JP2008308309A - エレベータを利用した火災時避難誘導システム - Google Patents
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Abstract
【課題】一般に想定される以外の様々な延焼形態に対しても、滞在者を安全かつ効率的に避難させることができるエレベータを利用した火災時避難誘導システムを提供する。
【解決手段】火災環境情報を検出する火災環境検知手段8と、人の有無を検出する人検知手段9、10と、火災環境情報および人の有無情報に基づいてエレベータ7の運行を制御する制御手段11、12、13とを備え、上記制御手段は、火災発生階2aからの火災環境情報および各々の人の有無情報に基づいて、人が存在する複数の上記階について予め設定された設定基準に則りエレベータ7を優先的に送るべき順序を設定し、当該順序によるエレベータ7の運行が完了する前に、当該順序に設定されていない上記階から予め設定された安全上の許容値を超えた火災環境情報を受信した際に、上記順序を、当該火災環境情報を受信した上記階を第1位優先階とした新たな順序に再設定する。
【選択図】図1
【解決手段】火災環境情報を検出する火災環境検知手段8と、人の有無を検出する人検知手段9、10と、火災環境情報および人の有無情報に基づいてエレベータ7の運行を制御する制御手段11、12、13とを備え、上記制御手段は、火災発生階2aからの火災環境情報および各々の人の有無情報に基づいて、人が存在する複数の上記階について予め設定された設定基準に則りエレベータ7を優先的に送るべき順序を設定し、当該順序によるエレベータ7の運行が完了する前に、当該順序に設定されていない上記階から予め設定された安全上の許容値を超えた火災環境情報を受信した際に、上記順序を、当該火災環境情報を受信した上記階を第1位優先階とした新たな順序に再設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高層住宅等の建物において火災が発生した際に、当該建物に設置されているエレベータを用いて居住者等を安全かつ効率的に避難させるためのエレベータを利用した火災時避難誘導システムに関するものである。
近年、集合住宅、事務所ビルあるいはこれらの複合ビル等の多数の人を収納する建物の高層化に伴って、万一当該建物において火災が発生した際に、上記建物内に滞在する多数の人を安全に避難させるための方策を講じる必要がある。
一方、上記建物には、一般に階段や避難通路の他に、火災時の避難経路の一部として非常階段が設置されている。
一方、上記建物には、一般に階段や避難通路の他に、火災時の避難経路の一部として非常階段が設置されている。
そこで、下記特許文献1においては、複数種類の災害情報を受信し、発生した災害の種類と発生場所とを認識する防災受信盤と、複数の人の位置を該人に対応する発振器からの無線信号によって検出する人位置検出器と、これら防災受信盤と、人位置検出器の出力情報を常時受けて、災害の拡大方向と、該拡大方向に応じた避難口への最短の避難ルートを推論するホストコンピュータと、該ホストコンピュータで推論した結果を表示する少なくとも1個の表示装置とで構成された避難誘導システムが提案されている。
上記避難誘導システムにおいては、災害進行予測と、人位置情報を基に、階段の収容人員を考慮して避難優先順位を決定し、非常階段および階段にルートを分散させた避難ルートによって避難誘導を行うことにより、災害時のパニックを避け、逃げ遅れによる人命損失をなくすことができるという利点がある。
しかしながら、上記従来の避難誘導システムにあっては、上記階段や非常階段を利用した避難ルートによって避難誘導を行っているために、特に高齢者や車椅子利用者等の災害弱者を、円滑に避難させることができないという問題がある。
そこで、この種の他の避難誘導システムとして、高層建物に設置されているエレベータを利用して、様々な人を安全に避難させるための各種の避難誘導システムが開発されつつある。
例えば、下記特許文献2においては、エレベータのかご内に設けられ、建物の各階床におけるエレベータの乗降人数を計測する乗客計測手段と、乗降人数の増減を積算して各階床の滞在客数を推測する滞在客数推測手段と、各階床に設けられ、建物で火災が発生した際に、火災階の情報を出力する火災感知器と、火災階の情報および滞在客数の情報によって避難階を選定し、エレベータを運転する非常運転手段とを備えたエレベータの火災時運転システムが開示されている。
