JP2008261457A - 歯車装置及びその組付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊星歯車及び差動ギヤからなる回転直動変換装置において組付けを容易にする。
【解決手段】サンシャフト2、プラネタリシャフト3、ナット4及びフロントリングギヤ5からなるフロント側歯車機構ユニットS1をフロント側治具20にセットする。リアサンギヤ12、リアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6からなるリア側歯車機構ユニットS2をリア側治具21にセットする。フロント側及びリア側治具20、21を前進させて、サンシャフト2の小径部11、プラネタリシャフト3の軸部17及びナット4をリアサンギヤ12、リアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6にそれぞれ圧入する。フロント側歯車機構ユニットS1とリア側歯車機構ユニットS2とを別々にサブアセンブリすることにより、それぞれの各歯車の位置決め及び位相合わせを容易に行うことができ、また、圧入時には、位相合わせが不要なので、結合を容易に行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】サンシャフト2、プラネタリシャフト3、ナット4及びフロントリングギヤ5からなるフロント側歯車機構ユニットS1をフロント側治具20にセットする。リアサンギヤ12、リアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6からなるリア側歯車機構ユニットS2をリア側治具21にセットする。フロント側及びリア側治具20、21を前進させて、サンシャフト2の小径部11、プラネタリシャフト3の軸部17及びナット4をリアサンギヤ12、リアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6にそれぞれ圧入する。フロント側歯車機構ユニットS1とリア側歯車機構ユニットS2とを別々にサブアセンブリすることにより、それぞれの各歯車の位置決め及び位相合わせを容易に行うことができ、また、圧入時には、位相合わせが不要なので、結合を容易に行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、遊星歯車等の複数の歯車によって構成された歯車装置及びその組付方法に関するものである。
例えば特許文献1に記載されているように、減速機構を組込んだ回転−直動変換装置において、遊星歯車とネジ機構を組み合わせることによって、小型で大きな減速比を得ると共に高精度の位置決めを実現することができることが知られている。
特開2003−250246号公報
しかしながら、このように遊星歯車及びネジ機構等を組み合わせて大きな減速比を得るようにした回転−直動変換装置を組付ける場合、多数のギヤの位相を合わせながら組付ける必要があり、また、高精度化によって各部品間の遊びが小さくなっているため、多数の工程及び高度の組付技能が必要であり、量産が困難で製造コストがかかるという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、多数の歯車によって構成されていながら容易に組付けることが可能な歯車装置及びその組付方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る歯車装置は、複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれ構成し、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを結合手段よって互いに結合したことを特徴とする。
また、本発明に係る歯車装置の組付方法は、複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれサブアセンブリし、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを互いに結合することを特徴とする。
また、本発明に係る歯車装置の組付方法は、複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれサブアセンブリし、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを互いに結合することを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の(1)乃至(9)の内容が請求項1乃至9にそれぞれ対応する。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の(1)乃至(9)の内容が請求項1乃至9にそれぞれ対応する。
(1)複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれ構成し、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを結合手段よって互いに結合したことを特徴とする歯車装置。
この構成により、一の歯車機構ユニットと、他の歯車ユニットと別々に組付けることにより、各ユニット毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができるので、これらを容易に組付けることができ、また、各ユニットの複数の回転軸どうしを互いに結合することによって歯車装置を容易に組付けることができる。ここで、歯車機構ユニットは、複数の歯車を噛合わせて構成されたものであり、遊星歯車機構、差動歯車機構、その他の歯車機構が含まれる。また、結合手段は、例えば、スプライン結合や非円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存するもの、及び、円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存しないものの両方が含まれる。
