、それぞれの第2電池の充電量を、放電後の第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内にする。
ここで、第1電池の充電量から定められる充電量範囲としては、例えば、調整前のあるいは調整後の各第1電池の充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲が挙げられる。また、調整前のあるいは調整後の各第1電池の充電量の平均値(中央値、最頻値など)を中心として、その上下所定の幅を有する範囲が挙げられる。また、調整前あるいは調整後の第1電池の充電量の最小値を下限とした、または最大値を上限とした、所定の幅を有する範囲も挙げられる。なお、所定の幅の範囲を設定する場合、この組電池を用いたコントローラ付き組電池において、組電池を構成する各二次電池に許容される充電量の最大差(最も小さい充電量と最も大きい充電量との差の許容範囲)と同じ大きさ、または、これより小さな範囲とするのが好ましい。
従って、本発明の第1調整工程を行えば、組電池をなす第1電池と第2電池との充電量の差を小さくする調整ができる。
ところが、第1調整工程において、第2電池を充電することにより、または、第1電池を放電させることにより、第1電池と第2電池との電池電圧の差がむしろ拡大してしまう。
これに対し、本発明の調整方法では、第1調整工程に続いて、第2調整工程において、第1電池及び第2電池のいずれをも、すなわち、組電池を構成する全ての二次電池を、等しい電気量だけ放電または充電する。これにより、第1電池と第2電池との電池電圧の差を小さくすることができる。しかも、第2調整工程においては、第1電池及び第2電池のいずれをも等しい電気量だけ放電または充電するので、第1調整工程において調整した第1電池と第2電池との充電量の差異を、この第2調整工程で拡げてしまうことがない。
このように、本発明の調整方法によれば、第1調整工程において第1電池と第2電池との充電量の差を小さくし、第2調整工程において第1電池と第2電池との電池電圧差を小さくすることができる。従って、その後、当該組電池を前述の電池コントローラと組み合わせてコントローラ付き組電池とした場合に、電池電圧に基づく特性値(充電量など)の異常が検出されることがなく、当該組電池を適切に使用することができるようになる。しかも、本発明の調整方法によれば、二次電池の電池電圧差を低減するために長時間放置する必要がないため、短時間で組電池の調整を完了させることができる。
なお、第1調整工程では、第2電池が複数ある場合、これを一斉に等しい電気量だけ充電しても良いし、それぞれを個別に(等しい電気量または異なる電気量)充電しても良いし、一部を個別に他を一斉に(等しい電気量または異なる電気量)充電しても良い。同様に、複数の第1電池の放電については、それぞれを等しい電気量だけ放電させれば良く、これらを一斉に放電させても良いし、それぞれを個別に放電させても良いし、一部を個別に他を一斉に放電させても良い。
さらに、上記の組電池の調整方法であって、前記第1調整工程は、前記1または複数の第2電池のうち少なくともいずれかの充電量と、前記第1電池のうち最も充電量の大きなものの充電量とを等しくする組電池の調整方法とすると良い。
充電量が小さくなっていた第2電池は、第1電池に比べて、劣化の程度が大きい等の性質を有しているため、充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、再び第1電池よりも充電量が小さくなることが多い。そこで、本発明の調整方法では、第1調整工程において、第2電池のうち少なくともいずれかの充電量と、第1電池のうち最も充電量の大きなものの充電量とを等しくすることにした。これにより、少なくともその第2電池については、その後の使用(充放電)により、再び他の二次電池(第2電池)のいずれもより充電量が小さくなってしまうまでの時間を、長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池を適正に使用することができる。
他の解決手段は、組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、充電量が大きい、1または複数の第1電池と、上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする組電池の調整方法であって、上記1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ放電させる第2電池の調整工程と、上記1または複数の第1電池を、いずれも放電させる第1電池の調整工程であって、上記第1電池の充電量を、それぞれ上記第2電池の調整工程で放電させた後の上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第1電池の調整工程と、を備える組電池の調整方法である。
本発明の調整方法は、1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ放電させる第2電池の調整工程と、1または複数の第1電池をいずれも放電させて、第1電池の充電量を、それぞれ第2電池の調整工程で放電させた後の第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第1電池の調整工程と、を備えている。このように、第1電池及び第2電池(組電池を構成する全ての二次電池)のいずれについても放電させると共に、第1電池の充電量を所定の充電量範囲内に収めることで、第1電池と第2電池との充電量の差を小さくすることができ、且つ、充電量の調整に伴う第1電池と第2電池との電池電圧差の拡大を抑制することができる。
なお、第1電池の調整工程と第2電池の調整工程とは、この順序で行っても良いし、逆の順序で行っても良いし、同時に独立して別々に行っても良い。
但し、第1電池の調整工程を、第2電池の調整工程よりも先に、または同時に行う場合には、第2電池の調整工程で予定している第2電池の放電の電気量を考慮して、それぞれの第1電池の放電電気量(目標とする充電量)を設定すると良い。
他の解決手段は、組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、充電量が大きい、1または複数の第1電池と、上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする組電池の調整方法であって、上記1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ充電する第2電池の調整工程と、上記1または複数の第1電池を、いずれも充電する第1電池の調整工程であって、上記第1電池の充電量を、それぞれ上記第2電池の調整工程で充電した後の上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第1電池の調整工程と、を備える組電池の調整方法である。
本発明の調整方法は、1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ充電する第2電池の調整工程と、1または複数の第1電池をいずれも充電して、第1電池の充電量を、それぞれ、第2電池の調整工程で充電した後の第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第1電池の調整工程と、を備えている。このように、第1電池及び第2電池(組電池を構成する全ての二次電池)のいずれについても充電すると共に、第1電池の充電量を所定の充電量範囲内に収めることで、第1電池と第2電池との充電量の差を小さくすることができ、且つ、充電量の調整に伴う第1電池と第2電池との電池電圧差の拡大を抑制することができる。
なお、第1電池の調整工程と第2電池の調整工程とは、この順序で行っても良いし、逆の順序で行っても良いし、同時に独立して別々に行っても良い。
但し、第1電池の調整工程を、第2電池の調整工程よりも先に、または同時に行う場合には、第2電池の調整工程で予定している第2電池の充電電気量を考慮して、それぞれの第1電池の充電電気量(目標とする充電量)を設定すると良い。
さらに、上記いずれかの組電池の調整方法であって、前記第1電池の調整工程は、前記第1電池のうち少なくともいずれかの充電量を、前記第2電池の調整工程で放電させた後または充電した後の前記第2電池のうち、最も充電量の小さなものの充電量と等しくする組電池の調整方法とすると良い。
充電量が大きくなっていた第1電池は、第2電池に比べて、使用期間が短く劣化の程度が小さい等の性質を有しているため、上述のようにして充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、再び第2電池よりも充電量が大きくなることが多い。そこで、本発明の調整方法では、第1電池の調整工程において、第1電池のうち少なくともいずれかの充電量を、第2電池の調整工程で放電させた後または充電した後の第2電池のうち、最も充電量の小さなものの充電量と等しくすることにした。これにより、少なくともその第1電池については、その後の使用(充放電)により、再び第2電池のいずれもより充電量が大きくなってしまうまでの時間を、長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池を適正に使用することができる。
また、組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、充電量が大きい、1または複数の第1電池と、上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする組電池の調整方法であって、上記1または複数の第1電池を互いに等しい電気量だけ放電させる第1電池の調整工程と、上記1または複数の第2電池を、いずれも放電させる第2電池の調整工程であって、上記第2電池の充電量を、上記第1電池の調整工程での放電後の上記第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第2電池の調整工程と、を備える組電池の調整方法が好ましい。
この調整方法は、1または複数の第1電池を互いに等しい電気量だけ放電させる第1電池の調整工程と、1または複数の第2電池をいずれも放電させて、第2電池の充電量を、第1電池の調整工程での放電後の第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第2電池の調整工程と、を備えている。このように、第1電池及び第2電池(組電池を構成する全ての二次電池)のいずれについても放電させると共に、第2電池の充電量を所定の充電量範囲内に収めることで、第1電池と第2電池との充電量の差を小さくすることができ、且つ、充電量の調整に伴う第1電池と第2電池との電池電圧差の拡大を抑制することができる。
なお、第1電池の調整工程と第2電池の調整工程とは、この順序で行っても良いし、逆の順序で行っても良いし、同時に独立して別々に行っても良い。
但し、第2電池の調整工程を、第1電池の調整工程よりも先に、または同時に行う場合には、第1電池の調整工程で予定している第1電池の放電電気量を考慮して、それぞれの第2電池の放電電気量(目標とする充電量)を設定すると良い。
また、組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、充電量が大きい、1または複数の第1電池と、上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする組電池の調整方法であって、上記1または複数の第1電池を互いに等しい電気量だけ充電する第1電池の調整工程と、上記1または複数の第2電池を、いずれも充電する第2電池の調整工程であって、上記第2電池の充電量を、上記第1電池の調整工程での充電後の上記第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第2電池の調整工程と、を備える組電池の調整方法が好ましい。
