JP2008256784A - 光パルス多重化ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】光パルス列のパルス間隔を任意に設定できる光パルス多重化ユニットを提供すること。
【解決手段】 複数の光ファイバ101a等と入射光を分波及び/または合波する分波・合波部120と、入射面と射出面を有する光路長調整部である光ファイバ201a等を備え、分波・合波部は、複数の光ファイバ201a、201bが最も近接した位置または接触した位置に形成され、複数の光ファイバ201a等は、第1の入射端面と第1の射出端面を有する第1の導光部と、第2の入射端面と第2の射出端面を有する第2の導光部を有し、光路長調整部は、
(a)第1の導光部と第2の導光部の少なくとも一方の導光部、
(b)第1の入射端面と第2の入射端面の少なくとも一方の光入射側、
(c)第1の射出端面と第2の射出端面の少なくとも一方の光射出側、
の少なくとも1つに設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光パルス列を生成する光パルス多重化ユニットに関する。
従来、光パルス列を生成する光パルス発生器として、例えば、特許文献1に提案されたものがある。図14は、従来の光パルス発生器の概略構成を示している。光パルス発生器は、パルス光源51と、遅延構造52と、集光レンズ53と、導波路54とにより構成されている。
遅延構造52は、図15に示すように、階段状の形状を有している。このため、遅延構造52は、屈折率が等しく、厚さが異なる平行平板が複数並んでいるとみなすことができる。各平行平板は、光軸に垂直な方向に、等間隔で並んでいる。また、隣り合う平行平板の光軸に沿った厚さの差は、一定になっている。
パルス光源51から出射した光パルスを、この遅延構造52に平面波として入射させると、透過する平行平板の厚さに応じて光路長に変化が生じる。図15において、パルス55、55、・・・、55で示すように、波面は階段状に変調される。
集光レンズ53を介してこのパルス列を集光することにより、導波路54に光パルス列を伝送させることができる。
米国特許出願公開第2003/0012236A1号明細書
しかしながら、特許文献1に開示されている遅延構造は、以下の問題を有している。文献1では、平行平板の長さが固定となっている。よって、光パルス列のパルス間隔を変化させることは困難である。
また、通常、導波路では、伝播する光パルスの伝播モードを制限しないと、モード分散による伝播速度の相違により、光パルス列のパルス間隔を一定に保つことは困難である。導波路は、単一モードであることが望ましいが、単一モードにすると光結合の条件が非常に厳しくなる。これは、光通信技術において、シングルモードファイバーへの光結合か困難であることと同じ理由である。
ここで、導波路54の入力側の開口数をNA1、集光レンズ53を介して集光したときの光パルスの開口数をNA2とする。図15の構成において、結合効率を高めるためには、NA1と、NA2とを略一致させなければならない。
しかしながら、各光パルスにおいて、NA2の値は非常に小さくなり、かつ導波路54の入射角度54への入射角度がそれぞれ異なる。この結果、遅延機構52の各平行平板を透過したすべての光パルスに対して、導波路54への結合効率を同時に高めることは困難である。
また、NA2の値が小さくなることにより、集光レンズ53を介して集光した際のスポットサイズを小さくすることができないという問題もある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光パルス列のパルス間隔を任意に設定できる光パルス多重化ユニットを提供することを目的とする。その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる光パルス多重化ユニットを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、複数の導光部と、入射光を分波及び/または合波する分波・合波部と、入射面と射出面を有する光路長調整部を備え、分波・合波部は、複数の導光部が最も近接した位置または接触した位置に形成され、複数の導光部は、第1の入射端面と第1の射出端面を有する第1の導光部と、第2の入射端面と第2の射出端面を有する第2の導光部を有し、光路長調整部は、(a)第1の導光部と第2の導光部の少なくとも一方の導光部、(b)第1の入射端面と第2の入射端面の少なくとも一方の光入射側、(c)第1の射出端面と第2の射出端面の少なくとも一方の光射出側、の少なくとも1つに設けられていることを特徴とする光パルス多重化ユニットを提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は第1の導光部あるいは第2の導光部であって、第1の入射端面から分波・合波部までの長さをL1、第1の導光部の屈折率をn1、第2の入射端面から分波・合波部までの長さをL2、第2の導光部の屈折率n2とするとき、L1×n1とL2×n2が異なることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は第1の導光部あるいは第2の導光部であって、第1の入射端面と第1の射出端面、あるいは第2の入射端面と第2の射出端面が対向することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は第1の導光部及び第2の導光部を含んだ複数の導光部であって、複数の導光部の各々は、入射端面と射出端面を有し、入射端面から分波・合波部までの長さをL、導光部の屈折率をnとするとき、複数の導光部の各々は、L×nが他の導光部と異なり、複数の導光部のうちの少なくとも2つの導光部を移動させる移動機構を備え、少なくとも2つの導光部によって、分波・合波部が形成されることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は入射端面と射出端面を有すると共に、所定の屈折率を有し、導光部の光入射側と光射出側の少なくとも一方に配置されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は空気よりも大きな屈折率を有することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は、入射端面からの光を射出端面に導くように反射する反射面を備えることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光路長調整部は、第1の光路長調整素子と第2の光路長調整素子を備え、第1の光路長調整素子における入射端面から射出端面までの長さをD1、第1の光路長調整素子の屈折率をN1、第1の光路長調整素子における入射端面から射出端面までの長さをD2、第2の光路長調整素子の屈折率をN2としたとき、D1×N1とD2×N2が異なることが望ましい。
