JP2008309812A - 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法 - Google Patents

撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008309812A
JP2008309812A JP2006110598A JP2006110598A JP2008309812A JP 2008309812 A JP2008309812 A JP 2008309812A JP 2006110598 A JP2006110598 A JP 2006110598A JP 2006110598 A JP2006110598 A JP 2006110598A JP 2008309812 A JP2008309812 A JP 2008309812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
holding housing
holder
lens holding
imaging lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006110598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3813167B1 (ja
Inventor
Toshiyuki Yoshida
稔幸 吉田
Tamio Nishino
民男 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Milestone Co Ltd
Original Assignee
Milestone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Milestone Co Ltd filed Critical Milestone Co Ltd
Priority to JP2006110598A priority Critical patent/JP3813167B1/ja
Priority to EP06782011A priority patent/EP1887397A4/en
Priority to PCT/JP2006/315133 priority patent/WO2007122748A1/ja
Priority to US11/629,121 priority patent/US7616388B2/en
Priority to KR1020067027651A priority patent/KR100855730B1/ko
Priority to CNB2006800005494A priority patent/CN100545690C/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP3813167B1 publication Critical patent/JP3813167B1/ja
Publication of JP2008309812A publication Critical patent/JP2008309812A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/105Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens with movable lens means specially adapted for focusing at close distances
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

【課題】薄型であって、かつ通常撮影モードとマクロ撮影モードの切り替え操作を繰り返しても、構成部材の磨耗が生じにくい。
【解決手段】ホルダー70に対してレンズ保持筺体80を回転させることによって、レンズ保持筺体を往復移動させ、レンズ保持筺体に組み込まれている撮像レンズを繰出すことができる。この往復移動はカム機構によって行われる。ホルダーは、レンズ保持筺体と摺動結合してレンズ保持筺体を保持する。押圧カバー10とホルダーとの間に、スペーサー20、ミクロコイルばねセット130、及びレンズ保持筺体が挟まれて、押圧カバーとホルダーとがそれぞれの噛合部によって結合されることによって、一体化されて撮像レンズ繰出し装置として組み上げられる。スペーサーとレンズ保持筺体とを、連結穴22と連結棒60とによって一体化し、レンズ保持筺体とスペーサーとを同時に同一量回転する構成として、ばね手段とスペーサーとの接触部分の磨耗を回避する。
【選択図】図1

Description

この発明は、光学系機器に取り付けられる撮像レンズを、撮像面の垂直方向に移動させるための撮像レンズ繰出し装置に関し、特に、通常撮影モードとマクロ撮影モードとの切り替え機構を具え、薄型で、かつ構成部材の耐磨耗性に優れる撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法に関する。
撮像素子としてCCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いる従来の光学系機器において、例えば、部品点数が少なく小型で、撮影モード切り替え操作のための回転動作量を少なくてすむようにして操作性を向上させることを目的とした、マクロ撮影用レンズ繰出し装置が開示されている(特許文献1参照)。このマクロ撮影用レンズ繰出し装置は、撮像素子が組込まれたホルダー、撮像レンズのがたつきを防止するための弾性体、繰出しリング、撮像レンズを構成するレンズ群を内蔵する鏡胴、及び操作ノブを具えて構成されている。
このマクロ撮影用レンズ繰出し装置では、通常撮影とマクロ撮影との相互の撮影モード切り替えは、繰出しリングを操作用ノブと一体で回転することにより、ホルダーの多条雌ねじと繰出しリングの多条雄ねじの螺合により繰出しリングを光軸方向に進退させることにより行われる。鏡胴に内蔵された撮像レンズの焦点調整は、繰出しリングの焦点調整用雌ねじと鏡胴の焦点調整用雄ねじとを用いて行われる。
また、他の例として、撮像レンズの焦点調整と、撮影モード切換えを行うレンズ調整機構を具え、簡易な構成でかつ小型化された低廉なレンズ調整装置が開示されている(特許文献2参照)。このレンズ調整装置は、固定鏡胴とレンズ鏡枠にそれぞれカム部を有し、このレンズ鏡枠のカム部と接合するカム部を一端に有し、固定鏡胴のカム部と接合するカム部を他端に有する調整リングを具え、調整レバーを回転させることにより、レンズ鏡枠が光軸に沿って前後に移動し、通常撮影モードとマクロ撮影モードとの切り替えが可能となる機能を具えている。
また、上述のレンズ調整装置と同様にカム機構を利用して、レンズの繰り出し機構を形成する例として、レンズの光軸ずれを起こすことなく組み立て時のピント調整が可能であるピント調整機構が開示されている(特許文献3参照)。このピント調整機構によれば、ピント調整時に繰り出し部材を回転させてその位置を調整することによってピント調整機能が果たされるように構成されている。このためこの繰り出し部材をピント調整のために回転させても、この回転量に対応して光軸に沿ってレンズが移動するので、偏心等による光軸のずれが発生しない。
特開2003-337279号公報 特開平10-170809号公報 実開平03-33421号公報
しかしながら、上述のマクロ撮影用レンズ繰出し装置では、多条ねじが用いられており、この方式では、多条ねじの部分のねじが進む方向に平行な方向の厚み(以後、「ねじ長」ということもある。)を十分確保しなければならならず、この方向に対して装置を薄型化することが難しい。なぜならば、多条ねじのねじ長が十分確保できないと、必要とする加工精度を維持しつつ金型を形成することが困難であるからである。その上、この金型によって形成された雌ねじに、雄ねじを嵌め合わせて(以後、「螺合」ということもある。)撮像レンズを移動させる場合においても、ねじ長が短ければ螺合部分のがたつきを小さく抑えることは難しい。
例えば、携帯電話器等に組み込まれる撮像レンズにおいて、20°程度の回転で0.16mm程度の移動が必要とされる場合に、ねじ方式を用いてこれを実現するとすれば、ねじのリード角が7°であることが求められ、4条ねじ方式とした場合、ねじ山の間隔(ピッチ)を0.72mmに設定することが必要となる。この場合、ねじ長としては、360°回転して得られる移動量である2.88mm(=0.72mm×4)程度が、部品加工の容易性及びねじの安定性のため必要とされる。このように、ねじ方式によって繰出し機構を構成するためには、ねじ長を一定以上の長さに確保する必要が生じる。したがって、ねじが進む方向に平行な方向に対して装置を薄型化することができず、結果として装置の小型化が困難となる。
また、上述のレンズ調整装置では、レンズ鏡枠を回転させることによって、このレンズ鏡枠を光軸に沿って前後に移動させるために、調整リングがレンズ鏡枠の嵌合部で嵌合されており、かつレンズ鏡枠が回転量に比例して往復移動するように、コイルばねによって、押圧が加えられている。
ここでは、コイルばねが直接レンズ鏡枠に当て付けられているため、コイルばねとレンズ鏡枠との接触部が線接触あるいは点接触の状態となっている。コイルばねとレンズ鏡枠との接触部は、コイルばねとレンズ鏡枠とがレンズ鏡枠の回転によって擦れ合う部分であり、このためこの接触部分が長期的使用により磨耗しやすいという問題がある。すなわち、この磨耗によって、レンズ鏡枠の破損、あるいはレンズ鏡枠が回転することによる往復移動動作に不良が発生し、安定した焦点調整とマクロ調節に支障が生じる。また、コイルばねとレンズ鏡枠との擦れ合いによって生じる、これらの構成部材の剥離片が撮像面に落下して、画像にノイズが発生する原因ともなる。
