JP2008307432A - 加湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスの流通性を確保しつつ、効率的に水分交換して加湿可能な加湿装置を提供する。
【解決手段】複数の中空糸膜32が束ねられてなる中空糸膜束31と、中空糸膜束31を収容する共に、筒状であって、オフガス流出口11aが周方向に複数かつ軸方向に複数段で形成された外ケース11と、を備え、空気が中空糸膜32内を流通し、空気と含水量の異なるオフガスが、中空糸膜32の外側を流通し、オフガス流出口11aを通って外部に流出すると共に、中空糸膜32を介して水分交換し、空気を加湿する加湿装置1であって、中空糸膜束31と外ケース11との間で、かつ、軸方向においてオフガス流出口11aに対応して配置された筒状のスペーサ部40部を備え、スペーサ部40の周壁には、軸方向に対して斜めであり、かつ、周方向に複数のスリット43が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池等の機器に供給する気体を加湿する加湿装置に関し、詳しくは、水透過性の中空糸膜を有する加湿装置に関する。
固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池では、水素等の燃料ガス、酸素等の酸化剤ガスを加湿する加湿装置が必要である。例えば、水透過性を有する中空糸膜をケースに内蔵し、この中空糸膜を介して、燃料電池から排出された多湿(含水量の高い)オフガスと、燃料電池に供給する空気(酸化剤ガス)との間で水分交換し、空気を加湿する加湿装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−6099号公報(図11)
しかしながら、特許文献1に記載の加湿装置では、中空糸膜の外側を流れるガスが、ケースのガス流出口を通って外部に流出する際に、このガスの流れによって、中空糸膜がガス流出口を塞ぐように、ケースの内周面に張り付いてしまう場合があった。そして、このようにして、ガス流出口の一部が塞がれてしまうと、前記した中空糸膜の外側を流れるガスの加湿装置からの排出性が悪くなった。これにより、加湿装置及び燃料電池を経由するガスの流量が低下し、その結果として、燃料電池システムが良好に作動しない場合があった。
また、ガス流出口が塞がれてしまうと、ケース内において、中空糸膜の外側を流れるガスが受ける圧力損失が乱れてしまい、その結果として、効率的に水分交換できず、好適に加湿されない場合があった。
そこで、本発明は、ガスの流通性を確保しつつ、効率的に水分交換して加湿可能な加湿装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、複数の中空糸膜が束ねられてなる中空糸膜束と、前記中空糸膜束を収容する共に、筒状であって、第2ガス流出口が周方向に複数かつ軸方向に複数段で形成されたケースと、を備え、第1ガスが前記中空糸膜内を流通し、前記第1ガスと含水量の異なる第2ガスが、前記中空糸膜の外側を流通し、前記第2ガス流出口を通って外部に流出すると共に、前記中空糸膜を介して水分交換し、第1ガス及び第2ガスのうち含水量の低いガスを加湿する加湿装置であって、前記中空糸膜束と前記第2ガス流出口との間で、かつ、軸方向において前記第2ガス流出口に対応して配置された筒状のスペーサ部を備え、前記スペーサ部の周壁には、軸方向に対して斜めであり、かつ、周方向に複数のスリットが形成されていることを特徴とする加湿装置である。
このような加湿装置によれば、第2ガス流出口と中空糸膜束との間に、軸方向において第2ガス流出口に対応して配置された筒状のスペーサ部を備えているので、中空糸膜束を構成する中空糸膜によって、第2ガス流出口が塞がれることを防止できる。すなわち、径方向外側に向かう第2ガスの流れによって、中空糸膜が径方向外側に開き、第2ガス流出口に向かおうとしても、スペーサ部の周方向において隣り合うスリット間の周壁が、径方向外側に開こうとする中空糸膜を支持する、つまり、押える。その結果、中空糸膜によって第2ガス流出口が塞がれることは防止される。
また、スペーサ部の周壁に形成されたスリットは、軸方向に対して斜めであるので、軸方向に沿って配置される中空糸膜の全体がスリットに嵌り込みにくくなり、スリット自体が、中空糸膜によって塞がれることを防止できる。
