JP2008294687A - 信号伝送路及びパッチコード - Google Patents

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Abstract

【課題】エイリアンクロストークが低減された信号伝送路を実現する。
【解決手段】本発明による信号伝送路では、幹線として機能する水平ケーブル(4)の両側に挿入損失の大きなパッチコードをそれぞれ接続する。一方のパッチコードは機器ケーブル(2)を構成し、他方のパッチコードはワークエリアコード(6)として機能する。挿入損失の大きなケーブルは、エイリアンクロストークを減衰させる効果を有するので、水平ケーブルで生じたエイリアンクロストークは両端に接続されたパッチコードにより抑制されるので、たとえ水平ケーブルにおいてエイリアンクロストークが生じても、端末とネットワークとの間において良好な通信を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、LANに好適な信号伝送路に関するものである。
本発明は、LANに好適な信号伝送路に用いられるパッチコードにも関するものである。
LANの実用化に伴い、高速通信に適合した信号伝送用の通信ケーブルの開発が強く要請されている。伝送レートが高速になるにしたがって、通信ケーブルの漏話減衰特性を改善する必要があり、漏話減衰特性が改善された通信ケーブルとして、十字形介在を用いた通信ケーブルが既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の通信ケーブルでは、断面が十字形の介在により規定される4つの収納区域内に、撚りピッチが異なる撚対線がそれぞれ配置され、隣接する対撚線間の漏話減衰特性の改善が図られている。
特開平11−53958号公報
多くの構内情報配線システム(LAN)においては、インターネット等の外部ネットワークは、光通信ケーブルを介して、フロアスイッチやスイッチングハブ等の機器に接続されている。フロアスイッチは、機器ケーブルを構成するパッチコードを介してパッチパネルに接続される。パッチパネルは、幹線として機能する水平ケーブルを介してフロアに分散配置したアウトレットに接続される。アウトレットは、ワークエリアコードを構成するパッチコードを介して各端末に接続されている。従って、各端末とフロアスイッチとの間の信号伝送路には、機器ケーブル、水平ケーブル及びワークエリアコードの3種類のケーブルが接続されている。また、クロスコネクトチャネルの場合、パッチパネルは、1次側のパッチパネルと2次側のパッチパネルとを有し、これらパッチパネル間はパッチコードにより切り換え可能に接続されている。
LANの配線構成において、水平ケーブルは、各フロアにおける幹線として機能し、多数の配線が密集するように配置されている。このため、水平ケーブルにおいて、ケーブル間の漏話であるエイリアンクロストークが発生し易く、特に高周波数帯域においてエイリアンクロストークの発生が顕著になっている。一方、十字形介在を用いた通信ケーブルは、隣接する対撚線間の間隔が適切に確保されるため、ケーブル内に配置した対撚線間の漏話減衰特性を改善でき、カテゴリー5eに規定される規格値を満足する特性が得られている。しかしながら、各種データセンタで用いられる水平ケーブルのように、配線が集中する場所においては、多数のケーブルが密集して配列されるため、ケーブル側からエイリアンクロストークを低減するには限界があった。
さらに、多くのデータセンタにおいては、高密度実装型のスイッチングハブやパッチパネルが用いられており、このような場所においては、限られたスペース内に多数の配線を収納しなければならず、パッチコードをはじめとする各種コード類の占有スペースをできるだけ小さくすることも強く要請されている。
本発明の目的は、水平ケーブルにおいて配線が密集しても、エイリアンクロストークが低減された信号伝送路を実現することにある。
本発明の別の目的は、エイリアンクロストークに対して抑制効果を有するパッチコードを実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、エイリアンクロストークに対して抑制効果を有すると共に占有スペースが小さくて済むパッチコードを提供することにある。
本発明による信号伝送路は、機器と端末とを接続する信号伝送路であって、
機器とパッチパネルとを接続する第1のパッチコードと、パッチパネルとアウトレットとを接続する水平ケーブルと、アウトレットと端末とを接続する第2のパッチコードと、パッチパネル間を接続する第3のパッチコードとを具え、
