JP2008304840A - マスク保護装置、マスク、露光方法、デバイス製造方法、及び搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マスクに露光光を良好に照射できるマスク保護装置を提供する。
【解決手段】マスク保護装置は、露光光が照射されるマスクの表面を保護する。マスク保護装置は、直交する第1方向及び第2方向に配置され、マスクの表面を保護するためのペリクルを支持するフレーム部材を備える。第1方向に配置されたフレーム部材の内側面の少なくとも一部は、フレーム部材の内側から外側に向かう方向において、マスクの表面から除々に離れるように傾斜しており、第2方向に配置されたフレーム部材の内側面は、マスクの表面に対して実質的に垂直である。
【選択図】図1
【解決手段】マスク保護装置は、露光光が照射されるマスクの表面を保護する。マスク保護装置は、直交する第1方向及び第2方向に配置され、マスクの表面を保護するためのペリクルを支持するフレーム部材を備える。第1方向に配置されたフレーム部材の内側面の少なくとも一部は、フレーム部材の内側から外側に向かう方向において、マスクの表面から除々に離れるように傾斜しており、第2方向に配置されたフレーム部材の内側面は、マスクの表面に対して実質的に垂直である。
【選択図】図1
Description
本発明は、マスク保護装置、マスク、露光方法、デバイス製造方法、及び搬送方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置は、マスクを露光光で照明し、そのマスクを介した露光光を基板に照射することによって、基板上にパターンの像を形成する。マスクの表面に異物が付着すると、基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生する可能性がある。そのため、マスクには、ペリクル等のマスク保護装置が設けられる場合が多い。下記特許文献には、ペリクル及びそのペリクルを支持するフレーム部材を備えたマスク保護装置に関する技術の一例が開示されている。
特開2004−258113号公報
マスクに露光光を照射する際、露光光の照射状態、あるいはマスク保護装置の構造等によって、マスク保護装置に露光光が不要に照射される可能性がある。その場合、露光光を用いた処理を良好に実行できなくなる可能性がある。
本発明は、マスクに露光光を良好に照射できるマスク保護装置、及びそのマスク保護装置を備えたマスクを提供することを目的とする。また本発明は、そのマスクを用いて基板を良好に露光できる露光方法、及びその露光方法を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。また本発明は、マスクを良好に搬送できる搬送方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明を例示する各態様としては実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明を例示する第1の態様に従えば、露光光(EL)が照射されるマスク(M)の表面(50A)を保護するマスク保護装置であって、直交する第1方向(Y)及び第2方向(X)に配置され、マスク(M)の表面(50A)を保護するためのペリクル(75)を支持するフレーム部材(70)を備え、第1方向(Y)に配置されたフレーム部材(70、71)の内側面(71A)の少なくとも一部は、フレーム部材(70)の内側から外側に向かう方向において、マスク(M)の表面(50A)から除々に離れるように傾斜しており、第2方向(X)に配置されたフレーム部材(70、72)の内側面(72A)は、マスク(M)の表面(50A)に対して実質的に垂直であるマスク保護装置(7)が提供される。
本発明を例示する第1の態様によれば、マスクに露光光を良好に照射できる。
本発明を例示する第2の態様に従えば、第1方向(Y)に移動しながら露光光(EL)が照射されるマスク(M)の表面(50A)を保護するマスク保護装置であって、マスク(M)の表面(50A)を保護するためのペリクル(75)を支持するフレーム部材(70)を備え、第1方向(Y)に配置されたフレーム部材(70、71)の内側面(71A)の少なくとも一部は、フレーム部材(70)の内側から外側に向かう方向において、マスク(M)の表面(50A)から除々に離れるように傾斜しており、第1方向(Y)と直交する第2方向(X)に配置されたフレーム部材(70、72)の内側面(72A)は、マスク(M)の表面(50A)に対して実質的に垂直であるマスク保護装置(7)が提供される。
本発明を例示する第2の態様によれば、マスクに露光光を良好に照射できる。
本発明を例示する第3の態様に従えば、第1の態様又は第2の態様のマスク保護装置(7)を備えたマスク(M)が提供される。
本発明を例示する第3の態様によれば、マスクに露光光を良好に照射できる。
本発明を例示する第4の態様に従えば、第3の態様のマスク(M)を第1方向(Y)に移動しながら露光光(EL)で照明することと、マスク(M)を介した露光光(EL)で基板(P)を露光することと、を含む露光方法が提供される。
本発明を例示する第4の態様によれば、基板を良好に露光できる。
本発明を例示する第5の態様に従えば、第4の態様の露光方法を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明を例示する第5の態様によれば、基板を良好に露光できる露光方法を用いてデバイスを製造できる。
