JP2008296945A - 二重殻タンク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二重殻タンク10は、スチールタンクよりなる内殻80と、内殻80の外周を覆うように形成されたFRP製の樹脂タンクよりなる外殻90とを有する二重構造になっている。液面検知センサ150のセンサ部154は、液面の変化に応じた静電容量を検知する静電容量式センサであり、漏洩検知筒60に注入された液中に挿入されている。液面検知センサ150は、二重殻タンク10の施工時に設定された液面高さを基準値として、漏洩検知筒60内の液面が上昇または降下すると、その変位量に応じた静電容量値を検知信号として出力部156から出力する。漏洩検知筒60内の液面上昇が検知された場合は、内殻80から燃料が洩れていると判定することが可能になり、漏洩検知筒60内の液面降下が検知された場合は、液体160が地中に流出したものと判定することが可能になる。
【選択図】図2
Description
二重殻タンクは、特許文献1にみられるように、円筒形状の鋼板を溶接で接合してなるスチールタンク(内殻)の外周にFRP製の樹脂タンク(外殻)を設けた二重殻構造になっており、周囲からの土圧に耐える強度と地下水による腐食に耐える構造が採用されている。
前記内殻の外側に設けられる樹脂製の外殻と、前記内殻の頂部を除き前記内殻の外周と前記外殻との間に設けられた漏洩検知空間と、下端が前記内殻の底部を貫通して前記検知空間に連通され、上端が前記内殻の頂部より外部に突出された検知筒と、該検知筒内及び前記漏洩検知空間に注入された漏洩検知用液と、前記検知筒に設けられ、前記漏洩検知用液の液面位置を検知する漏洩検知センサと、からなることにより課題を解決するものである。
本発明は、前記内殻の頂部の外周との間に前記漏洩検知空間に連通された連通路を形成する連通路形成部材と、前記連通路に連通され、前記内殻の頂部より上方に突出し、前記漏洩検知用液を注入する際に前記漏洩検知空間の空気を排出するための排出口と、を備えたことにより課題を解決するものである。
本発明は、前記漏洩検知センサが、前記漏洩検知用液の液面位置が上昇した場合に外部から地下水が前記漏洩検知空間に流入したことを検知し、前記漏洩検知用液の液面位置が降下した場合に前記漏洩検知用液が外部に流出したことを検知可能に設けられたことにより課題を解決するものである。
本発明は、少なくとも前記内殻の最大許容液面高さ位置まで内面が前記液体に対して非溶解の素材によりコーティングされた耐食層を有することにより課題を解決するものである。
図4は図2及び図3に示すA部を拡大して示す縦断面図である。図4に示されるように、内殻80の頂部120には、漏洩検知空間110が形成されておらず、最大許容液面高さ位置Hmaxよりも下方となる内殻80と外殻90との間に空間確保部材100が介在している。そして、漏洩検知空間110の上端では、内殻80の外周に外殻90の縁部92が直接固着されているので、漏洩検知空間110に注入された液体がそれ以上上方に移動しないようになっている。さらに、外殻90の縁部92の表面及び内殻80の頂部120の表面には、FRP等の樹脂材130がコーティングされているので、例えば、雨水などが漏洩検知空間110に侵入できないように内殻80の頂部120と外殻90の縁部92との間がシールされている。
図5は図3に示すB部を拡大して示す縦断面図である。図5に示されるように、漏洩検知筒60の下端62は、多孔質部材140に当接している。この多孔質部材140は、漏洩検知筒60の異物が漏洩検知空間110に侵入することを防止するフィルタとして機能しており、漏洩検知空間110が異物で詰まらないようにしている。さらに、多孔質部材140は、漏洩検知筒60の下端62と外殻90の内周面との間隔を設定するスペーサとしても機能している。
ここで、接続部70の構成について説明する。図7は接続部70を拡大して示す縦断面図である。図7に示されるように、接続部70は、内殻80の頂部170を覆うように形成された連通路形成部材180と、内殻80の頂部170と連通路形成部材180との間に形成された空気排出空間190と、下端が空気排出空間190に連通された排出管200と、排出管200の上端を閉止する閉止栓210とを有する。
また、空気排出空間190は、外殻90の頂部170を覆うように形成された円弧形状の空間であり、その両端が連通路形成部材180の下方で漏洩検知空間110に連通している。そして、空気排出空間190は、漏洩検知空間110に液体160を注入する際に漏洩検知空間110に残存する空気を外部に排出するための排出通路を構成している。
まず、マンホール250を介して接続部70の排出管200から閉止栓210を外し、代りに負圧発生装置300の吸引管310を排出管200の上端に接続する。
50 漏洩検知部
60 漏洩検知筒
70 接続部
80 内殻
82 耐食層
90 外殻
100 空間確保部材
110 漏洩検知空間
120,170 頂部
140 多孔質部材
150 液面検知センサ
154 センサ部
156 出力部
160 液体
180 連通路形成部材
190 空気排出空間
200 排出管
210 閉止栓
300 負圧発生装置
310 吸引管
Claims (4)
- 液体を貯蔵するスチール製の内殻と、
前記内殻の外側に設けられる樹脂製の外殻と、
前記内殻の頂部を除き前記内殻の外周と前記外殻との間に設けられた漏洩検知空間と、
下端が前記内殻の底部を貫通して前記検知空間に連通され、上端が前記内殻の頂部より外部に突出された検知筒と、
該検知筒内及び前記漏洩検知空間に注入された漏洩検知用液と、
前記検知筒に設けられ、前記漏洩検知用液の液面位置を検知する漏洩検知センサと、
からなることを特徴とする二重殻タンク。 - 前記内殻の頂部の外周との間に前記漏洩検知空間に連通された連通路を形成する連通路形成部材と、
前記連通路に連通され、前記内殻の頂部より上方に突出し、前記漏洩検知用液を注入する際に前記漏洩検知空間の空気を排出するための排出口と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の二重殻タンク。 - 前記漏洩検知センサは、前記漏洩検知用液の液面位置が上昇した場合に外部から地下水が前記漏洩検知空間に流入したことを検知し、前記漏洩検知用液の液面位置が降下した場合に前記漏洩検知用液が外部に流出したことを検知可能に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の二重殻タンク。
- 前記内殻は、少なくとも前記内殻の最大許容液面高さ位置まで内面が前記液体に対して非溶解の素材によりコーティングされた耐食層を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の二重殻タンク。
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