JP2008309265A - 電磁連結装置 - Google Patents

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Akira Shiozaki
明 塩崎
Ryutaro Nakano
龍太郎 中野
Kunihiko Tomiyama
邦彦 冨山
Morio Kawabe
盛男 河辺
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Abstract

【課題】簡易な構成により、なるべく大きなトルクを得ることができる電磁連結装置を提供すること。
【解決手段】互いに対向配置された対向面3a,4aをそれぞれ有するロータ3及びアマチュア4と、前記ロータ3の対向面3aと前記アマチュア4の対向面4aとを互いに吸着させるための磁束を発生させるコイル8とを備え、前記ロータ3の対向面3aのうち、前記ロータ3の径方向の内方の領域には、ロータ側磁束遮断部19,20と、前記ロータ側磁束遮断部19,20によって前記径方向に複数に区切られたロータ側摩擦面33,34とが設けられ、前記ロータ3は、前記コイル8の磁束によって前記アマチュア4の側に撓むと、前記ロータ側摩擦面33,34が前記アマチュア4の対向面4aにならって接触するようにあらかじめ設定された弾性を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁作用により主動側から従動側にトルクを伝達・遮断する電磁連結装置に関する。
従来より、動力源である主動側から従動側にトルクを伝達・遮断するために電磁連結装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
電磁連結装置は、軸に固定されたロータと、このロータに対向配置されたアマチュアと、磁束を発生させるコイルとを備えたものが一般的である。そして、コイルに通電し、そのコイルから発生した磁束によってロータにアマチュアを吸着させ、又は、通電を解除してロータとアマチュアとを離隔させることにより、トルクの伝達・遮断を行うようになっている。
ここで、伝達するトルクをなるべく大きくするためには、以下のような二つの構成が考えられる。
一つには、コイルへの通電時に、ロータとアマチュアとの各摩擦面のうち外縁部のみを接触させ、それ以外の内方領域を接触させないようにする構成である。つまり、通電時のそれぞれの内方領域同士の間にはギャップ(クリアランス)を設けることにより、全体のトルク半径をなるべく大きくする。これにより、全体のトルクを増大させることができる。
二つには、コイルへの通電時に、ロータとアマチュアとの摩擦面同士を、外縁部のみならずすべて接触させるようにする構成である。つまり、通電時のそれぞれの内方領域同士の間のギャップを無くすことにより、磁気抵抗をなるべく小さくする。その結果、全体のトルク半径は小さくなるものの、全体の磁束が大きくなる。これにより、全体のトルクを増大させることができる。
特開2004−52985号公報
しかしながら、上記のような二つの構成では、ロータ又はアマチュアの製造誤差などによって、コイルへの通電時に、それぞれの内方領域が接触したり、接触しなかったりといった個体差が生じてしまうという問題がある。
さらに、製造誤差をなるべく小さくするため、ロータ又はアマチュアを高精度に加工することが考えられるが、加工精度を上げれば上げるほど製造コストが増大してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成により、なるべく大きなトルクを得ることができる電磁連結装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、互いに対向配置された対向面をそれぞれ有するロータ及びアマチュアと、所定値の電流が印加されることにより、前記ロータの対向面と前記アマチュアの対向面とを互いに吸着させるための磁束を発生させるコイルとを備え、前記ロータの対向面のうち、前記ロータの径方向の内方の領域には、前記ロータの径方向の磁束を遮断するロータ側磁束遮断部と、前記ロータ側磁束遮断部によって前記径方向に複数に区切られたロータ側摩擦面とが設けられ、前記ロータは、前記コイルの磁束によって前記アマチュアの側に撓むと、前記ロータ側摩擦面が前記アマチュアの対向面にならって接触するようにあらかじめ設定された弾性を有することを特徴とする。
