JP2008279496A - 溶接装置及び車体の生産方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベース上で溶接したワークを吊り上げても、ワークが撓むことを防ぐことができる溶接技術を提供することを課題とする。
【解決手段】第1位置決め部材27、第2位置決め部材29は、ワーク固定台12に第1シリンダ21、第2シリンダ22を介して設けられ、これらのシリンダ21、22はコントローラで制御され、このコントローラは溶接ロボットの移動情報と位置決め部材27、29の位置情報とから溶接ロボットに干渉する虞がある第1位置決め部材27又は第2位置決め部材29を下降させる。
【効果】溶接後、車体パネル13を移動させるために吊り上げたとき、車体パネル13は十分な剛性が確保されているので、車体パネル13が撓むことを防ぐことができる。
【選択図】図2
【解決手段】第1位置決め部材27、第2位置決め部材29は、ワーク固定台12に第1シリンダ21、第2シリンダ22を介して設けられ、これらのシリンダ21、22はコントローラで制御され、このコントローラは溶接ロボットの移動情報と位置決め部材27、29の位置情報とから溶接ロボットに干渉する虞がある第1位置決め部材27又は第2位置決め部材29を下降させる。
【効果】溶接後、車体パネル13を移動させるために吊り上げたとき、車体パネル13は十分な剛性が確保されているので、車体パネル13が撓むことを防ぐことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ベースに複数の位置決め部材を起立させ、これらの位置決め部材にワークを載せ、このワークに溶接ロボットで溶接を施す溶接技術に関する。
車体パネルは、例えばプレス成形された2枚の板材を重ねた状態で溶接して製作される。このときに、基準ピンに代表される位置決め部材が有効となる。例えば位置決め部材で下の板材の位置を決定し、更に位置決め部材で上の板材の位置を決定すると、上下の板材の相対位置が好ましく定まる。
このような基準ピンを備えた溶接装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平6−29781号公報(図1)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図5は従来の技術の基本構成を説明する図であり、(a)にて、溶接装置100は、床に設置した架台に昇降可能に取り付けられるリフタ101と、このリフタ101の上部に設けるモータ102及び減速機103と、この減速機103の出力軸に固定したボス104と一体に形成される回転板105と、この回転板105の上面に設けられワーク106を押さえるクランプ107、107と、回転板105の上面に設けられワーク106を支える複数の受け部材108と、回転板105の上面に設けられワーク106の位置決めを行う基準ピン109と、図示せぬ溶接ロボットの先端に設けられるガンチップ111、111とからなるスポット溶接式ポジショナである。
図5は従来の技術の基本構成を説明する図であり、(a)にて、溶接装置100は、床に設置した架台に昇降可能に取り付けられるリフタ101と、このリフタ101の上部に設けるモータ102及び減速機103と、この減速機103の出力軸に固定したボス104と一体に形成される回転板105と、この回転板105の上面に設けられワーク106を押さえるクランプ107、107と、回転板105の上面に設けられワーク106を支える複数の受け部材108と、回転板105の上面に設けられワーク106の位置決めを行う基準ピン109と、図示せぬ溶接ロボットの先端に設けられるガンチップ111、111とからなるスポット溶接式ポジショナである。
(b)にて、上記ワーク106は2枚の鋼板112、112を重ねたものであり、これらの鋼板112、112をガンチップ111、111で挟んで溶接することができる。
(c)に示すように、溶接後、鋼板112、112を吊り上げる。
(c)に示すように、溶接後、鋼板112、112を吊り上げる。
ところで、(b)において、鋼板112、112の中央部は、クランプ107、107、複数の受け部材108、基準ピン109で支えられているので、ガンチップ111、111が入り難い。すなわち、鋼板112、112の中央部では、溶接可能な箇所が限られる。この結果、鋼板112、112の中央部の溶接数は不足しがちになる。