そして、スペーサ部に周方向に複数で形成されたスリットは第2ガス流路として機能し、第2ガスは、この複数のスリット(第2ガス流路)、周方向に複数の第2ガス流出口を通って、径方向外側に進み、外部に流出する。
また、スリットは軸方向に対して斜めとなりつつ、この斜め方向(略軸方向)で延びているので、第2ガスは、このスリット内を通って、前記斜め方向(略軸方向)にも進む。これにより、ケースに軸方向において複数段で形成された第2ガス流出口のうち、第2ガスの流通方向の下流側(後記する実施形態ではポッティング部33側)に配置された第2ガス流出口を通っても外部に流出する。すなわち、第2ガスは、スリット内を略軸方向にも進むので、軸方向に複数段で形成された第2ガス流出口のそれぞれを通って、外部に流出する。
このようにして、第2ガス流出口が中空糸膜によって塞がれることを防止しつつ、第2ガスがスリット内を径方向及び軸方向に進み、複数の第2ガス流出口のそれぞれを通って外部に流出するので、第2ガスの受ける圧力損失が大きくなることは防止される。これにより、第1ガスと第2ガスとの間で効率的に水分交換し、加湿することができる。
また、前記加湿装置を構成する前記スペーサ部は樹脂製であって、前記スリットは、当該スリットに対応した型部を有する中子を、前記スペーサ部の成形時に回転させながら引き抜くことによって形成されたことが好ましい。
このような加湿装置によれば、樹脂製のスペーサ部の成形の際に、スリットに対応した型部を有する中子を回転させながら引き抜くことによって、スリットを有するスペーサ部を得ることができる。
本発明によれば、ガスの流通性を確保しつつ、効率的に水分交換して加湿可能な加湿装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1から図9を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る加湿装置が組み込まれた燃料電池システムについて、図1を参照して説明する。図1に示す燃料電池システム100は、図示しない燃料電池自動車に搭載されている。燃料電池システム100は、燃料電池スタック50と、これに酸素を含む空気(酸化剤ガス)を供給するコンプレッサ61と、燃料電池スタック50に供給される空気を適宜に加湿するための中空糸膜32を内蔵する加湿装置1と、燃料電池スタック50に水素(燃料ガス)を供給する水素タンク65(水素供給機器)と、を備えている。
燃料電池スタック50は、固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、MEA(Membrane Electrode Assembly、膜電極接合体)をセパレータ(図示しない)で挟持してなる単セルが複数積層されて構成されている。MEAは、固体高分子膜51と、これを挟持するカソード52及びアノード53とを備えている。
カソード52には加湿空気が供給されるようになっている。因みに、加湿空気はコンプレッサ61からの空気が、加湿装置1によって加湿されたものである。アノード53には、水素タンク65から水素が供給されるようになっている。
そして、水素及び加湿空気が供給されると、カソード52及びアノード53に含まれる触媒上で電気化学反応が起こり、燃料電池スタック50が発電するようになっている。燃料電池スタック50の出力端子には、燃料電池自動車の走行用の電動モータ(図示しない)が接続されており、この電動モータは燃料電池スタック50の発電電力によって駆動するようになっている。
燃料電池スタック50のカソード52の下流側は、配管を介して加湿装置1に接続されており、発電に伴う電気化学反応によってカソード52で生成した水分(水蒸気)を含む空気(以下、オフガスという)が加湿装置1に供給されるようになっている。そして、加湿装置1における中空糸膜32を介しての水分交換によって、オフガスの水分量は低下し、この水分量が低下したオフガスは、背圧弁62を介して、大気中に排出されるようになっている。