この発明においては、コイルに所定値の電流が印加されると、磁束が発生し、この磁束によって、ロータとアマチュアとの対向面同士が互いに吸着する。
このとき、製造誤差により、対向面同士の間に部分的にギャップが生じていたとしても、ロータが、あらかじめ設定された所定の弾性を有することから、ロータ側摩擦面がアマチュアの対向面にならって接触する。
これにより、コイルに所定値の電流を印加すると、ロータ側摩擦面とアマチュアの対向面とを確実に接触させることができる。
また、本発明は、前記ロータ側磁束遮断部が、前記ロータの径方向に複数設けられており、前記アマチュアの対向面の内方の領域に、前記アマチュアの径方向の磁束を遮断するアマチュア側磁束遮断部が周方向に複数設けられており、前記ロータ側磁束遮断部と前記アマチュア側磁束遮断部とが、前記径方向に交互に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、ロータ側磁束遮断部とアマチュア側磁束遮断部とが、径方向に交互に配置されていることから、ロータとアマチュアとの径方向に磁束を交互に通すことができ、ロータとアマチュアとの間の吸着力を増大させることができる。
また、本発明は、互いに対向配置された対向面をそれぞれ有するロータ及びアマチュアと、所定値の電流が印加されることにより、前記ロータの対向面と前記アマチュアの対向面とを互いに吸着させるための磁束を発生させるコイルとを備え、前記アマチュア側の対向面のうち、前記アマチュアの径方向の内方の領域には、前記アマチュアの径方向の磁束を遮断するアマチュア側磁束遮断部と、前記アマチュア側磁束遮断部によって前記径方向に複数に区切られたアマチュア側摩擦面とが設けられ、前記アマチュアは、前記コイルの磁束によって前記ロータの側に撓むと、前記アマチュア側摩擦面が前記ロータの対向面にならって接触するようにあらかじめ設定された弾性を有することを特徴とする。
この発明においては、コイルに所定値の電流が印加されると、磁束が発生し、この磁束によって、ロータとアマチュアとの対向面同士が互いに吸着する。
このとき、製造誤差により、対向面同士の間に部分的にギャップが生じていたとしても、アマチュアが、あらかじめ設定された所定の弾性を有することから、アマチュア側摩擦面がロータの対向面にならって接触する。
これにより、コイルに所定値の電流を印加すると、アマチュア側摩擦面とロータの対向面とを確実に接触させることができる。
また、本発明は、前記ロータの対向面の内方の領域に、前記ロータの径方向の磁束を遮断するロータ側磁束遮断部が、前記ロータの周方向に複数設けられており、前記アマチュア側磁束遮断部が、前記アマチュアの径方向に複数設けられており、前記ロータ側磁束遮断部と前記アマチュア側磁束遮断部とが、前記径方向に交互に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、ロータ側磁束遮断部とアマチュア側磁束遮断部とが、径方向に交互に配置されていることから、ロータとアマチュアとの径方向に磁束を交互に通すことができ、ロータとアマチュアとの間の吸着力を増大させることができる。
また、本発明は、前記ロータ側磁束遮断部又は前記アマチュア側磁束遮断部の少なくともいずれか一方が、前記ロータ又は前記アマチュアの周方向に少なくとも三つ設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、ロータ側磁束遮断部又は前記アマチュア側磁束遮断部の少なくともいずれか一方が、ロータ又はアマチュアの周方向に少なくとも三つ設けられていることから、ロータ又はアマチュアの内方の領域の撓みを周方向において均一にすることができる。これにより、ロータとアマチュアとを確実に接触させることができる。
また、本発明は、前記ロータ側磁束遮断部又は前記アマチュア側磁束遮断部の少なくともいずれか一方が、前記ロータ又は前記アマチュアの周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、ロータ側磁束遮断部又は前記アマチュア側磁束遮断部の少なくともいずれか一方が、ロータ又はアマチュアの周方向に等間隔に配置されていることから、ロータ又はアマチュアの内方の領域の撓みを周方向においてより均一にすることができる。これにより、ロータとアマチュアとを確実に接触させることができる。
