JP2008298877A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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和善 伊藤
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Abstract

【課題】定着部材の周速度が一定となる定着装置及び画像形成装置を得る。
【解決手段】ROM74に、経過時間と定着ベルト102の表面温度で定められたデータテーブルが記憶されている。スイッチ82がONとなると、駆動モータ88が回転を開始し、励磁コイル122に通電される。このとき、定着ベルト102の表面温度Tが測定される。定着ベルト102の表面温度Tが、設定温度TLに到達している場合、経過時間tが計測される。CPU72が、RAM76から経過時間tと表面温度Tを読み出し、データテーブルと照合して、加圧ロール104の回転速度Vpを決定する。このように、熱膨張等によって加圧ロール104の外径が変化していても、外径の変化分を見込んだ回転速度で加圧ロール104が回転制御されるので、従動回転する定着ベルト102の周速度が一定となる。
【選択図】図9

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いて画像形成を行うプリンタや複写機等の画像形成装置において、記録用紙上に転写されたトナー像を、ハロゲンヒータ等の熱源を備えた定着ロール又は定着ベルトと加圧ロールとで形成されるニップ部に通して、熱と圧力の作用でトナーを溶融して定着する定着装置が利用されている。
このような定着装置では、定着ロール(定着ベルト)又は加圧ロールが加熱によって熱膨張して、外径が変化し、所定の回転数で回転させると周速度が速くなる場合がある。
ここで、定着ロール又は定着ベルトの周速度を所定の速度にする速度制御手段を有する定着装置が提案されている。
速度制御手段を有する定着装置の第1例として、定着フィルムの端部にバーコードのパターンを形成して、定着フィルムが回転する間このパターンを検知し、定着フィルムの回転周期が所望の値となるように、加圧ローラに接続されたモータの回転速度を調整するものがある(例えば、特許文献1参照)。
速度制御手段を有する定着装置の第2例として、無端円筒状で端部にマーキングされたフィルムと、フィルムを内側から加熱する加熱体と、フィルム介して加熱体に圧接され回転駆動される加圧部材と、を有し、前回の定着時における被加熱材がニップ部を通過するときのフィルムの速度を検知しておき、この速度に基づいて、次回の定着時の加圧部材の回転速度を変更するものがある(例えば、特許文献2参照)。
速度制御手段を有する定着装置の第3例として、定着フィルムに反射材を設け、反射型センサで定着フィルムの回転速度を検知して、加圧ローラの駆動速度を制御するものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−189599号公報 特開2000−315027号公報 特開2002−311744号公報
本発明は、定着部材の周速度が一定となる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る定着装置は、両端部が回転可能に支持された定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記定着部材と離間配置され両端部が回転可能に支持された加圧部材と、前記加圧部材を前記定着部材の表面に接触させる移動手段と、前記加圧部材を回転駆動させる駆動手段と、定着動作の開始時又は終了時の情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記情報を読み出し、前記情報に基づいて前記加圧部材の回転速度を決定し、該回転速度に基づいて前記駆動手段を駆動して、前記加圧部材の回転速度を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明の請求項2に係る定着装置は、前記定着部材の表面温度を検知する温度検知手段と、定着動作の開始から設定温度に到達するまでの温度上昇時間を計測する時間計測手段と、を有し、前記記憶手段が、定着動作の開始時の前記定着部材の開始温度を記憶し、前記移動手段が、前記定着部材の表面温度が前記設定温度まで上昇したとき、前記加圧部材を前記定着部材の表面に接触させ、前記制御手段が、前記開始温度及び前記温度上昇時間に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴としている。
本発明の請求項3に係る定着装置は、前記定着部材の外周面に設けられた被検知部と、 前記被検知部がある領域に前記光を照射する発光部と、前記被検知部がある領域で反射された前記光を受光する受光部とを有し、前記受光部で受光された光量の変動に基づいて、前記定着部材の回転速度を検知する検知手段と、を有し、前記制御手段が、被定着媒体の2枚目以降の定着時には、前記検知手段で検知される前記定着部材の回転速度に基づいて、前記加圧部材の回転速度を制御することを特徴としている。
本発明の請求項4に係る定着装置は、前記記憶手段は、前回の定着動作の終了時間を記憶し、前記制御手段が、前記終了時間と定着動作開始時間の差である経過時間に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴としている。
本発明の請求項5に係る定着装置は、前記記憶手段は、前回の定着動作の開始から終了までの被定着媒体の定着処理枚数を記憶し、前記制御手段が、前記経過時間及び前記定着処理枚数に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴としている。
本発明の請求項6に係る定着装置は、定着動作に消費された消費電力を計測する電力計測手段を有し、前記記憶手段が、前記電力計測手段で計測された前回の定着動作に消費された消費電力を記憶して、前記制御手段が、前記経過時間及び前回の定着動作の消費電力に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴としている。
本発明の請求項7に係る定着装置は、前記加圧部材の回転速度を検知する速度検知手段を有し、前記記憶手段が、前記速度検知手段で検知された前回の定着動作終了時の前記加圧部材の回転速度を記憶し、前記制御手段が、前記経過時間及び前回の定着動作時の前記加圧部材の回転速度に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴としている。
本発明の請求項8に係る定着装置は、前記駆動手段が、前記定着部材と前記加圧部材が接触する前に、前記定着部材を回転駆動する駆動力伝達手段を有することを特徴としている。
本発明の請求項9に係る画像形成装置は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置と、露光光を出射する露光部と、前記露光部の前記露光光で形成された潜像を現像剤で顕在化して現像剤像を形成する現像部と、前記現像部で顕在化された前記現像剤像を記録媒体上に転写する転写部と、前記転写部で前記現像剤像が転写された記録媒体を前記定着装置に搬送する搬送部と、を備えたことを特徴としている。
請求項1の発明は、定着部材の周速度を一定とすることができる。
請求項2の発明は、定着部材の周速度をさらに一定とすることができる。
請求項3の発明は、被定着媒体を定着部材と加圧部材の間に連続通過させた場合でも、定着部材の周速度を一定とすることができる。
請求項4の発明は、定着動作が終了して、冷却状態になっている場合に定着装置を立ち上げても定着部材の周速度を一定にできる。
請求項5の発明は、定着動作終了時の定着部材の予測温度に応じた制御を行うことによって定着部材の周速度を一定にできる。
請求項6の発明は、被定着媒体の種類に依存しない定着動作終了時の定着部材の予測温度に応じた制御を行うことによって定着部材の周速度を一定にできる。
請求項7の発明は、定着動作終了時の定着部材の予測温度を用いた制御をすることをしないでも定着部材の周速度を一定にできる。
