JP2008307619A - 研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環状工作物の外周面と内周面とを研削する研削装置において、シューを組み替えることなく、工作物の中心線と主軸の回転中心線との偏心方向を変更可能にする場合に、チャックの吸着面の位置ずれを抑制できるようにして加工精度の向上を図り、しかも、研削装置の価格を低減する。
【解決手段】主軸には、工作物Wの中心線方向一端面を吸着する吸着面を有するチャックが装着されている。工作物Wの外周面を支持するシュー7、8は、シュー可動機構10に支持されている。シュー可動機構10は、シュー7、8の位置を、外周面の研削時に工作物Wにシュー7、8への押し付け力を作用させるように工作物Wの中心線Yを主軸の回転中心線Xから偏心させる位置と、内周面の研削時に工作物Wにシュー7、8への押し付け力を作用させるように工作物Wの中心線Yを主軸の回転中心線Xから偏心させる位置とに切り替えるように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、環状工作物の内周面及び外周面を研削する研削装置に関する。
従来より、この種の研削装置として、例えば、特許文献1に開示されているようなシュータイプセンタレス研削装置が知られている。この研削装置は、工作物の外周面をシューによって支持するとともに、該工作物の端面を主軸に装着された電磁チャックの吸着面に吸着して、該工作物を回転させて該工作物の外周面及び内周面を砥石車でダウン研削するように構成されている。
この研削装置では、工作物の中心線と主軸の回転中心線とを径方向に微小距離だけ偏心させることにより、工作物を回転させたときに、工作物に対しシューへの押し付け力を作用させ、安定した研削が行えるようになっている。すなわち、工作物の外周面をダウン研削する場合と、内周面をダウン研削する場合とでは、主軸の回転方向が異なっているので、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向を反対方向にする必要がある。これに対応するように、特許文献1の研削装置では、揺動台によって主軸を主軸台ごと径方向に動かすようにしている。この揺動台によって主軸を径方向に移動させることで、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向が変更され、工作物の外周面をダウン研削する場合と、内周面をダウン研削する場合とで、工作物に対しシューへの押し付け力を作用させることができるようになっている。このように揺動台を用いることで、外周面研削用と内周面研削用の各々のシューを用意しなくて済み、外周面を研削する場合と内周面の研削する場合とで、シューの組み替え作業が不要になり、外周面の研削と内周面の研削とを連続的に行うことができるようになる。
特開平6−755号公報
ところが、特許文献1の研削装置では、上述したように、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向を変更する際、主軸台を揺動させるようにしている。この主軸台は、電磁チャックが装着された主軸を支持するように構成されているので、大きくて重量が嵩むものであり、高精度に動かすのが容易ではない。このため、例えば、主軸台を外周面研削用の位置から内周面研削用の位置に切り替えたときに、チャックの吸着面が所定の位置から微小に位置ずれする虞れがある。こうなると、吸着面に吸着された工作物が所定の位置からずれることになり、高い加工精度が得られなくなる。
また、主軸台を移動させるようにした場合には、主軸台が上記のように大きくて重いものなので、高精度に動かそうとすると、駆動機構を含めた揺動台が高価なものになり、ひいては、研削装置の価格が高騰してしまう。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環状工作物の外周面と内周面とを研削する研削装置において、シューを組み替えることなく、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向を変更可能にする場合に、チャックの吸着面の位置ずれを抑制できるようにして加工精度の向上を図り、しかも、研削装置の価格を低減することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、主軸を固定しておき、工作物を動かすことで、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向を変更できるようにした。