本発明を例示する第6の態様に従えば、露光光(EL)が照射されるマスク(M)の搬送方法であって、マスク(M)は、第1の態様のマスク保護装置(7)を備え、第2方向(X)におけるフレーム部材(70、72)の外側のマスク(M)の所定領域を支持してマスク(M)を搬送する搬送方法が提供される。
本発明を例示する第6の態様によれば、マスクを良好に搬送できる。
本発明を例示する第7の態様に従えば、露光光(EL)が照射されるマスク(M)の搬送方法であって、マスク(M)は、第2の態様のマスク保護装置(7)を備え、第2方向(X)におけるフレーム部材(70、72)の外側のマスク(M)の所定領域を支持してマスク(M)を搬送する搬送方法が提供される。
本発明を例示する第7の態様によれば、マスクを良好に搬送できる。
本発明によれば、マスクに露光光を良好に照射できる。また本発明によれば、基板を良好に露光でき、良好なデバイスを製造できる。また本発明によれば、マスクを良好に搬送できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら例示的に説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図1は、本実施形態に係るマスクMを−Z側から見た斜視図、図2(A)は、マスクMを示すYZ平面と平行な側断面図、図2(B)は、マスクMを示すXZ平面と平行な側断面図、図3は、図1の一部を拡大した図である。
マスクMは、プレート状の基材50と、基材50上に形成されたパターン(デバイスパターン)PAとを備えている。本実施形態において、XY平面内におけるマスクMの外形は略長方形であり、Y軸方向の大きさのほうがX軸方向の大きさよりも大きい。
パターンPAは、基材50の一方の面50Aに形成されている。以下の説明において、パターンPAが形成される基材50の一方の面50Aを適宜、マスクMの表面50A、と称する。図1〜図3において、マスクMの表面50Aは、XY平面とほぼ平行である。
後述するように、マスクMは、基板の露光処理に用いられ、マスクMの表面50Aに、露光光が照射される。また、本実施形態のマスクMは、反射型であって、露光光がマスクMの表面50Aに照射される。
マスクMの表面50Aは、パターンPAが形成されたパターン形成領域51と、パターン形成領域51の周囲に配置された遮光帯52と、第1アライメントマーク61が形成された第1アライメントマーク形成領域53と、第2アライメントマーク62が形成された第2アライメントマーク形成領域54とを含む。
マスクMは、マスクMの表面50Aを保護するための保護装置7を備えている。保護装置7は、マスクMの表面50Aの少なくとも一部を保護するためのペリクル75と、ペリクル75を支持するフレーム部材70とを備えている。
フレーム部材70は、マスクMの表面50Aに接続されている。フレーム部材70は、パターン形成領域51及び遮光帯52の周囲に配置されている。XY平面内におけるフレーム部材70の外形は、マスクMの外形に沿うように略長方形であり、Y軸方向の大きさのほうがX軸方向の大きさよりも大きい。
フレーム部材70は、パターン形成領域51に対してY軸方向両側に配置された第1部分71と、パターン形成領域51に対してX軸方向両側に配置された第2部分72とを有する。第1部分71は、X軸方向に延びるように形成されており、第2部分72は、Y軸方向に延びるように形成されている。Y軸方向に関する第2部分72の大きさ(長さ)は、X軸方向に関する第1部分71の大きさ(長さ)よりも長い。
パターン形成領域51に対してY軸方向に配置されたフレーム部材70の第1部分71の内側面71Aは、フレーム部材70の内側から外側に向かう方向において、マスクMの表面50Aから徐々に離れるように傾斜している。換言すれば、第1部分71の内側面71Aは、フレーム部材70で囲まれたマスクMの表面50Aの中心から外側に向かう方向において、マスクMの表面50Aから徐々に離れるように傾斜している。本実施形態においては、第1部分71の外側面71Bは、内側面71Aに沿って傾斜している。
パターン形成領域51に対してX軸方向に配置されたフレーム部材70の第2部分72の内側面72Aは、マスクMの表面50Aに対して実質的に垂直である。本実施形態においては、第2部分72の外側面72Bは、内側面72Aに沿って、マスクMの表面50Aに対して実質的に垂直である。
ペリクル75は、フレーム部材70に支持されている。ペリクル75は、マスクMの表面50Aと対向するように配置されている。マスクMの表面50Aとフレーム部材70に支持されたペリクル75との間には所定の間隙が形成される。
第1アライメントマーク形成領域53は、フレーム部材70の内側に配置されている。第1アライメントマーク形成領域53は、パターン形成領域51に対してY軸方向に配置されている。
第1アライメントマーク形成領域53は、第1部分71の内側面71Aとパターン形成領域51との間のマスクMの表面50Aの所定位置に配置されている。本実施形態においては、第1アライメントマーク形成領域53は、第1部分71の内側面71Aとパターン形成領域51の周囲に配置されている遮光帯52との間のマスクMの表面50Aの所定位置に配置されている。本実施形態においては、第1アライメントマーク形成領域53は、マスクMの表面50Aの4ヵ所に配置されている。本実施形態においては、第1アライメントマーク形成領域53は、パターン形成領域51の四隅の近傍のそれぞれに配置されている。
