JP2008306874A - 回転子及び圧縮機 - Google Patents

回転子及び圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2008306874A
JP2008306874A JP2007153141A JP2007153141A JP2008306874A JP 2008306874 A JP2008306874 A JP 2008306874A JP 2007153141 A JP2007153141 A JP 2007153141A JP 2007153141 A JP2007153141 A JP 2007153141A JP 2008306874 A JP2008306874 A JP 2008306874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
magnet
hole
magnets
balance weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007153141A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryohei Deguchi
良平 出口
Mitsuki Morimoto
光希 守本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2007153141A priority Critical patent/JP2008306874A/ja
Priority to PCT/JP2008/060257 priority patent/WO2008149880A1/ja
Publication of JP2008306874A publication Critical patent/JP2008306874A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/04Balancing means
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2753Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets the rotor consisting of magnets or groups of magnets arranged with alternating polarity
    • H02K1/276Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】回転子と、クランク軸の偏心部とのバランスをとりやすくしつつも、圧縮機を小型化し、回転子の製造を簡略化することが目的とされる。
【解決手段】回転子52Aは、本体521と、バランスウェイト71とを備える。本体521には、これを方向91に沿って貫通する貫通孔521aが設けられている。本体521は、方向91へと積層された複数の鋼板5211を有する。バランスウェイト71は、貫通孔521aに挿入されている。そして方向91において、バランスウェイト71の長さL71は、バランスウェイト71が挿入される貫通孔521aの長さL521aよりも小さい。
【選択図】図3

Description

本発明は回転子及び圧縮機に関し、特に回転子に配されたバランスウェイトに関する。
従来から、スクロール圧縮機などの圧縮機では、クランク軸をモータで回転させて、冷媒の圧縮機構を駆動している。
図19には、従来から用いられているスクロール圧縮機100が示されている。かかるスクロール圧縮機100では、圧縮機構15を構成する可動スクロール26は、回転軸90から偏心した位置にある。そして、可動スクロール26やクランク軸17の偏心部17bなどの偏心した部分との静バランス及び動バランスをとるために、モータ16の回転子52及びクランク軸17のそれぞれにバランスウェイ101,102が配設されている。
なお、本発明に関連する技術を以下に示す。
特開平6−153427号公報
しかし、従来の技術では、バランスウェイト101は例えば回転子52の端面に載置されており(図19)、圧縮機を小型化することを妨げていた。
上記特許文献1では、バランスウェイトを回転子のコア(ヨーク)に埋め込むことで、上記問題を解消している。また、バランスの調整を容易にすべく、バランスウェイトとは別にバランス調整孔を設けている。なお、上記特許文献1では、コア(ヨーク)には鋼板(薄鉄板)を積層したものが採用されている。
しかし、かかるバランス調整孔はコアを貫通していない。このため、鋼板には、バランス調整孔用の穴が設けられたものと、かかる穴のないものの2種類を用意する必要がある。よって、回転子の製造は煩雑であった。
一方、上記特許文献にかかる回転子において、バランス調整孔を設けなかったとすれば、バランスウェイトが回転子を貫通して配置されているため、偏心した部分とのバランス調節が困難になる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、回転子と、偏心した部分とのバランスをとりやすくしつつも、圧縮機を小型化し、回転子の製造を簡略化することが目的とされる。
第1の発明にかかる回転子は、回転軸を中心として回転可能な回転子であって、本体と、バランスウェイトとを備える。本体は、回転軸に沿う方向に積層された複数の鋼板を有し、方向に沿って自身を貫通する貫通孔が設けられている。バランスウェイトは、貫通孔に挿入されている。回転軸に沿う方向において、バランスウェイトの長さは貫通孔の長さよりも小さい。
第2の発明にかかる回転子は、第1の発明にかかる回転子であって、互いに組を成す貫通孔及びバランスウェイトが二組設けられている。貫通孔は、回転軸に対して互いに反対側に位置している。そして、回転軸に沿う方向において、二つのバランスウェイトの位置が異なる。
第3の発明にかかる回転子は、第2の発明にかかる回転子であって、一方のバランスウェイトは、互いに組を成す一方の貫通孔の端を塞いでいる。他方のバランスウェイトは、互いに組を成す他方の貫通孔の端のうち、一方の貫通孔の端とは反対側の端を塞いでいる。
第4の発明にかかる回転子は、第2または第3の発明にかかる回転子であって、一方のバランスウェイトの質量と、他方のバランスウェイトの質量とは異なっている。
第5の発明にかかる回転子は、第4の発明にかかる回転子であって、二つのバランスウェイトのそれぞれの長さが異なっている。
第6の発明にかかる回転子は、第1乃至第5の発明にかかる回転子であって、回転軸に沿う方向から見て、回転軸の周りで環状に配置される複数の磁石を更に備える。貫通孔は、磁石に対して回転軸側に位置している。
第7の発明にかかる回転子は、回転軸を中心として回転可能な回転子であって、第1及び第2の磁石を備える。第1及び第2の磁石は、回転軸に沿う方向において同じ位置にあり、回転軸に対して互いに反対側に位置する。そして、第1の磁石の質量は第2の磁石の質量よりも大きい。
第8の発明にかかる回転子は、第7の発明にかかる回転子であって、第1の磁石は第2の磁石よりも体積及び比重の少なくともいずれか一方が大きい。
第9の発明にかかる回転子は、第7または第8の発明にかかる回転子であって、第1及び第2の磁石のそれぞれが挿入される挿入孔が設けられたコアを更に備える。