この調整方法は、1または複数の第1電池を互いに等しい電気量だけ充電する第1電池の調整工程と、1または複数の第2電池をいずれも充電して、第2電池の充電量を、第1電池の調整工程での充電後の第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする第2電池の調整工程と、を備えている。このように、第1電池及び第2電池(組電池を構成する全ての二次電池)のいずれについても充電すると共に、第2電池の充電量を所定の充電量範囲内に収めることで、第1電池と第2電池との充電量の差を小さくすることができ、且つ、充電量の調整に伴う第1電池と第2電池との電池電圧差の拡大を抑制することができる。
なお、第1電池の調整工程と第2電池の調整工程とは、この順序で行っても良いし、逆の順序で行っても良いし、同時に独立して別々に行っても良い。
但し、第2電池の調整工程を、第1電池の調整工程よりも先に、または同時に行う場合は、第1電池の調整工程で予定している第1電池の充電電気量を考慮して、それぞれの第2電池の充電電気量(目標とする充電量)を設定すると良い。
さらに、上記いずれかの組電池の調整方法であって、前記第2電池の調整工程は、前記第2電池のうち少なくともいずれかの充電量を、前記第1電池の調整工程で放電させた後または充電した後の前記第1電池のうち、最も充電量の大きなものの充電量と等しくする組電池の調整方法とするのが好ましい。
充電量が小さくなっていた第2電池は、前述のように充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、再び第1電池よりも充電量が小さくなることが多い。そこで、本発明の調整方法では、第2電池の調整工程において、第2電池のうち少なくともいずれかの充電量を、第1電池の調整工程で放電させた後または充電した後の第1電池のうち、最も充電量の大きなものの充電量と等しくすることにした。これにより、少なくともその第2電池については、その後の使用(充放電)により、再びいずれの第1電池よりも充電量が大きくなってしまうまでの時間を、長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池を適正に使用することができる。
他の解決手段は、複数の二次電池を電気的に接続してなる組電池と、上記複数の二次電池の各電池電圧に基づいて各充電量を推定し、この推定された各充電量に基づいて、上記複数の二次電池の異常を検出する電池コントローラと、を備えるコントローラ付き組電池の調整方法であって、上記電池コントローラで推定された上記複数の二次電池の各充電量を、前記調整前の充電量とし、上記複数の二次電池を前記第1電池と前記第2電池とに分けて、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の調整方法により、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくするコントローラ付き組電池の調整方法である。
本発明のコントローラ付き組電池の調整方法では、電池コントローラで推定された組電池を構成する複数の二次電池の各充電量を、調整前の充電量とし、組電池を構成する複数の二次電池を、第1電池と第2電池とに分ける。そして、前述のいずれかの調整方法により、組電池をなす第1電池と第2電池との充電量の差を小さくする。すなわち、前述のいずれかの第1調整工程及び第2調整工程を行う、または、前述のいずれかの第1電池の調整工程及び第2電池の調整工程を行う。これにより、第1電池と第2電池との充電量の差を小さくすることができる上、充電量の調整に伴う第1電池と第2電池との電池電圧差の拡大を抑制することができる。従って、調整直後にコントローラ付き組電池を使用しても、電池コントローラで推定される各二次電池の充電量に大きな差が生じることがないので、充電量の異常が検出されることなく、適切に使用することができる。
(実施例1)
次に、本発明の実施例1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施例1にかかるコントローラ付き組電池50について説明する。コントローラ付き組電池50は、図1に示すように、組電池20と、電池コントローラ30とを有している。このうち、組電池20は、10ヶの二次電池(二次電池1〜10、図2参照)が、図示しない接続部材により、電気的に直列に接続されてなる。なお、二次電池1〜10は、図示していないが、それぞれ、6つの単電池が直列に接続された電池モジュールを構成している。
また、電池コントローラ30は、公知の電池コントローラ(例えば、特開2006−79961参照)であり、ROM31、CPU32、RAM33等を有している。この電池コントローラ30は、図1に示すように、組電池20を構成する二次電池1〜10の電池電圧V1〜V10、電池温度T1〜T10、電流値I(本実施例1では、二次電池1〜10が直列接続されているため、各二次電池を流れる電流値は等しい)等を検知する。さらに、これらの値に基づいて、二次電池1〜10のそれぞれの充電量(充電されている電気量)を推定し、この推定された充電量(以下、推定充電量ともいう)に基づいて、充電量の異常を検出する。具体的には、例えば、二次電池1〜10にかかる推定充電量のうち、最も小さい充電量と最も大きい充電量との最大差が許容範囲(例えば、0.2Ah)を超えている場合に、充電量の異常と判定する。
なお、電池コントローラ30で推定された二次電池1〜10の推定充電量のデータは、例えば、図1に示すように、公知のデータモニタ60を用いて、電池コントローラ30から取得することにより、外部からも把握することができる。
また、本実施例1のコントローラ付き組電池50は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車などに搭載され、これらの電源として利用される。
本実施例1では、組電池20を構成する二次電池1〜10のうち、二次電池8のみが、他の二次電池に比べて新しいため、劣化の程度が小さくなっているものを例示している。このような組電池20では、使用により充放電を繰り返す間に、図4に示すように、二次電池8の充電量が、他の二次電池の充電量に比べて大きくなりすぎて、充電量の異常と判定されてしまうことがある。
なお、図4は、二次電池1〜10の電池電圧V1〜V10に基づいて、電池コントローラ30で推定された二次電池1〜10の推定充電量を示したグラフである。また、図3は、電池コントローラ30で検知された、二次電池1〜10の電池電圧V1〜V10をそれぞれ示したグラフである。なお、図3及び図4に示すグラフの横軸に記載している数字1〜10は、ぞれぞれ、二次電池1〜10を表している。
電池コントローラ30は、二次電池1〜10の推定充電量Qのうち、最も大きな最大推定充電量Qmax(本実施例1では、二次電池8の充電量)と最も小さな最小推定充電量Qmin(本実施例1では、二次電池5,6の充電量)との差(最大差)ΔQを算出する。そして、最大差ΔQが許容範囲を超えている場合には、充電量が異常であると判定し、図1に示すように、異常信号ESを、ハイブリッド自動車等の各種制御を行うコントロールユニット70に向けて送信する。これを受け、コントロールユニット70は、運転者等に向けて警報等を発する。
このように、充電量の異常が検出された場合、本実施例1では、次のようにして、充電量を調整する。図5は、実施例1にかかる組電池20の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、図1に示すように、データモニタ60を用いて、電池コントローラ30から、組電池20を構成する二次電池1〜10の推定充電量Q(図4参照)をそれぞれ取得する。次いで、ステップS2に進み、取得した二次電池1〜10の推定充電量Qの大小に応じて、二次電池1〜10を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例1では、相対的に充電量が大きい二次電池8を第1電池A、これよりも充電量が小さい二次電池1〜7,9,10を第2電池Bとしている。
(第1調整工程)
次に、ステップS3(図5参照)に進み、第1電池A(二次電池8)を放電させて、第1電池Aの充電量を、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の充電量から定められる充電量範囲X(本実施例1では、第2電池Bの充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲とした、図6参照)の範囲内にする。本実施例1では、図6に示すように、第1電池A(二次電池8)をΔQだけ放電させて、第1調整工程後の第1電池Aの充電量を、第2電池Bのうち最も充電量の小さい二次電池5,6の充電量QFmin(=Qmin)と等しくした。なお、充電量範囲Xは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。
具体的には、図2に示すように、公知の定電流充放電装置80を用意し、その第1端子81を第1電池A(二次電池8)の正極端子8bに接続し、第2端子82を第1電池A(二次電池8)の負極端子8cに接続した状態で、定電流放電を行った。前述のように、放電量は、第1調整工程前の第1電池Aの充電量Qmaxから、第2電池Bのうち最も充電量の小さい二次電池5,6の充電量Qminを差し引いたΔQ(図6参照)とした。これにより、第1調整工程後の二次電池1〜10について見ると、図6に示すように、充電量QFの最大差ΔQFは、第1調整工程前にかかる第2電池Bの充電量の最大差と等しくなり、第1調整工程前のΔQに比べて小さくすることができる。すなわち、第1電池A(二次電池8)と第2電池B(二次電池1〜7,9,10)との充電量の差を小さくすることができる。
ところが、上述の第1調整工程によって第1電池A(二次電池8)のみを放電させると、第1電池A(二次電池8)の電池電圧V8が一時的に大きく低下する。このため、図7に示すように、第1調整工程後の二次電池1〜10の最大電池電圧差ΔVJ(第1電池Aである二次電池8と、第2電池Bのうち最も電池電圧の高い二次電池1,10との電池電圧差)が、第1調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなってしまうことがある。
このため、第1調整工程のみを終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30では、これらの電池電圧V1〜V10(図7参照)に基づいて、推定充電量QJを算出する。すると、電池コントローラ30では、図8に示すように、第1調整工程後の第1電池A(二次電池8)の推定充電量QJを、第1電池A(二次電池8)の充電量QFmin(図6参照)よりもはるかに小さな値QJminと推定してしまう。
すると、電池コントローラ30では、第1調整工程後の二次電池1〜10の推定充電量QJのうち、最大推定充電量QJmax(二次電池1,10の充電量)と最小推定充電量QJmin(二次電池8の充電量)との差(最大差)ΔQJを算出し、この最大差ΔQJが許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定してしまう。このため、第1調整工程により、二次電池1〜10の充電量QFの最大差ΔQF(図6参照)を、電池コントローラ30の許容範囲内(例えば0.2Ah以内)に収めたにも拘わらず、コントローラ付き組電池50を適正に使用することができないことになる。
但し、第1調整工程で第1電池A(二次電池8)を放電させた後、長時間(例えば、数日間)放置すれば、一時的に低下した第1電池A(二次電池8)の電池電圧V8は回復する。従って、その後に、コントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すれば、電池コントローラ30で異常判定されることはない。しかしながら、これでは作業効率が悪く、また、コントローラ付き組電池50をできる限り早く使用したい場合に、その要求に応えることができない。