第2アライメントマーク形成領域54は、フレーム部材70の外側に配置されている。第2アライメントマーク形成領域54は、パターン形成領域51に対してX軸方向に配置されている。
第2アライメントマーク形成領域54は、X軸方向に関して第2部分72の外側のマスクMの表面50Aの所定位置に配置されている。本実施形態においては、第2アライメントマーク形成領域54は、第2部分72の外側面72Bの近傍におけるマスクMの表面50Aの所定位置に配置されている。本実施形態においては、第2アライメントマーク形成領域54は、マスクMの表面50Aの2ヵ所に配置されている。本実施形態においては、第2アライメントマーク形成領域54は、フレーム部材70に対してX軸方向両側のマスクMの表面50Aにおいて、Y軸方向に関してマスクMの中央に配置されている。
図4は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。図4において、露光装置EXは、マスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、デバイスを形成するための基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、マスクステージ1に保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、マスクステージ1及び基板ステージ2の位置情報を計測するレーザ干渉計3M、3Pを含む干渉計システム3と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置5とを備えている。
本実施形態の露光装置EXは、極端紫外光で基板Pを露光するEUV露光装置である。極端紫外光は、例えば波長5〜50nm程度の軟X線領域の電磁波である。以下の説明において、極端紫外光を適宜、EUV光、と称する。
露光装置EXは、少なくとも露光光ELが通過する所定空間を真空状態に調整する真空システムを有するチャンバ装置6を備えている。これにより、露光光(EUV光)ELの減衰が抑制される。
基板Pは、半導体ウエハ等の基材上に感光材(レジスト)等の膜が形成されたものを含む。マスクMは、EUV光を反射可能な多層膜を有する反射型マスクである。マスクMの基材50は、超低熱膨張材料で形成されている。多層膜は、基材50上に形成されている。多層膜は、例えばMo/Si多層膜、Mo/Be多層膜を含む。パターンPAは、多層膜上に形成された吸収体によって形成されている。吸収体は、例えばCr、TaN等を含む。露光装置EXは、多層膜及び吸収体によってパターンPAが形成されたマスクMの表面50Aを露光光(EUV光)ELで照明し、そのマスクMで反射した露光光ELで基板Pを露光する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。基板Pの露光時において、マスクM及び基板Pは、XY平面内の所定の走査方向に移動される。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明光学系ILの照明領域に対してマスクMをY軸方向に移動しながら、そのマスクMに露光光ELを照射する。マスクMを介した露光光ELは、投影光学系PLを介して基板Pに照射される。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
照明光学系ILは、複数の光学素子IR1〜IR5を含み、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。光学素子IR1〜IR5は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子IR1〜IR5の多層膜は、例えばMo/Si多層膜、Mo/Be多層膜を含む。照明光学系ILにより照明され、マスクMの表面50Aで反射した露光光ELは、投影光学系PLの物体面側から投影光学系PLに入射する。
照明光学系ILは、光源8からの露光光ELでマスクMを照明する。本実施形態の光源8は、レーザ励起型プラズマ光源であって、ハウジング9と、レーザ光を射出するレーザ装置10と、キセノンガス等のターゲット材料をハウジング9内に供給する供給部材11とを含む。レーザ装置10から射出され、集光光学系12で集光されたレーザ光は、供給部材11の先端から射出されるターゲット材料に照射される。レーザ光が照射されたターゲット材料は、プラズマ化してEUV光を含む光(露光光EL)を発生する。供給部材11の先端で発生した光は、コンデンサ13によって集光される。コンデンサ13を介した光は、ハウジング9の外側に配置されているコリメータミラーとして機能する光学素子IR1に入射する。なお、光源は、放電型プラズマ光源や他の光源でもよい。
マスクステージ1は、マスクMを保持しながら、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。本実施形態においては、マスクステージ1は、マスクMの裏面50Bを保持する。本実施形態においては、マスクステージ1は、マスクMの表面50Aが−Z側を向き、マスクMの表面50AとXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。また、マスクステージ1は、保護装置7の第1部分71がパターン形成領域51に対してY軸方向に配置されるように、マスクMを保持する。マスクステージ1(マスクM)の位置情報は、干渉計システム3のレーザ干渉計3Mによって計測される。レーザ干渉計3Mは、マスクステージ1に設けられた計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、マスクステージ1に保持されているマスクMの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθYに関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出システムによって検出される。制御装置5は、レーザ干渉計3Mの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置を制御する。
