JP2008261716A - 位置情報を有する新規な基板、及びバイオアッセイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上の任意の位置を正確に位置決めすることが可能で、かつ、成形が容易な円盤状基板を提供すること。
【解決手段】光学的に情報の読み取りが可能な上方外観視円盤状をなす基板1であって、該基板上には、基板1の回転起点3を求めるための位置情報を提供するサーボ用マーク41(42)が2以上設けられ、該サーボ用マーク41(42)全てが、基板の回転中心を中心とする同一円周上に設けられた基板1を提供する。該基板1は、特に、バイオアッセイ用に好適に用いることが可能である。本発明に係るバイオアッセイ用基板6は、任意のウエル7を正確に位置決めすることが可能であるため、バイオアッセイの精度を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、位置情報を有する新規な基板に関する。より詳しくは、光学的に位置情報の読み取りが可能な上方視円盤状をなす新規な基板、及び該基板を用いたバイオアッセイ装置に関する。
光学的に記録情報等が読み取り可能な円盤状の基板は、通常、樹脂層の上部に記録層が積層されており、更に、記録層の上部に保護層が積層された構造をしている。そして、前記記録層等にアドレス情報やトラッキング情報などが光学的に記録され、これらのアドレス情報やトラッキング情報を光学的に読み取ることにより、基板の位置情報を検出する。
このような円盤状の基板は、種々の分野で用いられているが、特に近年では、バイオアッセイ技術分野において、DNAチップ等の形状を円盤状にする技術が開発されつつある。例えば、特許文献1には、集積量が多く、物質のグルーピングが自在で、かつ安価な円盤状のバイオアッセイ用基板が、特許文献2には、更に、ハイブリダイゼーション反応の精度が高い円盤状のバイオアッセイ用基板が、特許文献3では、試料物質を任意の反応領域部位に効率良くかつ的確に配置又は滴下し、任意の反応領域部位におけるハイブリダイゼーション等の相互作用を的確に検出し得る円盤状のバイオアッセイ用基板が開示されている。
これらのバイオアッセイ用基板上の位置情報は、光ディスク分野で採用される、いわゆる「アドレスマーク」や「トレキングマーク」が適用され、これらのマークから光ピックアップによって位置情報を得る。例えば、前記特許文献3のバイオアッセイ用基板は、検出用物質と標的物質との相互作用の場であるデータ検出部の近傍に配設されたアドレスマーク等を有するサーボ領域からの光情報に基づいて、光学ヘッドや試料等の吐出ヘッドの位置決めを行うように設計されている。
特開2004−28992号公報。 特開2004−45376号公報。 特開2004−93415号公報。
光学的に記録情報等が読み取り可能な従来からの円盤状基板では、その基板上の位置情報は、上記のように「アドレスマーク」や「トレキングマーク」を設けることが主流であるが、この方法では、基板上にアドレスマーク等を設ける記録層を積層し、更にその上部を、保護層等でコーティングする必要があった。
また、基板上の各位置に対して、各々位置情報が与えられているため、任意の位置を位置決めする場合、表面の破損や汚れの付着等により、その部分の位置情報が得られなくなると、位置決めが不可能になってしまう。そのため、基板上の位置決め方法には、更なる開発の途が残されていた。
そこで、本発明では、基板上の位置決めを正確に行うことが可能で、かつ、成形が容易な円盤状基板を提供することを主目的とする。
本発明では、光学的に情報の読み取りが可能な上方外観視円盤状をなす基板であって、該基板上には、基板の回転起点を求めるための位置情報を提供するサーボ用マークが2以上設けられ、該サーボ用マーク全てが、基板の回転中心を中心とする同一円周上に設けられた基板を提供する。
前記サーボ用マークは、該サーボ用マークが回転起点を求めるための位置情報を提供するものであれば、その形態は特に限定されないが、例えば、基板上に凹設することができる。
また、前記サーボ用マークは、基板の回転中心を中心とする扇形の円弧と、前記扇形を形成する2つの半径と、前記扇形の内部に存在し、前記扇形と同一の中心角からなる扇形の円弧と、で囲まれた領域としてもよい。
各サーボ用マークは、回転起点の位置情報を提供するために、回転基点からの距離等の情報を提供するものであるが、例えば、各サーボ用マークの円周方向の幅を、回転起点からの距離等によって異ならせることで、回転起点の位置情報を提供するように設計することも可能である。
