JP2008268374A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シワや画像乱れ等の定着不具合を防ぐことのできる定着装置等を提供する。
【解決手段】定着装置10は、加熱ロール11と剥離ロールとの間に定着ベルト13が張架され、この定着ベルト13と加圧機構20とでニップ部Nが形成されている。加圧機構20は、ハードパッド31とソフトパッド32とから成る圧力パッド30によって加圧ベルト21を定着ベルト13に押圧しており、ニップ部Nの出口部分を形成するハードパッド31の押圧面31cは、ニップ部Nから剥離ロールに向かう定着ベルト13の直線経路部13aと略平行で、ハードパッド31の前面31dと角31eを成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる定着装置および画像形成装置に関する。
近年のデジタル化・高精細化などの改善によって、カラーの画像形成装置で高画質な画像が得られるようになってきている。この高画質化に伴い、電子写真方式を利用したカラー画像形成装置を印刷市場や写真市場に展開しようという試みがなされている。このような試みに対応するための技術が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1には、画像形成部、第一定着装置及び第二定着装置を備えている画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、第一定着装置により一次定着を行った後に第二定着装置により二次定着を行うことで、高光沢度の画像出力が可能になる。
また、電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、特許文献2乃至3に開示のごとき構成のものが知られている。
特許文献2には、円筒状芯金に耐熱性弾性体層が形成され、さらにその表面に耐熱性樹脂層が被覆された加熱定着ローラと、エンドレスベルトと、エンドレスベルト内側に配置された圧力部材と、を具備した定着装置であって、エンドレスベルトを加熱定着ローラに所定角度巻き付けて、エンドレスベルトと加熱定着ローラとの間に記録シートが通過させられるニップ部を形成し、該ニップ部において、圧力部材をエンドレスベルトを介して加熱定着ローラに押圧させることにより、加熱定着ローラの耐熱性弾性体層に歪みを生じさせる定着装置が開示されている。
特許文献3には、定着対象の記録シートを無端ベルトに当接させた状態で冷却手段により冷却してから剥離する方式の定着装置において、加熱ロールから剥離用ロールに向かう無端ベルト及びそのベルトに当接した状態で搬送される定着対象の記録シートを均一にかつ安定して冷却し、冷却ムラのない良好な定着を可能にする定着装置が開示されている。
特開2004−109905号公報 特開平11−133776号公報 特開2002−99168号公報
ところで、定着装置では、定着作用中や排出中に記録媒体が接している部材と相対移動してシワや画像の乱れ等の定着不具合を生ずることのない構成が望まれる。
本発明は、シワや画像乱れ等の定着不具合を防ぐことのできる定着装置等を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の定着装置は、周回可能に設けられた定着ベルト部材と、前記定着ベルト部材を加熱する加熱手段と、前記定着ベルト部材との間に記録媒体を挟んで加圧する加圧域を形成する加圧部材と、前記定着ベルト部材の前記加圧域より移動方向下流側で当該定着ベルト部材から前記記録媒体を剥離する剥離部と、を備え、前記加圧部材は、前記加圧域の出口部分で前記定着ベルト部材に前記記録媒体を押圧し当該加圧域から前記剥離部に向かう当該定着ベルト部材の移動経路と略平行な押圧面を有し、当該押圧面は当該加圧部材の出口側の端面と角を成していることを特徴とする。
ここで、上記構成に加えて、前記加圧部材の周囲を周回可能に設けられ、当該加圧部材によって前記定着ベルト部材に押圧されて当該定着ベルト部材との間に前記加圧域を形成する加圧ベルト部材をさらに備えることを特徴とすることができる。
また、前記加圧域から前記剥離部に至る前記定着ベルト部材に付着した前記記録媒体を冷却する冷却手段をさらに備えることを特徴とすることができる。