また、レンズ鏡枠は固定円筒に嵌め込まれて、固定円筒に沿ってレンズ鏡枠が移動する構成である。この構成では、レンズ鏡枠と固定鏡胴とが嵌合する円筒部分のみで光軸の安定確保を図っている。しかしながら、レンズ鏡枠と固定円筒とが嵌合する部分の長さを十分に確保しなければ、撮像レンズの光軸を変動させずに、レンズ鏡枠を移動させることが難しくなる。すなわち、レンズ鏡枠が固定円筒に嵌めこまれている部分の長さが短いほど、レンズ鏡枠と固定円筒との隙間に起因するレンズ鏡枠のぐらつきの度合いが大きくなり、レンズ鏡枠を移動させる際に、レンズ鏡枠に組み込まれている撮像レンズの光軸のずれが大きくなる。
このレンズ調整装置は、装置の厚みには、レンズ鏡枠が固定円筒に嵌めこまれている部分の長さの他、レンズ鏡枠及び調整リングの厚みが加わる。従って、レンズ鏡枠と固定円筒とが嵌合する部分の長さを十分に確保すると、結果的に装置全体の厚みを薄くすることができず、薄型化を実現することが困難となる。
上述のピント調整機構では、繰り出し部材に設置される複数のカムの高さを正確に揃える必要がある。複数のカムの高さにばらつきがあると、レンズの光軸が本来の位置から傾くという問題が生じる。また、板ばねを用いて、繰り出し部材等を撮像面が設置されているカメラ本体側に常に圧接させておくためのばね押え等の部材が必要で、このばね押えと板ばねとは、点又は線接触する構成である。このため、ばね押えと板ばねとの接触部は、レンズ鏡胴の回転によって擦れ合う部分であり、このためこの接触部分が長期的使用により磨耗しやすい。従って、上述のマクロ撮影用レンズ繰出し装置と同様に、この磨耗によって、レンズ鏡胴が回転することによる往復移動動作に不良が発生し、安定した焦点調整とマクロ調節に支障が生じ、また画像にノイズが発生する可能性がある。
この発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、通常撮影モードとマクロ撮影モードの切り替えが可能であり、薄型であって、かつ通常撮影モードとマクロ撮影モードの切り替え操作を繰り返しても構成部材の磨耗が生じにくい、撮像レンズ繰出し装置を提供することを目的とする。
ここで、撮像レンズ繰出し装置の厚みとは、光の入射端から出射端までの、撮像レンズの光軸方向に沿った長さを指し、この長さが短いことを薄型であるという。撮像レンズ繰出し装置の薄型化を図るためには、撮像レンズの光学長が短くなるように設計することに加えて、この撮像レンズを支える繰出し機構部分の薄型化を図る必要がある。すなわち、この発明は、繰出し機構部分の薄型化が図られた、撮像レンズ繰出し装置を提供することが目的である。
上述の目的を達成するため、この発明の要旨によれば、以下の構成の撮像レンズ繰出し装置が提供される。すなわち、この発明の撮像レンズ繰出し装置は、レンズ保持筺体と、ホルダーと、カム機構と、押圧カバーと、スペーサーと、ばね手段とを具えている。
レンズ保持筺体は、撮像レンズを構成するレンズ群と、レンズ群をこのレンズ群の光軸と回転軸とを一致させて具えていて、この回転軸に沿って回転しながら往復移動することが可能である。ホルダーは、レンズ保持筺体と摺動結合してレンズ保持筺体を保持し、中心部分に撮像レンズの透過光を通す窓を具えている。カム機構は、レンズ保持筺体設けられている第1カム手段、及びホルダーに設けられていて第1カム手段に対して相対的に滑る第2カム手段を以って構成される。押圧カバーは、ホルダーと結合可能に形成されており、押圧カバーとホルダーとが結合されることによって、この発明の撮像レンズ繰出し装置が一体化される。
スペーサーは、レンズ保持筺体と一体的に回転軸の周りに回転し、押圧カバーと面接触し、及びレンズ保持筺体の往復移動を妨げずにレンズ保持筺体に結合されている。ばね手段は、レンズ保持筺体とスペーサーとの間に挿入されていて、第1カム手段と第2カム手段とを押圧接触する働きをする。
ホルダーに対してレンズ保持筺体を回転させることによって、レンズ保持筺体をホルダーに対して往復移動させることが可能であり、これによって、レンズ保持筺体に組み込まれている撮像レンズを繰出すことができる。
カム機構は、具体的には、次のように構成することができる。第1及び第2カム手段を、それぞれカム面及びカム突起として構成するか、又は、これとは逆に、第1及び第2カム手段を、それぞれカム突起及びカム面として構成する。
レンズ保持筺体は、この発明の撮像レンズ繰出し装置の組立工程の便宜のために、レンズ鏡胴と繰出しリングとを具えて構成するのが好適である。レンズ鏡胴は、撮像レンズを内蔵し、外周部に一条雄ねじが形成されている。また、繰出しリングは、レンズ鏡胴の外周部に形成されている一条雄ねじと螺合する一条雌ねじが内周部に形成されている。
レンズ保持筺体とスペーサーとの間に挿入されるばね手段は、次の第1から第3ばね手段によって実現できる。第1ばね手段は、互いに離間されて配置される少なくとも2個のミクロコイルばねを具え、繰出しリングあるいはスペーサーの何れか一方にその一端を固定して、これらのミクロコイルばねがスペーサーを押圧する構成とする。第2ばね手段は、レンズ鏡胴の外周を囲む大きさのリング状波型ばねを具え、このリング状波型ばねを、繰出しリングのばね手段圧接面と、スペーサーのホルダー側の面との間に挟みこむことによって構成する。第3ばね手段は、レンズ鏡胴の外周を囲む大きさのマクロコイルばねを具え、このマクロコイルばねを、繰出しリングのばね手段圧接面と、スペーサーのホルダー側の面との間に挟みこむことによって構成する。
繰出しリングは、操作ノブを具えて構成することが好適である。また、レンズ鏡胴には、レンズ鏡胴を繰出しリングに対して回転させるための工具を装着することが可能であるように、溝が形成されていることが好適である。
また、押圧カバーとレンズ保持筺体との間、及びホルダーとレンズ保持筺体との間にそれぞれ摺動結合部を設けることによって構成され、レンズ保持筺体が光軸を保持しつつ、この光軸に沿って往復移動することを可能とするための、光軸保持機構を具えることが好適である。
この発明の撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法は、次の第1から第4ステップを含んでいる。
第1ステップは、レンズ鏡胴と、繰出しリングとを螺合させて、この繰出しリングに対してレンズ鏡胴が回転可能である状態の固定前レンズ保持筺体を形成するステップである。第2ステップは、この固定前レンズ保持筺体をホルダーに摺動結合させ、撮像レンズの像面に対して一番離れた位置あるいは一番近い位置のうち、何れか一方の位置に仮固定するステップである。第3ステップは、レンズ鏡胴を繰出しリングに対して回転させることによって、撮像レンズによる像が像面に結像されるようにピント調整するステップである。第4ステップは、このピント調整が修了した状態で、レンズ鏡胴と繰出しリングとを接着固定して、レンズ保持筺体を形成するステップである。
この発明の撮像レンズ繰出し装置によれば、撮像レンズを内蔵したレンズ保持筺体は、ホルダーと摺動結合されて保持されながら、撮像レンズの光軸と回転軸とを一致させて、この回転軸に沿って回転しながらホルダーに対して往復移動することが可能となるように構成されている。また、ホルダーは、中心部分に撮像レンズの透過光を通す窓を具えており、撮像面を具えた携帯電話器等の撮像装置本体に固定される。
この撮像面に撮像レンズの透過光が最も効率よく入射されるように、すなわち、撮像面の中心位置で撮像レンズの光学軸が交わるように、ホルダーが撮像装置本体に固定される。従って、レンズ保持筺体がホルダーに摺動して、光学軸に平行方向に往復移動することによって、撮像面と撮像レンズの主点位置との間隔を変化させることができるので、撮像レンズの像が撮像面に正確に形成されるように、撮像面に対する撮像レンズの主点位置を調整することが可能となる。すなわち、撮像面と撮像レンズの主点位置との間隔を調整することによって、通常撮影モードとマクロ撮影モードとを選択して、相互に設定することが可能である。
上述の、レンズ保持筺体のホルダーに対する往復移動は、カム手段によって実現される。すなわち、この往復移動をカム手段によって実現する構成とされているため、多条ネジによって実現する場合と比較して、レンズ保持筺体の光軸方向に平行な方向の厚み(以後、「レンズ保持筺体の厚み」ということもある。)を薄くすることが可能となる。
また、この発明の撮像レンズ繰出し装置は、スペーサーを具えていることが特徴である。このスペーサーは、レンズ保持筺体と一体的に回転軸の周りに回転し、押圧カバーと面接触し、及びレンズ保持筺体の往復移動を妨げずにレンズ保持筺体に結合されている。このため、レンズ保持筺体がホルダーに対して回転移動する際に、摺動するように接触している箇所は、以下に説明するように面接触となる。
レンズ保持筺体が回転移動する際に摺動接触している箇所は、具体的には、スペーサーと押圧カバーとの接触面である。すなわち、ばね手段とスペーサーとは、点接触あるいは線接触するが、この接触部分は、レンズ保持筺体と一体的に回転軸の周りに回転する構成であるため、摺動することがない。すなわち、ばね手段を構成するミクロコイルばね、リング状波型ばね、及びマクロコイルバネは、いずれもレンズ保持筺体とスペーサーとの間に挿入され、しかも、レンズ保持筺体とスペーサーとは一体的に回転軸の周りに回転するため、レンズ保持筺体とばね手段とスペーサーとは一体として回転する。
