JP2008293030A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Hayato Kurasawa
隼人 倉澤
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Abstract

【課題】反射表示と透過表示の双方で高品質の表示を得ることができる横電界方式の半透
過反射型液晶装置を提供する。
【解決手段】本発明の液晶装置100は、液晶層50を挟持して対向配置されたTFTア
レイ基板(第1基板)10と対向基板(第2基板)20とを備え、1つのドット領域で反
射表示と透過表示とを行う半透過反射型の液晶装置であって、TFTアレイ基板10の液
晶層50側に、前記ドット領域内で液晶層50に概略基板面方向の電界を印加する共通電
極19(第1電極)と画素電極9(第2電極)とが設けられており、前記対向基板20に
、透過軸と該透過軸に交差する反射軸とを有し、入射する光のうち前記反射軸に平行な偏
光成分の光を反射し、前記透過軸に平行な偏光成分を透過する半透過反射型の反射偏光層
29が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶装置及び電子機器に関するものである。
液晶装置の一形態として、液晶層に基板面方向の電界を印加して液晶分子の配向制御を
行う方式(以下、横電界方式と称する。)のものが知られており、液晶に電界を印加する
電極の形態によりIPS(In-Plane Switching)方式、FFS(Frige-Field Switching
)方式等と呼ばれるものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−131248号公報
ところで、携帯電話機等の携帯情報端末では、種々の環境で使用されることから、半透
過反射型の液晶装置がその表示部に用いられている。そこで本発明者が、横電界により液
晶を駆動する方式の半透過反射型液晶装置の検討を行ったところ、上記IPS方式やFF
S方式の液晶装置では、その画素領域内に部分的に反射層を設けても半透過反射表示を行
うことができないことが判明した。
したがって本発明の目的は、反射表示と透過表示の双方で高品質の表示を得ることがで
きる横電界方式の半透過反射型液晶装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、液晶層を挟持して対向配置された第1基板と第
2基板とを備え、1つのドット領域で反射表示と透過表示とを行う半透過反射型の液晶装
置であって、前記第1基板の前記液晶層側に、前記ドット領域内で前記液晶層に略基板平
面方向の電界を印加する第1電極及び第2電極が設けられており、前記ドット領域には、
透過軸と該透過軸に交差する反射軸とを有して、入射する光のうち前記反射軸に平行な偏
光成分の光を反射し、前記透過軸に平行な偏光成分の光を透過する反射偏光層が部分的に
形成されていることを特徴とする液晶装置を提供する。
この液晶装置は、第1基板上に形成された第1電極と第2電極との間に形成した概略基
板面方向の電界を液晶層に印加して液晶を駆動するIPS方式を採用した横電界方式の液
晶装置である。本発明の液晶装置では、半透過反射型の反射偏光層を設けたことで、透過
表示と反射表示の双方を良好なものとしており、簡便な構成を用いて横電界方式の半透過
反射型液晶装置を実現することができるようになる。また本発明によれば、半透過反射型
液晶装置の構成として従来から知られているマルチギャップ構造を採用することなく反射
表示と透過表示の双方で高輝度、高コントラストの表示を得ることができる。
なお、本明細書において、例えばカラー液晶表示装置がR(赤)、G(緑)、B(青)
の3個のドットで1個の画素を構成するような場合に対応し、表示を構成する最小単位と
なる表示領域を「ドット領域」と称する。また、前記ドット領域内に設けられた「反射表
示領域」は、当該液晶表示装置の表示面側から入射する光を利用した表示が可能な領域を
いい、「透過表示領域」は、当該液晶表示装置の背面側(前記表示面と反対側)から入射
する光を利用した表示が可能な領域をいう。
本発明の液晶装置では、前記第1電極と第2電極とが、それぞれ前記ドット領域内に延
在する複数本の帯状電極を含んでおり、前記第1電極の帯状電極と前記第2電極の帯状電
極とが、前記ドット領域内で交互に配列されている構成とすることができる。このような
構成とすることで、前記第1電極と第2電極との間に電圧を印加した際にドット領域内の
液晶を、前記帯状電極の幅方向に配向させることができ、表示の視角を容易に広げること
ができる。
本発明の液晶装置では、前記第2基板の前記反射偏光層と反対側の面に偏光板が設けら
れており、前記偏光板の透過軸と、前記反射偏光層の透過軸とが略平行に配置されている
ことが好ましい。このような構成とすることで、反射偏光層に入射する光の透過率/反射
率を最大にすることができ、明るい表示を得ることができる。
本発明の液晶装置では、前記第1電極及び第2電極の帯状電極が、互い平行に配置され
ており、該互いに平行に配置されている前記帯状電極の延在方向と、前記反射偏光層の透
過軸の方向とが、平行となる部分を有さずに交差していることが好ましい。
このような構成とすることで、前記電極に電圧を印加した際の液晶の配向方向を基板面
内に分散させることができ、表示の視角を容易に広げることができる。
本発明の液晶装置では、前記帯状電極の延在方向と、前記反射偏光層の透過軸との成す
角度が略30°である構成とすることが好ましい。前記角度が30°であれば、前記電極
に電圧を印加した際の液晶の移動幅を小さく抑えつつ視角範囲を拡大することができる。
本発明の液晶装置では、前記反射偏光層が、前記ドット領域内で部分的に形成されてい
る構成とすることができる。かかる構成の液晶装置では、ドット領域のうち、反射偏光層
が部分的に形成された領域で反射表示領域を構成し、残る非形成領域で透過表示領域を構
成する。この場合、透過表示領域と反射表示領域とが明確に区画されるので、反射表示と
透過表示のそれぞれにおいて光学設計を最適化することができ、より高画質の液晶装置を
得る上で好都合である。
本発明の液晶装置では、前記反射偏光層が、前記ドット領域の略全面に形成されている