本発明に係る基板上のサーボ用マークは、各々が回転起点を求めるための位置情報を提供するため、サーボ用マークの幅を多様に設計しておけば、任意の幅と同一幅又は近似幅のサーボ用マークを選出し回転起点を求めることも可能である。
本発明に係る基板の用途は、特に限定されないが、例えば、バイオアッセイ用の基板として使用することができる。
本発明では、また、前記バイオアッセイ用基板を用いるバイオアッセイ装置であって、前記バイオアッセイ用基板を回転可能に保持する基板回転機構と、前記バイオアッセイ用基板上の前記サーボ用マークの位置情報を読み取る位置情報読み取り機構と、検出用物質含有溶液並びに標識物質含有溶液を前記バイオアッセイ用基板上の任意の位置に滴下する滴下機構と、前記位置情報読み取り機構により得た位置情報から前記滴下機構を前記バイオアッセイ用基板の任意の位置に追従させるサーボ機構と、を少なくとも含むバイオアッセイ装置を提供する。
本発明に係る基板は、基板上の回転起点を正確に検出することが可能であるため、基板上の目的の位置を正確に位置決めすることが可能である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<基板について>
図1中(I)は、本発明に係る好適な実施形態である基板1を上方視したときの上方視外観図、図1中(II)は、基板1を側方視したときの側方視外観図である。
基板1は、CD、DVD、MD等の光情報記録媒体に用いられる円盤基板(ディスク)に採用される基材で形成する。該基材は、特に限定されないが、石英ガラスやシリコン、ポリカーボネート、ポリスチレンその他の円盤状に成形可能な合成樹脂、好ましくは射出成形可能な合成樹脂によって円盤状に形成することができる。基板1の中心には、基板1の回転中心となる中心孔2が形成されている。
基板1上には、基板の回転起点3を求めるための位置情報を提供するサーボ用マークを2以上設ける(図1中符号41、42参照)。サーボ用マーク41、42は、回転起点3を求めるための位置情報を光学的に提供できれば、その形態は特に限定されない。位置情報を提供する方法としては、例えば、サーボ用マーク41(以下「第1サーボ用マーク」とする。)とサーボ用マーク42(以下「第2サーボ用マーク」とする。)の形態を異なるように形成し、予め、第1サーボ用マーク41の形態と回転起点3からの角度θ1、第2サーボ用マーク42の形態と回転起点3から角度θ2を設定しておけば、光ピックアップによってサーボ用マーク41(42)の形態を読み取ることにより、回転起点3からの角度θ1(θ2)を求めることができ、回転起点3の位置を検出することができる。
基板1上のサーボ用マーク41(42)の位置情報により、回転起点3の位置を検出することができれば、例えば、目的位置Xは、回転起点3から角度θ3と、中心孔2からの距離Lにより簡単に位置決めすることができる。
従来の基板は、目的位置Xの位置を求める場合、目的位置X自体の位置情報を提供するアドレス情報などが、目的位置Xと同位置又はその近傍に設けられていることが通常であった。そのため、基板の破損や汚れなどの何らかの影響により、前記アドレス情報の読み取りができなくなると、目的位置Xを求めることができなくなるといった不都合があった。しかし、本発明に係る基板1上のサーボ用マーク41(42)は、基板1の回転起点3を求めるための位置情報を有しており、サーボ用マーク41(42)は、基板1上に少なくとも2以上設けられている。従って、仮に、サーボ用マーク41(42)のいずれかが認識不能となっても、他のサーボ用マーク41(42)により、回転起点3の位置を検出することができ、回転起点3から、目的位置Xを位置決めすることができる。
本発明に係る基板1上のサーボ用マーク41(42)は、少なくとも2以上設けられていればよいが、多ければ多いほど好適である。上記のように、基板の破損や汚れなどの何らかの影響により、全てのサーボ用マーク41(42)の認識不能を避けるためである。また、サーボ用マーク41(42)の数が多ければ多いほど、回転起点3の検出精度が向上するといったメリットも生ずる。
本発明に係る基板1上のサーボ用マーク41(42)は、基板1の回転中心(中心孔2)を中心とする同一円周11上に設ける必要がある。サーボ用マーク41(42)を同一円周11上に設けることにより、基板1自体、若しくは図1(II)中符号5で示す位置情報読み取り機構などを図1中符号R方向へ回転させながら、基板1上の位置情報を検出できるようにするためである。