本発明の光パルス多重化ユニットによれば、光パルス列のパルス間隔を任意に設定できる。その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
以下に、本発明にかかる光パルス多重化ユニットの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本実施例の光パルス多重化ユニットの説明では、1つまたは2つの光パルスを用いる。そこでこのうち、2つの光パルスを生成する構成について説明する。図1は、2つの光パルスを生成するための構成を示している。
2つの光パルスの生成は、図1に示すように、第1のファイバカプラ100を用いて行われる。第1のファイバカプラ100は、導光部として2本の光ファイバ101a、101bを有する。この光ファイバ101a、101bは、中心線Xを挟んで対向配置されている。
また、光ファイバ101aの両端部には、コリメータレンズ110aとコリメータレンズ111aが配置されている。同様に、光ファイバ101bの両端部には、コリメータレンズ110bとコリメータレンズ111bが配置されている。よって、光ファイバとコリメータレンズを導光部とみなしても良い。コリメータレンズは、パルス光を光ファイバへ入力するため、または光ファイバからパルス光をコリメート光として出力するために用いられる。
2本の光ファイバ101a、101bの中央部には、分波・合波部120が形成されている。分波・合波部120では、光ファイバ101aと光ファイバ101bが近接または接触している。分波・合波部120は、光ファイバ101a中を伝播している光パルスを、他方の光ファイバ101bに供給すること、換言すると他方の光ファイバ101bに光を染み出させることができる。また、分波・合波部120では、光ファイバ101aと光ファイバ101bとの距離(間隔)を調整することで、光パルスの染み出し量(分岐比に対応する)を可変できる。
第1のファイバカプラ100では、光ファイバ101aの入射端面と光ファイバ101bの入射端面は、ラインY1と一致している。同様に、光ファイバ101aの出射端面と光ファイバ101bの射出端面は、ラインY2と一致している。なお、実際にラインY1と一致しているのは、コリメータレンズ110aの入射側レンズ面とコリメータレンズ110bの入射側レンズ面である。また、実際にラインY2と一致しているのは、コリメータレンズ111aの射出側レンズ面とコリメータレンズ111bの射出側レンズ面である。
ここで、2つの導光部のうち、一方の導光部に関して、
入射端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL1、n1、
射出端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL1’、n1’、
とし、他方の導光部に関して、
入射端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL2、n2、
射出端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL2’、n2’、
とする。
なお、導光部が光ファイバとコリメータレンズで構成されている場合は、一方の導光部に関して、
光ファイバの入射端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL1F、n1F、
光ファイバ射出端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL1’F、n1’F、
入射端面側のコリメータレンズの中心肉厚と屈折率を、それぞれL1C、n1C、
射出端面側のコリメータレンズの中心肉厚と屈折率を、それぞれL1’C、n1’C、
とし、他方の導光部に関して、
光ファイバの入射端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL2F、n2F、
光ファイバ射出端面から分波・合波部までの長さと屈折率を、それぞれL2’F、n2’F、
入射端面側のコリメータレンズの中心肉厚と屈折率を、それぞれL2C、n2C、
射出端面側のコリメータレンズの中心肉厚と屈折率を、それぞれL2’C、n2’C、
とする。
また、光ファイバは、コア部の屈折率とクラッド部の屈折率とが異なるように構成されている。以下、光ファイバに関する記述における屈折率とは、光ファイバ中の光パルスが伝播する部分、すなわちコア部の屈折率をいう。
そして、これらのパラメータに関する関係式は以下のようになる。
L1×n1=L1F×n1F+L1C×n1C、
L2×n2=L2F×n2F+L2C×n2C、
L1’×n1’=L1’F×n1’F+L1’C×n1’C、
L2’×n2’=L2’F×n2’F+L2’C×n2’C、
このような構成において、コリメータレンズ110aから光パルスを入射させると、入射した光パルスは分波・合波部120に到達する。ここで、入射した光パルスの一部は、光ファイバ101a中をそのまま伝播する光パルスとなる。一方、入射した光パルスの残りは、分波・合波部120により、光ファイバ101bへ染み出す。その結果、光ファイバ101b中を伝播する光パルスが生成される。このように、分波・合波部120では、1つの光パルスを空間的に分波していない。すなわち、分波・合波部120は、光パルスを波面分割でなく振幅分割している。そのため、光強度が異なる点を除けば、入射した光パルスと同じ光パルスを生成することができる。
そして、図1の構成では、光ファイバ101aと光ファイバ101bに関しては、入射端面から分波・合波部120までの長さ、射出端面から分波・合波部120までの長さ、及びこれらの間の屈折率は同じである。また、4つのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。
すなわち、
L1F=L2F
L1’F=L2’F
n1F=n2F
n1’F=n2’F
L1C=L1’C=L2C=L2’C
n1C=n1’C=n2C=n2’C
という関係になっている。