第10の発明にかかる回転子は、第9の発明にかかる回転子であって、挿入孔はコアを回転軸に沿う方向に沿って貫通している。そして、コアは、回転軸に沿う方向に積層された複数の鋼板を有する。
第11の発明にかかる回転子は、第7乃至第10の発明のいずれか一つにかかる回転子であって、同じ位置にある第1及び第2の磁石が二組設けられている。一方の組に属する第1及び第2の磁石の位置と、他方の組に属する第1及び第2の磁石の位置とは異なっている。そして、一方の組に属する第1の磁石と、他方の組に属する第1の磁石とは、回転軸に対して互いに反対側に位置している。
第12の発明にかかる回転子は、第10の発明にかかる回転子であって、同じ位置にある第1及び第2の磁石と、コアとが二組設けられている。一方の組に属する第1及び第2の磁石の位置と、他方の組に属する第1及び第2の磁石の位置とは異なっている。一方の組に属する第1の磁石と、他方の組に属する第1の磁石とは、回転軸に対して互いに反対側に位置している。一方の組に属するコアと、他方の組に属するコアとについて、第1の磁石が挿入される挿入孔のそれぞれの形状が同じであり、かつ第2の磁石が挿入される挿入孔のそれぞれの形状も同じである。
第13の発明にかかる圧縮機は、第1乃至第12の発明のいずれか一つにかかる回転子と、圧縮機構と、クランク軸とを備える。圧縮機構は、固定部材と回転部材とを有する。クランク軸は偏心部を有し、回転子と回転部材とを連結する。偏心部は、回転軸から偏心しており、回転部材に結合されている。
第1の発明にかかる回転子によれば、バランスウェイトの長さが貫通孔の長さよりも小さいので、貫通孔内でのバランスウェイトの位置を調節することができる。よって、回転軸の周りでの回転子の重量の偏りを調節することができる。これにより、回転子と、回転子が連結される偏心した部分とのバランスがとりやすく、以ってクランク軸の振れを低減しやすい。
しかも、貫通孔用の穴が設けられた同じ形状の鋼板を用意するだけで、貫通孔が設けられた本体を得ることができる。よって、回転子の製造が簡略化される。
第2の発明にかかる回転子によれば、バランスウェイトが二つあるので、回転子の重量の偏りをより精度良く調節することができる。しかも、回転軸に対して互いに反対側に位置し、かつ回転軸に沿う方向においてこれらの位置が異なっているので、バランスウェイトに質量の小さいものを用いても、回転子と、回転子が連結される偏心した部分とのバランスをとることができる。よって、かかる回転子の重量が顕著に増加することがない。
第3の発明にかかる回転子によれば、バランスウェイトの位置を異ならせることができる。しかも、端から貫通孔にバランスウェイトを嵌め込むだけで良いので、貫通孔内へのバランスウェイトの配置が容易である。
第4の発明にかかる回転子によれば、かかる回転子を搭載して得た圧縮機において、クランク軸の振れを低減しやすい。
第5の発明にかかる回転子によれば、二つのバランスウェイトの質量を異ならせれる。
第6の発明にかかる回転子によれば、貫通孔は磁石に対して回転軸側に位置するので、磁石で生じた磁束の流れの妨げにならない。よって、かかる回転子を搭載したモータにおいて、効率がほとんど低下しない。
第7の発明にかかる回転子によれば、回転軸に沿う方向における第1及び第2の磁石がある位置では、回転子の重量が第1の磁石側に偏るので、第1の磁石を界磁としてだけではなく、バランスウェイトとしても用いることができる。よって、回転子と、回転子が連結される偏心した部分とのバランスをとることができ、以ってクランク軸の振れをより低減することができる。しかも、第1及び第2の磁石とは別途に、バランスウェイトを設ける必要がないので、回転子の重量を低減することができる。
第8の発明にかかる回転子によれば、第1及び第2の磁石に同じ材質を用いても、第1の磁石の質量を第2の磁石の質量よりも大きくすることができる。
第9の発明にかかる回転子によれば、第1及び第2の磁石がコアに埋め込まれているので、かかる回転子が採用されたモータにおいては、リラクタンストルクが生じ、以ってモータの出力及び効率が高まる。
第10の発明にかかる回転子によれば、挿入孔用の穴が設けられた同じ形状の鋼板を用意するだけで良く、以って回転子の製造が簡略化される。
第11の発明にかかる回転子によれば、第1の磁石が二つあるので、回転子の重量の偏りを調節しやすい。しかも、かかる第1の磁石は、回転軸に対して互いに反対側に位置し、かつ回転軸に沿う方向においてこれらの位置が異なっているので、第1の磁石に質量の小さいものを用いても、回転子と、回転子が連結される偏心した部分とのバランスをとることができる。よって、かかる回転子の重量を低減することができる。
さらには、回転軸を中心として、一方の組に属する第1の及び第2の磁石に対して他方の組に属する第1及び第2の磁石を回転させることで、回転軸に沿う方向から見たときの互いの位置をずらせることができる。すなわち、回転子にスキューを設けることができる。
第12の発明にかかる回転子によれば、一方の組に属するコアの鋼板と、他方の組に属するコアの鋼板とに同じ形状のものが採用できる。よって、これらのコアについては、一種類の鋼板を用意するだけで良く、以って回転子の製造が簡略化される。
第13の発明にかかる圧縮機によれば、回転子にはバランスウェイトが設けられているので、クランク軸の振れが低減される。
1.スクロール圧縮機の構造
図1は、本発明の実施の形態にかかるスクロール圧縮機1を概念的に示す図である。なお、図1には方向91が示されており、以下では方向91の矢印の先側を「上側」、それとは反対側を「下側」という。
スクロール圧縮機1は、筐体11、固定部材12、圧縮機構15、モータ16、クランク軸17、及び軸受60を備える。
筐体11は、上端が閉塞した筒状であって、方向91に沿って延びている。筐体11内には、固定部材12、圧縮機構15、モータ16、クランク軸17、及び軸受60が収納されている。
モータ16は、固定子51と回転子52とを有する。固定子51は環状であって、筐体11の内壁11aに固定されている。回転子52は、回転軸90を中心として回転可能であって、固定子51の内周側に設けられ、固定子51にエアギャップを介して対向している。なお図1では、回転軸90に沿う方向と、方向91とは一致している。
クランク軸17は、方向91に沿って延び、主軸17aと偏心部17bとを有する。主軸17aは、回転軸90を中心として回転する部分であって、回転子52に接続されている。主軸17aの下側の部分は、軸受60で摺動自在に支持されている。
偏心部17bは、回転軸90から偏って配置された部分であって、主軸17aの上側に接続されている。
固定部材12は、具体的に図1ではハウジングであって、筐体11の内壁11aに隙間なく嵌められている。例えば圧入や焼ばめ等の方法で、固定部材12は内壁11aに嵌められる。固定部材12は、シールを介して内壁11aに嵌められても良い。
固定部材12は、内壁11aに隙間なく嵌められるので、固定部材12の下側に位置する空間28と、上側に位置する空間29とを隙間なく仕切る。よって、固定部材12は、空間28と空間29との間に生じた圧力差を維持することができる。なお、空間28には、後述するように圧縮機構15で圧縮された冷媒が流れ込むので、空間28の圧力は高い。一方、空間29の圧力は低い。
固定部材12には、上側に開口した窪み31が、回転軸90近傍に設けられている。窪み31には、クランク軸17の偏心部17bが収まる。更に、固定部材12は軸受32及び孔33を有する。クランク軸17の主軸17aが孔33を貫通した状態で、軸受32は主軸17aを支持する。
