JP2008280885A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Takamitsu Asanuma
孝充 浅沼
Kotaro Hayashi
孝太郎 林
Kohei Yoshida
耕平 吉田
Hiromasa Nishioka
寛真 西岡
Hiroshi Otsuki
寛 大月
Shinya Hirota
信也 広田
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【課題】SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出を抑制し、NOx吸蔵還元触媒が硫黄被毒してしまうことを抑制する。
【解決手段】NOx吸蔵還元触媒21上流の機関排気通路内に排気ガス中に含まれるSOxを捕獲しうるSOxトラップ触媒19を配置する。SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリッチになるとSOxトラップ触媒19の温度がSOx放出温度以上であれば捕獲したSOxを放出する性質を有するが、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリッチで且つSOxトラップ触媒19の温度がSOx放出温度以上になると予想されるときに、空燃比をリーンとするように制御する空燃比制御手段によって前記SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出が抑制されるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチになると吸蔵したNOxを還元浄化するNOx吸蔵還元触媒を機関排気通路内に配置した内燃機関が公知である。この内燃機関ではリーン空燃比の下で燃焼が行われているときに発生するNOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵される。一方、NOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵能力が飽和に近づくと排気ガスの空燃比が一時的にリッチにされ、それによってNOx吸蔵還元触媒からNOxが還元浄化される。
ところで燃料および潤滑油内には硫黄が含まれており、従って排気ガス中にはSOxが含まれている。このSOxはNOxと共にNOx吸蔵還元触媒に吸蔵される。ところがこのSOxは排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけではNOx吸蔵還元触媒から放出されず、従ってNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されているSOxの量が次第に増大していく(以下、硫黄被毒という)。その結果としてNOx吸蔵還元触媒に吸蔵しうるNOx量が次第に減少してしまう。
そこでNOx吸蔵還元触媒にSOxが吸蔵されるのを阻止するためにNOx吸蔵還元触媒上流の機関排気通路内にSOxトラップ触媒を配置した圧縮着火式内燃機関が公知である(特許文献1参照)。このSOxトラップ触媒は、SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるSOxを捕獲し、排気ガスの空燃比がリーンの下でSOxトラップ触媒の温度が上昇すると捕獲したSOxが次第にSOxトラップ触媒の内部に拡散する。その結果としてSOxトラップ率が回復されるという性質を有する。そこでこの内燃機関ではSOxトラップ触媒によるSOxトラップ率を推定する推定手段を具備しており、SOxトラップ率が予め定められた率よりも低下したときには排気ガスの空燃比がリーンの下でSOxトラップ触媒の温度を上昇させる。それによってSOxトラップ率を回復させるようにしている。
特開2005−133610号公報
上述のようなSOxトラップ触媒を圧縮着火式内燃機関に用いる場合には、SOxトラップ触媒がSOxを放出してしまわないように、SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比をリーンに維持し続けることは難しいことではない。しかしながら、上述のSOxトラップ触媒を火花点火式内燃機関に用いる場合には、高負荷時や急加速時などにSOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチになりやすい。そうすると、SOxトラップ触媒の触媒温度によっては、SOxがSOxトラップ触媒から放出されてしまうこととなり、下流にあるNOx吸蔵還元触媒にSOxが吸蔵される。その結果、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵しうるNOx量が次第に減少してしまうという問題がある。
そこで本発明は上記問題に鑑み、SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出を抑制し、NOx吸蔵還元触媒が硫黄被毒してしまうことを抑制するようにした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、機関排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるSOxを捕獲するSOxトラップ触媒であって、流入する排気ガスの空燃比がリーンの下で当該SOxトラップ触媒の温度が上昇すると捕獲したSOxが次第に当該SOxトラップ触媒の内部に拡散していく性質を有すると共に当該SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチの下で当該SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上であれば捕獲したSOxを放出する性質を有するSOxトラップ触媒を配置し、該SOxトラップ触媒下流排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチになると吸蔵したNOxを還元浄化するNOx吸蔵還元触媒を配置した内燃機関において、運転条件の変化によって前記SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチで且つ前記SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上になると予想されるときに空燃比をリーンとするように制御する空燃比制御手段を具備し、前記SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出が抑制されるようにした内燃機関の排気浄化装置が提供される。