前記第1、第2及び第3のパッチコードは、水平ケーブルの単位長当たりの挿入損の2倍失よりも大きい挿入損失を有するケーブルで構成したことを特徴とする。
本発明者がLANをはじめとして各種信号伝送路について種々の実験及び解析を行った結果、エイリアンクロストークを抑制する方法として、伝送路を構成するケーブルの挿入損失が強く作用することが判明した。すなわち、LANを構成する信号伝送路の一部に挿入損失の大きいケーブルを接続した場合、ケーブル間干渉により発生した漏話信号は挿入損失の大きなケーブルを伝搬する間に強く減衰することが判明した。特に、実験結果によれば、50MHzを超える高周波帯域において、漏話信号が大幅に減衰することが確認された。この実験結果に基づき、本発明では、フロアーの幹線である水平ケーブルの両側に接続される機器ケーブル及びワークエリアコードを構成するパッチコードとして、水平ケーブルの挿入損失に対して約2倍以上の挿入損失を有するケーブルを使用する。すなわち、エイリアンクロストークは、主として配線が集中する水平ケーブルで発生する。よって、外部ネットワークから端末に向かう信号経路において、ワークエリアコードとして挿入損失の大きいパッチコードを用いれば、水平ケーブルで生じたエイリアンクロストークは、ワークエリアコードを伝搬する間に減衰され、端末には漏話信号が減衰した信号が伝達される。また、端末からフロアスイッチに向く伝送路において、水平ケーブルにおいてエイリアンクロストークが発生しても、漏話信号は挿入損失の大きな機器ケーブルを伝搬する間に減衰し、クロストークが低減した通信を行うことができる。このように、水平ケーブルの両側に挿入損失の大きなケーブルを接続することにより、水平ケーブルにおいてエイリアンクロストークが生じても、クロストークが抑制され、良好な通信を行うことが可能になる。
尚、機器ケーブル、ワークエリアコード及びパッチコードを構成するコードとして挿入損失の大きなケーブルを用いる場合、本来伝送されるべき信号も減衰する。しかし、機器ケーブル、ワークエリアコード及びパッチコードの合計長は高々10mであり、水平ケーブルの長さに比べて短いため、信号品質に悪影響を及ぼす事はない。或いは、信号伝送路の全長をわずかに短縮することにより、例えばフロアスイッチから端末までの全長を100mから90m程度に短縮することにより、水平ケーブルよりも挿入損失の大きいパッチコードを接続しても、信号品質に悪影響を及ぼす事はない。尚、本明細書において、「機器」とは、フロアスイッチ、スイッチングハブ、ルータ等の機器類を含むものである。
本発明による信号伝送路の好適実施例は、第1、第2及び第3のパッチコード並びに水平ケーブルは、多対の対撚線で構成され、前記第1、第2及び第3のパッチコードは、複数の導体を撚り合わせた対撚線で構成され、前記水平ケーブルの対撚線の芯線の導体外径よりも小さく、50MHzを超える高周波数帯域において、エイリアンクロストークに対して減衰作用を有することを特徴とする。
ケーブルの挿入損失は、芯線の導体の外径寸法を小さくすることにより、大きくすることができる。この際、対撚線を構成する芯線の導体外径を0.3mm程度まで細くすることにより、挿入損失は水平ケーブルを構成する従来の対撚線の約2倍程度になり、ケーブル間干渉により生じた漏話信号を効果的に減衰させることが可能である。
さらに、パッチコードの芯線の導体外径が約半分程度に細くなることにより、芯線の外径も細くなると共にケーブル外径も約半分程度に細くなり、一層細く曲げ半径の小さいパッチコードが実現される。従って、パッチコードの占有体積が大幅に小さくなるので、高密度実装型のパッチパネルやスイッチングハブが用いられている信号伝送路に好適な信号伝送路が実現される。
本発明による信号伝送路の好適実施例は、第1、第2及び第3のパッチコードの対撚線は、前記水平ケーブルの対撚線の撚りピッチよりも短い撚りピッチを有することを特徴とする。
芯線を構成する導体の外径を小さくして挿入損失を大きくする場合、対撚線を構成する芯線の直径も小さくなる。この場合、水平ケーブルの対撚線の撚りピッチと同一程度の撚りピッチで芯線を撚り合わせたのでは、対撚線間のクロストーク(ケーブル内クロストーク)が増大する可能性がある。そこで、本発明では、導体外径及び芯線を細くすることに伴い、撚りピッチを短くして対撚線間のクロストークを低減する。
本発明による信号伝送路は、機器と端末とを接続するLAN用の信号伝送路であって、
機器とパッチパネルとを接続する第1のパッチコードと、パッチパネルとアウトレットと接続する水平ケーブルと、アウトレットと端末とを接続する第2のパッチコードと、パッチパネル間を接続する第3のパッチコードとを具え、