本発明によれば、コイルへの通電時に、それぞれの対向面同士を確実に接触させることができることから、簡易な構成によって、より大きなトルクを容易に得ることができる。また、加工精度が低くても良いからコスト低減となる。
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態における電磁連結装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態としての電磁連結装置を電磁クラッチに適用した例を示したものであり、軸線の半分側のみを示した断面図である。
図1に示すように、電磁クラッチ1は、略円筒状に形成された固定部2と、この固定部2に対して回転可能に支持されたロータ3と、略円板状のアマチュア4とを備えている。
これら固定部2、ロータ3及びアマチュア4は、磁性部材からなっている。
固定部2には、周方向の全長にわたって延び、後端から先端に向けて没する凹部7が形成されている。凹部7には、通電されることにより起磁力を発生させるコイル8が設けられている。
また、ロータ3は、円板状の基盤部12を備えている。基盤部12の外縁部18には、その外縁部18の全周から立ち上げられた側壁部13が設けられている。基盤部12の中心部には、側壁部13に対して平行に延ばされた円筒状の軸部14が設けられている。このロータ3は、軸部14が固定部2の筒孔2aに挿通されることにより、固定部2に対して、軸部14の長さ方向に延びる軸線Lを中心として回転可能に支持されている。
また、図2に示すように、基盤部12のうち、外縁部18よりも径方向の内方側(軸心側、中心側)の内方領域23に、基盤部12の周方向に沿って延ばされた外周長孔(ロータ側磁束遮断部)19及び内周長孔(ロータ側磁束遮断部)20が形成されている。外周長孔19は、径方向外方側(外縁部18側)に形成されており、内周長孔20は、径方向内方側(軸心側、軸部14側)に形成されている。また、外周長孔19及び内周長孔20は、周方向に均等間隔を空けて三つ形成されている。すなわち、外周長孔19同士の周方向の間に設けられた連結領域19a、及び、内周長孔20同士の周方向の間に設けられた連結領域20aは、それぞれ周方向に隣り合うもの同士で120度の角度で配置されている。
さらに、外周長孔19と内周長孔20とは、周方向に交互にずらして配置されている。すなわち、連結領域19aと連結領域20aとが、基盤部12の径方向に延びる直線上に配置されておらず、周方向にずらされている。さらには、連結領域20aは、外周長孔19の周方向の中心部に対向する位置に配されている。
また、内方領域23は、外周長孔19及び内周長孔20によって、基盤部12の径方向に複数に区切られている。これら区切られた領域のうち、径方向における外周長孔19と内周長孔20との間の領域をロータ側外周摩擦面(ロータ側摩擦面)33とし、径方向における軸部14の外周面と内周長孔20との間の領域をロータ側内周摩擦面(ロータ側摩擦面)34というものとする。
また、図1に示すように、アマチュア4の一方の主面(対向面)4aは、ロータ3の底面(対向面)3aに対向配置されており、アマチュア4は、ロータ3に対して、軸線L方向に接近、離隔する方向に移動可能に支持されている。なお、アマチュア4には、不図示の付勢部材が取り付けられており、アマチュア4は、ロータ3に対して離隔する方向に常に付勢されている。そのため、コイル8に通電していない自然状態においては、アマチュア4は、ロータ3に接触していない状態になる。なお、付勢部材はなくてもよい。
また、図3に示すように、アマチュア4の中心部には、円形の開口部28が形成されている。またアマチュア4の外縁部25より径方向の内方側(中心側)の内方領域30には、アマチュア4の周方向に沿って延ばされたアマチュア側長孔(アマチュア側磁束遮断部)29が形成されている。アマチュア側長孔29は、周方向に均等間隔を空けて三つ形成されている。