また、前記冷却手段は、前記加圧域から前記剥離部に至る間の前記定着ベルト部材の周回移動経路の内側に配設されて、当該定着ベルト部材を冷却すると共に当該定着ベルト部材の移動経路を規定する冷却部材を備え、前記冷却部材によって規定される前記定着ベルト部材の移動経路は、前記加圧域の出口における当該定着ベルト部材の移動経路と同一平面または同一平面より前記記録媒体の画像形成面側に設定されていることを特徴とすることができる。
また、前記定着ベルト部材が掛け回され回転する定着ロール部材をさらに備え、前記加圧部材は、前記定着ロール部材の前記定着ベルト部材が掛け回した部位を加圧しており、前記冷却部材によって規定される前記定着ベルト部材の移動経路は、前記加圧部材の加圧によって前記定着ロール部材が最も変形した位置の前記加圧域の出口における当該定着ベルト部材の移動経路と同一平面または同一平面より前記記録媒体の画像形成面側に設定されていることを特徴とすることができる。
他の視点で捉えた本発明の定着装置は、加熱されて移動する定着ベルト部材を加圧部材で加圧して加圧域を形成し、当該加圧域を記録媒体が通過する際に当該記録媒体上のトナー像を当該定着ベルト部材の熱で溶融させて当該記録媒体に圧着させる溶融圧着部と、前記溶融圧着部で前記トナー像が溶融圧着されて前記定着ベルト部材に付着した前記記録媒体を当該定着ベルト部材から剥離させる剥離部と、を備え、前記定着ベルト部材は、前記加圧域の出口で前記記録媒体側に屈曲せずに前記溶融圧着部から前記剥離部に当該記録媒体を搬送するように構成されていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、前記記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置と、を備え、前記定着装置は、周回可能に設けられた定着ベルト部材と、前記定着ベルト部材を加熱する加熱手段と、前記定着ベルト部材との間に前記記録媒体を挟んで加圧する加圧域を形成する加圧部材と、前記定着ベルト部材の前記加圧域より移動方向下流側で当該定着ベルト部材から前記記録媒体を剥離する剥離部と、を備え、前記加圧部材は、前記加圧域の出口部分で前記定着ベルト部材に前記記録媒体を押圧し当該加圧域から前記剥離部に向かう当該定着ベルト部材の移動経路と略平行な押圧面を有し、当該押圧面は当該加圧部材の出口側の端面と角を成していることを特徴とする。
請求項1の定着装置によれば、本発明を適用しない場合と比べて、シワや画像乱れ等の定着不具合の発生を抑えることができる。
請求項2によれば、本発明を適用しない場合と比べて、小型の構成で広い加圧域幅を得ることができる。
請求項3によれば、本発明を適用しない場合と比べて、記録媒体を迅速に冷却して冷却効率を高めることができる。
請求項4によれば、本発明を適用しない場合と比べて、加圧域の出口で生ずる画像乱れの発生を抑えることができる。
請求項5によれば、本発明を適用しない場合と比べて、定着ロール部材の軸方向全域で画像不良の発生を抑えることができる。
請求項6の定着装置によれば、本発明を適用しない場合と比べて、シワや画像乱れ等の定着不具合の発生を抑えることができる。
請求項7の画像形成装置によれば、本発明を適用しない場合と比べて、シワや画像乱れ等の定着不具合の発生を抑え、高品質な画像出力が可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態)の一構成例について詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る定着装置10の全体構成を示す縦断面図、図2はその要部拡大図である。
定着装置10は、定着ロール部材および加熱手段である加熱ロール11と、剥離ロール12と、加熱ロール11と剥離ロール12とに張架された定着ベルト13とを備えている。
また、定着装置10は、定着ベルト13の周回経路に囲まれた空間内の加熱ロール11と剥離ロール12との間に設けられた冷却手段および冷却部材としての冷却装置14と、定着ベルト13を挟んで加熱ロール11に対向して配置された加圧機構20とを備えている。
加熱ロール11は回転して定着ベルト13を図中矢印で示す方向に周回駆動するようになっており、加圧機構20は定着ベルト13の加熱ロール11を巻回した部位に圧接して加圧域および溶融圧着部としてのニップ部Nを形成している。
そして、定着装置10は、表面にトナー像が形成された記録媒体としての記録用紙Pを、ニップ部Nで加圧・加熱し、定着ベルト13の移動によって搬送しつつ冷却装置14で冷却し、定着ベルト13が剥離ロール12を巻回した部位で定着ベルト13から剥離して排出する。
