JP2008302337A - オゾン処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】オゾン発生装置において消費される電力を削減して運転することのできるオゾン処理システムを提供する。
【解決手段】酸素を含む原料ガスからオゾンを発生させる複数のオゾン発生装置2と、このオゾン発生装置2により生成されたオゾンを使用することにより、被処理水を浄化するオゾン処理設備4と、オゾン発生装置2に対するオゾン発生量指令値を作る制御装置101とから構成され、制御装置101は、運転するオゾン発生装置2の最少オゾン発生量の合計値がオゾン発生量指令値より小さくなる最大の台数のオゾン発生装置が運転されるように指令を出す。
【選択図】図1

Description

この発明は、オゾン処理システムに関するものであり、特にオゾンを発生させるためのオゾン発生装置の最適台数制御運転方法に関するものである。
オゾンは強力な酸化力を持ちかつ反応後酸素に戻るため、上下水道、水処理分野等で広く適用されている。オゾンは乾燥空気または、高濃度酸素を原料として、オゾン発生装置内において無声放電によって生成される。そして飲料水の製造過程において、オゾンを使用することにより、殺菌、脱色、脱臭、有機物分解の処理などに大きな効果を発揮することができ、高度浄水処理技術の中核技術として導入が加速されている。
従来のオゾン発生装置の運転においては、オゾン発生装置のオゾン発生容量を考慮して、運転するオゾン発生装置のオゾン発生容量の合計値が必要とされるオゾン発生量を超える最少の台数に運転台数を決定していた。これは上下水道における送配水ポンプがポンプ容量に応じて運転台数を決定する台数制御と同じ方法であった。
従来のオゾン発生装置の運転台数決定方法としては、オペレータにより設定されたオゾン発生装置の電圧調整器の設定値に基づき、オゾン発生装置のオゾン発生量を元にして運転台数を決定しているものがあった(特許文献1、2参照)。
また原水の流量に対応してオゾン発生装置の台数を制御するものもあり、原水から算出される必要オゾン量にもとづき、オゾン発生装置のオゾン発生量を考慮して運転台数を決定しているものもあった(特許文献3参照)。
また所要のオゾン発生量を出力する比率設定器の出力信号によってオゾン発生装置の運転台数を選択するものもあり、オゾン発生装置のオゾン発生量を考慮して運転台数を決定しているものであった(特許文献4参照)。
更に流量センサーの流量検出値に応じてポンプの稼働台数を調整するものもあり、オゾン水供給ポンプの台数をオゾン水の要求量により決定しているものもあった(特許文献5参照)。上記のいずれの従来技術においても、上下水道の送配水ポンプの台数制御と同じく、オゾン発生装置の容量をもとに運転台数を決定しているものである。
特開平8−71574 特開平8−73203 特開昭61−68195 特開昭59−95992 特開2003−236354
上記のようにオゾン発生装置は高度浄水処理技術として多用されているが、オゾン発生装置の電力消費量が大きいという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、オゾン発生装置において消費される電力を削減して運転することのできるオゾン処理システムを提供することを目的とする。
この発明に係るオゾン処理システムは、酸素を含む原料ガスからオゾンを発生させる複数のオゾン発生装置と、このオゾン発生装置により生成されたオゾンを使用することにより、被処理水を浄化するオゾン処理設備と、オゾン発生装置に対するオゾン発生量指令値を作る制御装置とから構成されるものであって、制御装置は、運転するオゾン発生装置の最少オゾン発生量の合計値がオゾン発生量指令値より小さくなる最大の台数のオゾン発生装置が運転されるように指令を出すものである。
この発明に係るオゾン処理システムによれば、酸素を含む原料ガスからオゾンを発生させる複数のオゾン発生装置と、このオゾン発生装置により生成されたオゾンを使用することにより、被処理水を浄化するオゾン処理設備と、オゾン発生装置に対するオゾン発生量指令値を作る制御装置とから構成されるものであって、制御装置は、運転するオゾン発生装置の最少オゾン発生量の合計値がオゾン発生量指令値より小さくなる最大の台数のオゾン発生装置が運転されるように指令を出すようにしたので、オゾン発生装置の消費する電力を、運転するオゾン発生装置の台数を最少にする従来のシステムに比較して同一オゾン発生量指令値のもとで低減することができる。
実施の形態1.