ちなみに、上記エレベータの火災時運転システムにおいては、火災を感知した場合に、エレベータは、火災階または火災階を含む複数の連続した階床群において、もしくは、中央管理室においてのみ、かご呼びおよび乗り場呼び登録ができるようになり、その他の階床では、かごの呼び出し機能が停止されるようになっている。
特開平06−111172号公報
特開2006−193296号公報
ところが、上記エレベータの火災時運転システムにおいては、エレベータの乗降人数から各階床の滞在客数を推測しているために、階段を利用して移動する客数については計測数から除外されてしまい、よって全ての滞在客数を把握して安全に避難させることが難しいという問題点がある。
また、特に住居や事務所スペース等が混在した複合ビル等の高層建物においては、構造上あるいは通気ダクトの配管等の要因により、必ずしも火災階から順次その上下階へと延焼するとは限らないが、上記エレベータの火災時運転システムにおいては、火災時に、火災階を含む複数の連続した階床群以外の階床では、エレベータを利用することができなくなるために、上記事態に対応することができないという問題点もある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、一般に想定される以外の様々な延焼形態に対しても、階段を利用した避難が困難な災害弱者を含めた全ての滞在者を安全かつ効率的に避難させることができるエレベータを利用した火災時避難誘導システムを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、避難階からエレベータによって往復可能な複数の階を有する建物に設けられ、いずれかの上記階において火災が発生した際に、上記エレベータを利用して上記建物内の人を避難させるための火災時避難誘導システムであって、各々の上記階に設置されて火災の発生およびその延焼に起因する火災環境情報を検出する火災環境検知手段と、各々の上記階における人の有無を検出する人検知手段と、上記火災環境検知手段から発信される火災環境情報および上記人検知手段から発信される人の有無情報に基づいて上記エレベータの運行を制御する制御手段とを備えてなり、上記制御手段は、火災発生時に当該火災発生階からの上記火災環境情報および各々の上記人の有無情報に基づいて、上記人が存在する複数の上記階について、予め設定された設定基準に則り上記エレベータを優先的に送るべき順序を設定して上記エレベータを運行するとともに、当該順序による上記エレベータの運行が完了する前に、当該順序に設定されていない上記階から予め設定された安全上の許容値を超えた上記火災環境情報を受信した際に、上記順序を、当該火災環境情報を受信した上記階を第1位優先階とした新たな順序に再設定することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、予め設定された上記設定基準が、火災階を第1位優先階とし、当該火災階の上階を第2位優先階とし、当該火災階の下階を第3位優先階とすることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記火災環境検知手段が、煙温度センサーおよび/または煙濃度センサーであり、かつ各々の上記階の少なくとも居室および廊下の複数箇所に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記人検知手段が、人が携帯する無線発信器と、各々の上記階の少なくとも居室および廊下に設置されて上記無線発信器からの信号を受信する受信装置とを有してなることを特徴とするものである。
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、上記火災環境検知手段、上記人検知手段および上記制御手段が、上記建物内の電気配線を母線とした高速電力線通信(PLC)によってネットワーク化されていることを特徴とするものである。
請求項1〜5のいずれかに記載の発明においては、建物の各階に人の有無を検出する人検知手段を設けているために、常に当該階に滞在する人の数を把握することができる。また、火災発生時に、火災発生階に配置した火災環境検知手段がこれを検出すると、制御手段によって、ひとまず事前に設定されている設定基準に則り、上記エレベータを優先的に送るべき複数の階の順序を設定して上記エレベータを運行する。この際に、人が滞在していない階については、上記順序から除外される。