また、内方領域30は、アマチュア側長孔29によって、アマチュア4の径方向に複数に区切られている。これら区切られた領域のうち、径方向における外縁部25とアマチュア側長孔29との間の領域をアマチュア側外周摩擦面(アマチュア側摩擦面)37とし、径方向におけるアマチュア側長孔29と開口部28との間の領域をアマチュア側内周摩擦面(アマチュア側摩擦面)38というものとする。
このような構成のもと、一方の主面4aと底面3aとを対向配置させて、アマチュア4とロータ3とを互いに同軸上に配すると、図4に示すように、外周長孔19、アマチュア側長孔29及び内周長孔20が、アマチュア4及びロータ3の径方向に交互にかつ重ならないように配されるようになっている。すなわち、径方向外方から内方に向かって、外周長孔19、アマチュア側長孔29、内周長孔20の順に配されるようになっている。
さらに、図1に示すように、本実施形態における基盤部12は、コイル8に所定の電流を流して底面3aと一方の主面4aとの間に吸引力を生じさせると、内方領域23がアマチュア4側に撓む(弾性変形する)ような弾性を有している。すなわち、コイル8に所定の電流を流すと、一方の主面4aと底面3aとが接触するようになっており、図5に示すように、仮に一方の主面4aと底面3aとの間にギャップが生じたとしても、内方領域23がアマチュア4側に撓むことにより、ロータ側外周摩擦面33とロータ側内周摩擦面34と(すべての摩擦面)の全面が、アマチュア4の一方の主面4aに隙間なく接触するようになっている。つまり、ロータ3及びアマチュア4の形状、材質、硬さやコイル8に流す電流の大きさなどを考慮して、ロータ3の弾性があらかじめ設定されている。具体的には、ロータ側外周摩擦面33は、アマチュア側長孔29を跨いで、アマチュア側外周摩擦面37とアマチュア側内周摩擦面38とにわたって接触し、ロータ側内周摩擦面34は、アマチュア側内周摩擦面38に接触するようになっている。このとき、ロータ側外周摩擦面33及びロータ側内周摩擦面34が、アマチュア4の一方の主面4aに隙間なく密接するように、ロータ側外周摩擦面33及びロータ側内周摩擦面34にあらかじめテーパーを設けるようにしてもよい。
次に、このように構成された本実施形態における電磁クラッチ1の作用について説明する。
まず、主動機器を駆動し、ロータ3を軸線Lを中心として回転させる。このときには、従動機器側に連結されるアマチュア4は、ロータ3に接触していないため、主動機器からのトルクは、従動機器側に伝達されない。
この状態から、コイル8に所定の電流を流すと、コイル8によって起磁力が発生する。そのため、コイル8回りに磁束が生じる。図6において、符号Mは、その磁束のループを示すものである。
その磁束について図6に基づいて説明する。
磁束は、例えば固定部2の開始点S1からロータ3の側壁部13、基盤部12へと通っていく。基盤部12では、外周長孔19によって径方向内方の磁気抵抗が高くなっているため、磁束はアマチュア4へと伝わる。この磁束は、アマチュア4から径方向内方に向けて進んでいくが、アマチュア側長孔29が設けられていることから、アマチュア側長孔29の手前の地点S2で、ロータ3側に折れてロータ側外周摩擦面33へと伝わる。ロータ側外周摩擦面33では、磁束は径方向内方に向かうが、内周長孔20が設けられていることから、内周長孔20の手前の地点S3でアマチュア4側に折れて再度アマチュア4へと伝わる。そして、磁束は、アマチュア4から径方向内方に向かい、アマチュア4の内縁部からロータ側内周摩擦面34の内縁部S4へと伝わる。さらに、内縁部S4から軸部14を通って、固定部2のポイントS5へと伝わる。それから、固定部2内を進んで開始点S1に戻る。これにより磁束ループMとなる。
そして、底面3aと一方の主面4aとの間であって、磁束の通る空間が磁極となる。すなわち、径方向外方から内方にむかって、第一磁極M1、第二磁極M2、第三磁極M3及び第四磁極M4が形成される。これにより、底面3aと一方の主面4aとの間に吸引力が生じる。そのため、不図示の付勢部材の付勢力に抗してアマチュア4がロータ3側に軸線L方向に移動する。そして、一方の主面4aが底面3aと接触する。これにより、ロータ3とアマチュア4とがロックされ、アマチュア4が軸線Lを中心として回転する。そして、このアマチュア4の回転によるトルクが従動機器に伝達される。