請求項8の発明は、定着部材を均等に温めることができる。
請求項9の発明は、現像剤を記録媒体に定着する場合に、紙しわや画像乱れが起こりにくい。
本発明の定着装置及び画像形成装置の第1実施形態を図面に基づき説明する。
図1には、画像形成装置としてのプリンタ10が示されている。
プリンタ10において、プリンタ10の本体を構成する筐体12内に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び ブラック(K)の各トナーに対応した光ビームを出射する光走査装置14Y、14M、14C、14Kが固定されている。また、光走査装置14Kに隣接する位置に、プリンタ10の各部の動作を制御する制御部70が設けられている。
光走査装置14Y、14M、14C、14Kは、光源から出射された光ビームを図示しない回転多面鏡(ポリゴンミラー)で走査するとともに、反射ミラー等の複数の光学部品で反射して、各トナーに対応した光ビーム16Y、16M、16C、16Kを出射するようになっている。
光ビーム16Y、16M、16C、16Kは、それぞれ対応する各感光体18Y、18M、18C、18Kに導かれる。各感光体18Y、18M、18C、18Kは、図示しないモータ及びギアからなる駆動手段によって、矢印A方向に回転するようになっている。
感光体18Y、18M、18C、18Kの回転方向上流側には、感光体18Y、18M、18C、18Kの表面を帯電する帯電器20Y、20M、20C、20Kが設けられている。
また、感光体18Y、18M、18C、18Kの回転方向下流側には、Y、M、C、Kの各トナーをそれぞれ感光体18Y、18M、18C、18K上に現像する現像器22Y、22M、22C、22Kが設けられている。
感光体18Y、18M、18C、18Kの回転方向で、現像器22Y、22M、22C、22Kの下流側には、現像されたトナー像が一次転写される中間転写ベルト28が配置されている。
中間転写ベルト28は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度に構成されている。
感光体18Y、18M、18C、18Kと中間転写ベルト28が対向する位置で中間転写ベルト28の内側には、感光体18Y、18M、18C、18K上に形成された各色トナー像を中間転写ベルト28に転写する一次転写ロール24Y、24M、24C、24Kが配置されている。この一次転写ロール24Y、24M、24C、24Kによって、感光体18Y、18M、18C、18Kから中間転写ベルト28に一次転写を行う一次転写部25が構成されている。
一次転写ロール24Y、24M、24C、24Kは、図示しないシャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とを有している。シャフトは、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、カーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5〜108.5Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。
一次転写ロール24Y、24M、24C、24Kは、中間転写ベルト28を挟んで各感光体18Y、18M、18C、18Kに圧接されている。一次転写ロール24Y、24M、24C、24Kには、図示しない電圧印加手段によって各トナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体18Y、18M、18C、18K上のトナー像が中間転写ベルト28に順次、静電吸引され、中間転写ベルト28上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
さらに、感光体18Y、18M、18C、18Kの回転方向下流側には、感光体18Y、18M、18C、18K上の残留トナーが除去されるクリーナ26Y、26M、26C、26Kが設けられている。
中間転写ベルト28の内側には、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト28を移動させる駆動ロール30と、各感光体18Y、18M、18C、18Kの配列方向に沿って略直線状に延び、中間転写ベルト28を支持する支持ロール32が設けられている。これにより、中間転写ベルト28は、矢印B方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。
また、中間転写ベルト28の内側には、中間転写ベルト28に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト28の蛇行を防止するテンションロール34が設けられている。
中間転写ベルト28の移動方向下流側には、定着ベルト28上のトナー像を記録用紙P上に転写する二次転写部42が設けられている。
二次転写部42は、中間転写ベルト28のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール38と、バックアップロール36とによって構成されている。
二次転写ロール38は、図示しないシャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、カーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が1×107.5Ωcm以上1×108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
また、二次転写ロール38は、中間転写ベルト28を挟んでバックアップロール36に圧接配置されている。ここで、二次転写ロール38は、接地されるとともにバックアップロール36との間に二次転写バイアスが印加され、2次転写部42に搬送される記録用紙P上にトナー像を二次転写するようになっている。
バックアップロール36は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。
また、バックアップロール36は、中間転写ベルト28の裏面側に配置されて二次転写ロール38の対向電極を形成しており、バックアップロール36と接触配置された金属製の給電ロール40を介して二次転写バイアスが安定的に印加されるようになっている。
中間転写ベルト28の移動方向における二次転写部42の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト28上の残留トナーや紙粉を除去する中間転写ベルトクリーナ46が、中間転写ベルト28に対して接離自在に設けられている。中間転写ベルトクリーナ46における中間転写ベルト28の内側には、クリーニングバックアップロール44が設けられている。
一方、イエロートナーに対応する一次転写ロール24Yの上流側には、各トナーに対応した画像形成のタイミングを合わせるための基準となる信号を発生するホームポジションセンサ48が設けられている。
ホームポジションセンサ48は、中間転写ベルト28の裏側に設けられた所定のマークを検知して基準信号を発生するようになっている。この基準信号に基づいて、前述の制御部70がプリンタ10の各部を動作させ、画像形成を開始するようになっている。
また、ブラックトナーに対応する一次転写ロール24Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が設けられている。
一方、プリンタ10の下方側には、記録用紙Pを収納する用紙トレイ50が設けられている。用紙トレイ50の一方端には、記録用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール52が設けられている。
ピックアップロール52の上方には、図示しないモータ及びギアからなる駆動手段で回転駆動され、ピックアップロール52によって送出された記録用紙Pを、前述の二次転写部42に搬送する複数の搬送ロール54、56が設けられている。
記録用紙Pの搬送方向における搬送ロール56の下流側には、記録用紙Pを二次転写部42へ送り込む搬送シュート58が設けられている。