具体的には、第1の発明では、環状工作物の外周面及び内周面を研削する研削装置において、主軸と、上記主軸を正転及び逆転方向に切り替え駆動する主軸駆動部と、上記主軸に装着され、上記工作物の中心線方向一端面を吸着する吸着面を有するチャックと、上記工作物の外周面を支持するシューと、上記工作物の外周面に接触し、該外周面を研削する外周面砥石車と、上記工作物の内周面に接触し、該内周面を研削する内周面砥石車と、上記シューを支持するとともに、該シューを上記主軸の径方向に変位させるシュー可動機構とを備え、上記シュー可動機構は、上記シューの位置を、上記工作物の外周面の研削時に該工作物に上記シューへの押し付け力を作用させるように該工作物の中心線を上記主軸の回転中心線に対し偏心させる第1の位置と、上記工作物の内周面の研削時に該工作物に上記シューへの押し付け力を作用させるように該工作物の中心線を上記主軸の回転中心線に対し偏心させる第2の位置とに切り替えるように構成されているものとする。
この構成によれば、シュー可動機構によって第1の位置とされたシューに工作物を支持し、この工作物をチャックの吸着面に吸着させると、工作物の中心線が主軸の回転中心線から偏心した状態になる。このときの偏心方向は、工作物の外周面の研削時に、該工作物にシューへの押し付け力を作用させる方向である。このため、主軸を回転させて工作物の外周面を外周面砥石車で研削する際に、工作物がシューにより安定して支持される。
また、この内周面を研削する際には、主軸駆動部によって主軸の回転方向が外周面の研削時とは反対方向に切り替えられる。この場合には、シュー可動機構によってシューの位置が第1の位置から第2の位置に切り替えられる。すると、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向は、工作物の内周面の研削時に工作物にシューへの押し付け力を作用させる方向となる。これにより、工作物の内周面を内周面砥石車で研削する際に、工作物がシューにより安定して支持される。
このように、シュー可動機構を設けたことにより、従来構造のように主軸台を揺動させることなく、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向を、工作物の外周面を研削する場合と内周面を研削する場合とに対応するように変更することが可能になり、外周面の研削と内周面の研削とを連続的に行える。
第2の発明では、第1の発明において、シュー可動機構は、シューを支持するシュー支持部材と、該シュー支持部材を主軸の回転中心線に対し直交する方向に案内する案内部とを備えている構成とする。
第3の発明では、第1の発明において、シュー可動機構は、シューを支持するシュー支持部材と、主軸の回転中心線と平行に延び、上記シュー支持部材を軸支する回動軸とを備えている構成とする。
第1の発明によれば、シュー可動機構によりシューの位置を切り替えることで、工作物の外周面を研削する場合と内周面を研削する場合とに対応するように、主軸の回転中心線に対する工作物の中心線の偏心方向を変更することができる。このように、主軸台を動かさずにシューを動かすようにしているので、主軸に装着されているチャックの吸着面が位置ずれすることはなく、工作物の加工精度を向上できる。さらに、シューは、主軸台に比べて小型かつ軽量であるため、シュー可動機構を低コストなものにしながら、シューを高精度に動かすことができ、高い加工精度を持った研削装置を低価格化で得ることができる。
第2の発明によれば、シュー支持部材を案内部によって案内するようにしたので、工作物の偏心方向を容易に切り替えることができる。
第3の発明によれば、シュー支持部材を回動軸周りに回動させるようにしたので、工作物の偏心方向を容易に切り替えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る研削装置1を示すものである。この研削装置1は、シュータイプセンタレス研削装置であり、環状工作物Wの外周面及び内周面を連続的に研削加工するように構成されている。