構成とすることができる。かかる構成の液晶装置では、反射偏光層は入射した偏光成分を
部分的に透過し、一部の偏光成分を反射するものとされる。反射偏光層をドット領域内で
ベタ状に形成できることから、製造の容易性、歩留まりの点で優れた構成となる。また、
ドット領域を反射表示領域と透過表示領域とに区画する場合に比して、当該領域を広く利
用でき、画素の光学設計が容易になる。
本発明の液晶装置では、前記反射偏光層が、複数のプリズムを配列してなるプリズムア
レイと、該プリズムアレイ上に形成された誘電体干渉膜とを備えている構成とすることが
できる。前記反射偏光層が、複数のプリズムを配列形成したプリズムアレイと、該プリズ
ムアレイ上に形成された誘電体干渉膜とを備えている構成とすることができる。かかる構
成の反射偏光層は、反射率と透過率を誘電体干渉膜の積層構造により容易に調整すること
が可能であり、特にドット領域内の全面に反射偏光層を設けた構成に使用して好適である
本発明の液晶装置では、前記反射偏光層が、微細なスリット状の開口部が複数設けられ
た金属反射膜を備えている構成とすることができる。かかる構成の反射偏光層は、上記プ
リズムアレイ上に誘電体干渉膜を形成した構成に比して偏光度が高く、パターニングが容
易であるという利点を有している。従って、ドット領域内に部分的に反射偏光層を設けた
構成に用いて好適な反射偏光層である。
本発明の液晶装置は、前記反射表示を行う領域の前記液晶層の層厚と、前記透過表示を
行う領域の前記液晶層の層厚が等しく設定されていることを特徴とする。本発明の液晶装
置では、マルチギャップ構造を用いないことから、液晶層の層厚をドット領域内で均一な
ものとすることができるので、液晶層厚により駆動電圧が大きく異なってしまう横電界方
式の液晶装置において、ドット領域内に駆動電圧の不均一が生じるのを防止することがで
き、高画質の透過表示及び反射表示を得ることができる。
本発明の液晶装置では、前記第2基板の反射偏光層上に、カラーフィルタが設けられて
いる構成とすることができる。このような構成とすれば、反射表示における色差を防止で
き、また反射偏光層が導電材料からなるものである場合に、液晶層に印加した電界に影響
するのを防止できるので、表示の高画質化を実現できる。
本発明の液晶装置では、前記カラーフィルタと前記液晶層との間に、さらに絶縁膜が形
成されていることが好ましい。このような構成とすれば、反射偏光層が導電材料からなる
ものである場合の液晶層への影響をさらに低減できる。またカラーフィルタ表面の凹凸を
絶縁膜により平坦化できるので、液晶層厚の均一化による表示特性の向上を図ることがで
きる。
次に、本発明の電子機器は、先に記載の本発明の液晶装置を備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、高輝度、高コントラスト、広視野角の透過表示及び反射表示が可能
な表示部を具備した電子機器が提供される。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る液晶装置について図面を参照して説明する。本実施
形態の液晶装置は、液晶に対して基板面方向の電界(横電界)を印加し、配向を制御する
ことにより画像表示を行う横電界方式のうち、IPS(In-Plane Switching)方式と呼ば
れる方式を採用した液晶装置である。
また本実施形態の液晶装置は、基板上にカラーフィルタを具備したカラー液晶装置であ
り、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を出力する3個のドットで1個の画素を構成
するものとなっている。したがって表示を構成する最小単位となる表示領域を「ドット領
域」、一組(R,G,B)のドットから構成される表示領域を「画素領域」と称する。
図1は、本実施形態の液晶装置を構成するマトリクス状に形成された複数のドット領域
の回路構成図である。図2(a)は液晶装置100の任意の1ドット領域における平面構
成図であり、図2(b)は、液晶装置100を構成する各光学素子の光学軸の配置関係を
示す説明図である。図3は図2(a)のA−A’線に沿う部分断面構成図であり、図4は
図2(a)のB−B’線に沿う部分断面構成図である。
なお、各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
各層や各部材毎に縮尺を異ならせて表示している。
図1に示すように、液晶装置100の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成され
た複数のドット領域には、それぞれ画素電極9と画素電極9をスイッチング制御するため
のTFT30とが形成されており、データ線駆動回路101から延びるデータ線6aがT
FT30のソースに電気的に接続されている。データ線駆動回路101は、画像信号S1
、S2、…、Snをデータ線6aを介して各画素に供給する。前記画像信号S1〜Snは
この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、
グループ毎に供給するようにしても良い。
また、TFT30のゲートには、走査線駆動回路102から延びる走査線3aが電気的
に接続されており、走査線駆動回路102から所定のタイミングで走査線3aにパルス的
に供給される走査信号G1、G2、…、Gmが、この順に線順次でTFT30のゲートに
印加されるようになっている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続され
ている。スイッチング素子であるTFT30が走査信号G1、G2、…、Gmの入力によ
り一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号S1、S
2、…、Snが所定のタイミングで画素電極9に書き込まれるようになっている。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは
、画素電極9と液晶を介して対向する共通電極との間で一定期間保持される。ここで、保
持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9と共通電極との間に形成され