これに対し、本実施例1では、第1調整工程に続いて、次述する第2調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池50を使用することを可能としている。
(第2調整工程)
すなわち、ステップS3に続き、ステップS4(図5参照)に進み、第1電池A及び第2電池Bのいずれも(すなわち、組電池20を構成するすべての二次電池1〜10)を、図9に示すように、等しい電気量ΔQHだけ放電させる。具体的には、例えば、二次電池1〜10を互いに直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、二次電池1〜10を一斉に放電させる。
これにより、二次電池1〜10の充電量は、それぞれΔQHだけ低下するが、第2調整工程後の二次電池1〜10の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの充電量差)は、第2調整工程前の充電量QFの最大差ΔQFから変動することがない(図9参照)。
一方、図10に示すように、第2調整工程後の二次電池1〜10の最大電池電圧差を、ΔVJからΔVKにまで小さくすることができる。これは、第2調整工程における放電により、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の電池電圧(V1〜V7,V9,V10)は大きく低下するが、第1調整工程で既に放電させた第1電池A(二次電池8)は、第2調整工程において再び放電させても、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)に比べて電池電圧の低下量が小さくなるからである。
従って、第1,第2調整工程を終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図10参照)に基づいて、二次電池1〜10の推定充電量QKが算出される(図11参照)。
この推定充電量QKについて見ると、最大推定充電量QKmax(二次電池1,10の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池8の推定充電量)との最大差ΔQKを、第2調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJ(図8参照)に比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図4参照)よりも小さくできるので、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。
従って、第2調整後の組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池20を適切に使用することができるようになる。
しかも、本実施例1の調整方法では、第1調整工程後の二次電池1〜10の電池電圧差ΔVJを低減するために、長時間放置する必要がないため、短時間で組電池20の調整を完了させることができる。
ところで、第1電池A(二次電池8)は、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)との特性の違いから、上述のようにして充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、第2電池に比べて充電量が徐々に増加する傾向にあるので、再び第2電池Bよりも充電量が大きくなる場合がある。
そこで、本実施例1の調整方法では、第1調整工程において、第1電池A(二次電池8)の充電量を、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)のうち最も充電量の小さな二次電池5,6の充電量QFminと等しくした(図6参照)。このようにすることで、第1電池A(二次電池8)が、その後の使用(充放電)により、再びいずれの第2電池B(二次電池1〜7,9,10)よりも充電量が大きくなるまで、すなわち、推定充電量Qが再び図4に示す状態になるまでの時間を、より長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池20を適正に使用することができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例2は、実施例1と比較して、組電池の調整方法のみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、その他の部分については説明を省略または簡略化する。
図12は、実施例2にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、実施例1と同様に、ステップS1において、組電池20を構成する二次電池1〜10の推定充電量(図4参照)をそれぞれ取得する。次いで、ステップS2に進み、取得した二次電池1〜10の推定充電量の大小に応じて、二次電池1〜10を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例2でも、実施例1と同様に、二次電池8を第1電池A、二次電池1〜7,9,10を第2電池Bとしている。
(第1電池の調整工程)
次に、ステップT3(図12参照)に進み、第1電池A(二次電池8)を放電させて、第1電池Aの充電量を、後の第2電池の調整工程での放電後の第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の充電量から定められる充電量範囲Y(放電後の第2電池Bの充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲、図16参照)の範囲内とする。本実施例2では、第2電池の調整工程後の第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の充電量QG(図16参照)のうち、最も充電量が小さくなる二次電池5,6の充電量QGmin(図16参照)と等しくなるように、第1電池Aの放電電気量を設定し、図13に示すように、第1電池Aの充電量がQFmin(=QGmin)になるまで放電させた。
なお、充電量範囲Yは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。
このとき、第1電池A(二次電池8)の電池電圧は大きく低下し、図14に示すように、第1電池Aと第2電池Bとの最大電池電圧差ΔVJが、第1電池の調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなってしまうことがある。このため、第1電池の調整工程のみを終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、推定充電量QJの最大差ΔQJ(図15参照)が許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定されてしまう。従って、この状態では、コントローラ付き組電池50を適正に使用することができない。しかしながら、第1電池の調整工程に続いて、次述する第2電池の調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池50を使用することを可能としている。
(第2電池の調整工程)
すなわち、ステップT3に続いて、ステップT4(図12参照)に進み、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を、互いに等しい電気量だけ放電させて、図16に示すように、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)のうち最も充電量が小さい二次電池5,6の充電量を、第1電池A(二次電池8)の充電量と等しくする。これにより、第2電池の調整工程後の最小充電量QGminを、第2電池の調整工程前の最小充電量QFminから変動させることなく、第2電池の調整工程後の最大充電量QGmaxを、第2電池の調整工程前の最大充電量QFmax(図13参照)よりも小さくすることができる。従って、第2電池の調整工程前の充電量QFの最大差ΔQFよりも、第2電池の調整工程後の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの差)を小さくすることができる。すなわち、第1電池A(二次電池8)と第2電池B(二次電池1〜7,9,10)との充電量の差を小さくすることができる。
しかも、このとき、第1電池A(二次電池8)の電池電圧は変動しないが、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の電池電圧は大きく低下するので、図17に示すように、二次電池1〜10の最大電池電圧差ΔVKを、第2電池の調整工程前の最大電池電圧差ΔVJから大幅に縮小させることができる。
従って、第1電池の調整工程及び第2電池の調整工程を終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図17参照)に基づいて、二次電池1〜10の推定充電量QKが算出される(図18参照)。
この推定充電量QKについて見ると、図18に示すように、最大推定充電量QKmax(二次電池1,10の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池8の推定充電量)との最大差ΔQKを、第2電池の調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJに比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図4参照)よりも小さくできるので、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。従って、第2調整後の組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池20を適切に使用することができるようになる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例3は、実施例1と比較して、組電池の調整方法のみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、その他の部分については説明を省略または簡略化する。
図19は、実施例3にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、実施例1と同様に、ステップS1において、組電池20を構成する二次電池1〜10の推定充電量(図4参照)をそれぞれ取得する。次いで、ステップS2に進み、取得した二次電池1〜10の推定充電量の大小に応じて、二次電池1〜10を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例2でも、実施例1と同様に、二次電池8を第1電池A、二次電池1〜7,9,10を第2電池Bとしている。
(第2電池の調整工程)
次に、ステップU3(図19参照)に進み、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を互いに等しい電気量だけ充電して、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)のうち最も充電量が小さい二次電池5,6の充電量を、第1電池A(二次電池8)の充電量QFmin(図20参照)よりも大きくした。
このとき、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の電池電圧はいずれも大きく上昇し、図21に示すように、第1電池Aと第2電池Bとの最大電池電圧差ΔVJが、第2電池の調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなることがある。このため、第2電池の調整工程のみを終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、推定充電量QJの最大差ΔQJ(図22参照)が許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定されてしまう。従って、この状態では、コントローラ付き組電池50を適正に使用することができない。しかしながら、第2電池の調整工程に続いて、次述する第1電池の調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池50を使用することを可能としている。