上記研削装置1は、主軸2と、主軸2を支持する主軸台3と、主軸2を回転駆動する駆動装置4と、電磁チャック5と、工作物Wの外周面を側方から支持する第1シュー7(図2に示す)と、工作物Wの外周面を下方から支持する第2シュー8と、シュー可動機構10と、外周面砥石車11(図2(a)に示す)と、内周面砥石車12(図2(b)に示す)とを備えている。
上記主軸2は、回転中心線X(図2に示す)が水平に延びるように配置された状態で、主軸台3に対して軸受(図示せず)を介して支持されている。駆動装置4は、モーター及び減速機(共に図示せず)を備えており、主軸2を、図2における反時計回りである正転方向(図2(a)に矢印Aで示す方向)と、時計回りである逆転方向(図2(b)に矢印Bで示す方向)とに切替駆動するように構成されている。
図1に示すように、上記主軸2の先端部には、上記電磁チャック5が装着されている。電磁チャック5は、工作物Wの中心線方向一端面を吸着して支持するように構成されており、電磁コイル(図示せず)と、電磁コイルを収容する管状の本体部5aと、本体部5aの端面に配設されたバッキングプレート5bとを備えている。電磁コイルは、図示しないが、配線を介して電源装置に接続され、この電源装置から電磁コイルに電流が供給されるようになっている。
上記バッキングプレート5bは、磁性金属材料を円環状に形成してなるものであり、本体部5aに固定されている。バッキングプレート5bの先端面は、工作物Wを吸着する吸着面5cとされている。この吸着面5cは、主軸2の回転中心線Xに対し直交して延びる面で構成されている。電磁コイルに電流が供給されると、バッキングプレート5bが磁化され、工作物Wの一端面が吸着面5cに吸着される。電磁コイルの磁力の大きさは、バッキングプレート5bの吸着面5cに吸着された工作物Wがバッキングプレート5bの径方向に摺動可能となるように、かつ、主軸2の回転力は工作物Wに伝達されるように、設定されている。
図2に示すように、上記シュー可動機構10は、シュー保持部材15と、ベース部材16と、シュー保持部材15をベース部材16に回動可能に支持する回動軸17と、シュー保持部材15をベース部材16に対しクランプする複数のクランプ機構18とを備えている。シュー保持部材15は、工作物Wの右側(図2の右側)において上下方向に延びる側方支持部15aと、工作物Wの下方において側方支持部15aの下端部から左方向(図2の左側)へ延びる下側支持部15bとを有している。第1シュー7の基端部は、主軸2の回転中心線X方向に延びるピン19によって側方支持部15aの上下方向中間部に取り付けられている。第2シュー8の基端部は、主軸2の回転中心線X方向に延びるピン20によって下方支持部15bの左端部近傍に取り付けられている。第1シュー7及び第2シュー8は、ピン19、20の周りに回動するようになっている。第1シュー7及び第2シュー8の摺動面7a、8aは、工作物Wの外周面に沿うように形成されている。
上記ベース部材16は、主軸台3に固定されており、シュー保持部材15の側方支持部15aに沿って延びる側方部16aと、下側支持部15bに沿って延びる下側部16bとを有している。ベース部材16の側方部16aと下側部16bとの境界部分近傍に、上記回動軸17が主軸2の回転中心線X方向に延びるように取り付けられている。この回動軸17が、上記シュー保持部材15の側方支持部15aと下側支持部15bとの境界部分近傍に形成された挿入孔(図示せず)に回動可能に挿入されている。従って、シュー保持部材15は、ベース部材16に対し回動軸17周りに回動するようになっている。
上記ベース部材16の側方部16aの上端部には、シュー保持部材15を回動軸17周りに回動させるための回動用アクチュエータ23が配設されている。この回動用アクチュエータ23は、周知の油圧シリンダで構成されており、そのシリンダ部分がベース部材16に固定され、ロッドの先端部がシュー保持部材15の上端部に連結されている。この回動用アクチュエータ23の伸縮動作によって、シュー保持部材15が回動するようになっている。
上記ベース部材16の下側部16bの左端部近傍には、上下方向に離れて配置された2つの回動位置設定部24、24が設けられている。これら回動位置設定部24、24は、シュー保持部材15を回動させたときの停止位置を設定するストッパとなるものである。すなわち、シュー保持部材15の下側支持部15bには、左側へ突出するように突出部15cが設けられている。この突出部15cが、下側の回動位置設定部24に当接するまで、シュー保持部材15を回動させると、シュー7、8の位置が、工作物Wの外周面を研削する外周面研削用の位置となる(図2(a)に示す)。図2における符号Yは工作物Wの中心線を示している。