すなわち、請求項1に記載の発明では、ドライバーの加速要求など運転条件の変化によってSOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチで且つ前記SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上になると予想されるときに、空燃比をリーンとするように制御することによって、SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出が抑制される。それによって下流にあるNOx吸蔵還元触媒がSOxを吸蔵することによる吸蔵しうるNOx量の減少が抑制されるという効果を奏する。ここでSOx放出温度とは、SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチである場合においてSOxトラップ触媒に捕獲されたSOxが放出される温度(例えば600℃)をいう。
また、請求項2に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記空燃比制御手段が、前記SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を要求されたトルクが確保できる限界のリーン空燃比に制御する内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、請求項2に記載の発明では、空燃比制御手段が、要求トルクを満たすことが可能な限界のリーン空燃比となるようにSOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を制御することによって、要求トルクを満たしつつ確実にリーン空燃比となるようにしている。その結果、SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出を抑制している。
また、請求項3に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記空燃比制御手段が、前記SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比近傍のリーンに制御する内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、請求項3に記載の発明では、空燃比制御手段が、SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比近傍のリーンとなるように制御することによって、SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出を抑制している。従って、請求項2に記載の発明よりもさらに理論空燃比に近いリーンで運転することが可能となるので、より高いトルク要求を満たすことが可能となる。
また、請求項4に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記空燃比制御手段が、前記SOxトラップ触媒上流の排気通路内に酸素を供給する手段を具備した内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、SOxトラップ触媒上流の排気通路内に酸素を供給することによって、機関燃焼室内において燃焼する混合気の空燃比に関わらず、SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を常にリーンにすることが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記SOxトラップ触媒の触媒温度がSOx放出温度にまで上昇することを抑止する触媒昇温抑止手段を具備した内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、触媒昇温抑止手段を用いてSOxトラップ触媒の触媒温度がSOx放出温度にまで上昇することを抑止すれば、万が一SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチになった場合でも、SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出を確実に抑制できる。
また、請求項6に記載の発明によれば請求項5に記載の発明において、前記触媒昇温抑止手段が水又は空気によって前記SOxトラップ触媒を冷却する内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、水又は空気を用いてSOxトラップ触媒自体を冷却することによって、触媒温度がSOx放出温度に上昇することを抑止できる。
また、請求項7に記載の発明によれば請求項5に記載の発明において、前記触媒昇温抑止手段が、前記SOxトラップ触媒上流の排気通路から分岐して再び前記SOxトラップ触媒上流に合流する周回通路と、該周回通路と前記SOxトラップ触媒のいずれか一方に排気ガスを流入させる切換弁とを具備した内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、高温の排気ガスがSOxトラップ触媒に流入する前に周回流路を経由させることによって冷却され、SOxトラップ触媒がSOx放出温度以上になることを抑止することが可能となる。
各請求項に記載の発明によれば、SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出を抑制するという共通の効果を奏する。
以下に示す実施形態では本発明を火花点火式内燃機関に適用した場合について説明するが、圧縮着火式内燃機関に適用してもよい。そして、この火花点火式内燃機関は、機関燃焼室内において燃焼する混合気の空燃比が基本的にリーン(例えば空燃比30)となるように制御して運転されるが、機関状態やドライバーの加速要求によっては機関燃焼室内において燃焼する混合気の空燃比が理論空燃比又はリッチに変動することもある。このような場合に、いかにしてSOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチとならないようにするか、または、SOxトラップ触媒の触媒温度がSOx放出温度を超えないようにするかについて、以下に説明する。
図1に内燃機関の全体図を示す。図1を参照すると、1は例えば四つの気筒を備えた機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポート、10は点火栓をそれぞれ示す。吸気ポート7は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介してエアクリーナ14に連結される。吸気ダクト13内には吸入空気流量を検出するためのエアフローメータ15とスロットル弁16とが配置される。また、吸気ポート7内には吸気ポート7内に燃料を噴射する電気制御式の燃料噴射弁17が配置される。一方、排気ポート9は排気マニホルド18を介してSOxトラップ触媒19に連結され、SOxトラップ触媒19は排気管20を介してNOx吸蔵還元触媒21に連結され、NOx吸蔵還元触媒21は排気管22に連結される。SOxトラップ触媒19の上流には空燃比を検出するための空燃比センサ23が取り付けられ、SOxトラップ触媒19には触媒温度を検出する触媒温度センサ24が取り付けられる。
