JP2008283108A - 複合材料および複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートシンク等の材料となる複合材料に、熱伝導と対流熱伝達と輻射熱伝達の各機能を高いレベルで併せ持たせ、伝熱性能を向上させる。
【解決手段】複合材料を、金属と、金属中に分散された多数の中空発泡粒子32とから構成し、金属は粒子32間で連続相31を形成し、粒子32内は気体が封入されるようにした。この複合材料からヒートシンク等として用いる複合体30を作製し、その放熱面を凹凸面33とし、受熱面に金属またはセラミックスの単体層34を積層した。受熱面の単体層34は発熱体から受け取った熱をすばやく拡散し、粒子32は、周りの連続相31から送り込まれた熱を、封入気体の対流による熱移動、輻射による熱移動、および気体分子による熱伝導により、すばやく蓄熱して周りの連続相31へ送り出し、凹凸面33は表面積が大きいためすばやく放熱する。複合体30内に熱伝導率の高いセラミックス粒子を分散させると、さらに伝熱性能が上がる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ヒートスプレッダ(Heat spreader)、ヒートシンク(Heat sink)等の材料として好適な複合材料、およびこの複合材料からなり、ヒートスプレッダ、ヒートシンク等として用いるのに好適な複合体に関する。
近年汎用されているパワー半導体素子は、大電流駆動されて発熱するので、素子特性を維持できるように、放熱性に優れた放熱機構が必要とされるが、高密度集積化や制御回路との混載による小型化、軽量化の進展に伴い、高密度熱流の放散の更なる高効率化の実現が重要な課題になっている。
このように、伝熱機能に優れたヒートスプレッダが求められている。
また、小型パーソナルコンピュータや測定機器等の分野では、半導体素子の高集積化が進むにしたがって、半導体素子の発熱量が増大する一方、機器の小型化によって、放熱に困難な構造となる傾向にある。
このように、ヒートシンクや各機器の筐体についても、優れた放熱機構が求められている。
以上のような要求に対し、従来は、ヒートスプレッダの材料として、種々の熱伝導性を高めた複合材料が提案されたり、ヒートシンクにおいては、空冷、水冷の接触表面積を増加させるために、種々の形状のフィンをつけたりしていた。
しかしながら、従来のヒートスプレッダについては、複合材料の熱伝導率を高くすることのみしか検討されておらず、伝熱機能の面で限界があった。
また、従来のヒートシンクについては、種々の形状のフィンを放熱面に設けることによって放熱性を高めていたため、複合材料自体の伝熱機能を高める工夫はなされていなかった。
そこで、本発明の解決すべき課題は、複合材料自体に、熱伝導と対流熱伝達と輻射熱伝達の各機能を高いレベルで併せ持たせることによって、伝熱性能を大幅に向上させることである。
上記課題を解決するため、本発明の複合材料を、金属と、金属中に分散された多数の気密な中空発泡粒子とから構成し、金属は中空発泡粒子間で連続相を形成するものとし、中空発泡粒子内には気体が封入されるものとしたのである。
ここで複合材料中の中空発泡粒子とは、直径が数mm以下の殻構造を持つ球体をいい、球状で殻厚の均一な単一球体のもの、見かけは単一球体であるが、内部に隔壁を有するものや、球殻自身が多孔質のもののすべてを含むものとする。
複合材料を上記のように構成すると、熱伝導率の高い金属の中に、空気などの気体を含んだ中空発泡粒子が分散されているため、周りの金属連続相から送り込まれた熱を、封入された気体の対流による熱移動、輻射による熱移動、および気体分子による熱伝導などにより、発泡粒子の中にすばやく蓄熱し、すばやく周りの金属連続相へ熱伝達で送り出すことが可能となる。
そして、このような熱移動が、複合材料中に多数存在するすべての発泡粒子で起こるため、複合材料中の熱移動(熱流束)は非常に大きなものとなり、複合材料の伝熱機能が従来と比べて大幅に向上する。
ここで、複合材料中の多数の中空発泡粒子は、そのすべてが金属に全周を取り囲まれていることが好ましい。
また、以上のように、中空発泡粒子を複合材料の中に分散させることによって、複合材料の表面積が格段に大きくなる。
そして、熱伝達による熱の移動量は、表面積に比例して大きくなるので、このような表面積の拡大は、複合材料の伝熱機能向上に大きく寄与する。