圧縮機構15は、固定スクロール24と可動スクロール26とを有し、冷媒を圧縮する。冷媒には例えば、二酸化炭素等の自然冷媒、ハイドロカーボン、及びハイドロフルオロカーボンの少なくともいずれか一つを主成分として含むものが採用できる。なお、固定スクロール24及び可動スクロール26はそれぞれ、圧縮機構の固定部材及び回転部材と把握することができる。
固定スクロール24は、鏡板24aと圧縮部材24bとを含む。鏡板24aは、筐体11の内壁11aに固定されており、圧縮部材24bは、鏡板24aの下側に連結されている。圧縮部材24bは、渦巻き状に延びており、渦巻きの間に溝24cを形成する。
固定スクロール24の上側の面は凹状を呈する。当該面のうち凹状を呈する部分42で囲まれた空間45は、蓋44で塞がれている。蓋44は、圧力の異なる二つの空間、すなわち空間45と、その上側の空間29とを仕切る。
可動スクロール26は、鏡板26a、圧縮部材26b及び軸受26cを有する。圧縮部材26bは、鏡板26aの上側に連結されており、渦巻き状に延びる。
圧縮部材26bは、固定スクロール24の溝24cに収まる。圧縮機構15では、圧縮部材24bと圧縮部材26bとの間の空間40が、鏡板24a,26aで密閉されることで、圧縮室として用いられる。
軸受26cは、鏡板26aの下側に連結されており、クランク軸17の偏心部17bを摺動自在に支持する。偏心部17bが回転軸90の周りを回転することで、可動スクロール26は回転軸90の周りを公転する。
2.モータの回転子の構造
モータ16の回転子52の構造について、以下の第1乃至第4の実施の形態で具体的に説明する。
2−1.第1の実施の形態
図2は、本実施の形態にかかる回転子52Aを概念的に示す斜視図である。図3は、図2で示される位置III‐IIIにおける回転子52Aの断面を示す図である。回転子52Aは、本体521と、バランスウェイト71とを備え、上述した回転子52(図1)として用いることができる。以下では、それぞれの構成要素について説明する。
<回転子の本体>
本体521には、これを方向91に沿って貫通する貫通孔521aが設けられている。図2では、貫通孔521aが本体521に4つ設けられている。
本体521は、図2に示されるように、複数の鋼板5211を方向91へと積層して得られる。換言すれば、本体521は、方向91へと積層された複数の鋼板5211を有する。
図4は、本実施の形態にかかる本体521に適用できる鋼板5211を、概念的に示す図である。鋼板5211には、貫通孔521a用の穴81が設けられている。かかる鋼板5211の複数を用いて、異なる鋼板5211に属する穴81同士が、方向91から見たときに同じ位置になるように積層する。これにより、貫通孔521aの設けられた本体521が得られる。
すなわち、同じ形状の鋼板5211を用意するだけで、本体521を得ることができる。よって、回転子52Aの製造が簡略化される。
<バランスウェイト>
バランスウェイト71は、貫通孔521aに挿入されている。そして方向91において、バランスウェイト71の長さL71は、バランスウェイト71が挿入される貫通孔521aの長さL521aよりも小さい(図3)。
かかるバランスウェイト71によれば、バランスウェイト71の長さL71が貫通孔521aの長さL521aよりも小さいので、貫通孔521a内でのバランスウェイト71の位置を調節することができる。よって、回転軸90の周りでの回転子52Aの重量の偏りを調節することができる。これにより、回転子52Aと、偏心部17bや可動スクロール26などの偏心した部分(以下、単に「偏心した部分」という。他の実施の形態においても同じ。)とのバランスがとりやすく、以ってクランク軸17の振れを低減しやすい。しかも、回転子52の端面にバランスウェイト101(図19)を載置する必要がないので、圧縮機1を小型化することができる。
<その他の態様>
回転子52Aには、界磁子及び電機子のどちらを採用しても良く、いずれにも本実施の形態で説明した技術が適用できる。
図5は、回転子52Aとして特に埋め込み磁石型の界磁子を採用した場合を示す図であって、これを方向91から見ている。回転子52Aは、回転軸90の周りで環状に配置された複数の磁石6を更に備える。
具体的には、本体521には複数の貫通孔521cが設けられている。複数の貫通孔521cは、方向91から見て回転軸90の周りで環状に配置されており、いずれも方向91に沿って本体521を貫通している。貫通孔521cのそれぞれには、磁石6が挿入されている。
かかる態様においても、同じ形状の鋼板5211を用意するだけで、貫通孔521cの設けられた本体521が得られる。具体的には、図4に示されるように、貫通孔521c用の穴83が設けられた鋼板5211を用意する。
かかる態様では、貫通孔521aは、磁石6に対して、すなわち貫通孔521cに対して、回転軸90側に位置することが好ましい。なぜなら、貫通孔521aが、磁石6で生じた磁束の流れの妨げにならないからである。これにより、回転子52Aを搭載したモータ16において、効率がほとんど低下しない。
2−2.第2の実施の形態
図6は、本実施の形態にかかる回転子52Bを概念的に示す斜視図である。図7は、図6で示される位置VII‐VIIにおける回転子52Bの断面を示す図である。回転子52Bは、第1の実施の形態の回転子52Aに更にバランスウェイト72を設けたものである。回転子52Bは、上述した回転子52(図1)として用いることができる。以下では、それぞれの構成要素について説明する。
<回転子の本体>
本体521には、貫通孔521bが更に設けられている。具体的には貫通孔521bはそれぞれ、本体521を方向91に沿って貫通する。図6では、貫通孔521bが本体521に、貫通孔521aと同数(4つ)設けられている。
第1の実施の形態で説明したのと同様に、本体521は鋼板5212を積層して得られる。図8は、本実施の形態にかかる本体521に適用できる鋼板5212を、概念的に示す図である。
鋼板5212には、貫通孔521a用の穴81と、貫通孔521b用の穴82とが設けられている。かかる鋼板5212の複数を用いて、異なる鋼板5212に属する穴81同士、及び穴82同士が、方向91から見たときに同じ位置になるように積層する。これにより、貫通孔521a,521bの設けられた本体521が得られる。
すなわち、同じ形状の鋼板5212を用意するだけで、本体521を得ることができる。よって、回転子52Bの製造が簡略化される。
<バランスウェイト>
1.バランスウェイトの配置
バランスウェイト71については、第1の実施の形態と同様に配置されるので、説明は省略する。
バランスウェイト72は、貫通孔521bに挿入されている。そして、方向91において、バランスウェイト72の長さL72は、バランスウェイト72が挿入される貫通孔521bの長さL521bよりも小さい(図7)。
かかるバランスウェイト72においても、バランスウェイト71と同様の効果が得られる。すなわち、貫通孔521b内でのバランスウェイト72の位置を調節することができ、以って回転軸90の周りでの回転子52Bの重量の偏りを調節することができる。
しかも、バランスウェイト71,72が二つあるので、これらの位置関係を調節することで、回転子52の重量の偏りをより精度良く調節することができる。