すなわち、加熱ロール11と定着ベルト13と加圧機構20とで溶融圧着部を構成し、剥離ロール12が剥離部を構成しているものである。
以下、各部の構成を詳細に説明する。
加熱ロール11は、所定の径且つ肉厚の円筒状のコア11aの周囲に耐熱性の弾性層11bが形成されたロールである。コア11aは、例えばアルミニウム、SUS(ステンレス合金鋼)等の金属材料にて形成されている。弾性層11bは、所定の弾性を有するたとえばシリコーンゴムまたはフッ素ゴム等により所定の厚さに形成されている。この加熱ロール11は、図示しない支持フレームに回転自在に設けられている。また、加熱ロール11は図示しないモータ等の駆動手段と連繋しており、駆動手段によって所定の周速度で回転駆動されるようになっている。
加熱ロール11の内部には、加熱部材として、例えば定格600Wのハロゲンヒータ17が配設されている。このハロゲンヒータ17により、加熱ロール11が所定の表面温度に加熱されるようになっている。
剥離ロール12は、所定の径且つ肉厚の円筒状のロールであって、例えばアルミニウム、SUS(ステンレス合金鋼)等の金属材料にて形成され、図示しない支持フレームに回転自在に設けられている。
また、剥離ロール12は、図示しないバネ等からなる公知の張力付与機構によって加熱ロール11と離間する側に所定の力で付勢されており、加熱ロール11との間に張架された定着ベルト13に所定の張力を付与するようになっている。
さらに、剥離ロール12の表面には、温度センサ18が接触して配置されている。この温度センサ18は、剥離ロール12の表面温度を検出するためのものである。
定着ベルト13は、ベルト基材の外面側に弾性離型層が形成されて成る所定幅で継ぎ目なしの無端状のベルトである。ベルト基材は、たとえばポリイミド、ポリアミド等の耐熱性樹脂やニッケル、アルミニウム等の金属材料によって厚さが30〜200μm程度に形成され、また、弾性離型層は、たとえばシリコーン系ゴム、フッ素系ゴム等によって10〜200μm程度の厚さに形成されている。なお、この定着ベルト13の外周面(弾性離型層の表面)は、できる限り平滑面(鏡面に近いもの)であることが望ましい。
このような定着ベルト13は、加熱ロール11と剥離ロール12との間に、所定長さの直線状の直線経路部13aを有する周回経路で張架されており、加熱ロール11の回転によって周回駆動されるようになっている。
定着ベルト13が加熱ロール11を掛け回した部位には、後述する加圧機構20によってニップ部Nが形成されている。また、定着ベルト13が剥離ロール12を掛け回す部位は、前述のごとく剥離部を構成しており、その剥離ロール12の周面に沿った屈曲(曲率の変化)によって定着ベルト13から記録用紙Pを剥離する。
さらに、加熱ロール11から剥離ロール12に至る定着ベルト13(直線経路部13a)の外側(図1中下側)には、用紙ガイド23が配置されている。
用紙ガイド23は、定着ベルト13の直線経路部13aに沿って延設されており、これによって、定着ベルト13に密着した状態の記録用紙Pは、定着ベルト13と用紙ガイド23との間を搬送されるようになっている。
また、加熱ロール11の図1中上側に、加熱ロール11を掛け回す定着ベルト13に近接して、定着ベルト13の表面温度を検出する温度センサ25が配置されている。この温度センサ25による検知情報(定着ベルト13の温度情報)は図示しない制御装置に入力され、制御装置がこの温度情報に基づいて定着ベルト13の温度制御を行うようになっている。
冷却装置14は、基板部14aの上面に複数の放熱フィン14bが立設されて、アルミニウム合金等の熱伝導の良い素材によって形成されている。このような冷却装置14は、定着ベルト13の直線経路部13aの内側に、放熱フィン14bの延設方向を定着ベルト13の幅方向とし、基板部14aの外面が定着ベルト13に熱伝導可能に接触するように配設されている。なお、図示しないが、放熱フィン14bに向けて送風して放熱を促進する放熱ファン等を備えて構成しても良い。
加圧機構20は、加圧ベルト部材としての加圧ベルト21と、加圧ベルト21の内側に設けられた押圧ガイド22とにより構成されている。そして、押圧ガイド22が、加圧ベルト21を定着ベルト13の加熱ロール11を掛け回した部位に押圧して、加熱ロール11の弾性層11bを所定量弾性変形させてニップ部Nを形成している。