この構成により、一の歯車機構ユニットと、他の歯車ユニットと別々に組付けることにより、各ユニット毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができるので、これらを容易に組付けることができ、また、各ユニットの複数の回転軸どうしを互いに結合することによって歯車装置を容易に組付けることができる。ここで、歯車機構ユニットは、複数の歯車を噛合わせて構成されたものであり、遊星歯車機構、差動歯車機構、その他の歯車機構が含まれる。また、結合手段は、例えば、スプライン結合や非円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存するもの、及び、円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存しないものの両方が含まれる。
(2)上記(1)の構成において、前記結合手段は、前記回転軸の位相に依存せずに結合可能な結合手段であることを特徴とする歯車装置。
この構成により、回転軸どうしを位相にかかわらず結合することができるので、結合を容易に行うことができる。ここで、回転軸の位相に依存せずに結合可能な結合手段は、例えば円形断面の軸と穴との圧入、接着又は溶着等とすることができる。
この構成により、回転軸どうしを位相にかかわらず結合することができるので、結合を容易に行うことができる。ここで、回転軸の位相に依存せずに結合可能な結合手段は、例えば円形断面の軸と穴との圧入、接着又は溶着等とすることができる。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、遊星歯車機構であることを特徴とする歯車装置。
この構成により、各遊星歯車機構毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができ、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
この構成により、各遊星歯車機構毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができ、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
(4)上記(3)の構成において、前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、サンギヤの周囲に複数のプラネタリギヤが噛合い、該複数のプラネタリギヤの周囲にリングギヤが噛合う遊星歯車機構であり、それぞれのサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤの回転軸を前記結合手段によって互いに結合したことを特徴とする歯車装置。
この構成により、各ユニット毎にサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤを容易に組み付けることができ、これらの回転軸を互いに結合することによって、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
この構成により、各ユニット毎にサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤを容易に組み付けることができ、これらの回転軸を互いに結合することによって、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
(5)上記(4)の構成において、前記一の歯車機構ユニットは、前記サンギヤの回転軸の外周にウォーム部が形成され、前記複数のプラネタリギヤの回転軸の外周に前記サンギヤのウォーム部に噛合うウォーム部が形成され、前記リングギヤの回転軸の内周に前記複数のプラネタリギヤのウォーム部に噛合うウォーム部が形成されており、前記一及び他の歯車機構ユニットの前記サンギヤと前記リングギヤとの相対回転運動をこれらの回転軸の軸方向の直線運動に変換することを特徴とする歯車装置。
この構成により、サンギヤとリングギヤとを相対回転させると、プラネタリギヤが自転しながら公転し、また、各ウォーム部が噛合いながら回転することによって、大きな減速比を得ると共に回転運動を直線運動に変換することができる。
この構成により、サンギヤとリングギヤとを相対回転させると、プラネタリギヤが自転しながら公転し、また、各ウォーム部が噛合いながら回転することによって、大きな減速比を得ると共に回転運動を直線運動に変換することができる。
(6)複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれサブアセンブリし、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを互いに結合することを特徴とする歯車装置の組付方法。
この構成により、一の歯車機構ユニットと、他の歯車ユニットと別々に組付けることにより、各ユニット毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができるので、これらを容易に組付けることができ、また、各ユニットの複数の回転軸どうしを互いに結合することによって歯車装置を容易に組付けることができる。このとき、結合手段は、例えば、スプライン結合や非円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存するもの、及び、円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存しないものの両方が含まれる。
この構成により、一の歯車機構ユニットと、他の歯車ユニットと別々に組付けることにより、各ユニット毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができるので、これらを容易に組付けることができ、また、各ユニットの複数の回転軸どうしを互いに結合することによって歯車装置を容易に組付けることができる。このとき、結合手段は、例えば、スプライン結合や非円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存するもの、及び、円形断面を有する軸の嵌合のように回転方向の位相に依存しないものの両方が含まれる。
