JP2008286788A - 基板検査用治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
基板検査用治具は、複数の接触子と、第一案内孔を有する第一案内板と第二案内孔を有する第二案内孔とを有する接触子保持体と、接続電極部を備え、第一案内孔は、接触子の絶縁部の径よりも小さい径を有するように形成され、第二案内孔は、接触子の絶縁部の径よりも大きい径を有するように形成され、第一案内板と第二案内板は、接触子を脱着可能とする第一案内孔と対応する第二案内孔とが整合する整合状態と、接触子を保持する第二案内板が平面方向に移動する保持状態とを有し、接触子の他方の端部と接続電極体は、これに対向する接続電極部の一部と接触することにより電気的に導通状態となることを特徴とする。
【選択図】 図12
Description
尚、この発明は、プリント配線基板に限らず、例えば、フレキシブル基板、多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、及び半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板における電気的配線の検査に適用でき、この明細書では、それら種々の配線基板を総称して「基板」と称する。
特に、近年になって、回路基板上に設けられる配線パターンの微細化が進み、配線パターンの抵抗値が小さくなっており、上記の接触抵抗がこの測定値に及ぼす影響が大きな問題となっていた。
また、基板検査治具は、その使用回数は数万回〜数十万回にもなる。このため、使用時に基板検査用接触子が破損又は磨耗した場合には、迅速に且つ簡便に交換する必要があった。
請求項2記載の発明は、前記接続電極部は、これに対向する前記接触子の前記他方の端部を内部に収容する構造を有し、且つ、前記接触子と前記接続電極部の導通状態は、少なくとも該接触子の他方の端部と該接続電極部の内部側表面の接触によることを特徴とする請求項1記載の基板検査用治具を提供する。
請求項3記載の発明は、前記接続電極部は、これらに対向する前記接触子の前記他方の端部の少なくとも一部を遊嵌することのできる筒形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の基板検査用治具を提供する。
請求項4記載の発明は、前記接触子の絶縁部と前記他方の端部の境界は、前記第二案内孔よりも内側に配置されることを特徴とする請求項1記載の基板検査用治具。
請求項5記載の発明は、前記接触子保持体は、前記接触子の他方が前記接続電極部に接触させる使用時において、該接触子が突出するように、該接触子の長軸方向に摺動する保護部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の基板検査用治具を提供する。
また、接触子群の他方の端部と接続電極体とを接続するに際して、接触子の他方の端部の近傍の側周面の少なくとも一部が、これに対向する接続電極部の一部と接触することにより電気的に導通状態となるので、接触子と接続電極部との接触抵抗値を低減させることができるとともに使用回数に関係なく安定した接触抵抗値を有する基板検査用治具を提供する。
請求項2記載の発明によれば、接触子と接続電極部の導通状態が、少なくとも接触子の他方の端部と接続電極部の内部側表面の接触によるので、接触子と接続電極部の接触面積を大きくすることが可能となり、接触抵抗値をより低減させることができるとともに使用回数に関係なく安定した接触抵抗値を有する基板検査用治具を提供する。
請求項3記載の発明によれば、接続電極部が接触子を遊嵌することのできる形状であるので、接触子を接続電極部に入出する際に、過剰な負担がかかることを防止することができる。
また、接続電極部が筒状に形成されているので、接触子が接触する接触面を均一に作成することができ、どの筒部に接触しても、安定した接触抵抗値の基板検査用治具を提供する。
請求項4記載の発明によれば、第一案内板と第二案内板が整合状態にある場合に、接触子の絶縁部と他方の端部の境界が、第二案内孔の側面を形成する第二案内孔に当接して係合することになり、接触子の落下や取り外れを防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、接触子保持体が接触子を保護する保護部を有するので、接触子を使用時未使用時において効果的に接触子を保護することができ、接触子の使用寿命を延ばすことができる基板検査用治具を提供する。