特に、バランスウェイト71,72とは次の関係にあることが好ましい(図6及び図7)。つまり、貫通孔521aと貫通孔521bとが、回転軸90に対して互いに反対側に位置する。そして、方向91において、バランスウェイト72の位置r72は、バランスウェイト71の位置r71と異なる(図7)。
かかる態様によれば、バランスウェイト71,72に質量の小さいものを用いても、回転子52Bと、偏心した部分とのバランスをとることができる。よって、バランスウェイト71,72を配設しても、回転子52Bの重量が顕著に増加することがない。
例えば、図7に示されるように、バランスウェイト71で、貫通孔521aの端521af,521agのうち端521afを塞ぐ。そして、バランスウェイト72で、貫通孔521bの端521bf,521bgのうち、貫通孔521aの端521afと反対側の端521bgを塞ぐ。
上記内容は次のように把握することができる。つまり、回転子52Bには、バランスウェイト及び貫通孔が二組、すなわちバランスウェイト71と貫通孔521aの組と、バランスウェイト72と貫通孔521bの組とが設けられている。そして、バランスウェイト71は、互いに組を成す貫通孔521aの端521afを塞ぐ。バランスウェイト72は、互いに組を成す貫通孔521bの端521bf,521bgのうち、端521afとは反対側の端521bgを塞ぐ。
なお、バランスウェイト71で端521agを塞ぎ、バランスウェイト72で端521bfを塞いでも良い。
これにより、方向91においてバランスウェイト71,72の位置を異ならせることができる。しかも、端521af,521bgから、貫通孔521a,521bのそれぞれにバランスウェイト71,72を嵌め込むだけで良いので、貫通孔521a,521b内へのバランスウェイト71,72の配置が容易である。
2.バランスウェイトの質量
バランスウェイト71とバランスウェイト72とに、質量の同じものを採用することができる。この場合は、バランスウェイト71,72の位置を調節することで、回転子52Bの重量の偏りを調節する。
バランスウェイト71及びバランスウェイト72には、互いに質量の異なるものを採用しても良い。例えば、長さL71,L72の異なる二つのバランスウェイト71,72を用いることで、バランスウェイト71,72をそれぞれ調節することができる。
かかる態様によれば、バランスウェイト71,72の位置だけでなく、バランスウェイト71,72の質量を調節することができるので、可動スクロール26、クランク軸17及び回転子52を含む回転系全体の不釣合いを取り除くことができ、以ってクランク軸17の振れを低減しやすい。
しかも、回転子52の端面にバランスウェイト101(図19)を載置する必要がないだけでなく、クランク軸17にもバランスウェイト102(図19)を設ける必要がない。よって、圧縮機1を小型化しやすい。
<その他の態様>
回転子52Bには、界磁子及び電機子のどちらを採用しても良く、いずれにも本実施の形態で説明した技術が適用できる。
図9は、回転子52Bを方向91から見た図である。図9では、第1の実施の形態で説明したのと同様に(図5)、回転子52Bとして特に埋め込み磁石型の界磁子が採用されている。本実施の形態においても、第1の実施の形態で説明したのと同じ観点から、貫通孔521a,521bを、磁石6に対して回転軸90側に配置することが好ましい。
2−3.第3の実施の形態
図10は、本実施の形態にかかる回転子52Cを概念的に示す斜視図である。回転子52Cは、本体522と、第1及び第2の磁石611,612とを備え、上述した回転子52(図1)として用いることができる。以下、それぞれの構成要素について説明する。
<磁石>
第1の磁石611と第2の磁石612とは、回転軸90に対して互いに反対側に位置する。そして、第1の磁石611の質量は、第2の磁石612の質量よりも大きい。
例えば第1の磁石611と第2の磁石611とに同じ材質を用いている場合には、第1の磁石611の体積を、第2の磁石612の体積よりも大きくする(態様A)。これにより、第1の磁石611の質量を、第2の磁石612の質量よりも大きくすることができる。
第1の磁石611の比重を、第2の磁石612の比重よりも大きくすること(態様B)でも、第1の磁石611の質量を第2の磁石612の質量よりも大きくすることができる。この場合、第1の磁石611と第2の磁石612とを、同じ形状にすることができる。
第1及び第2の磁石611,612のかかる態様によれば、回転子52Cの重量が、回転軸90に対して第1の磁石611側に偏る。よって、第1の磁石611を界磁としてだけではなく、バランスウェイトとしても用いることができる。これにより、回転子52Cと、偏心した部分とのバランスをとることができ、以ってクランク軸17の振れを低減することができる。しかも、回転子52の端面にバランスウェイト101(図19)を載置する必要がないので、圧縮機1を小型化することができる。
しかも、第1及び第2の磁石611,612とは別途に、バランスウェイトを設ける必要がないので、回転子52Cの重量を低減することができる。
さらに、回転軸90に対して第1の磁石611とは反対側に、第2の磁石612が配置されているので、モータ16において回転子52Cは界磁子として機能する。
<回転子の本体>
本体522は、第1及び第2の磁石611,612を支持する。例えば、図10に示されるように、第1及び第2の磁石611,612を本体522に埋め込む。かかる回転子52Cは、埋め込み磁石型の回転子と通称されている。
具体的には、本体522に、これを方向91に沿って貫通する貫通孔522a,522bが設けられている。第1の及び第2の磁石611,612はそれぞれ、貫通孔522a,522bに挿入されている。
例えば第1及び第2の磁石611,612を本体522の側面に貼り付けても良い。かかる態様の回転子は、表面磁石型の回転子と通称されている。
本体522にはコアを採用することが、回転子52Cで生じる磁束量が増大する点で、好ましい。特に、埋め込み磁石型の回転子52Cにおいては、かかる回転子52Cを搭載したモータ16においてリラクタンストルクが生じ、以ってモータの出力及び効率が高まる。
かかるコアは、例えば図10に示されるように、鋼板5221を積層して得ることができる。なお、この方法で得られた本体522は、回転軸90に沿う方向91にされた複数の鋼板5221を有する、と把握することができる。
図11及び図12は、本実施の形態にかかる本体522に適用できる鋼板5221を、概念的に示す図である。鋼板5221には、貫通孔522a用の穴83と、貫通孔522b用の穴84とが設けられている。かかる鋼板5221の複数を用いて、異なる鋼板5221に属する穴83同士、及び穴84同士が、方向91見たときに同じ位置になるように積層する。これにより、貫通孔522a,522bの設けられた本体522が得られる。
すなわち、同じ形状の鋼板5221を用意するだけで、本体522を得ることができる。よって、回転子52Cの製造が簡略化される。
図11では、穴83と穴84の形状が同じである。図11に示される鋼板5221を積層して得た本体522は、方向91から見たときの第1及び第2の磁石611,612の形状が同じである場合に適用できる。例えば、上述した態様Bにかかる第1及び第2の磁石611,612に適用できる。
他方、図12では、穴83と穴84の形状が異なる。具体的には、穴83の幅d1が、穴84の幅d2よりも大きい。図12に示される鋼板5221を積層して得た本体522は、第1の磁石611の厚みが第2の磁石の厚みよりも大きい場合に適用できる。例えば、上述した態様Aにかかる第1及び第2の磁石611,612に適用できる。