またこのことは、ヒートシンクでよく行われる、放熱面にフィンをつけることによる放熱面積の拡大以上の効果を、この複合材料で得られることを意味し、伝熱機能を著しく向上させると同時に、放熱機構のコンパクト化も実現することができる。
さらに、金属連続相中に中空発泡粒子が分散されているため、複合材料は軽量であり、ヒートシンク、ヒートスプレッダ等の軽量化が図られる。
この複合材料中の金属は、熱伝導率が高く軽量で安価である、アルミニウム、アルミニウム合金が特に好適であり、銅、銅合金、鉄、鉄合金、マグネシウム、マグネシウム合金であってもよい。
また、この中空発泡粒子としては、ガラスバルーンをはじめシラスバルーン、アルミナバルーン、パーライトバルーン、黒曜石バルーン、カーボンバルーンが好ましい。
発泡粒子の大きさは、複合体の厚さにもよるが、10μm〜3000μmが好適であり、さらには、10μm〜80μmがより好ましい。
金属と発泡粒子の体積分率は、発泡粒子が40〜85容積%で、金属が15〜60容積%であるのが好ましい。
あるいはまた、金属の連続相の熱伝導率を向上させ、熱膨張を小さくするために、金属連続相中に、発泡粒子に加えて、熱伝導率が高く、熱膨張の小さいセラミックス粒子を分散させてもよい。
金属の連続相は熱伝導の経路を形成するものであり、発泡粒子の中に熱を送り込むのも、また、発泡粒子の中に蓄熱された熱を受け取るのもこの金属の連続相を通じてであるので、このように金属中にセラミックス粒子を分散させると、熱伝導率が向上することとなる。
また、複合材料の熱膨張を支配するのは、金属連続相の熱膨張率であるため、このように金属より熱膨張率の小さいセラミック粒子を分散させると、複合材料の熱膨張を抑えることができる。
このセラミック粒子としては、熱伝導率が高く熱膨張の小さい、SiO2、Al2、SiC、AlN、BN、カーボン、ダイヤモンドの粒子が好適である。
セラミックス粒子の大きさは、30μm〜2000μmが好適である。
金属と発泡粒子とセラミックス粒子の体積分率は、バルーンが30〜75容積%、セラミックス粒子が10〜55容積%、金属が15〜60容積%であるのが好ましい。
固体の発熱体から熱伝導で熱を受け取るときには、複合材料からなる複合体の熱を受け取る面においては、熱を面方向にできるだけ拡散させることで、伝熱放熱をスムーズにするのが好ましい。
このために、複合体の一面に熱伝導率の高い、アルミ、銅などの金属単体層または、AlNなどのセラミックス単体層を積層して拡散率を向上させるとよい。
なお、この積層の際には、半田、ロウなどの接合剤を用いることもできる。
ヒートスプレッダとして、この複合材料からなる複合体を使用するときには、半田付けが必要になるが、そのために、複合体にメッキ処理などの表面処理を行うこともできる。
また、ヒートシンクとして、この複合材料からなる複合体を使用するときには、水中などの腐食性雰囲気で使用されることがあるので、防食処理として、メッキなどの表面処理を行うことができる。
この複合材料からなる複合体を、フィンとして用い、ヒートシンク本体にロウ付けすることもできる。
この複合材料からなる複合体の少なくとも一面に種々の形状からなる凹凸を設けると、放熱面積の拡大を図ることができる。
このときは、内蔵の中空発泡粒子の放熱面積拡大効果とあいまって、非常に大きな放熱効果が得られる。
気体を封入した中空発泡粒子を、金属連続相の中に分散させ複合材料を形成させることにより、上記したような優れた伝熱性能が得られる。
第1の実施形態の複合体10は、図1に示すように、金属と中空発泡粒子12の複合材料からなり、アルミニウムなどの金属が連続相11を形成しており、その連続相11の中に多数のガラスバルーンなどの中空発泡粒子12が分散した構造になっている。
この、中空発泡粒子12は気密な殻構造を持つ球体であって、内部には空気が封入されており、中空発泡粒子12の周りは完全に金属の連続相11で包み込まれた状態になっている。
ここで、金属は連続相11となっているため、複合体10内を途切れることなく、熱伝導で熱を伝える。
一方、金属の連続相11で周りを包み込まれた中空発泡粒子12においては、周りの金属連続相11から送り込まれた熱を、発泡粒子12の内部に封入された空気の対流による熱移動、輻射による熱移動、および封入された気体分子による熱伝導などにより、粒子の中にすばやく蓄熱し、すばやく周りの金属連続相11へ熱伝達で送り出す。
この金属と発泡粒子12の連携により、複合体10の伝熱の量が非常に大きなものとなる。