(7)上記(6)の構成において、前記回転軸をその回転方向の位相に依存せずに結合可能な結合手段によって結合することを特徴とする歯車装置の組付方法。
この構成により、回転軸どうしを位相にかかわらず結合することができるので、容易に結合させることができる。ここで、回転軸の位相に依存せずに結合可能な結合手段としては、例えば円形断面の軸と穴との圧入、接着、溶着等とすることができる。
この構成により、回転軸どうしを位相にかかわらず結合することができるので、容易に結合させることができる。ここで、回転軸の位相に依存せずに結合可能な結合手段としては、例えば円形断面の軸と穴との圧入、接着、溶着等とすることができる。
(8)上記(6)又は(7)の構成において、前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、遊星歯車機構であることを特徴とする歯車装置の組付方法。
この構成により、各遊星歯車機構毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができ、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
この構成により、各遊星歯車機構毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができ、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
(9)上記(8)の構成において、前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、サンギヤの周囲に複数のプラネタリギヤが噛合い、該複数のプラネタリギヤの周囲にリングギヤが噛合う遊星歯車機構であり、それぞれのサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤを前記結合手段によって互いに結合することを特徴とする歯車装置の組付方法。
この構成により、各ユニット毎にサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤを容易に組み付けることができ、これらの回転軸を互いに結合することによって、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
この構成により、各ユニット毎にサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤを容易に組み付けることができ、これらの回転軸を互いに結合することによって、歯車装置の組付を容易に行うことができる。
本発明に係る歯車装置及びその製造方法によれば、一の歯車機構ユニットと、他の歯車ユニットと別々に組付けることにより、各ユニット毎に歯車の位置決め及び位相合わせを行うことができるので、これらを容易に組付けることができ、また、各ユニットの複数の回転軸どうしを互いに結合することによって歯車装置を容易に組付けることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る回転−直動変換装置1(歯車装置)は、遊星歯車と差動ネジとを組み合わせたものであり、サンシャフト2と、このサンシャフト2の周囲に配置された複数のプラネタリシャフト3(図示のものでは9本であるが、2つのみ図示されている)と、これらのプラネタリシャフト3の周囲を囲むように設けられた円筒状のナット4と、ナット4内に両端側からそれぞれ圧入されたフロントリングギヤ5及びリアリングギヤ6と、ナット4の両端部にそれぞれ取付けられたフロントエンドキャップ7及びリアエンドキャップ8とを備えている。
図3に示すように、本実施形態に係る回転−直動変換装置1(歯車装置)は、遊星歯車と差動ネジとを組み合わせたものであり、サンシャフト2と、このサンシャフト2の周囲に配置された複数のプラネタリシャフト3(図示のものでは9本であるが、2つのみ図示されている)と、これらのプラネタリシャフト3の周囲を囲むように設けられた円筒状のナット4と、ナット4内に両端側からそれぞれ圧入されたフロントリングギヤ5及びリアリングギヤ6と、ナット4の両端部にそれぞれ取付けられたフロントエンドキャップ7及びリアエンドキャップ8とを備えている。
サンシャフト2は、ナット4内に挿入された一端部がリアエンドキャップ8によって回転可能かつ軸方向に摺動可能に支持され、他端側がフロントエンドキャップ7に回転可能かつ軸方向に摺動可能に挿通されて外部へ延出されている。ナット4内に挿入されたサンシャフト2の外周にはウォーム部9が形成されている。ウォーム部9のフロントエンドキャップ7側には、フロントサンギヤ10(平歯車)が一体に形成され、リアエンドキャップ8側に形成された小径部11(回転軸、円形断面)がリング状のリアサンギヤ12(平歯車)の圧入穴12A(円形断面)に圧入、固定されている。ナット4の外部へ延出されたサンシャフト2の他端側にはスプライン13が形成され、先端部には外周溝を有する連結部14が形成されている。
プラネタリシャフト3には、サンシャフト2のウォーム部9、フロントサンギヤ10
及びリアサンギヤ11にそれぞれ噛合うウォーム部14、フロントプラネタリギヤ15(平歯車)及びリアプラネタリギヤ16(平歯車)が設けられている。ここで、ウォーム部14及びフロントプラネタリギヤ15は、プラネタリシャフト3に一体に形成されているのに対して、リアプラネタリギヤ16は、円筒状の別部材であり、その圧入穴16A(円形断面)にプラネタリシャフト3の端部に形成された軸部17(回転軸、円形断面)が圧入(結合手段)によって、固定されている。プラネタリシャフト3は、サンシャフト2の周囲に等間隔で9本配置されている。
