JP2008305839A - 搬送用治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素繊維強化樹脂複合材を用いて、その利点を生かしながら、パーティクル発生を抑制し、清浄環境下での基板等を搬送する用途に十分適した搬送用治具を提供する。
【解決手段】複数枚の繊維強化プリプレグシート4Bを積層した積層板を加工してなり、板状物を搬送する搬送装置において板状物を直接接触して保持することができる搬送用治具であって、積層板の表面が樹脂シート4Aで被覆され、加工端面が端面保護層5で被覆されている搬送用治具1。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコンウェハや液晶用ガラス基板等の板状の搬送物を移動、積み下ろしする自動搬送装置において、板状物を保持又は板状物を乗せるなどして搬送物と直接接触する部品として取り付けられる搬送用治具に関し、特に、シリコンウェハの搬送に最適な搬送用治具に関する。
シリコンウェハや液晶ガラス基板等(以下、「基板等」という)を搬送するために、搬送装置が使用されているが、近年、処理効率を上げるために基板等の搬送物のサイズが大きくなってきている。それに伴い、搬送装置用のハンドはそれら搬送物を支えるために、これまで用いられていた金属部材と同等な曲げ剛性を有しながら、軽量で取り扱いやすい炭素繊維強化樹脂複合材(以下、「CFRP」ともいう)が使用されるようになってきた(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開平8−288364号公報 特開平11−354608号公報
しかしながら、基板等は、搬送時に発生する導電性の不純物や異物(以下、「パーティクル」という)が付着すると製品としたときに重大な動作不良を起こす原因となることがあり、このため静電気が発生しにくいこと、耐アウトガス特性、防塵性が重要となる。
これらの点では一般的にCFRP部材よりはアルミなどの金属部材やセラミックの方がパーティクルの発生を抑制することができることから適しているが、CFRPの使用拡大が期待されるなか、CFRPからの炭素繊維脱落や、端面からの炭素繊維の粉落ちがなく、パーティクルの発生を抑制した材料が求められている。
そこで、本発明は、CFRPを用いてその利点を生かしながら、パーティクル発生を抑制し、清浄環境下での基板等を搬送する用途に十分適した搬送用治具を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、繊維基材や無機充填剤を実質的に含まない樹脂組成物で搬送用治具の表面を被覆することで搬送用治具からのパーティクル発生を抑えることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の搬送用治具は、複数枚の繊維強化プリプレグシートを積層した積層板を加工してなり、板状物を搬送する搬送装置において板状物を直接接触して保持することができる搬送用治具であって、積層板の表面及び/又は加工端面に、それぞれ繊維基材や無機充填材を実質的に含まない樹脂組成物又はエラストマーからなる被覆層が形成されていることを特徴とするものである。
このように、積層板の表面及び/又は加工端面を樹脂組成物又はシリコーンゴム等のエラストマーでコーティングすることで、よりパーティクルの発生を低減させることができる。
本発明の搬送用治具によれば、その表面や加工端面が、樹脂組成物又はエラストマーで被覆されており、積層板を構成しているプリプレグに含まれている繊維が脱落することがないため、パーティクルの発生を抑えることができ、それにより搬送対象物である基板等を搬送用治具により汚染することがない。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の搬送用治具の平面図であり、図2は図1に示した搬送用治具のA−A断面図であり、図3は図1及び図2に示した搬送用治具の積層板の積層構造を示した図である。
ここで、図1及び図2に示したように、本発明の搬送用治具1は、搬送物を保持するハンド2と、搬送装置へ固定する固定部3とから構成されるものである。そして、この搬送用治具1は、複数の繊維強化プリプレグシート4Bを積層した積層板の表面に樹脂シート4Aが積層された積層体4を構成し、この積層体4を切断、打ち抜き加工することにより図1の平面形状としたものであって、さらに、この積層板の加工端面にはエラストマー5が被覆され積層板の全ての面が樹脂組成物により覆われて構成されている。
ここで用いられる樹脂シート4Aは樹脂組成物により形成されるものであり、ここで用いられる樹脂組成物としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれを主成分としたものでもよく、搬送用治具の搬送物と接触する面であることを考慮すれば、より強度が高く、成形が容易で、製品寿命が長くなることから熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。なお、ここでいう樹脂組成物は、後述するエラストマーを単独で用いる場合を含まないものである。