一方、燃料電池スタック50のアノード53の下流側は、パージ弁66を介して大気に開放されており、アノード53から排出される未反応の水素を含むアノードオフガスが、大気中に排出されるようになっている。なお、アノード53とパージ弁66との間の配管は、循環配管67によって、アノード53と水素タンク65との間の配管に接続されており、アノードオフガス中の不純物の濃度が低い場合、言い換えると、アノードオフガス中の水素濃度が高い場合、パージ弁66は閉じられ、アノードオフガスが水素供給側に戻されるようになっている。
≪加湿装置の構成≫
次に、加湿装置1の具体的に構成について、図2から図7を参照して説明する。
図2に示すように、加湿装置1は、外形が略円柱体である。そして、コンプレッサ61からの空気(第1ガス)は、加湿装置1の軸方向における前側からその内部に導入され、加湿空気となって、その後側から排出されるようになっている。カソード52からの水分量の高いオフガス(第2ガス)は、加湿装置1の後側からその内部に導入され、水分交換によって含水量が低下した後、外ケース11の前側の周面から排出されるようになっている。
図2から図4に示すように、加湿装置1は、略筒状のスペーサ部40を有する円筒状のケース10と、ケース10の中心軸線上に配置された芯部材21と、ケース10に内包(収容)されると共に、ケース10と芯部材21との間に充填(装填)された中空糸膜束31と、中空糸膜束31をケース10に固定するポッティング部33、34(固定部、封止部)と、を備えている。すなわち、芯部材21は、断面視が環状の中空糸膜束31の内側であって、ケース10及び中空糸膜束31の中心軸線上に配置されている。
<ケース>
ケース10は、外ケース11と、フロントキャップ12と、フロントマニホールド13と、リアキャップ14とを備えている。
外ケース11は、PC(ポリカーボネート)やPPO(ポリフェニレンオキサイド)等の硬質樹脂から形成される円筒体であって、その前側の周壁に水分交換後のオフガスが流出するオフガス流出口11a(第2ガス流出口)を複数有している。オフガス流出口11aは、外ケース11の周方向に複数で形成されると共に、軸方向(オフガスの流通方向)において複数段(本実施形態では4段)で配置されている。なお、各オフガス流出口11aは、周方向に長い長孔となっており、その長さは例えば30〜40mm程度に設計される。
また、軸方向において複数段で配置されたオフガス流出口11aは、ポッティング部33に近いほど、大きくなることが好ましい。このように、オフガス流出口11aが大きくなると、オフガスが受ける圧力損失が小さくなるため、オフガスがポッティング部33側のオフガス流出口11aからも排出されやすくなる。これにより、オフガスがポッティング部33に近い中空糸膜束31内にも流れ込みやすくなり、ポッティング部33に近い中空糸膜束31の中空糸膜32を介しても水分交換可能となる。
[スペーサ部]
また、外ケース11は、その内周面にスペーサ部40を有している。すなわち、スペーサ部40は、外ケース11の内周面に、外ケース11と一体成形された部分である。スペーサ部40は、図3から図6に示すように、外ケース11と中空糸膜束31との間に配置された略筒体であり、軸方向において、4段で形成されたオフガス流出口11aに対応して、つまり、後記するスリット43が4段のオフガス流出口11aと重なるように配置されている。
スペーサ部40は、後側の環状部41と、環状部41の前側に形成された複数の周壁部42…とを備えている。複数の周壁部42は、図3、図6に示すように、周方向において、等間隔で配置されており、隣り合う周壁部42、42の間が、スリット43となっている。すなわち、筒状のスペーサ部40の周壁には、幅広のスリット43…(長孔)が複数形成されており、複数のスリット43は、周方向において等間隔で配置されており、オフガスが流れるオフガス流路として機能している。なお、複数の周壁部42は、オフガス流出口11aが完全に塞がれないように設計されている。また、スリット43の前側は開放された切欠状となっている。
そして、複数のスリット43を介して、径方向におけるスペーサ部40の内外は連通しており、外ケース11内を前方に向かって進んできたオフガスは、スリット43、オフガス流出口11aを順に介して、フロントマニホールド13内に流出するようになっている。すなわち、オフガスは、複数のスリット43、オフガス流出口11aを通って、加湿装置1の輪切り断面方向において、放射状に流れ、外部に流出するようになっている。