及びリアサンギヤ11にそれぞれ噛合うウォーム部14、フロントプラネタリギヤ15(平歯車)及びリアプラネタリギヤ16(平歯車)が設けられている。ここで、ウォーム部14及びフロントプラネタリギヤ15は、プラネタリシャフト3に一体に形成されているのに対して、リアプラネタリギヤ16は、円筒状の別部材であり、その圧入穴16A(円形断面)にプラネタリシャフト3の端部に形成された軸部17(回転軸、円形断面)が圧入(結合手段)によって、固定されている。プラネタリシャフト3は、サンシャフト2の周囲に等間隔で9本配置されている。
ナット4には、内周にプラネタリシャフト3のウォーム部14に噛合うウォーム部18が形成されている。また、ナット4のウォーム部18の両側には、それぞれプラネタリシャフト3のフロントプラネタリギヤ15及びリアプラネタリギヤ16にそれぞれ噛合う内歯(平歯車)を有するフロントリングギヤ5及びリアリングギヤ6が圧入(結合手段)によって固定されている。ナット4の両端部には、フロントエンドキャップ7及びリアエンドキャップ8が取付けられている。
そして、サンシャフト2のフロントサンギヤ10及びリアサンギヤ12とプラネタリシャフト3のフロントプラネタリギヤ15及びリアプラネタリギヤ16とフロントリングギヤ5及びリアリングギヤ6との噛合い(歯数)による減速比と、サンシャフト2のウォーム部9とプラネタリシャフト3のウォーム部14とナット4の内周のウォーム部18との噛合い(ピッチ円直径)による減速比とが一致するように各部の形状及び寸法が設定されている。これにより、サンシャフト2をナット4に対して回転させると、その周囲をプラネタリシャフト3が自転しながら公転し、これらのウォーム部9、14及び18の噛合いによってサンシャフト2がナット4に対して軸方向に移動する。このとき、これらのギヤ及びウォーム部の噛合いによって、大きな減速比を得ると共にバックラッシュを最小限にして精密な位置決めを行うことができる。
次に、回転−直動変換装置1の組付方法について図1、図2及び図4乃至図6を参照して説明する。
図4(A)に示すように、適当な治具を用いて、リアサンギヤ12が圧入される前のサンシャフト2の周囲に、リアプラネタリギヤ16が圧入される前の9本のプラネタリシャフト3をウォーム部9及びフロントプラネタリギヤ15を噛合わせながら等間隔で配置する。次に、図4(B)に示すように、サンシャフト2の周囲に配置された9本のプラネタリシャフト3にフロントリングギヤ5をフロントプラネタリギヤ15に噛合わせながら挿入する。噛合わされた状態のフロントサンギヤ10、フロントプラネタリギヤ15及びフロントリングギヤ5のA−A線による縦断面を図5に示す。なお、図5では、9本のプラネタリシャフト3のうちの2本のみが図示されている。そして、図4(C)に示すように、サンシャフト2の周囲に配置された9本のプラネタリシャフト3に、その一端側(図4において左側)からナット4をねじ込み、このねじ込みの後、フロントリングギヤ5をナット4に圧入して固定する。このようにして、サンシャフト2、プラネタリシャフト3、ナット4及びフロントリングギヤ5によって構成されるフロント側歯車機構ユニットS1(歯車機構ユニット)をサブアセンブリする。
図4(A)に示すように、適当な治具を用いて、リアサンギヤ12が圧入される前のサンシャフト2の周囲に、リアプラネタリギヤ16が圧入される前の9本のプラネタリシャフト3をウォーム部9及びフロントプラネタリギヤ15を噛合わせながら等間隔で配置する。次に、図4(B)に示すように、サンシャフト2の周囲に配置された9本のプラネタリシャフト3にフロントリングギヤ5をフロントプラネタリギヤ15に噛合わせながら挿入する。噛合わされた状態のフロントサンギヤ10、フロントプラネタリギヤ15及びフロントリングギヤ5のA−A線による縦断面を図5に示す。なお、図5では、9本のプラネタリシャフト3のうちの2本のみが図示されている。そして、図4(C)に示すように、サンシャフト2の周囲に配置された9本のプラネタリシャフト3に、その一端側(図4において左側)からナット4をねじ込み、このねじ込みの後、フロントリングギヤ5をナット4に圧入して固定する。このようにして、サンシャフト2、プラネタリシャフト3、ナット4及びフロントリングギヤ5によって構成されるフロント側歯車機構ユニットS1(歯車機構ユニット)をサブアセンブリする。
次に、図1に示すように、フロント側治具20にフロント側歯車機構ユニットS1をセットする。また、リア側治具21に、リアリングギヤ6、リアサンギヤ12及びリアプラネタリギヤ16を互いに噛合わせながらセットして、これらによって構成されるリア側歯車機構ユニットS2(歯車機構ユニット)をサブアセンブリする。なお、予めサブアセンブリされたフロント側歯車機構ユニットS1をフロント側治具20にセットする代わりに、フロント側治具20上でフロント側歯車機構ユニットS1を組み付けるようにしてもよい。
リア側治具21は、リアサンギヤ12とリアリングギヤ6とを同心円上に保持する内側のサンギヤ位置決め部22及び外側のリングギヤ位置決め部23が設けられ、これらの間に9つのリアプラネタリギヤ16をリアサンギヤ12及びリアリングギヤ6と同心のピッチ円上に等間隔で保持するプラネタリギヤ位置決め穴24が設けられている。リア側治具21にセットされたリアリングギヤ6、リアサンギヤ12及びリアプラネタリギヤ16の平面視を図6に示す。なお、図6では、9つのリアプラネタリギヤ16のうちの1つのみが図示されている。
このように、回転−直動変換装置1をフロント側歯車機構ユニットS1と、リア側歯車機構ユニットS2とに分けて、これらを別々にサブアセンブリすることにより、それぞれの各歯車の位置決め及び位相合わせを容易に行うことができる。
フロント側治具20及びリア側治具21は、互いに対向させて進退動可能に設けられ、これらにセットされたフロント側歯車機構ユニットS1のサンシャフト2の小径部11及び9本のプラネタリシャフト3の軸部17及びナット4に、サンギヤ位置決め部22にセットされたリアサンギヤ12、9つリアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6をそれぞれ圧入できるようになっている。リア側治具21には案内ピン25が取付けられ、フロント側治具21には、案内ピン25を案内する案内穴26が設けられている。