すると、(c)において、鋼板112、112をワーク移動ロボット113で吊り上げると、鋼板112、112の中央部は、溶接数が不足しているため、撓んでしまうことがある。これでは、製品前の鋼板112、112に変形が生じることになり、品質上の問題を招く。
そのため、回転板105(ベース)上で溶接した鋼板112、112(ワーク)を吊り上げても、ワークが撓むことを防ぐことができる溶接技術の開発が求められる。
本発明は、ベース上で溶接したワークを吊り上げても、ワークが撓むことを防ぐことができる溶接技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、ベースに複数の位置決め部材を起立させ、これらの位置決め部材にワークを載せ、このワークに溶接ロボットで溶接を施す溶接装置において、前記位置決め部材の各々は、前記ベースに昇降機構を介して設けられ、これらの昇降機構は制御部で制御され、この制御部は前記溶接ロボットの移動情報と複数の位置決め部材の位置情報とから溶接ロボットに干渉する虞がある位置決め部材を下降させることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、昇降機構を備えた位置決め部材が複数本設けられているベースと、溶接ロボットと、前記昇降機構を制御する制御部とで、車体パネルに溶接を施す車体の生産方法において、前記溶接ロボットで前記車体パネルに溶接を施す際に、前記制御部により、溶接ロボットと干渉する虞がある位置決め部材を下降させて前記干渉を回避し、干渉の虞が無くなったら下げてある位置決め部材を上げて車体パネルの位置決め作用を発揮させることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、溶接は、スポット溶接であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、位置決め部材に載せた車体パネルに第1次溶接を施し、この第1次溶接が終了した後に、前記位置決め部材から上方へ分離するように持ち上げた前記車体パネルに空中で第2次溶接を施す際に、前記第1次溶接に、請求項2記載の車体の生産方法を適用することを特徴とする。
請求項1に係る発明では、制御部は溶接ロボットに干渉する虞がある位置決め部材を下降させるようにしたので、溶接部がワークの特定部位に集中することがなく、溶接部をワークの全体に分散させることができる。そのため、溶接後、ワークを移動させるために吊り上げたとき、ワークは十分な剛性が確保されているので、ワークが撓むことはない。
請求項1によれば、ベース上で溶接したワークを吊り上げても、ワークが撓むことを防ぐことができる溶接装置を提供することができる。
請求項2に係る発明では、制御部により、溶接ロボットと干渉する虞がある位置決め部材を下降させて干渉を回避するようにしたので、溶接部が車体パネルの特定部位に集中することがなく、溶接部を車体パネルの全体に分散させることができる。そのため、溶接後、車体パネルを移動させるために吊り上げたとき、車体パネルは十分な剛性が確保されているので、車体パネルが撓むことを防ぐことができる。
また、制御部により、干渉の虞が無くなったら下げてある位置決め部材を上げて車体パネルの位置決め作用を発揮させるようにしたので、溶接中に下げる必要がある位置決め部材は一部となる。そのため、車体パネル全体の位置決めに影響を及ぼすことがないので、安定した溶接作業を行うことができる。
請求項3に係る発明では、スポット溶接は、溶接時間が短い溶接法であるので、車体パネルの溶接に適する。そのため、車体の生産効率を向上させることができる。
請求項4に係る発明では、位置決め部材に載せた車体パネルに第1次溶接を施し、この第1次溶接の終了後に、位置決め部材から上方へ分離するように持ち上げた車体パネルに空中で第2次溶接を施すようにした。第1次溶接では、車体パネルの剛性を確保することができ、第2次溶接では、車体パネルを持ち上げるので、溶接ロボットによる溶接作業の自由度を高めることができる。そのため、車体パネルの剛性を確保することができ、且つ車体パネルの溶接作業性を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る溶接装置の構成図であり、ワークは乗用車の車体パネル、溶接はスポット溶接を例にして以下に説明する。
図1は本発明に係る溶接装置の構成図であり、ワークは乗用車の車体パネル、溶接はスポット溶接を例にして以下に説明する。