二次転写部42における記録用紙Pの送出方向には、トナー像の二次転写が終了した記録用紙Pを定着装置100へ搬送する搬送ベルト60が設けられている。搬送ベルト60は、張架ロール57、59によって張架され、図示しないモータ及びギアからなる駆動手段で移動可能に設けられている。
定着装置100の入口側には、記録用紙Pを定着装置100に案内するガイド62が設けられている。また、定着装置100の出口側には、プリンタ10の筐体12に固定された用紙集積トレイ64が設けられている。
ここで、プリンタ10の画像形成について説明する。
まず、図示しない画像読取装置やパーソナルコンピュータ等から出力される画像データが、図示しない画像処理装置によって所定の画像処理を施される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、光走査装置14Y、14M、14C、14Kに出力される。
光走査装置14Y、14M、14C、14Kは、入力された色材階調データに応じて、光ビーム16Y、16M、16C、16Kを各々の感光体18Y、18M、18C、18Kに照射する。
感光体18Y、18M、18C、18Kは、予め帯電器20Y、20M、20C、20Kによって表面が帯電されており、光ビーム16Y、16M、16C、16Kによって表面が露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器22Y、22M、22C、22Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
続いて、感光体18Y、18M、18C、18K上に形成されたトナー像は、一次転写部25において中間転写ベルト28上に転写される。この転写は、一次転写ロール24Y、24M、24C、24Kにより中間転写ベルト28に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト28の表面に順次重ね合わせることで行われる。
続いて、トナー像が転写された中間転写ベルト28は、二次転写部42に搬送される。
一方、トナー像が二次転写部42に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール52が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの記録用紙Pが送出される。
ピックアップロール52により送出された記録用紙Pは、搬送ロール54、56により搬送され、搬送シュート58を経て二次転写部42に到達する。この二次転写部42に到達する前に記録用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト28の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、記録用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせが行われる。
二次転写部42では、中間転写ベルト28を介して、二次転写ロール38がバックアップロール36に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された記録用紙Pは、中間転写ベルト28と二次転写ロール38との間に挟み込まれる。
また、このとき、給電ロール40からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加され、二次転写ロール38とバックアップロール36との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト28上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール38とバックアップロール36とによって押圧され、記録用紙P上に一括して静電転写される。
続いて、トナー像が静電転写された記録用紙Pは、二次転写ロール38によって中間転写ベルト28から剥離された状態でそのまま搬送され、搬送ベルト60へと搬送される。
搬送ベルト60では、定着装置100における最適な搬送速度に合わせて、記録用紙Pを定着装置100まで搬送する。定着装置100に搬送された記録用紙P上の未定着トナー像は、定着装置100によって記録用紙P上に定着される。
定着画像が形成された記録用紙Pは、用紙集積トレイ64に排出され集積される。
一方、記録用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト28上に残った残留トナーは、中間転写ベルト28の回転移動にともなって中間転写ベルトクリーナ46まで搬送され、中間転写ベルト28上から除去される。
このようにして、プリンタ10の画像形成が行われる。
次に、定着装置100について説明する。
図2に示すように、定着装置100は、耐熱樹脂等で形成された筐体106の内部に、無端状の周面を有する定着ベルト102と、定着ベルト102の外周面に圧接され定着ベルト102を従動回転させる加圧ロール104が配置された構成となっている。
定着ベルト102の内側には、定着ベルト102を介して加圧ロール104に圧接される押圧部材108と、押圧部材108等を支持する支持部材110が設けられている。
定着ベルト102の外側には、磁界を発生して定着ベルト102を長手方向に亘って電磁誘導加熱する電磁誘導加熱部118が設けられている。
また、定着ベルト102の周面形状に倣って形成され、電磁誘導加熱部118で発生する磁界を強めるフェライト部材112が、定着ベルト102の内側で所定の間隙となるように配置されている。このフェライト部材112によって、磁界が強まり、定着ベルト102への加熱効率が高まる。
一方、記録用紙Pの排出側で定着ベルト102の近傍には、定着ベルト102に記録用紙Pが巻きつくのを防ぐ分離爪128が設けられている。
定着ベルト102は、図3aに示すように、内周側から順に、耐熱性の高いシート状部材からなる基層102aと、導電層102bと、弾性層102cと、外周面となる表面離型層102dとが積層されて構成されている。また、各層の間には接着のためのプライマー層等が設けられる場合がある。
基層102aとしては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂等のフレキシブルで機械的強度に優れ、耐熱性を有する材料が好適に用いられる。厚さは、10〜150μm、好ましくは厚さ30〜100μmが適している。厚さが10μmより小さい場合には定着ベルト61としての強度が得られず、厚さが150μmより大きい場合には、フレキシブル性が損なわれ、また熱容量が大きくなって温度立ち上がり時間が長くなるからである。本実施の形態では、厚さ80μmのポリイミド樹脂からなるシート状部材を使用している。
導電層102bは、電磁誘導加熱部118が誘起する磁界により誘導発熱する発熱層であり、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、クロム等の金属層を1〜80μm程度の厚さで形成したものが用いられる。また、導電層102bの材質および厚さは、電磁誘導による渦電流によって充分な発熱が得られる固有抵抗値を実現するように適宜選択される。本実施の形態では、厚さ10μm程度の銅を使用している。
弾性層102cは、厚さが10〜500μm、好ましくは50〜300μmであって、耐熱性、熱伝導性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。本実施の形態では、ゴム硬度15°(JIS−A:JIS−K A型試験機)、厚さ200μmのシリコーンゴムを使用している。
ところで、カラー画像形成を行う場合、特に写真画像等の印刷時には、記録用紙P上で大きな面積領域に亘ってベタ画像が形成されることが多い。そのため、記録用紙Pやトナー像の凹凸に定着ベルト102の表面が追従できない場合には、トナー像に加熱ムラが発生して、伝熱量が多い部分と少ない部分とで定着画像に光沢ムラが発生する。すなわち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。