図5は、照明光学系ILからの露光光ELとマスクMとの関係を示す模式図、図6は、図5の拡大図である。図5及び図6に示すように、照明光学系ILは、マスクMの表面50Aに対して斜め方向から露光光ELを照射する。露光光ELは、マスクMの表面50Aに対して斜め方向から入射する。露光光ELは、マスクMの表面に対して、YZ平面内において所定の入射角度θnで入射する。本実施形態において、入射角度θnは、光軸AXとZ軸とがなす角度を含む。
フレーム部材70の第1部分71の内側面71Aの傾斜角度θkは、マスクMの表面50Aに対する露光光ELの入射角度θnに応じた値である。また、本実施形態においては、傾斜角度θkは、照明光学系ILの開口数NAに応じた値である。本実施形態において、傾斜角度θkは、内側面71AとZ軸とがなす角度を含む。なお、NA=n×sinθであり、θは、マスクMの表面50Aに入射する光線の光軸AXに対する最大角度、nは、露光光ELが進行する媒質の屈折率である。本実施形態においては、露光光ELは、真空中を進行し、屈折率n=1である。
本実施形態においては、フレーム部材70の内側のマスクMの表面50Aに露光光ELを照射する際、照明光学系ILからの露光光ELがフレーム部材70に不要に照射されないように、入射角度θn、開口数NAに応じて、フレーム部材70の第1部分71の内側面71Aが所定角度θkだけ傾斜している。これにより、フレーム部材70の内側のマスクMの表面50Aのうち、第1部分71の内側面71Aの近傍の所定領域、例えば第1アライメントマーク形成領域53に露光光ELを照射する場合においても、その第1アライメントマーク形成領域53に露光光ELを良好に照射することができる。
図4に戻って、投影光学系PLは、複数の光学素子PR1〜PR4を含み、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。光学素子PR1〜PR4は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子PR1〜PR4の多層膜は、例えばMo/Si多層膜、Mo/Be多層膜を含む。投影光学系PLの物体面側から投影光学系PLに入射した露光光ELは、投影光学系PLの像面側に射出され、基板Pに入射する。露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像は、投影光学系PLを介して、感光材の膜が形成された基板Pに投影される。
基板ステージ2は、基板Pを保持しながら、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。本実施形態においては、基板ステージ2は、基板Pの表面が+Z側を向き、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ステージ2(基板P)の位置情報は、干渉計システム3のレーザ干渉計3Pによって計測される。レーザ干渉計3Pは、基板ステージ2に設けられた計測ミラー2Rを用いて、基板ステージ2のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板ステージ2に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθYに関する位置情報)は、フォーカス・レベリング検出システム4によって検出される。フォーカス・レベリング検出システム4は、基板Pの表面に対して傾斜した方向から検出光を照射する照射器4Aと、基板Pの表面で反射した検出光を受光可能な受光器4Bとを備えており、基板Pの表面の面位置情報を検出可能である。制御装置5は、レーザ干渉計3Pの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システム4の検出結果に基づいて、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御する。
また、本実施形態の露光装置EXは、基板P上のアライメントマーク、及び基板ステージ2に設けられた基準マーク等を検出するオフアクシス方式の第1アライメントシステム15を備えている。第1アライメントシステム15の少なくとも一部は、投影光学系PLの先端の近傍に配置されている。本実施形態の第1アライメントシステム15は、例えば特開平4−65603号公報(対応する米国特許5,493,403号)に開示されているような、基板Pの感光膜を感光させないブロードバンドな検出光を対象マーク(基板P上のアライメントマーク、及び基板ステージ2上の基準マーク等)に照射し、その対象マークからの反射光によって受光面に結像された対象マークの像と指標(第1アライメントシステム15内に設けられた指標板上の指標マーク)の像とをCCD等の撮像素子を用いて撮像し、それらの撮像信号を画像処理することでマークの位置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式のアライメントシステムを採用する。