加圧ベルト21は、ベルト基材の表面に離型層が形成されて成る継ぎ目がない無端状のベルトであり、定着ベルト13と対応する幅に形成されている。ベルト基材はたとえばポリイミド、ポリアミド等の耐熱性樹脂によって厚さ15〜125μm程度に形成され、離型層はたとえばフッ系耐熱樹脂等によって厚さ5〜20μmに形成されている。
このような加圧ベルト21は、押圧ガイド22に外挿され、この押圧ガイド22によって回動自在に支持されている。その左右方向(定着装置10の幅方向)の位置は、加圧ベルト21の両端部に配置された図示しないベルト規制部材によって規定されるようになっている。
そして、加圧ベルト21は、ニップ部Nで圧接する定着ベルト13の周回移動に従動して、押圧ガイド22の周囲を回動するようになっている。
押圧ガイド22は、支持ガイド22aによって、加圧部材としての圧力パッド30と、摺動補助シート22bと、潤滑剤含浸部材22cとを支持して構成され、全体として加圧ベルト21が余裕を有して外挿される略円形の断面形状を呈している。その長さは加熱ロール11と対応している。そして、押圧ガイド22は、前述のごとく加圧ベルト21の内側に配置され、加圧ベルト21の回動を案内すると共に、圧力パッド30で加圧ベルト21を加熱ロール11側に押圧付勢してニップ部Nを形成するようになっている。
支持ガイド22aは、外形が略円形の中空のパイプ状で、合成樹脂または金属等によって所定の剛性を有して形成されている。その上側に圧力パッド30が、下側に潤滑剤含浸部材22cがそれぞれ装着されている。
圧力パッド30は、ハードパッド31とソフトパッド32とから構成されている。
ハードパッド31は、平板状の装着板部31aの一方の端に所定幅で所定高さの押圧部31bが立設された断面形状略L字状で、耐熱性を有する所定の硬度の素材によって形成されている。押圧部31bの上面は、平坦な押圧面31cとなっている。
ソフトパッド32は、耐熱性を有する弾性素材、たとえば所定硬度のシリコーンゴムやフッ素ゴム等によって所定の厚さに形成され、ハードパッド31の装着板部31aの上に設けられている。このソフトパッド32は、その硬度がハードパッド31より相対的に低く、また、その上面の幅はハードパッド31の押圧面31cより大きく設定されている。
このようにハードパッド31とソフトパッド32とから構成された圧力パッド30は、全体として見ると、その上面が硬度の異なる二種類の面を有している。そして、ソフトパッド32が配設された側を定着ベルト13の移動方向上流側として支持ガイド22aの上部に設けられ、その上面全体で加圧ベルト21を加熱ロール11の側に押圧し、加圧ベルト21と定着ベルト13との間に略平面状のニップ部Nを形成している。
このような圧力パッド30によって形成されたニップ部Nは、ソフトパッド32によって形成される部位は圧接力が弱く、ハードパッド31によって形成される部位は相対的に圧接力が強い。すなわち、ニップ部Nの入口側(定着ベルト13の移動方向上流側)では圧接力が弱く、出口側(下流側)では圧接力が強い。これにより、ソフトパッド32でトナー像を溶融させるのに必要な通過時間を得るニップ幅を確保すると共に、ハードパッド31が出口側の部位で局所的に高い圧力で圧接させてトナー像の表面を平滑化して画像光沢を付与するようになっている。
なお、この圧力パッド30およびニップ部Nの形状等については後に詳述する。
摺動補助シート22bは、耐熱性を有する低摩擦の素材、たとえばフッ素樹脂等によって形成された所定厚さのシートであって、圧力パッド30の上面全体を覆うように設けられている。これにより、摺動補助シート22bは、圧力パッド30と加圧ベルト21の間に介在し、加圧ベルト21の摺動抵抗を軽減させるように作用する。
潤滑剤含浸部材22cは、フェルト等の素材にシリコーンオイル等の潤滑剤を含浸させたものであり、支持ガイド22aの下部に加圧ベルト21の幅方向全域に亘って、加圧ベルト21の内周面に接触するように配置されている。これにより、加圧ベルト21の内周面に潤滑剤を塗布し、加圧ベルト21と摺動補助シート22bとの摺動抵抗の低減と、加圧ベルト21の内周面や摺動補助シート22b表面の摩耗を抑制する。
上記のごとく構成された定着装置10は下記のごとく作用する。
定着作用時には、加熱ロール11は、ハロゲンヒータ17の通電によって加熱され、同時に回転駆動される。これによって、定着ベルト13が所定の定着温度に加熱されると共に周回駆動され、さらに、ニップ部Nで定着ベルト13に圧接する加圧機構20の加圧ベルト21も、定着ベルト13に従動して周回する。
そして、ニップ部Nに、未定着のトナー像が形成された記録用紙Pを挟み、加熱・加圧してトナー像を記録用紙Pに定着させ、冷却装置14で冷却して排出する。
すなわち、記録用紙Pがニップ部Nを通過する際、記録用紙P上のトナー像は、ニップ部Nで作用する圧力と定着ベルト13を介して供給される熱とによって溶融して記録用紙P内に埋め込まれる。その記録用紙Pは、ニップ部Nを通過した後も溶融トナーの接着力で定着ベルト13の外周面に密着した状態を保ち、定着ベルト13と共に直線経路部13aを移動する。記録用紙Pは直線経路部13aを移動中に冷却装置14によって定着ベルト13を介して冷却され、トナーが固化する。その後、定着ベルト13と共に移動する記録用紙Pは、定着ベルト13が剥離ロール12を掛け回す部位(剥離部)で、自身の剛性(いわゆる腰)によって定着ベルト13から剥離する。
ここで、本定着装置10によって定着作用するのに適する記録用紙Pについて説明する。
図3は、記録用紙Pを説明するための概略断面図である。図3に示すように、記録用紙Pは、基材P1に熱可塑性樹脂を主成分とする透明樹脂P2を積層形成したものが使用される。この基材P1としては、画像形成用の普通紙、コート紙や、印画紙等が挙げられる。透明樹脂P2の層を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂等が挙げられる。また、透明樹脂P2の層は、定着時の加熱加圧により溶融してトナー像が埋め込まれる程度の層厚さからなるものであることが好ましい。なお、記録用紙Pは、画像形成装置に適用可能である記録媒体であれば特に制約されるものではないが、この定着装置10により光沢性に富む写真調の画像を得る観点から、図3に示す記録用紙Pを用いるのが好ましい。
つぎに、本発明に特徴的な構成である圧力パッド30およびニップ部Nの形状等について、前述の図1および図2と、図4および図5を用いて詳細に説明する。
図4(a)は圧力パッド30の拡大断面図である。また、図5はニップ部Nを記録用紙Pの出口側から見た概念図である。
圧力パッド30は、前述のごとくハードパッド31とソフトパッド32とから構成されている。
ハードパッド31は、装着板部31aの端に押圧部31bが立設されており、装着板部31aの上にソフトパッド32を支持する。
ここで、ハードパッド31の押圧部31bの上面(押圧面31c)は、図4(a)に示すように略平面状で、この押圧面31cと押圧部31bの出口側(定着ベルト13および記録用紙Pの移動方向下流側)の端面である前面31dとは、角31eを成すように形成されている。
角31eは、直角より小さい鋭角で、鋭利に形成されることが望ましい。本実施の形態では、直角(90度)で、面取りは0.5mm以下に形成されている。
そして、圧力パッド30は、そのハードパッド31の押圧面31cを、加熱ロール11から剥離ロール12に至る定着ベルト13の移動経路である直線経路部13aと略平行として配設され、摺動補助シート22bを介して定着ベルト13を加圧ベルト21に押圧してニップ部Nを形成している。これにより、押圧面31cの押圧によって形成されるニップ部Nの出口部分は平面状となり、このニップ部Nの出口部分と直線経路部13aとは同一平面で(屈曲することなく)連続するようになっている。
また、冷却装置14によって規定される定着ベルト13の直線経路部13aは、圧力パッド30のハードパッド31の押圧面31cと同一面か又は記録用紙Pのトナー像が形成される面側(図中上側)となるように設定される。なお、図は、同一面に設定されている。
すなわち、冷却装置14は、基板部14aの外面が定着ベルト13から熱伝導可能とするため、必然的に直線経路部13aにおいて定着ベルト13に圧接するように設けられる。このため、見方を換えると、直線経路部13aは冷却装置14によって規定されていることになる。その冷却装置14によって規定される直線経路部13aを、前述の条件を満たすように設定するものである。
さらに、より詳細には、ハードパッド31の押圧面31cと、冷却装置14によって規定される直線経路部13aとの相対的な位置関係は、加熱ロール11の軸方向の変形を考慮して定められる。
すなわち、加熱ロール11は、加圧機構20(圧力パッド30)によって加えられる圧力によって、その軸方向中央部が加圧機構20とは反対の側(図中上側)に撓む(変形する)。これによって、ハードパッド31の押圧面31cの位置も変位し、押圧面31cと冷却装置14によって規定される直線経路部13aの相対位置関係も変わる。このため、このような撓みによる位置関係の変化を考慮し、最も撓みの大きな部位(図5中C.L.で示す加熱ロール11の軸方向中央)におけるハードパッド31の押圧面31cの位置に対して、冷却装置14によって規定される直線経路部13aの位置が、同一面か又は記録用紙Pのトナー像が形成される面側(図中上側)となるように設定するものである。
上記のごとく構成された圧力パッド30およびニップ部Nの構造によれば、ニップ部Nの出口において、記録用紙Pが定着ベルト13から剥離したり、記録用紙Pにシワが寄るといった不具合を防ぐことができる。
すなわち、たとえば、図4(b)および(c)に示す圧力パッド30′および圧力パッド30″のように、ハードパッド31′,31″の押圧面31cの前方側の縁(角31e′,31e″)に円弧状や45度の面取りが施され、さらに、この角31e′,31e″に沿うように(角31e′,31e″によって移動経路が屈曲するように)定着ベルト13の移動経路が設定されている場合には、定着ベルト13に付着した記録用紙Pが角31e′,31e″でしごかれて丸まり、ニップ部Nの出口において、定着ベルト13から記録用紙Pが剥離したり、記録用紙Pにシワがよるといった不具合が生じ得る。これらの不具合は、特に、図4(b)に一例としての封筒PEを概念的に示すように、二枚重ねの一方の面に画像形成する場合に生じやすい。
本構成では、圧力パッド30のハードパッド31の押圧面31cと前面31dとが角31eを成すと共に、ニップ部Nと定着ベルト13の移動経路(直線経路部13a)とが同一平面で連続するように設定されているため、記録用紙Pをしごくように作用することが無く、封筒等、二枚重ねの一方の面に画像形成する場合でも、シワを生じさせることなく高光沢で高品質な定着が可能となるものである。
つぎに、上記のごとき定着装置10が適用される画像形成装置について説明する。
図6は、定着装置10が適用される画像形成装置100の構成を説明するブロック図である。
上述した本実施の形態に係る定着装置10は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置100に適用することができる。図6に示す画像形成装置100は、トナー像を形成するトナー像形成手段110と、トナー像形成手段110によって形成されたトナー像を記録用紙P上に転写する転写手段120と、記録用紙P上に転写されたトナー像を当該記録用紙Pに定着する定着手段130と、転写手段120に記録用紙Pを所定のタイミングで供給する用紙供給手段140とを含むものである。そして、この定着手段130として、上述した本実施の形態に係る定着装置10を用いることができる。なお、定着装置10以外の構成は、従来公知のいずれの構成であっても、本発明の目的に反しない限り用いることができる。また、トナー像形成手段110としては、静電潜像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成部と、当該静電潜像をトナーにより現像する現像部と、で構成される。
なお、上記実施の形態以外の他の実施の形態も採用可能である。たとえば、冷却装置14の構成などは、適宜変更可能である。
本実施の形態に係る定着装置の縦断面図である。 定着装置の要部拡大図である。 記録用紙を説明するための概略断面図である。 圧力パッドの拡大断面図である。 ニップ部を記録用紙の出口側から見た概念図である。 定着装置が適用される画像形成装置の構成を説明するブロック図である。
符号の説明
10…定着装置、11…加熱ロール(加熱手段、定着ロール部材)、12…剥離ロール(剥離部)、13…定着ベルト(定着ベルト部材)、13a…直線経路部(定着ベルトの移動経路)、14…冷却装置(冷却手段,冷却部材)、17…ハロゲンヒータ(加熱部材)、20…加圧機構、21…加圧ベルト(加圧ベルト部材)、30…圧力パッド(加圧部材)、31c…押圧面、31d…前面(加圧部材の出口側の端面)、31e…角、100…画像形成装置、110…トナー像形成手段、120…転写手段、N…ニップ部(加圧域、溶融圧着部)、P…記録用紙(記録媒体)

Claims (7)

  1. 周回可能に設けられた定着ベルト部材と、
    前記定着ベルト部材を加熱する加熱手段と、
    前記定着ベルト部材との間に記録媒体を挟んで加圧する加圧域を形成する加圧部材と、
    前記定着ベルト部材の前記加圧域より移動方向下流側で当該定着ベルト部材から前記記録媒体を剥離する剥離部と、
    を備え、
    前記加圧部材は、前記加圧域の出口部分で前記定着ベルト部材に前記記録媒体を押圧し当該加圧域から前記剥離部に向かう当該定着ベルト部材の移動経路と略平行な押圧面を有し、当該押圧面は当該加圧部材の出口側の端面と角を成していることを特徴とする定着装置。
  2. 前記加圧部材の周囲を周回可能に設けられ、当該加圧部材によって前記定着ベルト部材に押圧されて当該定着ベルト部材との間に前記加圧域を形成する加圧ベルト部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加圧域から前記剥離部に至る前記定着ベルト部材に付着した前記記録媒体を冷却する冷却手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記冷却手段は、前記加圧域から前記剥離部に至る間の前記定着ベルト部材の周回移動経路の内側に配設されて、当該定着ベルト部材を冷却すると共に当該定着ベルト部材の移動経路を規定する冷却部材を備え、
    前記冷却部材によって規定される前記定着ベルト部材の移動経路は、前記加圧域の出口における当該定着ベルト部材の移動経路と同一平面または同一平面より前記記録媒体の画像形成面側に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記定着ベルト部材が掛け回され回転する定着ロール部材をさらに備え、
    前記加圧部材は、前記定着ロール部材の前記定着ベルト部材が掛け回した部位を加圧しており、
    前記冷却部材によって規定される前記定着ベルト部材の移動経路は、前記加圧部材の加圧によって前記定着ロール部材が最も変形した位置の前記加圧域の出口における当該定着ベルト部材の移動経路と同一平面または同一平面より前記記録媒体の画像形成面側に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 加熱されて移動する定着ベルト部材を加圧部材で加圧して加圧域を形成し、当該加圧域を記録媒体が通過する際に当該記録媒体上のトナー像を当該定着ベルト部材の熱で溶融させて当該記録媒体に圧着させる溶融圧着部と、
    前記溶融圧着部で前記トナー像が溶融圧着されて前記定着ベルト部材に付着した前記記録媒体を当該定着ベルト部材から剥離させる剥離部と、
    を備え、
    前記定着ベルト部材は、前記加圧域の出口で前記記録媒体側に屈曲せずに前記溶融圧着部から前記剥離部に当該記録媒体を搬送するように構成されていることを特徴とする定着装置。
  7. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置と、を備え、
    前記定着装置は、
    周回可能に設けられた定着ベルト部材と、
    前記定着ベルト部材を加熱する加熱手段と、
    前記定着ベルト部材との間に前記記録媒体を挟んで加圧する加圧域を形成する加圧部材と、
    前記定着ベルト部材の前記加圧域より移動方向下流側で当該定着ベルト部材から前記記録媒体を剥離する剥離部と、
    を備え、
    前記加圧部材は、前記加圧域の出口部分で前記定着ベルト部材に前記記録媒体を押圧し当該加圧域から前記剥離部に向かう当該定着ベルト部材の移動経路と略平行な押圧面を有し、当該押圧面は当該加圧部材の出口側の端面と角を成していることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011008062A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置
US8655253B2 (en) 2011-06-23 2014-02-18 Ricoh Company, Ltd. Glossing device and image forming apparatus incorporating same
JP2014228762A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2017021068A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置

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