以下この発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1によるオゾン処理システムを示すブロック構成図であり、説明を簡単にするためオゾン発生装置が2台ある場合について説明する。図において、原料ガスとして液体酸素を使用した場合、液体酸素貯蔵タンク1が用いられ、液体酸素貯蔵タンク1に蓄えられた液体酸素は気化器をとおして酸素ガスとしてオゾン発生装置2a、2bに送られ、オゾン発生装置2a、2bでオゾンが発生する。
オゾン発生装置2a、2bで発生したオゾンを含むオゾン化酸素ガスはパイプ3内を通ってオゾン処理設備4へ送られる。オゾン処理設備4には被処理水が流入し、オゾン化酸素ガスは気泡として被処理水に溶解されることにより、被処理水は浄化され、オゾン処理設備4から処理水として送水される。又余分なオゾンはそのまま排出すると光化学スモッグの原因となり有害であるので、排オゾン分解装置5で酸素に変えられ外部に排出される。尚このようなオゾン処理システム全体を統括するためのオゾン制御装置101が設けられるとともに、このオゾン制御装置101に指令を出す浄水場全体計算機システム102が設置されている。
次に動作について説明する。図1に示すように、2台のオゾン発生装置2a、2bによりオゾン処理システムが構成される場合(1台が予備機の場合も含む)、2台はともに定格オゾン発生量が同一仕様でAkg/hとすると、最大2Akg/hのオゾンを発生することができる。
図2はオゾン発生装置2の内部構成を示す概略図、図3はX−X線断面図である。図2において、接地電極管6とガラス管7の間の放電空隙8内部に原料空気又は酸素が送り込まれ、接地電極管6及び高電圧給電子9が接触している高圧電極10間において高電圧が印可されることにより、酸素の一部がオゾンに変わる。放電により熱が発生するが、高温になると生成したオゾンが酸素に戻る割合が多くなり、オゾン生成効率が低下する。これを避けるために、接地電極管6の外側に冷却水11を流して接地電極管6を冷却し、その冷却効果で放電空間を冷却する。尚放電空隙8内にはスペーサ12が設けられている。
必要とされるオゾンの量は、季節条件及び被処理水の流入量、水質、水温など様々な条件から算出される。必要とされるオゾン量が計算され、仮にオゾン発生量指令値がAkg/hとされた場合、従来においては、1台のオゾン発生装置2aのみを運転し、他のオゾン発生装置2bは運転されなかった。
図4は本発明及び従来技術におけるオゾン発生装置2a、2bの運転状態の経時変化を示すためのタイムチャートであり、図4(a)はオゾン発生量指令値の経時変化を示すためのタイムチャート、図4(b)は従来のオゾン発生装置の運転状態を示すタイムチャート、図4(c)は本発明によるオゾン発生装置の運転状態を示すタイムチャートである。
図4(a)におけるSは、オゾン制御装置101により発生されるオゾン発生量指令値の移り変わりを示す。図4(a)における縦軸のAkg/hはオゾン発生装置1台の定格オゾン発生量、2Akg/hは2台分の定格オゾン発生量である。又Bkg/hは1台のオゾン発生装置の最小オゾン発生量(発生量がBkg/h以下になると無声放電の安定性が低下する)、2Bkg/hは2台分の最小オゾン発生量である。
尚横軸は時間の経緯を示している。発生量指令値Sが図4(a)のように変化した時、従来の運転方法では、図4(b)に示すように、発生量指令値SがAkg/h以下の範囲では、1台のオゾン発生装置2aが運転され、Akg/hを超える範囲では、2台のオゾン発生装置が運転となる。これに対し、本発明による運転方法では、図4(c)に示すように、発生量指令値Sが2Bkg/hを超える範囲で、2台のオゾン発生装置2a、2bを運転することになる。
ここでは運転されるほとんどの期間(発生量指令値Sが2Bkg/h以下の範囲以外)で2台のオゾン発生装置2a、2bが運転されることとなり、従来のように発生量指令値SがAkg/h以上のときのみ2台運転するものとは相違する。
オゾン発生装置を2台とも運転すると、1台だけ運転する場合に比べて流される冷却水の量は2倍になるが、オゾン発生装置における単位面積当たりのオゾン発生量が減り、発生する熱量が少なくなる。更にオゾン発生装置の運転台数が多くなる分、冷却水による冷却効果は大きくなる。尚このような制御はオゾン制御装置101が指令を出して全体を統括するものである。
次に上記のような運転をすることにより、オゾン発生装置で消費される電力を削減することができるメカニズムについてより詳しく説明する。図5はオゾン発生装置におけるエネルギー密度と発生オゾン濃度の関係を表すグラフである。図において、曲線T1はオゾン発生装置出口の冷却水温度がT1(℃)の時の特性曲線であり、曲線T2はオゾン発生装置の出口の冷却水の温度がT2(℃)の時の特性曲線であり、T1>T2である。