<その他の態様>
本実施の形態では、本体522に貫通孔522a,522bが設けられている場合について説明したが、例えば第1及び第2の磁石611,612用の挿入孔として、本体522を貫通していない孔を採用しても良い。
2−4.第4の実施の形態
図13は、本実施の形態にかかる回転子52Dを概念的に示す斜視図である。図14は、図13に示される位置XIV‐XIVにおける回転子52Dの断面を示す図である。回転子52Dは、二つの回転子52C,52Caが連結されたものであり、上述した回転子52(図1)として用いることができる。回転子52Cは、第3の実施の形態で説明したとおりであるので、説明を省略する。
回転子52Caは、方向91から回転子52Cに連結されている。回転子52Caは、本体523と、第1及び第2の磁石613,614とを備え、回転子52Cと同じ構成を有する。すなわち、本体523は本体522に相当し、第1及び第2の磁石613,614はそれぞれ第1及び第2の磁石611,612に相当する。
以下では、それぞれの構成要素について具体的に説明する。なお、本実施の形態では、回転子52Dの構成を明確にすべく、回転子52Cと回転子52Caを用いて説明しているが、回転子52Dが二つの回転子52C,52Caを連結して得られることだけを示唆するものではない。また、図13では回転子52Cと回転子52Caとの境界を実線で示しているが、これも、回転子52Dが二つの回転子52C,52Caを連結して得られることだけを示唆するものではない。後述する図17及び図18においても同様である。
<磁石>
1.磁石の配置
回転子52Cに属する第1の磁石611と第2の磁石612とは、方向91において同じ位置r3にある(図14)。
なお、第3の実施の形態で説明したように、第1の磁石611を界磁としてだけでなく、バランスウェイトとしても用いることができる。すなわち、第1及び第2の磁石611,612は、回転軸90に対して互いに反対側に位置する(図13)。そして、第1の磁石611の質量は、第2の磁石612の質量よりも大きく、回転子52Cの重量が、回転軸90に対して第1の磁石611側に偏る。
回転子52Caに属する第1の磁石613と第2の磁石614とは、方向91において同じ位置r4にあり(図14)、回転軸90に対して互いに反対側に位置する(図13)。そして、回転子52Caについても、回転子52Cと同様に、第1の磁石613の質量が、第2の質量614の質量よりも大きく、以って回転子52Cの重量が、回転軸90に対して第1の磁石613側に偏っている。
よって、第1の磁石611だけでなく、第1の磁石613をもバランスウェイトとして用いることができる。二つのバランスウェイトがあると、これらの位置関係を調節することで回転子52Dの重量の偏りを調節することができ、以って回転子52Dと、偏心した部分とのバランスがとりやすい。
特に、回転子52Cに属する第1及び第2の磁石611,612と、回転子52Caの部分に属する第1及び第2の磁石613,614とは、以下の位置関係にあることが好ましい。
すなわち、位置r4は位置r3と異なる(図14)。しかも、第1の磁石611と第1の磁石613とが、回転軸90に対して互いに反対側に位置する。すなわち、回転子52Dの重量は、位置r3では第1の磁石611側に偏り、位置r4では第1の磁石611とは反対側、すなわち第1の磁石613側に偏る。
かかる位置関係によれば、第1の磁石611,613に質量の小さいもの(ただし、第2の磁石612,614よりも質量が大きい。)を用いても、回転子52Dと、偏心した部分とのバランスをとることができる。よって、回転子52Dの重量を低減することができる。
しかも、回転子52Dについて、回転子52Cの部分と回転子52Caの部分との間にスキューを設けることができる。具体的に図15を用いて説明する。
図15は、回転子52Dを方向91から見た図であり、回転子52Cの部分を実線で、回転子52Caの部分を破線で示している。回転子52Caは回転子52Cに対して、回転軸90を中心として所定の角度θだけ回転している。これにより、回転子52Cに属する第1の磁石611は、回転子52Caに属する第2の磁石614に対して、回転軸90を中心として所定の角度θだけ回転している。同様に、第2の磁石612も第1の磁石613に対して所定の角度θだけ回転している。
回転子52Dにスキューを設けることで、回転子52Dで生じた磁束のコギングトルクを低減することができる。
2.第1の磁石の質量
第1の磁石611と第1の磁石613とに、互いに質量の異なるものを採用することができる。例えば、第1の磁石611と第1の磁石613とに、異なる材質を用いる。
かかる態様によれば、第1の磁石611,613の質量を調節することができるので、可動スクロール26、クランク軸17及び回転子52を含む回転系全体の不釣合いを取り除くことができ、以ってクランク軸17の振れを低減しやすい。
しかも、回転子52の端面にバランスウェイト101(図19)を載置する必要がないだけでなく、クランク軸17にもバランスウェイト102(図19)を設ける必要がない。よって、圧縮機1を小型化しやすい。
<回転子の本体>
回転子52Dは、その本体524として、回転子52C,52Caのそれぞれに属する本体522,523を結合したものを備えている。本体524のうち本体522の部分は、第3の実施の形態で説明したとおりであるので、説明を省略する。
本体523は、本体522と同じ構成を有する。なお、本体523には、貫通孔523a,523bが設けられており、それぞれ本体52Cの貫通孔522a,522bに相当する。貫通孔523a,523のそれぞれには第1及び第2の磁石613,614が挿入される。
本体523には、本体522と同様にコアを採用することができる。かかるコアは、鋼板5231を積層して得ることができる。鋼板5231には、図11や図12に示される鋼板5221と同様の形状が採用される。
特に、鋼板5231の形状は、鋼板5221の形状を同じであることが好ましい。なぜなら、一種類の鋼板を用意するだけで、本体524、すなわち本体522の部分と523の部分のいずれをも、製造することができるからである。かかる態様は例えば、本体524を方向91から見たときに、貫通孔522aの形状と貫通孔523aの形状とが同じであり、かつ貫通孔522bの形状と貫通孔523bの形状とが同じである場合に適用できる。
鋼板5221,5231のいずれにも、図12に示される形状の鋼板を採用した場合には、鋼板5223を、その形状が鋼板5221の形状に対して2回(180°)回転対称となる位置で、複数積層する。
これにより、得られた本体524において、貫通孔522a(522b)と貫通孔523a(523b)とが、回転軸90に対して互いに反対側に位置する。よって、これらに挿入された第1の磁石611,613(第2の磁石612,614)も回転軸90に対して互いに反対側に位置する。
図12に示される形状の鋼板を用いて得た本体524は、例えば上述した態様Aにかかる第1及び第2の磁石611〜614に適用することができる。なお、かかる本体524が、図16に断面図で示されている。