このような現象は、弾性層102cの厚さが10μmより小さい場合に生じ易い。そこで、弾性層102cの厚さは、10μm以上、より好ましくは50μm以上に設定するのが好ましい。一方、弾性層102cが500μmより大きい場合には、弾性層102cの熱抵抗が大きくなり、定着装置100のクイックスタート性能が低下する。そこで、弾性層102cの厚さは、500μm以下、より好ましくは300μm以下に設定するのが好ましい。
また、弾性層102cのゴム硬度としては、高すぎると記録用紙Pやトナー像の凹凸に追従しきれず定着画像に光沢ムラが発生し易い。そこで、弾性層102cのゴム硬度としては50゜(JIS−A:JIS−K A型試験機)以下、より好ましくは35゜以下が適している。
さらに、弾性層102cの熱伝導率λに関しては、λは6×10−4以上2×10−3以下[cal/cm・sec・deg ]が適している。熱伝導率λが6×10−4[cal/cm・sec・deg ]よりも小さい場合には熱抵抗が大きく、定着ベルト102の表層(表面離型層102d)における温度上昇が遅くなる。
一方、熱伝導率λが2×10−3[cal/cm・sec・deg ]よりも大きい場合には、硬度が過度に高くなったり、圧縮永久歪みが悪化する。そのため、熱伝導率λは6×10−4以上2×10−3以下[cal/cm・sec・deg ]、より好ましくは8×10−4以上1.5×10−3以下[cal/cm・sec・deg ]に設定するのが好ましい。
表面離型層102dは、記録用紙P上に転写された未定着トナー像と直接的に接触する層であるため、離型性および耐熱性に優れた材料を使用する必要がある。したがって、表面離型層102dを構成する材料としては、例えばテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等が好適に用いられる。
表面離型層102dの厚さは、5μm以上50μm以下が好ましい。表面離型層102dの厚さが5μmよりも小さい場合には、塗膜時に塗りムラが生じて離型性の悪い領域が形成されたり、耐久性が不足したりするといった問題が発生するからである。また、表面離型層102dの厚さが50μmを超える場合には、熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の材質で形成された表面離型層102dでは硬度が高くなりすぎ、弾性層102cが有する機能を低下させるからである。なお、本実施の形態では、厚さ30μmのPFAを使用している。
ここで、表面離型層102dにおけるトナー離型性を向上するため、表面離型層102dにトナーオフセット防止のためのオイル(離型剤)を塗布するオイル塗布機構を定着ベルト102に当接させて配設することも可能である。特に、低軟化物質を含有しないトナーを用いた場合には効果的である。
なお、上記定着ベルト102に代えて、図3bに示すような定着ベルト202を用いても良い。定着ベルト202は、耐熱性樹脂層202a,202cが2層に分けて形成され、これらの間に導電層202bが形成されている。そして、その表面に弾性層202d及び表面離型層202eが積層されたものである。
この定着ベルト202では、導電層202bである金属層を薄く形成しても、繰り返し曲げ変形を受けることによる劣化を抑制することができる。なお、耐熱性樹脂層202a,202cは耐熱性樹脂に限定されるものではない。
一方、図2に示すように、加圧ロール104は、芯材(コア)としての金属製の円筒状部材104aと、円筒状部材104aの表面に積層されシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等の耐熱性を有する弾性層104bと、最外表面の表面離型層104cとで構成されている。
押圧部材108は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性材料や、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)や液晶ポリマー(LCP)等の耐熱性樹脂等で形成されている。また、押圧部材108は、定着ベルト102の幅方向において、記録用紙Pが通過する領域(通紙領域)よりもやや広い領域に亘って配設され、この押圧部材108の長手方向の略全長に亘って加圧ロール104が押圧されるように構成されている。
また、押圧部材108と定着ベルト102との接触面は、加圧ロール104の外表面形状に倣って、凹状曲面で形成されている。このため、定着ベルト102を介して加圧ロール104との間で充分に広いニップ幅を形成することができる。
さらに、押圧部材108と定着ベルト102との間には、定着ニップ部Nにおける押圧部材108と定着ベルト102との摺動性を向上するため、摺動性に優れ、耐摩耗性が高いポリイミドフィルムやフッ素樹脂を含浸させたガラス繊維シート等からなる摺動シート108aが配設されている。
また、定着ベルト102の内周面には潤滑剤が塗布されている。潤滑剤としては、アミノ変性シリコーンオイルやジメチルシリコーンオイル等が用いられる。これにより、定着ベルト102と押圧部材108との間の摩擦抵抗が小さくなり、定着ベルト102が円滑に回転可能となっている。
支持部材110は、定着ベルト102の幅方向に軸線を有する棒状部材である。支持部材110の加圧ロール104と対向する部分には、押圧部材108が取り付けられており、定着ベルト102を介して加圧ロール104から押圧部材63に作用する押圧力を支持部材110によって負担している。
支持部材110を構成する材質としては、加圧ロール104から押圧力を受けた際の撓み量が所定のレベル以下、好ましくは1mm以下となる程度の剛性を有するものが用いられる。
また、支持部材110の材質としては、前述の電磁誘導加熱部118による磁束の影響を受けにくいことが必要とされる。このため、支持部材110として、例えば、ガラス繊維入りPPS、フェノール、ポリイミド、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂、耐熱ガラス、固有抵抗が小さく誘導加熱の影響を受けにくいアルミニウム等の金属が用いられる。本実施形態では、支持部材110は、加圧ロール104からの押圧力方向に長軸を有する長方形の断面形状となるように形成されたアルミニウムで構成されている。
さらに、支持部材110の側面には、定着ベルト102の温度を検知するサーミスタ116が、バネ部材114を介して定着ベルト102の内周面に圧接されるように固定されている。
サーミスタ116は、定着ベルト102の長手方向中央部に配置されている。また、定着ベルト102の一方の端部には、他のサーミスタ(図示せず)が配置されている。さらに、支持部材110には、定着ベルト102に接触又は近接してサーモスイッチ(図示せず)も配設されている。
なお、温度検知手段としては、サーミスタ116等に代えて、又はサーミスタ70等に加えて、加圧ロール104の表面温度を検知するサーミスタを設けてもよい。
次に、電磁誘導加熱部118について述べる。
電磁誘導加熱部118は、図2に示すように、定着ベルト102の幅方向に沿って、定着ベルト102の外周面形状に倣った曲面を有する台座120と、台座120に支持された励磁コイル122と、この励磁コイル122に高周波電流を供給する励磁回路124とで主要部が構成されている。
台座120は、絶縁性および耐熱性を有する材料からなり、例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、液晶ポリマー樹脂等を用いることができる。
励磁コイル122としては、例えば、耐熱性の絶縁材料(例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等)によって相互に絶縁された直径φ0.1〜0.5mmの銅線材を複数本束ねたリッツ線を長円形状や楕円形状、長方形状等の閉ループ状に複数回(例えば、11ターン)巻いたものが用いられる。そして、励磁コイル122は、接着剤によって固められることでその形状を維持しながら台座120に固定されている。
また、励磁コイル122及びフェライト部材112と、定着ベルト102の導電層102bとの間の距離は、可能な限り近接させて設置することが磁束の吸収効率を高めるために好ましいことから、これらの距離は5mm以内、例えば、2.5mm程度に設定されている。