また、スリット43は、軸方向に対して斜めに形成されており、長孔状のスリット43の長手方向と、軸方向(中空糸膜32の長手方向)とは、ずれており、スリット43の中心線と軸方向とのなす角度θは、30°以上で60°以下に設定されている(図7参照)。これにより、径方向外側に向かうオフガスによって、中空糸膜32が径方向外側に開いたとしても、中空糸膜32の全体がスリット43に嵌まり込むことはなく、スリット43内が塞がることは防止されている。
さらに、このように径方向外側に向かうオフガスの流れによって、中空糸膜32が径方向外側に撓んだとしても、スペーサ部40の複数の周壁部42…が、この径方向外側に撓んだ中空糸膜32がオフガス流出口11aを塞がないように、径方向内側に向かって支持する、つまり、押えるようになっている。
さらにまた、スリット43は、このように軸方向に対して斜めになりつつ、この斜め方向において、スリット43は、径方向視で、4段で形成されたオフガス流出口11aよりも長くなるように延びている。これにより、オフガスが、前記斜め方向に形成されたスリット43内を、斜め方向にも進むようになっている。したがって、オフガスが、スリット43内を流れつつ、前方に向かって流れるようになっている。よって、オフガスが、外ケース11の前側に形成されたオフガス流出口11aからも、フロントマニホールド13(外部)内に流出するようになっている。
また、図7に示すように、スリット43の軸方向における幅W1、スリット43の深さD1(周壁部42の厚さ)は、加湿装置1の導入されるオフガスの流量や、中空糸膜32の剛性等に依存し、スリット43を跨ぐ中空糸膜32が、径方向外側に向かうオフガスの流れによって撓んだとしても、撓んだ中空糸膜32がスリット43を塞がないように設定される。
具体的には、スリット43の幅W1は24mm以下、深さD1は2mm以下であると共に、式(1)を満たすように設計されることが好ましい。
W1/D1≦12 …(1)
周壁部42の軸方向における幅W2は、径方向外側に開いた中空糸膜32を径方向内側に向かって支持する周壁部42によって、中空糸膜32の外周面が損傷(切断等を含む)を防止しつつ、オフガスが良好に流通可能な幅に設定される。例えば、周壁部42の軸方向における幅W2は、5mm以上で10mm以下に設定されることが好ましい。
フロントキャップ12は、外ケース11の前側開口に蓋をするように、外ケース11に取り付けられている。そして、フロントキャップ12内にコンプレッサ61から空気が導入され、次いで、この空気が各中空糸膜32内に導入されるようになっている。
フロントマニホールド13は、複数のオフガス流出口11aから外部に流出したオフガスを集合させるためのカバーである。フロントマニホールド13は、その内部にリング状の中空部を有しており、周方向かつ多段で形成されたオフガス流出口11aを覆うように外ケース11に取り付けられている。そして、水分交換後のオフガスは、オフガス流出口11aから、前記リング状の中空部を介して、外部に排出されるようになっている。
リアキャップ14は、外ケース11の後側開口に蓋をするように、外ケース11に取り付けられている。そして、中空糸膜32から流出した加湿空気は、リアキャップ14内を介して、外部に流出するようになっている。
<芯部材>
芯部材21は、その後側にオフガスが導入される円柱状の中空部21aを有している。そして、中空部21aを取り囲む周壁には、中空部21aに導入されたオフガスが、その外部の中空糸膜束31(詳しくは、中空糸膜32の間)に流出するように、複数のオフガス流入口21b(第2ガス流入口)が形成されている。
<中空糸膜束>
中空糸膜束31は、ポリイミド等から形成された中空糸膜32が、所定本数(例えば10〜10000本)にて束ねられたものである。そして、中空糸膜束31は、外ケース11の軸方向に沿って、外ケース11と芯部材21との間に装填されると共に、前側のポッティング部33及び後側のポッティング部34を介して、外ケース11及び芯部材21に固定されている。すなわち、加湿装置1は、その軸方向において、ポッティング部33、34の間に水分交換を行う水分交換部を有している。