一方、図2(b)に示すように、シュー保持部材15の突出部15cが上側の回動位置設定部24に当接するまで、シュー保持部材15を回動させると、シュー7、8の位置が、工作物Wの内周面を研削する内周面研削用の位置となる。尚、回動位置設定部24、24によって設定されるシュー7、8の位置は、工作物Wの大きさや研削代等によって調整可能となっている。
図2(a)に示すように、外周面研削用の位置では、工作物Wの中心線Yが主軸2の回転中心線Xよりも下方で、かつ、第2シュー8に近い側に偏心(オフセット)している。また、図2(b)に示すように、内周面研削用の位置では、工作物Wの中心線Yが主軸2の回転中心線Xよりも上方でかつ第1シュー7に近い側にオフセットしている。つまり、シュー保持部材15を回動させるだけで、シュー7、8が主軸2の径方向に移動して、主軸2の回転中心線Xに対する工作物Wの中心線Yの偏心方向が切り替わるようになっている。
上記クランプ機構18は、シュー保持部材15をベース部材16に押し付けることによって生じる両者間の摩擦力を利用してシュー保持部材15をベース部材16に動かないように固定する周知の構造のものである。このクランプ機構18としては、例えば、シュー保持部材15をベース部材16に押し付ける方向に付勢する皿バネと、皿バネの付勢力をシュー保持部材15に作用させないようにする油圧シリンダとを備えた油圧式クランプを用いることができる。シュー7、8が外周面研削用の位置にあるときに、クランプ機構18をクランプ状態にすることで、シュー保持部材15が固定されてシュー7、8の位置が外周面研削用の位置で保持される。同様に、シュー7、8が内周面研削用の位置にあるときに、クランプ機構18をクランプ状態にすることで、シュー7、8の位置が内周面研削用の位置で保持される。
上記外周面砥石車11は、その回転中心線が主軸2の回転中心線Xと平行に、かつ同じ高さ位置で工作物Wの外側に位置するように配置されている。外周面砥石車11は、図示しない駆動装置により、図2の矢印C方向(主軸2の正転方向Aとは逆方向)に回転駆動されるようになっている。また、内周面砥石車12は、その回転中心線が主軸2の回転中心線Xと平行に、かつ同じ高さ位置で工作物Wの内側に位置するように配置されている。内周面砥石車12は、図示しない駆動装置により、外周面砥石車11と同方向(図2(b)に矢印Dで示す方向)に回転駆動されるようになっている。また、上記外周面砥石車11及び内周面砥石車12は、図示しない可動機構に支持されており、工作物Wに対して接離する方向に移動ようになっている。
次に、上記のように構成された研削装置1を用いて工作物Wを研削する要領について説明する。まず、工作物Wの外周面を研削する場合について説明すると、クランプ機構18をアンクランプ状態にしてシュー保持部材15をフリーにした後、回動用アクチュエータ23を作動させてシュー保持部材15を回動軸17周りに回動させ、図2(a)に示すように、シュー7、8を外周面研削用の位置にする。そして、クランプ機構18をクランプ状態にしてシュー保持部材15をベース部材16に固定する。
この状態で工作物Wを第1シュー7及び第2シュー8に支持し、電磁チャック5の吸着面5cに吸着させる。そして、主軸2を矢印Aの方向に回転させることで、工作物Wは、第1シュー7及び第2シュー8の摺動面7a、8aを摺動しながら同方向に回転する。このとき、工作物Wの中心線Yと主軸2の回転中心線Xとは上記の如く偏心しているが、工作物Wは電磁チャック5の吸着面5aに吸着されているだけなので、吸着面5aに対し径方向に滑るように動き、シュー7、8から離れることはない。
そして、外周面砥石車11を駆動装置によって矢印C方向に回転させながら、可動機構によって移動させて工作物Wの外周面に接触させる。これにより、工作物Wの外周面が全周に亘ってダウン研削される。このとき、シュー7、8の位置が外周面研削用の位置、即ち、工作物Wの中心線Yが主軸2の回転中心線Xよりも下方で、かつ、第2シュー8に近い側に偏心しているので、工作物Wには、シュー7、8への押し付け力が作用する。これにより、工作物Wを安定して研削することが可能である。
一方、工作物Wの内周面を研削する場合について説明すると、工作物Wをシュー7、8に保持したまま、クランプ機構18をアンクランプ状態にした後、回動用アクチュエータ23を作動させてシュー保持部材15を回動軸17周りに回動させ、図2(b)に示すように、シュー7、8を内周面研削用の位置にする。そして、クランプ機構18をクランプ状態にしてシュー保持部材15をベース部材16に固定する。