スポット溶接装置10は、床11に設置されるベースとしてのワーク固定台12と、このワーク固定台12の両端部に取り付けられるとともにワーク固定台12に載せた例えば乗用車の車体パネル13を押さえるシリンダ駆動式の左クランプユニット14及び右クランプユニット15と、左クランプユニット14と右クランプユニット15の中間のワーク固定台12に立てた状態で取り付けられる昇降機構群20(詳細後述)と、この昇降機構群20を制御する制御部としてのコントローラ60と、このコントローラ60で制御され先端に備えた溶接ガン61で車体パネル13に溶接を施すとともに床11に設置される溶接ロボット70とからなる。
昇降機構群20は、例えば全5本の油圧サーボ式シリンダで構成される。最も左を第1シリンダ21(詳細後述)、以下右へ第2シリンダ22(詳細後述)、第3シリンダ23、第4シリンダ24、第5シリンダ25とする。
なお、昇降機構群20を構成するシリンダの数量は、5本として説明したが、ワーク固定台12及び車体パネル13の大きさに応じて数量を増減することができるため、シリンダの数量を変更することは差し支えない。
加えて、第1シリンダ21の第1シリンダロッド26の先端には第1位置決め部材27(詳細後述)が設けられ、第2シリンダ22の第2シリンダロッド28の先端には第2位置決め部材29(詳細後述)が設けられ、第3シリンダ23の第3シリンダロッド31の先端には第3位置決め部材32が設けられ、第4シリンダ24の第4シリンダロッド33の先端には第4位置決め部材34が設けられ、第5シリンダ25の第5シリンダロッド35の先端には第5位置決め部材36が設けられる。
図2は図1の2部拡大図であり、第1位置決め部材27は、第1シリンダロッド26の先端に例えばねじ接続で取り付けられる第1接続部37と、この第1接続部37から上方に延ばして形成させる第1基準ピン38とで構成し、第2位置決め部材29は、第2シリンダロッド28の先端に例えばねじ接続で取り付けられる第2接続部39と、この第2接続部39から上方に延ばして形成させる第2基準ピン41とで構成する。
なお、第1シリンダロッド26と第1接続部37の取付方法並びに第2シリンダロッド28と第2接続部39の取付方法は、ねじ接続で説明したが、溶接であってもよく、他の取付方法に変更することは差し支えない。
また、位置決め部材は、上記では第1位置決め部材27と第2位置決め部材29で説明したが、第3位置決め部材(図1符号32)、第4位置決め部材(図1符号34)、第5位置決め部材(図1符号36)の構造は、第1位置決め部材27と第2位置決め部材29と同様であるため、第3位置決め部材、第4位置決め部材、第5位置決め部材の構造の説明は省略する。
42は支柱、43は支柱の上端に設けたワーク受け面、44はベースプレート、45は第1シリンダ21と第2シリンダ22を支える支持部材、54はベースプレートを床に固定するボルト、55は第1シリンダ21と第2シリンダ22を支持部材に取り付けるボルトである。
車体パネル13の下パネル46に開けた第1位置決め孔47及び第2位置決め孔48を第1基準ピン38及び第2基準ピン41に嵌めると同時に、下パネル46の左端をワーク受け面43に載せ、車体パネル13の上パネル49に開けた第1位置決め孔51及び第2位置決め孔52を第1基準ピン38及び第2基準ピン41に嵌めると同時に、上パネル49の左端を下パネル46の左端に載せ、下パネル46と上パネル49で構成される車体パネル13の左端部53を左クランプユニット14で押さえることにより、車体パネル13をワーク固定台12にセットすることができる。
上記状態のままで、コントローラ(図1符号60)からの指令により、例えば第2シリンダ22を作動させ、第2シリンダロッド28を戻すと、第2位置決め孔48及び第2位置決め孔52周りにはスペースが出来る。このスペースに前述した溶接ロボット(図1符号70)の溶接ガン(図1符号61)を、コントローラからの指令により移動させることで、第2位置決め孔48及び第2位置決め孔52周りの車体パネル13を溶接することができる。
また、上記溶接後、コントローラからの指令により第2シリンダロッド28を押し出し、再び第2基準ピン41を第2位置決め孔48及び第2位置決め孔52に嵌めると、車体パネル13の位置決めを安定させることができる。