このため、図1の構成において、2つの導光部に関しては、L1×n1=L2×n2という関係になる。この場合、それぞれの光ファイバ101a、101b内を伝播して導光された光パルスは、コリメータレンズ111a、111bから同時に射出される。このようにして、1つの光パルスから2つの光パルスを発生させることができる。この2つの光パルスは、それぞれ異なる光ファイバを通過するため互いに空間的に分離している。ただし、2つのパルスに時間差は生じていない。すなわち、一方の光パルスに対して、他方の光パルスに時間的な遅延は生じない。
次に、第2のファイバカプラ100’について説明する。第2のファイバカプラ100’は、第1のファイバカプラ100と全く同じ構成である。よって、同じ構成には同じ番号を付して、説明は省略する。
第1のファイバカプラ100では、光ファイバ101aの入射端側から光パルスを入射させると、光ファイバ101aの射出端と光ファイバ101bの射出端から、それぞれ光パルスが射出した。光ファイバ101bの入射端側から光パルスを入射した場合も、同様の現象が生じる。すなわち、光ファイバ101aの射出端と光ファイバ101bの射出端から、それぞれ光パルスが射出する。よって、第2のファイバカプラ100’においても、光パルスは、コリメータレンズ111a、111bから同時に射出される。
このように、図1の構成では、光ファイバ101aの射出端と光ファイバ101bの射出端からそれぞれ光パルスが射出される。ただし、2つの光パルスに時間的な差は生じていない。そこで、2つの光パルスに時間的な差を生じる構成、すなわち光パルスを多重化する構成について、次に説明する。
図2は、実施例1に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。以下、すべての実施例において、図1に示した構成と同一部分には同一の符号を示し、重複する説明は省略する。なお、ファイバカプラ100は、空間的に分離された2つの光パルスを発生させるためのもので、2つの光パルスに時間的な差は生じない。よって、ファイバカプラ100は、光パルス多重化ユニットに含まれない(他の実施例においても同じ)。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ200である。ファイバカプラ200は、導光部として光ファイバ201aと光ファイバ201bを有する。この光ファイバ201aと光ファイバ201bは、中心線Xを挟んで対向配置されている。
また、光ファイバ201aには、入射端面側にコリメータレンズ210aが、射出端面側にコリメータレンズ211aが配置されている。同様に、光ファイバ201bには、入射端面側にコリメータレンズ210bが、射出端面側にコリメータレンズ211bが配置されている。よって、光ファイバとコリメータレンズの部分を導光部とみなしても良い。なお、コリメータレンズは、パルス光を光ファイバへ入力するため、または光ファイバからパルス光をコリメート光として出力するために用いられる。
また、2本の光ファイバ201aと光ファイバ201bの中央部には、分波・合波部220が形成されている。分波・合波部220の構造及び機能は、分波・合波部120と同じである。
また、光ファイバ201aの入射端面と光ファイバ201bの入射端面は、ラインY3と一致している。同様に、光ファイバ201aの射出端面と光ファイバ201bの射出端面は、ラインY4と一致している。なお、実際にラインY3と一致しているのは、コリメータレンズ210aの入射側レンズ面とコリメータレンズ210bの入射側レンズ面である。また、実際にラインY4と一致しているのは、コリメータレンズ211aの出射側レンズ面とコリメータレンズ211bの出射側レンズ面である。
このような構成において、コリメータレンズ110aから光パルスを入射させると、コリメータレンズ111a、111bから、それぞれ1つの光パルスが射出される。これらの光パルスは、コリメータレンズ210a、210bから、それぞれ光ファイバ201a、201bへ入射する。
ここで、ファイバカプラ200では、光ファイバ201aの入射端面から分波・合波部220までの長さL1Fが、光ファイバ201bの入射端面から分波・合波部220までの長さL2Fと異なる。同様に、光ファイバ201aの射出端面から分波・合波部220までの長さL1’Fが、光ファイバ201bの射出端面から分波・合波部220までの長さL2’Fと異なる。具体的には、L1F>L2F、L1’F>L2’Fとなっている。
一方、光ファイバ201aの屈折率と、光ファイバ201bの屈折率は等しい。具体的には、n1F=n2F、n1’F=n2’Fとなっている。なお、n1F≠n1’F、n2F≠n2’Fとしても良いが、n1F=n1’F、n2F=n2’Fの方が現実的である。
また、4つのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。
このように、光ファイバとコリメータレンズに関しては、
L1F>L2F
L1’F>L2’F
n1F=n2F
n1’F=n2’F
L1C=L1’C=L2C=L2’C
n1C=n1’C=n2C=n2’C
という関係になっている。
このため、2つの導光部に関しては、L1×n1>L2×n2という関係になる。そこで、時間的にみると、光ファイバ201b内を伝播する光パルスP2の方が、光ファイバ201a内を伝播する光パルスP1より先に、分波・合波部220に到達する。よって、分波・合波部220では、光パルスP2が光パルスP1より先に分波される。そして、光パルスP2の分波後に、光パルスP1が分波・合波部220において分波される。その結果、時間差を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP2に対して、光パルスP1に時間的な遅延を生じさせることができる。
本実施例では、光ファイバの入射端面から分波・合波部220までの経路の長さを、光ファイバ201aと光ファイバ201bとで異ならせている。そのため、2つの経路(光ファイバ201a側と光ファイバ201b側)における光路長が異なる。これは、2つのファイバを使って光路長を調整しているということができる。よって、光ファイバ201aと光ファイバ201bの両方が、光路長調整部に対応しているということができる、なお、一方の光ファイバの光路長に対して、他方の光ファイバの光路長を異ならせているという観点からすると、どちらか一方の光ファイバを光路長調整部とみなすこともできる。なお、光路長調整部にコリメータレンズが含まれても良いことは明らかである。
このように、本実施例では、導光部自体が光路長調整部になっている。よって、導光部に光路長調整部が設けられているといえる。