また、中空糸膜32の前側開口(第1ガス流入口)は、フロントキャップ12内と連通しており、フロントキャップ12内から中空糸膜32内に、空気が流入するようになっている。一方、中空糸膜32の後側開口(第1ガス流出口)は、リアキャップ14内と連通しており、中空糸膜32内からリアキャップ14内に加湿空気が流出するようになっている。
中空糸膜32は、外径が3mm以下(好ましくは0.2〜1mm)の極細の円筒状であり、その周壁に複数の数nmの微細孔を有しており、水(水蒸気)の透過性を有している。そして、含水量の低い空気(第1ガス)が中空糸膜32の内部を、含水量の高いオフガス(第2ガス)が中空糸膜32の外部を、それぞれ流通することで、含水量の高いオフガスから水分が吸い出され、この水分が毛細管現象により中空糸膜32の周壁を透過し、含水量の低い空気に供給(添加)されることで、空気が加湿され、加湿空気となる。このように板状の平膜等でなく、中空糸膜32を使用したことで、単位体積当たりの有効膜面積は飛躍的に大きくなる。
また、中空糸膜32は細く、さらに、コンプレッサ61での圧縮により、オフガスよりも高圧の空気が中空糸膜32内を通るので、中空糸膜32自体が潰れないようになっている。
<ポッティング部>
ポッティング部33、34は、中空糸膜束31を外ケース11に固定すると共に、中空糸膜束31を外ケース11内に封止する部分である。このようなポッティング部33、34は、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から形成される。
≪加湿装置の効果≫
このような加湿装置1によれば、主に次の効果を得ることができる。
オフガス流出口11aと中空糸膜束31との間に、軸方向においてオフガス流出口11aに対応して、筒状のスペーサ部40が配置されているので、中空糸膜束31の中空糸膜32によって、オフガス流出口11aが塞がれることは防止される。すなわち、径方向外側に向かうオフガスの流れによって、中空糸膜32が径方向外側に開こうとしても、スペーサ部40の周壁部42が中空糸膜を支持するので、オフガス流出口11aが塞がれることはない。
また、スリット43は、軸方向に対して斜めであり、中空糸膜32の長手方向とずれているので、中空糸膜32の全体がスリット43に嵌り込みにくくなり、スリット43自体が中空糸膜32で塞がれることは防止される。
そして、オフガスは、周方向に複数で形成されたスリット43、周方向に複数のオフガス流出口11aを通って、径方向外側に進み、外部に流出することができる。
また、スリット43は軸方向に対して斜めとなりつつ、この斜め方向(略軸方向)で延びているので、オフガスは、スリット43内を通って、前方にも進み、前側のオフガス流出口11aからも流出することができる。
このようにして、燃料電池スタック50から加湿装置1内に導入されるオフガスは、その流量が低下することなく、スリット43内を軸方向及び/又は径方向に進み、複数のオフガス流出口11aからフロントマニホールド13内に排出される。すなわち、オフガスの流通性を確保しつつ、コンプレッサ61からの空気を効率的に加湿することができる。
≪外ケースの一製造方法≫
次に、図8から図11を参照して、射出成形法により、スペーサ部40を有する外ケース11の一製造方法を説明する。
図8に示すように、外型70内に中子72を配置する。そうすると、外型70と中子72との間に、スペーサ部40を有する外ケース11の形状に対応した隙間Gが形成されるようになっている。外型70は、外ケース11の周方向において、ここでは4分割された4つの外型片71から構成されており、各外型片71の内面には、オフガス流出口11aを形成すべき箇所に、凸部71aが形成されている。また、中子72の外周面には、スリット43の形状に対応した凸条72a(型部)が形成されている(図11参照)。すなわち、凸条72aは中子72の外周面に周方向で複数であると共に、各凸条72aは軸方向に対して斜めに形成されている。
そして、図9に示すように、スプルー(図示しない)を介して、隙間Gに熱可塑性樹脂等の樹脂を射出する。樹脂の硬化後、図10に示すように、4つの外型片71を外した後、図11に示すように、中子72を回転させながら引き抜く。中子72の回転方向及び回転角度は、軸方向に対してのスリット43及び凸条72aの傾斜方向及び傾斜程度に関係し、本実施形態では、左回転させながら中子72を引き抜く。なお、中子72を引き抜いた後、外型片71を外してもよい。