ここで図1に戻って、スポット溶接装置10では、第1位置決め部材27、第2位置決め部材29、第3位置決め部材32、第4位置決め部材34、第5位置決め部材36は、ワーク固定台12に第1シリンダ21、第2シリンダ22、第3シリンダ23、第4シリンダ24、第5シリンダ25を介して設けられ、これらの第1シリンダ21、第2シリンダ22、第3シリンダ23、第4シリンダ24、第5シリンダ25はコントローラ60で制御され、このコントローラ60は溶接ロボット70の移動情報と第1位置決め部材27、第2位置決め部材29、第3位置決め部材32、第4位置決め部材34、第5位置決め部材36の位置情報とから溶接ロボット70に干渉する虞がある第1位置決め部材27又は第2位置決め部材29又は第3位置決め部材32又は第4位置決め部材34又は第5位置決め部材36を下降させることを特徴とする。
以上の構成からなるスポット溶接装置10の作用を説明する。
以上の構成からなるスポット溶接装置10の作用を説明する。
図3は本発明に係る溶接装置の作用説明図であり、車体パネルの溶接組立工程を示す。なお、車体パネル13は、下パネル(図2符号46)と上パネル(図2符号49)を重ねて構成したものとする。
(a)にて、ワーク固定台12に車体パネル13をセットした状態で、コントローラ60から矢印(1)のように第2シリンダ22に指令を出し、矢印(2)のように第2シリンダロッド28を戻す。次にコントローラ60から矢印(3)のように溶接ロボット70に指令を出し、溶接ロボット70を矢印(4)のように移動させる。
(b)にて、溶接ロボット70が車体パネル13の第2シリンダ22周りに移動し、この状態でコントローラ60から矢印(5)のように溶接ロボット70に指令を出すことで、溶接ガン61を矢印(6)のように車体パネル13に向わせる。
(c)にて、溶接ガン61で車体パネル13を挟んだままで、コントローラ60から矢印(7)のように溶接ロボット70に指令を出す。これにより、車体パネル13に溶接が施され、次に溶接ガン61を矢印(8)のように車体パネル13から離し、さらに溶接ロボット70を矢印(9)のように移動させる。この後、コントローラ60から矢印(10)のように第2シリンダ22に指令を出し、矢印(11)のように第2シリンダロッド28を押し出す。
このとき、第2シリンダロッド28の先端に設けた第2基準ピン41が、車体パネル13の第2位置決め孔(図2符号48、52)に戻るので、第2基準ピン41は車体パネル13の位置決め作用を発揮する。
ここで図1に戻って、スポット溶接装置10では、コントローラ60により、溶接ロボット70と干渉する虞がある第1位置決め部材27又は第2位置決め部材29又は第3位置決め部材32又は第4位置決め部材34又は第5位置決め部材36を下降させて干渉を回避するようにしたので、溶接部が車体パネル13の特定部位に集中することがなく、溶接部を車体パネル13の全体に分散させることができる。そのため、溶接後、車体パネル13を移動させるために吊り上げたとき、車体パネル13は十分な剛性が確保されているので、車体パネル13が撓むことを防ぐことができる。
また、コントローラ70により、干渉の虞が無くなったら下げてある第1位置決め部材27又は第2位置決め部材29又は第3位置決め部材32又は第4位置決め部材34又は第5位置決め部材36を上げて車体パネル13の位置決め作用を発揮させるようにしたので、溶接中に下げる必要がある位置決め部材は一部となる。そのため、車体パネル13全体の位置決めに影響を及ぼすことがないので、安定した溶接作業を行うことができる。
そして、スポット溶接は、溶接時間が短い溶接法であるので、車体パネル13の溶接に適する。そのため、車体の生産効率を向上させることができる。
上記では、車体パネル13の溶接は、ワーク固定台12上で施すことで説明したが、例えば車体パネル13の左クランプユニット14及び右クランプユニット15で押さえられている部分は、ワーク固定台12上では溶接ができない。その対策して、ロボットで車体パネル13を吊り上げた状態で、前記部分を溶接する方法が挙げられる。これを以下に説明する。
図4は本発明に係る溶接装置の比較例と実施例の対比図であり、(a)にて、ワーク固定台12に第1シリンダ21、第2シリンダ22、第3シリンダ23、第4シリンダ24、第5シリンダ25を介して設けた第1位置決め部材27、第2位置決め部材29、第3位置決め部材32、第4位置決め部材34、第5位置決め部材36に載せた車体パネル13に、溶接ロボット(図1符号70)で施す溶接を第1次溶接(仮付け溶接)とする。