る液晶容量と並列に蓄積容量70が付与されている。蓄積容量70はTFT30のドレイ
ンと容量線3bとの間に設けられている。
次に、図2及び図3を参照して液晶装置100の詳細な構成について説明する。液晶装
置100は、図3に示すようにTFTアレイ基板(第1基板)10と対向基板(第2基板
)20との間に液晶層50を挟持した構成を備えており、液晶層50は、TFTアレイ基
板10と対向基板20とが対向する領域の縁端に沿って設けられた図示略のシール材によ
って基板10,20間に封止されている。対向基板20の背面側(図示下面側)には、導
光板91と反射板92とを具備したバックライト(照明装置)90が設けられている。
図2に示すように、液晶装置100のドット領域には、平面視略熊手状(櫛歯状)を成
すY軸方向に長手の画素電極(第2電極)9と、平面視略櫛歯状を成す共通電極(第1電
極)19とが設けられている。ドット領域の図示左上の角部には、TFTアレイ基板10
と対向基板20とを所定間隔で離間した状態に保持するための柱状スペーサ40が立設さ
れている。
画素電極9は、Y軸方向に延びる複数本(図示では5本)の帯状電極9cと、これら複
数の帯状電極9cの図示下側(−Y側)の各端部に接続されてX軸方向に延在する基端部
9aと、基端部9aのX軸方向中央部から−Y側に延出されたコンタクト部9bとからな
る。
共通電極19は、前記画素電極9の帯状電極9cと交互に配置されるとともに帯状電極
9cと平行(Y軸方向)に延びる複数の帯状電極19cと、これら帯状電極19cの+Y
側の端部に接続されてX軸方向に延びる本線部19aとからなる。共通電極19は、X軸
方向に配列された複数のドット領域に跨って延在する平面視略櫛歯状の電極部材である。
図2に示すドット領域では、Y軸方向に延びる3本の帯状電極9cと、これらの帯状電
極9cの間に配置された2本の帯状電極19cとの間に電圧を印加し、当該ドット領域の
液晶にXY面方向(基板面方向)の電界(横電界)を印加するようになっている。
TFT30には、X軸方向に延びるデータ線6aと、Y軸方向に延びる走査線3aと、
走査線3aと反対側のドット領域の辺縁部にて走査線3aと平行に延びる容量線3bとが
形成されている。データ線6aと走査線3aとの交差部の近傍にTFT30が設けられて
いる。TFT30は走査線3aの平面領域内に部分的に形成されたアモルファスシリコン
からなる半導体層35と、半導体層35と一部平面的に重なって形成されたソース電極6
b、及びドレイン電極32とを備えている。走査線3aは半導体層35と平面的に重なる
位置でTFT30のゲート電極として機能する。
TFT30のソース電極6bは、データ線6aから分岐されて半導体層35に延びる平
面視略逆L形に形成されており、ドレイン電極32は、その−Y側の端部において接続配
線31aと電気的に接続されており、当該接続配線31aを介して容量電極31と電気的
に接続されている。容量電極31は、容量線3bと平面的に重なって形成された平面視略
矩形状の導電部材であり、容量電極31上には、画素電極9のコンタクト部9bが平面的
に重なって配置されており、両者が重畳された位置に画素コンタクトホール45が設けら
れている。そして画素コンタクトホール45を介して容量電極31と画素電極9とが電気
的に接続されている。また容量電極31と容量線3bとが平面的に重なる領域に、厚さ方
向で対向する容量電極31と容量線3bとを電極とする蓄積容量70が形成されている。
また、図2に示すドット領域には、当該ドット領域とほぼ同一の平面形状を有するカラ
ーフィルタ22が設けられており、ドット領域の概略下半分の平面領域(Y軸方向に二分
した領域のうち−Y側の領域)を占める反射偏光層29が設けられている。反射偏光層2
9は、詳細は後述するが、微細なスリット構造を具備した光反射性の金属膜(金属反射膜
)からなる反射偏光層であり、前記カラーフィルタ22とともに、対向基板20上に形成
されている。そして、図2に示すように、帯状電極9c、19cが交互に配列されている
領域のうち、反射偏光層29の形成領域が当該ドット領域の反射表示領域Rとされ、残る
領域が透過表示領域Tとされている。
次に、図3に示す断面構造をみると、互いに対向して配置されたTFTアレイ基板10
と対向基板20との間に液晶層50が挟持されている。TFTアレイ基板10及び対向基
板20の外面側(液晶層50と反対側)には、それぞれ偏光板14,24が配設されてい
る。
TFTアレイ基板10は、ガラスや石英、プラスチック等の透光性の基板本体10Aを
基体としてなり、基板本体10Aの内面側(液晶層50側)には、走査線3a及び容量線
3bが形成されており、走査線3a及び容量線3bを覆って、酸化シリコン等の透明絶縁
膜からなるゲート絶縁膜11が形成されている。
ゲート絶縁膜11上に、アモルファスシリコンの半導体層35が形成されており、半導
体層35に一部乗り上げるようにしてソース電極6bと、ドレイン電極32とが設けられ
ている。ドレイン電極32は、接続配線31a及び容量電極31と一体に形成されている
。半導体層35は、ゲート絶縁膜11を介して走査線3aと対向配置されており、当該対
向領域で走査線3aがTFT30のゲート電極を構成するようになっている。
容量電極31は、ゲート絶縁膜11を介して容量線3bと対向して配置されており、容
量電極31と容量線3bとが対向する領域に、ゲート絶縁膜11をその誘電体膜とする蓄
積容量70が形成されている。
半導体層35、ソース電極6b、ドレイン電極32、及び容量電極31を覆って、酸化
シリコン等からなる層間絶縁膜12が形成されており、層間絶縁膜12上に、ITO等の
透明導電材料からなる画素電極9及び共通電極19が形成されている。層間絶縁膜12上
にITO等の透明導電材料からなる画素電極9が形成されている。第1層間絶縁膜12及
び第2層間絶縁膜13を貫通して容量電極31に達する画素コンタクトホール45が形成
されており、この画素コンタクトホール45内に画素電極9のコンタクト部9bが一部埋
設されることで、画素電極9と容量電極31とが電気的に接続されている。画素電極9及
び共通電極19を覆ってポリイミド等からなる配向膜18が形成されている。