電磁誘導加熱部118では、励磁回路124から励磁コイル122に高周波電流が供給されると、励磁コイル122の周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。ここで、高周波電流の周波数は、例えば10kHz以上500kHz以下に設定されるが、本実施形態では20kHz以上100kHz以下に設定している。
励磁コイル122からの磁束が定着ベルト102の導電層102bを横切ると、導電層102bにはその磁界の変化を妨げるような磁界が発生し、それによって導電層102b内に渦電流が発生する。そして、導電層102bでは、渦電流(I)によって導電層102bの表皮抵抗(R)に比例したジュール熱(W=IR)が発生し、定着ベルト102は加熱される。
定着ベルト102の温度は、前述のサーミスタ116での計測値に基づいて、前述の制御部70(図1参照)が、励磁コイル122に供給する電力量または高周波電流の供給時間等を制御することにより、所定の温度に維持される。
次に、定着ベルト102及び加圧ロール104の駆動について説明する。
図4aは、定着ベルト102及び加圧ロール104の断面図である。なお、一部のギヤについては、説明の都合上、正面図として記載している。
図4aに示すように、定着ベルト102の内側に配置された支持部材110の軸方向両端部側には、定着ベルト102の蛇行を防止する走行ガイド138が配置されている。
走行ガイド138は、定着ベルト102の端部に挿入され定着ベルト102を内側から支持するエンドキャップ132と、エンドキャップ132と一体的に構成されエンドキャップ132よりも定着ベルト102の軸方向外側に配置される駆動ギア134と、支持部材110と一体的に構成されエンドキャップ132及び駆動ギア134を回転可能に保持するシャフト136とを有している。
一方、加圧ロール104の一方の端部(駆動ギア134と同じ側の端部)には、加圧ロール104を駆動するための駆動ギア137が、円筒状部材104aに外挿され、図示しないEリング等により固定されている。
図4bは、定着ベルト102及び加圧ロール104を駆動する各ギアの噛合状態を示している。
図4a及び図4bに示すように、定着装置100には、定着ベルト102又は定着ロール104を回転駆動する駆動モータ88が設けられている。
駆動モータ88は、駆動モータ88のシャフト(図示せず)に嵌合され固定されたモータギア141を有している。
モータギア141には、スライドギア139が噛合している。スライドギア139は、ソレノイド及びコイルバネ等の付勢手段によって構成され、矢印A又は矢印B方向にスライド可能に設けられたスライド機構89のシャフト(図示せず)に固定されている。
定着ベルト102の駆動ギア134には、駆動モータ88の駆動力を駆動ギア134へ伝達させる中間ギア140が噛合している。
中間ギア140は、シャフト143を中心として回転可能に設けられており、シャフト143は、前述の筐体106(図2参照)に固定されている。
ここで、スライド機構89が作動し、スライドギア139が矢印B方向にスライドすると、スライドギア139と中間ギア140が噛合して、駆動モータ88の駆動力が定着ベルト102の駆動ギア134へ伝達される。
また、モータギア141と噛み合ったままスライドギア139が矢印A方向にスライドすると、スライドギア139Aと加圧ロール104の駆動ギア137が噛合して、駆動モータ88の駆動力が駆動ギア137へ伝達される。
このようにして、スライド機構89により、モータ88の駆動力の伝達先が切り替え可能となっている。
次に、定着ベルト102への加圧ロール104の接触について説明する。
図4cは、定着ベルト102へ加圧ロール104を接触又は離間させるリトラクト機構90を示したものである。なお、説明の都合上、各ギアの図示は省略している。
図4cに示すように、リトラクト機構90は、モータ154と、モータ154によって回転駆動されるシャフト152と、シャフト152に締まり嵌め等により固定されたカム150と、筐体106(図2参照)に固定されたシャフト148と、シャフト48を中心として回転移動可能に設けられたアーム部材144と、で構成されている
アーム部材144のシャフト148と反対側には、ベアリング146が嵌合されており、ベアリング146に加圧ロール104の円筒状部材104aが挿通され、加圧ロール104が回転可能に支持されている。
ここで、モータ154がカム150を矢印R1方向へ回転して、カム150の先端部が略鉛直方向に向けられたとき、アーム部材144は矢印UP方向へ移動し、略水平方向に配置される。これにより、定着ベルト102に加圧ロール104が圧接される。
また、モータ154がカム150を矢印R2方向へ回転して、カム150の先端部が左斜め上方に向けられたとき、アーム部材144は矢印DOWN方向へ移動し、定着ベルト102から加圧ロール104が離間配置される。
このようにして、リトラクト機構90によって、定着ベルト102への加圧ロール104の接離が行われる。
なお、加圧ロール104は、定着ベルト102を介して総荷重294N(30kgf)となるように押圧部材108に付勢される。
次に、プリンタ10の制御部70について説明する。
図5に示すように、制御部70は、プリンタ10の各種制御を行う中央処理ユニット(CPU)72と、各種制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部(ROM)74と、前述のサーミスタ116で測定された温度測定データ又はその他の測定データを一時的に記憶し、又は消去するデータ記憶部(RAM)76と、所定のクロックで動作するタイマ78とを有している。
中央処理ユニット72は、各種信号の入出力が行われる入出力インターフェース80に接続されており、この入出力インターフェース80を介して、定着ベルト速度センサ126、スイッチ82、ユーザーインターフェース(UI)84、サーミスタ116、駆動モータ88、リトラクト機構90、励磁回路124、及びスライド機構89に接続されている。なお、スイッチ82は、プリンタ10(図1参照)の電源をON/OFFするためのスイッチであり、ユーザーインターフェース84は、画像形成等の実行をユーザーが直接指示するための入力パネル等で構成されている。
ここで、定着ベルト速度センサ126、スイッチ82、ユーザーインターフェース84、及びサーミスタ116から入出力インターフェース80を介してCPU72に信号が入力されるようになっている。
一方、CPUからの制御信号は、入出力インターフェース80を介して、駆動モータ88、リトラクト機構90、励磁回路124、及びスライド機構89に出力されるようになっている。
ROM74には、予め、図9のグラフに示すような定着動作の開始時(前述のスイッチ82がONとなった時)から、リトラクト機構90の動作時(定着ベルト102と加圧ロール104が接触した時)までの経過時間と、定着ベルト102の表面温度との関係に基づいて定められた、加圧ロール104の回転速度のデータテーブル(選択表)が記憶されている。
データテーブルにおける加圧ロール104の回転速度は、熱膨張等による加圧ロール104の外径の変化分を見込んだ回転速度となっている。
ROM74内の選択表を、表1に示す。
Figure 2008298877


また、ROM74内には、リトラクト機構90を動作させるときの定着ベルト102の設定温度(TL)、記録用紙P上にトナーTを溶融定着させるための定着温度TS、
経過時間の最大設定値(tL)、定着ベルト102の所定の回転速度(Vh)が記憶されている。
次に、定着ベルト102の速度検知について説明する。
図2及び図6に示すように、定着ベルト102の外周面から所定距離離間して、フォトセンサからなる定着ベルト速度センサ126が対向配置されている。
定着ベルト速度センサ126は、図6bに示すように、定着ベルト速度センサ126の本体を構成する筐体121の内部に、光を出射する出射部123と、被検知対象物で反射された反射光(RL)を受光して電気信号に変換する受光部125とを備えている。
定着ベルト速度センサ126には、電源線127と信号線129が接続されている。ここで、図示しない電源から電源線127を介して電力供給されることで、出射部123から光を出射するようになっている。