中子72を引き抜いた後、スペーサ部40が一体成形された外ケース11を得ることができる。
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のような変更をすることができる。
前記した実施形態では、スペーサ部40が外ケース11と一体成形された構成を例示したが、図12から図14に示すように、スペーサ40Aと、外ケース11とが別部品である構成でもよい。
スペーサ40Aは、外ケース11と中空糸膜束31との間に配置された略筒状の樹脂成形品であり、後側の環状部41Aと、環状部41Aの前側に一体成形された複数の周壁部42A…とを備えている。そして、周方向において等間隔で配置された周壁部42A、42Aの間が、オフガスが流れるスリット43Aとなっている。
環状部41Aの外径は、複数の周壁部42Aによって構成される筒状体の外径よりも大きく設計されている(図12、図13参照)。そして、環状部41Aの外周面には、径方向外側に突出した係止爪(図示しない)が周方向に複数で形成されており、この係止爪が外ケース11の内周面に形成された係止穴に係止することにより、スペーサ40Aが外ケース11に位置決めされつつ、取り付けられるようになっている。
また、環状部41Aを含むスペーサ40Aには、軸方向に1本のスリット(図示しない)が形成されており、このスリットの幅が狭まることでスペーサ40Aが縮径し、スペーサ40Aが外ケース11内に取り付けられるようになっている。なお、前方に向かうオフガスの流れが、環状部41Aで阻害されないように、前記係止爪以外の環状部に、軸方向で溝等を形成してもよい。また、環状部41Aはポッティング部33側(オフガスの下流側)に配置されてもよい。
また、複数の周壁部42Aによって構成される筒状体の外径は、外ケース11の内径よりも小さく、スペーサA40と外ケース11との間には、輪切り方向断面視において、リング状の空間Sが形成されている(図14参照)。すなわち、周壁部42A…と、外ケース11とは離れており、径方向視において、オフガス流出口11aと周壁部42Aとが重なっていたとしても、実際にはオフガス流出口11aは塞がっておらず(図14参照)、スリット43Aから径方向外側に流出したオフガスは、リング状の空間Sを介して、複数のオフガス流出口11aに流れ込むようになっている。
次に、図15、図16を参照して、スペーサ40Aの一製造方法を説明する。
図15(a)、図16に示すように、第1外型81及び第2外型82を組み合わせて構成される有底円筒状の外型80内に、中子83を配置する。そうすると、外型80と中子83との間に、スペーサ40Aの形状に対応した隙間Gが形成されるようになっている。また、中子83の外周面には、スリット43Aを形成すべき箇所に、スリット43Aの形状に対応した凸条83a(型部)が形成されている。すなわち、凸条83aは中子83の外周面に周方向で複数であると共に、各凸条83aは軸方向に対して斜めに形成されている。
そして、第1外型81のスプルー81aを介して、隙間Gに熱可塑性樹脂等の樹脂を射出する。
樹脂の硬化後、図15(b)に示すように、第1外型81と第2外型82とを上下に分割し、中子83を回転させながら引き抜く。中子83の回転方向及び回転角度は、軸方向に対してのスリット43A及び凸条83aの傾斜方向及び傾斜程度に関係し、本実施形態では、左回転させながら中子83を引き抜く。
中子83を引き抜いた後、図15(c)に示すように、環状部41Aと複数の周壁部42Aが一体で形成され、隣り合う周壁部42A間にスリット43Aとが形成されたスペーサ40Aを得ることができる。
前記した実施形態では、軸方向におけるスペーサ部40の長さは、複数段のオフガス流出口11aの軸方向における長さよりもやや長い程度である構成を例示したが(図3、図7参照)、例えば、スペーサ部40と外ケース11との長さが略同一の構成、つまり、スペーサ部40の環状部41が後側に延びた構成であってもよい。
また、複数の周壁部42によって構成される仮想的な筒体の内径が、中空糸膜束31の外径よりも小さく、各周壁部42が中空糸膜束31を径方向内側に押す構成としてもよい。