また、図4に示すB−B’断面構造をみると、層間絶縁膜12上の同層に画素電極9の
帯状電極9cと、共通電極19の帯状電極19cとが交互に配列されており、TFT30
を介して画素電極9に書き込まれた電圧によって帯状電極9cと帯状電極19cとの間に
図2X軸方向の横電界を生じさせ、かかる横電界によって液晶層50の液晶分子の配向状
態を制御できるようになっている。
一方、対向基板20の内面側(液晶層50側)には、反射偏光層29が部分的に設けら
れ、反射偏光層29を覆うようにカラーフィルタ22が設けられており、カラーフィルタ
22上には配向膜28が積層されている。対向基板20の外面側には、偏光板24が設け
られている。先に記載のように、反射偏光層29の形成領域が反射表示領域Rを構成し、
反射偏光層29の非形成領域が透過表示領域Tを構成している。
カラーフィルタ22は、画素領域内で色度の異なる2種類の領域に区画されている構成
とすることが好ましく、具体例を挙げると、透過表示領域Tの平面領域に対応して第1の
色材領域が設けられ、反射表示領域Rの平面領域に対応して第2の色材領域が設けられて
おり、第1の色材領域の色度が、第2の色材領域の色度より大きいものとされている構成
を採用できる。このような構成とすることで、カラーフィルタ22を表示光が1回のみ透
過する透過表示領域Tと、2回透過する反射表示領域Rとの間で表示光の色度が異なるの
を防止でき、反射表示と透過表示の見映えを揃えて表示品質を向上させることができる。
また、カラーフィルタ22上には、さらに透明樹脂材料等からなる絶縁膜を積層するこ
とが好ましい。反射偏光層29を覆ってカラーフィルタ22が形成されているので、この
カラーフィルタ22によって、アルミニウム等の金属膜からなる反射偏光層29による電
界の歪みは防止することができるが、さらに前記絶縁膜を積層すれば、かかる効果をさら
に確実なものとすることができる。また、前記絶縁膜によって対向基板20表面を平坦化
して液晶層50の厚さを均一化することができ、ドット領域内で駆動電圧が不均一になり
コントラストが低下するのを防止することができる。
ここで、図5は反射偏光層である反射偏光層29の構成及び作用を説明するための図で
あり、図5(a)は反射偏光層29の平面構成図であり、図5(b)は図5(a)のJ−
J’線に沿う側面構成図である。
図5(a)及び図5(b)に示すように、反射偏光層29はアルミニウム等の光反射性
金属からなる金属反射膜71を主体としてなり、金属反射膜71に所定ピッチで平面視ス
トライプ状を成す複数の微細なスリット(開口部)72が形成された構成を備えている。
上記複数のスリット72は、互いに平行に同一幅を有して形成されている。スリット72
の幅は30nm〜300nm程度であり、複数のスリット72が所定ピッチで形成された
結果線状とされた金属膜71の線幅は30nm〜300nm程度である。
上記構成を具備した反射偏光層29は、図5(b)に示すように、その上面側から光E
が入射されると、スリット72の長さ方向に平行な偏光成分は反射光Erとして反射され
、スリット72の幅方向に平行な偏光成分は透過光Etとして透過される。すなわち、反
射偏光層29は、スリット72の延在方向に平行な反射軸と、この反射軸と直交する方向
の透過軸とを有するものとなっている。
上記反射偏光層29は、図2(b)の光学軸の配置図に示すように、液晶装置100に
おいて、その透過軸(スリット72の延在方向に直交する方向)157が、TFTアレイ
基板10側の偏光板14の透過軸153と平行となるように配置されており、対向基板2
0側の偏光板24の透過軸155と直交する向きに配置されている。また、本実施形態の
液晶装置100では、配向膜18,28は平面視同一方向にラビング処理されており、そ
の方向は、図2(b)に示すラビング方向151である。したがって、反射偏光層29の
透過軸157と配向膜18,28のラビング方向151とは平行に配置されている。
なお、ラビング方向151は、液晶装置100の画素配列方向(Y軸方向)に平行に延
びる帯状電極9c、19cの延在方向に対して約30°の角度を成している。
上記構成を具備した液晶装置100は、IPS方式の液晶装置であり、TFT30を介
して画素電極9に画像信号(電圧)を印加することで、画素電極9と共通電極19との間
に基板面方向(平面視では図2X軸方向)の電界を生じさせ、かかる電界によって液晶を
駆動し、各ドットごとの透過率/反射率を変化させることで画像表示を行うものとなって
いる。図2(b)に示したように、液晶層50を挟持して対向する配向膜18,28は平
面視で同一方向にラビング処理されているので、画素電極9に電圧を印加しない状態では
、液晶層50を構成する液晶分子は、基板10,20間でラビング方向151に沿って水
平に配向した状態となっている。そして、このような液晶層50に画素電極9と共通電極
19との間に形成した電界を作用させると、図2(a)に示す帯状電極9c、19cの幅
方向(X軸方向)に沿って液晶分子が配向する。液晶装置100は、このような液晶分子
の配向状態の差異に基づく複屈折性を利用して明暗表示を行うようになっている。
次に、上記構成を具備した液晶装置100の動作について図6を参照して説明する。図
6は、液晶装置100の動作説明図である。同図には図3に示した構成要素のうち、説明
に必要な構成要素のみが抜き出して示されており、図示上側から順に、偏光板14と、液
晶層50と、反射偏光層29と、偏光板24と、バックライト90とが示されている。
まず、図6右側の透過表示(透過モード)について説明する。
液晶装置100において、バックライト90から射出された光は、偏光板24を透過す
ることで偏光板24の透過軸155に平行な直線偏光に変換され、反射偏光層29の非形
成領域を介して液晶層50に入射する。そして、液晶層50がオン状態(画素電極9と共
通電極19との間に選択電圧が印加された状態)であれば、上記入射光は液晶層50によ
り所定の位相差(λ/2)を付与され、偏光板14の透過軸153と平行な直線偏光に変
換される。これにより偏光板14を透過した光が表示光として視認され、当該ドットは明
表示となる。
一方、液晶層50がオフ状態(上記選択電圧が印加されていない状態)であれば、入射