この設定基準は、火災の際の過去の建物における一般的な延焼形態に基づいて定められたものであり、例えば請求項2に記載の発明にように、火災階を第1位優先階とし、当該火災階の上階を第2位優先階とし、当該火災階の下階を第3位優先階とするものである。
そして、上記制御手段によって、火災階から順次第2位優先階および第3位優先階へとエレベータが運行され、当該階に滞在していた人を地上等の最終避難場所へと避難させる。
そして、上記制御手段によって、火災階から順次第2位優先階および第3位優先階へとエレベータが運行され、当該階に滞在していた人を地上等の最終避難場所へと避難させる。
この際にも、人検知手段によって、常時優先階に残っている人の数を把握することができるために、逃げ遅れる人が発生することを確実に防止することができる。
そして、火災の延焼形態が、予め制御手段に設定されている設定基準に則ったものである場合には上記順序に従ってエレベータが運行されるが、例えば上記優先階を跨いで先にその上階あるいは下階に延焼した場合、あるいはダクト等を介して上記優先階以外に階に煙や有毒ガス等が流入した場合等、上記優先階以外の階に残った人を、先に避難させる事態も発生し得る。
そして、火災の延焼形態が、予め制御手段に設定されている設定基準に則ったものである場合には上記順序に従ってエレベータが運行されるが、例えば上記優先階を跨いで先にその上階あるいは下階に延焼した場合、あるいはダクト等を介して上記優先階以外に階に煙や有毒ガス等が流入した場合等、上記優先階以外の階に残った人を、先に避難させる事態も発生し得る。
このように、火災当初に設定された順序によるエレベータの運行が完了する前に、当該順序に設定されていない階から予め設定された安全上の許容値を超えた火災環境情報を受信すると、制御手段は、上記火災環境情報を受信した上記階を第1位優先階とした新たな順序に再設定してエレベータを運行する。
この結果、一般に想定される以外の様々な延焼形態に対しても、階段を利用した避難が困難な災害弱者を含めた全ての滞在者を安全かつ効率的に避難させることができる。
この結果、一般に想定される以外の様々な延焼形態に対しても、階段を利用した避難が困難な災害弱者を含めた全ての滞在者を安全かつ効率的に避難させることができる。
ここで、上記火災環境検知手段としては、請求項3に記載の発明のように、煙温度センサーおよび煙濃度センサーの一方または両方であり、さらに硫化水素ガス濃度あるいは塩化水素ガス濃度を計測可能なガスセンサーを設置することが好ましい。
また、設置場所についても、各階のほぼ全域に設置することが好ましく、少なくとも居室および廊下の複数箇所には設置すべきである。
また、設置場所についても、各階のほぼ全域に設置することが好ましく、少なくとも居室および廊下の複数箇所には設置すべきである。
また、上記人検知手段としては、請求項4に記載の発明のように、人に携帯させるRFID(Radio Frequency ID)(無線チップ)やPHS等の無線発信器と、各々の上記階に設置して上記無線発信器からの信号を受信する受信装置とによって構成することができる。この際にも、各階に滞在している人の所在位置やその移動状況を正確に把握するために、上記無線受信機を、少なくとも居室および廊下に設置することが好ましい。
さらに、請求項5に記載の発明においては、上記火災環境検知手段、人検知手段および制御手段が、建物内の電気配線を母線とした高速電力線通信(PLC(Power Line Communication))によってネットワーク化されているために、上記火災環境検知手段および人検知手段から制御手段への送信のみならず、例えば制御手段から各階に設置したスピーカ等への避難放送用音声信号や他の制御信号等の送信といった双方向伝送を行うことが可能になる。
加えて、上記電気配線は、建物内の広範囲にわたって配線されているために、上記火災環境検知手段や人検知手段等の機器類の増設、移設および改修等に伴う配線を簡略化することができるとともに、故障検知機能を利用することができるために、安全性も高めることができる。
図1および図2は、本発明に係るエレベータを利用した火災時避難誘導システムの一実施形態を示すもので、図1において符号1は、この避難誘導システムが設置されている高層建物である。
