JP2008277417A - 半導体装置及びその試験方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の半導体装置は、チップ上に形成された製品回路の性能を評価するため、実際の回路に代えて電気特性を測定するTEGが前記製品回路と同一のチップ上に形成された半導体装置であり、TEGから測定対象を選択するインターフェース回路と、該インターフェース回路とTEGを挟むように直列に接続された、該TEGを保護する保護抵抗素子と、TEGと同様に前記インターフェース回路と保護抵抗素子との間に設けられ、インターフェース回路と保護抵抗素子とが直接接続されたダミー回路とを有する。
【選択図】図3
Description
しかしながら、現状において、特性チェックを行うためのTEGは、ウェハ上に形成されるチップとこのチップに隣接する他のチップとの間のスクライブ線上に搭載されている。TEGの種類としては、半導体メモリであると、製品回路で使用しているトランジスタ(MOSトランジスタあるいはバイポーラトランジスタ)、メモリセル、各拡散層及び配線の抵抗値を測定する抵抗等がある。
そのため、スクライブ線上のTEGに対しては、半導体装置のチップのパス/フェイルをテストするウェハテスト用のプローブカードを用いることができない。
しかしながら、特性チェック用の試験装置は、量産ウェハテスト用の試験装置に比較して、複数チップを同時に測定するマルチ測定機能がないため、全枚数における全測定ポイントを測定するためには膨大な時間がかかり、現実的ではない。
そのため、プローブカードを用いて、マルチ測定機能を有する量産ウェハテスト用の試験装置を用いて特性チェックが行えるように、スクライブ線上にてはなく、半導体装置のチップ内にTEGを搭載することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記半導体メモリには、寄生抵抗の存在とともに、TEGを測定する際に大電流による素子破壊を防止するため、この素子に高抵抗の保護抵抗素子を付加しているため、その抵抗の特性(抵抗値)のバラツキにより、より測定値の精度及び信頼性を低下させることが考えられる。
また、上記半導体メモリには、製品としてパッケージに封止して組み立てた後、スクライブ上でなく、チップ上に形成されたTEGでも測定のために専用のパッドが必要であり、組み立て時においてこの専用のパッドにワイヤーボンディングしないので、パッケージに封止した後にTEGの測定を行うことができない。
この図において、ウェハ内の製品回路と同一のチップにおいて、TEG1は、該チップの外周部に配置、例えば4つの角部それぞれに配置されており、TESTパッド2及び近傍の通常のパッド3に接続されている。また、上記4つの角に加えて、チップの中央部にTEGを配置するようにしてもよい。このTEGは複数の測定対象デバイスとして、製品回路において動作速度、動作電圧を決定する素子構成を、実際の製品回路における素子に代えて、その電気特性を測定するために設けられている。
例えば、テストパッド2に「H」レベルが入力され、入力端子に接続されたパッドA0、A1、A2に{0,0,0}の信号が入力されている場合にデバイスAが選択され、パッドA0、A1、A2に{0,1,0}の信号が入力されている場合にデバイスCが選択され、入力端子A0、A1、A2に{0,0,1}の信号が入力されている場合にダミーデバイス(リファレンス)が選択される。
この図3において、インターフェース回路5は、トランスファーゲート200,201,202,203,204,210,211,212及び213により構成されている。
これら、測定対象デバイス各々は、インターフェース制御回路4のトランスファーゲート200、201、220、203、204のオン/オフ制御により、いずれか1つが選択され、測定対象として外部の通常パッド3(A3)に接続される。そして、選択された測定対象デバイスは、通常パッド3(A3)に電圧を印加することにより、通常パッド3(D1)の電圧を測定することにより、電気特性を測定することができる。
また、トランスファーゲート200、201、220、203、204各々の他端は、それぞれダミー素子100の一端、pチャネル型MOSトランジスタ101のソース、nチャネル型MOSトランジスタ102のドレイン及びゲート、配線抵抗素子103の一端、拡散抵抗素子104の一端に接続されている。
また、ダミー素子100の他端、pチャンネル型MOSトランジスタ101のゲート及びドレイン、nチャネル型MOSトランジスタ102のソース、配線抵抗素子103の他端、拡散抵抗素子104の他端は、保護抵抗素子R1の一端に接続されている。この保護抵抗素子R1は他端が接地(チップ内の接地電位の配線に接続)されている。