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号明細書等に開示されているような、投影光学系PLの空間像を計測する空間像計測システム20を備えている。本実施形態においては、空間像計測システム20の少なくとも一部は、基板ステージ2に設けられている。空間像計測システム20は、投影光学系PLから射出される光束を受光可能なスリット状の開口21を有する遮光膜を含む計測部材(スリット板)23と、計測部材23からの光を受光する受光装置24とを備えている。受光装置24は、計測部材23からの光が入射する受光光学系、及び受光光学系を介した光に応じた電気信号を出力する光電変換素子を含む光センサを含む。
また、露光装置EXは、マスクステージ1に対してマスクMを搬送する搬送装置30を備えている。搬送装置30は、マスク収容部35からマスクMを搬出し、マスクステージ1にマスクMを搬入可能(ロード可能)である。
また、本実施形態の露光装置EXは、マスクMの第2アライメントマーク62を計測する第2アライメントシステム40を備えている。第2アライメントシステム40は、搬送装置30の搬送経路に配置されている。マスクMは、マスクステージ1に保持される前に、第2アライメントシステム40によって第2アライメントマーク62を計測される。本実施形態において、第2アライメントシステム40は、マスクステージ1に保持される前であって、搬送装置30に支持されているマスクMの第2アライメントマーク62を計測する。制御装置5は、第2アライメントシステム40の計測結果に基づいて、マスクステージ1に対するマスクMのアライメント処理を実行する。すなわち、制御装置5は、第2アライメントシステム40の計測結果に基づいて、マスクステージ1に対して、マスクMをプリアライメントする。
図7は、マスクMを搬送する搬送装置30を上側から見た斜視図、図8は、マスクMを搬送する搬送装置30を下側から見た斜視図である。図7及び図8において、搬送装置30は、マスクMの所定位置を支持する搬送部材31を含む。搬送部材31は、支持部材32と、支持部材32に支持されたフォーク状のアーム部材33を備えている。フォーク状のアーム部材33は、図中、−Y方向に延びる2本のフォーク部(凸部)34を有している。2本のフォーク部34を含むアーム部材33は、不図示の駆動機構によって、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
本実施形態においては、搬送部材31は、X軸方向におけるフレーム部材70(第2部分72)の外側のマスクMの表面50Aの所定領域をフォーク部34で支持する。フォーク部34は、X軸方向に関してフレーム部材70に対して第2アライメントマーク形成領域54の外側のマスクMの表面50Aの所定領域を支持する。すなわち、図8に示すように、第2アライメントマーク形成領域54は、フレーム部材70の第2部分72とフォーク部34との間に配置される。
また、本実施形態においては、図8に示すように、X軸方向におけるフレーム部材70(第2部分72)の外側のマスクMの表面50Aの所定領域に、マスクMを識別するためのバーコード等の識別子を含む識別子領域91が配置されている。
図9は、第2アライメントシステム40を示す模式図である。第2アライメントシステム40は、X軸方向に沿って配置された2つのマーク計測装置41、42を備えている。第1マーク計測装置41は、マスクMの2ヵ所に設けられている第2アライメントマーク形成領域54のうち、一方の第2アライメントマーク形成領域54の第2アライメントマーク62を計測し、第2マーク計測装置42は、他方の第2アライメントマーク形成領域54の第2アライメントマーク62を計測する。本実施形態においては、第2アライメントシステム40は、第1、第2マーク計測装置41、42を用いて、マスクMの2ヵ所に設けられている第2アライメントマーク形成領域54それぞれの第2アライメントマーク62を同時に計測可能である。
第2アライメントシステム40は、X軸方向におけるフレーム部材70(第2部分72)の外側の表面50Aの所定領域が搬送部材31で支持された状態のマスクMの第2アライメントマーク62を計測する。第2アライメントマーク形成領域54は、フレーム部材70の第2部分72とフォーク部34との間に配置されるので、第2アライメントシステム40は、第1、第2マーク計測装置41、42を用いて、第2アライメントマーク62を良好に計測できる。
なお、図9においては、第1、第2マーク計測装置41、42と第2アライメントマーク形成領域54との位置関係を見やすくするために、マスクMに対して搬送部材31をY軸方向にずらした状態が示されているが、第2アライメントシステム40は、図8に示したような搬送部材31とマスクMとの位置関係において、第2アライメントマーク62を計測する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXの動作の一例について、図10のフローチャート図を参照しながら説明する。
搬送装置30によって、マスク収容部35よりマスクMが搬出される(ステップS1)。搬送装置30は、マスク収容部35よりマスクMを搬出する際、搬送部材31のフォーク部34をマスクMに対してY軸方向より挿入し、X軸方向におけるフレーム部材70の外側のマスクMの表面50Aの所定領域を支持する。