この状態で第1シュー7及び第2シュー8に支持された工作物Wは、電磁チャック5の吸着面5cに吸着され、主軸2を矢印Bの方向に回転させることで工作物Wが回転する。そして、内周面砥石車12を駆動装置によって回転させながら、可動機構によって移動させて工作物Wの内周面に接触させる。これにより、工作物Wの内周面が全周に亘ってダウン研削される。このとき、シュー7、8の位置が内周面研削用の位置、即ち、工作物Wの中心線Yが主軸2の回転中心線Xよりも上方で、かつ、第1シュー7に近い側に偏心しているので、工作物Wには、シュー7、8への押し付け力が作用する。これにより、工作物Wを安定して研削することが可能である。
つまり、上記シュー可動機構10は、シュー7、8の位置を、工作物Wの外周面の研削時に工作物Wにシュー7、8への押し付け力を作用させるように工作物Wの中心線Yを主軸2の回転中心線Xから偏心させる位置と、工作物Wの内周面の研削時に工作物Wにシュー7、8への押し付け力を作用させるように工作物Wの中心線Yを主軸2の回転中心線Xから偏心させる位置とに切り替えるように構成されている。
以上説明したように、この実施形態1に係る研削装置1によれば、第1シュー7及び第2シュー8の位置をシュー可動機構10によって切り替えるようにしたので、工作物Wの外周面を研削する場合と内周面を研削する場合とに対応するように、工作物Wの中心線を主軸2の回転中心線に対し偏心させることができる。このように、主軸台3を動かさずにシュー7、8を動かすようにしているので、主軸2に装着されている電磁チャック5の吸着面5aが位置ずれすることはなく、工作物Wの加工精度を向上できる。さらに、第1シュー7及び第2シュー8は、主軸台3に比べて小型かつ軽量であるため、これらシュー7、8は、低コストで高精度に動かすことができ、高い加工精度を持った研削装置1を低価格で得ることができる。
また、シュー支持部材15を回動軸17周りに回動させるだけで、シュー7、8を主軸2の径方向に変位させて工作物Wの偏心方向を容易に切り替えることができる。
《発明の実施形態2》
図3は、本発明の実施形態2に係る研削装置1を示すものである。この実施形態2の研削装置1は、実施形態1のものに対し、シュー保持部材15をスライドさせることによって第1シュー7及び第2シュー8の位置を切り替えるようにした点で異なっており、他の部分は同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
すなわち、ベース部材16には、斜め方向に延びるスライドレール40(案内部)が設けられている。このスライドレール40の延びる方向は、主軸2の回転中心線Xと直交する方向で水平面に対し45゜の傾斜角度をなす方向である。また、ベース部材16の上部には、スライド用アクチュエータ41が配設されている。このスライド用アクチュエータ41は、周知の油圧シリンダで構成されており、そのロッドがスライドレール40の延びる方向に沿うよう配置されて、シリンダ部分がベース部材16に固定されている。ロッドの先端部はシュー保持部材15に連結されている。
上記シュー保持部材15には、スライドレール40が摺動可能な溝15dが形成されている。この溝15dにスライドレール40が嵌った状態で、シュー保持部材15は、スライドレール40により案内されてスライドするようになっている。従って、スライド用アクチュエータ41の作動により、シュー保持部材15が水平面に対して45゜傾斜した方向に移動するようになっている。
上記ベース部材16の上部には、上端位置設定部44が設けられ、下部には、下端位置設定部45が設けられている。シュー保持部材15が下端位置設定部45に当接するまで該シュー保持部材15を移動させると、図3(a)に示すように、シュー7、8の位置が、工作物Wの外周面を研削する外周面研削用の位置となる。一方、シュー保持部材15が上端位置設定部44に当接するまで該シュー保持部材15を移動させると、図3(b)に示すように、シュー7、8の位置が、工作物Wの内周面を研削する内周面研削用の位置となる。外周面研削用の位置及び内周面研削用の位置は、上記実施形態1と同じである。