ここで熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、変性ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、なかでも強度、成形性の観点からエポキシ樹脂が好ましく使用でき、質量平均分子量が700〜2000のエポキシ樹脂が特に好ましい。
また、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合、より具体的には、その樹脂組成物の成分構成は、(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ樹脂用硬化剤と、(C)エラストマーと、を必須成分とすることが好ましい。
ここで、この樹脂シート4Aに用いられる(B)エポキシ樹脂用硬化剤としては、エポキシ樹脂に対して通常用いられているものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ジシアンジアミド、芳香族ジアミン等のアミン系硬化剤、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノール系硬化剤、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸等の酸無水物硬化剤等を用いることができる。また、このとき硬化促進剤を任意で配合することができ、この硬化促進剤としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、三フッ化ホウ素アミン錯体、トリフェニルホスフィン等を用いることができる。
そして、(C)エラストマーとしては、常温でゴム状弾性を有するものであればよく、例えば、ニトリルゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンメチルアクリレートアクリロニトリル、ゴム、ブタジエンゴム、カルボキシル含有アクリロニトリルブタジエンゴム、ビニル含有アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリビニルブチラール等の合成ゴム、ゴム変性のエポキシ樹脂等のゴム変性高分子化合物、質量平均分子量1万以上の高分子エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでもニトリルゴムとアクリルゴムが好ましいが、成形性からニトリルゴムが特に好ましい。
この(C)エラストマー成分の配合量は、熱硬化性樹脂組成物中に20〜80質量%の範囲であることが好ましく、20〜50質量%であることが特に好ましい。20質量%未満では樹脂シートを成形する際のハンドリング性が悪く、80質量%を超えると引っかきにより剥れてしまう恐れがある。
また、搬送用治具1の最外層の樹脂シート4Aとして、繊維基材や無機フィラーを含まず、かつ20〜80質量%のエラストマー成分を含有する熱硬化性樹脂シートを積層することで搬送用治具の反りが少なくすることもできる。
このとき、その他の成分の配合割合は、(C)エラストマーを除いた樹脂組成物中に(A)熱硬化性樹脂が60〜96質量%、(B)硬化剤が0.5〜35質量%、硬化促進剤が0〜5質量%であることが好ましい。
これらの配合成分の他にも、本発明の効果を阻害しない範囲で、適宜必要な添加剤を配合することができる。なお、この樹脂シート4Aとしては、無機フィラーや繊維基材等は実質的に含有することなく構成されるものである。
そして、この樹脂組成物を用いて形成される樹脂シート4Aは、その厚さが、1〜50μmであることが好ましい。厚さが1μm未満では成形時や使用時の樹脂層の安定性が劣る場合があり、50μmを超えると成形時にボイドが残りやすくなってしまう。
この樹脂シートの160℃における溶融粘度は100〜300Pa・sであることが好ましく、180〜220Pa・sであることが特に好ましい。この溶融粘度が300Pa・sを超えるとボイドが発生し成形品の表面厚が不均一となる場合があり、100Pa・s未満では表面樹脂層が薄くなって保護しきれない可能性がある。なお、この溶融粘度は、フローテスター(例えば、島津製作所株式会社製、商品名:CFT−500等)や回転式溶融粘度計(例えば、Rhenometric Scientific社製)により測定して求めればよい。
ここでは、この搬送用治具1の最外層が樹脂シートである場合を説明したが、樹脂シートでなくとも、樹脂組成物やエラストマーで最外層を形成するようにしてもよい。このとき、樹脂組成物は上記した樹脂組成物を用いることができ、また、エラストマーを用いる場合には、上記した樹脂組成物の構成成分(C)のエラストマーを単独で用いることができ、それぞれ、搬送対象物との接触面が平滑となるように最外層を設ければよい。
そして、積層体4の中間層となる積層板を形成する繊維強化型プリプレグ4Bは、高剛性の繊維を所望の配向となるように繊維を配置して樹脂組成物に含浸し、この樹脂組成物をB−ステージ化するか、このB−ステージ化したものを加工して繊維方向を適宜調整することで得ることができる。
