JP2008296920A - プラスチックボトル容器およびプラスチックボトル容器のくびれ部 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラスチックボトル容器1は、四方に4つの胴面2aを有する胴部2と、胴部2上方に設けられた口部3と、胴部2下方に設けられた底部4とを有している。このプラスチックボトル容器1の胴部2中央の全周に、親指と人差し指との間の股部を密着させることができるように幅広に形成されたくびれ部5が設けられている。くびれ部5は各胴面2a間に対応する位置に4つの角部5aを有しており、この4つの角部5aは、それぞれがプラスチックボトル容器1内方へ屈曲するとともに上下方向に延びる2つの弧状の稜線5bに囲まれた曲面5cからなっている。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図9を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態を示す正面図である。また、図3は、本発明の第1の実施の形態を示す側面図であり、図4は、図2のA−A線断面図である。さらに、図5(a)は梁構造(後述)を有しないプラスチックボトル容器を把持した際におけるくびれ部の変形を示す断面図であり、図5(b)は梁構造を有するプラスチックボトル容器を把持した際におけるくびれ部の変形を示す断面図であり、図6は第1把持部の拡大正面図である。また図7は、くびれ部を示す拡大斜視図であり、図8は第1把持部を示す断面図であり、図9(a)(b)は、本発明の比較例を示す正面図である。
本実施の形態において、例えば右手でプラスチックボトル容器1を持ち上げる場合、一方の側面5C側からくびれ部5を把持する。この際右手の親指を、正面5A側に設けられたくびれ部5の第1把持部6に引っ掛け、右手の人差し指および中指を、背面5B側に設けられたくびれ部5の第1把持部6に引っ掛ける。
まず図5(a)に示すように、梁構造を有しないくびれ部5の周方向からプラスチックボトル容器1を把持する力Fが加わった場合、くびれ部5は図5(a)の仮想線のように変形する(符号50)。一方、図5(b)に示すように、梁構造を有するくびれ部5に対して同様な力Fが加わると、図5(b)の仮想線のようにくびれ部5が変形する(符号51)。ここで図5(b)のように、くびれ部5が梁構造を有する場合、くびれ部5の断面は各稜線5bにより変形の自由度が制限される。このため、くびれ部5の曲げ剛性が増大され、梁構造を有するくびれ部5の変形量はくびれ部5に梁構造を有しない場合と比べて少なくなる。したがって、プラスチックボトル容器1を把持する際のグリップ性が安定する。なお、梁構造を有するくびれ部5の曲げ剛性が増大することは、一般に多角筒の曲げ剛性が円筒の曲げ剛性よりも大きくなることからも説明できる。
次に、本発明の具体的実施例を説明する。まず、図1乃至図8に示すプラスチックボトル容器1を作製した。この場合、プラスチックボトル容器1の重量は45gであり、垂直荷重強度は622Nであった。またくびれ部5の幅L(図7参照)は55mmであった。
次に、本発明の比較例1として、図9(a)に示す従来のプラスチックボトル容器30を準備した。図9(a)に示すプラスチックボトル容器30は、容量が2リットルのものであり、その全体重量は45g、垂直荷重強度は384Nであった。またプラスチックボトル容器30のくびれ部31の幅は10mmであった。
次に、本発明の比較例2として、図9(b)に示す従来のプラスチックボトル容器40を準備した。図9(b)に示すプラスチックボトル容器40は、容量が2リットルのものであり、その全体重量は48g、垂直荷重強度は218Nであった。またプラスチックボトル容器40のくびれ部41の幅は7mmであった。
次に、これら3つのプラスチックボトル容器を用いて複数の成人男女(20代〜50代)に実際に水を注いでもらい、このうち最も注ぎやすい(安定感がある)容器1つを回答してもらった。
次に、本発明によるプラスチックボトル容器の第2の実施の形態について図10を参照して説明する。
ここで、図10は、本発明の第2の実施の形態を示す側面図である。図10に示す第2の実施の形態は、くびれ部5の側面5Cに突起部7を設ける代わりにくびれ部5の側面5Cに第2把持部11を設けた点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と同一である。図10において、図1乃至図9に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
2 胴部
2a 胴面
3 口部
4 底部
5 くびれ部
5A 正面
5B 背面
5C 側面
5a 角部
5b 稜線
5c 曲面
6 第1把持部
7 突起部
8 リブ構造
9 減圧吸収凹部
10 減圧吸収凹部
11 第2把持部
20 胴上部
20A 正面
20B 背面
20a 稜線
21 胴下部
21A 正面
21B 背面
60 天辺
61 端部
62 楕円弧状曲線
63 底面
64 ひさし
65 辺
66 曲面部
Claims (24)
- 四方に4つの胴面を有する胴部と、胴部上方に設けられた口部と、胴部下方に設けられた底部とを有するプラスチックボトル容器において、
胴部中央の全周に、親指と人差し指との間の股部を密着させることができるように幅広に形成されたくびれ部を設け、
くびれ部は各胴面間に対応する位置に4つの角部を有し、この4つの角部は、それぞれがプラスチックボトル容器内方へ屈曲するとともに上下方向に延びる2つの弧状の稜線に囲まれた曲面からなることを特徴とするプラスチックボトル容器。 - 各角部の弧状の稜線の曲率半径が、35mm乃至50mmであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル容器。