鋼板5221,5231のそれぞれに、図11に示される同じ形状を採用しても良い。この場合は、図11に示される鋼板の複数を、穴83同士の位置、及び穴84同士の位置が同じになるように積層すれば良い。そして、得られた本体524のうち本体522の部分については、穴83によって形成された貫通孔を、磁石611用の貫通孔522aとし、穴84によって形成された貫通孔を、磁石612用の貫通孔522bとして、それぞれ用いる。本体523の部分については、穴84によって形成された貫通孔を、磁石613用の貫通孔523aとし、穴83によって形成された貫通孔を、磁石614用の貫通孔523bとして、それぞれ用いる。
図11に示される形状の鋼板を用いて得た本体524は、例えば上述した態様Bにかかる第1及び第2の磁石611〜614に適用することができる。なお、かかる本体524は、図14に示されている。
<その他の態様>
図17や図18のように、回転子52Cと回転子52Caとを、一つの回転子52Cb(図17)または複数の回転子52Cb(図18)を介して連結しても良い。
回転子52Cbには、例えば重量の偏りがない回転子を採用することで、位置r3,r4での重量の偏りに影響を与えずに、位置r3と位置r4との間の距離を調節することができる。
しかも、回転子52Cbに、例えば埋め込み磁石型の界磁子を採用することで、回転子52Dで生じる磁束量を増やすことができる。よって、回転子52Dを搭載したモータ16において、モータ出力を高めることができる。もちろん、回転子52Cbには、磁石が配設されていないコアだけのものを採用しても良い。
また、回転子52Cbの数を増やすほど、スキューを設けたことによるコギングトルクの低減が顕著になる。
<潤滑油の除去効果の促進>
スクロール圧縮機1内での冷媒の流れを、図1を用いて説明する。なお図1では、冷媒の流れを矢印で示す。吸入管19から冷媒が吸入され、圧縮機構15の圧縮室(空間40)へと導かれる。圧縮室(空間40)で圧縮された冷媒は、固定スクロール24の中心近傍に設けられた吐出口41から、空間45へと排出される。よって、空間45の圧力は高い。他方、蓋44で空間45とは仕切られた空間29の圧力は小さいままである。
空間45内の冷媒は、固定スクロール26に設けられた孔46、及び固定部材12に設けられた孔48をこの順に通って、固定部材12の下側の空間28へと流れる。
空間28では冷媒は案内板58によって、一部は空間28内の旋回流れとして導かれ、残りは隙間55への下向き流れとして導かれる。ここで隙間55は、固定子51の側面の一部分と、筐体11との間に設けられている。
そして、隙間55を通ってモータ16の下側に流れた冷媒は、モータ16のエアギャップ、または隙間56通って、吐出管20へと流れる。ここで、隙間56は、固定子51の側面の他の一部分と筐体11との間に設けられている。
圧縮機構15で冷媒を圧縮する際、冷媒には潤滑油が混じってしまう。潤滑油を含んだ冷媒がそのまま吐出管20から吐出されると、スクロール圧縮機1内の潤滑油が減るだけでなく、他の機器に影響を与えるおそれがある。
しかし、空間28及び隙間55において冷媒を上述のように流すことで、モータ16のエアギャップ、または隙間56を冷媒が通る際に、かかる冷媒に含まれた潤滑油はモータ16及び筐体11に付着する。よって、冷媒に含まれた潤滑油は除去される。
また、従来の圧縮機100(図19)においては、バランスウェイト101、102による空間28内の攪拌が生じていた。このため、冷媒から分離された潤滑油が、再び冷媒に混じってしまい、潤滑油を含んだ冷媒が吐出管20から吐出されることがあった。
一方、圧縮機1(図1)によれば、バランスウェイト101,102を設ける必要がないので、冷媒は攪拌されることなく空間28内を滑らかに流れる。よって、効率良く冷媒に含まれた潤滑油を除去することができる。
<他の圧縮機への適用>
第1乃至第4の実施の形態で説明した技術は、例えばロータリー圧縮機や、スクリュー圧縮機、レシプロ圧縮機などの他の圧縮機についても適用することができる。また、冷媒だけでなく、他の流体を圧縮する圧縮機にも適用できる。
本発明の実施の形態にかかるスクロール圧縮機1を概念的に示す図である。 第1の実施の形態にかかる回転子52Aを概念的に示す斜視図である。 図2で示される位置III‐IIIにおける回転子52Aの断面を示す図である。 本体521に適用できる鋼板5211を、概念的に示す図である。 回転子52Aとして埋め込み磁石型の界磁子を採用した図である。 第2の実施の形態にかかる回転子52Bを概念的に示す斜視図である。 図6で示される位置VII‐VIIにおける回転子52Bの断面を示す図である。 本体521に適用できる鋼板5212を、概念的に示す図である。 回転子52Bとして埋め込み磁石型の界磁子を採用した図である。 第3の実施の形態にかかる回転子52Cを概念的に示す斜視図である。 本体522に適用できる鋼板5221を、概念的に示す図である。 本体522に適用できる鋼板5221を、概念的に示す図である。 第4の実施の形態にかかる回転子52Dを概念的に示す斜視図である。 図13の位置XIV‐XIVにおける回転子52Dの断面を示す図である。 スキューが設けられた回転子52Dを示す図である。 回転子52Dの断面を示す図である。 回転子52C,52Caが回転子52Cbを介して連結された図である。 回転子52C,52Caが回転子52Cbを介して連結された図である。 スクロール圧縮機の従来例を示す図である。
符号の説明
6 磁石
15 圧縮機構
17 クランク軸
17b 偏心部
24 固定スクロール
26 可動スクロール
52,52A〜52D 回転子
71,72 バランスウェイト
90 回転軸
91 方向
521〜523 本体
521a,521b,522a,522b,523a,523b 貫通孔
611,613 第1の磁石
612,614 第2の磁石
521af,521bf,521bg 端
5211,5221,5231 鋼板
L71,L72,L521a,L521b 長さ
r71,r72,r3,r4 位置

Claims (13)

  1. 回転軸(90)を中心として回転可能な回転子(52)であって、
    前記回転軸に沿う方向(91)に積層された複数の鋼板(5211)を有し、前記方向に沿って自身を貫通する貫通孔(521a;521b)が設けられた本体(521)と、
    前記貫通孔に挿入されるバランスウェイト(71;72)と
    を備え、
    前記方向(91)において、前記バランスウェイトの長さ(L71;L72)は前記貫通孔の長さ(L521a;L521b)よりも小さい、回転子。
  2. 互いに組を成す前記貫通孔(521a,521b)及び前記バランスウェイト(71,72)が二組設けられた請求項1記載の回転子であって、
    前記貫通孔は、前記回転軸(90)に対して互いに反対側に位置し、
    前記方向(91)において、二つの前記バランスウェイトの位置(r71,r72)が異なる、請求項1記載の回転子。
  3. 一方の前記バランスウェイト(71)は、互いに前記組を成す一方の前記貫通孔(521a)の端(521af)を塞ぎ、
    他方の前記バランスウェイト(72)は、互いに前記組を成す他方の前記貫通孔(521b)の端(521bf,521bg)のうち、前記一方の前記貫通孔の前記端とは反対側の前記端(521bg)を塞ぐ、請求項2記載の回転子。
  4. 前記一方の前記バランスウェイト(71)の質量と、前記他方の前記バランスウェイト(72)の質量とは異なる、請求項2または請求項3記載の回転子。
  5. 二つの前記バランスウェイトのそれぞれの前記長さが異なる、請求項4記載の回転子。