サーボ用マーク41、42は、回転起点3の位置情報を光学的に提供できれば、その設け方は特に限定されないが、一例を挙げると、基板1上に凹設することができる。光の屈折率の相違により、位置情報の読み取りが容易にでき、また、金型等を用いることより、成形が容易であるからである。
図2は、基板1上に設けられたサーボ用マーク43の一実施形態の構成を示す部分拡大図であって、図2中(I)は、基板1を上方視したときの上方視部分拡大外観図、図2中(II)は、基板1を側方視したときの側方視部分拡大外観図である。なお、説明の便宜上、サーボ用マーク43の基板1半径方向の大きさを、実際の基板より誇張して示している。
本実施形態のサーボ用マーク43は、基板1の回転中心(中心孔2)を中心とし、中心角をωの扇形の円弧12と、前記扇形を形成する2つの半径部分13a、13bと、前記扇形の内部に存在し、前記扇形と同一の中心角ωからなる扇形の円弧14と、で囲まれた領域であり、いわゆるバームクーヘンの一部のような形状(以下「バームクーヘン形」と称する。)を呈している。また、本実施形態のサーボ用マーク43は、基板1上に凹設している。
基板1自体、若しくは位置情報読み取り機構5等が回転し、位置情報読み取り機構5等が半径部分13aに達すると、光の屈折率の相違が認識される。そのまま回転が続き、位置情報読み取り機構5等が半径部分13bに達すると、もう一度、光の屈折率の相違が認識される。そして、回転速度(角度)により、サーボ用マーク43の中心角ωを求めることができる。中心角ωを有するサーボ用マーク43の回転起点3からの位置(角度θなど)を、予めデータ登録等しておけば、回転起点3を容易に検出することができる。
図3は、サーボ用マーク43をバームクーヘン形とすることのメリットを説明する図であって、図3中(I)は、基板1を上方視したときの上方視部分拡大外観図、図3中(II)は、基板1を側方視したときの側方視部分拡大外観図である。
図3中符号43aは、バームクーヘン形に形成したサーボ用マークを、符号43bは、長方形に形成したサーボ用マークをそれぞれ示す。
基板1自体、若しくは位置情報読み取り機構5等が回転する場合、回転速度(角度)を一定に保っても、回転中心(中心孔2)からの半径方向の距離に応じて、1ステップにおける円周方向の移動距離は異なってしまう。例えば、位置情報読み取り機構5等が、図3(II)中符号51で示す部分を回転する場合と、符号52で示す部分を回転する場合とでは、その回転角度は同一であっても、1ステップにおける円周方向の幅は、符号52で示す場合の方が短くなる。
そのため、バームクーヘン形に形成したサーボ用マーク43aの場合、位置情報読み取り機構5等が半径方向にブレが生じても、ステップ数は4と同一であるが(図3(I)中黒丸参照)、長方形に形成したサーボ用マーク43bの場合、位置情報読み取り機構5等に半径方向のブレが生じてしまうと、例えば、位置情報読み取り機構51の場合のステップ数は4、位置情報読み取り機構52の場合のステップ数は6と、異なった認識をしてしまう。
このように、サーボ用マーク43をバームクーヘン形とすることで、位置情報読み取り機構5等の半径方向のブレによる位置情報の読み取りの誤差が生じることを防ぐというメリットがある。
図4は、基板上の設けられたサーボ用マーク44の一実施形態の構成を示す部分拡大図である。
本実施形態では、回転起点3から時計周り方向に向かって、角度が大きくなるようなサーボ用マーク44を設けている。即ち、回転起点3から時計周り方向に向かって、サーボ用マーク44の円周方向の幅が広く形成されている。
例えば、円周方向の幅がM1のサーボ用マーク44の回転起点3からの位置(角度θ1など)を、予めデータ登録しておけば、光ピックアップ等により、幅M1のサーボ用マーク44を読み取ることにより、回転起点3を容易に検出することができる。
複数のサーボ用マーク44の配設方法は、特に限定されない。他の配置方法の一例について図5を用いて説明する。
図5は、基板1上に設けられたサーボ用マーク45の一実施形態の構成を示す部分拡大図である。
本実施形態では、回転起点3から離れるに従って、角度が大きくなるようなサーボ用マーク45を設けている。即ち、回転起点3から離れるに従って、サーボ用マーク45の円周方向の幅が広く形成されている。本実施形態では、回転起点3を中心に、左右対称にサーボ用マークを設けているが、このように左右対称とすることで、誤差の程度を左右の情報から得ることができるという利点がある。
本発明に係る基板上のサーボ用マークは、各々が回転起点を求めるための位置情報を提供するため、図4又は図5で例示した実施形態のように、サーボ用マーク44(45)の幅を多様に設計しておけば、以下のような効果も生ずる。