図1は、本発明に係る基板検査用治具を使用する場合の構成の概略を示している。この図1では、複数の接触子101、これら接触子101を多針状に保持する保持体102、この保持体102を支持するとともに接触子101と接触して導通となる接続電極部を有する接続電極体103、検出される電気信号を処理する検査信号処理部である検査信号処理部104、及び検査用接触子101と検査信号処理部104を接続するワイヤーケーブル105を示している。接触子101は、被検査基板に形成される配線パターンの各検査点に接触する端子であり、接続電極体103は接触子101と検査信号処理部104のピッチ変換を行って電気的に接続する。
接続電極体103は、保持体102の配置側に接触子101と電気的に接続する接続電極部106を有している。本発明は、この接続電極部106を創意工夫することにより、接触子101との接続抵抗値を低減させることができるとともに安定性を有した接続抵抗値を提供する。
接触子2は、可撓性及び導電性を有し、針状や長尺状などの棒状に形成されている。この接触子2は、一方が被検査基板の検査点に圧接され、他方が後述する接続電極部と接触される。このため、接触子2は検査信号処理部104からの電気信号を検査点に送信するとともに、検査点からの電気信号を検査信号処理部104へ送信することができる。
この接触子2は、可撓性を有しているため、後述する接触子保持体3の内部に形成される空間で、接触子2の長軸方向に対して直角方向に撓む(バックリングする)ことになる。このため、この接触子2が使用される場合には、被検査基板の検査点や接続電極部からの荷重を受けて撓み、この撓みにより各接触部に対して押圧力を生じることになる。
この図3で示される接触子2は、図3(a)で示される如く、両先端を先細り形状とする細長い棒状部材21に形成される。先細り形状は、図3(a)で示される如き尖鋭形状としても構わないし、球状形状としても構わない。
この棒状部材21は、ステンレス鋼、ベリリウム銅(BeCu)やタングステン(W)を挙げることができるが、特に限定されるものではなく導電物質であれば構わない。
この棒状部材21は、後述する接続電極部に接触する接触面積に均一な荷重がかかるように、円筒や円柱状に形成されることが好ましいが、特に限定されるものではない。
棒状部材21の長さや太さは特に限定されるものではなく、被検査基板に形成される配線パターンのピッチや被検査基板の大きさに合わせて適宜設定される。
上記のような場合、一端22aは接続電極部に接触し、他端22bは被検査基板の検査点に接触することになる。このように配置の長さを変化させることにより、棒状部材21が接続電極部と接触する接触面積を大きくすることができ、また、他端22bから棒状部材21が突出する長さが短く設定されるため、バンプなどの検査点に接触子が接触する際に、筒状部材22が棒状部材21が必要以上に検査点に貫入することを防止するストッパー的な役割を果たすことができるとともに、球状のバンプなどの検査点に対して安定して接触することができる。またさらに、棒状部材21の先端形状の加工性に依存することなく、棒状部材21と筒状部材22による検査点への接触を可能とすることができる。
尚、この他端22b側の棒状部材21の突出量は、上記の如く、一端22aよりも短く設定することもできると同時に、上記説明の如き検査点に貫入される量(長さ)として設定することもできる。
この筒状部材22は、棒状部材21を内部に収容することができ、且つ棒状部材21と導通状態となることのできる大きさであれば特に限定されない。
他の方法として、筒状部材22内部に突状部(図示せず)を複数設けることにより、筒状部材22が棒状部材21を押圧するかしめ構造を有することにより接触して電気的に導通させることができる。
この絶縁部23は、接触子2が撓んだ際に、隣接する接触子2と接触しても短絡することを防止している。
この絶縁部23は、ポリウレタンを用いることができるが、特に限定されるものではない。
上記説明では、棒状部材21と筒状部材22と絶縁部23を用いて接触子2を構成した場合を説明したが、棒状部材21と絶縁部23からなる接触子を用いてもよく、接触子の構造はこれらに限定されるものではない。
尚、本明細書では、接続電極部41に収容される接触子2の一部を符号2Aとして説明するが、この接触子2の収容部2Aは、絶縁部23が形成されていない接触子2の一端となる。例えば、接触子2の先端から段差24までの接触子2の部分(長さLの部分)である。この部分Lは、全てが接続電極部に収容される必要はないが、できるだけ多くの部分が収容されることが好ましい。
この部分の長さLは、接続電極部に収容される長さにより適宜設定されるが、十分な安定性のある接触状態(導通状態)になるためにも、2〜5mm程度であることが好ましい。