また、信号線129の他端は、前述の入出力インターフェース80(図5参照)を介してCPU72(図5参照)に接続されており、受光部125で受光される光の光量に基づいて生成された電気信号(パルス信号)が、信号線129を通ってCPU72に送られるようになっている。
図6aに示すように、定着ベルト102は、長手方向において、記録用紙P(矢印C方向に進行)が通過する通紙領域(L2)と、記録用紙Pが通過しない非通紙領域(L1、L3)を有している。ここで、定着ベルト102の非通紙領域L3に、アルミ箔からなり矩形状のマーク材130が設けられている。
図6bに示すように、マーク材130は、予め定着ベルト102の製造過程において、弾性層102Cと表面離型層102dの間に埋め込まれている。マーク材130の厚さは、6μmとしている。
なお、定着ベルト102の表面離型層102dは、前述の定着ベルト速度センサ126の出射部123から出射された光を透過可能に構成されており、表面離型層102dに入射した光は、マーク材130表面で反射され、反射光RLとなって受光部125で受光される。
また、図6aに示すように、前述の定着ベルト速度センサ126の取り付け位置は、マーク材130が移動する移動領域(L4)と対向する位置となっている。
ここで、定着ベルト102が矢印X方向に回転移動すると、マーク材130も矢印X方向に移動する。
マーク材130が定着ベルト速度センサ126と対向する位置に来た場合、マーク材130で光が反射されるため、定着ベルト速度センサ126からHI信号が出力される。一方、マーク材130が定着ベルト速度センサ126と対向する位置に無い場合、定着ベルト102表面で光が乱反射されるなどして、定着ベルト速度センサ126に反射光RLがほとんど入射しないので、定着ベルト速度センサ126からLO信号が出力される。
これにより、HI信号及びLO信号からなるパルス信号が生成される。
ここで、定着ベルト102の周速度Vは、定着ベルト102の外周長を、パルス信号の周期で除することにより得られる。
次に、定着装置100の定着動作について説明する。
図2及び図4に示すように、前述の画像形成工程においてトナー像が画像形成開始されるのと略同時に、駆動モータ88(図5参照)及び電磁誘導加熱部118に電力が供給され、定着ベルト102が回転する。この時点では、加圧ロール104はリトラクト機構90によって定着ベルト102から離間している。
続いて、定着ベルト102が電磁誘導加熱部118と対向する加熱領域を通過することで、定着ベルト102の導電層102bに渦電流が誘導され、定着ベルト102は発熱する。
続いて、所定のタイミングで、リトラクト機構90によって加圧ロール104が定着ベルト102に圧接される。なお、定着ベルト102及び加圧ロール104の回転の主動、従動については、スライド機構89により切り替えられる。
本実施形態では、定着ベルト102と加圧ロール104の接触前は、定着ベルト102のみを回転させるようになっている。また、定着ベルト102と加圧ロール104の接触後は、加圧ロール104を主動として、定着ベルト102を従動回転させるようになっている。
続いて、サーミスタ116で温度検知してフィードバック制御することで、定着ベルト102が所定の温度に加熱される。この状態で、未定着トナー像を担持した記録用紙Pが、定着ベルト102と加圧ロール104の間の定着ニップ部Nに送り込まれる。
定着ニップ部N内では、トナー像が加熱及び加圧され、記録用紙P上に定着される。
続いて、記録用紙Pは、定着ニップ部Nの出口における定着ベルト102の曲率の変化によって定着ベルト102から剥離され、用紙集積トレイ64に搬送される。
次に、本発明の第1実施形態の作用について説明する。
図7は、定着装置100における定着動作の処理フローを示したものである。
ここでは、連続して複数枚の記録用紙に定着を行う場合について説明する。
まず、1枚目の記録用紙の定着について説明する。
図1、図2、図5、図7、及び図9に示すように、予め、制御部70のROM74に、定着動作の開始時(前述のスイッチ82がONとなった時)から、リトラクト機構90の動作時(定着ベルト102と加圧ロール104が接触した時)までの経過時間と、定着ベルト102の表面温度との関係に基づいて定められたデータテーブル(表1参照)が記憶されている(S100)。
プリンタ10のスイッチ82がONとなると、制御部70が駆動モータ88を駆動制御して駆動モータ88が回転を開始する。スライドギア139は、駆動ギア134側にあるので、定着ベルト102のみが回転する。また、制御部70が励磁回路124を駆動し、励磁コイル122に通電される(S101)。
このとき、タイマ78が経過時間の計測を開始し(S102)、サーミスタ116によって定着ベルト102の表面温度Tが測定される(S103)。測定された表面温度Tは、RAM76に記憶される。
定着ベルト102は、回転によって、周方向に均一に加熱される。
続いて、定着ベルト102の表面温度Tが、ROM74に記憶された設定温度TLに到達しているか否かを判定する(S104)
ここで、定着ベルト102の表面温度Tが、設定温度TLに到達していない場合、設定温度TLに到達するまで、前述の励磁コイル122への通電が継続して行われる。
定着ベルト102の表面温度Tが、設定温度TLに到達している場合、定着動作の開始時から設定温度TLに到達するまでの経過時間tが算出される(S105)。算出された経過時間tは、RAM76に記憶される。
続いて、制御部70により、リトラクト機構90及びスライド機構89が作動し、定着ベルト102に加圧ロール104が圧接される(S106)。定着ベルト102は、加圧ロール104が主動で回転するため、従動回転する。
続いて、CPU72が、RAM76から経過時間tと表面温度Tを読み出し、ROM74に記憶されたデータテーブル(表1)と照合して、加圧ロール104の回転速度Vpを決定する(S107)。
加圧ロール104の回転速度Vpは、例えば、経過時間tと表面温度Tの関係が、グラフA(図9参照)の状態であり、経過時間がt1で、表面温度がT1であったとすると、表1と照合して、V9が選択される。
制御部70は、決定された回転速度V9に基づいて、駆動モータ88を駆動し、加圧ロール104が回転速度V9で回転する。
続いて、定着ベルト102の表面温度Tが、定着温度TSに到達したか否かについて判定される(S108)。
ここで、表面温度Tが定着温度TSに到達していた場合は、記録用紙Pが定着装置100内に進入して、定着が行われる(S109)。なお、このときの定着ベルト102の表面温度Tは、図9に示したグラフAのピークP3となっている。
図1、図2、図5、図7、及び図9に示すように、表面温度Tが定着温度TSに到達していない場合は、定着温度TSに到達するまで、前述の励磁コイル122への通電が継続して行われる。
このように、記録用紙Pへの定着開始時までに、熱膨張等によって加圧ロール104の外径が変化していても、外径の変化分を見込んだ回転速度で加圧ロール104が回転制御されるので、従動回転する定着ベルト102の周速度が一定となる。また、加圧ロール104の温度を検知しなくてもよい。
次に、2枚目以降の記録用紙の定着について説明する。
図4、図5、及び図8に示すように、まず、定着ベルト速度センサ126で、定着ベルト102の回転速度が検知される(S201)。
続いて、定着ベルト102の回転速度Vが、所定の回転速度Vhとなっているか否かについて判定される(S202)。
ここで、回転速度Vが、ほぼVhと等しい所定の範囲にある場合は、加圧ロール104の回転速度はそのままとなっている。
一方、回転速度Vが所定の範囲にない場合は、回転速度の差異(V−Vh)に基づいて、制御部70が駆動モータ88を制御して、加圧ロール104の回転速度を変更する(S203)。
続いて、記録用紙に定着が行われる(S204)。
以上説明したように、定着1枚目は、加圧ロール104の回転速度を選択することにより、定着ベルト102の回転速度を検知してフィードバックする処理時間が不要となり、短時間で定着ベルト102の周速度が一定となる。
また、定着ベルト102の周速度が一定となって記録用紙の搬送速度が一定となるので、二次転写部42と定着装置100との間で記録用紙の搬送速度差が生じにくくなり、定着時に、紙しわや画像乱れが起こりにくい。
