JP2008286064A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の停止時にカム軸の相対回転位相がロックされないことを防止できる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン11は、クランク軸18に対して吸気カム軸26を相対回転させることにより吸気バルブ24の作動タイミングを変更する吸気側バルブタイミング可変装置28と、吸気カム軸26の相対回転位相を最遅角位相においてロックするロックピン31及び係止孔32と、エンジン11が停止されるときのエンジン11の惰性回転を助長するためにスロットル弁21を閉じる制御を禁止するECU81とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
従来から、車両用エンジンなどの内燃機関においては、バルブタイミング制御装置が採用されている。バルブタイミング制御装置は、吸気バルブや排気バルブの開閉タイミングを運転中に変更することができる。このような可変バルブタイミング制御装置によって、出力向上、燃費節減、排気エミッションの低減を図ることができる。
例えばベーン方式のバルブタイミング制御装置は、エンジンのクランク軸に同期して回転するハウジング、吸気バルブ又は排気バルブのカム軸に連結されてカム軸の同軸状に配置されていると共に、ハウジングに形成された流体室を進角室と遅角室とに区画するベーン部材などから構成される。進角室及び遅角室に選択的に油圧を吸排することにより、ベーン部材をハウジングに対して相対回動させ、これにより、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させてバルブタイミングを可変制御する。
また、このようなバルブタイミング制御装置は、機関始動時のベーンの振動による騒音防止などのために、ハウジングとベーンとの相対回動をロックするロック機構が設けられている(特許文献1乃至4参照)。このようなロック機構は、ベーンに配設されたロックピンと、ハウジングの内壁に設けられロックピンの先端部が挿入される係止孔とから構成される。機関停止時には、作動油の圧力の低下によりロックピンの先端部が係止孔に挿入される。これにより、ハウジングとベーンとの相対回転が規制される。
特開2002−266669号公報 特開2004−324421号公報 特開2004−308632号公報 特開2002−256827号公報
ところで、バルブタイミング制御装置によって吸気バルブ又は排気バルブのタイミングが変更されている場合に、イグニッションオフがなされると、エンジンが惰性回転して完全に停止するまでの間に、ロックピンが、ハウジングに形成された係止孔の位置にまでに到達しない恐れがある。このような状態でエンジンを再始動した場合には、ベーンがハウジングの内壁に衝突し、打音が発生したり、また、内部EGRの過多によって始動性が悪化する恐れがある。
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、クランク軸に対するカム軸の相対回転位相を最遅角位置又は最進角位置においてロックするように構成された内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、内燃機関の停止時にカム軸の相対回転位相がロックされないことを防止できるバルブタイミング制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、クランク軸に対してカム軸を相対回転させることによりバルブの作動タイミングを変更する可変機構と、前記カム軸の相対回転位相を最遅角位相においてロックするロック機構と、内燃機関が停止されるときの該内燃機関の惰性回転を助長するために前記スロットル弁を閉じる制御を禁止するスロットル弁制御手段とを備えている、ことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置によって達成できる。
イグニッションがオフにされた場合には、スロットル弁を閉じる制御が禁止されるため、スロットル弁が閉じられた場合よりもポンピングロスを低減でき、長い期間内燃機関が惰性回転する。従って、内燃機関が完全に停止するまでの時間を稼ぐことができる。これにより、例えば、吸気カム軸の相対回転位相が最遅角位置にロックされるものであり、イグニッションオフ時に吸気カム軸が進角側に制御されていた場合には、内燃機関が惰性で回転し完全に停止するまでの間に、吸気カム軸を進角側から遅角側へと移行させて、吸気カム軸の相対回転位相をロックさせることができる。