例えば、位置情報読み取り機構5の光スポットの大きさに応じて、任意の幅と同一幅又は近似幅のサーボ用マーク44(45)を選出し、該サーボ用マーク44(45)の位置情報によって回転起点を求めることも可能である。このように、サーボ用マークの幅を多様に設計しておけば、光スポットの大きさに関わらず、様々な種類の位置情報読み取り機構5への汎用性が増すという効果も生ずる。
また、できるだけ小さい光スポットの位置情報読み取り機構5を用いて、多くのサーボ用マーク44(45)の位置情報を検出すればするほど、回転起点3の検出精度も向上するといった効果も生ずる。
<バイオアッセイ用基板について>
図6は、本発明に係るバイオアッセイ用基板6を示す外観斜視図である。
図6中符号7は、ハイブリダイゼーション等の検出用物質と標的物質の相互反応が進行するセル状のウエルである。ウエル7は、図6に示すように、周方向及び半径方向に多数配列されている。このウエル7の配列方法は特に限定されないが、同心円状あるいは渦状(スパイラル状)に配設すると、後述するように、バイオアッセイ用基板6を回転させながら検出用物質Dや標的物質Tを連続して滴下することができ、また、連続して読取動作を行うことができるので好適である。なお、「連続して」とは、全く途切れることなく常に動作を行うことのみならず、動作を長時間中断することなく、ほぼ常に動作を行う状態も含まれる。
以下のウエル7の機能に関わる説明については、検出物質と標的物質が共に一本鎖のヌクレオチド鎖である場合を代表例として説明するが、これに限定されない。
図7を用いて、各ウエル7の構成を説明する。図7は、ウエル7の一実施形態を示す外観拡大斜視図である。
各ウエル7には、符号Dで示す検出用ヌクレオチド鎖の末端部位が固定できるように慣用の方法で表面処理が施された検出表面71aと、該検出表面71aに予め固定された前記検出用ヌクレオチド鎖Dと吐出ヘッド(ノズル)Nから後滴下されてくる蛍光物質F等で標識された標的ヌクレオチドTとの間のハイブリダイゼーション反応の場となる反応領域71bと、が形成されている。なお、図7では、ウエル7を簡略に図示するため、上方視矩形状に表現しているが、正確には上方視バームクーヘン形をなす。
検出表面71aは、検出用ヌクレオチド鎖Dの末端がカップリング反応等の結合によって固定されるように表面処理されている。即ち、検出表面71aは、DNAプローブ等の検出用ヌクレオチド鎖Dの予め加工された末端部位を固定化するのに好適な表面処理が施されていればよいのであって、狭く限定されない。一例を挙げれば、ストレプトアビジンによって表面処理された検出表面71aの場合には、ビオチン化されたヌクレオチド鎖末端の固定化に適している。
ここで、好ましくは、検出表面71aと(検出用物質である)検出用ヌクレオチド鎖Dの間に、検出用物質あるいは標的物質と相互反応性のない任意のスペーサ分子を挿入するとよい。これにより、反応領域71bに検出用ヌクレオチド鎖Dをより露出させることができるので、標的ヌクレオチド鎖Tとのハイブリダイゼーションにおける立体障害が軽減され、ハイブリダイゼーション効率を向上させることができる。
ここで、検出用ヌクレオチド鎖Dや標的ヌクレオチド鎖Tを含む試料溶液Sを前記反応領域71bに滴下する手段は、慣用の方法の中から適宜選択可能であるが、好適にはインクジェットプリンティング方法を採用することができる。
その理由は、所定の反応領域71bに正確に追従して、微小滴を、正確に滴下することができるからである。このインクジェットプリンティング法は、インクジェットプリンターで用いられるノズルを応用する方法であって、電気を用いてインクジェットプリンターのようにプリンターヘッドから基板に検出用物質を噴射し、固定する方法である。この方法には、圧電式インクジェット法、バブルジェット(登録商標)法、超音波ジェット法がある。
本発明においては、「インクジェットプリンティング法」として、圧電体にパルスを印加することによって生じる変位の圧力によって液滴を飛ばす方法である「圧電式インクジェッティング法」を特に採用できる。印加するパルスの形状を変えることによって、液滴(微小滴)のサイズを制御することができるので、解析精度向上に好適である。液滴表面の曲率半径が小さいときは液滴を小さくし、液滴の曲率半径が大きいときは、液滴を大きくすることができる。また、パルスを急激に負の方向に変化させることにより液滴表面を内側に引っ張り、曲率半径を小さくすることも可能である。