(第1電池の調整工程)
すなわち、ステップU3に続いて、ステップU4(図19参照)に進み、第1電池A(二次電池8)を充電して、第1電池Aの充電量を、第2電池の調整工程で充電した後の第2電池Bの充電量QGから定められる充電量範囲Y(充電後の第2電池Bの充電量QGのうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲、図23参照)の範囲内とする。本実施例3では、図23に示すように、第1電池A(二次電池8)の充電量を、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)のうち最も充電量が小さい二次電池5,6の充電量と等しくした。なお、充電量範囲Yは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。
これにより、第1電池の調整工程後の最大充電量QGmaxを、第1電池の調整工程前のQFmaxから変動させることなく、第1電池の調整工程後の最小充電量QGminを、第1電池の調整工程前のQFminより大きくすることができる。従って、第1電池の調整工程前の二次電池1〜10の充電量QFの最大差ΔQFよりも、第1電池の調整工程後の二次電池1〜10の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの差)を小さくすることができる。すなわち、第1電池A(二次電池8)と第2電池B(二次電池1〜7,9,10)との充電量の差を小さくすることができる。
しかも、このとき、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の電池電圧は変動しないが、第1電池A(二次電池8)の電池電圧は大きく上昇するので、図24に示すように、二次電池1〜10の最大電池電圧差ΔVKを、第1電池の調整工程前の最大電池電圧差ΔVJから大幅に縮小させることができる。
従って、第2電池の調整工程及び第1電池の調整工程を終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図24参照)に基づいて、二次電池1〜10の推定充電量QKが算出される(図25参照)。
この推定充電量QKについて見ると、図25に示すように、最大推定充電量QKmax(二次電池1,10の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池8の推定充電量)との最大差ΔQKを、第1電池の調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJに比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図4参照)よりも小さくできるので、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。従って、第1電池の調整工程後の組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池20を適切に使用することができるようになる。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例4は、実施例1と比較して、組電池を構成する二次電池、及びその調整方法のみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、その他の部分については説明を省略または簡略化する。
本実施例4のコントローラ付き組電池150は、図1に示すように、二次電池101〜110が互いに直列に接続されてなる組電池120と、実施例1と同等の電池コントローラ30とを有している。本実施例4では、使用により充放電を繰り返す間に、図27に示すように、組電池120を構成する二次電池101〜110のうち二次電池108が、他の二次電池に比べて充電量が小さくなりすぎて、電池コントローラ30で充電量の異常と判定されてしまうことがある。
なお、図27は、二次電池101〜110の電池電圧V1〜V10に基づいて、電池コントローラ30で推定された二次電池101〜110の推定充電量を示したグラフである。また、図26は、電池コントローラ30で検知された、二次電池101〜110の電池電圧V1〜V10をそれぞれ示したグラフである。また、本実施例4では、図26〜図34において、二次電池101〜110を、1〜10と省略して記載している。
電池コントローラ30は、二次電池101〜110の推定充電量Qのうち、最も大きな最大推定充電量Qmax(本実施例4では、二次電池101,110の充電量)と最も小さな最小推定充電量Qmin(本実施例4では、二次電池108の充電量)との差(最大差)ΔQを算出する。そして、最大差ΔQが許容範囲を超えている場合には、充電量が異常であると判定し、図1に示すように、異常信号ESを、ハイブリッド自動車等の各種制御を行うコントロールユニット70に向けて送信する。これを受け、コントロールユニット70は、運転者等に向けて警報等を発する。
このように、充電量の異常が検出された場合、本実施例4では、次のようにして、充電量を調整する。図28は、実施例4にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、実施例1と同様に、ステップV1において、組電池120を構成する二次電池101〜110の推定充電量(図27参照)を取得する。次いで、ステップV2に進み、取得した二次電池101〜110の推定充電量Qの大小に応じて、二次電池101〜110を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例4では、相対的に充電量が大きい二次電池101〜107,109,110を第1電池A、これらよりも充電量が小さい二次電池108を第2電池Bとしている。
(第1調整工程)
次に、ステップV3(図28参照)に進み、図29に示すように、第2電池B(二次電池108)を充電して、第2電池Bの充電量を、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)の充電量から定められる充電量範囲X(本実施例4では、第1電池Aの充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲とした)の範囲内にする。本実施例4では、図29に示すように、第2電池Bの充電量を、第1電池Aのうち最も充電量の大きい二次電池101,110の充電量QFmax(=Qmax)と等しくした。なお、充電量範囲Xは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。
具体的には、図2に示すように、定電流充放電装置80を用い、その第1端子81を第2電池B(二次電池108)の正極端子8bに接続し、第2端子82を第2電池B(二次電池108)の負極端子8cに接続した状態で、定電流充電を行った。これにより、第1調整工程後の二次電池101〜110について見ると、図29に示すように、充電量QFの最大差ΔQFは、第1調整工程前にかかる第1電池Aの充電量の最大差と等しくなり、第1調整工程前のΔQに比べて小さくすることができる。すなわち、第2電池B(二次電池108)と第1電池A(二次電池101〜107,109,110)との充電量の差を小さくすることができる。
ところが、上述の第1調整工程によって第2電池B(二次電池108)のみを充電すると、第2電池Bの電池電圧V8が一時的に大きく上昇する。このため、図30に示すように、第1調整工程後の二次電池101〜110の最大電池電圧差ΔVJ(第2電池Bである二次電池108と、第1電池Aのうち最も電池電圧の低い二次電池105,106との電池電圧差)が、第1調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなってしまうことがある。
このため、第1調整工程のみを終えた組電池120を備えたコントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30では、これらの電池電圧V1〜V10(図30参照)に基づいて、推定充電量QJを算出する。すると、電池コントローラ30では、図31に示すように、第1調整工程後の第2電池B(二次電池108)の推定充電量QJを、第2電池B(二次電池108)の充電量QFmax(図29参照)よりもはるかに大きな値QJmaxと推定してしまう。
すると、電池コントローラ30では、第1調整工程後の二次電池101〜110の推定充電量QJのうち、最大推定充電量QJmax(二次電池108の推定充電量)と最小推定充電量QJmin(二次電池105,106の推定充電量)との差(最大差)ΔQJを算出し、この最大差ΔQJが許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定してしまう。このため、第1調整工程により、二次電池101〜110の充電量QFの最大差ΔQF(図29参照)を、電池コントローラ30の許容範囲内(例えば0.2Ah以内)に収めたにも拘わらず、コントローラ付き組電池50を適正に使用することができないことになる。
但し、第1調整工程で第2電池B(二次電池108)を充電した後、長時間(例えば、数日間)放置すれば、一時的に上昇した第2電池Bの電池電圧V8は回復する。従って、その後に、コントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すれば、電池コントローラ30で異常判定されることはない。しかしながら、これでは作業効率が悪く、また、コントローラ付き組電池150をできる限り早く使用したい場合に、その要求に応えることができない。
これに対し、本実施例4では、第1調整工程に続いて、次述する第2調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池150を使用することを可能としている。
(第2調整工程)
すなわち、ステップV3に続き、ステップV4(図28参照)に進み、第1電池A及び第2電池Bのいずれも(すなわち、組電池120を構成する全ての二次電池101〜110)を、図32に示すように、等しい電気量ΔQIだけ充電する。具体的には、例えば、二次電池101〜110を互いに直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、二次電池101〜110を一斉に充電する。
これにより、二次電池101〜110の充電量は、それぞれΔQIだけ上昇するが、第2調整工程後の二次電池101〜110の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの充電量差)は、第2調整工程前の充電量QFの最大差ΔQFから変動することがない。
一方、図33に示すように、第2調整工程後の二次電池101〜110の最大電池電圧差を、ΔVJからΔVKにまで小さくすることができる。これは、第2調整工程における充電により、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)の電池電圧(V1〜V7,V9,V10)は大きく上昇するが、第1調整工程で既に充電した第2電池B(二次電池108)は、第2調整工程において再び充電しても、第1電池Aに比べて電池電圧の上昇量が小さくなるからである。
従って、第1,第2調整工程を終えた組電池120を備えたコントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図33参照)に基づいて、二次電池101〜110の推定充電量QKが算出される(図34参照)。