このため、レンズ保持筺体をホルダーに対して往復移動させることによる通常撮影モードとマクロ撮影モードの切り替え操作を繰り返しても、構成部材の磨耗が生じにくい。
また、ばね手段によって、第1カム手段と第2カム手段とを押圧接触させられているので、レンズ保持筺体がホルダーに対して往復移動することが保障される。すなわち、ばね手段によって、第1カム手段と第2カム手段とが押圧接触させられていなければ、ホルダーとレンズ保持筺体との摺動部の僅かな摩擦によって、往復移動が阻害される可能性がある。
レンズ保持筺体を、外周部に一条雄ねじが形成されているレンズ鏡胴と、内周部に一条雌ねじが形成されている繰出しリングとを具えて構成することによって、次のような利点が得られる。すなわち、撮像レンズ繰出し装置を組み立てるにあたっては、まず、レンズ保持筺体が、通常撮影モードあるいはマクロ撮影モードの位置に設定された状態で、撮像面に実像が形成されるようにピント調整をする必要がる。このピント調整作業が、繰出しリングに対してレンズ鏡胴を回転させることによって容易に行うことができる。
また、レンズ鏡胴に、レンズ鏡胴を繰出しリングに対して回転させるための工具を装着することが可能であるように、溝が形成されていれば、次の利点がある。すなわち、レンズ保持筺体の厚みを薄く形成するためには、繰出しリングの雌ねじが形成されている範囲にレンズ鏡胴が完全に収まりきるようにレンズ鏡胴の長さを設定することが好ましい。仮にこの溝が形成されていなければ、レンズ鏡胴が繰出しシリングの内側に埋まりこんでしまうので、繰出しリングに対して回転させるための工具を装着することが難しい。
しかも、レンズ鏡胴の繰出し動作のために形成される雄ねじ及び雌ねじが一条ねじであるので、雄ねじと雌ねじとの螺合部分を長く取らなくとも、レンズ鏡胴と繰出しリングとの間のがたつきが十分小さく押えることが可能であり、上述のピント調整作業が容易に、かつ確実に行うことが可能である。このことによって、レンズ保持筺体の厚みを薄くすることが可能である。
レンズ鏡胴の繰出し動作のために形成されるねじが一条ねじであるので、レンズ鏡胴の繰出し量に対して必要とされる回転量が、多条ねじである場合よりも多くなる。しかしながら、繰出しリングに対してレンズ鏡胴を回転させてピント調整を行うのは、撮像レンズ繰出し装置の製造時においてのみである。従って、レンズ鏡胴の繰出し量に対して必要とされる回転量が多くても、事実上なんら問題とならない。
また、レンズ鏡胴に溝が形成されていることによって、上述の第1から第4ステップを含むこの発明の撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法を実施することが可能となる。すなわち、第3ステップにおいて、レンズ鏡胴を繰出しリングに対して回転させる作業を行う時点では、レンズ鏡胴は繰出しリングの内部にほぼその全体が埋め込まれた状態となっている。このように設計しなければ、レンズ保持筺体の厚みを十分薄くすることができない。
レンズ保持筺体の厚みは、繰出しリングの光軸方向に平行な方向の厚みと、繰出しリングからはみ出ているレンズ鏡胴部分の長さの和であるので、レンズ鏡胴を繰出しリングの内部にほぼその全体が埋め込まれた状態、すなわち、繰出しリングの外部にはみ出ているレンズ鏡胴部分の長さを0にすることによって最小にすることができるからである。
撮像レンズ繰出し装置が光学系機器に取り付けられ、この光学系機器が通常の状態で利用される際に、繰出しリングに操作ノブが具えられていれば、この操作ノブを利用して、レンズ保持筺体を回転させ、通常撮影モードとマクロ撮影モードとの切り替えを行うことが容易となる。すなわち、レンズ保持筺体は、レンズ鏡胴と繰出しリングとが一体化されて形成された構成部材であるから、繰出しリングに形成されている操作ノブを利用すればレンズ保持筺体を回転させることが可能である。
摺動結合部を複数箇所に設けられた光軸保持機構を具えているので、摺動結合部一箇所当たりの光軸方向に沿った寸法が短くとも、十分な精度を持って光軸を保持しつつ、レンズ保持筺体の光軸方向に沿った往復運動が可能となる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態例につき説明する。なお、これらの図は、この発明が理解できる程度に構成要素の形状、大きさ及び配置関係を概略的に示してあるに過ぎず、また、以下に説明する数値的条件及びその他の条件は単なる好適例であり、この発明はこの発明の実施の形態に限定されるものではない。また、各図において同様の構成要素については同一の番号を付し、その重複する説明を省略することもある。
<第1実施例>
図1(A)から(F)及び図8を参照して、第1実施例の撮像レンズ繰出し装置の構成及びその動作を説明する。図1(A)から(F)は、第1実施例の撮像レンズ繰出し装置の概略的分解斜視図であり、(A)は、押圧カバー10、(B)は、スペーサー20、(C)は、ミクロコイルばねセット130、(D)は、レンズ鏡胴40、(E)は、繰出しリング50、(F)は、ホルダー70をそれぞれ示す。また、図8は、繰出しリング50の光軸方向に平行な方向に切断した切り口断面図である。
レンズ保持筺体80は、レンズ鏡胴40と繰出しリング50とを具えて構成されている。レンズ鏡胴40は、撮像レンズ(図示を省略してある。)を内蔵し、外周部に一条雄ねじ44が形成されている。また、繰出しリング50は、レンズ鏡胴40の外周部に形成されている一条雄ねじ44と螺合する一条雌ねじ54が内周部に形成されている。
レンズ保持筺体80は、撮像レンズを構成するレンズ群(図示を省略してある。)と、レンズ群をこのレンズ群の光軸と回転軸とを一致させて具えていて、この回転軸に沿って回転しながらホルダー70に対して往復移動することが可能である。また、繰出しリング50の一条雌ねじ54にレンズ鏡胴40の一条雄ねじ44をねじ込むことによって、レンズ鏡胴40を繰出しリング50に対して回転させることによって、繰出しリング50に対して往復移動することが可能である。
図1(A)から(F)においては、レンズ群の光軸及び回転軸を、図1(A)から(F)を共通に貫く一点破線120で示してある。レンズ群の光軸と回転軸とは一致させてあるので、以後、光軸120あるいは回転軸120という表記を適宜使うが、いずれも同一の軸を指す。
ホルダー70は、レンズ保持筺体80と摺動結合してレンズ保持筺体80を保持し、中心部分に撮像レンズの透過光を通す窓81を具えている。
レンズ保持筺体80が、光軸120を保持しつつ、この回転軸120に沿って往復移動することが可能となるために、第1実施例の撮像レンズ繰出し装置が具える光軸保持機構について説明する。
光軸保持機構は、押圧カバー10とレンズ保持筺体80との摺動結合部、及びホルダー70とレンズ保持筺体80との摺動結合部とで構成される。押圧カバー10とレンズ保持筺体80との摺動結合部は、押圧カバー10の内側円筒側面14と、レンズ保持筺体80を構成する繰出しリング50の第2外周側面114(図8に示す。)とが滑らかに接触することで構成される。また、ホルダー70とレンズ保持筺体80との摺動結合部は、2箇所に設けられる摺動結合部で構成される。1箇所目の摺動結合部は、図8に示す繰出しリング50の内周側面部150とホルダー70の円柱状外周側面152とが滑らかに接触することで構成される。
ホルダー70とレンズ保持筺体80とが摺動結合する2箇所目の摺動結合部について説明する。2箇所目の摺動結合部は、レンズ保持筺体80を構成する繰出しリング50の第1外周側面90が、ホルダー70が具えるホルダー側噛合部72、74、76及び78のそれぞれの内側側面92、94、96及び98に滑らかに接触するように構成される。
ホルダー側噛合部72、74、76及び78のそれぞれの内側側面92、94、96及び98は、同一の円柱側面の一部を構成している。すなわち、繰出しリング50の第1外周側面90はピストンに相当し、ホルダー70が具えるホルダー側噛合部72、74、76及び78のそれぞれの内側側面92、94、96及び98は、ピストンを嵌めこむシリンダーに相当する。これらピストン及びシリンダーの中心軸は、撮像レンズの中心軸あるいは回転軸120と一致する構成とすることによって、レンズ保持筺体80を、ホルダー70と摺動結合させて保持しながら、撮像レンズの光軸と回転軸120とを一致させて、この回転軸120に沿って回転しながらホルダー70に対して往復移動させることが可能となる。すなわち、後述するカム機構を利用することによって、レンズ保持筺体80は、回転動作に伴って、回転軸(レンズの光軸)に沿って回転しながらホルダー70に対して往復移動することが可能となる。
以上説明したように、光軸保持機構は、複数箇所に摺動結合部を設けることによって構成される。すなわち、第1実施例では、押圧カバー10とレンズ保持筺体80との間に設けられる摺動結合部、及びホルダー70とレンズ保持筺体80との間に2箇所設けられる摺動結合部との合計3箇所に設けられる摺動結合部を具えて構成される。このように、光軸保持機構として複数箇所に摺動結合部を設けることによって構成すれば、摺動結合部一箇所当たりの光軸方向に沿った寸法が短くとも、十分な精度を持って光軸120を保持しつつ、レンズ保持筺体の光軸方向に沿った往復運動が可能となる。すなわち、複数箇所に離間して摺動結合部が設けられることによって、摺動結合部一箇所当たりの光軸方向に沿った寸法が短くとも、光軸保持機構全体としては、光軸方向に沿って十分に長い寸法が確保される。結果として、押圧カバー10の上面18からホルダー70の下面82までの全長、すなわち繰出し機構部分の薄型化が図られる。