また、nチャネル型MOSトランジスタ101のゲート及びドレインと、接地点との間には、測定対象デバイスの電気破壊を防止するための高抵抗の保護抵抗素子R1が接続されている。
このダミー素子100は、トランスファーゲート200の他端と、保護抵抗素子R1の一端とを接続する配線のみであり、トランスファーゲート200の他端及び保護抵抗素子R1の一端が短絡された構成となっている。ここで、ダミー素子100において、保護抵抗素子R1の一端は、他の測定対象デバイスの他端が接続された節点Xとなっており、通常パッドA3に保護抵抗素子R1及び合計寄生抵抗R2の接続点である。
すなわち、通常パッドA3に電圧Vを印加して、測定される電流がIであり、通常パッドD1にて測定される節点Xの測定値が電圧V1であるとすると、
I=V/(r1+r2)
V1=I・r1
の式より、保護抵抗素子R1、合計寄生抵抗R2の抵抗値である抵抗値r1及びr2が求められることとなる。
I=V/(r1+r2+rX)
rX=(V/I)−r1−r2
と求められ、素子間に印加されている電圧VXが以下の式により求められる。
VX=I・rX
a)pチャネル型MOSトランジスタ101の測定
通常のパッドA0、A1、A2に対して、電圧レベル{0,0,0}を印加することにより、トランスファーゲート201、202、203及び204のうち、トランスファーゲート201をオン状態とし、pチャネル型トランジスタ101の測定を行う場合、通常パッドA3に印加する電圧Vを変化させつつ、電流値Iを測定することにより、逐次pチャネル型MOSトランジスタ101のオン抵抗rXを測定することができ、pチャネル型MOSトランジスタ101のドレイン・ソース間電圧VXを求めることができ、ドレイン・ソース間電圧VXと電流値I(ドレイン電流)とにより、Vt(閾値電圧)測定を容易に行うことができる。
ここで、本実施形態においては、pチャネル型MOSトランジスタ101のゲート及びドレインを電気的に接続したダイオード接続としているが、他の通常のパッドを用いてドレイン及びゲートの電圧をそれぞれ独立に制御できる構成としてもよい。
通常のパッドA0、A1、A2に対して、電圧レベル{1,0,0}を印加することにより、トランスファーゲート201、202、203及び204のうち、トランスファーゲート202をオン状態とし、nチャネル型トランジスタ102の測定を行う場合、通常パッドA3に印加する電圧Vを変化させつつ、電流値Iを測定することにより、逐次nチャネル型MOSトランジスタ102のオン抵抗rXを測定することができ、nチャネル型MOSトランジスタ102のドレイン・ソース間電圧VXを求めることができ、ドレイン・ソース間電圧VXと電流値I(ドレイン電流)とにより、Vt(閾値電圧)測定を容易に行うことができる。
ここで、本実施形態においては、nチャネル型MOSトランジスタ102のゲート及びドレインを電気的に接続したダイオード接続としているが、他の通常のパッドを用いてドレイン及びゲートの電圧をそれぞれ独立に制御できる構成としてもよい。
通常のパッドA0、A1、A2に対して、電圧レベル{0,1,0}を印加することにより、トランスファーゲート201、202、203及び204のうち、トランスファーゲート203をオン状態とし、配線抵抗素子103の測定を行う場合、通常パッドA3に印加する電圧Vを変化させつつ、電流値Iを測定することにより、配線抵抗素子103の抵抗値rXを測定することができ、配線抵抗素子103の両端の電圧VXを求めることができ、配線抵抗素子103の両端の電圧VXと電流値Iとにより、電圧依存性を含めた抵抗値rXの測定を容易に行うことができる。
通常のパッドA0、A1、A2に対して、電圧レベル{1,1,0}を印加することにより、トランスファーゲート201、202、203及び204のうち、トランスファーゲート204をオン状態とし、拡散抵抗素子104の測定を行う場合、通常パッドA3に印加する電圧Vを変化させつつ、電流値Iを測定することにより、拡散抵抗素子104の抵抗値rXを測定することができ、拡散抵抗素子104の両端の電圧VXを求めることができ、拡散抵抗素子104の両端の電圧VXと電流値Iとにより、電圧依存性を含めた抵抗値rXの測定を容易に行うことができる。
半導体試験装置10にはデータベース11が接続されており、測定した半導体装置のデータを蓄積している。
ウェハ状態におけるチップ単位でのTEGの測定は、プローブカード13を用いて、P/Wテストの一環として、すなわちP/Wテストのテスト項目の一つとして行う。