また、2つの光ファイバ201a、201bにおいて、光ファイバの射出端面から分波・合波部220までは、屈折率は同じである(n1’F=n2’F)。ただし、その間の長さは、光ファイバ201bよりも、光ファイバ201aのほうが長くなるように構成されている(L1’F>L2’F)。
このため、光ファイバ201a内を伝播する光パルスP1、P2は、光ファイバ201b内を伝播する光パルスP1、P2よりも時間的に遅延してコリメータレンズ211aから射出される。これにより、コリメータレンズ211aからは光パルスP1、P2が、211bからは光パルスP1’、P2’が射出する。その際、光パルスP1、P2は、光パルスP1’、P2’に対して時間的な遅延を有している。このようにして、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスを得ることができる。また、その際、1つの光パルスを空間的に分波していないので、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
なお、光ファイバ201aの長さを調節することにより、2つの光パルスの間隔(時間的な遅延量)を任意に設定することができる。あるいは、光ファイバ201bの長さ、更には2つの光ファイバの長さを調節してもよい。
また、上述のように、2つの光パルスP1、P2は、分波・合波部220で分波(合波)された時点で時間差を有している。よって、分波(合波)後における光ファイバの長さやコリメータレンズの厚み、及びこれらの屈折率は、任意の値に設定して良い。
図3は、実施例2に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ300である。ファイバカプラ300では、光ファイバ301aの入射端面から分波・合波部220までの長さL1Fと、光ファイバ201bの入射端面から分波・合波部220までの長さL2Fとは同じである。同様に、光ファイバ301aの射出端面から分波・合波部220までの長さL1’Fと、光ファイバ201bの射出端面から分波・合波部220までの長さL2’Fとは同じである。
一方、光ファイバ301aの屈折率は、光ファイバ201bの屈折率と異なる。具体的には、n1F>n2F、n1’F>n2’Fとなっている。なお、n1F≠n1’F、n2F≠n2’Fとしても良いが、n1F=n1’F、n2F=n2’Fの方が現実的である。
また、4つのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。
このように、光ファイバとコリメータレンズに関しては、
L1F=L2F
L1’F=L2’F
n1F>n2F
n1’F>n2’F
L1C=L1’C=L2C=L2’C
n1C=n1’C=n2C=n2’C
という関係になっている。
このため、2つの導光部に関しては、L1×n1>L2×n2という関係になる。そこで、時間的にみると、光ファイバ201b内を伝播する光パルスP2の方が、光ファイバ301a内を伝播する光パルスP1より先に、分波・合波部220に到達する。よって、分波・合波部220では、光パルスP2が光パルスP1より先に分波される。そして、光パルスP2の分波後に、光パルスP1が分波・合波部220において分波される。その結果、時間的を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP2に対して、光パルスP1に時間的な遅延を生じさせることができる。
本実施例では、光ファイバの入射端面から分波・合波部220までの屈折率を、光ファイバ301aと光ファイバ201bとで異ならせている。そのため、2つの経路(光ファイバ301a側と光ファイバ201b側)における光路長が異なる。これは、2つのファイバを使って光路長を調整しているということができる。よって、光ファイバ301aと光ファイバ201bの両方が、光路長調整部に対応しているということができる、なお、一方の光ファイバの光路長に対して、他方の光ファイバの光路長を異ならせているという観点からすると、どちらか一方の光ファイバを光路長調整部とみなすこともできる。なお、光路長調整部にコリメータレンズが含まれても良いことは明らかである。
このように、本実施例では、導光部自体が光路長調整部になっている。よって、導光部に光路長調整部が設けられているといえる。
また、2つの光ファイバ301a、201bにおいて、光ファイバの射出端面から分波・合波部220までの長さは同じである(L1’F=L2’F)。ただし、その間の屈折率は、光ファイバ201bよりも、光ファイバ201aのほうが大きくなるように構成されている(n1’F>n2’F)。
このため、光ファイバ301a内を伝播する光パルスP1、P2は、光ファイバ201b内を伝播する光パルスP1、P2よりも時間的に遅延してコリメータレンズ211aから射出する。これにより、コリメータレンズ211aからは光パルスP1、P2が、211bからは光パルスP1’、P2’が射出される。その際、光パルスP1、P2は、光パルスP1’、P2’に対して時間的な遅延を有している。このようにして、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスを得ることができる。また、その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
なお、光ファイバ301aの屈折率を調節することにより、2つの光パルスの間隔(時間的な遅延量)を任意に設定することができる。あるいは、光ファイバ201bの屈折率、更には2つの光ファイバの屈折率を調節してもよい。
また、上述のように、2つの光パルスは、分波・合波部220で分波(合波)された時点で時間差を有している。よって、分波(合波)後における光ファイバの長さやコリメータレンズの厚み、及びこれらの屈折率は、任意の値に設定して良い。
図4は、実施例3に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ400である。ファイバカプラ400では、光ファイバ401aの入射端面から分波・合波部220までの長さL1Fが、光ファイバ201bの入射端面から分波・合波部220までの長さL2Fと異なる。また、光ファイバ401aの射出端面から分波・合波部220までの長さL1’Fは、光ファイバ201bの射出端面から分波・合波部220までの長さL2’Fと同じである。具体的には、L1F>L2F、L1’F=L2’Fとなっている。