前記第1、第2及び第3のパッチコード並びに水平ケーブルは、多対の対撚線より構成され、前記第1、第2及び第3のパッチコードの対撚線は、水平ケーブルの対撚線の外径よりも小さい外径であると共に、水平ケーブルの対撚線の撚りピッチよりも短い対撚りピッチを有することを特徴とする。このように、対撚線の外径を細くすると共に撚りピッチを短くすることにより、エイリアンクロストークを抑制すると共にケーブル内クロストークも抑制された信号伝送路が実現される。
本発明による信号伝送路の別の好適実施例は、パッチパネルは、1次側パッチパネル及び2次側パッチパネルと、これらパッチパネル間を接続する第3のパッチコードとを有し、当該第3のパッチコードを構成する対撚線は、水平ケーブルの対撚線の外径よりも小さい外径であると共に、水平ケーブルの対撚線の撚りピッチよりも短い撚りピッチを有することを特徴とする。
本発明による信号伝送路の別の好適実施例は、パッチコードのうち少なくとも一部のパッチコードを、同一面内に複数の対撚線が平行に配列されているフラット型のパッチコードで構成したことを特徴とする。
本発明によるパッチコードは、機器とパッチパネル、アウトレットと端末、並びにパッチパネル間をパッチコードにより接続し、パッチパネルとアウトレットとを水平ケーブルにより接続した信号伝送路に用いられるパッチコードにおいて、当該パッチコードを構成する対撚線は、水平ケーブルを構成する対撚線の挿入損失の2倍以上大きい挿入損失を有することを特徴とする。
パッチコードは、ケーブルの両端にプラグが装着されたコード類、及びケーブルの一端にプラグが装着され他端にジャックが装着されたコード類である。これらのコードは、機器とパッチパネルとの間、1次パッチパネルと2次パッチパネルとの間、並びにアウトレットと端末との間を接続するのに好適である。しかも、本発明によるパッチコードは、挿入損失が水平ケーブルの挿入損失の2倍より大きく、高周波帯域においてエイリアンクロストークを抑制する機能を有するので、配線が密集する水平ケーブルにおいてエイリアンクロストークが生じても、パッチコードにより漏話信号を減衰させることができる。
本発明によるパッチコードは、機器と1次側パッチパネル、1次側パッチパネルと2次側パッチパネル、並びにアウトレットと端末とをパッチコードにより接続し、2次側パッチパネルとアウトレットとを水平ケーブルにより接続したLAN用の信号伝送路に用いられるパッチコードにおいて、
当該パッチコードを構成する対撚線は、水平ケーブルを構成する対撚線の挿入損失の2倍よりも大きい挿入損失を有することを特徴とする。
本発明によるパッチコードの好適実施例は、パッチコードを構成する対撚線は、水平ケーブルを構成する対撚線の芯線の導体外径よりも小さい導体外径の芯線により構成されると共に、水平ケーブルの対撚線の撚りピッチよりも短い撚りピッチを有することを特徴とする。
パッチコードの挿入損失を大きくすることに伴い、パッチコードの外径寸法は従来のパッチコードに比べて約半分程度に細くなり、しかも曲げ半径も半分程度に小さくなる。この結果、エイリアンクロストークを抑制することができると共に高密度実装に好適なパッチコードが実現される。
本発明による信号伝送路においては、エイリアンクロストークが生じやすい水平ケーブルの両側に挿入損失の大きなパッチコードを接続しているので、水平ケーブルにおいて生じたエイリアンクロストークは、機器ケーブル及びワークエリアコードにより減衰させることができ、クロストークが低減した通信を行うことができる。
本発明によるパッチコードは、エイリアンクロストークを抑制する効果を有すると共にケーブル外径及び曲げ半径が約半分程度に小さくなるので、高密度実装に好適なパッチコードが実現される。
図1は本発明によるLAN用の信号伝送路の一例を示し、図1Aはインターコネクトチャネルの信号伝送路を示し、図1Bはクロスコネクトチャネルの信号伝送路を示す。フロアスイッチ1は機器ケーブル2を介してパッチパネル3に接続する。機器ケーブル2は、挿入損失が水平ケーブルの挿入損失の2倍よりも大きい細径のパッチコードにより構成し、その長さは1〜5mに設定する。パッチパネル3は当該フロアの幹線である水平ケーブル4を介してフロアに分散配置したアウトレット5に接続する。水平ケーブルは、挿入損失が相対的に小さく、径の大きな通常のケーブルを用い、その長さは90m以下に設定する。アウトレット5は、ワークエリアコード6を介して各端末7に接続する。ワークエリアコード6は、1〜5mの長さを有し、本発明による細径のパッチコードで構成する。尚、クロスコネクトチャネルにおいては、図1Bに示すように、パッチパネル3は1次側のパッチパネル3aと2次側のパッチパネル3bとを有し、これらパッチパネル間は本発明によるパッチコードである接続コード8により切り換え可能に接続する。