光はその偏光状態を維持したまま偏光板14に達し、当該入射光と平行な吸収軸(透過軸
153と直交する光学軸)を有する偏光板14に吸収され、当該ドットは暗表示となる。
なお、偏光板24を透過して光のうち、反射偏光層29に入射した光は、当該直線偏光
と平行な反射軸を有する反射偏光層29によって反射されるので、液晶層50に入射する
ことなくバックライト90側へ戻される。
次に、図6左側の反射表示について説明する。
反射表示において、偏光板14の上方(外側)から入射した光は、偏光板14を透過す
ることで偏光板14の透過軸153に平行な直線偏光に変換されて液晶層50に入射する
。このとき液晶層50がオン状態であれば、上記入射光は液晶層50により所定の位相差
(λ/2)を付与されて反射偏光層29に入射する。図2(b)に示したように、反射偏
光層である反射偏光層29は、偏光板24の透過軸153と平行な透過軸157と、それ
に直交する反射軸を有しているので、上記オン状態の液晶層50を透過して反射偏光層2
9に入射した光は、その偏光状態を保持したまま反射される。再度液晶層50に入射した
反射光は、液晶層50の作用により入射時の偏光状態(偏光板14の透過軸と平行な直線
偏光)に戻されて偏光板14に入射する。これにより偏光板14を透過した反射光が表示
光として視認され、当該ドットが明表示となる。
一方、液晶層50がオフ状態であれば、偏光板14から液晶層50に入射した光は、そ
の偏光状態を維持したまま反射偏光層29に入射し、当該光と平行な透過軸157を有す
る反射偏光層29を透過する。そして、この光と平行な吸収軸を有する偏光板24によっ
て吸収され、当該ドットは暗表示となる。
ここで、図7は、IPS方式の液晶装置において、ドット領域内に部分的にアルミニウ
ム等の金属反射膜190を設けた構成の液晶装置1000の動作説明図である。すなわち
、液晶装置1000は、IPS方式の液晶装置と、従来から知られている半透過反射型液
晶装置とを組み合わせたものであり、ドット領域内の金属反射膜190の形成領域を反射
表示領域とし、金属反射膜190に形成された開口部190tの形成領域を透過表示領域
とすることを想定した構成である。なお、ここでは上記金属反射膜190以外の構成は本
実施形態の液晶装置100と同様であるものとして説明する。
図7に示すように、液晶装置1000は、その透過表示においては、実施形態に係る液
晶装置100と同様の明暗表示が可能である。しかしながら、反射表示においては、液晶
層50のオン/オフに関わらず、明表示となってしまい、正常に表示を行うことができな
い。また液晶装置1000において、偏光板14と液晶層50との間に位相差板(λ/4
板)を設け、反射表示時に液晶層50に円偏光を入射させることも考えられるが、基板面
内で平行配向させる横電界方式の液晶装置では、従来の縦電界方式のように電界応答によ
り液晶層50の位相差値を変化させるのではなく、液晶層50の光学軸の面内方向を変化
させているため、かかる円偏光モードを適用することは、高い表示品質を実現する上で困
難である。円偏光では液晶層50により付与される位相差が略λ/2である場合には、液
晶層50の光学軸の方向には依存せず、同様の偏光状態で液晶層50から出射させるため
である。また、液晶層50の付与する位相差が略λ/2以外では反射表示と透過表示で高
い表示品質を両立することは難しい。
また、半透過反射型液晶装置としては、反射表示領域の液晶層厚を透過表示領域の液晶
層厚の半分程度とした、いわゆるマルチギャップ方式の半透過反射型液晶装置も知られて
いるが、横電界方式の液晶装置では液晶層厚によって駆動電圧が大きく変化するため、マ
ルチギャップ構造を適用したとしても、反射表示領域と透過表示領域との駆動電圧差に起
因する表示品質の低下が避けられず、高品位な半透過反射表示を得ることは困難である。
これに対して、本実施形態の液晶装置100は、ドット領域内に部分的に反射偏光層2
9を設けた構成を採用したことで、円偏光モードやマルチギャップ構造を用いることなく
高コントラストの反射表示及び透過表示を得られるものとなっており、簡便な構成で高画
質の半透過反射型液晶装置を実現することができる。また、ドット領域内の液晶層厚が一
定であるため、透過表示領域Tと反射表示領域Rとで駆動電圧に差が生じることもなく、
反射表示と透過表示とで表示状態が異なってしまうことはない。さらに、ドット領域内に
マルチギャップ構造を形成した場合、液晶層厚が異なる領域の境界に液晶層厚が連続的に
変化する領域が形成されるため、かかる境界領域で液晶分子の配向が乱れて光漏れを生じ
るという問題があるが、本実施形態の液晶装置100ではこのような問題は生じず、高コ
ントラストの表示を得ることができる。
また本実施形態で用いている反射偏光層29は、基板本体20A上に例えばアルミニウ
ム膜を形成した後、かかるアルミニウム膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニン
グするのみで正確に形成できるため、狭小なドット領域を有する高精細液晶装置にも好適
に用いることができる。
(第2実施形態)
次に、図8から図12を参照して本発明の第2実施形態の液晶装置について説明する。
図8は、本実施形態の液晶装置200を構成するマトリクス状に配列された複数のドッ
ト領域の回路構成図である。図9(a)は、本実施形態の液晶装置200における任意の
1ドット領域を示す平面構成図であり、図9(b)は、本実施形態の液晶装置200にお
ける光学軸配置を示す説明図である。図10は、図9のD−D’線に沿う断面構成図であ
る。
本実施形態の液晶装置200は、画素スイッチング素子としてTFD(Thin Film Diod
e)素子を用いたアクティブマトリクス型の液晶装置である。また第1実施形態と同様、
IPS方式の電極構成を具備している。なお、本実施形態の液晶装置200のうち、第1
実施形態の液晶装置100と共通する構成については詳細な説明は省略することとし、以
下で参照する各図においても、第1実施形態の液晶装置100と共通の構成要素には同一
の符号を付して示す。
図8に示すように、ドット55が平面視マトリクス状に配列形成されている。また、液
晶装置200は第1駆動回路201及び第2駆動回路202を含んでおり、複数の第1配