また、定着2枚目以降は、定着ベルト102の回転速度に基づいて制御されるため、定着ベルト102の周速度が一定となる。
次に、本発明の定着装置及び画像形成装置の第2実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図10に示すように、定着装置160は、記録用紙Pの排出側に、排出される用紙の有無を検知する用紙検知センサ162を有している。
用紙検知センサ162は、反射型のフォトセンサであり、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向で、且つ発光面及び受光面が記録用紙Pに向けられて配置されている。
記録用紙Pが通過していない場合は、受光面で受光される光量がほとんど無い。記録用紙Pが通過している場合は、受光面で受光される光量が増加する。この受光量の差異に基づいて、記録用紙Pの通過が検知される。
また、用紙検知センサ162は、入出力インターフェース80を介して、制御部70に接続されている。
制御部70では、用紙検知センサ162から受光量に応じた電気信号を受け取り、図示しないカウンタによって、定着装置160から排出される記録用紙Pの枚数をカウントするようになっている。カウントされた記録用紙Pの枚数が、定着処理枚数Mとなる。
ここで、前回の定着動作の終了時間から今回の定着動作の開始時間までの経過時間が短いほど、加圧ロール104は高温状態を維持しており、外径が大きくなる。また、前回の定着動作の終了時間から定着動作開始時間までの経過時間が長いほど、加圧ロール104は温度低下しており、外径が小さくなる。
さらに、記録用紙Pの定着処理枚数Mが多いほど、加圧ロール104は高温状態を維持し、定着処理枚数Mが少ないほど、温度低下しやすくなる。これにより、加圧ロール104の熱膨張状態が変化する。
この関係を利用して、予め、前回の定着動作の終了時間から今回の定着動作開始時間までの経過時間及び前回の定着時の定着処理枚数Mと、加圧ロール104の回転速度との対応表を作成しておく。
制御部70のROM74には、予め、前回の定着動作の終了時から今回の定着動作の開始時までの経過時間と、前回の定着枚数Mとの関係に基づいて定められた、加圧ロール104の回転速度のデータテーブル(選択表)が記憶されている。
ROM74内の選択表を、表2に示す。
Figure 2008298877


また、RAM76には、前回の定着処理枚数Mが記憶されている。
データテーブルにおける加圧ロール104の回転速度は、熱膨張等による加圧ロール104の外径の変化分を見込んだ回転速度となっている。
次に、本発明の第2実施形態の作用について説明する。
定着装置160の定着動作が開始されるとともに、制御部70において、前回の定着終了時間から今回の定着開始時間までの経過時間が算出される。算出された経過時間は、RAM76に記憶される。
続いて、定着ベルト102に加圧ロール104が接触した後、制御部70が、RAM76に記憶された経過時間と、前回の定着処理枚数に基づいて、ROM74に記憶された加圧ロール104の回転速度の対応表から加圧ロール104の回転速度を決定する。
これにより、加圧ロール104の回転速度を一定とできるので、簡易な構成で定着ベルト102の周速度を一定にできる。
次に、本発明の定着装置及び画像形成装置の第3実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図11に示すように、定着装置170は、定着装置170の主電源である電源172と、電源172から定着装置170各部へ給電する給電基板176を有している。
また、電源172と給電基板176の間には、予め抵抗値Rが既知の抵抗の両端の電圧値Vを測定することで電流値Iを測定し、電圧値Vに電流値Iを乗じ、又は電流値Iの2乗に抵抗値Rを乗じて、消費電力Pを測定する電力計測部174が設けられている。
また、電力計測部174は、入出力インターフェース80を介して、制御部70に接続されている。
制御部70では、電力計測部174から消費電力Pに応じた電気信号を受け取るようになっている。
ここで、定着動作に消費される消費電力Pは、定着装置170が冷えている時には、記録用紙P上の現像剤の定着動作以外にも、記録用紙に熱量が奪われたり、加圧ロール104等、定着装置170内の部材を温めるのに消費されるため、多くなる。
一方、定着装置170が温まっている時には、記録用紙上の現像剤の定着と、記録用紙が奪っていく熱量に電力が消費されるため、少ない電力消費で済む。
即ち、消費した電力によって定着装置170の温まり度合いが判断でき、加圧ロール104の温まり度合いから、加圧ロール104の熱膨張の度合いが判断できる。
この関係を利用して、予め、前回の定着動作の終了時間から今回の定着動作開始時間までの経過時間及び前回の消費電力Pと、加圧ロール104の回転速度との対応表を作成しておく。
制御部70のROM74には、予め、定着動作の終了時から定着動作の開始時までの経過時間と、前回の消費電力Pとの関係に基づいて定められた、加圧ロール104の回転速度のデータテーブル(選択表)が記憶されている。
ROM74内の選択表を、表3に示す。
Figure 2008298877


また、RAM76には、前回の消費電力Pが記憶されている。
データテーブルにおける加圧ロール104の回転速度は、熱膨張等による加圧ロール104の外径の変化分を見込んだ回転速度となっている。
次に、本発明の第3実施形態の作用について説明する。
定着装置170の定着動作が開始されるとともに、制御部70において、前回の定着終了時間から今回の定着開始時間までの経過時間が計測される。計測された経過時間は、RAM76に記憶される。
続いて、定着ベルト102に加圧ロール104が接触した後、制御部70が、RAM76に記憶された経過時間と、前回の消費電力Pに基づいて、ROM74に記憶された加圧ロール104の回転速度の対応表から加圧ロール104の回転速度を決定する。
これにより、加圧ロール104の回転速度を一定とできるので、簡易な構成で定着ベルト102の周速度を一定にできる。
次に、本発明の定着装置及び画像形成装置の第4実施形態を図面に基づき説明する。
なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部品には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図12に示すように、定着装置180は、加圧ロール104の表面の軸方向端部に接着等により固定されたアルミ箔等からなる反射部材184と、反射型のフォトセンサで構成され、反射部材184からの反射光量に基づいて加圧ロール104の回転速度を検知する加圧ロール速度センサ182と、を有している。
また、加圧ロール速度センサ182は、入出力インターフェース80を介して、制御部70に接続されている。
制御部70では、加圧ロール速度センサ182で検知された反射光量に応じた電気信号を受け取るようになっている。
ここで、定着動作終了時から定着動作開始時までの経過時間の長短によって、加圧ロール104の冷却状態は異なり、加圧ロール104の外径が異なる。
また、前回の定着動作時の加圧ロール104の回転速度は、その時点における加圧ロール104の外径を見込んだ最適な速度となっている。
この関係を利用して、予め、前回の定着動作の終了時間から今回の定着動作開始時間までの経過時間及び前回の加圧ロール104の回転速度Vと、加圧ロール104の回転速度との対応表を作成しておく。
制御部70のROM74には、予め、定着動作の終了時から定着動作の開始時までの経過時間と、前回の加圧ロール104の回転速度Vとの関係に基づいて定められた、加圧ロール104の回転速度のデータテーブル(選択表)が記憶されている。
ROM74内の選択表を、表4に示す。
Figure 2008298877


また、RAM76には、前回の加圧ロール104の回転速度Vが記憶されている。
データテーブルにおける加圧ロール104の回転速度は、熱膨張等による加圧ロール104の外径の変化分を見込んだ回転速度となっている。
次に、本発明の第4実施形態の作用について説明する。