制御装置5は、マスクMがマスクステージ1に保持される前に、第2アライメントシステム40を用いて、マスクMに配置されている第2アライメントマーク62を計測する(ステップS2)。制御装置5は、搬送装置30でマスクMをマスクステージ1に搬送する途中で、第2アライメントマーク62を計測する。図9等を参照して説明したように、制御装置5は、X軸方向におけるフレーム部材70の外側の表面50Aの所定領域を搬送部材31で支持した状態で、第2アライメントシステム40を用いて第2アライメントマーク62を計測する。制御装置5は、第2アライメントシステム40の計測結果に基づいて、マスクMをプリアライメントする(ステップS3)。
第2アライメントマーク62及び第2アライメントシステム40を用いた処理が終了した後、制御装置5は、搬送装置30を用いて、マスクMをマスクステージ1に搬入(ロード)する。マスクステージ1は、搬入されたマスクMを保持する(ステップS4)。
次に、制御装置5は、空間像計測システム20を用いて、マスクMに配置されている第1アライメントマーク61を計測する(ステップS5)。図11に示すように、制御装置5は、マスクステージ1を制御して、マスクステージ1に保持されているマスクMの第1アライメントマーク61が、照明光学系ILの照明領域に配置されるように、マスクMの位置を調整する。また、制御装置5は、基板ステージ2を制御して、基板ステージ2に配置されている空間像計測システム20の計測部材23が、投影光学系PLの投影領域に配置されるように、計測部材23の位置を調整する。そして、制御装置5は、照明光学系ILより射出される露光光ELで第1アライメントマーク61を照明する。投影光学系PLにより、第1アライメントマーク61の像が計測部材23に投影される。空間像計測システム20は、投影光学系PLによる第1アライメントマーク61の像を受光装置24を用いて計測する。このように、本実施形態においては、第1アライメントマーク61は、投影光学系PLを介して、空間像計測システム20に計測される。制御装置5は、干渉計システム3を用いてマスクステージ1及び基板ステージ2の位置情報を計測しつつ、空間像計測システム20を用いて、投影光学系PLによる第1アライメントマーク61の像を計測する。これにより、制御装置5は、干渉計システム3によって規定される座標系内における投影光学系PLの空間像(投影像)のXY方向の位置を、空間像計測システム20の受光装置24(開口21)を用いて求めることができる。
図5及び図6等を参照して説明したように、本実施形態においては、照明光学系ILからの露光光ELがフレーム部材70に不要に照射されないように、入射角度θn、開口数NAに応じて、フレーム部材70の第1部分71の内側面70Aが所定角度θkだけ傾斜しているので、第1アライメントマーク形成領域53に露光光ELを照射する場合においても、その第1アライメントマーク形成領域53に露光光ELを良好に照射することができる。
また、制御装置5は、基板ステージ2のXY方向の位置を調整し、第1アライメントシステム15の検出領域に、基板ステージ2上に配置されている基準マーク(不図示)を配置する。そして、制御装置5は、干渉計システム3を用いて、基板ステージ2の位置情報を計測しつつ、第1アライメントシステム15を用いて、基板ステージ2上の基準マークを検出する(ステップS6)。これにより、制御装置5は、干渉計システム3によって規定される座標系内での基準マークの位置情報を求めることができる。また、第1アライメントシステム15は、干渉計システム3によって規定される座標系内に検出基準位置を有しており、制御装置5は、第1アライメントシステム15の検出基準位置と基準マークとの位置関係を求めることができる。
マスクM上のパターンPAと第1アライメントマーク61とは所定の位置関係で形成されており、その位置関係は既知である。また、開口21(受光装置24)と基板ステージ2上の基準マークとの位置関係も既知である。制御装置5は、ステップS6で求めた、第1アライメントシステム15の検出基準位置と基板ステージ2上の基準マークとの位置関係と、ステップS5で求めた、投影光学系PLの空間像の投影位置と開口21との位置関係と、既知である開口21と基板ステージ2上の基準マークとの位置関係とに基づいて、干渉計システム3によって規定される座標系内での第1アライメントシステム15の検出基準位置と投影光学系PLの空間像の投影位置との位置関係であるベースライン情報を導出する(ステップS7)。
次に、制御装置5は、基板ステージ2に保持されている基板Pに対するアライメント処理を開始する。制御装置5は、第1アライメントシステム15を用いて、基板P上のアライメントマーク(不図示)を検出する処理を開始する(ステップS8)。基板P上には、露光対象領域であるショット領域が複数配置されており、アライメントマークが、複数のショット領域に対応するように基板P上に配置されている。制御装置5は、基板ステージ2をXY方向に移動し、第1アライメントシステム15の検出領域に、基板P上の各ショット領域に対応するように設けられている複数のアライメントマークを順次配置する。そして、制御装置5は、干渉計システム3を用いて、基板ステージ2の位置情報を計測しつつ、第1アライメントシステム15を用いて、基板P上の複数のアライメントマークを順次検出する。これにより、制御装置5は、干渉計システム3によって規定される座標系内での基板P上のアライメントマークの位置情報を求めることができる。また、制御装置5は、第1アライメントシステム15の検出基準位置と基板P上のアライメントマークとの位置関係を求めることができる。
