JP2008295207A - リング磁石、モータ及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

リング磁石、モータ及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コギングトルク及びトルクリップルの低減を図ることができるリング磁石、モータ及び電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】リング磁石20に、N極に着磁された第1の磁極領域21とS極に着磁された第2の磁極領域22とを周方向に沿って交互に形成した。第1の磁極領域21において、両側の第2の磁極領域22との境界線23近傍には、S極に着磁された第1の逆磁極領域24及び第1の磁極領域21をリング磁石20の中心軸に沿った線上に設けた。また、第2の磁極領域22において、両側の第1の磁極領域21との境界線23近傍には、N極に着磁された第2の逆磁極領域25及び第2の磁極領域22をリング磁石20の中心線に沿った線上に設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、リング磁石、モータ及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
近年、車両用パワーステアリング装置として、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置(EPS)が広く採用されるようになっている。ところで、モータは、コギングトルク、或いは巻線コイルに生ずる誘起電圧波形の歪みに起因するトルクリップル等により、その出力トルクが変動する。また、EPSにおいては、このような出力トルクの変動がその操舵フィーリングに直接反映されることになる。このため、EPSに用いられるモータには、その操舵フィーリングを向上させるため、コギングトルクやトルクリップルを低減するための対策が数多く提案されている。
例えば、特許文献1には、着磁電流の波形を台形状にすることで周方向における磁束分布を略台形状にしたリング磁石を用い、コギングトルク及びトルクリップルを低減したモータが開示されている。さらに、特許文献1のリング磁石では、各磁極をリング磁石の中心軸に対して傾斜させる、即ち軸方向にスキューさせることで、ロータとステータとの間での急激な磁束の変化を低減し、コギングトルク及びトルクリップルを低減している。
特開2004−242489号公報
ところで、コギングトルク及びトルクリップルを抑制するためには、図6の破線で示すようにリング磁石の周方向における磁束分布が正弦波状になるように着磁することが望ましい。しかしながら、磁束分布を制御することは困難であり、上記従来のリング磁石では、図6の実線で示すように磁束分布を台形状にするにとどまっていた。そのため、特に極性が反転する磁極の境界近傍において、依然としてコギングトルク及びトルクリップルによるモータの出力トルクの変動を抑止しきれず、EPSの低速操舵時の操舵フィーリングを向上させることができないという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、コギングトルク及びトルクリップルの低減を図ることができるリング磁石、モータ及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、第1の極性に着磁された第1の磁極領域と、前記第1の極性とは逆極性の第2の極性に着磁された第2の磁極領域とが周方向に沿って交互に複数設けられた円筒状のリング磁石であって、前記第1の磁極領域において、前記第2の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第2の極性に着磁された第1の逆磁極領域及び前記第1の磁極領域が、前記リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられ、前記第2の磁極領域において、前記第1の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第1の極性に着磁された第2の逆磁極領域及び前記第2の磁極領域が、前記リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、第1の磁極領域における第2の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、第2の極性に着磁された第1の逆磁極領域及び第1の磁極領域が、リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられている、即ち第1の磁極領域の軸方向に沿った領域の一部が第1の逆磁極領域となるように設けられている。