一方、光ファイバ201aの屈折率と、光ファイバ201bの屈折率は等しい。具体的には、n1F=n2F、n1’F=n2’Fとなっている。なお、n1F≠n1’F、n2F≠n2’Fとしても良いが、n1F=n1’F、n2F=n2’Fの方が現実的である。
また、4つのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。
このように、光ファイバとコリメータレンズに関しては、
L1F>L2F
L1’F=L2’F
n1F=n2F
n1’F=n2’F
L1C=L1’C=L2C=L2’C
n1C=n1’C=n2C=n2’C
という関係になっている。
このため、2つの導光部に関しては、L1×n1>L2×n2という関係になる。そこで、時間的にみると、光ファイバ201b内を伝播する光パルスP2の方が、光ファイバ401a内を伝播する光パルスP1より先に、分波・合波部220に到達する。よって、分波・合波部220では、光パルスP2が光パルスP1より先に分波される。そして、光パルスP2の分波後に、光パルスP1が分波・合波部220において分波される。その結果、時間差を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP2に対して、光パルスP1に時間的な遅延を生じさせることができる。
本実施例では、光ファイバの入射端面から分波・合波部220までの経路の距離を、光ファイバ401aと光ファイバ201bとで異ならせている。これにより、2つの経路(光ファイバ401a側と光ファイバ201b側)における光路長が異なる。すなわち、2つのファイバを使って、光路長を調整しているということができる。よって、光ファイバ401aと光ファイバ201bの両方が、光路長調整部に対応しているということができる、なお、一方の光ファイバの光路長に対して、他方の光ファイバの光路長を異ならせているという観点からすると、どちらか一方の光ファイバを光路長調整部とみなすこともできる。なお、光路長調整部にコリメータレンズが含まれても良いことは明らかである。
このように、本実施例では、導光部自体が光路長調整部になっている。よって、導光部に光路長調整部が設けられているといえる。さらに、以下に説明するように、本実施例では、移動機構(ステージST)が光路長調整部に含まれる。
本実施例では、ファイバカプラ400にステージSTが設けられている。このステージは、紙面左右方向(矢印方向)に移動可能に構成されている。そして、このステージには、コリメータレンズ210aが載置されている。よって、コリメータレンズ210aはステージSTにより紙面左右方向に移動可能になっている。
そして、本実施例では、光ファイバ401aの射出端面と光ファイバ201bの射出端面はラインY4と一致しているが、光ファイバ401aの入射端面と光ファイバ201bの入射端面はラインY3と一致していない。なお、実際には、コリメータレンズ210aの入射側レンズ面とコリメータレンズ210bの入射側レンズ面が、ラインY3と一致していない。具体的には、コリメータレンズ210aの入射側レンズ面は、コリメータレンズ210bの入射側レンズ面(基準線Y3)よりも、距離mだけファイバカプラ100側に位置している。一方、ファイバカプラ100では、光ファイバ101aの射出端面と光ファイバ101bの射出端面は、ラインY2と一致している。
そのため、本実施例では、光ファイバ101aの射出端面から光ファイバ401aの入射端面までの距離と、光ファイバ101bの射出端面から光ファイバ201bの入射端面までの距離が異なる。実際には、コリメータレンズ111aからコリメータレンズ210aまでの距離m1と、コリメータレンズ111bからコリメータレンズ210bまでの距離m2の関係が、m1<m2となっている。そして、ステージSTの移動により、m1を変化させることができる。
上述のように、本実施例では、L1×n1とL2×n2が異なる。よって、コリメータレンズ211a、211bから、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスP1、P2を射出させることができる。加えて、本実施例では、ml×nとm2×nの時間差も生じさせることができる。
また、ステージSTにより、mlを細かく調整することができる。これは、ml×nとm2×nの差を細かく調整できるということである。よって、2つの光パルスP1、P2の時間差(時間的な遅延量)を任意に設定できると共に、2つの光パルスP1、P2の時間差を細かく調整することができる。また、その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
また、上述のように、2つの光パルスP1、P2は、分波・合波部220で分波(合波)された時点で時間差を有している。よって、分波(合波)後における光ファイバの長さやコリメータレンズの厚み、及びこれらの屈折率は、任意の値に設定して良い。
図5は、実施例4に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ500である。ファイバカプラ500では、光ファイバ501aの入射端面と射出端面、すなわちコリメータレンズ210aとコリメータレンズ211aは対向するように配置されている。よって、本実施例では、光パルスはコリメータレンズ110bからのみ入射する。
コリメータレンズ110bから光パルスを入射させると、入射した光パルスは分波・合波部220に到達する。ここで、入射した光パルスの一部は、光ファイバ201b中をそのまま伝播する光パルスP2となる。一方、入射した光パルスの残りは、分波・合波部220により、光ファイバ501aへ染み出す。その結果、光ファイバ501a中を伝播する光パルスP1が生成される。
光パルスP1は、光ファイバ501a中を進行して、コリメータレンズ211aから射出される。射出した光パルスP1は、コリメータレンズ210aを介して、再び光ファイバ501aへ入射する。光ファイバ501aへ入射した光パルスP1は、再び分波・合波部220に到達する。そして、光パルスP2と同じように分波される。その結果、光ファイバ201b中を伝播する光パルスP1’が生成される。
ここで、光ファイバ501aの全長L501と光ファイバ201bの全長L201は、同じであっても異なっていても良い。また、光ファイバ501aの屈折率(n1F、n1’F)と光ファイバ201bの屈折率(n2F、n2’F)も、同じであっても異なっていても良い。さらに、コリメータレンズの形状(L1C、L1’C、L2C、L2’C)や材質(n1C、n1’C、n2C、n2’C)も、同じであっても異なっていても良い。