エネルギー密度はオゾン発生装置で消費される消費電力と酸素を含む原料ガス流量の比である。図5のb点を例にとると、発生オゾン濃度を一定に保つ時、酸素を含む原料ガス流量を倍にし、かつ消費電力を倍投入すれば、エネルギー密度とオゾン濃度の関係は変わらず(b点は動かない)、オゾン発生量は倍になる。
図6はオゾン濃度が一定であり、かつ酸素を含む原料ガス流量が一定の時のオゾン発生装置出口の冷却水温度と消費電力量の関係を表すグラフである。図6より冷却水の温度が下がれば、消費電力は減少することがわかる。
次にオゾン発生装置の運転台数と冷却水の水温との関係について説明する。図1のシステムにおいて、発生オゾン濃度が同一であり、かつ酸素ガス流量が同一である時、オゾン発生装置を2台運転する場合と1台運転する場合を比較する。
オゾン発生装置を1台運転する場合、接地電極管6上で放電が発生している部分の電極表面積をR1とすると、これが冷却面積となる。又オゾン発生装置入口の冷却水温度をT3、冷却水量をW1(L/min)とする。発生オゾン濃度aの時のオゾン1gを発生させるのに必要な消費電力は冷却水の温度上昇を考慮しないで出口冷却水温度もT3であるとすると、図6よりf(W)である。Akg/hのオゾンを発生させるのに必要な消費電力D1は、以下(1)式により計算できる。
D1=A・f(kWh)・・・・・・・(1)
ここで、発生する熱損失E1は以下(2)式により計算できる。
E1=D1・860・α(kcal/h)・・・・・・・(2)
α:係数
この熱損失による温度上昇ΔT1は以下(3)式により計算できる。
ΔT1=E1/(W1・60) (℃)・・・・・・・(3)
これに対し、オゾン発生装置を2台運転する場合、オゾン発生装置の入口及び出口での冷却水温度をT3とした場合に、発生オゾン濃度aの時のオゾン1gを発生させるのに必要な消費電力f(W)は変わらないので、Akg/hのオゾンを発生するのに必要な消費電力D2は以下(4)式により計算できる。
D2=A・f(kWh)・・・・・・・(4)
オゾン発生部の冷却面積は2×R1、冷却水量は2×W1(L/min)なので、発生する熱損失E2は以下(5)式により計算できる。
E2=D2・860・α (kcal/h)・・・・・・・(5)
この熱損失による温度上昇ΔT2は以下(6)式により計算できる。
ΔT2=E2/(2×W1・60) (℃)
=E1/(W1・60)×2 (℃)
=ΔT1/2 (℃)・・・・・・・(6)
1台運転の場合と2台運転の場合の温度上昇を比べると、ΔT2がΔT1より低いことがわかる。尚出口冷却水温度が上昇すると、図6に示すように消費電力量、即ち熱損失が増加するので、ΔT1とΔT2は上に示した式よりも大きくなる。出口冷却水温度が高い方が熱損失はより大きくなるので、ΔT2はΔT1の半分未満になる。
図6に示したグラフにおいて、オゾン発生装置の出口側冷却水温度を考える。ΔT2の温度上昇の場合の出口側冷却水温度をT2、同様にΔT1の温度上昇の場合の出口側冷却水温度をT1とする。2台で運転する場合に該当するT2が1台で運転する場合に該当するT1よりもオゾン発生装置出口の冷却水温度が低くなる。
温度上昇を加味した消費電力はそれぞれT1点に対しd(W)となるとともに、T2点に対しe(W)となる。d>eであるので、2台運転の方がエネルギーを削減することができる。以上のように同一条件の下では、システム全体で考えると2台で運転する方がオゾン発生効率が高くなり、消費電力も少なくて済むのが判る。
条件により異なるが、一般的に同一容量のオゾン発生装置を複数台設置したオゾン処理システムにおいて、オゾン発生量指令値Sが1台分の発生量の時、1台のみ運転する場合に比べて複数台で運転する方が1%から数%程度消費エネルギーを削減することができる。尚図1においては、オゾン発生装置が2台の場合について説明したが、3台以上ある場合においても同様に運転される。
オゾン発生制御方式には、発生オゾン濃度一定制御と後述の原料ガス流量一定制御がある。実施の形態1(図1のシステム)においては、高価な液体酸素を使用しているため、オゾン発生量が少ない時は酸素使用量を少なくするために、発生オゾン濃度一定制御を採用する場合が多い。
即ちオゾン発生量指令値Sに合わせ、オゾン発生装置2a、2bへ送られる酸素ガス流量を調節し、例えば発生量指令値Sが1/2になれば、供給される酸素ガス使用量を半分にする。その時発生オゾン濃度は変わらず一定に保たれる。
高度浄水処理としてオゾン水を利用する浄水場においては、消費される電力を削減することは地球温暖化を防止するために必要なことであり、本発明においては、ハードウエアを追加することなく、ソフトウエアを追加するだけでエネルギー消費量を削減することができ、利用価値が高く、しかも温室効果の原因となる地球温暖化ガスの発生量を削減することができる。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。本実施形態においては、富化酸素発生装置または空気乾燥装置からなる原料ガス発生装置13を設置したものである。