次に、制御装置5は、基板P上の各アライメントマークの位置情報に基づいて、第1アライメントシステム15の検出基準位置に対する、基板P上の複数のショット領域のそれぞれの位置情報を演算処理によって求める(ステップS9)。基板P上の複数のショット領域のそれぞれの位置情報を演算処理によって求める際には、例えば特開昭61−44429号公報に開示されているような、所謂EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)方式を用いて求めることができる。これにより、制御装置5は、基板P上に設けられた複数のショット領域それぞれの位置座標(配列座標)を決定することができる。また、制御装置5は、干渉計システム3の出力から、第1アライメントシステム15の検出基準位置と基板P上の各ショット領域との位置関係を求めることができる。
制御装置5は、干渉計システム3によって規定される座標系内での第1アライメントシステム15の検出基準位置と基板P上の各ショット領域との位置関係(検出基準位置に対するショット領域の配列情報)、及び干渉計システム3によって規定される座標系内での第1アライメントシステム15の検出基準位置とマスクMのパターンの像の投影位置との位置関係に基づいて、干渉計システム3によって規定される座標系内での基板P上の各ショット領域とマスクMのパターンの像の投影位置との関係を導出する。
そして、制御装置5は、基板P上の各ショット領域とマスクMのパターンの像の投影位置との位置関係に基づいて、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御し、基板P上の複数のショット領域を順次露光する(ステップS10)。
以上説明したように、本実施形態によれば、フレーム部材70の第1部分71の内側面71Aを、露光光ELの入射角度θk、照明光学系ILの開口数NA等に応じて傾斜させたので、フレーム部材70に対する露光光ELの不要な照射を抑制し、第1アライメントマーク形成領域53に配置されている第1アライメントマーク61に露光光ELを良好に照射することができる。したがって、計測処理を良好に実行することができる。そして、その計測処理の結果を用いて、基板Pを良好に露光することができる。
本実施形態においては、第1アライメントマーク61は、パターン形成領域51に対してY軸方向(走査方向)に配置されている。パターン形成領域51に対してX軸方向(非走査方向)に配置する場合に比べて、Y軸方向(走査方向)に配置したほうが、第1アライメントマーク61を投影光学系PLの光軸に近い位置に配置した状態で、その第1アライメントマーク61に露光光ELを照射することができる。これにより、例えば収差の発生が抑制された第1アライメントマーク61の像を投影することができる。したがって、空間像計測システム7は、第1アライメントマーク61を精度良く計測できる。
そして、本実施形態においては、Y軸方向におけるフレーム部材70の内側面71Aを傾斜させたこと、及びY軸方向に第1アライメントマーク61を配置したことによる相乗効果によって、第1アライメントマーク61の位置情報、ひいてはパターンPAの位置情報を精度良く求めることができ、基板Pを良好に露光することができる。
また、本実施形態においては、第2部分72の内側面72A及び外側面72BがマスクMの表面に対してほぼ垂直なので、X軸方向におけるフレーム部材70の外側のマスクMの表面50Aのスペースが確保される。したがって、X軸方向におけるフレーム部材70の外側のマスクMの表面50Aを搬送部材31で良好に支持できる。また、X軸方向におけるフレーム部材70の外側のマスクMの表面50Aのスペースが確保されるので、その表面50Aに第2アライメントマーク62を配置しても、その表面50Aを搬送部材31で支持した状態で、第2アライメントマーク62を第2アライメントシステム40で良好に計測することができる。
また、第2アライメントマーク62を、X軸方向におけるフレーム部材70の外側のマスクMの表面50Aに配置することによって、第1、第2マーク計測装置41、42をX軸方向に沿って配置して、搬送部材31によってY軸方向に移動されるマスクMの2ヵ所の第2アライメントマーク形成領域54の第2アライメントマーク62のそれぞれを、第1マーク計測装置41及び第2マーク計測装置42を用いて同時に計測することができる。また、2ヵ所の第2アライメントマーク形成領域54に対応するように、第1、第2マーク計測装置41、42をX軸方向に沿って配置することによって、第2アライメントシステム40が占める領域(空間)を小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態においては、第1部分71の内側面71Aの全域が傾斜している場合を例にして説明したが、第1部分71の内側面71Aのうち、例えば第1アライメントマーク形成領域53の近傍における一部の領域のみが傾斜し、他の領域は、マスクMの表面50Aに対して垂直であってもよい。
なお、本実施形態においては、フレーム部材70(第1部分71)の内側面71Aが、平坦な斜面である場合を例にして説明したが、例えば図12に示すように、曲面であってもよい。また、第1アライメントマーク形成領域53に露光光ELを良好に照射するために、図13に示すように、第1アライメントマーク形成領域53の近傍におけるフレーム部材70の一部に、切り欠き90を形成してもよい。