次に、カム機構について、図1(E)及び(F)を参照して説明する。この撮像レンズ繰出し装置では、図1(E)に示すように、レンズ保持筺体80の繰出しリング50に、第1カム手段としてカム突起が形成されている。図1(E)では、カム突起64及び66の2箇所部分だけが図示されているが、カム突起は全部で4箇所に形成されている。カム突起64及び66以外のカム突起は、図示が省略されている。
図1(F)に示すように、ホルダー70に、第2カム手段としてカム面が形成されている。図1(F)では、カム面84及び86の2箇所部分だけが明示されているが、カム面は、上述の4箇所に形成されているカム突起とそれぞれ対向するように、全部で4箇所に形成されている。
また、第1実施例では、カム機構を4組の第1及び第2カム手段の組として構成したが、第1及び第2カム手段の組は、少なくとも3組あればよい。すなわち、第1及び第2カム手段の組が3組あれば、この3組のカム手段のカム突起とカム面との接触点を含む一平面が確定されるからである。この平面が回転軸120に対して直交するように、第1及び第2カム手段の組を配置形成することによって、レンズ保持筺体80を、撮像レンズの光軸(回転軸)に沿って回転させながらホルダー70に対して往復移動させることが可能となる。
第1実施例では、第1カム手段をカム突起、第2カム手段をカム面としたが、この逆であっても良い。すなわち、繰出しリング50にカム面を設置し、ホルダー70にカム突起を設置しても良い。
押圧カバー10は、ホルダー70と結合させるための、押圧カバー側噛合部12が形成されている。図1(A)に示す押圧カバー10の斜視図では、押圧カバー側噛合部12の他に3箇所に設けられる押圧カバー側噛合部については、図面の背後に隠れる位置であるので、図示を省略してある。
ホルダー70は、上述の押圧カバー10と結合させるための、ホルダー側噛合部72、74、76及び78が形成されている。ホルダー側噛合部72、74、76及び78の外側向きの爪が、押圧カバー10の押圧カバー側噛合部に設けられた矩形の穴にはまり込むことによって、押圧カバー10とホルダー70とが結合される。例えば、ホルダー側噛合部72が、押圧カバー側噛合部12と噛合される。ホルダー側噛合部74、76及び78も、それぞれ対応する押圧カバー側噛合部と結合される。
押圧カバー10とホルダー70との間に、スペーサー20、ミクロコイルばねセット130、及びレンズ保持筺体80が挟まれて、押圧カバー10とホルダー70とが上述のように、それぞれの噛合部によって結合されることによって、一体化されて撮像レンズ繰出し装置として組み上げられる。
スペーサー20は、図1(B)に示すように、リングの一部に突起部分が形成され、その突起部分に連結穴22が形成されている。一方、繰出しリング50には、図1(E)に示すように、外周面90に固定される形で連結棒60が形成されている。連結穴22には、連結棒60が滑らかに挿入される。このような構成とすることによって、連結棒60を介して、レンズ保持筺体80の繰出しリング50とスペーサー20とが一体化される。
レンズ保持筺体80の繰出しリング50とスペーサー20とが連結棒60を介して一体化されることにより、レンズ保持筺体80が回転軸120を中心に回転することに伴って、スペーサー20も一体的に回転軸120の周りに回転する。
スペーサー20は、一部に形成された連結穴22を形成する為に設けられた突起部分を除き、押圧カバー10の内側に収まる。このとき、スペーサー20の上側面26と、押圧カバー10の下側面16とが面接触する。また、連結穴22に連結棒60が滑らかに挿入されることによって、レンズ保持筺体80の往復移動を妨げない状態で、スペーサー20をレンズ保持筺体80に結合することができる。
ミクロコイルばねセット130は、レンズ保持筺体80とスペーサー20との間に挿入されていて、上述の第1カム手段であるカム突起64及び66等と、第2カム手段であるカム面84及び86等とを押圧接触する働きをする。第1実施例のばね手段を、後述する第2及び第3実施例で用いるばね手段と区別するために、第1ばね手段ということもある。これに伴って、第2実施例及び第3実施例で用いるばね手段を、それぞれ第2ばね手段及び第3ばね手段ということもある。
第1ばね手段は、少なくとも2個のミクロコイルばねのセットによって構成される。図1(C)に示すばね手段は、4個のミクロコイルばね32、34、36及び38のセットによって構成される例を示しているが、少なくとも2個のミクロコイルばねを具えれば、第1ばね手段を構成することが可能である。すなわち、常に、スペーサー20の上側面26と押圧カバー10の下側面16とが面接触した状態で、レンズ保持筺体80が回転されることになる。
繰出しリング50には、上述の4個のミクロコイルばね32、34、36及び38のそれぞれを固定するためこれらを嵌めこむためのミクロコイルばね嵌め込み穴52、56、58が形成されている。ミクロコイルばね34が嵌め込まれるミクロコイルばね嵌め込み穴は、図1(E)では図面の背後に隠れる位置であるので、図示を省略してある。ミクロコイルばね嵌め込み穴に一端が嵌め込まれたミクロコイルばね32、34、36及び38のそれぞれは、それぞれの他端が、スペーサー20のS、P、Q及びRと示された位置に接する。図1(B)では、作図の都合上、スペーサー20の上側面(押圧カバー10の側の面)が見えているが、スペーサー20とミクロコイルばねとが接するのは、スペーサー20の下側面(ホルダー70の側の面)である。
これらミクロコイルばね32、34、36及び38のそれぞれとスペーサー20とは、S、P、Q及びRと示された位置で点接触することとなるが、スペーサー20とレンズ保持筺体80とは、連結穴22と連結棒60とによって一体化されるので、レンズ保持筺体80を回転させても、この回転にしたがって、スペーサー20も同時に同一量回転する。従って、ミクロコイルばねとスペーサー20とが点接触するS、P、Q及びRと示された位置は、レンズ保持筺体80を回転させても変動しない。このため、ミクロコイルばねとスペーサー20とが点接触している部分ではスペーサー20の磨耗が発生しない。
第1実施例では、上述の4個のミクロコイルばね32、34、36及び38のそれぞれが嵌め込まれるミクロコイルばね嵌め込み穴52、56、58が形成されている繰出しリング50を利用したが、これは一例にすぎない。第1ばね手段を構成するミクロコイルばねは、繰出しリング50又はスペーサー20の何れか一方に固定されていれば良く、溶接等によって固定しても良い。また、撮像レンズ繰出し装置の製造工程を考慮すれば、ミクロコイルばねは、繰出しリング50又はスペーサー20の何れか一方に固定されていることが望ましいが、原理的には、繰出しリング50又はスペーサー20の何れにも固定されていても、あるいは固定されていなくとも良い。
ホルダー70に対してレンズ保持筺体80を回転させると、ホルダー70に形成されているカム面84、86を、レンズ保持筺体80が具える繰出しリング50に形成されているカム突起64、66が摺動する。このことによって、レンズ保持筺体80をホルダー70に対して、撮像レンズの光軸120に沿って往復移動させることが可能となり、レンズ保持筺体80に組み込まれている撮像レンズを繰出すことができる。
繰出しリング50は、繰出しリング50の第1外周側面90の一箇所に、外側に向けて操作ノブ62を具えている。また、レンズ鏡胴40には、レンズ鏡胴40を繰出しリング50に対して回転させるための工具を装着することが可能であるように溝46等が形成されている。図1(D)では、この溝は4箇所に形成されているが、溝46のみを明示してある。この溝の個数は、レンズ鏡胴40を繰出しリング50に対して回転させるための工具の都合によって、適宜決定される。また、撮像レンズへ光を入射させるための入射光開口部42が形成されている。
押圧カバー10は、図2に示す他の形状として形成することも可能である。図2は、他の形状の押圧カバーの概略的斜視図である。図1(A)に示す押圧カバー10は、ABS樹脂等のプラスチック素材を用いて形成するのに適しており、図2に示す別の形状の押圧カバー100は、金属材料を用いて形成するのに適している。
図2に示す押圧カバー100の押圧カバー側噛合部102と、図1(A)に示す押圧カバー10の押圧カバー側噛合部12とが対応する。押圧カバー側噛合部102は押圧カバーの4隅に合計4箇所形成されるが、それぞれ、押圧カバー10の4隅に形成される押圧カバー側噛合部が対応する。また、押圧カバー10の下側面16aと、押圧カバー100の下側面116とが対応する。
図3(A)及び(B)を参照して、第1実施例の撮像レンズ繰出し装置の組み上げられた状態の構成を説明する。図3(A)は、第1実施例の撮像レンズ繰出し装置を画像入力側から見た平面図であり、図3(B)は、光軸に垂直の方向から見た部分的切り口断面図である。図3(A)には、破線の丸印で、ミクロコイルばねセット130を構成する、ミクロコイルばね32、34、36及び38の位置を示してある。
操作ノブ62を図3(A)に示すように、回転移動させることによって、レンズ保持筺体80を回転させることができる。操作ノブ62の回転移動に追随してスペーサー20に形成されている連結穴22も同時に移動している。
図3(A)において、操作ノブ62を通常撮影モード及びマクロ撮影モードに設定する場合を示してある。操作ノブ62の設定位置を図3(A)に示すように変えることによって、レンズ保持筺体80を回転移動させる。図3(B)に示すように、操作ノブ62が通常撮影モード位置にあるとき、カム突起66とカム面86とは点Gの位置において接している。この状態から操作ノブ62をマクロ撮影モード位置に移動させると、カム突起66とカム面86と接触位置は点Gの位置から点Hの位置に滑りつつ移動する。このときカム突起66がカム面86を滑り上がる状態となり、これに伴ってレンズ保持筺体80は、図3(B)の上側に向かって移動する。すなわち、レンズ保持筺体80に組み込まれている撮像レンズの主点位置は、図3(B)の上側に向かって移動する。