なお、本実施例では、光ファイバ501aの全長L501と光ファイバ201bの全長L201は異なる。具体的には、L501>L201(502)である。
また、光ファイバ201aの屈折率と光ファイバ201bの屈折率は等しい。具体的には、n1F=n2F、n1’F=n2’Fとなっている。なお、n1F≠n1’F、n2F≠n2’Fとしても良いが、n1F=n1’F、n2F=n2’Fの方が現実的である。
また、4つのコリメータレンズも、形状、材質が全て同じであるものとする。
ここで、2つの光ファイバの入射端面が共通であるとみなすと、光ファイバとコリメータレンズに関しては、
L1F>L2F(L1F=L501+L2F)
L1’F=L2’F
n1F=n2F
n1’F=n2’F
L1C=L1’C=L2C=L2’C
n1C=n1’C=n2C=n2’C
という関係になっている。
このため、2つの導光部に関しては、L1×n1>L2×n2という関係になる。そこで、時間的にみると、光ファイバ201b内を伝播する光パルスP2の方が、光ファイバ501a内を伝播する光パルスP1より先に、分波・合波部220に到達する。よって、分波・合波部220では、光パルスP2が光パルスP1より先に分波される。そして、光パルスP2の分波後に、光パルスP1が分波・合波部220において分波される。その結果、時間差を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP2に対して、光パルスP1に時間的な遅延を生じさせることができる。
本実施例では、光ファイバの入射端面から分波・合波部220までの距離を、光ファイバ201b、501aを経由する光路と光ファイバ201bのみを経由する光路とで異ならせている。これにより、2つの経路(光ファイバ501a側と光ファイバ201b側)における光路長が異なる。すなわち、2つのファイバを使って、光路長を調整しているということができる。よって、光ファイバ501aと光ファイバ201bの両方が、光路長調整部に対応しているということができる。なお、一方の光ファイバの光路長に対して、他方の光ファイバの光路長を異ならせているという観点からすると、どちらか一方の光ファイバを光路長調整部とみなすこともできる。なお、光路長調整部にコリメータレンズが含まれても良いことは明らかである。
このように、本実施例では、導光部自体が光路長調整部になっている。よって、導光部に光路長調整部が設けられているといえる。さらに、以下に説明するように、本実施例では、移動機構(ステージST)が光路長調整部に含まれる。
本実施例では、ファイバカプラ500にステージSTが設けられている。このステージは、紙面左右方向(矢印方向)に移動可能に構成されている。そして、このステージには、コリメータレンズ211aが載置されている。よって、コリメータレンズ211aはステージSTにより紙面左右方向に移動可能になっている。
そのため、本実施例では、ステージSTの移動により、光ファイバ501aの入射端面と光ファイバ501aの射出端面との距離を変化させることができる。実際には、コリメータレンズ211aとコリメータレンズ210aとの距離m’を変化させることができる。これは、光ファイバ501aの入射端面から分波・合波部220までの長さを、0からm’までの範囲で変化できるということである。
上述のように、本実施例では、L1×n1とL2×n2が異なる。よって、コリメータレンズ211a、211bから、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスP1、P2を射出させることができる。加えて、本実施例では、m’×nの時間差も生じさせることができる。
また、ステージSTにより、m’を細かく調整することができる。よって、2つの光パルスP1、P2の時間差(時間的な遅延量)を任意に設定できると共に、2つの光パルスP1、P2の時間差を細かく調整することができる。また、その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
図6は、実施例5に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ600である。ファイバカプラ600は、導光部として複数の光ファイバを有する。本実施例では、ファイバカプラ600は、光ファイバ601a、601b、601c、601d、601eを有する。
また、各光ファイバの両端部には、コリメータレンズ610a、610b、610c、610d、610e、611a、611b、611c、611d、611eが配置されている。
また、各光ファイバ601a〜601eの入射端面は、ラインY3と一致している。同様に、各光ファイバ201a〜601eの射出端面は、ラインY4と一致している。なお、実際にラインY3と一致しているのは、各コリメータレンズ610a〜610eの入射側レンズ面である。また、実際にラインY4と一致しているのは、コリメータレンズ611a〜611eの出射側レンズ面である。
また、本実施例では、2箇所に移動機構を備えている。第1の移動機構は、光ファイバの中央部に設けられている。第2の移動機構は光ファイバの入射端面近傍に設けられている。
本実施例では、5つの光ファイバのうち2つの光ファイバを選択する。そして、選択した2つの光ファイバの中心部を移動させて、中心線X近傍で近接または接触させる。このようにして、分波・合波部620を形成する。なお、光ファイバの中心部の移動には、第1の移動機構が用いられる。
また、選択した2つの光ファイバの入射端面(2つのコリメータレンズ)を、ファイバカプラ100のコリメータレンズ111a、111bに対向させる必要がある。これにより、ファイバカプラ100からの光パルスを、ファイバカプラ600に入射させることができる。そこで、光ファイバの入射端面(コリメータレンズ)の移動に、第2の移動機構が用いられる。なお、ファイバカプラ100が、射出端面(コリメータレンズ)を移動させる移動機構を備えていても良い。この場合、第2の移動機構は不要となる。
本実施例では、各光ファイバの入射端面から分波・合波部620までの長さは同じである。同様に、各光ファイバの射出端面から分波・合波部620までの長さも同じである。
一方、各光ファイバの屈折率は、それぞれの光ファイバで異なる。
また、全てのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。