また、パッケージに封止した後は、ICハンドラ12により製品としての完成品を測定する。これにより、パッケージング後のTEGを用いた不良解析が容易に行える。
ここで、P/Wテストにおける各試験項目毎にフェイルフラグが動作電流の測定にてフェイルとなったものを「0」とし、他の試験1にてフェイルとなったものを「1」、試験2においてフェイルとなったものを「2」、試験3までパスしたものを「3」などのように設定されている。
このとき、半導体試験装置10は、図7(a)のテーブルにおいて、データベース11のテーブルにおいて、ウェハ内の測定対象(製品として有効なチップ)チップ数「11」と、動作電流テストにてフェイルとなったことを示すフラグ「0」に対応して、ウェハ内にて動作電流テストにてフェイルとなったチップ数「1」と、試験1にてフェイルとなったことを示すフラグ「1」に対応して、ウェハ内にて試験1にてフェイルとなったチップ数「3」と、試験2にてフェイルとなったことを示すフラグ「2」に対応して、ウェハ内にて試験2にてフェイルとなったチップ数「2」と、試験3にてパスとなったことを示すフラグ「3」に対応して、ウェハ内にて試験3にてパスとなったチップ数「5」とを記憶させる。
また、半導体試験装置10は、図7(b)に示すように、ウェハ内のどのチップがいずれの試験においてフェイル、あるいは試験をパスしたかを示すフラグを、ウェハのチップの配置位置を示すチップ配置図上において、測定結果を示すフラグを各チップの位置に示すことにより、上記位置情報として、測定結果の位置依存性などを確認しやすい表示を行う。
このTEGのテストモードにおいて、半導体試験装置10は、TEGのテスト用に設定されたパッドに対して、すなわち入力端子に接続されているパッド(例えば、図3のパッドA3)に対して入力信号を与え、まずダミー素子を選択して、合計寄生抵抗R2及び保護抵抗R1それぞれの抵抗値を、すでに説明したダミー素子の測定において行う。
そして、半導体試験装置10は、他のTEGにおける測定対象デバイスを順次選択し、それぞれの測定対象デバイスに流れる電流を測定、あるいは出力端子に接続されているパッド(例えば、図3のパッドD1)にて電圧を測定し、その結果を上記合計寄生抵抗R2及び保護抵抗素子R1の抵抗値により補正して算出し、この補正結果の数値が予め設定された数値範囲(電流範囲あるいは電圧範囲もしくは動作速度など)であるか否かにより、その測定対象デバイスのパス(PASS)/フェイル(FAIL)を判定する。
このテーブルにおいても、TEG試験における各試験項目毎にフェイルフラグがパラメータ1(例えば、pチャネル型MOSトランジスタの閾値電圧Vt)の測定結果がフェイルとなったものを「4」とし、パラメータ2(例えば、nチャネル型MOSトランジスタの閾値電圧Vt)にてフェイルとなったものを「5」、パラメータ3(例えば、配線抵抗素子の抵抗値においてフェイルとなったものを「6」、全パラメータの測定結果が予め設定した測定範囲にあるとしてパスしたものを「P」などのように設定されている。
上述した本実施形態の図8(a)のテーブルにより、ロットにてフェイルが多いパラメータと、図8(b)における該パラメータの測定結果においてウェハ内にてフェイルとなったチップの分布傾向等により、半導体装置の製造工程におけるフェイル原因となったプロセスの特定を行い易くし、プロセスへのフィードバックが可能な不良解析を容易に行うことが可能となる。
これらのデータを入力することにより、ウェハ内の移送するチップ毎に、位置情報とカテゴリのデータとを参照し、それぞれのチップのカテゴリにより、該カテゴリに対応するトレイにチップを移送する。
これにより、チップをパッケージに封止する際に、カテゴリに分類して、チップを形成しているデバイスの電気特性に対応した適切な選別処理を行うことができる。
また、上記インバータ101、102,103,104、105、106各々はnチャネル型MOSトランジスタとpチャネル型MOSトランジスタにより形成されている。
このため、インバータを形成しているMOSトランジスタの閾値電圧Vtの変化により、遅延回路の遅延時間が変動することになる。
このように、閾値電圧Vtが設定範囲に比較して高いと検出されたチップに対し、インバータの電源電圧VCC(動作電圧)を、スペック内にて高く設定することとしておくことにより、量産バラツキにて閾値電圧が高い側にシフトしたとしても、上記遅延回路の遅延時間が設定した数値に対して大きくなることがなくなる。
ここで、設計段階においては、製品スペックに従い、閾値電圧Vtの量産バラツキの最大値−最小値を考慮して、遅延回路の遅延時間を調整してある。