ここで、各成分の体積分率は、発泡粒子12が40〜85容積%、金属が15〜60容積%であるのが好ましい。
また、発泡粒子12の大きさは、複合体10の厚さにもよるが、10〜3000μmが好適であり、10〜80μmであるのがより好ましい。
この複合体10は、所定厚さのキャビティを有する金型に、発泡粒子12を投入し、その後金型を真空に引きながら金属の溶湯を注入し、発泡粒子12間の間隙に金属の溶湯を含浸させることで製造することができる。
ここで複合体10の寸法を、厚さ5mmで、縦横180mm×140mmとし、中空発泡粒子12の平均粒径を1mmφとして、その表面積に関する概略の計算を行う。
発泡粒子12の数は、5×180×140÷(1)=126000個、発泡粒子12の1個あたりの表面積は、4×π×0.5×0.5=3.14mm2であるから発泡粒子12の総表面積は、3.14×126000=395600mm2となる。
そして発泡粒子12を除いた複合体10の表面積は53600mmであるから、発泡粒子12の分散による表面積増加の割合は、(53600+395600)/53600=8.38倍となり、格段に表面積が増加していることがわかる。
ここで、熱伝達による熱の移動量は、表面積に比例して大きくなるので、発泡粒子12の分散により、複合体10の伝熱機能が大きく向上していることがわかる。
第2の実施形態の複合体20は、図2に示すように、金属と中空発泡粒子22とセラミックス粒子23の複合材料からなり、アルミニウムなどの金属は連続相21を形成しており、その連続相21の中に多数のガラスバルーンなどの中空発泡粒子22と、多数のSiC粒子などのセラミックス粒子23が分散された構造になっている。
そして、第1の実施形態と同様の空気が封入された中空発泡粒子22と、セラミックス粒子23との周りは完全に連続相の金属で包み込まれた状態になっている。
このため、第1の実施形態と同様の機能に加えて、金属の連続相21に分散されたセラミックス粒子23が、その熱伝導率の高さによって、金属連続相21の熱伝導率をさらに大きなものとしている。
よって、このセラミックス粒子23の働きにより、複合体20を流れる伝熱量が第1の実施形態よりさらに大きなものとなる。
また、セラミックス粒子23は熱膨張率が小さい為に、複合体20の熱膨張を小さくする効果もある。
各成分の体積分率は、発泡粒子22が30〜75容積%、セラミックス粒子23が10〜55容積%、金属が15〜60容積%が好ましい。
セラミックス粒子の大きさは、30μm〜2000μmが好適である。
第3の実施形態は、図3に示すように、第1の実施形態と同様の複合材料からなる複合体30であって、その一面は凹凸面33に形成され、その他面には金属またはセラミックスの単体層34が積層されている。
この複合体を凹凸面33を放熱面として、ヒートスプレッダやヒートシンクとして用いる場合、凹凸により空気や水との接触面積が増加する為に、放熱伝熱性能が優れている。
この凹凸面は、複合体30に溝を穿ったり、ピンを植設したり、フィンを取り付けたりするなど種々の方法により形成することができる。
また、この複合体30の複合材料は、第1の実施形態と同様に伝熱性能に優れるため、放熱面をフィンを外付けすることで凹凸面とする場合にも、フィンを従来に比べて小型化することができる。
一方、他面には、熱伝導率の高い、アルミニウム、銅などの金属単体またはAlNなどのセラミックス単体からなる単体層34が積層されているため、固体の発熱体から熱伝導で熱を受け取り、面方向に拡散させる性能にも優れている。
このように、放熱面を凹凸面33とすることによる放熱面積拡大と、受熱側面に金属またはセラミックスの単体層34を積層することによる熱拡散とが相俟って、この複合体30の伝熱機能は第1の実施形態よりもさらに良好なものとなっている。
なお、これと同様に、第2の実施形態の複合体20の一面を凹凸面に形成したり、他面に金属等の単体層を積層したりしてもよいことは無論である。
以下に、さらに詳細な実施例および比較例を挙げて、この発明の特徴を一層明瞭なものとする。
まず、実施例1〜4、比較例1〜3の試料を作製する。
〔実施例1〕
粒径0.85〜1.20mmφのガラスバルーンを所定寸法の金型の中に投入し、その後、真空に引きながら、アルミニウム合金の溶湯を注入し、ガラスバルーンを包み込むように、ガラスバルーン同士の間隙に、含浸を行った。
これを、寸法が6mm×300mm×300mm、表面の面積が0.09m2となるように仕上げ切断を行って実施例1の試料を作製した。