ここで用いられる繊維としてはガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、FBO繊維、全芳香族ポリエステルなどの繊維が織布または不織布が使用できるが、一方向に並べた繊維をそのまま使用しても良い。
さらに、一方向炭素繊維強化型プリプレグを使用することによって、反りの優れた搬送用治具を得ることができる。例えば、市販のUDプリプレグ(例えば三菱レイヨンCSテープなど)を使用しても良いし、1方向に並べた炭素繊維を樹脂シートと一体加熱圧着して得たものを用いることもできる。
このとき、搬送用治具の剛性に一番影響があるのは最外層のプリプレグであるため、中間層においては、例えば、炭素繊維織布強化型プリプレグ、外層に一方向炭素繊維強化型プリプレグとするようにしてもよい。
ここで炭素繊維強化型プリプレグ4Bに用いられる炭素繊維としては、通常強化繊維として用いられるものであれば特に限定されずに用いることができるが、例えば、炭素繊維強化型プリプレグの引張弾性率が230GPa以上、好ましくは400GPa以上のものであることが好ましい。この炭素繊維としては、例えば、東レ株式会社製のトレカ系、東邦テナックス株式会社製の炭素繊維等が挙げられる。また、この炭素繊維は、プリプレグ中の質量比率が60質量%以上であることが好ましく、65〜75質量%であることが特に好ましい。
このとき、炭素繊維以外の成分は樹脂成分となるため、樹脂成分は、質量比率が40質量%以下であることが好ましく、35〜25質量%であることが特に好ましい。この比率があまりに低いと、積層した後に表面平滑性が低下するおそれがある。そして、この樹脂成分としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、変性ポリイミド樹脂等の熱硬化型樹脂が挙げられ、なかでもエポキシ樹脂であることが好ましい。
繊維強化型プリプレグ4Bの厚さは、これを複数枚積層して搬送用治具の積層板とするため、10〜200μmであることが好ましく、100〜160μmであることがより好ましい。
また、加工端面には、端面被覆層5が設けられ、積層板は全て覆われているが、この端面被覆層5の材料としては、樹脂シート4Aと同様の樹脂組成物やエラストマーが挙げられ、ここで用いられる樹脂組成物としては、上記樹脂シートの材料と同様に熱可塑性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物を用いることができ、また、エラストマーとしては、上記エポキシ樹脂組成物の構成成分(C)エラストマーとして説明したものを単独で用いることができる。また、表面の樹脂層と同様に熱硬化性樹脂組成物を用いて加工端面を被覆する場合には、特にエラストマーを20〜80質量%含有するものを用いることが好ましい。なお、最外層の被覆層において、加工端面は表面よりも外力が加わったときにクラック発生や一部が欠けて脱落しやすいため、特に、加工端面の被覆層は、このような不具合の生じにくいエラストマー単独であることが好ましい。
本発明はこのように、最外層に特定の組成である樹脂シートを使用することで、表面から炭素繊維のパーティクルを発生させることなく使用することができ、さらに、加工端面にも被覆層を設けることで、より効果的にパーティクルの発生を防止し、搬送物を汚染させることがない。
本発明の搬送用治具1は、上記説明したような繊維強化型のプリプレグ4Bを複数枚積層した積層板の表面に樹脂シート4Aを積層し形成されるものであり、そのように得られる積層体4は、図3に示したような積層構造を有するものである。
その製造は、繊維強化型プリプレグ4Bを複数枚積層する積層工程と、この積層工程により積層されたプリプレグを離型フィルムを介し、加熱加圧して互いに接着させて積層板とする接着工程と、樹脂シート4Aを積層板表面に重ね合わせ加熱加圧して互いに接着させて表面樹脂層を形成する工程により行うことができる。積層板の接着工程は高精度プレスなどであれば方式は特に限定されるものではない。成形条件は使用する樹脂によりそれぞれ異なるが、例えば圧力1MPa、温度125℃で5時間成形などの条件により均一な条件にて積層する。樹脂シートの接着工程は高精度プレスまたは熱ロールなどにより行うことができる。
さらには繊維強化型プリプレグ4Bと樹脂シート4Aをすべて重ね合わせ、プレスにて一括成形することも可能である。
このとき、樹脂シート4Aは、離型フィルムに塗布乾燥後、繊維強化型プリプレグ4Bと重ね合わせればよい。熱硬化性樹脂とエラストマーを主成分とする樹脂シートの場合には離型フィルムに塗布乾燥後、樹脂とエラストマーをなじませるためにエージング工程を入れることが一般的であるが、本発明では樹脂シートの熟成工程無しで成形一体化することにより表面外観の優れた搬送用治具を得ることもできる。
ここで、離型フィルムは特に限定されるものではなく、成形温度での耐熱性、成形後の離型性、低汚染性などの条件を満たすものであればいずれも使用できる。具体的には、セパニウムフィルム(サン・アルミニウム工業株式会社製)、テドラーフィルム(DuPont製)等が挙げられる。
