JP2008277579A - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
原版からの光を投影する投影光学系を有し、該原版のパターン面と前記投影光学系とを介して基板を露光する露光装置であって、前記投影光学系の光軸方向における該パターン面の複数箇所の位置をそれぞれ検出する検出手段と、該パターン面に直交する方向において該原版に力を加える手段と、を有し、前記検出手段により検出された該パターン面の複数箇所の位置が予め定められた許容範囲内になるように、前記力を加える手段に力を発生させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このような変形は、マスク毎、露光装置毎に変わってくることがあり、変形量を正確に計測するためには、実際の使用環境であるマスクステージ上で測定する必要がある。
図1、図2に示されるようにマスク11の上に補正板12を載せて密着させ、配管13からマスク11と補正板12の間の圧力を変化させることによりマスク11の撓みを補正している。
その際、マスク11が変わるたびに、マスク11の撓み量をレーザ変位計14により計測し、所定の撓み量内に収まるように何度も圧力を変え計測し、圧力を決めている。
また、最初に決めた圧力も、基板20を露光している間に、露光装置内の環境、マスク11の使用状況により、撓み量が変化する場合がある。その場合は、再度、試行錯誤により圧力値を設定し露光している。
原版面であるマスク面が計測され、計測値、指定圧力値が保存される(ステップ103)。
所定の撓み量内の許容範囲を超えている場合は(ステップ103)、エラーが発生する(ステップ105)。
所定の撓み量内の許容範囲を超えていない場合は、露光が開始される(ステップ106)。
次の基板がある場合(ステップ107)には、再び、基板が準備される(ステップ102)。
次の基板が無い場合、露光は終了する(ステップ108)。
また、特開2005−85833号公報では、マスク
を露光装置 にセットした状態における各サブフィールドの位置を正確に予想・補正 でき、露光装置 における露光精度を向上させることのできるマスク検査方法等が提案されている。
例えば、マスクの変形要因がマスクの自重による撓みだけの場合、マスクの撓みが最も大きいと予想される中心とマスク基準面の差分が少なければよい。
しかし、上記のマスクの変形要因の中で、ガラス研磨による変形、マスクの吸着による変形、熱膨張による変形については、予測が不可能である。
これらも含め補正する場合は、マスク全面に対して計測を行い補正する必要がある。
次に、マスクの撓みの経時変化分を補正する必要がある。
マスク、レチクルの原版の変形要因は、自重による撓み、ガラス基板自体の研磨精度、マスク吸着による変形、熱膨張による変形等が考えられる。
この中でも、マスク吸着による変形、熱膨張等は、時間が経過すると共に変化する。
時間経過による変化が生じた場合でも、従来例では、一旦決めた圧力値を撓みの許容範囲外になるまで、使用し許容範囲を超えた場合は、露光装置を停止していた。
従来例では、マスクの撓み量を、露光装置の調整時、露光開始時、基板20の搬入時に計測し、許容範囲を超えた場合は露光装置を停止していた。
手動で圧力を設定し計測を繰り返し、最適な圧力値を設定する必要があり、その際には生産ができず、生産性が低下し、人員を必要とした。
そこで、本発明は、例えば、原版のパターン面の変形によるデフォーカスを低減させる露光装置を提供することを目的とする。
さらに、前記検出手段により検出された該パターン面の複数箇所の位置が予め定められた許容範囲内になるように、前記原版に力を加える手段に力を発生させる。
このため、原版の平坦度を高くすることにより、原版のパターン面の変形によるデフォーカスを低減させ、露光不良が少ないパターン転写を実現する。
図1には、本発明の実施例1の露光装置の構成が概略的に示されている。
露光装置は、マスク、レチクル等の原版からの光を投影する投影光学系を有し、原版のパターン面と投影光学系とを介してウェハ、ガラスプレート等の基板を露光する装置である。
露光装置は、マスクステージ10を有し、その上には原版であるマスク11が装填され、バキュームチャックにより吸着保持されている。
また、マスク11上には、マスク11の撓みを補正するための補正板12が装着されている。原版に力を加える手段である補正板12は、パターン面に直交する方向において原版であるマスク11に力を加える手段である。
補正板12には、マスク11と補正板12との間の圧力を調整するための配管13があり、露光装置は圧力を制御するための制御系を備えている。
また、マスク11面とのマスク基準面30の距離を測るためのX方向に移動可能な変位計14が備えられ、それを制御するための制御系を備えている。
Y方向への移動は、マスクステージ10をスキャン駆動させ、レーザ変位計14はマスク11全面を計測する。
検出手段であるレーザ変位計14は、投影光学系の光軸方向におけるパターン面の複数箇所の位置をそれぞれ検出する手段である。
この検出手段であるレーザ変位計14により検出されたパターン面の複数箇所の位置が予め定められた許容範囲内になるように、原版に力を加える手段である補正板12に力を発生させる。
このレーザ変位計14は、予めマスク11の基準面30をレーザ変位計14の原点として調整され、マスク11面とのマスク基準面30の距離を測定する。
マスク11の平坦度は、自重による撓み、ガラス基板自体の研磨制度、マスク吸着時の変形、熱膨張等により影響を受け、マスク11全面に対して計測を行い補正される。
図5に示されるステップ202では、マスク11面全体の計測を行う。
その際の圧力値をP1とし変位計測値の平均値をd1とし、計測値d1及び圧力値P1を保存する。
ステップ203では、補正圧力の計算を行う。補正計算では、以下の式を使用する。
P2の圧力値で、圧力制御する。
ステップ204では、ステップ201と同様にマスク全面に対して計測を行う。
その際の圧力値をP2とし変位計測値の平均値をd2とし、計測値d2及び圧力値P2を保存する。
そこで、式(1)とK・P2・d2から次の指定圧力P3を算出する。その値で圧力制御する。
ステップ204では、再度マスク全面に対して計測を行い、その際の圧力値をP3とし変位計測値の平均値をd3とし、計測値d3及び圧力値P3を保存する。