この推定充電量QKについて見ると、図34に示すように、最大推定充電量QKmax(二次電池108の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池105,106の推定充電量)との最大差ΔQKを、第2調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJに比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図27参照)よりも小さくできるので、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。
従って、第2調整工程後の組電池120を備えたコントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池120を適切に使用することができるようになる。
しかも、本実施例4の調整方法では、第1調整工程後の二次電池101〜110の電池電圧差ΔVJを低減するために、長時間放置する必要がないため、短時間で組電池120の調整を完了させることができる。
ところで、第2電池B(二次電池108)は、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)との特性の違いから、上述のようにして充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、第1電池Aに比べて充電量が徐々に低下する傾向にあるので、再び第1電池Aよりも充電量が小さくなる場合がある。
そこで、本実施例4の調整方法では、第1調整工程において、第2電池B(二次電池108)の充電量を、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)のうち最も充電量の大きな二次電池101,110の充電量QFmaxと等しくした(図29参照)。このようにすることで、第2電池Bが、その後の使用(充放電)により、再びいずれの第1電池Aよりも充電量が小さくなるまで、すなわち、推定充電量Qが再び図27に示す状態になるまでの時間を、より長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池120を適正に使用することができる。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5について説明する。本実施例5は、実施例1と比較して、組電池を構成する二次電池、及びその調整方法のみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、その他の部分については説明を省略または簡略化する。
本実施例5のコントローラ付き組電池250は、図1に示すように、二次電池201〜210が互いに直列に接続されてなる組電池220と、実施例1と同等の電池コントローラ30とを有している。本実施例5では、使用により充放電を繰り返す間に、図36に示すように、組電池220を構成する二次電池201〜210のうち二次電池201,210が、他の二次電池に比べて充電量が大きくなりすぎて、電池コントローラ30で充電量の異常と判定されてしまうことがある。
本実施例5の組電池220としては、例えば、二次電池201〜210が一列に列置されてなり、列の両端に位置する二次電池201,210が、これらに挟まれた他の二次電池202〜209に比べて冷却されやすいものを挙げることができる。このような組電池220では、二次電池201,210が、他の二次電池202〜209に比べて、使用中に晒される環境温度が低いために劣化が小さくなるので、充放電の繰り返しに伴い充電量が徐々に大きくなる傾向にある。
なお、本実施例5では、図35〜図43において、二次電池201〜210を、1〜10と省略して記載している。
電池コントローラ30は、二次電池201〜210の推定充電量Qのうち、最も大きな最大推定充電量Qmax(本実施例5では、二次電池201,210の充電量)と最も小さな最小推定充電量Qmin(本実施例5では、二次電池205,206の充電量)との差(最大差)ΔQを算出する。そして、最大差ΔQが許容範囲を超えている場合には、充電量が異常であると判定し、図1に示すように、異常信号ESを、ハイブリッド自動車等の各種制御を行うコントロールユニット70に向けて送信する。これを受け、コントロールユニット70は、運転者等に向けて警報等を発する。
このように、充電量の異常が検出された場合、本実施例5では、次のようにして、充電量を調整する。図37は、実施例5にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、実施例1と同様に、ステップW1において、組電池220を構成する二次電池201〜210の推定充電量(図36参照)を取得する。次いで、ステップW2に進み、取得した二次電池201〜210の推定充電量Qの大小に応じて、二次電池201〜210を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例5では、相対的に充電量が大きい二次電池201,210を第1電池A、これらよりも充電量が小さい二次電池202〜209を第2電池Bとしている。
(第1調整工程)
次に、ステップW3(図37参照)に進み、第1電池A(二次電池201,210)を放電させて、第1電池Aの充電量を、第2電池B(二次電池202〜209)の充電量から定められる充電量範囲X(本実施例5では、第2電池Bの充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲とした、図38参照)の範囲内にする。本実施例5では、図38に示すように、第1電池Aの充電量を、第2電池Bのうち最も充電量の小さい二次電池205,206の充電量と等しくしている。なお、充電量範囲Xは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。
これにより、第1調整工程後の二次電池201〜210について見ると、図38に示すように、充電量QFの最大差ΔQFは、第1調整工程前にかかる第2電池Bの充電量の最大差と等しくなり、第1調整工程前のΔQに比べて小さくすることができる。すなわち、第1電池A(二次電池201,210)と第2電池B(二次電池202〜209)との充電量の差を小さくすることができる。
ところが、上述の第1調整工程によって第1電池Aのみを放電させると、第1電池A(二次電池201,210)の電池電圧V1,V10が一時的に大きく低下する。このため、図39に示すように、第1調整工程後の二次電池201〜210の最大電池電圧差ΔVJ(第1電池Aである二次電池201,210と、第2電池Bのうち最も電池電圧の高い二次電池202,209との電池電圧差)が、第1調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなってしまうことがある。
このため、第1調整工程のみを終えた組電池220を備えたコントローラ付き組電池250を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30では、これらの電池電圧V1〜V10(図39参照)に基づいて、推定充電量QJを算出する。すると、電池コントローラ30では、図40に示すように、第1調整工程後の第1電池A(二次電池201,210)の推定充電量QJを、第1電池Aの充電量QFmin(図38参照)よりもはるかに小さな値QJminと推定してしまう。
すると、電池コントローラ30では、第1調整工程後の二次電池201〜210の推定充電量QJのうち、最大推定充電量QJmax(二次電池202,209の推定充電量)と最小推定充電量QJmin(二次電池201,210の推定充電量)との差(最大差)ΔQJを算出し、この最大差ΔQJが許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定してしまう。このため、第1調整工程により、二次電池201〜210の充電量QFの最大差ΔQF(図38参照)を、電池コントローラ30の許容範囲内(例えば0.2Ah以内)に収めたにも拘わらず、コントローラ付き組電池250を適正に使用することができないことになる。
但し、第1調整工程によって、第1電池Aを放電させた後、長時間(例えば、数日間)放置すれば、一時的に低下した第1電池A(二次電池201,210)の電池電圧V1,V10は回復する。従って、その後に、コントローラ付き組電池250を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すれば、電池コントローラ30で異常判定されることはない。しかしながら、これでは作業効率が悪く、また、コントローラ付き組電池250をできる限り早く使用したい場合に、その要求に応えることができない。
これに対し、本実施例5では、第1調整工程に続いて、次述する第2調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池250を使用することを可能としている。
(第2調整工程)
すなわち、ステップW3に続き、ステップW4(図37参照)に進み、第1電池A及び第2電池Bのいずれも(すなわち、組電池220を構成する全ての二次電池201〜210)を、図41に示すように、等しい電気量だけ放電させる。具体的には、例えば、二次電池201〜210を互いに直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、二次電池201〜210を一斉に放電させる。
これにより、二次電池201〜210の充電量は、それぞれ等しい電気量だけ減少するが、第2調整工程後の二次電池201〜210の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの充電量差)は、第2調整工程前の充電量QFの最大差ΔQFから変動することがない。
一方、図42に示すように、第2調整工程後の二次電池201〜210の最大電池電圧差を、ΔVJからΔVKにまで小さくすることができる。これは、第2調整工程における放電により、第2電池B(二次電池202〜209)の電池電圧(V2〜V9)は大きく低下するが、第1調整工程で既に放電させた第1電池A(二次電池201,210)は、第2調整工程において再び放電させても、第2電池Bに比べて電池電圧の低下量が小さくなるからである。
従って、第1,第2調整工程を終えた組電池220を備えたコントローラ付き組電池250を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図42参照)に基づいて、二次電池201〜210の推定充電量QKが算出される(図43参照)。
この推定充電量QKについて見ると、図43に示すように、最大推定充電量QKmax(二次電池202,209の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池201,210の推定充電量)との最大差ΔQKを、第2調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJに比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図36参照)よりも小さくできるので、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。
従って、第2調整工程後の組電池220を備えたコントローラ付き組電池250を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池220を適切に使用することができるようになる。
しかも、本実施例5の調整方法では、第1調整工程後の二次電池201〜210の電池電圧差ΔVJを低減するために、長時間放置する必要がないため、短時間で組電池220の調整を完了させることができる。
(実施例6)
次に、本発明の実施例6について説明する。本実施例6は、実施例1と比較して、組電池の調整方法のみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、その他の部分については説明を省略または簡略化する。