なお、上述の実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスク又はレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6,611,316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開第1999/23692号パンフレット)、米国特許第6,897,963号等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図14に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクを介した露光光で基板を露光すること、及び露光した基板を現像することを含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
なお、上述のように本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した全ての構成要素を適宜組み合わせて用いる事が可能であり、また、一部の構成要素を用いない場合もある。
1…マスクステージ、2…基板ステージ、7…保護装置、15…第1アライメントシステム、20…空間像計測システム、30…搬送装置、31…搬送部材、40…第2アライメントシステム、50…基材、50A…表面、50B…裏面、51…パターン形成領域、52…遮光帯、53…第1アライメントマーク形成領域、54…第2アライメントマーク形成領域、61…第1アライメントマーク、62…第2アライメントマーク、70…フレーム部材、71…第1部分、71A…内側面、71B…外側面、72…第2部分、72A…内側面、72B…外側面、75…ペリクル、EL…露光光、EX…露光装置、IL…照明光学系、M…マスク、P…基板、PL…投影光学系
Claims (14)
- 露光光が照射されるマスクの表面を保護するマスク保護装置であって、
直交する第1方向及び第2方向に配置され、前記マスクの表面を保護するためのペリクルを支持するフレーム部材を備え、
前記第1方向に配置された前記フレーム部材の内側面の少なくとも一部は、前記フレーム部材の内側から外側に向かう方向において、前記マスクの表面から除々に離れるように傾斜しており、
前記第2方向に配置された前記フレーム部材の内側面は、前記マスクの表面に対して実質的に垂直であるマスク保護装置。 - 第1方向に移動しながら露光光が照射されるマスクの表面を保護するマスク保護装置であって、
前記マスクの表面を保護するためのペリクルを支持するフレーム部材を備え、
前記第1方向に配置された前記フレーム部材の内側面の少なくとも一部は、前記フレーム部材の内側から外側に向かう方向において、前記マスクの表面から除々に離れるように傾斜しており、
前記第1方向と直交する第2方向に配置された前記フレーム部材の内側面は、前記マスクの表面に対して実質的に垂直であるマスク保護装置。 - 前記マスクは反射型であって、前記露光光が前記マスクの表面に対して斜め方向から入射し、
前記傾斜している部分の傾斜角度は、前記マスクの表面に対する前記露光光の入射角度に応じた値である請求項1又は2記載のマスク保護装置。 - 前記マスクは反射型であって、照明光学系より前記露光光が前記マスクの表面に対して入射し、
前記傾斜している部分の傾斜角度は、前記照明光学系の開口数に応じた値である請求項1〜3のいずれか一項記載のマスク保護装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項記載のマスク保護装置を備えたマスク。
- 前記表面は、パターンが形成されたパターン形成領域を含み、
前記傾斜している部分と前記パターン形成領域との間の前記表面に第1アライメントマークを備える請求項5記載のマスク。 - 前記パターンの像が投影光学系により投影され、
前記第1アライメントマークは前記投影光学系を介して計測される請求項6記載のマスク。 - 前記第2方向における前記フレーム部材の外側に第2アライメントマークを備える請求項5〜7のいずれか一項記載のマスク。
- マスク保持部材に保持された状態で前記露光光が照射され、
前記マスク保持部材に保持される前に前記第2アライメントマークが計測される請求項8記載のマスク。 - 前記第2方向における前記フレーム部材の外側の領域が搬送部材で支持された状態で前記第2アライメントマークが計測される請求項9記載のマスク。
- 請求項5〜10のいずれか一項記載のマスクを第1方向に移動しながら露光光で照明することと、
前記マスクを介した露光光で基板を露光することと、を含む露光方法。 - 請求項11記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
前記露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。 - 露光光が照射されるマスクの搬送方法であって、
前記マスクは、請求項1記載のマスク保護装置を備え、前記第2方向における前記フレーム部材の外側の前記マスクの所定領域を支持して前記マスクを搬送する搬送方法。 - 露光光が照射されるマスクの搬送方法であって、
前記マスクは、請求項2記載のマスク保護装置を備え、前記第2方向における前記フレーム部材の外側の前記マスクの所定領域を支持して前記マスクを搬送する搬送方法。
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