  6. 前記方向(91)から見て、前記回転軸(90)の周りで環状に配置される複数の磁石(6)を更に備え、
    前記貫通孔(521a;521,521b)は、前記磁石に対して回転軸側に位置する、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の回転子。
  7. 回転軸(90)を中心として回転可能な回転子(52)であって、
    前記回転軸に沿う方向(91)において同じ位置(r3;r4)にあり、前記回転軸に対して互いに反対側に位置する第1及び第2の磁石(611,612;613,614)を備え、
    前記第1の磁石の質量は前記第2の磁石の質量よりも大きい、回転子。
  8. 前記第1の磁石(611;613)は前記第2の磁石(612;614)よりも体積及び比重の少なくともいずれか一方が大きい、請求項7記載の回転子。
  9. 前記第1及び前記第2の磁石(611,612;613,614)のそれぞれが挿入される挿入孔(522a,522b;523a,523b)が設けられたコア(522;523)を更に備える、請求項7または請求項8のいずれか一つに記載の回転子。
  10. 前記挿入孔(522a,522b;523a,523b)は前記コア(522;523)を前記方向(91)に沿って貫通しており、
    前記コアは、前記方向に積層された複数の鋼板(5221;5231)を有する、請求項9記載の回転子。
  11. 同じ前記位置(r3;r4)にある前記第1及び前記第2の磁石(611,612;613,614)が二組設けられ、
    一方の組に属する前記第1及び前記第2の磁石(611,612)の前記位置(r3)と、他方の組に属する前記第1及び前記第2の磁石(613,614)の前記位置(r4)とは異なり、
    前記一方の組に属する前記第1の磁石と、前記他方の組に属する前記第1の磁石とは、前記回転軸(90)に対して互いに反対側に位置する、請求項7乃至請求項10のいずれか一つに記載の回転子。
  12. 同じ前記位置(r3;r4)にある前記第1及び前記第2の磁石(611,612;613,614)と、前記コア(522;523)とが二組設けられた、請求項10記載の回転子であって、
    一方の組に属する前記第1及び前記第2の磁石(611,612)の前記位置(r3)と、他方の組に属する前記第1及び前記第2の磁石(613,614)の前記位置(r4)とは異なり、
    前記一方の組に属する前記第1の磁石と、前記他方の組に属する前記第1の磁石とは、前記回転軸(90)に対して互いに反対側に位置し、
    前記一方の組に属する前記コア(522)と、前記他方の組に属する前記コア(523)とについて、前記第1の磁石が挿入される前記挿入孔(522a,523a)のそれぞれの形状が同じであり、かつ前記第2の磁石が挿入される前記挿入孔(522b,523b)のそれぞれの形状も同じである、回転子。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか一つにかかる回転子(52)と、
    固定部材(24)と回転部材(26)とを有する圧縮機構(15)と、
    前記回転子と前記回転部材とを連結するクランク軸(17)と
    を備え、
    前記クランク軸は、前記回転軸(90)から偏心し、前記回転部材に結合される偏心部(17b)を有する、圧縮機。
JP2007153141A 2007-06-08 2007-06-08 回転子及び圧縮機 Pending JP2008306874A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007153141A JP2008306874A (ja) 2007-06-08 2007-06-08 回転子及び圧縮機
PCT/JP2008/060257 WO2008149880A1 (ja) 2007-06-08 2008-06-04 回転子及び圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007153141A JP2008306874A (ja) 2007-06-08 2007-06-08 回転子及び圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008306874A true JP2008306874A (ja) 2008-12-18

Family

ID=40093692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007153141A Pending JP2008306874A (ja) 2007-06-08 2007-06-08 回転子及び圧縮機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2008306874A (ja)
WO (1) WO2008149880A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010154676A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Toshiba Carrier Corp 永久磁石電動機及び密閉型圧縮機
CN103580402A (zh) * 2012-08-07 2014-02-12 山洋电气株式会社 永磁铁式电动机及永磁铁式电动机的制造方法
JP2016192859A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 株式会社豊田自動織機 電動圧縮機
JP2017209014A (ja) * 2017-08-16 2017-11-24 三菱電機株式会社 圧縮機、冷凍サイクル装置、および空気調和機
EP3578824A1 (en) * 2018-06-07 2019-12-11 Lg Electronics Inc. Compressor
WO2021144084A1 (de) * 2020-01-17 2021-07-22 Mahle International Gmbh Rotor eines elektromotors

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5685952B2 (ja) * 2011-01-21 2015-03-18 ダイキン工業株式会社 回転子
JP5652221B2 (ja) * 2011-01-21 2015-01-14 ダイキン工業株式会社 回転子
JP2015006107A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 ダイキン工業株式会社 モータ及び圧縮機
US10673290B2 (en) * 2015-02-26 2020-06-02 American Axle & Manufacturing, Inc. Brushless DC electric motor
FR3035552B1 (fr) * 2015-04-23 2019-05-24 IFP Energies Nouvelles Machine electrique et procede pour l'equilibrage dynamique du rotor de cette machine electrique.