図44は、実施例6にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、実施例1と同様に、ステップS1において、組電池20を構成する二次電池1〜10の推定充電量(図4参照)をそれぞれ取得する。次いで、ステップS2に進み、取得した二次電池1〜10の推定充電量の大小に応じて、二次電池1〜10を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例6でも、実施例1と同様に、二次電池8を第1電池A、二次電池1〜7,9,10を第2電池Bとする。
(第1調整工程)
次に、ステップM3(図44参照)に進み、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を互いに等しい電気量だけ充電して、第1電池A(二次電池8)の充電量を、充電後の第2電池Bの充電量から定められる充電量範囲X(本実施例6では、第2電池Bの充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲とした、図45参照)の範囲内とする。本実施例6では、図45に示すように、全ての第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を等しくΔQだけ充電して、第1調整工程後の第2電池Bのうち最も充電量の小さい二次電池5,6の充電量QFminを、第1電池A(二次電池8)の充電量と等しくした。具体的には、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を互いに電気的に直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を、ΔQだけ一斉に充電した。
なお、充電量範囲Xは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。また、ΔQは、前述のように、第1調整工程前の二次電池1〜10の推定充電量Qのうち、最も大きな最大推定充電量Qmax(本実施例6では、二次電池8の充電量)と最も小さな最小推定充電量Qmin(本実施例6では、二次電池5,6の充電量)との差(最大差)である(図4参照)。
これにより、第1調整工程後の二次電池1〜10について見ると、図45に示すように、充電量QFの最大差ΔQFは、第1調整工程前にかかる第2電池Bの充電量の最大差と等しくなり、第1調整工程前のΔQに比べて小さくすることができる。すなわち、第1電池A(二次電池8)と第2電池B(二次電池1〜7,9,10)との充電量の差を小さくすることができる。
ところが、上述の第1調整工程によって第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を充電すると、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の電池電圧V1〜V7,V9,V10が一時的に大きく上昇する。このため、図46に示すように、第1調整工程後の二次電池1〜10の最大電池電圧差ΔVJ(第1電池Aである二次電池8と、第2電池Bのうち最も電池電圧の高い二次電池1,10との電池電圧差)が、第1調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなってしまうことがある。
このため、第1調整工程のみを終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30では、これらの電池電圧V1〜V10(図46参照)に基づいて、推定充電量QJを算出する。このため、電池コントローラ30では、図47に示すように、第1調整工程後の第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の推定充電量QJを、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の充電量QF(図45参照)よりもはるかに大きな値と推定してしまう。
すると、電池コントローラ30では、第1調整工程後の二次電池1〜10の推定充電量QJのうち、最大推定充電量QJmax(二次電池1,10の充電量)と最小推定充電量QJmin(二次電池8の充電量)との差(最大差)ΔQJを算出し、この最大差ΔQJが許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定してしまう。このため、第1調整工程により、二次電池1〜10の充電量QFの最大差ΔQF(図45参照)を、電池コントローラ30の許容範囲内(例えば0.2Ah以内)に収めたにも拘わらず、コントローラ付き組電池50を適正に使用することができないことになる。
但し、第1調整工程で第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を充電した後、長時間(例えば、数日間)放置すれば、一時的に上昇した第2電池B(二次電池1〜7,9,10)の電池電圧V1〜V7,V9,V10は回復(低下)する。従って、その後に、コントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すれば、電池コントローラ30で異常判定されることはない。しかしながら、これでは作業効率が悪く、また、コントローラ付き組電池50をできる限り早く使用したい場合に、その要求に応えることができない。
これに対し、本実施例6では、第1調整工程に続いて、次述する第2調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池50を使用することを可能としている。
(第2調整工程)
すなわち、ステップM3に続き、ステップM4(図44参照)に進み、第1電池A及び第2電池Bのいずれも(すなわち、組電池20を構成するすべての二次電池1〜10)を、図48に示すように、等しい電気量ΔQHだけ充電する。具体的には、例えば、二次電池1〜10を互いに直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、二次電池1〜10を一斉に充電する。
これにより、二次電池1〜10の充電量は、それぞれΔQHだけ増大するが、第2調整工程後の二次電池1〜10の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの充電量差)は、第2調整工程前の充電量QFの最大差ΔQFから変動することがない(図48参照)。
一方、図49に示すように、第2調整工程後の二次電池1〜10の最大電池電圧差を、ΔVJからΔVKにまで小さくすることができる。これは、第2調整工程における充電により、第1電池A(二次電池8)の電池電圧(V8)は大きく上昇するが、第1調整工程で既に充電している第2電池B(二次電池1〜7,9,10)は、第2調整工程において第1電池Aと等しい電気量を充電しても、第1電池A(二次電池8)に比べて電池電圧の上昇量が小さくなるからである。
従って、第1,第2調整工程を終えた組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図49参照)に基づいて、二次電池1〜10の推定充電量QKが算出される(図50参照)。
この推定充電量QKについて見ると、最大推定充電量QKmax(二次電池1,10の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池8の推定充電量)との最大差ΔQKを、第2調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJ(図47参照)に比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図4参照)よりも小さくでき、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。
従って、第2調整後の組電池20を備えたコントローラ付き組電池50を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池20を適切に使用することができるようになる。
しかも、本実施例6の調整方法では、第1調整工程後の二次電池1〜10の電池電圧差ΔVJを低減するために、長時間放置する必要がないため、短時間で組電池20の調整を完了させることができる。
ところで、第1電池A(二次電池8)は、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)との特性の違いから、上述のようにして充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、第2電池Bに比べて充電量が徐々に増加する傾向にあるので、再び第2電池Bよりも充電量が大きくなる場合がある。
そこで、本実施例6の調整方法では、前述のように、第1調整工程において、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)のうち最も充電量の小さな二次電池5,6の充電量QFminを、第1電池A(二次電池8)の充電量と等しくした(図45参照)。このようにすることで、第1電池A(二次電池8)が、その後の使用(充放電)により、再びいずれの第2電池B(二次電池1〜7,9,10)よりも充電量が大きくなるまで、すなわち、推定充電量Qが再び図4に示す状態になるまでの時間を、より長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池20を適正に使用することができる。
(実施例7)
次に、本発明の実施例7について説明する。本実施例7は、実施例4と比較して、組電池の調整方法のみが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例4と異なる部分を中心に説明し、その他の部分については説明を省略または簡略化する。
図51は、実施例7にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。
まず、実施例4と同様に、ステップV1において、組電池20を構成する二次電池1〜10の推定充電量(図27参照)をそれぞれ取得する。次いで、ステップV2に進み、取得した二次電池1〜10の推定充電量の大小に応じて、二次電池1〜10を、第1電池Aと第2電池Bの群に分ける。本実施例7でも、実施例4と同様に、二次電池1〜7,9,10を第1電池A、二次電池8を第2電池Bとする。
(第1調整工程)
次に、ステップN3(図51参照)に進み、図52に示すように、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)を互いに等しい電気量だけ放電させて、第2電池B(二次電池108)の充電量を、放電後の第1電池Aの充電量から定められる充電量範囲X(本実施例7では、第1電池Aの充電量のうち、最も小さい充電量から最も大きい充電量までの範囲とした)の範囲内にする。本実施例7では、図52に示すように、第1電池Aのうち最も充電量の大きい二次電池101,110の充電量QFmaxを、第2電池Bの充電量と等しくした。具体的には、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)を互いに電気的に直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)を、ΔQだけ一斉に放電させた。
なお、図52〜図57では、二次電池101〜110を、1〜10と省略して記載している。また、充電量範囲Xは、電池コントローラ30において許容される充電量の許容範囲(例えば、0.2Ah)を満たすように設定している。また、ΔQは、前述のように、第1調整工程前の二次電池101〜110の推定充電量Qのうち、最も大きな最大推定充電量Qmax(本実施例7では、二次電池101,110の充電量)と最も小さな最小推定充電量Qmin(本実施例7では、二次電池8の充電量)との差(最大差)である(図27参照)。