ステップ205では、計測値d3が定められた許容範囲に入っているかどうかを判定し、許容範囲に入っていない場合は、再度ステップ203に戻り計測を繰り返す。
許容範囲内に入っている場合は、マスク面はデフォーカスしない程度に平坦であると判断でき終了(ステップ206)する。
また、マスク11全面の計測に時間がかかる場合は、最初にマスク11中心の変位差の一点計測のみで実施例1の方法で行い、次に、マスク11全面に対して実施例1を行う。
これにより、ステップ203〜205を繰り返す工程数を減らし、時間的にも短縮する。
本実施例2の装置構成は実施例1と同じで、検出手段であるレーザ変位計14によりマスク等の原版上の少なくとも1つの検出点に対する経時的な変化量を算出する。
さらに、この変化量が許容範囲を越えたときに、原版に力を加える手段である補正板12に前記力を発生させる。
実施例2を行う前提として、実施例1を実施し、ある程度のマスク平坦度が保たれているとする。
ロットの露光が開始された(ステップ301)際、ステップ302にて、ロット先頭基板20が装置内に搬入される。
基板20の搬入中もしくは基板20の搬入後に、マスク面計測(ステップ303)を行う。
マスク面計測(ステップ303)は、マスク全面に対して計測を行うか、予め決められた数点を計測する。
変位計計測値の平均値をd1、そのときの圧力値をP1とし保存する。
計測値d1が定められた許容範囲に入っているかどうかを判定(ステップ304)する。
許容範囲に入っていない場合は、再度マスク面計測する圧力計算を(ステップ305)行う。
圧力値は、初回のマスク面計測(ステップ303)の変位計計測値の平均値をd1、圧力値をP1とし、Kは、以前計測したときに保存された係数、もしくは装置調整時に保管された数値を使用し、変更する圧力値P2を求めることができる。
その圧力値で装置のマスクと補正板の間の圧力を制御する。
再度マスク面計測(ステップ303)を行い、変位計計測値の平均値d2と、そのときの圧力値をP2とし保存する。
計測値d2が定められた許容範囲に入っているかどうかを判定(ステップ304)し、入ってない場合は、P1・P2・d1・d2から式(2)に従いKを算出し保存する。
式(1)とK・P2・d2から次の指定圧力P3を算出する。
ステップ303に戻り、マスク面計測を繰り返す。
露光終了後、次の基板20がある場合は、基板準備(ステップ302)に戻り、ロットの基板がなくなるまで繰り返す。
以上の様に、基板毎にマスク面の変位差を計測し、各計測点における変位差を平均化し、平均値を0に近づけていくことにより、最終的にはデフォーカスされない変位差まで、補正していくことが可能になる。
以上により、マスク11の吸着による変形、熱膨張による変形等の経時変化を補正し、露光することができる。
図7は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造方法を例に説明する。
露光装置を用いてウェハを露光する工程と、前記ウェハを現像する工程とを備え、具体的には、以下の工程から成る。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。
ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを製作する。
ステップ3(ウェハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウェハ上に実際の回路を形成する。
ステップ5(組立)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。
ステップ6(検査)では、ステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。
こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。
ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。
ステップ13(電極形成)では、ウェハに電極を形成する。
ステップ14(イオン打込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。
ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。
ステップ16(露光)では、露光装置によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。
ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。
ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。
ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
11:原版
12:補正板
13:圧力配管
14:レーザ変位計
20:基板
21:プレートステージ
Claims (3)
- 原版からの光を投影する投影光学系を有し、該原版のパターン面と前記投影光学系とを介して基板を露光する露光装置であって、
前記投影光学系の光軸方向における該パターン面の複数箇所の位置をそれぞれ検出する検出手段と、
該パターン面に直交する方向において該原版に力を加える手段と、を有し、
前記検出手段により検出された該パターン面の複数箇所の位置が予め定められた許容範囲内になるように、前記原版に力を加える手段に力を発生させることを特徴とする露光装置。 - 前記検出手段により前記原版上の少なくとも1つの検出点に対する経時的な変化量を算出し、
前記変化量が前記許容範囲を越えたときに、前記原版に力を加える手段に前記力を発生させることを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 請求項1または2記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
前記基板を現像する工程と、を備えることを特徴とするデバイス製造方法。
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