一方、コイル8への通電を止めると、磁束がなくなり、ロータ3とアマチュア4とのロックが解除される。そのため、アマチュア4は、付勢部材の付勢力により、ロータ3から離間する方向に移動し、これにより、主動機器からのトルクが遮断される。
このように、コイル8への通電をオン、オフすることによって、主動機器から従動機器へのトルクの伝達・遮断が行われる。
なお、付勢部材がない場合、コイル8への通電を止めると、ロータ3とアマチュア4とのロックが解除され、互いの一部が接していたとしても、主動機器からのトルクは伝達されず、駆動側のみ回転する。これにより、主動機器からのトルクが遮断される。
本実施形態においては、コイル8に所定の電流を流すと、磁束による吸引力により、アマチュア4の一方の主面4aがロータ3の底面3aに接触する。ここで、アマチュア4又はロータ3の製造誤差により、一方の主面4aと底面3aとの間に、部分的にギャップが生じる場合がある。この場合であっても、基盤部12があらかじめ設定された所定の弾性を有することから、ロータ側外周摩擦面33は、アマチュア側長孔29を跨いで、アマチュア側外周摩擦面37とアマチュア側内周摩擦面38とに隙間なく接触する。さらに、ロータ側内周摩擦面34は、アマチュア側内周摩擦面38に隙間なく接触する。
そのため、ロータ3の底面3aとアマチュア4の一方の主面4aとの間のギャップが無くなり磁気抵抗が小さくなる。したがって、全体の磁束が大きくなり、その結果、全体のトルクが増大する。
以上より、本実施形態における電磁クラッチ1によれば、基盤部12があらかじめ所定の弾性に設定されていることから、ロータ側外周摩擦面33及びロータ側内周摩擦面34を通電時に一方の主面4aに確実に接触させることができる。そのため、簡易な構成によって、より大きなトルクを容易に得ることができる。
また、外周長孔19、内周長孔20及びアマチュア側長孔29が径方向に交互に配置されていることから、ロータ3からアマチュア4にわたるループを確実に作ることができるだけでなく、径方向の全体にわたって吸引力を増大させることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8及び図9は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図8及び図9において、図1から図7に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
本実施形態におけるアマチュア4は、コイル8に所定の電流を印加した時に、底面3aと一方の主面4aとが接触するとともに、アマチュア4がロータ3側に撓むような弾性を有している。すなわち、図9に示すようにロータ3又はアマチュア4に製造誤差があっても、通電時に、アマチュア側外周摩擦面37とアマチュア側内周摩擦面38との全面(すべての摩擦面)が、ロータ3の底面3aに接触するように、ロータ3及びアマチュア4の形状、材質、硬さやコイル8に流す電流の大きさなどを考慮して、アマチュア4の弾性があらかじめ設定されている。具体的には、アマチュア側外周摩擦面37は、外周長孔19を跨いで、外縁部18とロータ側外周摩擦面33とにわたって接触し、アマチュア側内周摩擦面38は、内周長孔20を跨いで、ロータ側外周摩擦面33とロータ側内周摩擦面34とにわたって接触するようになっている。このとき、アマチュア側外周摩擦面37及びアマチュア側内周摩擦面38が、ロータ3の底面3aに隙間なく密接するように、アマチュア側外周摩擦面37及びアマチュア側内周摩擦面38にあらかじめテーパーを設けるようにしてもよい。
このように、アマチュア4が、あらかじめ設定された所定の弾性を有することから、ロータ3又はアマチュア4に製造誤差があっても、アマチュア側外周摩擦面37及びアマチュア側内周摩擦面38を、通電時にロータ3の底面3aに確実に接触させることができる。
以上より、本実施形態における電磁クラッチ1によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態において、外周長孔19及び内周長孔20の周方向及び径方向の数や位置は、適宜変更可能である。