そのため、選択された2つの光ファイバによる構成は、実施例2と同じになる。よって、2つの導光部に関しては、L1×n1>L2×n2という関係になる。そこで、時間的にみると、例えば光ファイバ601b内を伝播する光パルスP2の方が、光ファイバ601a内を伝播する光パルスP1より先に、分波・合波部620に到達する。よって、分波・合波部620では、光パルスP2が光パルスP1より先に分波される。そして、光パルスP2の分波後に、光パルスP1が分波・合波部620において分波される。その結果、時間差を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP2に対して、光パルスP1に時間的な遅延を生じさせることができる。
このように、本実施例では、導光部自体が光路長調整部になっている。よって、導光部に光路長調整部が設けられているといえる。
更に、本実施例では、複数の光ファイバから2つの光ファイバを選択するようにしている。このようにすると、2つのファイバの組み合わせが多くなる。よって、2つの光パルスP1、P2における時間差を、様々に変えることができる。
ただし、このような構成の場合、2つの光ファイバを移動させなくてはならないので、移動機構が複雑あるいは大型化する。
そこで、1つの光ファイバの位置を固定して、残りの光ファイバを移動させても良い。この場合の断面構成を、図7に示す。図7に示すように、分波・合波部620では、光ファイバ601aを中心として、残りの4本光ファイバ601b、601c、601d、601eは、十字型に配置されている。そして、分波・合波部620では、光ファイバ601aに対して、いずれかの光ファイバ、例えば光ファイバ601cを近接または接触させるように構成されている。
上述したように、各光ファイバは、それぞれ異なる屈折率を有する部材で構成されている。このため、例えば、光ファイバ601c内を伝播する光パルスは、光ファイバ601a内を伝播する光パルスよりも時間的に遅延する。
これにより、光ファイバ601cのコリメータレンズ611cから射出した光パルスは、光ファイバ601aのコリメータレンズ611aから射出した光パルスよりも時間的に遅延する。4つの光ファイバ光から1つの光ファイバを択一的に選択することにより、2つの光パルスの間隔を任意に設定することができる。
このように、本実施例では、選択された2つの光ファイバで、L1×n1とL2×n2が異なる。よって、コリメータレンズから、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスP1、P2を射出させることができる。加えて、本実施例では、光ファイバの組み合わせを変えることにより、2つの光パルスP1、P2の時間差を異ならせることができる。
このように、本実施例では、導光部自体が光路長調整部になっている。よって、導光部に光路長調整部が設けられているといえる。さらに、本実施例では、移動機構(ステージST)が光路長調整部に含まれる。
図8は、実施例6に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ700である。ファイバカプラ700では、光ファイバの入射端面側に平行平板310a、310bが設けられている。それ以外の構成は、実施例1のファイバカプラ100’の構成と同じである。また、ファイバカプラ100は実施例1のファイバカプラ100と同じである。
本実施例では、平行平板310aが、コリメータレンズ110aを挟んで、光ファイバ101aと対向する位置に設けられている。また、平行平板310bが、コリメータレンズ110bを挟んで、光ファイバ101bと対向する位置設けられている。なお、ファイバカプラ100との位置関係でいうと、平行平板310aは、コリメータレンズ111a(ファイバカプラ100側)とコリメータレンズ110a(ファイバカプラ700側)の間に設けられている。また、平行平板310bは、コリメータレンズ111b(ファイバカプラ100側)とコリメータレンズ210b(ファイバカプラ700側)の間に設けられている。
平行平板310aと平行平板310bは、それぞれ、入射端面と射出端面を有している。また、平行平板310aと平行平板310bは、所定の屈折率を有する材料で形成されている。ただし、入射端面から射出端面までの長さ(厚み)は、平行平板310aにおける長さD1よりも、平行平板310bにおける長さD2の方が長い(厚い)。また、屈折率は、平行平板310aにおける屈折率N1と、平行平板310bにおける屈折率N2で同じである。すなわち、2つの平行平板に関しては、D1<D2、N1=N2の関係になっている。
上述のように、平行平板310aと平行平板310bを除けば、ファイバカプラ100とファイバカプラ700の構成は、実施例1と同じである。本実施例では、ファイバカプラ100、700における光ファイバとコリメートレンズに関しては、以下のような関係となっている。
L1F=L2F
L1’F=L2’F
n1F=n2F
n1’F=n2’F
L1C=L1’C=L2C=L2’C
n1C=n1’C=n2C=n2’C
そのため、平行平板310aと平行平板310bが配置されていない状態では、導光部に関しては、L1×n1=L2×n2という関になる。この場合、2つの光パルスP1、P2の間で時間的な差は生じない。しかしながら、平行平板310aと平行平板310bが配置されている状態では、2つの平行平板に関しては、D1×N1=<D2×N2という関係になる。
このような構成(平行平板310aと平行平板310bを配置した状態)において、ファイバカプラ100のコリメータレンズ110aから光パルスを入射させる。ファイバカプラ100における2つのコリメータレンズ111a、111bからは、それぞれ一つの光パルスが射出される。これらの光パルスは、それぞれ平行平板310a、310bへ入射する。
上述したように、平行平板310bの厚みは、平行平板310aの厚みよりも厚くなっている。そのため、行平板310b内を伝播する光パルスは、平行平板310a内を伝播する光パルスよりも時間的に遅延する。これにより、平行平板310bから射出した光パルスP2は、平行平板310aから射出した光パルスP1よりも時間的に遅延する。このようにして、時間的を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP1に対して、光パルスP2に時間的な遅延を生じさせることができる。
平行平板310aから射出した光パルスP1と、平行平板310bから射出した光パルスP2は、それぞれ、コリメータレンズ110a、110bに入射する。光パルスP1と光パルスP2は、それぞれ、光ファイバ101a、101b中を進行して、コリメータレンズ111a、111bに到達する。そして、光パルスP1と光パルスP2は、それぞれ、コリメータレンズ111aと111bから射出する。