同様に、第2の磁極領域における第1の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、第1の極性に着磁された第2の逆磁極領域及び第2の磁極領域が、リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられている、即ち第2の磁極領域の軸方向に沿った領域の一部が第2の逆磁極領域となるように設けられている。そして、第1の磁極領域に設けられた第1の逆磁極領域の範囲において第1の磁極領域と逆方向の磁束が発生し、第2磁極領域に設けられた第2の逆磁極領域の範囲において第2の磁極領域と逆方向の磁束が発生する。このため、リング磁石の磁束を軸方向に沿って積分すると、第1及び第2の逆磁極領域から発生する磁束により、第1及び第2の逆磁極領域が設けられた周方向位置において、該積分値の絶対値が減少する。つまり、軸方向における第1及び第2の磁極領域内に占める第1及び第2の逆磁極領域の割合を変更することで、リング磁石20の軸方向に沿った磁束の積分値が制御される。従って、境界近傍において、軸方向における第1及び第2の磁極領域内に占める第1及び第2の逆磁極領域の割合を好適な値にすることで、リング磁石により形成される界磁磁束が擬似的に正弦波状に近づけられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリング磁石において、前記第1の逆磁極領域及び前記第2の逆磁極領域は、前記リング磁石の中心軸に対して傾斜するように設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、リング磁石の中心軸に対して傾斜する、即ち軸方向にスキューされた第1の逆磁極領域によって、第1の磁極領域における第2の磁極領域との境界近傍に第2の極性に着磁された第1の逆磁極領域及び第1の磁極領域が、リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられている。同様に、軸方向にスキューされた第2の逆磁極領域によって、第2の磁極領域における第1の磁極領域との境界近傍に第1の極性に着磁された第2の逆磁極領域及び第2の磁極領域が、リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられている。そのため、スキュー角や第1及び第2の逆磁極領域の幅(周方向長さ)を好適な値にすることで、リング磁石により形成される界磁磁束が擬似的に正弦波状に近づく。従って、単純な形状の着磁ヨークによって第1及び第2の逆磁極領域を着磁することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のリング磁石において、前記第1の磁極領域及び前記第2の磁極領域は、前記リング磁石の中心軸に対して傾斜するように設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、第1の磁極領域及び第2の磁極領域は、軸方向にスキューされて設けられているため、第1及び第2の磁極領域のみによって形成される界磁磁束が正弦波状に近づけられる。そのため、小さな領域の第1及び第2の逆磁極領域であってもリング磁石により形成される界磁磁束が擬似的に、より正弦波状に近づく。
請求項4に記載の発明は、電機子コアに設けられる複数のティースのそれぞれに巻線コイルが巻回されてなる電機子と、第1の極性に着磁された第1の磁極領域と、前記第1の極性とは逆極性の第2の極性に着磁された第2の磁極領域とが周方向に沿って交互に複数設けられ、前記電機子と対向する界磁石を備えたモータであって、前記第1の磁極領域において、前記第2の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第2の極性に着磁された第1の逆磁極領域及び前記第1の磁極領域が、前記モータの中心軸に沿った線上に設けられ、前記第2の磁極領域において、前記第1の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第1の極性に着磁された第2の逆磁極領域及び前記第2の磁極領域が、前記モータの中心軸に沿った線上に設けられたことを要旨とする。