このような構成にすれば、中空糸膜束31の輪切り断面において、中空糸膜32の密度(充填率)が、径方向外側で高くなり、径方向内側で低くなる。すなわち、中空糸膜束31内におけるオフガスの流路断面積は、径方向内側に向かうにつれて大きくなる。そうすると、オフガスが芯部材21に近い径方向内側部分を流れやすくなるので、オフガスが前側のポッティング部33の近傍まで直進しやすくなる。これにより、中空糸膜32の前側部分を介しても水分交換することができる。
前記した実施形態では、中空糸膜束31が外ケース11と芯部材21との間に充填された加湿装置1に本発明を適用したが、これに限定されず、芯部材21を備えず、外ケース11の後側にオフガス流入口が形成された加湿装置であってもよい。
前記した実施形態では、中空糸膜32内を通る第1ガス(空気)が第2ガス(オフガス)よりも含水量が低い場合を例示したが、第1ガスの含水量が第2ガスよりも高い場合であってもよい。すなわち、コンプレッサ61からの空気が中空糸膜32外を通る構成であってもよい。
また、前記した実施形態では、中空糸膜32外のオフガス(第2ガス)の向きと、中空糸膜内の空気(第1ガス)の向きとが、逆である場合を例示したが、これに限定されず、同じ向きであってもよい。
本実施形態に係る加湿装置が組み込まれた燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る加湿装置の斜視図である。 本実施形態に係るスペーサ部を抜き出して示す斜視図である。 本実施形態に係る加湿装置の側断面図であり、図2のX1−X1線断面である。 本実施形態に係る加湿装置の側断面を拡大した図である。 本実施形態に係る加湿装置の輪切り断面図であり、図2のX2−X2線断面である。 本実施形態に係るスペーサ部を周方向に展開した図である。 本実施形態に係るスペーサ部を有する外ケースの一製造方法を示す輪切り断面図であり、外型内に中子を配置した段階を示す。 本実施形態に係るスペーサ部を有する外ケースの一製造方法を示す輪切り断面図であり、外型と中子との隙間に樹脂を射出した段階を示す。 本実施形態に係るスペーサ部を有する外ケースの一製造方法を示す輪切り断面図であり、外型を外した段階を示す。 本実施形態に係るスペーサ部を有する外ケースの一製造方法を示す斜視図であり、中子を回転させながら引き抜いている段階を示す。 変形例に係るスペーサの斜視図である。 変形例に係る加湿装置の側断面を拡大した図である。 変形例に係る加湿装置の輪切り断面図である。 変形例に係るスペーサの一製造方法を段階的に示す斜視図であり、(a)は外型内に中子を配置した段階、(b)は外型を上下に分割した後、中子を引き抜いている段階、(c)は中子を取り出した段階を示す。 変形例に係るスペーサの一製造方法において、外型内に中子を配置し、外型と中子のとの隙間に、スペーサを形成する樹脂を射出した状態を示す側断面図である。
符号の説明
1 加湿装置
10 ケース
11 外ケース
11a オフガス流出口(第2ガス流出口)
31 中空糸膜束
32 中空糸膜
40 スペーサ部
41 環状部
42 周壁部
43 スリット
72 中子
72a 凸条(型部)

Claims (2)

  1. 複数の中空糸膜が束ねられてなる中空糸膜束と、
    前記中空糸膜束を収容する共に、筒状であって、第2ガス流出口が周方向に複数かつ軸方向に複数段で形成されたケースと、
    を備え、
    第1ガスが前記中空糸膜内を流通し、
    前記第1ガスと含水量の異なる第2ガスが、前記中空糸膜の外側を流通し、前記第2ガス流出口を通って外部に流出すると共に、
    前記中空糸膜を介して水分交換し、第1ガス及び第2ガスのうち含水量の低いガスを加湿する加湿装置であって、
    前記中空糸膜束と前記第2ガス流出口との間で、かつ、軸方向において前記第2ガス流出口に対応して配置された筒状のスペーサ部を備え、
    前記スペーサ部の周壁には、軸方向に対して斜めであり、かつ、周方向に複数のスリットが形成されている
    ことを特徴とする加湿装置。
  2. 前記スペーサ部は樹脂製であって、
    前記スリットは、当該スリットに対応した型部を有する中子を、前記スペーサ部の成形時に回転させながら引き抜くことによって形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
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