(b)にて、第1次溶接の終了後に、第1位置決め部材27、第2位置決め部材29、第3位置決め部材32、第4位置決め部材34、第5位置決め部材36から上方へ分離するようにワーク移動ロボット71で持ち上げた車体パネル13に、空中で溶接ロボット(図1符号70)によって施す溶接を第2次溶接(増打ち溶接)とする。
(c)は、従来の溶接装置を用いて行う第1次溶接と第2次溶接の割合を示した比較例である。第1次溶接と第2次溶接の割合がほぼ同じなので、(d)に示すように車体パネル114をワーク移動ロボット113で吊り上げると、車体パネル114は溶接が不足している箇所が多いので撓む。
(e)は、本発明の溶接装置を用いて行う第1次溶接と第2次溶接の割合を示した実施例であり、第1次溶接が大幅に増えるので、第1次溶接では車体パネルの剛性を確保することができる。そのため、第2次溶接のために車体パネルを吊り上げても、(b)のように車体パネル13は撓まない。
また、第2次溶接では、車体パネル13をワーク移動ロボット71で持ち上げるので、溶接ロボット(図1符号70)による溶接作業の自由度を高めることができる。
図2に戻って、スポット溶接装置10では、コントローラ(図1符号60)は溶接ロボット(図1符号70)に干渉する虞がある第1位置決め部材27又は第2位置決め部材29を下降させるようにしたので、溶接部が車体パネル13の特定部位に集中することがなく、溶接部を車体パネル13の全体に分散させることができる。そのため、仮付け溶接後、例えば増打ち溶接をするために車体パネル13を吊り上げたとき、車体パネル13は十分な剛性が確保されているので、車体パネル13が撓むことはない。
よって、ワーク固定台12上で溶接した車体パネル13を吊り上げても、車体パネル13が撓むことを防ぐことができるスポット溶接装置10を提供することができる。
尚、本発明に用いる昇降機構は、実施の形態では油圧サーボ式シリンダを採用したが、空気圧式シリンダ、電動式シリンダを採用することができるため、他の形式のシリンダを採用すること差し支えない。
また、本発明に用いるワークは、実施の形態では乗用車の車体パネルを適用して説明したが、トラックの車体パネル及びバスの車体パネルを適用することができるため、他の車両の車体パネルを適用することは差し支えない。
本発明の溶接装置及び車体の生産方法は、車体の組立作業に好適である。
10…スポット溶接装置(溶接装置)、12…ワーク固定台(ベース)、13…乗用車の車体パネル(ワーク)、20…昇降機構群、21…第1シリンダ(昇降機構)、22…第2シリンダ(昇降機構)、23…第3シリンダ(昇降機構)、24…第4シリンダ(昇降機構)、25…第5シリンダ(昇降機構)、27…第1位置決め部材(位置決め部材)、29…第2位置決め部材(位置決め部材)、32…第3位置決め部材(位置決め部材)、34…第4位置決め部材(位置決め部材)、36…第5位置決め部材(位置決め部材)、38…第1基準ピン、41…第2基準ピン、46…下パネル、47、51…第1位置決め孔、48、52…第2位置決め孔、49…上パネル、60…コントローラ(制御部)、70…溶接ロボット。
Claims (4)
- ベースに複数の位置決め部材を起立させ、これらの位置決め部材にワークを載せ、このワークに溶接ロボットで溶接を施す溶接装置において、
前記位置決め部材の各々は、前記ベースに昇降機構を介して設けられ、これらの昇降機構は制御部で制御され、
この制御部は前記溶接ロボットの移動情報と複数の位置決め部材の位置情報とから溶接ロボットに干渉する虞がある位置決め部材を下降させることを特徴とする溶接装置。 - 昇降機構を備えた位置決め部材が複数本設けられているベースと、溶接ロボットと、前記昇降機構を制御する制御部とで、車体パネルに溶接を施す車体の生産方法において、
前記溶接ロボットで前記車体パネルに溶接を施す際に、前記制御部により、溶接ロボットと干渉する虞がある位置決め部材を下降させて前記干渉を回避し、干渉の虞が無くなったら下げてある位置決め部材を上げて車体パネルの位置決め作用を発揮させることを特徴とする車体の生産方法。 - 前記溶接は、スポット溶接であることを特徴とする請求項2記載の車体の生産方法。
- 前記位置決め部材に載せた前記車体パネルに第1次溶接を施し、この第1次溶接が終了した後に、前記位置決め部材から上方へ分離するように持ち上げた前記車体パネルに空中で第2次溶接を施す際に、前記第1次溶接に、請求項2記載の車体の生産方法を適用することを特徴とする。
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