接触子2のこの部分が他方の端部に相当し、この部分の側周面の少なくとも一部が、接続電極部41と接触することになる。
図2で示される接触子保持体3は、紙面奥手側に第一案内板31が配置され、紙面手前側に第二案内板32が配置され、第一案内板31は接触子2の先端を検査点へ案内し、第二保持体32は接触子2の他端を接続電極部4へ案内する。
第一案内板31は、所定の接触子2を所定検査点へ案内するための第一案内孔33を有している。この第一案内孔33は、接触子2の棒状部材21や筒状部材22の外径よりも大きく、絶縁部23の径よりも小さくなるように形成されている。このように形成されることにより、接触子2が第一案内板31の第一案内孔33より抜け出ることを防止する。
第二案内孔32は、所定の接触子2を所定接続電極部へ案内するための第二案内孔34を有している。この第二案内孔32は、接触子2の棒状部材21や筒状部材22の外径よりも大きく、さらに、絶縁部23の径よりも大きくなるように形成されている。このように形成されることにより、この接触端子保持部3にこの第二案内孔32から接触子2を挿入することができる。
このため、接触子2を抜き差しする場合には、例えば、第二案内板32側を上方に第一案内板31を下方に向けて配置して、第二案内板32の第二案内孔34より接触子2の抜き差しを行う。
この支柱35aによる空間の長さは、使用者により適宜設定される。
尚、図2の図には、符号35bで示される支柱が示されている。この支柱35bは後述する第二案内板32の3つの板部材を把持するための支柱である。
この図3で示される如く、第一案内板31は、三枚の外側板部材311、中側板部材312と内側板部材313を用いて形成されている。また、第一案内孔33は、外側板部材311の外側案内孔331と、中側板部材312の中側案内孔332と、内側板部材313の内側案内孔333を有してなる。
外側板部材311は、検査される基板に最も近く配置され、中側板部材312と内側板部材313とこの順番で配置される。
尚、図4では、内側板部材313の第一内側案内孔333の第一小径内側案内孔333bが、上記の如き径の大きさを有するように形成される。
図3では、第一案内部31を形成する各板部材に夫々、大径案内孔と小径案内孔が形成されているが、外側板部材311の外側に位置することになる案内孔が第一小径案内孔331aとして形成され、最内に配置される案内孔が上記の如き機能を有する案内孔(第一小径案内孔33b)となる。
なお、接触子2の導電部と絶縁部の境界2bは、第一案内孔33よりも内側に配置されることになる。
尚、この順番は、限定されるものではないが、基板の検査点に精度良く当接させる必要があること、また、板部材に接触子が接触するために接触子が磨耗することを防止することを考慮することが好ましい。
図5には、第二案内板32と接触子2の位置関係を示す概略拡大断面図である。
この図5では、第二案内板32は、内側案内板321、中側案内板322と外側案内板323を有してなる。
第二案内板32は、内側案内板321、中側案内板322と外側案内板323を有している。内側案内板321は、複数の接触子2全てを含む孔341が形成されており、この内側案内板321は、第一案内板31と接続する支柱35を保持するために用いられている。
中側案内板322は、内側案内板321よりも僅かに板部材の平面方向にスライドするように形成されている。この中側案内板322は、小径案内孔342aと大径案内孔342bを有してなる。
外側案内板323は、接触子2の端部を接続電極部へ案内する案内孔が設けられている。
第二案内孔34の径は、接触子2の絶縁部23よりも大きい径を有している。このため、接触子2をこの第二案内孔34を介して抜き差しすることができる。
図5では、接触子2の境界2bが外側案内板343の大径案内孔343aに存在する場合を示しており、小径案内孔343bと大径案内孔343aの段差部に係合している。図5では、案内孔を大きさの相違する孔を設けることによって段差を生じさせて、接触子2の境界2bが係合するように配置されているが、段差部を設ける必要はない。
このように複数の板部材を徐々にずらして配置することにより、第二案内孔34が傾斜して形成されることになる。このため、上記の如く、第二案内板32に形成される第二案内孔34に係合されることになる。
またさらに、接触子2が接触子保持体3に保持された際に、接触子2が軽く撓むことになり、板部材と接触抵抗が生じることになり接触子2が安定性を有して保持されることになる。