バイオアッセイ用基板6の円周部61には、図示しないが、バイオアッセイ用基板6の回転起点を検出するための位置情報を提供する複数のサーボ用マークを設けている(図6再参照)。
各サーボ用マークの中心角(ステップ数等)と、サーボ用マークの回転起点3からの角度を、予め、設定しておけば、光ピックアップによってサーボ用マークの中心角(ステップ数等)を読み取ることにより、回転起点3からの角度を求めることができ、回転起点3の位置を検出することができる。
そして、検出した回転起点3からの角度と回転中心(中心孔2)からの半径方向の距離から、任意のウエル7に検出用ヌクレオチド鎖Dや標的ヌクレオチド鎖Tを含む試料溶液Sを、正確に配置又は滴下することができる。
本発明に係るバイオアッセイ用基板6は、複数のサーボ用マークを有し、全てのサーボ用マークが回転起点の検出のための位置情報を有するため、バイオアッセイ用基板6上のサーボ用マークの一部分の位置情報を読み取れば、回転起点3の位置を検出することができ、任意のウエルの場所を素早く位置決めすることができる。例えば、回転起点3にのみサーボ用マークが設けられている場合、又は、各ウエル7毎にアドレス等が付されている場合には、サーボ用マーク若しくは該当アドレスが見つかるまで、基板若しくは位置情報読み取り機構5等を回転させる必要がある。一方、本発明に係るバイオアッセイ用基板6は、どの部分から読み取りを開始しても、複数のサーボ用マークの一部分の情報のみで回転起点3が検出できるため、任意のウエル7の場所を位置決めするための時間を短縮することができる。
なお、1周分のサーボ用マークの位置情報を使って回転起点3を求めれば、より精密に回転起点3の位置を検出することができ、それに伴い、任意のウエル7を正確に位置決めすることができる。
<バイオアッセイ装置について>
図8は、本発明に係るバイオアッセイ装置8の好適な実施形態の構成を簡略的に示すブロック図である。
本実施形態に係るバイオアッセイ装置8は、大別して、バイオアッセイ用基板6を回転可能に保持する基板回転機構81と、バイオアッセイ用基板6上のサーボ用マークの位置情報を読み取る位置情報読み取り機構82と、検出用物質含有溶液並びに標識物質含有溶液を前記バイオアッセイ用基板上の任意の位置に滴下する滴下機構83と、位置情報読み取り機構82により得た位置情報から滴下機構83をバイオアッセイ用基板6の任意の位置に追従させるサーボ機構84とからなる。
まず、バイオアッセイ用基板6を保持した基板回転機構81が回転しながら、位置情報読み取り機構82により、バイオアッセイ用基板6上のサーボ用マークからの位置情報が読み取られる。読み取られた位置情報は、サーボ機構84により認識される。サーボ機構84には、予め、各サーボ用マークの位置情報と回転起点3からの角度が登録されているため、前記で認識された位置情報により、回転起点3が検出される。
そして、任意のウエル7の回転起点3からの位置を指定することにより、サーボ機構は、基板回転機構81を任意の角度だけ回転させたり、滴下機構83を半径方向に移動させたりして、滴下機構83を、基板6上の任意の位置まで追従させる。次に、滴下機構83は、検出用ヌクレオチド鎖D等を含む試料溶液Sを任意のウエル7に正確に滴下し、続いて、所定時間後に、標的ヌクレオチド鎖T等を含む試料溶液Sを任意のウエル7に正確に滴下する。
以上のことが各ウエル7毎で繰り返され、そして、各ウエル7内では、検出用ヌクレオチド鎖D等と標的ヌクレオチド鎖T等のハイブリダイゼーション等の相互作用が進行する。相互作用が進行した後、適宜、ウエル7内の洗浄等を行う。標的ヌクレオチド鎖T等には、予めハイブリダイゼーション検出に利用できる蛍光物質、あるいは放射性物質などを標識(ラベル)しておくことで、該標識物質から得られる光情報や放射線情報を捕捉することによって、前記ハイブリダイゼーションなどの相互作用を検出することが可能となる。
相互作用の検出方法は、特に限定されないが、例えば、所定波長の蛍光励起光を光源85から出射して、任意のウエル7へ向けて照射する。この場合の任意のウエル7の位置決めも、前記滴下機構83からの滴下の場合と同様の方法で位置決めすることが可能である。
その後、ウエル7内で励起された蛍光を、光ディテクタ86で検出し、蛍光強度を測定する。そして、その後方に配置されたコンピュータC等で解析を行う。なお、本発明に係わる検出方法は、この蛍光検出手段に限定されず、検出用ヌクレオチド鎖D等と標的ヌクレオチド鎖T等が提供する情報種に応じて、これを検出できる構成を採用することが可能である。