上記構成によれば、界磁石により形成される界磁磁束が正弦波状に近づくため、極性が反転する境界近傍において急激な磁束量の変化が抑制されてモータのコギングトルクが低減される。また、巻線コイルに生ずる誘起電圧波形も正弦波状になりトルクリップルが低減される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のモータにおいて、前記界磁石は、周方向に複数の磁極を有する円筒状のリング磁石であることを要旨とする。
上記構成によれば、界磁石に複数のセグメント磁石を用いる場合に比べ、組み付け時の作業工程及び作業時間が削減される。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載のモータにおいて、前記界磁石は、周方向に沿って配置された複数のセグメント磁石であることを要旨とする。
上記構成によれば、各セグメント磁石同士の間に空間があるため、第1及び第2の磁極領域のみによって形成される界磁磁束が正弦波状に近づけられる。そのため、軸方向における第1及び第2の磁極領域内に占める第1及び第2の逆磁極領域の割合を減少させても複数のセグメント磁石により形成される界磁磁束が擬似的に正弦波状に近づき、第1及び第2の逆磁極領域を小さくすることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のうちの何れか一項に記載のモータを備えた電動パワーステアリング装置であることを要旨とする。
上記構成によれば、モータのコギングトルク及びトルクリップルが低減されるため、電動パワーステアリング装置の低速操舵時の操作フィーリングが向上される。
本発明によれば、コギングトルク及びトルクリップルの低減を図ることが可能なリング磁石、モータ及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
以下、本発明を同軸ラックアシスト型の電動パワーステアリング装置に具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、EPS1のハウジング2は、略円筒形状に形成されている。ハウジング2内には、ステアリング操作により回転するピニオン軸3と、該ピニオン軸3に噛合されるとともに軸方向に沿って往復動可能に支持されたラック軸4と、該ラック軸4と同軸に配置されたモータ10とが設けられている。ラック軸4は、該ハウジング2の軸方向に沿って貫設されている。ピニオン軸3の一端は、ステアリングシャフト(図示略)等を介してステアリングホイール(図示略)に連結されている。そして、ステアリング操作に伴ってピニオン軸3が回転し、その回転がラック軸4の往復動に変換されることにより、操舵輪(図示略)の舵角が変更される。
次に、モータ10の構成について説明する。本実施形態では、モータ10には、回転子側に界磁用永久磁石が設けられた回転界磁型モータ(ブラシレスモータ)が用いられている。
図2に示すように、モータ10は、ハウジング2の内周面に固着されたステータ11と、中空筒状のモータシャフト12とを備えている。ステータ11の各ティース13には、インシュレータ14を介して巻線コイル15が巻回されている。モータシャフト12の外周面には、ステータ11と対向するように周方向に複数の磁極(本実施形態では、10極)を有する界磁石としてのリング磁石20が外嵌されている。そして、図1に示すように、モータシャフト12は、その両端近傍が軸受16a,16bに軸支されることにより回転可能にハウジング2に支持されている。巻線コイル15に供給される三相の交流電流によってモータシャフト12(リング磁石20)の周囲に回転磁界が形成される。そして、リング磁石20により形成される界磁磁束とステータ11の回転磁界との関係により、モータシャフト12が回転する。
EPS1は、ラック軸4の外周に形成されたねじ部17a、モータシャフト12の内周に形成されたナット部17b、及びこれらねじ部17a及びナット部17bの間に挿入された複数の鋼球17cにより構成されるボールねじ機構18を備えている。そして、このボールねじ機構18により、モータシャフト12の回転がラック軸4の往復動に変換されて操舵系にアシスト力が付与される。
次にリング磁石20について詳細に説明する。図3(a)にリング磁石20の外周面の展開図を示す。尚、便宜的にハッチングにより、リング磁石20の外周面に現れる極性を示し、同一のハッチングが付された領域においては同一の極性が現れているものとする。また、説明の便宜のため、N極とS極とが交互に4極設けられたリング磁石20について説明する。