図5では、内側案内板341は、第一案内板31に対して平面方向には移動せず固定されている。中側案内板342は、第二案内板32の平面方向に僅かにスライドする。さらに、外側案内板343は、中側案内板342よりも僅かに該平面方向にスライドする。つまり、外側案内孔343は、第一案内孔33よりも大きくスライドしている。
この保護部36は、図2で示される如く、第二案内板32の接続電極部側に配置されるとともに、接触子2の長軸方向に摺動するようにスプリング機構37が設けられている。
この保護部36は、所定厚みの板部材から形成され、基板検査治具の未使用時において、接触子2の先端部(接続電極部に接触する部分)を保護する。
例えば、図6では、この保護部の動作を示しており、図6(a)は基板検査用治具の未使用時の状態を示しており、図6(b)は基板検査用治具の使用時の状態を示している。
図6(a)では、基板検査用治具の接触子2と接触子保持体3が接続電極体4に接続されていない状態を示しており、この状態では、接触子2の接続電極部へ接触する端部は、保護部36により保護されている。尚、図面では、保護部36の内部に収容されている状態を示しているが、接触子2の先端が僅かに保護部36から突出していてもよい。
尚、保護部36は、第二案内板32又は第二案内板32の外側板部材と同量のスライド機構を備えている。このため、第二案内孔34と保護部36の孔は平面視において、同じ位置に配置されることになる。
この場合、保護部36は、第二案内板32の下端に当接するとともに、スプリング機構37のスプリングにより付勢状態となる。また、保護部36が図6(a)で示される位置へ戻ろうとするが、図6(b)の状態では接続電極体4と保護部36、保護部36と第二案内板32が夫々当接する状態となる。
尚、図2では、接触子保持体3と後述する接続電極体4との位置合わせを行う突状部38が二つ設けられている。
この接続電極部41は、接触子2を内部に収容するために、接続電極体4の表面から接続電極体4内部へ延びる穴形状に形成される。接続電極部41が、このように接続電極体4の内部に延びる穴形状に形成されることにより、確実に接触子2の一部を接続電極部41内部に収容することができる。この場合、接触子2の一部は、接続電極部41の内部側表面に電極部を形成することによって、接触子2の一部が内部側表面と接触させることができる。
接続電極部41は導線42に接続されている。この導線42は、上記の如き検査信号処理部に接続される。
尚、この接続電極部41は、接続電極体4の表面と面一となるように筒(パイプ)を配置する。このように配置することによって、接続電極体4の表面が面一となり、第二案内板32や保護部36が接続電極体4に当接する場合に、接続電極体4表面に対して直角となるように配置することができ、接触子2が使用時において圧接され、撓んだ際に、どの接触子2に対しても均一な荷重を負荷することができる。
この具体的な例として、例えば、接続電極部41を接触子2の長軸に対して傾斜又は湾曲して形成する。
このように接続電極部41が形成されることによって、接触子2が接続電極部41内部に収容される際に、接続電極部41の内側表面を擦りながら収容されることになり、接触子2が接続電極部41と確実に接触状態を確立することができる。特に、このように構成することにより、内側表面の電極部や接触子2の表面に形成される酸化膜を破ることができる。
図7(b)は、接続電極部41が接続電極体4の表面に対して一定角度で傾斜して形成された場合を示す。この場合は、接触子2が接続電極体4の表面に略直角方向に収容されても、接続電極部41の内部側表面を擦りながら接触することになる。
図7(c)は、接続電極部41が逆く字状に形成された場合を示す。この場合は、接触子2が図7(b)と同様に擦りながら接触して内部に収容されるとともに、く字状の頂点部で逆方向の傾斜を接続電極部41が形成しているので、この頂点部では確実に接触子2が内部側表面と接触することになる。
図7(d)は、接続電極部41が湾曲して形成された場合を示す。この場合は、接触子2が収容される際に、この接続電極部41の内部側表面に沿って湾曲しながら表面を擦りながら接触することになる。さらに、この場合には、図7(c)よりも接触子2に係る荷重が低いため、接触子2を抜き差しすることを容易に行うことができる。
これら図7で示された接続電極部41の形状は、これらに限定されるものではなく、接触子2の入出方向に対して、接続電極部41の収容方向が交差するように形成されるように設定することができる。このように接続電極部41を形成することによって、接触子2が確実に接続電極部41の内側表面に接触することになるとともに、収容される際に内部側表面を擦りながら収容されることになるので、接触抵抗値が低いとともに接触抵抗値の安定性が高い接触子2と接続電極部41の接続を可能にする。