LANの信号伝送路は水平ケーブルが主体的に占めるため、信号伝送路中で発生するエイリアンクロストークは、主として水平ケーブル4により発生する。
次に、機器ケーブル2、水平ケーブル4、ワークエリアコード6及びパッチコード8の構造について説明する。水平ケーブル4は、対撚線が複数対組み合わされた多対ケーブルで構成する。多対ケーブルは、介在を含むケーブル及び含まないケーブルの両方が用いられる。水平ケーブルは、AN
SI/TIA/EIA規格に規定されるチャネル規格の挿入損失の規格を満たすケーブルを用い、対撚線を構成する芯線は、例えば0.5mmの外径を有する導体の外周を絶縁体で被覆した芯線を用いる
機器ケーブル2、ワークエリアコード6及び接続コード8は共に、図2に示す4対の対撚線により構成されるパッチコードで構成する。図2において、符号10a〜10dは4本の対撚線を示し、各対撚線は2本の芯線を撚り合わせた対撚線であり、その公称インピダンスは100オームに設定する。そして、4本の対撚線10a〜10dはシース11により被覆する。機器ケーブル2、ワークエリアコード6及び接続コード8を構成する対撚線の芯線は、例えば直径が0.1mmの7本の撚り導体線が撚り合わされた導体の外周を絶縁体で被覆した構造の芯線を用い、その導体外径も0.3mmに設定する。
次に、本発明のパッチコードの外径寸法を、通常LANに用いられANSI/TIA/EIA規格のカテゴリー5eの規格を満たす従来のパッチコードと比較する。表1は、導体外径、芯線外径、及びケーブル外径(4対の対撚線ケーブル)について、本発明によるパッチコードと従来のパッチコードとを比較したものである。
インピーダンスが100オームのLANケーブルにおいては、導体を被覆する絶縁体の厚さは、導体の外径にほぼ比例する。従って、ケーブルの挿入損失を大きくするため導体外径を細くした場合、導体を被覆する絶縁体の厚さも薄くなるため、芯線の外径も細くなり、さらに多対ケーブルとして構成した場合のケーブル外径も一層細くなる。この結果、エイリアンクロストークに対する抑制効果を有すると共に外径寸法が一層小さいパッチコードが実現される。
アウトレットと端末とを接続するワークエリアコード6及びパッチパネル間を接続する接続コード8に用いられるパッチコードは、ケーブルの両端にプラグが接続されたパッチコードとする。また、機器ケーブルに用いられるパッチコードは、ケーブルの一端にプラグが接続され、他端にジャックが接続されたコードとする。
次に、本発明によるパッチコードと水平ケーブルとの挿入損失の比較について説明する。表2は、ANSI/TIA/EIA規格のカテゴリー5eのチャネル規格に規定される水平ケーブルの挿入損失値と本発明によるパッチコードの挿入損失値とを対比したものである。単位はdB/100mである。
表2から明らかなように、本発明によるパッチコードの挿入損失は、ANSI/TIA/EIA規格に規定される水平ケーブル規格の挿入損失の約2倍に増大している。
次に、対撚線の撚りピッチについて説明する。水平ケーブル及びパッチコードの対撚線の撚りピッチは、一例として以下のように設定する。

水平ケーブル パッチコード
対1 9mm 10mm
対2 11mm 7mm
対3 14mm 9mm
対4 19mm 8mm

水平ケーブルの撚りピッチは、芯線の外径等を考慮して対撚線間のクロストークが小さくなるように適宜決定される。一方、本発明によるパッチコードでは、導体の外径を細くしてケーブルの挿入損失を大きくするため、撚りピッチを水平ケーブルと同程度に設定したのでは、隣接する対撚線同士がケーブル中において平行になる確率が高くなり、対撚線間のクロストークが増大するおそれがある。そこで、本発明のパッチコードでは、パッチコードの撚りピッチを水平ケーブルの対撚線の撚りピッチよりも短く設定し、対撚線間のクロストークの発生を抑制する。この結果、エイリアンクロストークに対して抑制効果を有すると共にケーブル内クロストークが低減したパッチコードが実現される。
次に、エイリアンクロストークの抑制効果について行った実験結果について説明する。LANの配線構成として図1Aに示すインターコネクトチャネルを用い、90mの水平ケーブルと、5mの機器ケーブル及び5mのワークエリアコードとを組み合わせて信号伝送路を構成した。本発明による信号伝送路においては、上述した規格を満たす水平ケーブルに、機器ケーブル及びワークエリアコードとして上述した構成のパッチコードを接続し、4対の対撚線を有するケーブルを4本集合してエイリアンクロストークを測定した。比較例として、同一の水平ケーブルを用い、機器ケーブル及びワークエリアコードとして水平ケーブルに用いたケーブルと同一のケーブルを接続し、同様に4対の対撚線を有するケーブルを4本集合してエイリアンクロストークを測定した。