リング磁石20には、第1の極性としてのN極に着磁された第1の磁極領域21と第2の極性としてのS極に着磁された第2の磁極領域22とが周方向に沿って交互に形成されている。第1の磁極領域21において、両側の第2の磁極領域22との境界線23近傍には、S極(第2の極性)に着磁された第1の逆磁極領域24及び第1の磁極領域21が、リング磁石20の中心軸に沿った線上に設けられている。即ち第1の磁極領域21の軸方向に沿った領域の一部が第1の逆磁極領域24になるように設けられている。また、第2の磁極領域22において、両側の第1の磁極領域21との境界線23近傍には、N極(第1の極性)に着磁された第2の逆磁極領域25及び第2の磁極領域22が、リング磁石20の中心軸に沿った線上に設けられている。即ち第2の磁極領域22の軸方向に沿った領域の一部が第2の逆磁極領域25になるように設けられている。
本実施形態では、リング磁石20には、第1の磁極領域21と第2の磁極領域22とがリング磁石20の中心軸に対して傾斜する、即ち軸方向にスキューして設けられている。そして、第1及び第2の逆磁極領域24,25は、第1及び第2の磁極領域21,22とは異なるスキュー角を有して同幅直線状に設けられている。
尚、本実施形態では、着磁を2度に分けて行うことによりリング磁石20を形成する。具体的には、1度目の着磁により、図3(b)に示すように第1及び第2の磁極領域21,22を軸方向にスキューさせて着磁する。その後、2度目の着磁により、図3(a)に示すように、第1及び第2の磁極領域21,22の境界線23近傍にそれぞれ第1及び第2の逆磁極領域24,25を軸方向にスキューさせて着磁することにより形成される。
このように着磁されたリング磁石20では、周方向に沿った磁束分布がリング磁石20の基端(図3(a)において下側)においては、図4(a)に示すように変化する。具体的には、第1の磁極領域21では、第2の磁極領域22との境界線23近傍にそれぞれ、第1の逆磁極領域24が設けられているため、各第1の逆磁極領域24の範囲において第1の磁極領域21と逆方向の磁束が発生する。同様に、第2の磁極領域22では、第1の磁極領域21との境界線23近傍にそれぞれ、第2の逆磁極領域25が設けられているため、各第2の逆磁極領域25の範囲において第2の磁極領域22と逆方向の磁束が発生する。
また、リング磁石20の先端(図3(b)において上側)においては、磁束分布が周方向に沿って図4(b)のように変化する。具体的には、リング磁石20の基端における磁束分布と同様に、第1の磁極領域21に設けられた第1の逆磁極領域24の範囲において、第1の磁極領域21と逆方向の磁束が発生する。また、第2の磁極領域22に設けられた第2の逆磁極領域25の範囲において、第2の磁極領域22と逆方向の磁束が発生する。
このため、リング磁石20の磁束を軸方向に沿って積分すると、境界線23近傍に設けられた第1及び第2の逆磁極領域24,25から発生する磁束により、第1及び第2の逆磁極領域24,25が設けられた周方向位置において、該積分値の絶対値が減少する。
そして、第1及び第2の逆磁極領域24,25は、第1及び第2の磁極領域21,22とは異なるスキュー角を有して同幅直線状に設けられることで、第1及び第2の磁極領域21,22の軸方向に沿った領域の一部が第1及び第2の逆磁極領域24,25となるように設けられている。つまり、スキュー角や第1及び第2の逆磁極領域24,25の幅(周方向長さ)を変更することで、軸方向における第1及び第2の磁極領域21,22内に占める第1及び第2の逆磁極領域24,25の割合が変更され、リング磁石20の軸方向に沿った磁束の積分値が制御される。従って、スキュー角や第1及び第2の逆磁極領域24,25の幅を好適な値にすることで、図6の実線で示す磁束分布から破線で示すような磁束分布、即ちリング磁石20により形成される界磁磁束が擬似的に正弦波状に近づけられる。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の作用・効果を奏する。
(1)リング磁石20に、N極に着磁された第1の磁極領域21とS極に着磁された第2の磁極領域22とを周方向に沿って交互に形成した。第1の磁極領域21において、両側の第2の磁極領域22との境界線23近傍には、S極に着磁された第1の逆磁極領域24及び第1の磁極領域21をリング磁石20の中心軸に沿った線上に設けた。また、第2の磁極領域22において、両側の第1の磁極領域21との境界線23近傍には、N極に着磁された第2の逆磁極領域25及び第2の磁極領域22をリング磁石20の中心線に沿った線上に設けた。そのため、第1の磁極領域21に設けられた第1の逆磁極領域24の範囲において第1の磁極領域21と逆方向の磁束が発生し、第2の磁極領域22に設けられた第2の逆磁極領域25の範囲において第2の磁極領域22と逆方向の磁束が発生する。