このように接触子2の先端2Aを屈曲させて形成させることにより、接触子2の先端2Aが接続電極部41に収容される際に、接続電極部41の内側表面を擦りながら接触することになる。
この図8で示される接触子2は、接触子2の中心軸から接触子2の先端2Aが幅Wを有するように屈曲している。この幅Wは、接続電極部41の内径と略同じ程度に形成されることが好ましい。この幅Wが接続電極部41の内径と略同じに形成されることにより、確実に内側表面に接触することができるとともに、屈曲させる量(幅)を小さくすることができるからである。
この図9では、複数の接触子2の収容部2Aが接続電極部41内部に収容されている。図9では示されていないが、接触子2の収容部2Aが屈曲形状であったり、接触子2が傾斜して配置されたりしている場合には、接続電極部41内に接触子2が収容される際には、内部側表面を擦りながら接触して収容される。尚、図9では便宜的に接触子2が接続電極部41の略中央に位置している。
接触子保持体3と接続電極体4を、接触子2の長軸に対して直角方向に移動させていることによって、確実に接続電極部41の内部側表面に接触させることを示している。このように、接触子保持体3及び/又は接続電極体4を接触子2の入出方向に対して傾斜させることにより、接触子2の収容部2Aを接続電極部41の内部側表面へより安定的に接触させることが可能となる。
この図10で示される接続電極体4では、3枚の板部材を用いて説明したが、3枚に限定されず、更に複数の板部材を用いて滑走部を形成しても構わない。
尚、図10では、便宜上、接触子2が接続電極部41の孔方向に対して、略平行になる位置でしめされている。
図11(a)で示される接続電極部41の電極端子は、符号421と符号422で示されている。この電極端子421,422は、夫々導線で形成されており、各導線が基板検査装置本体に接続されている。このため、接続電極部41から二つの端子が設けられることになり、四端子測定を行うことができる。
この構成を用いることにより、電極側の接触抵抗は極めて小さい及び/又は安定した値となる。このため、検査点側の接触抵抗のみを考慮すれば、検査点に直接二つの端子を接触させた場合と略同様の測定結果を得られることになる。
この電極端子42では、三叉形状の導電素材の一端が接続電極部41に電気的に接続され、残り端子が二つの電極端子421、422として、基板検査装置本体と電気的に接続されている。
このような構成を用いる場合には、接続電極部41から三叉部までの距離d分だけ抵抗値を検出しておくことによって、この抵抗値分を補正することによって精確な測定を行うことができる。
本発明に係る基板検査用治具の構成の説明である。
図12は、接触子を取り付ける場合を示す工程を表す。
まず、第一案内孔33と第二案内孔34が整合するように配置する。このとき、保護部36は、第二案内板32に当接させておく。
図12の実施形態で示される場合には、第一案内孔33と第二案内孔34が垂直方向に一列に配置されるように配置する(図12(a))。
この場合、第二案内板32が上側に配置され、第一案内板31が下側に配置されている。この配置位置は特に限定されるものではないが、第一案内孔33から接触子2が抜け落ちることがないために、このように配置されることが好ましい。
この場合、上記の如く、第一案内孔33は接触子2の絶縁部23の径よりも小さく形成されているので、接触子2が抜け落ちることがない。
接触子2が挿入されると、第二案内板32と保護部36を同時にスライドさせる。
このとき、第二案内板32の第二案内孔34には接触子2の絶縁部23が係合することになる(図5参照)。
つまり、接触子2は、第二案内板32と保護部36がスライドすることにより、湾曲することになり、接触子2は可撓性であるため、第一案内孔33を形成する第一案内板31の側部と、第二案内孔34を形成する第二案内板32の側部(表面部)と係合することになる。
このとき、スライドさせる量は、上記の如く、第二案内板32の外側板部材のほうが大きくスライドさせることになる。
保護部36を突出させることにより、接触子2の端部が保護されることになる。
このようにして、接触子2を取り付けることができ、また、取り外す場合には、この逆の手順を行う。
図13は、本発明で実施される基板検査用治具の一実施例を示している。
この一実施例で示される接触子2は、タングステンを素材として、長さ30mm、直径90μmの棒状部材21を形成し、収容部2Aの長さが2mmになるように絶縁部23を形成する。