次に、上記のように構成された研削装置1を用いて工作物Wを研削する要領について説明する。まず、工作物Wの外周面を研削する場合について説明すると、クランプ機構18をアンクランプ状態にした後、スライド用アクチュエータ41を作動させてシュー保持部材15を上昇させてシュー7、8を外周面研削用の位置にする。そして、クランプ機構18によりシュー保持部材15をベース部材16にクランプする。この状態で主軸2を矢印A方向に回転させると、実施形態1と同様に、工作物Wの外周面が全周に亘ってダウン研削される。
一方、工作物Wの内周面を研削する場合について説明すると、工作物Wをシュー7、8に保持したまま、クランプ機構18をアンクランプ状態にした後、スライド用アクチュエータ41を作動させてシュー保持部材15を下降させてシュー7、8を内周面研削用の位置にする。そして、クランプ機構18によりシュー保持部材15をベース部材16にクランプする。この状態で主軸2を矢印B方向に回転させると、工作物Wの内周面が全周に亘ってダウン研削される。
以上説明したように、この実施形態2に係る研削装置1によれば、実施形態1と同様に、高い加工精度を持った研削装置1を低価格で得ることができる。
また、シュー支持部材15をスライドレール40に沿ってスライドさせるだけで、シュー7、8を主軸2の径方向に変位させて工作物Wの偏心方向を容易に切り替えることができる。
尚、上記実施形態1、2では、工作物Wの外周面を研削した後に、内周面を研削するようにしているが、これに限らず、工作物Wの内周面を研削した後に、外周面を研削するようにしてもよい。
又、上記実施形態1、2では、本発明を横型研削盤に適用した例を示したが、本発明は、立型研削盤に適用してもよい。更に、上記実施形態1、2では、シュー保持部材15を回動又はスライドさせるためのアクチュエータを油圧シリンダとしているが、これに限らず、サーボモータとボールネジを使用しNC制御してシュー保持部材15を動かすようにし、シュー保持部材15の位置を規制する位置設定部24又は44、45を省略してもよい。
以上説明したように、本発明に係る研削装置は、環状工作物の内周面及び外周面を研削する場合に用いることができる。
本発明の実施形態1に係る研削装置の側面図である。 実施形態1に係る研削装置を工作物側から中心線に沿って見た図であり、(a)は、シューが外周面研削用の位置にある状態を示し、(b)は、シューが内周面研削用の位置にある状態を示している。 実施形態2に係る図2相当図である。
符号の説明
1 研削装置
2 主軸
3 主軸台
4 駆動装置(主軸駆動部)
5 電磁チャック
5c 吸着面
7 第1シュー
8 第2シュー
10 シュー可動機構
11 外周面砥石車
12 内周面砥石車
17 回動軸
40 スライドレール(案内部)
X 主軸の中心線
Y 工作物の中心線

Claims (3)

  1. 環状工作物の外周面及び内周面を研削する研削装置において、
    主軸と、
    上記主軸を正転及び逆転方向に切り替え駆動する主軸駆動部と、
    上記主軸に装着され、上記工作物の中心線方向一端面を吸着する吸着面を有するチャックと、
    上記工作物の外周面を支持するシューと、
    上記工作物の外周面に接触し、該外周面を研削する外周面砥石車と、
    上記工作物の内周面に接触し、該内周面を研削する内周面砥石車と、
    上記シューを支持するとともに、該シューを上記主軸の径方向に変位させるシュー可動機構とを備え、
    上記シュー可動機構は、上記シューの位置を、上記工作物の外周面の研削時に該工作物に上記シューへの押し付け力を作用させるように該工作物の中心線を上記主軸の回転中心線に対し偏心させる第1の位置と、上記工作物の内周面の研削時に該工作物に上記シューへの押し付け力を作用させるように該工作物の中心線を上記主軸の回転中心線に対し偏心させる第2の位置とに切り替えるように構成されていることを特徴とする研削装置。
  2. 請求項1に記載の研削装置において、
    シュー可動機構は、シューを支持するシュー支持部材と、該シュー支持部材を主軸の回転中心線に対し直交する方向に案内する案内部とを備えていることを特徴とする研削装置。
  3. 請求項1に記載の研削装置において、
    シュー可動機構は、シューを支持するシュー支持部材と、主軸の回転中心線と平行に延び、上記シュー支持部材を軸支する回動軸とを備えていることを特徴とする研削装置。
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