このとき、樹脂シート4Aを用いずに積層板を形成した場合は、積層板の両面に、さらに樹脂シート4Aを重ね合わせて熱離型フィルムを介して加熱成形する。このようにして得られた積層体4に、所定の外径および内穴径で、切断、打ち抜き加工を施し、端面の樹脂バリを除去して搬送用治具が製造できる。また、加工端面を熱硬化性樹脂組成物又はエラストマーにより被覆することで、よりパーティクルを発生させることのない搬送用治具1を製造できる。
ここで用いられる加工端面の被覆には、エラストマーとしてシリコーンゴム又は熱硬化性樹脂組成物としてエポキシ樹脂組成物を用いることが好ましく、これにより加工端面からの炭素繊維の粉落ちを有効に防ぐことができる。
また、樹脂シートの代用としてこの端面処理に使用するシリコーンゴム又はエポキシ樹脂組成物を表面にもコーティングしてパーティクル発生を抑えることも可能である。シリコーンゴムは、様々な種類があるが中でも最も適しているのが液状シリコーンゴムである。
シリコーンゴムの粘度は、処理する加工面によっても異なるが、非流動性から低粘度流動性タイプまで幅広く使用できる。非流動性や高粘度タイプは、繊維への染み込みが低粘度タイプに比べて遅いが、端面処理における液ダレが無いためコーティングしやすい。また、低粘度流動性タイプは、繊維への染み込みが早く薄くコーティングするのに適している。これらは搬送用治具の製造条件等により適宜選択して使用することができる。
また、エポキシ樹脂に用いる硬化剤として変性脂肪族ポリアミンを、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100質量部のうち20〜40質量部とすることで室温下で硬化させることが可能となり、熱硬化による発泡を有効に抑えることができるため、端面をきれいに仕上げることができる。塗布時のハンドリング性は、粘度を適量の溶剤の添加量で調整すればよい。
なお、エポキシ樹脂組成物の方がシリコーシゴムに比べて、硬化後の接着強度は強いが、硬度が高いため、搬送用治具として使用する際にクラック発生の危険性や欠ける恐れがあるため、加工端面の処理はシリコーンゴムのほうが好ましい。
この加工端面における、熱硬化性樹脂組成物又はエラストマーの層の厚さは1〜20μmであることが好ましく、3〜15μmであることがより好ましい。
以下、本発明の搬送用治具について、実施例及び比較例に基づいて説明する。
(参考例1)
炭素繊維プリプレグAの作成
炭素繊維織布(東邦テナックス製、商品名:W1103、一枚当たりの質量は125g/m)にエポキシ樹脂組成物(京セラケミカル製、商品名:TEY9750S)を含浸、乾燥し一枚当たり樹脂分40質量%の炭素繊維プリプレグAを作成した。
(参考例2)
樹脂シートBの作製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名:エピコート1001:質量平均分子量900) 70質量部、ニトリルゴム(日本合成ゴム製、商品名:N−172) 30質量部、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン 0.7質量部、三フッ化ホウ素錯体化合物である三フッ化ホウ素モノメチルアミン錯体を0.5phr添加しニーダーで混練後、溶剤、メチルエチルケトン(MEK)とメチルセロソルブアセテート(MCA)で希釈した。これを離型フィルムOPPフィルムに塗布し、150℃で3分間乾燥させて厚さ35μmの樹脂シートBを製造した。なお、この樹脂シートの160℃における溶融粘度は180〜200Pa・sであった。
(参考例3)
樹脂シートCの作製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名:エピコート1001:質量平均分子量900) 85質量部、高分子エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製、商品名:XY8100:質量平均分子量38000) 15質量部、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン 0.8質量部、三フッ化ホウ素錯体化合物である三フッ化ホウ素モノメチルアミン錯体を0.5phr添加しニーダーで混練後、溶剤、メチルエチルケトン(MEK)とメチルセロソルブアセテート(MCA)で希釈した。これを離型フィルムOPPフィルムに塗布し、150℃3分間乾燥させて厚さ35μmの樹脂シートCを製造した。なお、この樹脂シートの160℃における溶融粘度は180〜200Pa・sであった。
(参考例4)
樹脂プリプレグD
市販のUDシート(三菱レイヨン株式会社製、商品名:CSテープ;厚さ150μm)を樹脂プリプレグDとした。
(実施例1)
参考例1で作成した炭素繊維プリプレグAを550mm×550mmに切断したものを6枚重ね合わせ、さらに参考例2で作成した樹脂シートBを550mm×550mmに切断し、これを表層に1枚づつ重ね、1MPaの圧力をかけながら、成形温度の160℃まで昇温して、これを60分間保持し、加熱、加圧成形した。その後、30分かけて冷却し、表面層として樹脂シートを有する積層体を得た。
このようにして得られた厚さ0.8mmの積層体を図1の形状に、切断、打ち抜き加工を施し、さらに加工端面に市販の液状シリコーン接着剤(MOMENTIVE performance material社製、商品名:TSE387)を10μmの厚さにコーティグして、搬送用治具を製造した。