また、上記目的は、クランク軸に対してカム軸を相対回転させることによりバルブの作動タイミングを変更する可変機構と、前記カム軸の相対回転位相を最進角位相においてロックするロック機構と、前記カム軸を最進角位相へと付勢する付勢手段と、内燃機関が停止されるときの該内燃機関の惰性回転を助長するために前記スロットル弁を閉じる制御を禁止するスロットル弁制御手段とを備えている、ことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置によって達成できる。
このような構成によっても、例えば、排気バルブのバルブタイミングが最進角位置にロックされるものであり、イグニッションオフ時に排気カム軸の相対回転位相が遅角側に制御されていた場合には、内燃機関が惰性で回転し完全に停止するまでの間に、排気カム軸の相対回転位相を遅角側から進角側へと移行させて、排気カム軸の相対回転位相をロックさせることができる。
上記構成において、前記スロットル弁制御手段は、内燃機関が停止されるときの前記カム軸の相対回転位相と前記ロック機構により前記カム軸の相対回転位相がロックされるロック位相との位相差に応じて、前記スロットル弁の開度を決定する、構成を採用できる。
例えば、位相差が大きいほど、スロットル弁の開度を大きく制御することにより、内燃機関の惰性回転時間を長くすることができる。また、位相差が小さい場合には、スロットル弁の開度を小さく制御することにより、内燃機関の惰性回転時間を必要最小限に抑えることができる。
本発明によれば、内燃機関の停止時にカム軸の相対回転位相がロックされないことを防止できる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本実施例に係るエンジン11の模式図である。
図1に示すエンジン11は、複数の気筒12(図1では1つのみ図示)を有している。このエンジン11においては、吸気通路13を流れる空気が燃焼室15に充填され、燃焼室15内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁14によって、空気と燃料との混合気が生成される。この混合気に対し点火プラグ16による点火が行われると、混合気が燃焼してピストン17が往復動し、エンジン11の出力軸であるクランク軸18が回転駆動される。そして、各燃焼室15での燃焼により生じた排気は排気通路19等を通ってエンジン11の外部へ排出される。
エンジン11の出力調整は、吸気通路13に設けられたスロットル弁21をアクチュエータ22等によって駆動して、そのスロットル弁21の開度(スロットル開度)を調節することによって実現される。スロットル開度の開度調節は、運転者によって操作されるアクセルペダル23の踏込み量(アクセル踏込み量)に応じてアクチュエータ22が駆動されることにより行われる。
エンジン11には、吸気バルブ24及び排気バルブ25が気筒12毎に設けられている。吸気バルブ24、排気バルブ25はそれぞれ、クランク軸18の回転が伝達されて回転する吸気カム軸26、排気カム軸27によって作動する。この作動により、各吸気バルブ24は燃焼室15と吸気通路13との連結部分を開閉し、各排気バルブ25は燃焼室15と排気通路19との連結部分を開閉する。
エンジン11には、機関バルブの作動タイミング(バルブタイミング)を変更するためのバルブタイミング可変装置(VVT)が複数設けられている。本実施形態では、吸気バルブ24の作動タイミングをクランク軸18の角度(クランク角)に対して連続的に変更するための吸気側バルブタイミング可変装置28(可変機構)と、排気バルブ25の作動タイミングをクランク角に対して連続的に変更するための排気側バルブタイミング可変装置29(可変機構)とが設けられている。
エンジン11には、クランク軸18が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ71、吸気カム軸26の回転角度を検出する吸気側カム角センサ72が設けられ、排気カム軸27の回転角度を検出する排気側カム角センサ73が設けられている。
また、吸気通路13内のスロットル弁21よりも下流には、吸入空気の圧力(吸気圧)を検出するための吸気圧センサ74が設けられている。また、運転者による同アクセルペダル23の踏込み量を検出するアクセルセンサ75、スロットル開度を検出するスロットルセンサ76、エンジン11を冷却するため冷却水の温度を検出する水温センサ77が設けられている。
図2は、吸気側バルブタイミング可変装置28の構造と、同装置の油圧回路構造とを併せて示している。
この図2に示すように、吸気側バルブタイミング可変装置28は、略円環形状のハウジング103と、その内部に収容されたベーン体101とを有している。ベーン体101は、吸気バルブを駆動する吸気カム軸26に、またハウジング103はクランク軸18に同期して回転するカムプーリ105に、それぞれ一体回転可能に連結されている。なおこの例では、吸気カム軸26は同図2の時計回り方向に回転するものとする。