一方、これとは逆に、操作ノブ62をマクロ撮影モード位置から通常撮影位置に移動させると、カム突起66とカム面86と接触位置は点Hの位置から点Gの位置に滑りつつ移動する。このときカム突起66がカム面86を滑り降りる状態となる。この滑り降りる動作を確実に保障するために、第1ばね手段によって、カム突起66がカム面86と押圧接触する構成となっている。図3(B)では、第1ばね手段を構成するミクロコイルばねのうちの一つであるミクロコイルばね36が示されている。
図3(B)において、撮像面は図示を省略してあるが、ホルダー70の底面70aの直下に設けられている。すなわち、操作ノブ62を通常撮影モード位置からマクロ撮影位置に移動させると、レンズ保持筺体80に組み込まれている撮像レンズの主点位置は図3(B)の上側に向かって移動するから、撮像面から離れることになる。また、逆に、操作ノブ62をマクロ撮影モード位置から通常撮影位置に移動させると、撮像レンズの主点位置は撮像面に近づく。このように、操作ノブ62の位置を操作することによって、通常撮影モードとマクロ撮影モードとの相互の切り替えが可能となる。
<撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法>
この発明の撮像レンズ繰出し装置を組み立てるには、例えば次のように行う。組み立てに際して、重要なステップは、レンズ鏡胴40と繰出しリング50とを一体化してレンズ保持筺体80として形成するステップである。このステップは、撮像レンズ繰出し装置の組み立て時のみにおいて行われるピント調整作業と密接に関係している。撮像レンズ繰出し装置を組み立てるにあたっては、まず、レンズ保持筺体80が、通常撮影モードあるいはマクロ撮影モードの位置に設定された状態で、撮像面(図示を省略してある。)に実像が形成されるようにピント調整をする必要がる。
そこで、撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法においては、以下の第1から第4ステップが実行される。なお、ここでは、第1実施例の撮像レンズ繰出し装置を組み立てる場合を例にして説明するが、第2及び第3実施例の撮像レンズ繰出し装置を組み立てる場合も同様である。第1から第3実施例の撮像レンズ繰出し装置の相違点は、ばね手段であり、以下に説明する撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法においては、このばね手段が異なっても、まったく同様に行われる。
第1ステップでは、レンズ鏡胴40と、繰出しリング50とを螺合させて、繰出しリング50に対してレンズ鏡胴40が回転可能である状態の固定前レンズ保持筺体が形成される。固定前レンズ保持筺体は、レンズ鏡胴40と繰出しリング50とを螺合させてある状態であって、繰出しリング50に対してレンズ鏡胴40が自由に回転させることが可能な状態である。繰出しリング50に対するレンズ鏡胴40の回転は、レンズ鏡胴40に形成されているレンズ鏡胴の溝46に回転工具を装填して行うことができる。そして、レンズ鏡胴40が繰出しリング50の一条雌ねじ54に埋まり込んでしまっても、回転工具が利用できることによって、レンズ鏡胴40を繰出しリング50に対して回転させることが可能である。
第2ステップでは、固定前レンズ保持筺体を、ホルダー70に摺動結合させ、撮像レンズの像面に対して固定前レンズ保持筺体の位置が、一番離れた位置あるいは一番近い位置のうち、何れか一方の位置に仮固定される。第2ステップが終了した時点では、レンズ鏡胴40に組み込まれた撮像レンズによって、撮像面に像が形成される保証はない。
携帯電話器等の撮像装置に、撮像レンズ繰出し装置を装着するには、まず、撮像装置にホルダー70が固定される。この発明の撮像レンズ繰出し装置では、ホルダー70の窓81の直下に撮像面がくる位置にホルダー70が接着固定される。この後、第1及び第2ステップが実行される。従って、第2ステップが終了した時点では、レンズ鏡胴40に組み込まれた撮像レンズの主点位置から、撮像装置が具える撮像面までの距離は一義的に決まってはおらず、組立作業ごとに異なる。従って、撮像面に像が形成されるようにするためには、撮像レンズの主点位置から撮像面までの距離を調整する、ピント調整作業が必要となる。
実際の撮像レンズ繰出し装置の組み立て作業においては、このピント調整作業における、撮像レンズの主点位置から撮像面までの距離調整量は、通常撮影モードとマクロ撮影モード間の変換に必要とされるレンズ保持筺体80の移動量よりもはるかに大きく見積もっておく必要がある。撮像レンズの主点位置から撮像面までの距離調整は、繰出しリング50に対してレンズ鏡胴40を回転することによって行われる。レンズ鏡胴40を繰出しリング50に対して繰出すねじは一条ねじが使われる。従って、ピント調整作業における繰出しリング50に対するレンズ鏡胴40の移動量が多い上に、一条ねじが使われていることから、レンズ鏡胴40の回転量は大きくなる。
しかしながら、このレンズ鏡胴40の繰出しリング50に対する回転動作は、組み立て作業においてのみ必要とされる。従って、レンズ鏡胴40の繰出しリング50に対して必要とされる回転量が大きいことは本質的な問題ではない。これに対して通常撮影モードとマクロ撮影モード間の変換のために必要とされるホルダー70に対するレンズ保持筺体80の回転量はあまり大きくすることはできない。そこで、この発明では、ホルダー70に対するレンズ保持筺体80の繰出し操作を、ねじではなくカム機構によって実現される形態とされている。
第3ステップは、レンズ鏡胴40を繰出しリング50に対して回転させることによって、撮像レンズによる像が像面に結像されるようにピント調整するステップである。第2ステップにおいて、撮像レンズの像面に対して固定前レンズ保持筺体の位置が、一番離れた位置あるいは一番近い位置のうち、何れか一方の位置に仮固定されている。
仮に、第2ステップにおいて、撮像レンズの像面に対して固定前レンズ保持筺体の位置が一番離れた位置に仮固定されていたとすれば、第3ステップにおいて、ピント調整されて撮像レンズによる像が像面に結像されると、この位置がマクロ撮影モードの位置として確定される。また、仮に第2ステップにおいて、撮像レンズの像面に対して固定前レンズ保持筺体の位置が一番近い位置に仮固定されていたとすれば、第3ステップにおいて、ピント調整されて撮像レンズによる像が像面に結像されると、この位置が通常撮影モードの位置として確定される。
第4ステップでは、ピント調整作業が修了した状態で、レンズ鏡胴40と繰出しリング50とが接着固定されて、レンズ保持筺体80が形成される。
<第2実施例>
図4(A)から(F)を参照して、第2実施例の撮像レンズ繰出し装置の構成及びその動作を説明する。図4(A)から(F)は、第2実施例の撮像レンズ繰出し装置の概略的分解斜視図であり、(A)は、押圧カバー10、(B)は、スペーサー20、(C)は、第2ばね手段230、(D)は、レンズ鏡胴40、(E)は、繰出しリング250、(F)は、ホルダー70をそれぞれ示す。第2実施例の特徴は、第2ばね手段としてレンズ鏡胴40の外周を囲む大きさのリング状波型ばね230を利用したことにある。これに伴って、図4(E)に示す繰出しリング250が、第1実施例の繰出しリング50とその形状が異なっている。従って、図1(A)から(F)に示した第1実施例と異なるのは、図4(C)に示す第2ばね手段230と図4(E)に示す繰出しリング250である。これ以外の構成部分は共通であるので、その説明を省略する。
第2ばね手段は、図4(C)に示すようにレンズ鏡胴40の外周を囲む大きさのリング状波型ばね230を具えて構成される。すなわち、第2ばね手段は、リング状波型ばね230を、繰出しリング250のばね手段圧接面63と、スペーサー20のホルダー70側に対する面24とに挟むことによって構成される。このため、リング状波型ばね230はスペーサー20の面24と接するように形成でき、スペーサー20をこのリング状波型ばね230によって押圧することが可能となる。そして、第1ばね手段を採用する場合と同様に、レンズ保持筺体80を、撮像レンズの光軸(回転軸)に沿って回転させながらホルダー70に対して往復移動させる際に、常に、スペーサー20の上側面26と押圧カバー10の下側面16とが面接触した状態で、レンズ保持筺体80が回転される。
このように、第2ばね手段としてリング状波型ばね230を採用したことに伴って、第2実施例においては、図4(E)に示すように、繰出しリング250には、第1実施例の繰出しリング50に形成されていたミクロコイルばね嵌め込み穴52、56及び58が不要となっている。
第2ばね手段としてリング状波型ばね230を採用しても、リング状波型ばね230とスペーサー20とは点接触することとなる。しかしながら、スペーサー20とレンズ保持筺体80とは、連結穴22と連結棒60とによって一体化される構成は同一であるので、レンズ保持筺体80を回転させても、この回転にしたがって、スペーサー20も同時に同一量回転する。従って、このため、リング状波型ばね230とスペーサー20とが点接触している部分ではスペーサー20の磨耗が発生しない。