次に動作について説明する。本実施形態においても、その運転方法は図4に示すような運転方法となる。ただし富化酸素発生装置又は空気乾燥装置は流量の細かい調整が困難である場合が多く、流量調整による消費電力削減等の効果も少ないため、酸素を含む原料ガス量を一定とする原料ガス流量一定制御を採用する場合が多い。
この場合は流量を一定値に維持したままオゾン発生装置の電源を調整することにより発生オゾン濃度を制御して所望のオゾン発生量を得るものである。この原料ガス流量一定制御のもとでも、2台のオゾン発生装置2a、2bを運転して、図4(c)に示された最適台数制御を行うことにより、図4(b)に示された従来の台数制御に比べ消費電力を低減できる。
原料ガス流量一定制御の例として、図7のブロック図は、原料ガス発生装置13が1台の場合を示している。この場合、原料ガス量は定格の最大値に固定され、原料ガスは流量一定に制御される。発生量指令値Sの増減に伴い、オゾン濃度が増減され、所望のオゾン発生量を得る。
この場合も、オゾン発生装置の運転台数による冷却面積の効果は実施の形態1の場合、即ち発生オゾン濃度一定制御の場合と同じであり、オゾン発生装置を2台運転すると、1台のみ運転する場合に比べて物理的に冷却面積が増え、温度上昇が低減し、消費電力が減少する。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。本実施形態においては、複数台の原料ガス発生装置(富化酸素発生装置または乾燥空気発生装置)を設置したものであり、図8では同一容量の原料ガス発生装置13a、13bが設置されている場合である。
次に動作について説明する。本実施形態においても、オゾン発生装置2a、2bの運転方法に関しては、図4に示すような運転方法となる。図8においては、原料ガス発生装置は2台あるので、原料ガス発生量についてはそれぞれの原料ガス発生装置を運転あるいは停止することにより2つの選択肢がある。
図8に示された構成において、原料ガス発生装置を1台運転する場合の定格原料ガス流量をCNm3/hとすると、2台の原料ガス発生装置13a、13bが稼動すれば2CNm3/hの原料ガスが供給される。このときオゾン発生量指令値SがAkg/hの場合、原料ガスがCNm3/hの時の発生オゾン濃度jは、以下(7)式により計算できる。
j=A/C Kg/Nm3 ・・・・・・(7)
原料ガスが2CNm3/hの時の発生オゾン濃度kは、以下(8)式により計算できる。
k=A/2C Kg/Nm3 ・・・・・・(8)
ここで発生オゾン濃度とエネルギー密度(消費電力)の関係を図5における冷却水温度T1の場合で説明する。それぞれ発生オゾン濃度j、kの時のエネルギー密度をl、m(Wh/Nm3)とすると、l、mの関係は図5より以下の関係式が成立する。
j(濃い) > k(薄い)
l(jの時) > m(kの時)
図5における冷却水温度がT2の場合では、それぞれ発生オゾン濃度j、kの時のエネルギー密度をp、q(Wh/Nm3)とすると、図5よりp、qの間には以下の関係が成立する。
p(jの時) > q(kの時)
原料ガス発生装置の運転台数とオゾン発生装置の運転台数の組み合わせにより、次の4つの場合G11〜G22が考えられる。
G11 オゾン発生量Akg/h、原料ガス発生装置1台運転+オゾン発生装置1台運転
G21 オゾン発生量Akg/h、原料ガス発生装置2台運転+オゾン発生装置1台運転
G12 オゾン発生量Akg/h、原料ガス発生装置1台運転+オゾン発生装置2台運転
G22 オゾン発生量Akg/h、原料ガス発生装置2台運転+オゾン発生装置2台運転
G11とG21ではオゾン発生装置の冷却水温度がT1であり、G12とG22ではT2であるとする。所定量のオゾンを発生するのに要するエネルギー密度は、G11でl、G12でp、G21でm、G22でqである。原料ガス発生装置1台を運転するのに要する電力をGとすると、それぞれの場合での消費電力は以下の式で表される。
G11=G+l×C
G21=2G+m×2C
G12=G+p×C
G22=2G+q×2C
上記G11、G21、G12、G22の各消費電力をオゾン制御装置101内で計算し、最も消費電力が少なくなる運転の組み合わせを選択する。このようにハードウエアが同じでも、運転の仕方を変えるだけで、電力消費量を低減することが可能である。
従来の台数制御ではG11またはG21で運転していたが、オゾン発生装置の運転台数を増やすという選択肢も入れて考慮することにより、より省エネ効果が高い運転方法を実現できる。尚消費電力量に関して言えば、G12<G11、G22<G21が成立するので、G11とG21は計算しなくてもよい。
実施の形態4.