ベーン体101の外周には、その径方向に延びる複数のベーン102が形成されている。また、ハウジング103の内周には、その周方向に延びる複数の凹部104が形成されており、ベーン102はこの凹部104内にそれぞれ配設されている。各凹部104内では、ベーン102によって、進角室106と遅角室107とに区画されている。なお、図2では、ベーン102並びに凹部104をそれぞれ2つずつ示すが、この数は適宜に変更してよい。
進角室106、遅角室107はそれぞれ適宜の油通路を介して油圧制御弁120に接続されており、同油圧制御弁120には、クランク軸18に駆動連結されたオイルポンプ121から送られる作動流体である作動油が供給される。この油圧制御弁120は、同弁に印加される電圧のデューティ比に応じて、進角室106あるいは遅角室107への作動油供給量を調整することのできる弁となっている。そして油圧制御弁120は、ECU81の指令信号に基づいて動作し、作動油を進角室106や遅角室107内に供給、あるいは進角室106や遅角室107内から排出させる。そして、ベーン102は、その両側面に形成された進角室106内と遅角室107内との流体圧の差、すなわち油圧の差により、凹部104内における相対回動位相が所望の位相に設定される。その結果、ベーン体101はハウジング103に対して相対回動される、ひいてはカムプーリ105に対する吸気カム軸26の相対回転位相が変更されて、吸気バルブ24のバルブタイミングが変更される。
バルブタイミング制御は、具体的には次のように行われる。
ECU81には、水温センサ77によって検出される冷却水温THW、クランク角センサ71によって検出される機関回転速度、及びスロットルセンサ76によって検出されるスロットル弁21の開度等の機関運転状態を表すパラメータが入力される。そして、ECU81は、これらのパラメータを基に機関運転状態に応じた適切なバルブタイミングを演算し、それに応じたベーン体101の相対回動位相の目標値を算出する。この目標値が現在の位相と異なる場合、ECU81は、進角室106及び遅角室107のいずれか一方から作動油を排出するとともに、他方に対しては作動油を供給するように油圧制御弁120を作動制御する。その結果生じる進角室106と遅角室107との圧力の偏差に応じてベーン体101はハウジング103に対して相対回動し、バルブタイミングが調整される。
そして、こうした調整の結果、目標値が現在の位相と一致した場合、ECU81は、進角室106及び遅角室107に対する作動油の供給及び排出を停止するよう油圧制御弁120を作動制御する。その結果、進角室106内及び遅角室107内の圧力は均等に保持され、ベーン体101の相対回動位相も維持されるようになる。
なお、吸気側バルブタイミング可変装置28では、ベーン体101は、ベーン102が凹部104の一方の側壁に当接する位相から同凹部104の反対側の側壁に当接する位相までの範囲で相対回動できるようになっている。すなわち、この相対回動可能な位相の範囲が、このバルブタイミング制御装置における回動位相の制御範囲となる。以下では、ベーン体101が最も遅角方向(吸気カム軸26の回転方向とは逆方向)に相対回動したときの吸気カム軸26の相対回転位相を「最遅角位相」という。そしてこの位相は、上記油圧制御弁120がECU81によって作動制御されていないときの初期位置、すなわち機関停止時の位相として設定されている。一方、最も進角方向(吸気カム軸26の回転方向)に相対回動したときの吸気カム軸26の相対回転位相を「最進角位相」という。
このように吸気側バルブタイミング可変装置28では、進角室106内及び遅角室107内の圧力制御に基づき、ベーン体101を「最遅角位相」から「最進角位相」までの範囲で相対回動させている。そしてこの相対回動によって、クランク軸18に対する吸気カム軸26の相対回転位相を変更し、同吸気カム軸26の回転に伴い開閉駆動される吸気バルブのバルブタイミングを可変としている。
また、吸気側バルブタイミング可変装置28には、機関始動時などの圧力低下時にベーン体101の相対回動を規制するためのロック機構が設けられている。図3は、このロック機構の説明図である。すなわち、図3に示すように、ベーン102の一つには、吸気カム軸26の軸方向と平行に延びる段付きの収容孔30が形成されており、この収容孔30の内部の空間には、ロックピン31が往復摺動可能に配設されている。