例えば、図10に示すように、外周長孔19及び内周長孔20を六つ設けてもよい。この場合、周方向に隣り合う連結領域19a,20a同士のそれぞれの設置角度は、60度になる。これにより、連結領域19a,20aの設置間隔を小さくすることができ、そのため、内方領域23の撓みを基盤部12の周方向において均一にすることができる。したがって、内方領域23を一方の主面4aに確実に密接させることができる。なお、連結領域19a,20aを増やせば増やすほど、内方領域23の撓みを均一にすることができるが、連結領域19a,20aが増えると漏れ磁束が多くなってしまう。そこで、内方領域23の撓み量と漏れ磁束との関係で、最もトルクが大きくなるように基盤部12の弾性をあらかじめ設定する。例えば、上記のように最もトルクが大きくなるような数の連結領域19a,20a、並びに、外周長孔19及び内周長孔20を設けるようにする。
また、外周長孔19及び内周長孔20を六つづつ設けて、さらにそれら外周長孔19及び内周長孔20を、基盤部12の周方向に均等間隔を空けて配するのが好ましい。
なお、外周長孔19及び内周長孔20の数は六つに限ることはなく、それら設置数は適宜変更可能であり、少なくとも三つ設けることができる。特に四つ〜六つであることが好ましい。
また、図12に示すように、ロータ3の周方向の全周にわたって延びる周溝40を設けてもよい。すなわち、ロータ3の内方領域41と外方領域42とを全周にわたって連結する全周連結部43を設けてもよい。全周連結部43の厚さ寸法は、内方領域41及び外方領域42の厚さ寸法よりも小さくなっている。これにより、周溝40をロータ側磁束遮断部として機能させることができ、さらに内方領域41の撓みを周方向に均等にすることができる。そのため、磁束による吸引力によって、アマチュア側摩擦面とロータ側摩擦面とが吸着されたとき、吸引力による摩擦面の変形状態が安定し、トルク特性を向上させることができる。また、ロータ3の加工工数を削減することができる。
なお、全周連結部43は、内方領域41と外方領域42と一体的に形成されてもよいし、別部材として設けられてもよい。また、周溝40内に、磁束遮断部材を設けてもよい。さらに、周溝40及び全周連結部43などを、アマチュア4に設けてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態において、アマチュア側長孔29の周方向の数や径方向の数は、適宜変更可能である。
例えば、図11に示すように、アマチュア側長孔29を六つ設けてもよい。この場合、周方向に隣り合う連結領域29a同士のそれぞれの設置角度は、60度になる。これにより、連結領域29aの設置間隔を小さくすることができ、内方領域30の撓みを周方向において均一にすることができる。さらに、上記のように、内方領域30の撓み量と漏れ磁束との関係で、最もトルクが大きくなるようにアマチュア4の弾性をあらかじめ設定する。例えば、上記のように最もトルクが大きくなるような数の連結領域29a、及び、アマチュア側長孔29を設けるようにする。
また、アマチュア側長孔29を六つづつ設けて、さらにアマチュア側長孔29を、周方向に均等間隔を空けて配するのが好ましい。
なお、アマチュア側長孔29の数は六つに限ることはなく、それら設置数は適宜変更可能であり、少なくとも三つ設けることができる。特に四つ〜六つであることが好ましい。
また、電磁連結装置として電磁クラッチ1を例に挙げて説明したが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。例えば、電磁連結装置として電磁ブレーキなどにも適用可能である。
また、主動機器とロータ3とが連結され、従動機器とアマチュア4とが連結されるとしたが、これに限ることはなく、主動機器と従動機器とを逆に設けてもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