CN110383647B (zh) * 2017-03-29 2022-10-25 深圳市大疆创新科技有限公司 中空马达设备及相关***和方法
CN110365145B (zh) * 2019-07-30 2021-03-23 广东美的智能科技有限公司 转子铁芯、转子、转子组件和电机
DE102020211452A1 (de) * 2020-09-11 2022-03-17 Valeo Siemens Eautomotive Germany Gmbh Rotor einer elektrischen Maschine mit verbesserter Staffelung der Rotorsegmente
WO2023031653A1 (en) * 2021-09-06 2023-03-09 Rimac Automobili D.O.O. Threaded rotor pressure plate

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1189138A (ja) * 1997-09-11 1999-03-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 磁石モータ
JP2000197292A (ja) * 1998-10-21 2000-07-14 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
JP2000321162A (ja) * 1999-03-10 2000-11-24 Denso Corp 回転体のバランス修正方法及びバランス修正装置
JP2005304204A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型同期モータおよび駆動装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1189138A (ja) * 1997-09-11 1999-03-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 磁石モータ
JP2000197292A (ja) * 1998-10-21 2000-07-14 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
JP2000321162A (ja) * 1999-03-10 2000-11-24 Denso Corp 回転体のバランス修正方法及びバランス修正装置
JP2005304204A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型同期モータおよび駆動装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010154676A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Toshiba Carrier Corp 永久磁石電動機及び密閉型圧縮機
CN103580402A (zh) * 2012-08-07 2014-02-12 山洋电气株式会社 永磁铁式电动机及永磁铁式电动机的制造方法
JP2014036464A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Sanyo Denki Co Ltd 永久磁石式モータ、および永久磁石式モータの製造方法
TWI596868B (zh) * 2012-08-07 2017-08-21 山洋電氣股份有限公司 永久磁鐵式馬達及永久磁鐵式馬達之製造方法
US10050481B2 (en) 2012-08-07 2018-08-14 Sanyo Denki Co., Ltd. Permanent magnet type motor and method for manufacturing permanent magnet type motor
JP2016192859A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 株式会社豊田自動織機 電動圧縮機
JP2017209014A (ja) * 2017-08-16 2017-11-24 三菱電機株式会社 圧縮機、冷凍サイクル装置、および空気調和機
EP3578824A1 (en) * 2018-06-07 2019-12-11 Lg Electronics Inc. Compressor
CN110581613A (zh) * 2018-06-07 2019-12-17 Lg电子株式会社 压缩机
CN110581613B (zh) * 2018-06-07 2021-08-31 Lg电子株式会社 压缩机
US11168689B2 (en) 2018-06-07 2021-11-09 Lg Electronics Inc. Compressor
WO2021144084A1 (de) * 2020-01-17 2021-07-22 Mahle International Gmbh Rotor eines elektromotors

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008149880A1 (ja) 2008-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008306874A (ja) 回転子及び圧縮機
US20160294251A1 (en) Electric compressor
US9385573B2 (en) Rotor of compressor motor having a balance weight stably positioned
JP2008206358A (ja) モータおよび圧縮機
US8803395B2 (en) Rotor
EP2312727A1 (en) Stator, motor, and compressor
JP4868901B2 (ja) 密閉電動圧縮機および冷凍サイクル装置
JPWO2016143047A1 (ja) モータの回転子及びこれを用いた圧縮機用モータ並びに圧縮機
JP2007270696A (ja) 容積形圧縮機
JP4810961B2 (ja) 圧縮機
JP2004052657A (ja) 密閉型圧縮機
KR20050045990A (ko) 베인 로터리형 공기펌프
JP5851765B2 (ja) ロータリー式圧縮機
EP2073350A1 (en) Compressor motor and compressor
JP4618050B2 (ja) 圧縮機
JP2017082684A (ja) 電動圧縮機
KR101139086B1 (ko) 압축기
JP5146263B2 (ja) ロータ、モータおよび圧縮機
WO2020166430A1 (ja) 圧縮機
JP2002371962A (ja) 圧縮機
JP6641476B2 (ja) 回転子、電動機、及び、圧縮機
JP2004357430A (ja) 永久磁石型モータ及び圧縮機
WO2024084657A1 (ja) 圧縮機、冷凍サイクル装置及び回転子
JP2007330048A (ja) アキシャルギャップ型モータおよび圧縮機
JP6502078B2 (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090303