そして、リング磁石20の磁束を軸方向に沿って積分すると、境界線23近傍に設けられた第1及び第2の逆磁極領域24,25から発生する磁束により、第1及び第2の逆磁極領域24,25が設けられた周方向位置において、該積分値の絶対値が減少される。つまり、軸方向における第1及び第2の磁極領域21,22内に占める第1及び第2の逆磁極領域24,25の割合を変更することで、リング磁石20の軸方向に沿った磁束の積分値を制御できる。従って、第1及び第2の磁極領域21,22内に占める第1及び第2の逆磁極領域24,25の割合を好適な値にすることで、図6の実線で示す磁束分布から破線で示すような磁束分布、即ちリング磁石20により形成される界磁磁束を擬似的に正弦波状に近づけることができる。
(2)軸方向にスキューされた第1の逆磁極領域24によって、第1の磁極領域21における第2の磁極領域22との境界線23近傍に第1の逆磁極領域24及び第1の磁極領域21が、リング磁石20の中心軸に沿った線上に設けられている。同様に、軸方向にスキューされた第2の逆磁極領域25によって、第2の磁極領域22における第1の磁極領域21との境界線23近傍に第2の逆磁極領域25及び第2の磁極領域22が、リング磁石20の中心軸に沿った線上に設けられている。そのため、スキュー角や第1及び第2の逆磁極領域24,25の幅(周方向長さ)を好適な値にすることで、リング磁石20により形成される界磁磁束が擬似的に正弦波状に近づく。従って、単純な形状の着磁ヨークによって第1及び第2の逆磁極領域を着磁することが可能となる。
(3)第1及び第2の磁極領域21,22が軸方向にスキューされて設けられているため、第1及び第2の磁極領域21,22のみによって形成される界磁磁束が正弦波状に近づく。そのため、小さな領域の第1及び第2の逆磁極領域24,25であってもリング磁石20により形成される界磁磁束が擬似的に、より正弦波状に近づき、第1及び第2の逆磁極領域24,25を小さくすることができる。
(4)リング磁石20により形成される界磁磁束が正弦波状に近づくため、極性が反転する境界線23近傍において急激な磁束量の変化が抑制されてモータ10のコギングトルクを低減できる。また、巻線コイル15に生ずる誘起電圧波形も正弦波状になりトルクリップルを低減できる。
(5)界磁石としてリング磁石20を用いたため、界磁石に複数のセグメント磁石を用いる場合に比べ、組み付け時の作業工程及び作業時間を削減できる。
(6)モータ10のコギングトルク及びトルクリップルが低減されるため、EPS1の低速操舵時の操作フィーリングを向上できる。
尚、本実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・本実施形態では、第1及び第2の磁極領域21,22を軸方向にスキューさせて設けたがこれに限らず、図5(a)に示すように、リング磁石30の第1及び第2の磁極領域31,32をリング磁石20の中心軸と平行に設けてもよい。即ち、第1の磁極領域31と第2の磁極領域32とが交互に等間隔に軸と平行に設けられたリング磁石30に、第1及び第2の逆磁極領域24,25を設けてもよい。また、第1及び第2の逆磁極領域24,25を同幅直線状に設けたが、これに限らず、例えばS字状等、曲線状にしてもよい。また、軸方向に沿って同幅でなくともよい。
・本実施形態では、第1及び第2の逆磁極領域24,25がリング磁石20の基端から先端まで連続して設けられていたがこれに限らず、図5(b)に示すように、第1及び第2の逆磁極領域44,45の軸方向長さをリング磁石40の軸方向長さよりも短くしてもよい。また、第1及び第2の逆磁極領域44,45は、四角形状に限らず、例えば円形や三角形状にしてもよい。さらに、第1及び第2の逆磁極領域44,45が不連続になるように設けてもよい。
・本実施形態では、モータシャフト12の外周面にリング磁石20用いたが、これに限らず、セグメント磁石を用いてもよい。具体的には、N極とS極とをモータシャフト12の周方向に沿って交互に配置されるように各磁石を貼り付け、各磁石の周方向両端(磁極の境界)にそれぞれの磁極と逆極性の第1の逆磁極領域24及び第2の逆磁極領域25を設けてもよい。セグメント磁石を用いることで、各セグメント磁石同士の間の空間により、第1及び第2の磁極領域のみによって形成される界磁磁束を正弦波状に近づけることができる。そのため、小さな領域の第1及び第2の逆磁極領域であっても、複数のセグメント磁石により形成される界磁磁束が擬似的に、より正弦波状に近づき、第1及び第2の逆磁極領域を小さくすることができる。