- くびれ部の高さ方向の幅が、15mm乃至70mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチックボトル容器。
- くびれ部の正面および背面に、プラスチックボトル容器内方に窪むとともに親指と人差し指または中指とに対応する第1把持部を各々設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラスチックボトル容器。
- 第1把持部は、
水平な天辺と、天辺の両端部に接続された横長の楕円弧状曲線とにより囲まれた底面と、
底面の天辺において底面と連接され、底面に対して傾斜する台形状のひさしと、
ひさしの左右辺においてひさしと連接されるとともに、底面の楕円弧状曲線において底面と連接され、左右方向より中央縦方向の幅が広い擂鉢状の曲面部と、からなることを特徴とする請求項4に記載のプラスチックボトル容器。 - 第1把持部の底面の面積は3.5cm2乃至5.0cm2であり、第1把持部の体積は8cm3乃至13cm3であることを特徴とする請求項5に記載のプラスチックボトル容器。
- 第1把持部の底面と台形状のひさしとのなす角が、90°乃至130°となることを特徴とする請求項5または6に記載のプラスチックボトル容器。
- くびれ部の両側面に、プラスチックボトル容器の内方に窪むとともに親指と人差し指との間の股部に対応する第2把持部を各々設けたことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のプラスチックボトル容器。
- 第2把持部は、側面側から見て横長の楕円形状からなることを特徴とする請求項8に記載のプラスチックボトル容器。
- くびれ部の両側面に、プラスチックボトル容器の内方または外方に突出する縦長の突起部を各々設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプラスチックボトル容器。
- 胴部は、くびれ部上方に設けられた胴上部と、くびれ部下方に設けられた胴下部とを有し、
胴上部および胴下部には、それぞれ全周に形成された蛇腹状のリブ構造を有することを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル容器。 - 胴部は、くびれ部上方に設けられた胴上部を有し、
胴上部の四方の面のうち少なくとも対向する二つの面に、プラスチックボトル容器の内方に窪む減圧吸収凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル容器。 - 胴部は、くびれ部下方に設けられた胴下部を有し、
胴下部の四方の面のうち少なくとも対向する二つの面に、プラスチックボトル容器の内方に窪む減圧吸収凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル容器。 - くびれ部の重量が、プラスチックボトル容器の全体重量の15%乃至22%となることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル容器。
- プラスチックボトル容器に設けられ、容器胴部中央の全周に、親指と人差し指との間の股部を密着させることができるように幅広に形成されたプラスチックボトル容器のくびれ部において、
容器の各胴面間に対応する位置に4つの角部を有し、この4つの角部は、それぞれがプラスチックボトル容器内方へ屈曲するとともに上下方向に延びる2つの弧状の稜線に囲まれた曲面からなることを特徴とするくびれ部。 - 各角部の弧状の稜線の曲率半径が、35mm乃至50mmであることを特徴とする請求項15に記載のくびれ部。
- 高さ方向の幅が、15mm乃至70mmであることを特徴とする請求項15または16に記載のくびれ部。
- 正面および背面に、プラスチックボトル容器内方に窪むとともに親指と人差し指または中指とに対応する第1把持部を各々設けたことを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載のくびれ部。
- 第1把持部は、
水平な天辺と、天辺の両端部に接続された横長の楕円弧状曲線とにより囲まれた底面と、
底面の天辺において底面と連接され、底面に対して傾斜する台形状のひさしと、
ひさしの左右辺においてひさしと連接されるとともに、底面の楕円弧状曲線において底面と連接され、左右方向より中央縦方向の幅が広い擂鉢状の曲面部と、からなることを特徴とする請求項18に記載のくびれ部。 - 第1把持部の底面の面積は3.5cm2乃至5.0cm2であり、第1把持部の体積は8cm3乃至13cm3であることを特徴とする請求項19に記載のくびれ部。
- 第1把持部の底面と台形状のひさしとのなす角が、90°乃至130°となることを特徴とする請求項19または20に記載のくびれ部。
- 両側面に、プラスチックボトル容器の内方に窪むとともに親指と人差し指との間の股部に対応する第2把持部を各々設けたことを特徴とする請求項18乃至21のいずれかに記載のくびれ部。
- 第2把持部は、側面側から見て横長の楕円形状からなることを特徴とする請求項22に記載のくびれ部。
- 両側面に、プラスチックボトル容器の内方または外方に突出する縦長の突起部を各々設けたことを特徴とする請求項15乃至21のいずれかに記載のくびれ部。
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