(実施例2〜6)
表1の構成で、実施例1と同様の製造工程により搬送用治具を製造した。
なお、実施例3で用いた加工端面をコーティングするエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭電化株式会社製、商品名:アデカレジンEP4100) 73質量部に、変性脂肪族ポリアミン(ソマール株式会社製、商品名:H−30)30質量部を添加しニーダーで混練後、これをメチルエチルケトン(MEK)とメチルセロソルブアセテート(MCA)の混合溶剤で希釈したものを用いた。
また、実施例4では樹脂シートの代わりに炭素繊維プリプレグAの積層板の両表面に、液状シリコーン接着剤(MOMENTIVE performance material社製、商品名:TSE387)を10μmの厚さにコーティングした。
(比較例1)
表面層として樹脂シートを使用せず、加工端面のコーティングも施さずに、実施例1と同様の製造工程により炭素繊維プリプレグAの積層板のみからなる搬送用治具を作成した。その構成は表2に示した。
(比較例2)
厚さ0.8mmのアルミ基板を使用し、図1の形状に切断、打ち抜き加工を施し、搬送用治具を作成した。その構成は表2に示した。
(試験例)
実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた搬送用治具について、成形品外観、反り、表面外観及び端部のパーティクルの有無についてそれぞれ試験を行い、その結果を併せて表1及び表2に示した。
Figure 2008305839
Figure 2008305839
*1 反り:平板状に置いた状態で最大浮き上がりを測定した。
*2 表面外観:搬送用治具の表面及び端面の状態を観察し、次の基準により評価した。
○…表面及び端面が樹脂に覆われている、△…表面及び端面に繊維が少々露出している、×…表面及び端面に繊維が多数露出している
*3 端面のパーティクル:コーティング処理後の端面を黒い布で擦った際の布表面の状態を次の基準により評価した。
○…パーティクルがつかない、△…パーティクルが少量つく、×…パーティクルが多量につく
本発明の搬送用治具の一例を示した平面図である。 図1に記載した搬送用治具のA−A断面図である。 本発明の搬送用治具の積層構造を示した概略図である。
符号の説明
1…搬送用治具、2…ハンド、3…固定部、4…積層体、4A…樹脂シート、4B…繊維強化型プリプレグ、5…端面保護層

Claims (8)

  1. 複数枚の繊維強化プリプレグシートを積層した積層板を加工してなる搬送用治具であって、
    前記積層板の表面及び/又は加工端面に、それぞれ繊維基材や無機充填材を実質的に含まない樹脂組成物又はエラストマーからなる被覆層が形成されていることを特徴とする搬送用治具。
  2. 前記搬送用治具が、前記積層板の表面に樹脂シートを貼り合わせて一体化することで、前記積層板の表面に樹脂組成物からなる被覆層を形成したことを特徴とする請求項1記載の搬送用治具。
  3. 前記積層板の表面に被覆層を形成する樹脂組成物が、熱硬化性樹脂とエラストマーとを含有してなる熱硬化性樹脂組成物で構成され、前記エラストマーを樹脂組成物中に20〜80質量%含有することを特徴とする請求項1又は2記載の搬送用治具。
  4. 前記熱硬化性樹脂組成物が、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)エラストマーと、を必須成分とし、前記(C)エラストマーが合成ゴム、ゴム変成高分子化合物及び高分子エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項3記載の搬送用治具。
  5. 前記樹脂シートの160℃における溶融粘度が、100〜300Pa・sであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の搬送用治具。
  6. 前記加工端面に被覆層を形成するエラストマーが、液状シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の搬送用治具。
  7. 前記繊維強化プリプレグシートに使用される繊維が炭素繊維であり、樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の搬送用治具。
  8. 前記繊維強化プリプレグシートが、多数の炭素繊維を一方向に配向させ、炭素繊維間に樹脂組成物を含浸し半硬化させた炭素繊維プリプレグシートであることを特徴とする請求項7記載の搬送用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013066981A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Yaskawa Electric Corp ハンドおよびロボット

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