この建物1は、集合住宅、医療施設、介護施設等の多くの人が滞在する建物であって、外部から各階(図では、2つの上階2a、2b、地上階2cおよび地下階2dのみを示す)へアクセスするためのエレベータ設備3が設けられており、各階2a、2bの居室4内の居住者等(図では、車椅子を利用した利用者P等を示している。)は、廊下5から乗降ロビー6に移動して、エレベータ設備3内に昇降自在に設けられたエレベータかご7に乗降するようになっている。
この建物1は、集合住宅、医療施設、介護施設等の多くの人が滞在する建物であって、外部から各階(図では、2つの上階2a、2b、地上階2cおよび地下階2dのみを示す)へアクセスするためのエレベータ設備3が設けられており、各階2a、2bの居室4内の居住者等(図では、車椅子を利用した利用者P等を示している。)は、廊下5から乗降ロビー6に移動して、エレベータ設備3内に昇降自在に設けられたエレベータかご7に乗降するようになっている。
そして、この建物1の各階2a〜dの天井には、煙温度センサーや煙濃度センサー等の火災環境情報を検出するセンサーを内蔵した火災環境情報センサー(火災環境検知手段)8が設けられている。ここで、火災環境情報センサー8は、各階2a〜dの居室4、廊下5および乗降ロビー6の全域にわたる複数箇所に設けられている。
また、この建物1に入館する人や建物1内を移動する車椅子等は、滞在する利用者P等の所在を確認するためのRFIDタグ(無線発信器)9を携帯するようになっており、他方各階2a〜dの天井には、上記RFIDタグ9からの信号を受信する位置センサー(受信装置)10が設置されている。ちなみに、この位置センサー10も、各階2a〜dの居室4、廊下5および乗降ロビー6の全域にわたる複数箇所に設けられている。そして、これらRFIDタグ9および位置センサー10によって、各階2a〜dにおける人の有無を検出する人検知手段が構成されている。
さらに、各階2a〜dには、当該階における火災環境情報センサー8および位置センサー10からの信号を管理する防災盤11が設置されている。また、エレベータかご7内には防災盤12が設置されている。そして、この建物1の地下には、防災センター13が設けられ、この防災センター13内に、各階2a〜dの防災盤11からの信号を集中管理するとともに、当該信号に基づいておよびエレベータかご7内の防災盤12へ信号を送ることによりエレベータ設備3の運行を制御する中央防災盤14が設置されている。
ここで、これらの火災環境情報センサー8、位置センサー10、防災盤11、12および防災センター13内の中央防災盤14は、建物1内の電気配線15を母線とした高速電力線通信(PLC)によってネットワーク化されている。そして、防災盤11、12および防災センター13内の中央防災盤14によって、火災時におけるエレベータ設備3の運行を制御するための制御手段が構成されている。
また、各階2a〜dには、電気配線15を母線としたPLCを通じて中央防災盤14から送信されてくる音声信号によって、各階2a〜dの利用者P等に情報を伝えるためのスピーカ(図示せず。)が適宜箇所に設置されている。
次に、図1および図2に基づいて、以上の構成からなるエレベータを利用した火災時避難誘導システムの作用を、上記制御手段における機能の説明とともに説明する。
先ず、この建物1においては、常時各階2a〜dに設置された火災環境情報センサー8および位置センサー10の情報が、防災盤11を介して防災センター13内の中央防災盤14へと送られることにより、各階2a〜dにおける火災環境情報の有無、並びに滞在している利用者P等の人数および位置が認識されている。
先ず、この建物1においては、常時各階2a〜dに設置された火災環境情報センサー8および位置センサー10の情報が、防災盤11を介して防災センター13内の中央防災盤14へと送られることにより、各階2a〜dにおける火災環境情報の有無、並びに滞在している利用者P等の人数および位置が認識されている。
そして、例えば建物1における階2aの居室4において火災が発生した場合には(ステップ1)、当該居室4内の火災環境情報センサー8が、異常な煙温度や煙濃度等の火災環境情報を検出する。そして、この火災環境情報は、PLCを通じて当該階2aの防災盤11から防災センター13内の中央防災盤14へと送られる。
すると、中央防災盤12から、PLCを介して建物1内の各階2a〜dに音声信号が送信され、各階2a〜dに設置されたスピーカ等から上記階2aにおいて火災が発生したことを知らせるアナウンスが発せられる。また、これと併行して、中央防災盤12の制御シークエンスによって、エレベータかご7によって利用者P等を救出する階の順序として、火災階2aを第1位優先階とし、その上階を第2位優先階とし、火災階2aの下階2bを第3位優先階とする順序を設定する。