図5(A)及び(B)を参照して、第2実施例の撮像レンズ繰出し装置の組み上げられた状態の構成を説明する。図5(A)は、第2実施例の撮像レンズ繰出し装置を画像入力側から見た平面図であり、図5(B)は、光軸に垂直の方向から見た部分的切り口断面図である。図5(A)には、図3(A)と異なり、第2ばね手段230を構成するレンズ鏡胴40の外周を囲む大きさのリング状波型ばねが、図面上では図示が省略されている。第2ばね手段230は、図5(B)に示してある。
第2実施例は、第2ばね手段230としてリング状波型ばねが使われていることに特徴があり、これ以外の構成部分は、第1実施例と同一であるから、重複する説明を省略する。
<第3実施例>
図6(A)から(F)を参照して、第3実施例の撮像レンズ繰出し装置の構成及びその動作を説明する。図6(A)から(F)は、第3実施例の撮像レンズ繰出し装置の概略的分解斜視図であり、(A)は、押圧カバー10、(B)は、スペーサー20、(C)は、第3ばね手段330、(D)は、レンズ鏡胴40、(E)は、繰出しリング250、(F)は、ホルダー70をそれぞれ示す。第3実施例の特徴は、第3ばね手段を、レンズ鏡胴40の外周を囲む大きさのコイル型のマクロコイルばね330を具えて構成したことにある。
図1(A)から(F)に示した第1実施例と異なるのは、図6(C)に示す第3ばね手段であるマクロコイルばね330である。また、繰出しリング230は、第2実施例の繰出しリングと同一であり、これ以外の構成部分は、第1及び第2実施例と共通であるので、その説明を省略する。第3ばね手段を構成するために、コイル型のマクロコイルばね330を利用したことに伴って、図6(E)に示すように、第2実施例と同一の繰出しリング250を利用することができる。
第3ばね手段は、図6(C)に示すようにレンズ鏡胴40の外周を囲む大きさのマクロコイルばね330を具えて構成される。すなわち、第3ばね手段は、マクロコイルばね330を、繰出しリング250のばね手段圧接面63と、スペーサー20のホルダー70側に対する面24とに挟むことによって構成される。このため、マクロコイルばね330はスペーサー20の面24と接するように形成でき、スペーサー20をこの第3ばね手段によって押圧することが可能となる。そして、第1ばね手段を採用する場合と同様に、レンズ保持筺体80を、撮像レンズの光軸(回転軸)に沿って回転させながらホルダー70に対して往復移動させる際に、常に、スペーサー20の上側面26と押圧カバー10の下側面16とが面接触した状態で、レンズ保持筺体80が回転される。
このように、第3ばね手段としてコイル型のマクロコイルばね330を採用しても、マクロコイルばね330とスペーサー20とは点接触することとなる。しかしながら、スペーサー20とレンズ保持筺体80とは、連結穴22と連結棒60とによって一体化される構成は同一であるので、レンズ保持筺体80を回転させても、この回転にしたがって、スペーサー20も同時に同一量回転する。従って、このため、コイル型のマクロコイルばね330とスペーサー20とが点接触している部分ではスペーサー20の磨耗が発生しない。
図7を参照して、第3実施例の撮像レンズ繰出し装置の組み上げられた状態の構成を説明する。図7は、光軸に垂直の方向から見た部分的切り口断面図である。
第3実施例は、第3ばね手段としてマクロコイルばね330が利用されていることに特徴があり、これ以外の構成部分は、第1実施例と同一であるから、重複する説明を省略する。
第1実施例の撮像レンズ繰出し装置の概略的分解斜視図である。 他の形状の押圧カバーの概略的斜視図である。 第1実施例の撮像レンズ繰出し装置の平面図及び部分的切り口断面図である。 第2実施例の撮像レンズ繰出し装置の概略的分解斜視図である。 第2実施例の撮像レンズ繰出し装置の平面図及び部分的切り口断面図である。 第3実施例の撮像レンズ繰出し装置の概略的分解斜視図である。 第3実施例の撮像レンズ繰出し装置の部分的切り口断面図である。 繰出しリングの光軸方向に平行な方向に切断した切り口断面図である。
符号の説明
10、100:押圧カバー
12、102:押圧カバー側噛合部
20:スペーサー
22:連結穴
32、34、36、38:ミクロコイルばね
40:レンズ鏡胴
42:入射光開口部
44:一条雄ねじ
46:レンズ鏡胴の溝
50、250:繰出しリング
52、56、58:ミクロコイルばね嵌め込み穴
54:一条雌ねじ
60:連結棒
62:操作ノブ
63:ばね手段圧接面
64、66:カム突起
70:ホルダー
72、74、76、78:ホルダー側噛合部
80:レンズ保持筺体
81:窓
84、86:カム面
130:ミクロコイルばねセット
230:リング状波型ばね
330:マクロコイルばね

Claims (12)

  1. 撮像レンズを構成するレンズ群と、該レンズ群を当該レンズ群の光軸と回転軸とを一致させて具えていて、前記回転軸に沿って回転しながら往復移動可能なレンズ保持筺体と、
    該レンズ保持筺体と摺動結合して該レンズ保持筺体を保持し、中心部分に前記撮像レンズの透過光を通す窓を具えるホルダーと、
    前記レンズ保持筺体に設けられている第1カム手段、及び前記ホルダーに設けられていて該第1カム手段に対して相対的に滑る第2カム手段を以って構成されるカム機構と、
    前記ホルダーと結合する押圧カバーと、
    前記レンズ保持筺体と一体的に前記回転軸の周りに回転し、前記押圧カバーと面接触し、及び前記レンズ保持筺体の前記往復移動を妨げずに該レンズ保持筺体に結合されているスペーサーと、
    前記レンズ保持筺体と前記スペーサーとの間に挿入されていて、前記第1カム手段と前記第2カム手段とを押圧接触するためのばね手段と
    を具え、
    前記ホルダーに対して前記レンズ保持筺体を回転させることによって、該レンズ保持筺体を前記ホルダーに対して往復移動させることが可能とされていること
    を特徴とする撮像レンズ繰出し装置。
  2. 前記第1カム手段がカム面であり、前記第2カム手段がカム突起であることを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  3. 前記第1カム手段がカム突起であり、前記第2カム手段がカム面であることを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  4. 前記ばね手段が、互いに離間されて配置される少なくとも2個のミクロコイルばねを具え、
    前記レンズ保持筺体あるいは前記スペーサーの何れか一方に前記ミクロコイルばねの一端が固定されており、
    前記ミクロコイルばねが該スペーサーを押圧する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  5. 前記ばね手段が、互いに離間されて配置される少なくとも2個のミクロコイルばねを具え、
    前記レンズ保持筺体に該ミクロコイルばねの個数に等しい数のミクロコイルばね嵌め込み穴が形成されており、
    該ミクロコイルばね嵌め込み穴の一つ一つに対して、前記ミクロコイルばねのそれぞれの一端が嵌めこまれ、
    前記ミクロコイルばねのそれぞれの他端が、前記スペーサーと接して該スペーサーを押圧する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1又は4に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  6. 前記ばね手段が、前記レンズ保持筺体の外周を囲む大きさのリング状波型ばねを具え、
    該リング状波型ばねを、前記レンズ保持筺体のばね手段圧接面と、前記スペーサーの前記ホルダー側の面との間に挟みこむことによって構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  7. 前記ばね手段が、前記レンズ保持筺体の外周を囲む大きさのマクロコイルばねを具え、
    該マクロコイルばねを、前記レンズ保持筺体のばね手段圧接面と、前記スペーサーの前記ホルダー側の面との間に挟みこむことによって構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  8. 前記レンズ保持筺体が、
    撮像レンズを構成する前記レンズ群を内蔵し、外周部に一条雄ねじが形成されたレンズ鏡胴と、
    該一条雄ねじと螺合する一条雌ねじが内周部に形成された繰出しリングと
    を具えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  9. 前記繰出しリングが、前記繰出しリングの外周側面の一箇所に、外側に向けて操作ノブが設けられていることを特徴とする請求項8に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  10. 前記レンズ鏡胴は、前記繰出しリングに対して回転させるための工具を装着する為の溝が形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  11. 前記押圧カバーと前記レンズ保持筺体との間、及び前記ホルダーと前記レンズ保持筺体との間にそれぞれ摺動結合部を設けることによって構成される光軸保持機構であって、
    前記レンズ保持筺体が、前記光軸を保持しつつ、該光軸に沿って往復移動することを可能とするための当該光軸保持機構を具えることを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の撮像レンズ繰出し装置。
  12. 請求項8から11のいずれか一項に記載の撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法であって、