このロックピン31は、図3にその断面構造を示すように、外周面が上記収容孔30の内周面に摺接した状態で、図3(a)に示す位置から図3(b)に示す位置までの間を吸気カム軸26の軸方向に移動するようになっている。また、ロックピン31はコイルばね33によってカムプーリ105側に向けて付勢されている。このロックピン31の端部には拡径された段部31aが形成されており、この段部31aと上記収容孔30の段部30aとの間には環状の空間であるロック解除用圧力室37が形成されている。このロック解除用圧力室37は、上記ベーン102に形成された進角側油通路35を通じて進角室106に接続されており、同進角室106内の圧力が伝達されるようになっている。
一方、ハウジング103には、ベーン体101が上記最遅角位置に位置するときに、上記ロックピン31が挿入可能な係止孔32が形成されている。図3(a)に示すように、ロックピン31がコイルばね33の付勢力によってこの係止孔32内に挿入することで、ベーン体101はハウジング103に機械的に締結され、その相対回動が規制(ロック)されるようになる。
この係止孔32とロックピン31の先端部とで形成される空間はロック解除用圧力室38となっており、上記ベーン102とハウジング103との摺接面に形成された遅角側油通路36を通じて遅角室107に接続され、同遅角室107内の圧力が伝達されるようになっている。
上記ロック解除用圧力室37、38内の作動油の圧力は、上記ロックピン31を収容孔30から離脱させる方向に作用する。したがって、進角室106及び遅角室107の一方若しくは両方の圧力が高まり、これらと接続されたロック解除用圧力室37、38内の圧力が十分に高まると、図3(b)に示すように、ロックピン31は収容孔30から離脱する方向に移動して、上記相対回動の規制(ロック)が解除される。
他方、上記油圧制御弁120が作動制御されていないときには、オイルポンプ121と遅角室107とが連通するように油回路は構成されている。従って、機関始動時にあって油圧制御弁120が動作していないときには、オイルポンプ121から遅角室107に向けて作動油が供給される。
こうして吸気側バルブタイミング可変装置28では、機関始動直後の圧力低下時にはベーン体101の相対回動を最遅角位置で規制(ロック)し、オイルポンプ121が十分な作動油を供給できるようになると上記相対回動の規制を解除して、バルブタイミング制御を行えるようにしている。
また、エンジン11が停止する際には、エンジン回転速度(オイルポンプ121の回転速度)が低下して油圧が低下するため、吸気カム軸26の負荷トルクにより回転位相が自然に遅角側へと変化していく。このため、エンジン11停止直前に吸気側バルブタイミング可変装置28が作動中である場合には、エンジン11が停止する際に、吸気カム軸26の位相が遅角側に変化してロック位置(ロック位相)まで到達したときにロックピン31を係止孔32に嵌まり込ませて、吸気カム軸26の位相をロック位置でロックすることができる。
尚、排気側バルブタイミング可変装置29についても、吸気側バルブタイミング可変装置28と略同様の構成されているが、排気側バルブタイミング可変装置29は、最進角位相でロックされる。また、排気カム軸27を最進角位相へと付勢する付勢手段として機能するスプリング(不図示)を有している。具体的には、このスプリングは、進角室内に設けられ、ベーン体を進角側へと付勢する。従って、エンジン11が停止する際には、エンジン回転速度が低下して油圧が低下し、排気カム軸27の負荷トルクにより回転位相が遅角側へと移行しようとするが、これに逆らってスプリングの付勢力によって、排気カム軸27が最進角側へと変化する。これにより、エンジン11が停止する際に、排気カム軸27の位相が進角側へと変化して、排気カム軸27の位相をロックすることができる。
また、吸気側バルブタイミング可変装置28及び排気側バルブタイミング可変装置29は、それぞれ択一的に吸気カム軸26及び排気カム軸27を、進角、遅角制御するように構成されている。即ち、吸気側バルブタイミング可変装置28によって吸気カム軸26の位相が制御されているときには、排気側バルブタイミング可変装置29は、排気カム軸27の位相をエンジン11始動時の最進角位相に維持し、排気側バルブタイミング可変装置29によって排気カム軸27の位相が制御されているときには、吸気側バルブタイミング可変装置28は、吸気カム軸26の位相をエンジン11始動時の最遅角位相に維持する。
ここで、バルブタイミング可変装置における問題点について簡潔に述べる。例えば、吸気カム軸26の位相が最進角位相に制御されていた場合に、エンジン11に停止指令が出されると、吸気カム軸26の位相がロック位相までにたどり着く前に、エンジン11が完全に停止する恐れがある。このような場合には、ロックピン31が係止孔32に到達せずに、吸気カム軸26の位相をロックすることができない恐れがある。排気カム軸27についても同様の恐れがある。