次に同一仕様のオゾン発生装置が複数台ある場合、オゾン発生装置の運転台数の決め方について以下説明する。
1台あたりの定格オゾン発生量を Akg/h
1台あたりの最小オゾン発生量を Bkg/h
システム内のオゾン発生装置台数を n台(予備も含む全台数)
とすると、常に1台のオゾン発生装置が発生するオゾン発生量が最小オゾン発生量Bkg/h以下にならないように、オゾン制御装置101がシステム全体を制御する。
図9は実施の形態4による制御方法を示すフローチャートである。図9において、先ずSTEP701でオゾン発生量指令値Sが決定される。尚B≦S≦nAである。次にSTEP702において、B>S/nかどうか判断し、B<S/nであれば、オゾン発生装置をn台(予備を含む全台数)運転することになる(STEP703)。
次にSTEP704、705において、オゾン発生装置がn−1台の場合について考察し、同様にしてn=1となるまで判定する(STEP706、707)。最終的にB>Sと判定された時、それでもオゾン処理が必要であると判断された場合は(STEP708)、オゾン発生装置1台を最少発生量Bで運転する(STEP709)。
オゾン発生装置の無声放電において、極低量のオゾン発生量領域(定格オゾン発生量の5%〜10%)は放電の安定性が低下する場合があり、この領域の運転を避けるのが適当である。
実施の形態5.
次に複数のオゾン発生装置があり、それぞれの定格オゾン発生量が異なる場合においては、あらかじめ運転するオゾン発生装置の組み合わせをつくり、オゾン発生量(最小オゾン発生量の合計値)の大小順にならべ整理する。
この整理されたケースをもとに、オゾン発生量指令値Sが変化した場合でも、オゾン制御装置101は常にオゾン発生装置が発生するオゾン発生量がオゾン発生装置における最小オゾン発生量以下にならず、しかも同一発生量指令値Sの下でオゾン発生装置の組み合わせが複数ある場合には、冷却面積が一番大きい組み合わせを選択するようにする。
実施の形態6.
予備機については、オゾン発生装置の重要性から通常予備機が設けられるが、通常予備機は原料ガスの供給は行わず、又電圧の印加はない待機状態にある。
従来予備機は完全にオフライン状態にあったが、オゾン発生装置の保管条件としては常にオゾン発生装置内に原料ガスを供給することにより、露点温度(含水分量)を原料ガスと同様な−60℃程度に維持することができ、電源を印加することによりオゾン発生装置の腐食防止等延命に効果があるとの考えがあり、予備機を含めて、全オゾン発生装置を常に稼動状態に置くことは、オゾン発生装置の長寿命化につながるものと思われる。
実施の形態7.