定着装置170の定着動作が開始されるとともに、制御部70において、前回の定着終了時間から今回の定着開始時間までの経過時間が計測される。計測された経過時間は、RAM76に記憶される。
続いて、定着ベルト102に加圧ロール104が接触した後、制御部70が、RAM76に記憶された経過時間と、前回の加圧ロール104の回転速度Vに基づいて、ROM74に記憶された加圧ロール104の回転速度Vの対応表から加圧ロール104の回転速度Vを決定する。
これにより、加圧ロール104の回転速度を一定とできるので、簡易な構成で定着ベルト102の周速度を一定にできる。
一方、定着動作の終了時には、加圧ロール速度センサ182によって加圧ロール104の回転速度Vが計測され、RAM76に記憶される。記憶された加圧ロール104の回転速度Vは、次回の定着時に使用される。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
プリンタ10は、固体の現像剤を用いる乾式の電子写真方式だけでなく、液体現像剤を用いるものであってもよい。
定着装置100は、電磁誘導加熱部118を用いて定着ベルト102を電磁誘導加熱するものであったが、例えば、定着ニップ部N近傍の定着ベルト102の内側に、加熱手段あるいは熱供給部材としてのセラミックヒータを設け、定着ベルト102を局所加熱することにより、定着ベルト102を急速加熱するものであってもよい。
サーミスタ116の代わりに、非接触タイプの温度検知センサを用いてもよく、さらに、温度検知センサは、定着ベルト102の内側に配置してもよい。
定着ベルト102と加圧ロール104の駆動の主従の切り換えは、スライド機構89以外に、クラッチを用いたギア列により行うものであってもよい。
用紙検知センサ162は、反射型だけでなく、透過型のセンサを用いてもよい。
本発明の第1実施形態に係るプリンタの全体図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る定着ベルトの断面図である。 (a)本発明の第1実施形態に係る定着ベルトの端部断面図である。(b)本発明の第1実施形態に係る定着装置のギア列の模式図である。(c)本発明の第1実施形態に係るリトラクト機構の模式図である。 本発明の第1実施形態に係る制御部の模式図である。 (a)本発明の第1実施形態に係る定着ベルト速度センサの配置を示した模式図である。(b)本発明の第1実施形態に係る定着ベルト速度センサの光検知状態を示した模式図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置の制御方法を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る定着装置の制御方法を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る経過時間と定着ベルト表面温度の関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る定着装置の模式図である。 本発明の第3実施形態に係る定着装置の模式図である。 本発明の第4実施形態に係る定着装置の模式図である。
符号の説明
10 プリンタ(画像形成装置)
14Y 光走査装置(露光部)
22Y 現像器(現像部)
42 二次転写部(転写部)
60 搬送ベルト(搬送部)
70 制御部(制御手段)
76 RAM(記憶手段)
78 タイマ(時間計測手段)
88 駆動モータ(駆動手段)
90 リトラクト機構(移動手段)
100 定着装置(定着装置)
102 定着ベルト(定着部材)
104 加圧ロール(加圧部材)
116 サーミスタ(温度検知手段)
122 励磁コイル(加熱手段)
123 出射部(発光部)
124 励磁回路(加熱手段)
125 受光部(受光部)
126 定着ベルト速度センサ(検知手段)
130 マーク材(被検知部)
174 電力計測部(電力計測手段)
182 加圧ロール速度センサ(速度検知手段)
P 記録用紙(記録媒体)

Claims (9)

  1. 両端部が回転可能に支持された定着部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱手段と、
    前記定着部材と離間配置され両端部が回転可能に支持された加圧部材と、
    前記加圧部材を前記定着部材の表面に接触させる移動手段と、
    前記加圧部材を回転駆動させる駆動手段と、
    定着動作の開始時又は終了時の情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記情報を読み出し、前記情報に基づいて前記加圧部材の回転速度を決定し、該回転速度に基づいて前記駆動手段を駆動して、前記加圧部材の回転速度を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着部材の表面温度を検知する温度検知手段と、
    定着動作の開始から設定温度に到達するまでの温度上昇時間を計測する時間計測手段と、を有し、
    前記記憶手段が、定着動作の開始時の前記定着部材の開始温度を記憶し、
    前記移動手段が、前記定着部材の表面温度が前記設定温度まで上昇したとき、前記加圧部材を前記定着部材の表面に接触させ、
    前記制御手段が、前記開始温度及び前記温度上昇時間に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着部材の外周面に設けられた被検知部と、
    前記被検知部がある領域に前記光を照射する発光部と、前記被検知部がある領域で反射された前記光を受光する受光部とを有し、前記受光部で受光された光量の変動に基づいて、前記定着部材の回転速度を検知する検知手段と、
    を有し、
    前記制御手段が、被定着媒体の2枚目以降の定着時には、前記検知手段で検知される前記定着部材の回転速度に基づいて、前記加圧部材の回転速度を制御することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記記憶手段は、前回の定着動作の終了時間を記憶し、
    前記制御手段が、前記終了時間と定着動作開始時間の差である経過時間に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記記憶手段は、前回の定着動作の開始から終了までの被定着媒体の定着処理枚数を記憶し、
    前記制御手段が、前記経過時間及び前記定着処理枚数に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 定着動作に消費された消費電力を計測する電力計測手段を有し、
    前記記憶手段が、前記電力計測手段で計測された前回の定着動作に消費された消費電力を記憶して、
    前記制御手段が、前記経過時間及び前回の定着動作の消費電力に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  7. 前記加圧部材の回転速度を検知する速度検知手段を有し、
    前記記憶手段が、前記速度検知手段で検知された前回の定着動作終了時の前記加圧部材の回転速度を記憶し、
    前記制御手段が、前記経過時間及び前回の定着動作時の前記加圧部材の回転速度に基づいて、前記加圧部材の回転速度を決定することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  8. 前記駆動手段が、前記定着部材と前記加圧部材が接触する前に、前記定着部材を回転駆動する駆動力伝達手段を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置と、
    露光光を出射する露光部と、
    前記露光部の前記露光光で形成された潜像を現像剤で顕在化して現像剤像を形成する現像部と、
    前記現像部で顕在化された前記現像剤像を記録媒体上に転写する転写部と、
    前記転写部で前記現像剤像が転写された記録媒体を前記定着装置に搬送する搬送部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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