    前記レンズ鏡胴と、前記繰出しリングとを螺合させて、該繰出しリングに対して前記レンズ鏡胴が回転可能である状態の固定前レンズ保持筺体を形成するステップと、
    該固定前レンズ保持筺体を前記ホルダーに摺動結合させ、前記撮像レンズの像面に対して一番離れた位置あるいは一番近い位置のうち、何れか一方の位置に仮固定するステップと、
    前記レンズ鏡胴を前記繰出しリングに対して回転させることによって、前記撮像レンズによる像が前記像面に結像されるようにピント調整するステップと、
    該ピント調整修了の状態で、前記レンズ鏡胴と前記繰出しリングとを接着固定して、前記レンズ保持筺体を形成するステップと
    を含むことを特徴とする撮像レンズ繰出し装置の組み立て方法。
JP2006110598A 2006-04-13 2006-04-13 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法 Expired - Fee Related JP3813167B1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006110598A JP3813167B1 (ja) 2006-04-13 2006-04-13 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法
EP06782011A EP1887397A4 (en) 2006-04-13 2006-07-31 DEVICE FOR MOVING A PICTURE LENS AND METHOD OF ASSEMBLY
PCT/JP2006/315133 WO2007122748A1 (ja) 2006-04-13 2006-07-31 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法
US11/629,121 US7616388B2 (en) 2006-04-13 2006-07-31 Image capture lens feeding device and method of assembly of same
KR1020067027651A KR100855730B1 (ko) 2006-04-13 2006-07-31 촬상렌즈 신장장치 및 그 조립방법
CNB2006800005494A CN100545690C (zh) 2006-04-13 2006-07-31 摄像透镜供给装置及其组装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006110598A JP3813167B1 (ja) 2006-04-13 2006-04-13 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3813167B1 JP3813167B1 (ja) 2006-08-23
JP2008309812A true JP2008309812A (ja) 2008-12-25

Family

ID=36991047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006110598A Expired - Fee Related JP3813167B1 (ja) 2006-04-13 2006-04-13 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7616388B2 (ja)
EP (1) EP1887397A4 (ja)
JP (1) JP3813167B1 (ja)
KR (1) KR100855730B1 (ja)
CN (1) CN100545690C (ja)
WO (1) WO2007122748A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036815A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Canon Inc 像振れ補正装置および撮像装置
KR101019682B1 (ko) * 2009-06-08 2011-03-07 (주)차바이오앤디오스텍 안정적인 포커싱이 가능한 이미지 촬상 장치용 렌즈 액츄에이터
JP2012015043A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Yamatake Corp 電池内蔵型フィールド機器
WO2012176456A1 (ja) * 2011-06-24 2012-12-27 パナソニック株式会社 レンズ繰出し装置、レンズ繰出し装置を備えた撮像装置、並びに携帯電子機器
JP2013007880A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Panasonic Corp レンズ繰出し装置、該レンズ繰出し装置を備えた撮像装置、並びに携帯電子機器
WO2019021702A1 (ja) * 2017-07-26 2019-01-31 日本電産コパル株式会社 撮像装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008191383A (ja) 2007-02-05 2008-08-21 Smk Corp 撮像レンズ繰り出し装置
CN101561541B (zh) * 2008-04-17 2012-05-30 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镜片组装用定位工具
CN101614858B (zh) * 2008-06-26 2011-08-31 深圳富泰宏精密工业有限公司 对焦***
US8723922B2 (en) * 2008-09-25 2014-05-13 Sony Corporation Single camera device and method for 3D video imaging using a refracting lens
JP5326530B2 (ja) * 2008-12-03 2013-10-30 パナソニック株式会社 ねじ部品及び撮像装置
CN101859011B (zh) * 2009-04-08 2014-03-26 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镜头模组
US9930234B2 (en) 2016-06-03 2018-03-27 Gopro, Inc. Lens and sensor positioning system
EP3489749B1 (en) * 2016-07-21 2021-12-29 LG Innotek Co., Ltd. Lens driving device, and camera module and optical device, which include same
DE102020125369A1 (de) * 2020-09-29 2022-03-31 Sick Ag Linsenmodul
DE202020105559U1 (de) 2020-09-29 2022-01-07 Sick Ag Linsenmodul
CN114131332B (zh) * 2021-12-30 2022-09-09 惠州市德赛自动化技术有限公司 组装设备

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0333421U (ja) * 1989-08-10 1991-04-02
JPH10170809A (ja) * 1996-12-10 1998-06-26 Kyocera Corp レンズ調整装置
JP2002082271A (ja) * 2000-06-27 2002-03-22 Milestone Kk 撮影レンズ体
JP2003337279A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Kanto Tatsumi Denshi Kk マクロ撮影用レンズ繰出し装置
JP2004304565A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Seiko Precision Inc 固体撮像装置
JP2005043857A (ja) * 2003-07-07 2005-02-17 Konica Minolta Opto Inc 撮像装置及び該撮像装置を備えた携帯端末
JP2005157290A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Hitachi Maxell Ltd カメラ
JP2005192231A (ja) * 2003-05-30 2005-07-14 Konica Minolta Opto Inc 撮像装置及び該撮像装置を備えた携帯端末
JP2005189415A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Fujinon Corp 撮像装置
JP3118255U (ja) * 2005-11-02 2006-01-26 一品國際科技股▲ふん▼有限公司 レンズモジュール
JP2006039480A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Nidec Copal Corp レンズ駆動装置