電子制御ユニット(ECU)30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。アクセルペダル39にはアクセルペダル39の踏み込み量を検出するための負荷センサ40が接続される。ここで、アクセルペダル39の踏み込み量は要求負荷を表している。エアフローメータ15、空燃比センサ23、触媒温度センサ24、および負荷センサ40の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ41が接続される。CPU34ではクランク角センサ41の出力パルスに基づいて機関回転数Nが算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火栓10、スロットル弁16、および燃料噴射弁17にそれぞれ接続され、これらは電子制御ユニット(ECU)30からの出力信号に基づいて制御される。
図2に本発明による2番目の実施形態の構成を示す。この実施形態では、SOxトラップ触媒19の上流に、空気(酸素)供給弁25がさらに取り付けられ、排気通路内に空気(酸素)を供給することによって排気ガスの空燃比を調節可能にしている。ここで排気ガスの空燃比とは、吸気ポート7、燃焼室5およびSOxトラップ触媒19上流の排気通路内に供給された空気および燃料(炭化水素)の比をいう。
図3に本発明による3番目の実施形態の構成を示す。この実施形態では、SOxトラップ触媒19上流の排気通路から分岐し、再びSOxトラップ触媒19の上流であって上記分岐部の下流の排気通路内に合流するように構成された周回通路26を有していることを特徴とする。周回通路26の分岐部にはアクチュエータ27によって制御される切換弁28が配置される。この切換弁28は、アクチュエータ27によって図3の実線で示されるように周回通路28の入口部を閉鎖してSOxトラップ触媒19への入口部を全開する閉位置と、図3の破線で示されるようにSOxトラップ触媒19への入口を閉鎖して周回通路26の入口部を全開する開位置とのいずれか一方の位置に制御される。なお、周回通路26を経由した排気ガスが再び排気通路内に流入する流入口は、上記アクチュエータ27が閉位置にある時に排気ガスが流入口から逆流しないように逆止弁を取り付けてもよい。
まず初めに図1を参照して、本発明の1番目の実施形態について説明する。SOxトラップ触媒19に捕獲されたSOxが放出されてしまうのは、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリッチであって且つSOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上の場合である。従って、本実施形態においては、SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上の場合において、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリーンとなるように制御している。
具体的には1番目の方法として、例えば、大幅なリーン空燃比による運転状態から加速要求によって比較的リーンの程度が低い空燃比領域(空燃比約20から理論空燃比までの領域)の運転状態に変化する場合を想定する。従来の空燃比制御によると、急加速要求時などの場合は一旦リッチ空燃比を経た後、比較的リーンの程度が低い空燃比領域となる。しかし、本発明においては、そのとき要求されるトルクが、高負荷時又は急加速時等に想定される最大の要求トルクであっても、理論空燃比又はリッチ空燃比となることなく上記比較的リーンの程度が低い空燃比領域内となるように制御する。このように制御することによって、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比をリーンに維持し続けることが可能となる。
2番目の方法として、空燃比センサ23を用いてSOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比をフィードバックすることによって、流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比近傍のリーン(例えば空燃比14.8)となるように制御する方法である。これによると1番目の方法よりもさらに理論空燃比に近いリーンで運転することが可能となるので、より高いトルク要求を満たすことが可能となる。なお、空燃比センサ23は、O2センサに置き換えても良く、また空燃比センサ23と併せてSOxトラップ触媒19の下流にO2センサを取り付けてもよい。
その他の方法としては、例えば加速運転時に燃料増量の要求があった場合に、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリッチとならないように、例えば理論空燃比に保持したり、燃料増量の割合を縮小してリッチ空燃比とならないように制御したりすることも考えられる。また、仮にNOx吸蔵還元触媒21を還元浄化するためのリッチスパイク要求があったとしても、SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上の場合には、それを禁止するようにしてもよい。
さらに、これら方法において、要求トルクを満たすために、例えば、機械式過給機によって過給したり、電動モータ等を併せて用いたりすることによって要求トルクを満たすようにしてもよい。このような追加の手段を用いることで、例えば上記1番目の方法においては、より大きいリーン空燃比を確実に確保することが可能となる。
次に、図2に示す本発明の2番目の実施形態について説明する。本実施形態による内燃機関の排気制御装置も1番目の実施形態による内燃機関の排気制御装置と同様に、SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上の場合において、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリッチにならないように、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比が常にリーンとなるように空燃比を制御している。