線56と、該第1配線56と交差する複数の第2配線66とが設けられている。第1配線
56は第1駆動回路201からの信号を、第2配線66は第2駆動回路202からの信号
を各ドット55に供給する。そして、各ドット55において、第2配線66に対してTF
D素子60と画素電極59とが直列に接続されており、第1配線56と電気的に接続され
た共通電極69と、画素電極59との間に、液晶層(液晶容量)50が形成されている。
また、ドット55内で、第1配線56と画素電極59との間に保持容量52が付与されて
いる。
以上のような回路構成により、TFD素子60のスイッチング特性に基づいて液晶が駆
動制御されるとともに、その液晶の駆動に基づいてドット55毎に明暗表示がなされ、液
晶装置200の表示領域において画像表示が行われるものとなっている。
次に、図9(a)に示すように、液晶装置200のドット領域(ドット55の平面領域
)には、画素電極(第2電極)59と、共通電極(第1電極)69と、TFD素子60と
が設けられている。また、X軸方向に延びる第1配線56と、Y軸方向に延びる第2配線
66とが設けられており、前記TFD素子60は、第1配線56と第2配線66との交差
部の近傍に配置されている。そして、ドット領域の全面を平面的に覆うようにカラーフィ
ルタ22と反射偏光層39とが形成されている。またドット領域内には、柱状スペーサ4
0が設けられている。
共通電極(第1電極)69は、X軸方向に延びる基端部69aと、この基端部69aの
X軸方向の中央部及び先端部から+Y側へ延びる2本の帯状電極69c、69cとを有し
ている。また、共通電極69の基端部69aは、その+X側端部でY軸方向に延びる第1
配線56と電気的に接続されている。
画素電極(第2電極)59は、TFD素子60からX軸方向に延びる基端部59aと、
基端部59aのTFD素子60と反対側の先端部及びTFD素子60近傍から−Y側へ延
びる2本の帯状電極59c、59cとを有し、帯状電極59c、59cの基端部59aと
反対側の端部は、平面視矩形状の容量電極59bと電気的に接続されている。
画素電極59の2本の帯状電極59c、59cは、共通電極69の2本の帯状電極69
c、69cの間と、図示中央部の帯状電極69cと第1配線56との間にそれぞれ配置さ
れて、各帯状電極69cと平行に延在している。上記基端部59aの+X側の端部はTF
D素子60と電気的に接続されている。
また容量電極59bは、共通電極69の基端部69aと平面視で重なるように配置され
ており、基端部69aとともに当該位置で保持容量52を形成している。
TFD素子60は、Y軸方向に長手の矩形状を成す第1電極63と、この第1電極63
と交差する第2配線66及び画素電極59の基端部59aとにより構成されている。より
詳細には、TFD素子60は、第1電極63と第2配線66との交差部に形成された第1
素子部61と、第1電極63と前記基端部59aとの交差部に形成された第2素子部62
とを含み、これら第1素子部61と第2素子部62とを背中合わせに(電気的に逆向きに
)接続した、いわゆるBack to Back構造のTFD素子となっている。
次に、図10に示す部分断面構造をみると、液晶装置200は、素子基板(第1基板)
110と、対向基板(第2基板)120とが、液晶層50を挟持して対向配置された構成
を備えている。
素子基板110は、ガラスや石英等の透光性基板からなる基板本体10Aと基体として
備えており、基板本体10A上に、タンタルやその合金からなる第1電極63と、第1配
線56と、共通電極69とが形成されている。前記第1電極63の表面は、例えばタンタ
ル酸化膜からなる素子絶縁膜63aにより覆われている。また、第1配線56の表面に、
例えばタンタル酸化膜からなる配線絶縁膜56aが形成されており、共通電極69の表面
には、例えばタンタル酸化膜からなる容量絶縁膜69dが形成されている。本実施形態の
場合、素子絶縁膜63aは、配線絶縁膜56a、容量絶縁膜69dより薄く形成されてお
り、配線絶縁膜56aと容量絶縁膜69dとはほぼ同一の膜厚を有して形成されている。
配線絶縁膜56aに覆われた第1配線56と交差して延びる、例えばクロム等からなる
第2配線66が形成されており、第2配線66と第1電極63とが素子絶縁膜63aを介
して対向する位置に、第1素子部61が形成されている。第1配線56と第2配線66と
は、第1配線56を覆う配線絶縁膜56aにより絶縁されている。
また、画素電極59の基端部59aと、第1電極63とが素子絶縁膜63aを介して対
向する位置に、第2素子部62が形成されている。共通電極69の基端部69aの容量絶
縁膜69dを介した上に容量電極59bが形成されており、基端部69aと容量電極59
bとを電極とし、容量絶縁膜69dを誘電体膜とする保持容量52が形成されている。
第2配線66、画素電極59、共通電極69等を覆う基板本体10A上の全面に、ポリ
イミド等からなる配向膜18が形成されている。また、基板本体10Aの外面側(液晶層
50と反対側)には、偏光板14が設けられている。
対向基板120は、基板本体20Aと、基板本体20Aの内面側(液晶層50側)の全
面に形成された反射偏光層39と、反射偏光層39上に形成されたカラーフィルタ22と
、カラーフィルタ22を覆って形成されたポリイミド等からなる配向膜28とを備えてお
り、基板本体20Aの外面側(液晶層50と反対側)には、偏光板24が設けられている
ここで、図11(a)は、反射偏光層39の斜視構成図であり、図11(b)は、反射
偏光層39の作用を説明するための側面構成図である。
本実施形態の液晶装置200に備えられた反射偏光層39は、図11(a)に示すよう
に、基板本体20A上に形成されるアクリル樹脂等の熱硬化性または光硬化性の透明樹脂
からなるプリズムアレイ81と、屈折率の異なる2種類の誘電体膜を交互に複数積層して
なる誘電体干渉膜85とを備えて構成されている。
プリズムアレイ81は、2つの斜面を有する三角柱状(プリズム形状)の複数の凸条8
2を有しており、複数の凸条82が連続して周期的に形成されることにより断面三角波状
を成すプリズムアレイを構成している。誘電体干渉膜85は、屈折率の異なる2種の材料
からなる誘電体膜が、複数の凸条82の斜面に倣う形状に交互に積層されたものであり(