本発明に係る基板は、位置情報を提供する複数のサーボ用マークが全て、回転起点の位置情報を提供するため、一部のサーボ用マークのみからでも、基板上の任意の位置を正確に位置決めすることが可能である。例えば、基板上のサーボよ用マークの大きさを多様に設計しておけば、あらゆる大きさの光スポットを有する検出器に対応することができる。
また、全てのサーボ用マークの位置情報を用いて回転起点の位置を検出すれば、より正確に任意の位置を位置決めすることができる。更に、複雑な構成を有さないため、基板の製造段階における時間やコストの削減も期待できる。
本発明に係る基板をバイオアッセイ用に用いれば、反応が進行する任意のウエルの位置を正確に位置決めすることができ、また、位置決めの時間を短縮することも可能であり、バイオアッセイ技術分野への更なる貢献が期待できる。
(I)は、本発明に係る好適な実施形態である基板1を上方視したときの上方視外観図、(II)は、基板1を側方視したときの側方視外観図である。 基板1上に設けられたサーボ用マーク43の一実施形態の構成を示す部分拡大図であり、(I)は、基板1を上方視したときの上方視部分拡大外観図、(II)は、基板1を側方視したときの側方視部分拡大外観図である。 サーボ用マーク43をバームクーヘン形とすることのメリットを説明する図であり、(I)は、基板1を上方視したときの上方視部分拡大外観図、(II)は、基板1を側方視したときの側方視部分拡大外観図である。 基板上の設けられたサーボ用マーク44の一実施形態の構成を示す部分拡大図である。 基板1上に設けられたサーボ用マーク45の一実施形態の構成を示す部分拡大図である。 本発明に係るバイオアッセイ用基板6を示す外観斜視図である。 ウエル7の一実施形態を示す外観拡大斜視図である。 本発明に係るバイオアッセイ装置8の好適な実施形態の構成を簡略的に示すブロック図である。
符号の説明
1 基板
2 中心孔
3 回転起点
41、42、43、44、45 サーボ用マーク
5、51、52 位置情報読み取り機構
6 バイオアッセイ用基板
7 ウエル
8 バイオアッセイ用装置
X 目的位置
N 吐出ヘッド(ノズル)

Claims (7)

  1. 光学的に情報の読み取りが可能な上方外観視円盤状をなす基板であって、
    該基板上には、基板の回転起点を求めるための位置情報を提供するサーボ用マークが2以上設けられ、
    該サーボ用マーク全てが、基板の回転中心を中心とする同一円周上に設けられた基板。
  2. 前記サーボ用マークは、基板上に凹設されたマークであることを特徴とする請求項1記載の基板。
  3. 前記サーボ用マークは、
    基板の回転中心を中心とする扇形の円弧と、
    前記扇形を形成する2つの半径と、
    前記扇形の内部に存在し、前記扇形と同一の中心角からなる扇形の円弧と、
    で囲まれた領域であることを特徴とする請求項1記載の基板。
  4. 各サーボ用マークの円周方向の幅が異なることを特徴とする請求項1記載の基板。
  5. 円周方向の幅が異なる複数の前記サーボ用マークを有し、任意の幅と同一幅又は近似幅のサーボ用マークにより前記回転起点を求めることが可能な請求項4記載の基板。
  6. バイオアッセイ用基板であることを特徴とする請求項1記載の基板。
  7. 請求項5記載のバイオアッセイ用基板を用いるバイオアッセイ装置であって、
    前記バイオアッセイ用基板を回転可能に保持する基板回転機構と、
    前記バイオアッセイ用基板上の前記サーボ用マークの位置情報を読み取る位置情報読み取り機構と、
    検出用物質含有溶液並びに標識物質含有溶液を前記バイオアッセイ用基板上の任意の位置に滴下する滴下機構と、
    前記位置情報読み取り機構により得た位置情報から前記滴下機構を前記バイオアッセイ用基板の任意の位置に追従させるサーボ機構と、
    を少なくとも含むバイオアッセイ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017154567A1 (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 パナソニック株式会社 試料分析方法及び試料分析装置

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WO2017154567A1 (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 パナソニック株式会社 試料分析方法及び試料分析装置

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