また、接続電極部41は内径95μm、外径125μmとなる導電性のパイプで、このパイプの内側表面に金メッキ処理する。
この図13で示される一実施例では、接続電極体4が第一板状部43、第二板状部44、第三板状部45と第四板状部46から形成されるとともに、第二板状部44を横方向に移動させる滑走部47を有している。この第一板状部43と第三板状部45は、固定の部材であり、第四板状部46は、基板検査用治具1’の台座として用いている。
接続電極部41は、第一乃至第三板状部を貫通するように形成されている。
滑走部47は、第二板状部44を左右に移動させることができる。この滑走部47は、左右一対の螺子機構を有してなり、左右の螺子を調整することによって第二板状部44の位置を調整することができる。
尚、この図13(a)では、第二案内板32と保護部36の間に空間が形成されており、未使用時の状態である。
また、この基板検査用治具1’では、滑走部47を左右に有しており、接触子2の収容部2Aが接続電極部41に収容された後、螺子を調整することによって、接続電極体4の第二板状部44を横方向に移動させる。このとき、接続電極部41の第二板状部44部分は、第二板状部44の移動に合わせて、湾曲状態となり接続電極部41の内側表面と接触子2が圧接されることになる。
この一実施例では、接触子2も傾斜して接触子保持体3に保持され、更に、接続電極体4が滑走部47を有しているので、接触子2が接続電極部41の内側表面を擦りながら収容されるとともに安定して接触し導通状態を確立することができる。
1’・・・・・基板検査用治具(他の実施形態)
2・・・・・接触子
2A・・・・収容部
3・・・・・接触子保持体
31・・・・第一案内板
32・・・・第二案内板
4・・・・・接続電極体
41・・・・接続電極部
42・・・・電極端子
Claims (5)
- 被検査基板の電気的特性を検査するために、基板検査装置本体と該被検査基板の配線パターンに設けられる複数の基板被検査点との間の電気的導通を得るための基板検査用治具であって、
前記基板検査用治具は、
両端に電気的導通を図る端部を有し、一方の端部が前記基板被検査点の一つに圧接される導電性を有するとともに、該端部を除いて周縁に絶縁部を有する棒状の複数の接触子と、
前記複数の接触子を保持するとともに、該接触子の一方の端部を前記検査点に案内する第一案内孔を有する第一案内板と、該接触子の他方の端部を前記基板検査装置の電極部に案内する第二案内孔を有する第二案内孔とを有する接触子保持体と、
前記接触子の夫々の接触子の他方の端部と対向して配置されるとともに前記基板検査装置へ接続される接続電極部を備える接続電極体を有し、
前記第一案内孔は、前記接触子の絶縁部の径よりも小さい径を有するように形成され、
前記第二案内孔は、前記接触子の絶縁部の径よりも大きい径を有するように形成され、
前記第一案内板と前記第二案内板は、
前記接触子を脱着可能とするために、前記第一案内孔と対応する前記第二案内孔とが整合する整合状態と、
前記接触子を保持するために、前記整合状態から前記第二案内板が該第二案内板の平面方向に移動する保持状態とを有し、
前記接触子の前記他方の端部と前記接続電極体とを接続するに際して、夫々の前記他方の端部の近傍の側周面の少なくとも一部が、これに対向する前記接続電極部の一部と接触することにより電気的に導通状態となることを特徴とする基板検査用治具。 - 前記接続電極部は、これに対向する前記接触子の前記他方の端部を内部に収容する構造を有し、且つ、前記接触子と前記接続電極部の導通状態は、少なくとも該接触子の他方の端部と該接続電極部の内部側表面の接触によることを特徴とする請求項1記載の基板検査用治具。
- 前記接続電極部は、これらに対向する前記接触子の前記他方の端部の少なくとも一部を遊嵌することのできる筒形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の基板検査用治具。
- 前記接触子の絶縁部と前記他方の端部の境界は、前記第二案内孔よりも内側に配置されることを特徴とする請求項1記載の基板検査用治具。
- 前記接触子保持体は、前記接触子の他方が前記接続電極部に接触させる使用時において、該接触子が突出するように、該接触子の長軸方向に摺動する保護部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の基板検査用治具。
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