この際に、上記第1〜第3位優先階に利用者P等が存在しない場合には、当該階を上記優先階の順序から除外する。次いで、上記中央防災盤12からの信号により、エレベータ設備3の運転モードが火災時避難運転に切り換えられる(ステップ2)とともに、先ずエレベータかご7が第1位優先階である火災階2aに直行運転されて待機する(ステップ3)。
そして、火災階2aにおいては、スピーカからの避難誘導の案内によって、利用者P等が居室4から廊下5を通じて乗降ロビー6へと移動し、待機しているエレベータかご7に乗って順次避難階である地上階2cに降り、図中矢印で示すように、最終避難場所である屋外へと避難する。またこの際に、エレベータ設備3に向かって移動する利用者P等の所在位置がリアルタイムで位置センサー10によって検出され、防災盤11から中央防災盤14へと送信されて行く。これにより、火災階2aにおける全ての利用者P等が避難したことが確認される(ステップ4)。
すると次に、エレベータかご7は、火災階2aの上階である第2位優先階へと向かうことになるが、その前に中央防災盤14の制御シークエンスは、上記第2位優先階以外の階からの火災環境情報センサー8および位置センサー10からの受信データを参酌し、利用者P等が滞在している階であって、かつ予め設定された安全上の許容値を超えた火災環境情報を発信した階の有無を判断する(ステップ5)。
そして、上記ステップ5において、火災環境情報センサー8から送られた信号により、第2位優先階よりも延焼の進んだ階2iが存在した場合には、エレベータかご7を当該階2iに直行させて待機される(ステップ6)とともに、上記火災階2aの場合と同様にして、当該階2iに滞在している利用者P等をエレベータかご7によって避難させる。
このようにして、上記階2iにおける避難が完了した後(ステップ7)に、再びステップ5における判断を行い、同様の延焼が進んだ他の階2iがある場合には、当該階2iへエレベータかご7を運行させて利用者P等の避難を優先させる。
他方、ステップ5において、第2位優先階よりも避難を優先させるべき階が無かった場合には、エレベータかご7を当初の設定順序である第2位優先階へと直行させて待機させ(ステップ8)、当該階の利用者P等を避難させる。
他方、ステップ5において、第2位優先階よりも避難を優先させるべき階が無かった場合には、エレベータかご7を当初の設定順序である第2位優先階へと直行させて待機させ(ステップ8)、当該階の利用者P等を避難させる。
次いで、第2位優先階における利用者P等の避難の完了が確認されると、エレベータかご7を第3位優先階2bへと送る前に、再び上記ステップ5を繰り返し、他に延焼が進んだ他の階2iが有るか否かの判断を行う。
そして、同様にある場合には上記ステップ6へと移行して、エレベータかご7を当該階2iに送って利用者P等の避難を優先させるとともに、他方そのような階2iが無い場合には、当初の設定通り第3位優先階2bへとエレベータかご7を直行させて(ステップ9)、利用者P等の救出を行う。
そして、同様にある場合には上記ステップ6へと移行して、エレベータかご7を当該階2iに送って利用者P等の避難を優先させるとともに、他方そのような階2iが無い場合には、当初の設定通り第3位優先階2bへとエレベータかご7を直行させて(ステップ9)、利用者P等の救出を行う。
以上のように、上記構成からなるエレベータを利用した火災時避難誘導システムによれば、建物1の各階2a〜dの利用者P等にRFIDタグ9を携帯させるとともに、その信号を受信する位置センサー10を設けているために、常に当該階2a〜dに滞在する利用者P等の人数および所在位置を把握することができる。
また、火災発生時に、火災発生階2aに配置した火災環境情報センサー8がこれを検出すると、中央防災盤14に組み込んだ制御シークエンスによって、予め設定されている設定基準に則り、利用者P等が滞在している階に対して、エレベータかご7を優先的に送るべき複数の階の順序を設定して上記エレベータを運行しているために、迅速に利用者P等を避難させることが出来るとともに、逃げ遅れる利用者P等が発生することも確実に防止することができる。