ここで、アルミ合金の熱伝導率は120W/m・Kであり、ガラスバルーンの体積分率は52容積%であり、アルミニウムの体積分率は48容積%であった。
〔実施例2〕
粒径0.85〜1.20mmφのガラスバルーンを所定寸法の金型の中に投入し、その後、真空に引きながら、アルミニウム合金の溶湯を注入し、ガラスバルーンを包み込むように、ガラスバルーン同士の間隙に、含浸を行った。
これを、寸法が5mm×140mm×180mm、表面の面積が0.0252m2となるように仕上げ切断を行って実施例2の試料を作製した。
ここで、アルミ合金の熱伝導率は160W/m・Kであり、ガラスバルーンの体積分率は52容積%であり、アルミニウムの体積分率は48容積%であった。
〔実施例3〕
粒径1.20〜2.50mmφのガラスバルーン所定寸法の金型の中に投入し、その後、真空に引きながら、アルミニウム合金の溶湯を注入し、ガラスバルーンを包み込むように、ガラスバルーン同士の間隙に、含浸を行った。
これを、寸法が5mm×140mm×180mm、表面の面積が0.0252m2となるように仕上げ切断を行って実施例3の試料を作製した。
ここで、アルミ合金の熱伝導率は190W/m・Kであり、ガラスバルーンの体積分率は50容積%であり、アルミニウムの体積分率は50容積%であった。
〔実施例4〕
粒径0.85〜1.20mmφのガラスバルーンと、平均粒径1.6mmのSiCセラミックス粒子とを容積比で半々に混合したものを、所定寸法の金型の中に投入し、その後、真空に引きながら、アルミニウム合金の溶湯を注入し、ガラスバルーンとセラミックス粒子を包み込むように、含浸を行った。
これを、寸法が5mm×140mm×180mm、表面の面積が0.0252m2となるように仕上げ切断を行って実施例4の試料を作製した。
ここで、アルミ合金の熱伝導率は160W/m・Kであり、SiCの分散された連続相としては、200W/m・Kであった。
また、ガラスバルーンの体積分率は30容積%であり、SiC粒子の体積分率は30容積%であり、アルミニウムの体積分率は40容積%であった。
〔比較例1〕
アルミニウム合金板を、寸法が6mm×240mm×400mm、表面の面積が0.096m2となるように仕上げ切断を行って比較例1の試料を作製した。
ここでアルミ合金の熱伝導率は120W/m・Kであった。
〔比較例2〕
平均粒径0.20mm〜1.6mmのSiCセラミック粒子を、容積比が55%となるようにして、所定寸法の金型の中に投入し、その後、真空に引きながら、アルミニウム合金の溶湯を注入し、SiC粒子の間隙に、含浸を行った。
これを寸法が5mm×140mm×180mm、表面の面積が0.0252m2となるように仕上げ切断を行って比較例2の試料を作製した。
ここで、アルミニウム合金の熱伝導率は125W/m・Kであり、SiCの分散された連続相としては、210W/m・Kであった。
〔比較例3〕
平均粒径0.20mm〜1.6mmのSiCセラミック粒子を、容積比が60%、所定寸法の金型の中に投入し、その後、真空に引きながら、アルミニウム合金の溶湯を注入し、SiC粒子の間隙に、含浸を行った。
これを寸法が5mm×140mm×180mm、表面の面積が0.0252m2となるように仕上げ切断を行って比較例3の試料を作製した。
ここで、アルミニウム合金の熱伝導率は160W/m・Kであり、SiCの分散された連続相としては、256W/m・Kであった。
これら実施例1〜4、比較例1〜3の試料について、以下の評価方法により、その伝熱機能を評価する。
図4に示すように、一定雰囲気温度下で、各試料Sの四隅に3cm高さの脚Lをかませて試料Sを床面から3cm浮かせる。
試料S上面には、一定量の氷の立方体状ブロックBを配列し、試料S下面との間に温度差を形成させ、図中矢印で示すように、雰囲気から試料S下面側に熱流が流れ込み、試料Sを通して熱が氷Bに伝わり、氷Bが融けるようにする。
このようにして氷のブロックBが融けるのを観察し、融け終わるまでの時間を測定し、その値から、その時間内の平均熱流量を計算し、試料Sの熱通過率と熱抵抗を求め、伝熱機能の評価を行う。
ここで、実施例1および比較例2では18gの氷のブロックを20個、計360g用い、その他の実施例および比較例では18gの氷のブロックを10個、計180g用いる。
結果を下記の表1および表2に示すが、表2中、熱通過率k=(氷の融解熱×融けた氷の量)/((氷融解に要した時間×試料の表面の面積×試料表面の雰囲気温度との温度差Δ)とし、熱抵抗R=1/kとする。