これにより、第1調整工程後の二次電池101〜110について見ると、図52に示すように、充電量QFの最大差ΔQFは、第1調整工程前にかかる第1電池Aの充電量の最大差と等しくなり、第1調整工程前のΔQに比べて小さくすることができる。すなわち、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)と第2電池B(二次電池108)との充電量の差を小さくすることができる。
ところが、上述の第1調整工程によって、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)のみを放電させると、第1電池Aの電池電圧V1〜7,9,10が一時的に大きく低下する。このため、図53に示すように、第1調整工程後の二次電池101〜110の最大電池電圧差ΔVJ(第2電池Bである二次電池108と、第1電池Aのうち最も電池電圧の低い二次電池105,106との電池電圧差)が、第1調整工程前の最大電池電圧差ΔVよりも大きくなってしまうことがある。
このため、第1調整工程のみを終えた組電池120を備えたコントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30では、これらの電池電圧V1〜V10(図53参照)に基づいて、推定充電量QJを算出する。このため、電池コントローラ30では、図54に示すように、第1調整工程後の第1電池A(二次電池101〜107,109,110)の推定充電量QJを、第1電池Aの充電量QF(図52参照)よりもはるかに小さな値と推定してしまう。
すると、電池コントローラ30では、第1調整工程後の二次電池101〜110の推定充電量QJのうち、最大推定充電量QJmax(二次電池108の推定充電量)と最小推定充電量QJmin(二次電池105,106の推定充電量)との差(最大差)ΔQJを算出し、この最大差ΔQJが許容範囲を超えているとして、充電量の異常と判定してしまう。このため、第1調整工程により、二次電池101〜110の充電量QFの最大差ΔQF(図52参照)を、電池コントローラ30の許容範囲内(例えば0.2Ah以内)に収めたにも拘わらず、コントローラ付き組電池50を適正に使用することができないことになる。
但し、第1調整工程で第1電池A(二次電池101〜107,109,110)を放電させた後、長時間(例えば、数日間)放置すれば、一時的に低下した第1電池Aの電池電圧V1〜7,9,10は回復する。従って、その後に、コントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すれば、電池コントローラ30で異常判定されることはない。しかしながら、これでは作業効率が悪く、また、コントローラ付き組電池150をできる限り早く使用したい場合に、その要求に応えることができない。
これに対し、本実施例7では、第1調整工程に続いて、次述する第2調整工程を行うことで、速やかに、コントローラ付き組電池150を使用することを可能としている。
(第2調整工程)
すなわち、ステップN3に続き、ステップN4(図51参照)に進み、第1電池A及び第2電池Bのいずれも(すなわち、組電池120を構成する全ての二次電池101〜110)を、図55に示すように、等しい電気量ΔQIだけ放電させる。具体的には、例えば、二次電池101〜110を互いに直列に接続した状態で、定電流充放電装置80(図2参照)を用いて、二次電池101〜110をΔQIだけ一斉に放電させる。
これにより、二次電池101〜110の充電量は、それぞれΔQIだけ減少するが、第2調整工程後の二次電池101〜110の充電量QGの最大差ΔQG(最大充電量QGmaxと最小充電量QGminとの充電量差)は、第2調整工程前の充電量QFの最大差ΔQFから変動することがない。
一方、図56に示すように、第2調整工程後の二次電池101〜110の最大電池電圧差を、ΔVJからΔVKにまで小さくすることができる。これは、第2調整工程における放電により、第2電池B(二次電池108)の電池電圧(V8)は大きく低下するが、第1調整工程で既に放電させた第1電池A(二次電池101〜107,109,110)は、第2調整工程において第2電池Bと等しい電気量を放電させても、第2電池Bに比べて電池電圧の低下量が小さくなるからである。
従って、第1,第2調整工程を終えた組電池120を備えたコントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用すると、電池コントローラ30において、最大電池電圧差がΔVKに縮小した電池電圧V1〜V10(図56参照)に基づいて、二次電池101〜110の推定充電量QKが算出される(図57参照)。
この推定充電量QKについて見ると、図57に示すように、最大推定充電量QKmax(二次電池108の推定充電量)と、最小推定充電量QKmin(二次電池105,106の推定充電量)との最大差ΔQKを、第2調整工程前の推定充電量QJの最大差ΔQJに比べて小さくできる。しかも、調整前の推定充電量Qの最大差ΔQ(図27参照)よりも小さくでき、電池コントローラ30における許容範囲(例えば、0.2Ah)内とすることができる。
従って、第2調整工程後の組電池120を備えたコントローラ付き組電池150を、ハイブリッド自動車等に搭載するなどして使用しても、電池コントローラ30で、充電量の異常が検出されることがないので、組電池120を適切に使用することができるようになる。
しかも、本実施例7の調整方法では、第1調整工程後の二次電池101〜110の電池電圧差ΔVJを低減するために、長時間放置する必要がないため、短時間で組電池120の調整を完了させることができる。
ところで、第2電池B(二次電池108)は、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)との特性の違いから、上述のようにして充電量を調整しても、その後の使用(充放電)により、第1電池Aに比べて充電量が徐々に小さくなる傾向にあるので、再び第1電池Aよりも充電量が小さくなる場合がある。
そこで、本実施例7の調整方法では、第1調整工程において、第2電池B(二次電池108)の充電量を、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)のうち最も充電量の大きな二次電池101,110の充電量QFmaxと等しくした(図52参照)。このようにすることで、その後の使用(充放電)により、第2電池Bが、再びいずれの第1電池Aよりも充電量が小さくなるまで、すなわち、推定充電量Qが再び図27に示す状態になるまでの時間を、より長く稼ぐことができる。これによって、より長期間にわたり、組電池120を適正に使用することができる。
以上において、本発明を実施例1〜7に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1では、ステップS3(第1調整工程)において、第1電池A(二次電池8)を放電させたが、第2電池B(二次電池1〜7,9,10)を等しい電気量だけ充電して、第2電池Bのうち最も充電量の小さい二次電池5,6の充電量を、第1電池A(二次電池8)の充電量と等しくするようにしても良い。
また、実施例1では、ステップS4(第2調整工程)において、第1電池A及び第2電池Bを放電させたが、これらを等しい電気量だけ充電するようにしても良い。
また、実施例2では、ステップT3(第1電池の調整工程)に続いて、ステップT4(第2電池の調整工程)を行ったが、ステップT3(第1電池の調整工程)に先立って、ステップT4(第2電池の調整工程)を行うようにしても良い。
また、実施例3では、ステップU3(第2電池の調整工程)に続いて、ステップU4(第1電池の調整工程)を行ったが、ステップU3(第2電池の調整工程)に先立って、ステップU4(第1電池の調整工程)を行うようにしても良い。
また、実施例4では、ステップV3(第1調整工程)において、第2電池B(二次電池108)を充電したが、第1電池A(二次電池101〜107,109,110)を等しい電気量だけ放電させて、第2電池Bの充電量と、第1電池Aのうち最も充電量の大きい二次電池101,110の充電量とを等しくするようにしても良い。
また、実施例4では、ステップV4(第2調整工程)において、第1電池A及び第2電池Bを充電したが、これらを等しい電気量だけ放電するようにしても良い。
また、実施例5では、ステップW3(第1調整工程)において、第1電池A(二次電池201,210)を放電させたが、第2電池B(二次電池202〜209)を等しい電気量だけ充電して、第1電池Aの充電量と、第2電池Bのうち最も充電量の小さい二次電池205,206の充電量とを等しくするようにしても良い。
また、実施例5では、ステップW4(第2調整工程)において、第1電池A及び第2電池Bを放電させたが、これらを等しい電気量だけ充電するようにしても良い。
また、実施例1〜7では、電池コントローラ30で充電量の異常が検出された後に、組電池の充電量の調整(第1調整工程及び第2調整工程、または、第1電池の調整工程及び第2電池の調整工程)を行ったが、充電量の異常が検出される前に、調整を行うようにしても良い。例えば、自動車等の定期点検毎に、データモニタ60を用いて、組電池を構成する二次電池の推定充電量Qを点検調査し、推定充電量Qの最大差ΔQが許容範囲内(例えば、0.2Ah以下)であっても、所定値(例えば、0.1Ah)以上である場合には、充電量の調整を行うようにしても良い。このようにすれば、自動車の運転中などに充電量の異常が検出されて、警報等が発せられるのを防止できるので好ましい。
実施例1〜7にかかるコントローラ付き組電池50,150,250のブロック図である。 実施例1〜5にかかる組電池の調整工程を説明する説明図である。 実施例1にかかる調整前の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例1にかかる調整前の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例1にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例1にかかる第1調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例1にかかる第1調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例1にかかる第1調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例1にかかる第2調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例1にかかる第2調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例1にかかる第2調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例2にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例2にかかる第1電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例2にかかる第1電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例2にかかる第1電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例2にかかる第2電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例2にかかる第2電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例2にかかる第2電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例3にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例3にかかる第2電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例3にかかる第2電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例3にかかる第2電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例3にかかる第1電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例3にかかる第1電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例3にかかる第1電池の調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例4にかかる調整前の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例4にかかる調整前の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例4にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例4にかかる第1調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例4にかかる第1調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例4にかかる第1調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例4にかかる第2調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例4にかかる第2調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例4にかかる第2調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例5にかかる調整前の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例5にかかる調整前の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例5にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例5にかかる第1調整工程後の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例5にかかる第1調整工程後の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例5にかかる第1調整工程後の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例5にかかる第2調整工程後の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例5にかかる第2調整工程後の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例5にかかる第2調整工程後の二次電池201〜210(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例6にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例6にかかる第1調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例6にかかる第1調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例6にかかる第1調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例6にかかる第2調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例6にかかる第2調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例6にかかる第2調整工程後の二次電池1〜10(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例7にかかる組電池の調整工程の流れを示すフローチャートである。 実施例7にかかる第1調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例7にかかる第1調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例7にかかる第1調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。 実施例7にかかる第2調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の充電量を示すグラフである。 実施例7にかかる第2調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の電池電圧を示すグラフである。 実施例7にかかる第2調整工程後の二次電池101〜110(第1電池A及び第2電池B)の推定充電量を示すグラフである。
符号の説明
1〜10,101〜110,201〜210 二次電池
20,120,220 組電池
30 電池コントローラ(電池コントローラ)
50,150,250 コントローラ付き組電池
60 データモニタ
80 定電流充放電装置
A 第1電池
B 第2電池

Claims (8)

  1. 組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、
    充電量が大きい、1または複数の第1電池と、
    上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、
    上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする
    組電池の調整方法であって、
    上記1または複数の第1電池をいずれも放電させて、それぞれの上記第1電池の充電量を、上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内にする、または、
    上記1または複数の上記第2電池を互いに等しい電気量だけ充電して、それぞれの上記第1電池の充電量を、充電後の上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする
    第1調整工程と、
    上記第1調整工程に続いて、上記第1電池及び上記第2電池のいずれをも、等しい電気量だけ放電または充電する
    第2調整工程と、を備える
    組電池の調整方法。
  2. 請求項1に記載の組電池の調整方法であって、
    前記第1調整工程は、
    前記1または複数の第1電池のうち少なくともいずれかの充電量と、前記第2電池のうち最も充電量の小さなものの充電量とを等しくする
    組電池の調整方法。
  3. 組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、
    充電量が大きい、1または複数の第1電池と、
    上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、
    上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする
    組電池の調整方法であって、
    上記1または複数の第2電池をいずれも充電して、それぞれの上記第2電池の充電量を、上記第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内にする、または、
    上記1または複数の上記第1電池を互いに等しい電気量だけ放電させて、それぞれの上記第2電池の充電量を、放電後の上記第1電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする
    第1調整工程と、
    上記第1調整工程に続いて、上記第1電池及び上記第2電池のいずれをも、等しい電気量だけ放電または充電する
    第2調整工程と、を備える
    組電池の調整方法。
  4. 請求項3に記載の組電池の調整方法であって、
    前記第1調整工程は、
    前記1または複数の第2電池のうち少なくともいずれかの充電量と、前記第1電池のうち最も充電量の大きなものの充電量とを等しくする
    組電池の調整方法。
  5. 組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、
    充電量が大きい、1または複数の第1電池と、
    上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、
    上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする
    組電池の調整方法であって、
    上記1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ放電させる
    第2電池の調整工程と、
    上記1または複数の第1電池を、いずれも放電させる第1電池の調整工程であって、
    上記第1電池の充電量を、それぞれ上記第2電池の調整工程で放電させた後の上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする
    第1電池の調整工程と、を備える
    組電池の調整方法。
  6. 組電池をなす複数の二次電池を、調整前の充電量をもとに、
    充電量が大きい、1または複数の第1電池と、
    上記第1電池よりも充電量が小さい、残る1または複数の第2電池と、に分けたとき、
    上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする
    組電池の調整方法であって、
    上記1または複数の第2電池を互いに等しい電気量だけ充電する
    第2電池の調整工程と、
    上記1または複数の第1電池を、いずれも充電する第1電池の調整工程であって、
    上記第1電池の充電量を、それぞれ上記第2電池の調整工程で充電した後の上記第2電池の充電量から定められる充電量範囲の範囲内とする
    第1電池の調整工程と、を備える
    組電池の調整方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の組電池の調整方法であって、
    前記第1電池の調整工程は、
    前記第1電池のうち少なくともいずれかの充電量を、前記第2電池の調整工程で放電させた後または充電した後の前記第2電池のうち、最も充電量の小さなものの充電量と等しくする
    組電池の調整方法。
  8. 複数の二次電池を電気的に接続してなる組電池と、
    上記複数の二次電池の各電池電圧に基づいて各充電量を推定し、この推定された各充電量に基づいて、上記複数の二次電池の異常を検出する電池コントローラと、を備える
    コントローラ付き組電池の調整方法であって、
    上記電池コントローラで推定された上記複数の二次電池の各充電量を、前記調整前の充電量とし、上記複数の二次電池を前記第1電池と前記第2電池とに分けて、
    請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の調整方法により、上記組電池をなす上記第1電池と上記第2電池との充電量の差を小さくする
    コントローラ付き組電池の調整方法。
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