そこで、ECU81は、エンジン11の停止時に吸気カム軸26及び排気カム軸27の位相をロックするためのロック制御処理を実行する。図4は、ECU81が実行するロック制御処理の一例を示したフローチャートである。本処理は、ECU81の動作中に所定終期で実行される。
本処理が実行されると、イグニッションスイッチ78がオフされたか否かを判定する(ステップS1)。これにより、オフにされた場合には、エンジン11に停止指令が出されたものと判定することができる。オフにされていない場合には、本処理は終了する。
イグニッションスイッチ78がオフにされた場合には、吸気側バルブタイミング可変装置28又は排気側バルブタイミング可変装置29が作動中であるかどうかを判定する(ステップS2)。具体的には、吸気側カム角センサ72、排気側カム角センサ73に基づいてECU81は上記判定をすることができる。ここで、吸気側バルブタイミング可変装置28が作動している場合とは、吸気カム軸26の位相が最遅角位相以外にある場合をいい、排気側バルブタイミング可変装置29が作動している場合とは、排気カム軸27の位相が最進角位相以外にある場合をいう。
吸気側バルブタイミング可変装置28及び排気側バルブタイミング可変装置29の双方が作動中ではない場合、ECU81は、スロットル弁21を閉じるように制御する(ステップS3)。これにより、イグニッションがオフにされてから惰性で回転するエンジン11を短期間で停止させることができる。
吸気側バルブタイミング可変装置28又は排気側バルブタイミング可変装置29が作動中の場合には、ECU81は、スロットル弁21を閉じる制御を禁止する(ステップS4)。即ち、スロットル弁21は開いた状態となる。これにより、スロットル弁21を閉じた場合と比較し、エンジン11の惰性回転が助長される。詳細には、スロットル弁21を閉じるとポンピングロスによってエンジン11の回転抵抗が増大するのに対して、スロットル弁21を開いた状態に維持することにより、ポンピングロスが減少してエンジン11の惰性回転が助長されるからである。
次に、ECU81は、吸気カム軸26が進角中であるかどうかを判定する(ステップS5)。肯定判定の場合には、ECU81は、吸気カム軸26の進角量に応じて、スロットル弁21の開度を算出し決定する(ステップS6)。ここで、吸気カム軸26の進角量とは、イグニッションがオフにされた時点における吸気カム軸26の相対回転位相と、最遅角位相(吸気カム軸26がロックされ得る位相)との位相差を意味する。
この進角量に応じたスロットル弁21の開度を算出し、決定することにより、例えば、進角量が大きい場合には、スロットル弁21の開度を大きくして、エンジン11の惰性回転を比較的長期に維持されるように制御し、進角量が僅かの場合には、スロットル弁21の開度を小さくして、エンジン11の惰性回転を比較的短期に維持されるように制御することができる。これにより、この進角量に応じてエンジン11の惰性回転が維持される期間を制御することができ、吸気カム軸26の相対回転位相がロックされないことを防止できる。
尚、スロットル弁21の開度の算出には、吸気カム軸26の進角量に応じた、吸気カム軸26の位相が最遅角位相にまで移行するために必要となる時間やクランク軸18の回転数などのマップに基づいて算出する。
否定判定の場合には、吸気側バルブタイミング可変装置28は作動中ではなく、排気側バルブタイミング可変装置29が作動中である判断して、ECU81は、排気カム軸27の遅角量に応じて、スロットル弁21の開度を算出し決定する(ステップS7)。ここで、排気カム軸27の遅角量とは、イグニッションがオフにされた時点における排気カム軸27の相対回転位相と、最進角位相(排気カム軸27がロックされ得る位相)との位相差を意味する。
尚、上記ステップS6、S7において算出された、スロットル弁21の開度はそれぞれ異なっている。吸気カム軸26の位相が最遅角位相(吸気カム軸26のロック位相)にまで戻るためには、遅角室107内の油圧と、吸気カム軸26が吸気バルブ24などから受ける負荷とによって、吸気カム軸26の位相を遅角側へと作用するのに対し、排気カム軸27の位相が最進角位相(排気カム軸27のロック位相)にまで戻るためには、排気側バルブタイミング可変装置29の進角室(不図示)内の油圧と、排気カム軸27に対して進角側に付勢するスプリングとによって、排気カム軸27の位相を進角側へと作用する。従って、吸気カム軸26の進角量と、排気カム軸27の遅角量とが同じ場合であっても、算出されるスロットル弁21の開度は異なる。
ステップS6、又はS7の処理によって、スロットル弁21の開度が算出、決定された後は、ECU81は、再度ステップS2以降の処理を実行される。ステップ2以降の処理が実行され、更に再度ステップS2の処理が実行された際に、吸気側バルブタイミング可変装置28及び排気側バルブタイミング可変装置29が作動中でない場合には、吸気カム軸27の位相が最遅角位相へと到達した、又は排気カム軸28の位相が最進角位相へと到達したと判断でき、ECU81は、スロットル弁21を閉じて(ステップS3)、ロック制御処理を終了する。