Figure 2008283108
Figure 2008283108
実施例1の場合、表2に示すように、熱通過率k=27.81(熱抵抗R=0.036)であり、比較例1と比較すると、大幅に伝熱機能が優れていることがわかる。
実施例2の場合、表2に示すように、熱通過率k=44.14(熱抵抗R=0.023)であり、比較例1〜3と比較しても、大幅に伝熱機能が優れていることがわかる。
実施例3の場合、表2に示すように、熱通過率k=56.75(熱抵抗R=0.018)であり、比較例1〜3と比較しても、大幅に伝熱機能が優れていることがわかる。
実施例4の場合、表2に示すように、熱通過率k=44.14(熱抵抗R=0.023)であり、比較例1〜3の複合材と比較しても、大幅に伝熱機能が優れていることがわかる。
これに対して、比較例1の場合、表2に示すように、熱通過率k=17.38(熱抵抗R=0.058)であり、上記実施例と比較すると、大幅に伝熱機能が劣っていることがわかる。
比較例2の場合、表2に示すように、熱通過率k=25.63(熱抵抗R=0.039)であり、実施例1との差は小さいが、他の実施例より大幅に伝熱機能が劣っていることがわかる。
比較例3の場合、表2に示すように、熱通過率k=28.89(熱抵抗R=0.035)であり、実施例1と同等であるが、他の実施例より大幅に伝熱機能が劣っていることがわかる。
本発明の複合材料は、電子機器の分野だけでなく、太陽熱の利用、地中熱の利用、建物の冷暖房など熱にかかわるあらゆる分野で、熱を受け取り、伝える機能が必要なところに、優れた伝熱機能を有する複合材料として利用することができる。
第1の実施形態の複合体を示す図 第2の実施形態の複合体を示す図 第3の実施形態の複合体を示す図 実施例および比較例の伝熱機能の評価方法を示す図
符号の説明
10 第1の実施形態の複合体
11 金属連続相
12 中空発泡粒子
20 第2の実施形態の複合体
21 金属連続相
22 中空発泡粒子
23 セラミックス粒子
30 第3の実施形態の複合体
31 金属連続相
32 中空発泡粒子
33 凹凸面
34 金属またはセラミックスの単体層
B 氷のブロック
S 試料
L 脚

Claims (8)

  1. 金属と、金属中に分散された多数の中空発泡粒子とからなり、前記金属は前記中空発泡粒子間で連続相を形成し、前記中空発泡粒子内には気体が封入された複合材料。
  2. 金属と、金属中に分散された多数の中空発泡粒子と、金属中に分散された多数のセラミックス粒子とからなり、前記金属は中空発泡粒子間およびセラミックス粒子間で連続相を形成し、前記中空発泡粒子内には気体が封入された複合材料。
  3. 上記セラミックス粒子は、SiO、Al、SiC、AlN、BN、カーボン、ダイヤモンドの粒子の少なくとも1種である請求項2に記載の複合材料。
  4. 上記金属は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、鉄合金、マグネシウム、マグネシウム合金の少なくとも1種である請求項1から3のいずれかに記載の複合材料。
  5. 上記中空発泡粒子は、ガラスバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、パーライトバルーン、黒曜石バルーン、カーボンバルーンの粒子の少なくとも1種である請求項1から4のいずれかに記載の複合材料。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の複合材料からなり、その少なくとも一面に凹凸が設けられた複合体。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の複合材料からなり、その少なくとも一面に、金属単体層を積層した複合体。
  8. 請求項1から5のいずれかに記載の複合材料からなり、その少なくとも一面に、セラミックス単体層を積層した複合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016518694A (ja) * 2012-09-28 2016-06-23 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 無線通信タワー用のマイクロスフェア充填金属コンポーネント

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