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0333421A (ja) 1989-06-29 1991-02-13 Mazda Motor Corp エンジンの冷却装置
JPH0333491U (ja) * 1989-08-10 1991-04-02
JPH03118255U (ja) * 1990-03-19 1991-12-06
JP2532200Y2 (ja) * 1990-05-25 1997-04-09 旭光学工業株式会社 円形部材の支持装置
JP3839966B2 (ja) 1998-07-27 2006-11-01 三甲株式会社 折り畳みコンテナー
US6426839B2 (en) * 2000-06-27 2002-07-30 Milestone Co., Ltd. Image pickup lens unit
US6476985B2 (en) * 2000-06-27 2002-11-05 Milestone Co., Ltd. Image pickup lens unit
JP3529369B2 (ja) 2001-04-06 2004-05-24 Necビューテクノロジー株式会社 投写レンズシフト機構
JP4274543B2 (ja) * 2003-11-26 2009-06-10 フジノン株式会社 レンズ移動装置
CN2689264Y (zh) * 2003-12-20 2005-03-30 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 调焦数码相机镜头模组
TW200527881A (en) 2004-01-30 2005-08-16 Konica Minolta Opto Inc Optical unit, imaging device with the optical unit and portable terminal with the imaging device
CN100445789C (zh) * 2004-05-25 2008-12-24 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镜头模组固定结构与方法
DE102005037907A1 (de) 2004-08-31 2006-03-02 Mitsumi Electric Co., Ltd., Tama Kameramodul
JP4804155B2 (ja) * 2006-01-25 2011-11-02 オリンパスイメージング株式会社 レンズ鏡筒

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0333421U (ja) * 1989-08-10 1991-04-02
JPH10170809A (ja) * 1996-12-10 1998-06-26 Kyocera Corp レンズ調整装置
JP2002082271A (ja) * 2000-06-27 2002-03-22 Milestone Kk 撮影レンズ体
JP2003337279A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Kanto Tatsumi Denshi Kk マクロ撮影用レンズ繰出し装置
JP2004304565A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Seiko Precision Inc 固体撮像装置
JP2005192231A (ja) * 2003-05-30 2005-07-14 Konica Minolta Opto Inc 撮像装置及び該撮像装置を備えた携帯端末
JP2005043857A (ja) * 2003-07-07 2005-02-17 Konica Minolta Opto Inc 撮像装置及び該撮像装置を備えた携帯端末
JP2005157290A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Hitachi Maxell Ltd カメラ
JP2005189415A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Fujinon Corp 撮像装置
JP2006039480A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Nidec Copal Corp レンズ駆動装置
JP3118255U (ja) * 2005-11-02 2006-01-26 一品國際科技股▲ふん▼有限公司 レンズモジュール

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036815A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Canon Inc 像振れ補正装置および撮像装置
KR101019682B1 (ko) * 2009-06-08 2011-03-07 (주)차바이오앤디오스텍 안정적인 포커싱이 가능한 이미지 촬상 장치용 렌즈 액츄에이터
JP2012015043A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Yamatake Corp 電池内蔵型フィールド機器
WO2012176456A1 (ja) * 2011-06-24 2012-12-27 パナソニック株式会社 レンズ繰出し装置、レンズ繰出し装置を備えた撮像装置、並びに携帯電子機器
JP2013007880A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Panasonic Corp レンズ繰出し装置、該レンズ繰出し装置を備えた撮像装置、並びに携帯電子機器
CN103620469A (zh) * 2011-06-24 2014-03-05 松下电器产业株式会社 镜头伸缩装置、具备镜头伸缩装置的摄像装置以及便携式电子设备
US9019625B2 (en) 2011-06-24 2015-04-28 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Lens advancing device, imaging device equipped with lens advancing device, and portable electronic device
WO2019021702A1 (ja) * 2017-07-26 2019-01-31 日本電産コパル株式会社 撮像装置
JP2019028140A (ja) * 2017-07-26 2019-02-21 日本電産コパル株式会社 撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1887397A4 (en) 2009-03-11
KR20080028738A (ko) 2008-04-01
CN100545690C (zh) 2009-09-30
CN101124503A (zh) 2008-02-13
WO2007122748A1 (ja) 2007-11-01
US7616388B2 (en) 2009-11-10
JP3813167B1 (ja) 2006-08-23
KR100855730B1 (ko) 2008-09-03
EP1887397A1 (en) 2008-02-13
US20080291549A1 (en) 2008-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3813167B1 (ja) 撮像レンズ繰出し装置及びその組み立て方法
JP4996269B2 (ja) レンズ鏡筒用支持枠、レンズ保持構造、レンズ鏡筒およびカメラ
JP4804155B2 (ja) レンズ鏡筒
JP4953874B2 (ja) レンズ鏡胴、撮像装置および情報端末装置
JP2008185786A5 (ja)
JP6271904B2 (ja) レンズ鏡筒および撮像装置
JP4841213B2 (ja) 撮像装置
JP5830155B1 (ja) レンズマウント装置
JP2006201601A (ja) 沈胴式のカメラ用レンズ鏡胴
JP4804554B2 (ja) レンズ鏡筒
JP4472389B2 (ja) ズームレンズ鏡筒
JP5762097B2 (ja) レンズ鏡筒
TWI509309B (zh) Telescopic lens module
JP2003337271A (ja) 結像レンズ装置及び撮像装置
JP2011154201A (ja) 撮影装置
JP4505052B2 (ja) プリズム調整装置
JP2007232805A (ja) カメラモジュールとそのカメラモジュールを備えた携帯端末
JP2009042639A (ja) レンズ鏡筒および撮像装置
JP4180348B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2016142935A (ja) 光学機器
JP4891609B2 (ja) レンズ駆動装置及び携帯情報端末装置
JP5800550B2 (ja) レンズ鏡筒
JP2005215565A (ja) レンズ装置、カメラシステム及びカメラ
JP2005265867A (ja) レンズ駆動装置
JP2005024995A (ja) レンズ駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20060526

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees