JP2008262885A - 避雷用多層シールド電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】避雷針から大地間の導体電線には自己インダクタンスがあるので、そこに落雷するとその雷サージ電流により異常な高電圧を誘起し、停電や通信機器の障害発生の原因になっている。
【解決手段】避雷用芯線導体の外周に絶縁体層と金属層を順に多数回交互に重ね被覆し、芯線導体に多層のコンデンサーを有した物に構成、各シールドと電線の接続方法により、芯線導体の自己インダクタンスと多層のコンデンサーを並列回路に接続構成し、サージインピーダンスを低下させ異常高電圧を防止する電線を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、避雷針から大地まで落雷電流通路の電線に関する。
従来から、落雷による人的および物的被害を防止するため、高層構造物には避雷針の設置が義務化されており、避雷針から大地までの落雷電流を流す導体は、通常裸銅撚線を使用し、ほぼ真っ直ぐ下に向かって敷設され、地中深くに埋設されている接地電極に接続されている。しかしこの避雷導体電線には自己インダクダンスを有しており、この自己インダクダンスが周波数に比例し高い抵抗を生じる特性があるため、雷電流のように周波数が、数十KHzから数千KHzの高周波電流が流れようとすると、高い抵抗を生じ、避雷導体電線の上部の避雷針と下部の大地間に異常に高い電圧を発生し、それによる停電や通信機器障害等を発生し、折角避雷針に誘雷しても避雷針の機能が十分果たしていない現状にある。
特許文献1および特許文献2においては、避雷針に落雷すると、雷撃電流値に比例して接地地点の大地電位が上昇し、高電圧となった大地側から、逆に通電中の電線等に放電地絡し、周辺機器へ障害を与える事があるので、この障害を防止するため、避雷針から地中埋設部分までの避雷導体電線の上に、半導体層、絶縁体層、半導体層、および金属遮蔽層を順に形成した避雷導体を絶縁化した電線がある。これにより落雷電流を確実に地中に放出し、地上への環流を防止すること目的としたものがある。
また、特許文献3では、落雷時の高電圧が通電中のCVケーブルへの侵入を防止するため、CVケーブルの絶縁体全面にバリスタを内蔵させた避雷装置付きケーブルがある。
特開2001−023793 特開2001−023794 特開平07−272551
現状のような避雷導体電線および特許文献1、特許文献2、特許文献3で避雷効果を上げることは、自己インダクダンスが本質的に存在する限り、現状においては避雷効果を上げることが不可能である。
これら避雷導体電線は、ほぼ直線に敷設されているので、電磁理論上本質的に自己インダクダンスを有する事は当然であり、したがって落雷電流のように周波数が数十KHzから数千KHzで、数千アンペアの大電流が流れようとすると、この自己インダクダンスが高いサージインピーダンスに変化し、異常な高電圧を発生することになる。
この異常高電圧を抑制減少させるには、自己インダクダンスの影響小さくすることが必要で、避雷効果を向上させる決め手であり、本発明の目的でもある。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1では、避雷用導体電線の芯線導体の上に、絶縁体層を被覆、その上を金属層で被覆、更にその上に絶縁体層を被覆、その上を金属層で被覆形成することを、2回以上多層交互に重ね被覆形成したことを特徴とする避雷用多層シールド電線を提供するものである。
また、本発明は、上記目的を達成するために請求項2では、請求項1の芯線導体の上に絶縁体層を被覆する前に、芯線導体の上に導電性樹脂で被覆したことを特徴とする請求項1記載の避雷用多層シールド電線を提供するものである。
上記ように本発明の避雷用多層シールド電線は、絶縁体層と金属層を多数回交互に重ね被覆形成するのは、芯線導体と並列に複数のコンデンサーを形成し、これが芯線導体の自己インダクダンスを縮小作用させるためである。
上述したように本発明の避雷用多層シールド電線は、導体の上に絶縁体層、金属層を多数回交互に重ね被覆形成するので、避雷用多層シールド電線の芯線導体と金属層間および金属層と金属層間にはそれぞれコンデンサーが形成される。
この多層複数のコンデンサーを、避雷用導体電線の自己インダクダンスと並列回路となるように接続することで、自己インダクダンスを相殺し、サージインピーダンスが小さくなり、異常高電圧を抑制減少させる事が出来る。
本発明の実施例で示すように、サージインピーダンスを1.8%にまで抑制、非常に良い結果になる見通しを得た。すなわち異常電圧を1.8%までに抑制出来る結果を示している。
上記のように、避雷用多層シールド電線に形成された、多層複数のコンデンサーにより、落雷時における落雷電流の高周波サージ電流が多層のコンデンサーに流れ易く吸収され、シールド層を通じて大地へ放出され、異常電圧の上昇が防止される。
上記のように、落雷時に発生していた有害な異常高電圧が解消するので、結果的に停電をはじめコンピューター等の半導体機器の障害の発生を防止する事が出来、設備の耐雷性を向上させることが出来る。
発明の実施するための最良の形態
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、本発明の避雷用多層シールド電線の3層タイプの構造を示し、避雷用導体電線1の上に第1層の絶縁体層2を、その上に第1層の金属層3を、その上に第2層の絶縁体層4を、その上に第2層の金属層5を、その上に第3層の絶縁体層6を、その上に第3層の金属層7を被覆し、その上を外傷防止の被覆8した正断面図および側断面図を示す。
図2は、上記とほぼ同じであるが、避雷用導体電線の上に第1層の絶縁体層2を被覆する前に、芯線導体の撚り線の凹凸を無くするため導電性樹脂9を芯線導体に被覆した正断面および側断面図を示す。
避雷用多層シールド電線の絶縁体の素材は、架橋ポリエチレンやシリコン等の絶縁誘電体を用い、またシールドの金属は、銅板またはアルミニュウムとし、板状テープ状巻き付けか、筒状押し出しで成形する。
この避雷用多層シールド電線に形成されたコンデンサーの接続は、シールドが3層構造電線の場合は、図4に示すように、電線の避雷針側の上部端においては、芯線導体1と第2層シールド5を接続し、大地側の下部端においては、芯線導体1と第1層シールド3および第3層シールド7を接続する。
この接続により芯線導体と大地側には、3個のコンデンサーが並列に接続された回路が形成される。
サージインピーダンスは落雷サージ周波数に比例変化し、その効果判定にも影響するので、ここでは電力中央研究所の雷観測記録を参考に、波頭長を10マイクロセカンドの雷サージ波形を引用し周波数を求め、その周波数を25KHzに設定計算した。
実施例の避雷導体電線は、図2の3層型構造を採用する。先ず芯線導体1の撚り線凹凸を無くするため、芯線導体の上に導電性樹脂9で被覆し、その上に第1層の絶縁誘電体2の架橋ポリエチレンを被覆、その上に銅テープ3を巻き付け、第1層シールドを構成する。次にその上に第2層絶縁誘電体4の架橋ポリエチレンを被覆し、その上に銅テープ5巻き付け第2層シールドを構成する。さらにその上に第3層絶縁誘電体6の架橋ポリエチレンを被覆し、その上に銅テープ7を巻き付け第3層シールドを構成する。その上は電線の外傷防止のために樹脂8で被覆保護した構造とする。
本発明の避雷用多層シールド電線の実施例の諸元は下記の通り。
[導体関係]
導体外径 10.0 [ミリメートル]
導体断面積 60 [平方ミリメートル]
導体抵抗 0.301 [オーム/Km]
自己インダクダンス 2.8131×10 [ヘンリ/Km]
サージインピーダンス 441.88 [オーム/Km]
[絶縁誘電体関係]
絶縁体の種類 架橋ポリエチレン
誘電率 2.3
絶縁体の厚さ 14 [ミリメートル]
導電性樹脂の外径 14 [ミリメートル]
絶縁体の外径 第1層 42 [ミリメートル]
第2層 70 [ミリメートル]
第3層 98 [ミリメートル]
上記条件に基づきキャパシテイを計算した結果
第1層 1.1632×10 [F/Km]
第2層 2.5017×10 [F/Km]
第3層 3.7980×10 [F/Km]
3層キャパシテイ合計C=7.4629×10 [F/Km]
避雷用3層タイプシールド電線のサージインピーダンスは、
C3=8.2164 [オーム/Km]
芯線導体電線のみのサージインピーダンスは、
T1=441.88[オーム/Km]
本発明の3層シールドタイプの場合のサージインピーダンスは
C3=8.2164[オーム/Km
となり、サージインピーダンスの低減率は、
C3/ZT1×100=1.86%
と、本発明の避雷用多層シールド電線のサージインピーダンスは大幅に低減され、異常高電圧の発生防止が大いに期待出来るものである。
いま建造物高さ30mに避雷導体電線を設置したと仮定、上記実施例を適用し落雷電流が10KA流れた場合の誘起電圧を試算すると、
通常使用の裸銅撚線の場合は 133000V
本発明多層シールド電線の場合は 2500V
と明らかに本発明の避雷用多層シールド電線の性能が良いことが証明している。
産業状の利用可能性
落雷は同一建物に多くとも年数回程度であるが、落雷の都度それなりの被害が発生している。情報化社会と半導体素子が多用されている現状においては、特に高層建造物には、パルスやノイズ弱い情報機器等が多く設置されているので、オフィスビルや高層マンションへの利用の可能性が高いと思われる。
特別高圧送電鉄塔に落雷した場合、鉄塔のサージインピーダンスや接地抵抗により、鉄塔側から碍子を閃絡し電線に放電する、いわゆる逆閃絡現象を生じることがあるが、鉄塔のサージインピーダンスを低減し逆閃絡事故を防止するために、利用することも考えられる。
高圧架空配電線のアレスター接地線に、また無線鉄塔の避雷針導線用など広く利用が期待できる。
多層シールド電線の3層形の正断面と側断面図 多層シールド電線の芯線導体表面に導電性樹脂被覆した正断面と側断面図 建造物に避雷用多層シールド電線を設置した例示図 コンデンサー形成するためのシールドと芯線導体の接続図
符号の説明
1 芯線導体
2 第1層絶縁体
3 第1層金属層
4 第2層絶縁体
5 第2層金属層
6 第3層絶縁体
7 第3層金属層
8 外傷保護被覆材
9 導電性樹脂被覆
10 避雷針
11 絶縁碍子
12 避雷導体電線
13 接地極
14 電線とシールドとの接続リード線
15 電線とシールドとの接続リード線

Claims (2)

  1. 避雷針に接続され落雷電流を流す避雷用電線において、芯線導体の上に、絶縁体層を被覆、その上を金属層で被覆、更にその上に絶縁体層を被覆、その上を金属層で被覆形成することを、2回以上多層交互に重ね被覆形成したことを特徴とする避雷用多層シールド電線。
  2. 請求項1の芯線導体の上に絶縁体層を被覆する前に、芯線導体の上に導電性樹脂で被覆したことを特徴とする請求項1記載の避雷用多層シールド電線。
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