本発明に係る電磁連結装置の第1の実施形態を示す図であって、電磁連結装置を軸線方向に破断し、軸線の半分側を示す断面図である。 図1のロータを拡大して示す平面図である。 図1のアマチュアを拡大して示す平面図である。 図1のロータとアマチュアとを重ねた様子を拡大して示す平面図である。 図1のロータがアマチュア側に撓んだ様子を示す説明図である。 図1の固定部、ロータ及びアマチュアを通る磁束のループを示す説明図である。 図6のアマチュアがロータ側に移動し、ロータがアマチュア側に撓んだ様子を示す説明図である。 本発明に係る電磁連結装置の第2の実施形態を示す図であって、図1と対応する部分を示す断面図である。 図8のアマチュアがロータ側に移動してロータ側に撓んだ様子を示す説明図である。 図2のロータの変形例を示す平面図である。 図3のアマチュアの変形例を示す平面図である。 ロータの他の変形例を示す図であって、周方向の一部を遮断した様子を示す斜視図である。
符号の説明
1 電磁クラッチ(電磁連結装置)
3 ロータ
3a 底面(対向面)
4 アマチュア
4a 一方の主面(対向面)
8 コイル
19 外周長孔(ロータ側磁束遮断部)
20 内周長孔(ロータ側磁束遮断部)
29 アマチュア側長孔(アマチュア側磁束遮断部)
33 ロータ側外周摩擦面(ロータ側摩擦面)
34 ロータ側内周摩擦面(ロータ側摩擦面)
37 アマチュア側外周摩擦面(アマチュア側摩擦面)
38 アマチュア側内周摩擦面(アマチュア側摩擦面)

Claims (6)

  1. 互いに対向配置された対向面をそれぞれ有するロータ及びアマチュアと、
    所定値の電流が印加されることにより、前記ロータの対向面と前記アマチュアの対向面とを互いに吸着させるための磁束を発生させるコイルとを備え、
    前記ロータの対向面のうち、前記ロータの径方向の内方の領域には、
    前記ロータの径方向の磁束を遮断するロータ側磁束遮断部と、
    前記ロータ側磁束遮断部によって前記径方向に複数に区切られたロータ側摩擦面とが設けられ、
    前記ロータは、前記コイルの磁束によって前記アマチュアの側に撓むと、前記ロータ側摩擦面が前記アマチュアの対向面にならって接触するようにあらかじめ設定された弾性を有することを特徴とする電磁連結装置。
  2. 前記ロータ側磁束遮断部が、前記ロータの径方向に複数設けられており、
    前記アマチュアの対向面の内方の領域に、前記アマチュアの径方向の磁束を遮断するアマチュア側磁束遮断部が周方向に複数設けられており、
    前記ロータ側磁束遮断部と前記アマチュア側磁束遮断部とが、前記径方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁連結装置。
  3. 互いに対向配置された対向面をそれぞれ有するロータ及びアマチュアと、
    所定値の電流が印加されることにより、前記ロータの対向面と前記アマチュアの対向面とを互いに吸着させるための磁束を発生させるコイルとを備え、
    前記アマチュア側の対向面のうち、前記アマチュアの径方向の内方の領域には、
    前記アマチュアの径方向の磁束を遮断するアマチュア側磁束遮断部と、
    前記アマチュア側磁束遮断部によって前記径方向に複数に区切られたアマチュア側摩擦面とが設けられ、
    前記アマチュアは、前記コイルの磁束によって前記ロータの側に撓むと、前記アマチュア側摩擦面が前記ロータの対向面にならって接触するようにあらかじめ設定された弾性を有することを特徴とする電磁連結装置。
  4. 前記ロータの対向面の内方の領域に、前記ロータの径方向の磁束を遮断するロータ側磁束遮断部が、前記ロータの周方向に複数設けられており、
    前記アマチュア側磁束遮断部が、前記アマチュアの径方向に複数設けられており、
    前記ロータ側磁束遮断部と前記アマチュア側磁束遮断部とが、前記径方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電磁連結装置。
  5. 前記ロータ側磁束遮断部又は前記アマチュア側磁束遮断部の少なくともいずれか一方が、前記ロータ又は前記アマチュアの周方向に少なくとも三つ設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電磁連結装置。
  6. 前記ロータ側磁束遮断部又は前記アマチュア側磁束遮断部の少なくともいずれか一方が、前記ロータ又は前記アマチュアの周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電磁連結装置。
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