そのための方法としては、SOxトラップ触媒19の上流の空気(酸素)供給弁25から空気(酸素)を供給することによって、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比を調節している。これによる利点は、機関燃焼室内において燃焼する混合気の空燃比に関わらず、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比を調節することが可能であることである。
さらなる効果として、SOxトラップ触媒19の触媒温度が過度に上昇し、触媒がその熱によって劣化してしまう恐れがある場合でも、排気ガスよりも低温である空気(酸素)の供給量を増加することによって冷却することも可能である。そして、その結果としてSOxトラップ触媒19の下流のNOx吸蔵還元触媒21に、未だ燃焼していない燃料(HC)又は還元剤(HC,CO)と空気(酸素)が供給されることになる。そして、それらが酸化反応し、発熱することによってNOx吸蔵還元触媒21も劣化してしまう恐れがある。しかしながらそのような場合でも、供給する空気(酸素)量をさらに増加することによって、NOx吸蔵還元触媒21を冷却することが可能である。
次に、図3に示す本発明の3番目の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の他の実施形態とは異なり、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比をリーンとするのではなく、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチの場合において、SOxトラップ触媒19の触媒温度がSOx放出温度以上とならないように制御している。それによってOxトラップ触媒19に捕獲されたSOxが放出されないようにしている。
そのため、触媒温度センサ24によって触媒温度を監視し、触媒温度がSOx放出温度を超えそうになると、アクチュエータ27を稼働して、切換弁28を切り換えることによって高温の排気ガスを周回通路26に導くように制御している。周回通路26を経由した排気ガスは再び排気通路内に導かれる頃には十分冷却され、冷却された排気ガスがSOxトラップ触媒19に流入することによって触媒温度がSOx放出温度を超えることが回避される。
なお、本実施形態では、周回通路26を経由させることによってSOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの温度を冷却し、触媒温度の上昇を防止したが、例えばSOxトラップ触媒19のケーシング周囲に外気を循環させることによる空冷機構を用いてもよい。さらに、ケーシング周囲をウォータージャケットで覆い、水を循環させることによる水冷機構によって直接的にSOxトラップ触媒19を冷却してもよい。
次に、上述の各実施形態における硫黄被毒抑制操作のフローチャートについて説明する。各硫黄被毒抑制操作はECU30により予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行されるルーチンとして行われる。
図4は、1番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作のフローチャートを示している。図4を参照すると、まずステップ100でSOxトラップ触媒19に捕獲されたSOx量を推定し、SOxトラップ触媒19に捕獲されたSOx量ΣSOX1が予め定められた量SOX0以上であるかどうかが判定される。すなわち、捕獲されたSOx量ΣSOX1が予め定められた量SOX0以下である場合には、仮にSOxトラップ触媒19からSOxが放出されたとしてもすぐ再びSOxトラップ触媒19自体に再び捕獲され、NOx吸蔵還元触媒21に到達することがほとんどない。従ってその後の操作を行わずにルーチンを終了する。
ここでSOxトラップ触媒19に捕獲されたSOx量ΣSOX1を推定する方法について説明する。燃料中には或る割合で硫黄が含まれており、従って排気ガス中に含まれるSOx量、すなわちSOxトラップ触媒19に捕獲されるSOx量は燃料噴射量に比例する。燃料噴射量は要求トルクおよび機関回転数の関数であり、従ってSOxトラップ触媒19に捕獲されるSOx量も要求トルクおよび機関回転数の関数となる。本発明による実施形態ではSOxトラップ触媒19に単位時間当り捕獲されるSOx量SOXAが要求トルクTQおよび機関回転数Nの関数として図7(A)に示されるようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。
また、潤滑油内にも或る割合で硫黄が含まれており、燃焼室5内で燃焼する潤滑油量、すなわち排気ガス中に含まれていてSOxトラップ触媒19に捕獲されるSOx量も要求トルクおよび機関回転数の関数となる。本発明による実施形態では潤滑油に含まれていてSOxトラップ触媒19に単位時間当り捕獲されるSOxの量SOXBが要求トルクTQおよび機関回転数Nの関数として図7(B)に示されるようなマップの形で予めROM32内に記憶されており、SOx量SOXAおよびSOx量SOXBの和を積算することによってSOxトラップ触媒19に捕獲されているSOx量ΣSOX1が算出される。
上述のようにして算出されたSOxトラップ触媒19に捕獲されたSOx量ΣSOX1が予め定められた量SOX0以上である場合には、ステップ101に進んでSOxトラップ触媒19の触媒温度TがSOx放出温度T0以上であるかどうかが判定される。すなわち、触媒温度TがSOx放出温度T0未満である場合には、空燃比によらず捕獲されたSOxが放出されることはないので、その後の操作を行わずにルーチンを終了する。なお、捕獲されたSOxの放出を確実に抑制するために、ステップ101において判定される温度をSOx放出温度T0よりもわずかばかり低い温度とすることが望ましい。
ステップ101において、触媒温度TがSOx放出温度T0以上である場合には、ステップ102に進んでSOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比AFが理論空燃比AF0又はリッチ(<AF0)であるかどうかが判定される。ここで空燃比が理論空燃比である場合においても判定の対象としているのは、基本的に理論空燃比AF0である場合にはSOxはほとんど放出されない。しかしながら、わずかでもリッチ空燃比(<AF0)となれば放出が開始されるので、その直前段階で空燃比の低下を抑止するためである。SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比AFが理論空燃比AF0又はリッチ(<AF0)でない場合、すなわちリーン空燃比(>AF0)である場合には、SOxトラップ触媒19に捕獲されたSOxが放出されることはないので、その後の操作を行わずにルーチンを終了する。