いわゆる3次元フォトニック結晶層)、例えば、TiO2膜とSiO2膜とを交互に7層積
層することで形成できる。
図11では図示を省略しているが、誘電体干渉膜85の上面は樹脂層により覆われて平
坦化されている。本実施形態の場合、反射偏光層39を覆ってカラーフィルタ22が形成
されるので、カラーフィルタ22により誘電体干渉膜85表面の凹凸を平坦化した構成を
採用してもよい。
このように、プリズムアレイ上に形成された誘電体干渉膜85は、光の伝搬特性に異方
性を有しており、図11(b)の上面側から光(自然光)Eが入射された場合には、凸条
82の延在方向に平行な偏光成分を反射し、凸条82の延在方向に垂直な偏光成分を透過
するようになっている。すなわち、図9(a)及び図10に示す反射偏光層39は、凸条
82の延在方向と平行な反射軸と、凸条82の延在方向に垂直な透過軸を有していること
になる。
本実施形態の液晶装置200では、反射偏光層39の反射軸と平行な直線偏光をバック
ライト90側から入射させて透過表示を行うようになっており、図9(b)に示すように
、偏光板24の透過軸155と、反射偏光層39の透過軸159とが直交するように配置
されることで、偏光板24の透過軸155と反射偏光層39の反射軸(凸条82の延在方
向)とが略平行となるように配置されている。また反射偏光層39の透過軸159に対し
て、偏光板14の透過軸153、及び配向膜18,28のラビング方向151は平行に配
置されている。
誘電体干渉膜85を構成する1層の誘電体膜の膜厚は10nm〜100nm程度であり
、誘電体干渉膜85の総膜厚は300nm〜1μm程度である。プリズムアレイ81の凸
条82の高さは0.5μm〜3μmであり、隣接する凸条82,82間のピッチは1μm
〜6μm程度である。上記誘電体膜の材料としては、TiO2、SiO2のほか、Ta25
、Si等を用いることもできる。
なお、誘電体干渉膜85を構成する誘電体膜の積層ピッチおよび凸条82のピッチは、
目的とする反射偏光層39の特性に応じて適宜最適な値に調整される。すなわち、上記構
成の反射偏光層39は、誘電体干渉膜85を構成する誘電体膜の積層数によってその透過
率(反射率)を制御することができ、積層数を減ずることで、反射軸(凸条82の延在方
向)に平行な直線偏光の透過率を増大させ、反射率を低下させることができる。ただし、
所定数以上の誘電体膜を積層した場合には、反射軸に平行な直線偏光のほとんどが反射さ
れる。本実施形態に係る反射偏光層39では、上記誘電体干渉膜85の調整により、入射
してくる反射軸に平行な直線偏光の約70%を反射し、残り約30%を透過するよう設定
されている。
次に、図12を参照して液晶装置200の動作について説明する。図12には、以下の
動作説明で必要な構成要素である、偏光板14、液晶層50、反射偏光層39、偏光板2
4、及びバックライト90が図示上側から順に示されている。
まず、図12右側の透過表示(透過モード)について説明する。
液晶装置200において、バックライト90から射出された光は、偏光板24を透過す
ることで偏光板24の透過軸155に平行な直線偏光に変換されて反射偏光層39に入射
し、反射偏光層39の反射軸(透過軸159に直交する光学軸)に平行な直線偏光である
この入射光の一部(約30%)が、反射偏光層39を透過して液晶層50に入射する。そ
して、液晶層50がオン状態(画素電極59と共通電極69との間に選択電圧が印加され
た状態)であれば、上記入射光は液晶層50により所定の位相差(λ/2)を付与され、
偏光板14の透過軸153と平行な直線偏光に変換される。これにより偏光板14を透過
した光が表示光として視認され、当該ドットは明表示となる。
一方、液晶層50がオフ状態(上記選択電圧が印加されていない状態)であれば、反射
偏光層39を透過して液晶層50に入射した光は、その偏光状態を維持したまま偏光板1
4に達し、当該入射光と平行な吸収軸(透過軸153と直交する光学軸)を有する偏光板
14に吸収され、当該ドットは暗表示となる。
なお、偏光板24を透過して反射偏光層39に入射した光のうち、当該反射偏光層39
で反射された光は、偏光板24を再度透過してバックライト90側へ戻される。そして、
この戻り光はバックライト90の反射板92により反射されて再び液晶パネル側へ向かう
光となり、照明光として再利用される。
次に、図12左側の反射表示について説明する。
反射表示において、偏光板14の上方(外側)から入射した光は、偏光板14を透過す
ることで偏光板14の透過軸153に平行な直線偏光に変換されて液晶層50に入射する
。このとき液晶層50がオン状態であれば、上記入射光は液晶層50により所定の位相差
(λ/2)を付与されて反射偏光層39に入射する。図9(b)に示したように、反射偏
光層39は、偏光板24の透過軸153と平行な透過軸159と、それに直交する反射軸
を有しているので、上記オン状態の液晶層50を透過して反射偏光層39に入射した光は
、その一部(約30%)が偏光状態を保持したまま反射され、残部(約70%)が反射偏
光層39を透過する。反射偏光層39で反射されて再度液晶層50に入射した光は、液晶
層50の作用により入射時の偏光状態(偏光板24の透過軸と平行な直線偏光)に戻され
て偏光板24に入射する。これにより偏光板24を透過した反射光が表示光として視認さ
れ、当該ドットが明表示となる。
一方、反射偏光層39を透過した直線偏光成分は、その偏光方向と平行な透過軸155
を有する偏光板24を透過してバックライト90に入射する。そして、このバックライト
90に入射した光は、反射板92により反射されて液晶層50側へ戻され、その一部は反
射偏光層39を透過して液晶層50に入射し、上記明表示の表示光として利用される。し
たがって、本実施形態の液晶装置200では、反射偏光層39における反射軸に平行な直
線偏光の反射率が30%程度に設定されているが、反射偏光層39を透過してバックライ
ト90側へ抜けた光も表示光として利用可能となっているから、明るい反射表示を得られ
るようになっている。
一方、液晶層50がオフ状態であれば、偏光板14から液晶層50に入射した光は、そ
の偏光状態を維持したまま反射偏光層39に入射し、当該光と平行な透過軸159を有す
る反射偏光層39を透過する。そして、この光と平行な吸収軸を有する偏光板24によっ
て吸収され、当該ドットは暗表示となる。
上記構成を具備した液晶装置200では、画素スイッチング素子としてTFD素子60
を備えているので、簡便な工程で製造することができ、製造コストの面で有利なものとな
っている。また、ドット内に保持容量が設けられていることから、画素の高精細化に伴い
液晶容量が小さくなった場合にも良好な保持特性を得ることができ、高画質の表示を得る
ことができる。
また、先の第1実施形態の液晶装置と同様、ドット領域内で液晶層50の層厚が一定で
あるため、ドット領域内で駆動電圧の不均一が生じることがなく、高品位の表示を得るこ
とができる。またマルチギャップ構造のようにドット領域内に段差を形成する必要がない
ので、この段差に起因する液晶配向の乱れが生じることもなく、信頼性に優れる液晶装置
とすることができる。
(電子機器)
図13は、本発明に係る液晶装置を表示部に備えた電子機器の一例である携帯電話の斜
視構成図であり、この携帯電話1300は、本発明の液晶装置を小サイズの表示部130
1として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備え
て構成されている。
上記実施の形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピ
ュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視
型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワー
ドプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機
器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、高
輝度、高コントラスト、広視野角の透過表示及び反射表示を得ることができる。
第1実施形態の液晶装置の回路構成を示す図。 同、任意の1ドット領域の平面構成図(a)、及び光学軸配置図(b)。 図2のA−A’線に沿う断面構成図。 図2のB−B’線に沿う断面構成図。 反射偏光層の平面構成図(a)、及び側面構成図(b)。 第1実施形態の液晶装置の動作説明図。 比較例として示す液晶装置の動作説明図。 第2実施形態の液晶装置の回路構成を示す図。 同、任意の1ドット領域の平面構成図(a)、及び光学軸配置図(b)。 図9のD−D’線に沿う断面構成図。 反射偏光層の斜視構成図(a)、及び側面構成図(b)。 第2実施形態の液晶装置の動作説明図。 電子機器の一例を示す斜視構成図。
符号の説明
100,200…液晶装置、10…TFTアレイ基板(第1基板)、20…対向基板(
第2基板)、10A,20A…基板本体、101…データ線駆動回路、102…走査線駆
動回路、30…TFT、3a…走査線、3b…容量線、6a…データ線、6b…ソース電
極、9…画素電極(第2電極)、9a…基端部、9b…コンタクト部、9c,19c…帯
状電極、19…共通電極(第1電極)、19a…本線部、29,39…反射偏光層、31
…容量電極、32…ドレイン電極、59…画素電極(第2電極)、59a…基端部、59
c,69c…帯状電極、60…TFD素子、61…第1素子部、62…第2素子部、69
…共通電極(第1電極)、69a…基端部、70…蓄積容量、71…金属膜、72…スリ
ット、81…プリズムアレイ、85…誘電体干渉膜、90…バックライト(照明装置)、
110…素子基板(第1基板)、120…対向基板(第2基板)。

Claims (8)

  1. 液晶層を挟持して対向配置された第1基板と第2基板とを備え、1つのドット領域で反
    射表示と透過表示とを行う半透過反射型の液晶装置であって、
    前記第1基板の前記液晶層側に、前記ドット領域内で前記液晶層に略基板平面方向の電
    界を印加する第1電極及び第2電極が設けられており、
    前記ドット領域には、透過軸と該透過軸に交差する反射軸とを有して、入射する光のう
    ち前記反射軸に平行な偏光成分の光を反射し、前記透過軸に平行な偏光成分の光を透過す
    る反射偏光層が部分的に形成されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記1つのドット領域には前記反射表示を行う領域と前記透過表示を行う領域とが個別
    に設けられており、前記反射偏光層は前記反射表示を行う領域に形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記第1電極及び第2電極の帯状電極が、互いに平行に配置されており、該互いに平行
    に配置されている前記帯状電極の延在方向と、前記反射偏光層の透過軸の方向とが、平行
    となる部分を有さずに交差していることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
  4. 前記帯状電極の延在方向と、前記反射偏光層の透過軸との成す角度が30°であること
    を特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
  5. 前記反射偏光層が、微細なスリット状の開口部が複数設けられた金属反射膜を備えてい
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶装置。
  6. 前記反射偏光層が、複数のプリズムを配列してなるプリズムアレイと、該プリズムアレ
    イ上に形成された誘電体干渉膜とを備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か1項に記載の液晶装置。
  7. 前記反射表示を行う領域の前記液晶層の層厚と、前記透過表示を行う領域の前記液晶層
    の層厚が等しく設定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の
    液晶装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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