実験結果を図3に示す。図3Aは機器ケーブル及びワークエリアコードとして水平ケーブルと同一のケーブルを用いた信号伝送路のエイリアンクロストークを示し、図3Bは本発明による信号伝送路のエイリアンクロストークを示す。エイリアンクロストークの測定は、4本のケーブルのうちの1本のケーブルを任意に選択し、選択したケーブルのうちの1本の対撚線を含む信号伝送路を測定用の信号伝送路とした。そして、他の3本信号伝送路をチャネル1〜3とし、残りの3本のケーブルの対応するチャネル1〜3との間のエイリアンクロストークをチャネル毎に測定した。図3において、破線はANSI/TIA/EIAのチャネル規格を示す。実線、1点鎖線、及び点線は、チャネル1、チャネル2及びチャネル3のエイリアンクロストークを示す。尚、横軸は周波数(MHz)を示し、縦軸はエイリアンクロストーク(dB)を示す。
図3AとBとを対比するに、測定されたエイリアンクロストークの平均値を比較すると、周波数が50MHz時点から差異が認められ、周波数が50MHzにおいて従来の信号伝送路の場合エイリアンクロストークは60dBであり、本発明の信号伝送路の場合63dBであり、エイリアンクロストークの抑制効果が認められた。さらに、周波数が300MHzにおいて、従来の信号伝送路の場合測定されたエイリアンクロストークは43dBであり、本発明の信号伝送路の場合51dBである。さらに、500MHzにおいて、従来の信号伝送路の場合、40dBのエイリアンクロストークが測定され、本発明の信号伝送路では50dBのエイリアンクロストークが測定された。この実験結果より、本発明によるパッチコードを機器ケーブル及びワークエリアコードとして水平ケーブルに接続することにより、エイリアンクロストークが抑制されることが確認された。
図4は本発明のパッチコードの変形例を示す図である。本発明によるパッチコードは、図2に示す4対のパッチコードだけでなく、4本の対撚線が同一面内に平行に配列されたフラット型のパッチコードにも適用することができる。
本発明による信号伝送路の一例を示す図である。 本発明によるパッチコードの一例を示す図である。 本発明による信号伝送路及び従来の信号伝送路のエイリアンクロストーク特性を示すグラフである。 本発明によるパッチコードをフラット型ケーブルとして構成した図である。
符号の説明
1 フロアスイッチ
2 機器ケーブル
3 パッチパネル
4 水平ケーブル
5 アウトレット
6 ワークエリアコード
7 端末
8 接続コード
10a〜10d 対撚線
11 シース

Claims (5)

  1. 機器と端末とを接続する信号伝送路であって、
    機器とパッチパネルとを接続する第1のパッチコードと、パッチパネルとアウトレットとを接続する水平ケーブルと、アウトレットと端末とを接続する第2のパッチコードと、パッチパネル間を接続する第3のパッチパネルとを具え、
    前記第1、第2及び第3のパッチコードは、水平ケーブルの単位長当たりの挿入損失の2倍よりも大きい挿入損失を有するケーブルで構成したことを特徴とする信号伝送路。
  2. 請求項1に記載の信号伝送路において、前記第1、第2及び第3のパッチコードは、50MHzを超える高周波数帯域においてエイリアンクロストークに対して減衰作用を有することを特徴とする信号伝送路。
  3. 請求項1又は2に記載の信号伝送路において、前記第1、第2及び第3のパッチコード並びに水平ケーブルは、多対の対撚線で構成され、前記第1、第2及び第3のパッチコードは、複数の導体を撚り合わせた対撚線で構成され、前記水平ケーブルの対撚線の芯線の導体外径よりも小さく、50MHzを超える高周波数帯域において、エイリアンクロストークに対して減衰作用を有することを特徴とする信号伝送路。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の信号伝送路において、前記パッチコードのうち少なくとも一部のパッチコードを、同一面内に複数の対撚線が平行に配列されているフラット型のパッチコードで構成したことを特徴とする信号伝送路。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の信号伝送路に用いられるパッチコードにおいて、前記水平ケーブルの断面積に対して、2分の1以下の断面積であることを特徴とするパッチコード。
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