・本実施形態では、第1の磁極領域21において、両側の第2の磁極領域22との境界線23近傍に第1の逆磁極領域24を設けるとともに、第2の磁極領域22において、両側の第1の磁極領域21との境界線23近傍に第2の逆磁極領域25を設けたが、何れか一方の境界線23近傍にのみ設けてもよい。
・本実施形態では、本発明を回転界磁型モータに具体化したが、これに限らず、回転電機子型のモータ(DCモータ)に具体化してもよい。
・また、本発明は、モータのみならず発電機等、その他の回転電機(発電機能を有するモータも含む)に具体化してもよく、更に、インナロータ型のみならず、アウタロータ型の回転電機に具体化してもよい。
・本実施形態では、本発明をモータ10(モータシャフト12)自体が、ラック軸4と同軸に配置された同軸ラックアシスト型のEPS1に具体化したが、所謂ラッククロス型等、ハウジング外部に設けられたモータにより、ラック軸の挿通された中空シャフトを駆動する形式のEPSに具体化してもよい。
電動パワーステアリング装置の断面図。 図1のA−A線断面図。 (a)(b)リング磁石の展開図。 (a)(b)リング磁石の周方向における磁束分布を示す波形図。 (a)(b)別のリング磁石の展開図。 従来のリング磁石の周方向における磁束分布を示す波形図。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、10…モータ、13…ティース、15…巻線コイル、20,30,40…リング磁石、21,31…第1の磁極領域、22,32…第2の磁極領域、23…境界線、24,44…第1の逆磁極領域、25,45…第2の逆磁極領域。

Claims (7)

  1. 第1の極性に着磁された第1の磁極領域と、前記第1の極性とは逆極性の第2の極性に着磁された第2の磁極領域とが周方向に沿って交互に複数設けられた円筒状のリング磁石であって、
    前記第1の磁極領域において、前記第2の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第2の極性に着磁された第1の逆磁極領域及び前記第1の磁極領域が、前記リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられ、
    前記第2の磁極領域において、前記第1の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第1の極性に着磁された第2の逆磁極領域及び前記第2の磁極領域が、前記リング磁石の中心軸に沿った線上に設けられたことを特徴とするリング磁石。
  2. 前記第1の逆磁極領域及び前記第2の逆磁極領域は、前記リング磁石の中心軸に対して傾斜するように設けられたことを特徴とする請求項1に記載のリング磁石。
  3. 前記第1の磁極領域及び前記第2の磁極領域は、前記リング磁石の中心軸に対して傾斜するように設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のリング磁石。
  4. 電機子コアに設けられる複数のティースのそれぞれに巻線コイルが巻回されてなる電機子と、
    第1の極性に着磁された第1の磁極領域と、前記第1の極性とは逆極性の第2の極性に着磁された第2の磁極領域とが周方向に沿って交互に複数設けられ、前記電機子と対向する界磁石を備えたモータであって、
    前記第1の磁極領域において、前記第2の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第2の極性に着磁された第1の逆磁極領域及び前記第1の磁極領域が、前記モータの中心軸に沿った線上に設けられ、
    前記第2の磁極領域において、前記第1の磁極領域との境界近傍の少なくとも一方には、前記第1の極性に着磁された第2の逆磁極領域及び前記第2の磁極領域が、前記モータの中心軸に沿った線上に設けられたことを特徴とするモータ。
  5. 前記界磁石は、周方向に複数の磁極を有する円筒状のリング磁石であることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  6. 前記界磁石は、周方向に沿って配置された複数のセグメント磁石であることを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  7. 請求項4〜6のうちの何れか一項に記載のモータを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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