図10はオゾン発生装置2a〜2nの各出力側にオゾン耐性を有する材質で構成された流量制御手段を有する従来のオゾン処理システムを示すブロック構成図であり、又図11はこの発明の実施の形態7によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。上記実施形態で示したような運転を実施すると、最小オゾン発生量以下のオゾン発生領域を除き全オゾン発生装置を稼動させることになる。
オゾン処理システムの運転が必要で、かつ最少オゾン発生量以下(オゾン発生装置n台の場合は、n×最少オゾン発生量以下)のオゾン発生量指令値がある場合は非常にまれであり、一般的に最少オゾン発生量よりかなり大きな発生量が指令値となる。
このような通常の運転状態を考えると、この最適台数制御の下では全台数を運転し、原料ガスを全オゾン発生装置へ均等に配分する様に調整しておけば、原料ガス流量を1台の流量調整系で制御することが可能となる。
手動調整弁21a〜21nを各オゾン発生装置2a〜2n毎の入口側に置き、出口側にも手動調整弁25a〜25nを設ける。そして原料ガス流量は、オゾン発生装置2a〜2nへ原料ガスを供給する元管の入口側に設置された1台の流量センサー22,1台の流量制御アクチュエーター23及びコントロールユニット24により制御されるように構成する。
この場合、上記各機器22〜24はオゾン発生装置2a〜2nの入力側に1式設置するだけでよく、しかも酸素を含む原料ガスライン上にあるので、オゾン耐性を必要としない材質で構成すれば済み、材質的にも数量的にも経済的なオゾン処理システムを構成できる。
次に動作について説明する。最小オゾン発生量以上の領域では実質的に全てのオゾン発生装置2a〜2nを稼動させることになり、この場合原料ガスは全てのオゾン発生装置2a〜2nに均等に流入するように、あらかじめ手動弁21a〜21n、25a〜25nで流量調整をしておく。原料ガスの流量制御は、オゾン濃度一定制御の場合、及び原料ガス流量一定制御の場合とも1つの制御ループで制御可能である。
また図11において、システムのハードウェアは上位計算機31及びオゾンシステム制御盤32から構成されており、上位計算機31及びオゾンシステム制御盤32が上記実施の形態1〜6に示した各演算を行い、流量制御手段並びに電源を介して各オゾン発生装置2a〜2nの運転指令を出しているものである。
この発明の実施の形態1によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。 オゾン発生装置の内部構成を示す概略図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明及び従来技術におけるオゾン発生装置の運転状態の経時変化を示すためのタイムチャートである。 オゾン発生装置におけるエネルギー密度と発生オゾン濃度の関係を表すグラフである。 オゾン発生装置を冷却するための冷却水の温度と消費電力量の関係を表すグラフである。 この発明の実施の形態2によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態3によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4による制御方法を示すフローチャートである。 オゾン発生装置の出力側に流量制御手段を設けた従来のオゾン処理システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態7によるオゾン処理システムを示すブロック構成図である。
符号の説明
2a,2b オゾン発生装置、4 オゾン処理設備、
11a,11b 原料ガス発生装置。

Claims (7)

  1. 酸素を含む原料ガスからオゾンを発生させる複数のオゾン発生装置と、このオゾン発生装置により生成されたオゾンを使用することにより、被処理水を浄化するオゾン処理設備と、上記オゾン発生装置に対するオゾン発生量指令値を作る制御装置とから構成されるオゾン処理システムにおいて、上記制御装置は、運転する上記オゾン発生装置の最少オゾン発生量の合計値が上記オゾン発生量指令値より小さくなる最大の台数の上記オゾン発生装置が運転されるように指令を出すことを特徴とするオゾン処理システム。
  2. 上記制御装置は発生オゾン濃度が一定になるよう制御することを特徴とする請求項1記載のオゾン処理システム。
  3. 上記制御装置は酸素を含む原料ガスの流量が一定になるよう制御することを特徴とする請求項1記載のオゾン処理システム。
  4. 複数台の原料ガス発生装置から送出される酸素を含む原料ガスから複数台の上記オゾン発生装置がオゾンを生成するものであって、上記制御装置は上記原料ガス発生装置における消費電力と上記オゾン発生装置における消費電力との和が最少になるように上記原料ガス発生装置の運転台数を決定することを特徴とする請求項1記載のオゾン処理システム。
  5. 上記制御装置は上記各オゾン発生装置が発生するオゾン発生量が、当該オゾン発生装置の最少オゾン発生量以下にならないように制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のオゾン処理システム。
  6. 上記オゾン発生装置が予備機である場合、台数制御にこの予備機も含めることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のオゾン処理システム。
  7. 上記各オゾン発生装置に流入する酸素を含む原料ガスの流量を1つの制御システムにより制御することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のオゾン処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010254524A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Panasonic Electric Works Co Ltd オゾン発生装置

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JP2010254524A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Panasonic Electric Works Co Ltd オゾン発生装置

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