一方、ステップ102において、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比AFが理論空燃比AF0又はリッチ(<AF0)である場合には、SOxトラップ触媒19に捕獲されたSOxが放出されてしまう(または理論空燃比の場合はその恐れがある)。従って、ステップ103に進んで、前述したような方法によってSOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリーンとなるように空燃比制御を行う。そしてルーチンを終了する。
図5は、2番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作のフローチャートを示している。図5を参照すると、ステップ200からステップ202までの操作は、図4に示す1番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作の対応するステップ100からステップ102と同様である。従って、ステップ203は、ステップ202においてSOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比AFが理論空燃比AF0又はリッチ(<AF0)である場合に行われる。ステップ203では、捕獲されたSOxの放出を抑制すべく、前述したように、SOxトラップ触媒19に流入する排気ガスの空燃比がリーンになるように空気(酸素)供給弁25から空気(酸素)を供給する。そしてルーチンを終了する。
図6は、3番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作のフローチャートを示している。図6を参照すると、ステップ300からステップ301までの操作は、図4に示す1番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作の対応するステップ100からステップ101と同様である。従って、ステップ302は、ステップ301において触媒温度TがSOx放出温度T0以上である場合に行われる。ステップ302では、SOxトラップ触媒19の触媒温度Tを下げるため、前述したように切換弁28を開位置に切り換えて周回通路26に排気ガスを導く。周回通路26に導かれて冷却された排気ガスがSOxトラップ触媒19に流入するようにすることで、SOxトラップ触媒19を冷却する。また、それ以外の方法として、ステップ302において、前述したような空冷機構又は水冷機構を用いることでSOxトラップ触媒19自体を冷却するようにしてもよい。これらいずれかの方法又はこれらを組み合わせた方法を用いてSOxトラップ触媒19の昇温を抑止し、そしてルーチンを終了する。
本発明の1番目の実施形態による内燃機関の排気浄化装置の概略構成を示す図である。 本発明の2番目の実施形態による内燃機関の排気浄化装置の概略構成を示す図である。 本発明の3番目の実施形態による内燃機関の排気浄化装置の概略構成を示す図である。 本発明の1番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作のフローチャートである。 本発明の2番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作のフローチャートである。 本発明の3番目の実施形態による硫黄被毒抑制操作のフローチャートである。 SOxトラップ触媒に捕獲されるSOx量のマップを示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
19 SOxトラップ触媒
21 NOx吸蔵還元触媒
23 空燃比センサ
24 触媒温度センサ
30 電子制御ユニット(ECU)

Claims (7)

  1. 機関排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるSOxを捕獲するSOxトラップ触媒であって、流入する排気ガスの空燃比がリーンの下で当該SOxトラップ触媒の温度が上昇すると捕獲したSOxが次第に当該SOxトラップ触媒の内部に拡散していく性質を有すると共に当該SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチの下で当該SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上であれば捕獲したSOxを放出する性質を有するSOxトラップ触媒を配置し、該SOxトラップ触媒下流排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比又はリッチになると吸蔵したNOxを還元浄化するNOx吸蔵還元触媒を配置した内燃機関において、運転条件の変化によって前記SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチで且つ前記SOxトラップ触媒の温度がSOx放出温度以上になると予想されるときに空燃比をリーンとするように制御する空燃比制御手段を具備し、前記SOxトラップ触媒に捕獲されたSOxの放出が抑制されるようにした内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記空燃比制御手段が、前記SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を要求されたトルクが確保できる限界のリーン空燃比に制御する請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記空燃比制御手段が、前記SOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比近傍のリーンに制御する請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記空燃比制御手段が、前記SOxトラップ触媒上流の排気通路内に酸素を供給する手段を具備した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記SOxトラップ触媒の触媒温度がSOx放出温度にまで上昇することを抑止する触媒昇温抑止手段を具備した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記触媒昇温抑止手段が水又は空気によって前記SOxトラップ触媒を冷却する請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記触媒昇温抑止手段が、前記SOxトラップ触媒上流の排気通路から分岐して再び前記SOxトラップ触媒上流に合流する周回通路と、該周回通路と前記SOxトラップ触媒のいずれか一方に排気ガスを流入させる切換弁とを具備した請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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