加えて、火災当初に設定された順序によるエレベータ設備3の一連の制御が完了する前に、当該順序に設定されていない階2iに設置した火災環境情報センサー8から、予め設定された安全上の許容値を超えた火災環境情報を受信した場合には、中央防災盤14における制御シークエンスが上記火災環境情報を受信した階2iを第1位優先階とした新たな順序に再設定してエレベータかご7を運行することができる。
このため、例えば上記優先階を跨いで先にその上階あるいは下階に延焼した場合、あるいはダクト等を介して上記優先階以外に階に煙や有毒ガス等が流入した場合などのように、火災の延焼形態が、予め制御シークエンスに設定されている設定基準に則ったものと相違した場合にも、先に避難させるべき上記優先階以外の階に残った利用者P等を、迅速に避難させることができる。
この結果、一般に想定される以外の様々な延焼形態に対しても、階段を利用した避難が困難な災害弱者を含めた全ての利用者P等を安全かつ効率的に避難させることができる。
1 建物
2a、2b、2c、2d 階
3 エレベータ設備
4 居室
5 廊下
6 乗降ロビー
7 エレベータかご
8 火災環境情報センサー(火災環境検知手段)
9 RFIDタグ(無線発信器)
10 位置センサー(受信装置)
11、12 防災盤
13 防災センター
14 中央防災盤
15 電気配線
P 建物の利用者
2a、2b、2c、2d 階
3 エレベータ設備
4 居室
5 廊下
6 乗降ロビー
7 エレベータかご
8 火災環境情報センサー(火災環境検知手段)
9 RFIDタグ(無線発信器)
10 位置センサー(受信装置)
11、12 防災盤
13 防災センター
14 中央防災盤
15 電気配線
P 建物の利用者
Claims (5)
- 避難階からエレベータによって往復可能な複数の階を有する建物に設けられ、いずれかの上記階において火災が発生した際に、上記エレベータを利用して上記建物内の人を避難させるための火災時避難誘導システムであって、
各々の上記階に設置されて火災の発生およびその延焼に起因する火災環境情報を検出する火災環境検知手段と、各々の上記階における人の有無を検出する人検知手段と、上記火災環境検知手段から発信される火災環境情報および上記人検知手段から発信される人の有無情報に基づいて上記エレベータの運行を制御する制御手段とを備えてなり、
上記制御手段は、火災発生時に当該火災発生階からの上記火災環境情報および各々の上記人の有無情報に基づいて、上記人が存在する複数の上記階について、予め設定された設定基準に則り上記エレベータを優先的に送るべき順序を設定して上記エレベータを運行するとともに、当該順序による上記エレベータの運行が完了する前に、当該順序に設定されていない上記階から予め設定された安全上の許容値を超えた上記火災環境情報を受信した際に、上記順序を、当該火災環境情報を受信した上記階を第1位優先階とした新たな順序に再設定することを特徴とするエレベータを利用した火災時避難誘導システム。 - 予め設定された上記設定基準は、火災階を第1位優先階とし、当該火災階の上階を第2位優先階とし、当該火災階の下階を第3位優先階とすることを特徴とする請求項1に記載のエレベータを利用した火災時避難誘導システム。
- 上記火災環境検知手段は、煙温度センサーおよび/または煙濃度センサーであり、かつ各々の上記階の少なくとも居室および廊下の複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータを利用した火災時避難誘導システム。
- 上記人検知手段は、人が携帯する無線発信器と、各々の上記階の少なくとも居室および廊下に設置されて上記無線発信器からの信号を受信する受信装置とを有してなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエレベータを利用した火災時避難誘導システム。
- 上記火災環境検知手段、上記人検知手段および上記制御手段は、上記建物内の電気配線を母線とした高速電力線通信(PLC)によってネットワーク化されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエレベータを利用した火災時避難誘導システム。
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- 2007-06-15 JP JP2007158488A patent/JP2008308309A/ja active Pending
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