そして、図2に示すように、フロント側治具20及びリア側治具21を前進させて、フロント側歯車機構ユニットS1のサンシャフト2の小径部11及び9本のプラネタリシャフト3の軸部17及びナット4に、それぞれリアサンギヤ12、9つリアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6を圧入する。
このとき、フロント側及びリア側治具20、21によってフロント側及びリア側歯車機構ユニットS1、S2のいずれか一方又は両方の歯車の位相を固定するようにしてもよいが、フロント側歯車機構ユニットS1のサンシャフト2の小径部11及び9本のプラネタリシャフト3の軸部17及びナット4と、リアサンギヤ12、9つリアプラネタリギヤ16及びリアリングギヤ6とは、円形断面の圧入によって互いに結合されるので、これらはその位相を合せることなく結合させることができる。そして、フロント側歯車機構ユニットS1及びリア側歯車機構ユニットS2は、それぞれ予め各歯車が噛合わされた状態でサブアセンブリされているので、結合時に位相がずれることがなく、容易に結合させることができる。また、圧入時にフロント側及びリア側歯車機構ユニットS1、S2の位相を調整することによって、回転−直動変換機構1のバックラッシュを調整することも可能である。
このようにして結合されたフロント側歯車機構ユニットS1及びリア側歯車機構ユニットS2をフロント側治具20及びリア側治具21から取外し、フロントエンドキャップ7及びリアエンドキャップ8を取付けることによって回転−直動変換装置1を組付けることができる。
1 回転−直動変換装置、5 フロントリングギヤ、6 リアリングギヤ、10 フロントサンギヤ、11 小径部(回転軸)、15 フロントプラネタリギヤ、16 リアプラネタリギヤ、17 軸部(回転軸)、S1 フロント側歯車機構ユニット、S2 リア側歯車機構ユニット
Claims (9)
- 複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれ構成し、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを結合手段よって互いに結合したことを特徴とする歯車装置。
- 前記結合手段は、前記回転軸の位相に依存せずに結合可能な結合手段であることを特徴とする請求項1に記載の歯車装置。
- 前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、遊星歯車機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯車装置。
- 前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、サンギヤの周囲に複数のプラネタリギヤが噛合い、該複数のプラネタリギヤの周囲にリングギヤが噛合う遊星歯車機構であり、それぞれのサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤの回転軸を前記結合手段によって互いに結合したことを特徴とする請求項3に記載の歯車装置。
- 前記一の歯車機構ユニットは、前記サンギヤの回転軸の外周にウォーム部が形成され、前記複数のプラネタリギヤの回転軸の外周に前記サンギヤのウォーム部に噛合うウォーム部が形成され、前記リングギヤの回転軸の内周に前記複数のプラネタリギヤのウォーム部に噛合うウォーム部が形成されており、前記一及び他の歯車機構ユニットの前記サンギヤと前記リングギヤとの相対回転運動をこれらの回転軸の軸方向の直線運動に変換することを特徴とする請求項4に記載の歯車装置。
- 複数の歯車を噛合わせて一の歯車機構ユニット及び他の歯車機構ユニットをそれぞれサブアセンブリし、前記一の歯車機構ユニットの複数の回転軸と、該複数の回転軸に対応する前記他の歯車機構ユニットの複数の回転軸とを互いに結合することを特徴とする歯車装置の組付方法。
- 前記回転軸をその回転方向の位相に依存せずに結合可能な結合手段によって結合することを特徴とする請求項6に記載の歯車装置の組付方法。
- 前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、遊星歯車機構であることを特徴とする請求項6又は7に記載の歯車装置の組付方法。
- 前記一の歯車機構ユニット及び前記他の歯車機構ユニットは、サンギヤの周囲に複数のプラネタリギヤが噛合い、該複数のプラネタリギヤの周囲にリングギヤが噛合う遊星歯車機構であり、それぞれのサンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤを前記結合手段によって互いに結合することを特徴とする請求項8に記載の歯車装置の組付方法。
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JP2011064241A (ja) * | 2009-09-16 | 2011-03-31 | Toyota Motor Corp | 回転直線運動変換機構及びそのナット |
CN111043280A (zh) * | 2020-01-19 | 2020-04-21 | 常州锝莱电机有限公司 | 一种分体式微型行星减速箱及其装配工装 |
CN115026528A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-09-09 | 玉环普天单向器有限公司 | 压装定位工装及压装装置 |
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2007
- 2007-04-13 JP JP2007105997A patent/JP2008261457A/ja active Pending
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