一方、本願発明を評価フィッティングして用いることにより、閾値電圧が最大値や最小値にばらついた場合、デバイスとして最大の能力を発揮できる電圧設定が可能となる。
また、パラメータとしてコンタクト抵抗の抵抗値の最大値/最小値のバラツキによる遅延時間の調整に用いることもできる。
したがって、TEGにおける測定対象デバイスにおいて、メモリセルのスイッチングを行うMOSトランジスタと同様の構成のMOSトランジスタのオン抵抗の測定により、オン抵抗が設定範囲の最大値近傍の場合、以下の処理を行う。
TEGによるパラメータ測定の結果、ビット線の書き込み電圧を、設定範囲内にて高い値に設定することにより、メモリセル容量Csに電荷を書き込み易くできる。
2…テストパッド
3,A0,A1,A2,A3,D1…通常のパッド
4…インターフェース制御回路
5…インターフェース回路
10…半導体測定装置
11…データベース
12…ICハンドラ
13…プローブカード
100…ダミー素子
101…pチャネル型MOSトランジスタ
102…nチャネル型MOSトランジスタ
103…配線抵抗素子
104…拡散抵抗素子
200,201,202,203,204…トランスファーゲート
210,211,212,213…トランスファーゲート
R1…保護抵抗素子
R2…合計寄生抵抗
Claims (7)
- チップ上に形成された製品回路の性能を評価するため、実際の回路に代えて電気特性を測定するTEGが前記製品回路と同一のチップ上に形成された半導体装置であり、
前記TEGから測定対象を選択するインターフェース回路と、
該インターフェース回路と前記TEGを挟むように直列に接続された、該TEGを保護する保護抵抗素子と、
前記TEGと同様に前記インターフェース回路と保護抵抗素子との間に設けられ、前記インターフェース回路と保護抵抗素子とが直接接続されたダミー回路と
を有することを特徴とする半導体装置。 - 前記インターフェース回路が、パッケージの予め設定されたテスト端子から入力される制御信号に対応し、前記製品回路を動作させる信号が入力される通常端子を、TEGから測定対象を選択する信号を入力する端子、及び選択された測定対象の測定データを出力する端子とすることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記ダミー回路が前記インターフェース回路と前記保護抵抗素子とを、前記端子と接地点との間に直列に配置されて形成されており、
インターフェース回路によりダミー回路が選択されると、インターフェース及び保護抵抗素子間の接続点が前記測定データを出力する端子に接続されることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 前記TEG及びダミー回路を前記チップ内の外周部に複数設けることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の半導体装置を半導体試験装置において試験する試験方法であり、
半導体試験装置が、前記インターフェース回路を制御し、ウェハ内の各チップのTEGを順次測定する測定過程と、
半導体試験装置が、各チップのTEG毎の電気特性が予め設定された規格内であるか否かを判定する判定過程と、
該判定過程における各チップの判定結果を、ウェハ識別番号及び各ウェハにおけるチップ位置情報に対応して記憶部に記憶させる格納過程と
を有し、
前記測定過程において、半導体装置が各チップを測定する際、測定するTEG単位にてダミー回路によりインターフェース回路及び保護抵抗素子各々の抵抗値を算出する抵抗値算出過程を行うことを特徴とする半導体装置の試験方法。 - 前記判定過程において、半導体試験装置が、各TEGに対するパス/フェイルの判定計結果により、それぞれの項目にフラグを立てることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の試験方法。
- 測定過程において、半導体試験装置がTEST用端子に試験であることを示す制御信号を入力し、予め選択信号に対応した端子に、順次TEGにおける測定対象を選択する選択信号を入力し、測定対象の電気特性を測定し、この測定結果を前記インターフェース回路及び保護抵抗素子各々の抵抗値により補正して、測定対象の電気特性を求めることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の半導体装置の試験方法。
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