次に、ロック制御処理をタイミングチャートを用いて具体的に説明する。図5は、ロック制御処理を説明するためのタイミングチャートである。尚、吸気カム軸26を例にとって説明する。図5(a)は、吸気カム軸26の進角量が比較的小さい場合のタイミングチャートである。図5(b)は、吸気カム軸26の進角量が比較的大きい場合のタイミングチャートである。
まず、図5(a)に示すように、イグニッションスイッチ78がオフにされると(※1)、ECU81は、エンジン11が完全に停止するまで、スロットル弁21を閉じる閉制御を禁止する(※2)。また、エンジン11は、イグニッションオフから所定の間、惰性回転する(※3)。
ここで、イグニッションスイッチ78がオフにされたと同時にスロットル弁21を閉じた場合(※4)と比較すると、スロットル弁21を直ちに閉じると、エンジン11は、急激にその回転数が低下して(※5)、停止する。従って、イグニッションオフと同時に閉制御を実行した場合には、エンジン11の惰性回転が早期に停止するのに対し、閉制御を禁止した場合には、エンジン11の惰性回転が比較的長期に維持される。このように、スロットル弁21の閉制御を禁止することにより、エンジン11の惰性回転が助長されて、吸気カム軸26の位相が最遅角位置にまで戻すことができる(※6)。これにより、吸気カム軸26をロックすることができる。
次に、吸気カム軸26の進角量が比較的大きい場合について説明する。
図5(b)に示すように、イグニッションスイッチ78がオフにされると(※10)、ECU81は、エンジン11が完全に停止するまで、スロットル弁21の開度を、前述した、進角量が比較的小さい場合でのスロットル弁21の開度(※2)よりも、大きく設定する(※11)。これにより、進角量が比較的小さい場合でのエンジン11の惰性回転(※5)よりも、更に惰性回転が助長される(※12)。これにより、吸気カム軸26の進角量が大きい場合であっても、吸気カム軸26の位相が最遅角位置にまで戻すことができる(※13)。従って、吸気カム軸26の進角量が大きい場合であっても、吸気カム軸26をロックさせることができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
本実施例に係るエンジンの模式図である。 吸気側バルブタイミング可変装置の構造と、同装置の油圧回路構造との説明図である。 ロック機構の説明図である。 ECUが実行するロック制御処理の一例を示したフローチャートである。 ロック制御処理を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
11 エンジン
18 クランク軸
21 スロットル弁
24 吸気バルブ
25 排気バルブ
26 吸気カム軸
27 排気カム軸
28 吸気側バルブタイミング可変装置(可変機構)
29 排気側バルブタイミング可変装置(可変機構)
81 ECU(スロットル弁制御手段)

Claims (3)

  1. クランク軸に対してカム軸を相対回転させることによりバルブの作動タイミングを変更する可変機構と、
    前記カム軸の相対回転位相を最遅角位相においてロックするロック機構と、
    内燃機関が停止されるときの該内燃機関の惰性回転を助長するために前記スロットル弁を閉じる制御を禁止するスロットル弁制御手段とを備えている、ことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. クランク軸に対してカム軸を相対回転させることによりバルブの作動タイミングを変更する可変機構と、
    前記カム軸の相対回転位相を最進角位相においてロックするロック機構と、
    前記カム軸を最進角位相へと付勢する付勢手段と、
    内燃機関が停止されるときの該内燃機関の惰性回転を助長するために前記スロットル弁を閉じる制御を禁止するスロットル弁制御手段とを備えている、ことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 前記スロットル弁制御手段は、内燃機関が停止されるときの前記カム軸の相対回転位相と前記ロック機構により前記カム軸の相対回転位相がロックされるロック位相との位相差に応じて、前記スロットル弁の開度を決定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。

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