本実施例では、入射端面から射出端面までの長さ(厚み)を、平行平板310aと平行平板310bとで異ならせている。そのため、2つの経路(光ファイバ101a側と光ファイバ101b側)における光路長が異なる。これは、2つの平行平板を使って光路長を調整しているということができる。よって、平行平板310aと平行平板310bの両方が、光路長調整部に対応しているということができる。なお、一方の平行平板の光路長に対して、他方の平行平板の光路長を異ならせているという観点からすると、どちらか一方の平行平板を光路長調整部とみなすこともできる。
このように、本実施例では、導光部以外の場所に光路長調整部が配置されている。
以上のように、コリメータレンズ111a、111bからは、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスが射出する。本実施例では、平行平板310a、310bの厚さを調節することにより、2つの光パルスの間隔を任意に設定することができる。また、その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
なお、一方の平行平板は配置されてなくても良い。また、本実施例では、2つの平行平板は、共に光ファイバの入射端面側に配置されている。しかしながら、2つの平行平板は、光ファイバの射出端面側に配置されていても良い。また、一方の平行平板を光ファイバの入射端面側に配置し、他方の平行平板を光ファイバの入射端面側に配置しても良い。
また、上述のように、2つの光パルスは、平行平板310aと平行平板310bを通過した時点で時間差を有している。よって、光ファイバの長さやコリメータレンズの厚み、及びこれらの屈折率は、任意の値に設定して良い。
図9は、実施例7に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ800である。ファイバカプラ800では、光ファイバの入射端面側に平行平板320a、320bが設けられている。この配置場所は、実施例6の平行平板310a、310bと同じである。また、それ以外の構成は、実施例6のファイバカプラ700の構成と同じである。また、ファイバカプラ100は実施例6のファイバカプラ100と同じである。
平行平板310aと平行平板310bは、それぞれ、入射端面と射出端面を有している。また、平行平板310aと平行平板310bは、所定の屈折率を有する材料で形成されている。そして、入射端面から射出端面までの長さ(厚み)は、平行平板310aにおける長さD1と、平行平板310bにおける長さD2とで同じである。一方、屈折率は、平行平板310aにおける屈折率N1よりも、平行平板310bにおける屈折率N2の方が高くなっている。すなわち、2つの平行平板に関しては、D1=D2、N1<N2の関係になっている。
上述のように、平行平板320aと平行平板320bを除けば、ファイバカプラ100とファイバカプラ800(700)の構成は、実施例6と同じである。よって、ファイバカプラ100、800(700)における光ファイバとコリメートレンズに関しては、実施例6と同じであるので説明を省略する。
平行平板320aと平行平板320bが配置されていない状態では、実施例6と同じように、導光部に関しては、L1×n1=L2×n2という関になる。この場合、2つの光パルスP1、P2の間で時間的な差は生じない。しかしながら、平行平板320aと平行平板320bが配置されている状態では、2つの平行平板に関しては、D1×N1=<D2×N2という関係になる。
このような構成(平行平板320aと平行平板320bを配置した状態)において、ファイバカプラ100のコリメータレンズ110aから光パルスを入射させる。ファイバカプラ100における2つのコリメータレンズ111a、111bからは、それぞれ一つの光パルスが射出される。これらの光パルスは、それぞれ平行平板310a、310bへ入射する。
上述したように、平行平板320bの屈折率は、平行平板310aの屈折率よりも大きくなっている。そのため、平行平板320b内を伝播する光パルスは、平行平板320a内を伝播する光パルスよりも時間的に遅延する。これにより、平行平板320bから射出した光パルスP2は、平行平板320aから射出した光パルスP1よりも時間的に遅延する。このようにして、時間的を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP1に対して、光パルスP2に時間的な遅延を生じさせることができる。
平行平板320aから射出した光パルスP1と、平行平板320bから射出した光パルスP2は、それぞれ、コリメータレンズ110a、110bに入射する。光パルスP1と光パルスP2は、それぞれ、光ファイバ101a、101b中を進行して、コリメータレンズ111a、111bに到達する。そして、光パルスP1と光パルスP2は、それぞれ、コリメータレンズ111aと111bから射出する。
本実施例では、屈折率を平行平板310aと平行平板310bとで異ならせている。そのため、2つの経路(光ファイバ101a側と光ファイバ101b側)における光路長が異なる。これは、2つの平行平板を使って光路長を調整しているということができる。よって、平行平板320aと平行平板320bの両方が、光路長調整部に対応しているということができる。なお、一方の平行平板の光路長に対して、他方の平行平板の光路長を異ならせているという観点からすると、どちらか一方の平行平板を光路長調整部とみなすこともできる。
このように、本実施例では、導光部以外の場所に光路長調整部が配置されている。
以上のように、コリメータレンズ111a、111bからは、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスが射出する。本実施例では、平行平板320a、320bの屈折率を調節することにより、2つの光パルスの間隔を任意に設定することができる。また、その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
なお、一方の平行平板は配置されてなくても良い。また、本実施例では、2つの平行平板は、共に光ファイバの入射端面側に配置されている。しかしながら、2つの平行平板は、光ファイバの射出端面側に配置されていても良い。また、一方の平行平板を光ファイバの入射端面側に配置し、他方の平行平板を光ファイバの入射端面側に配置しても良い。
また、上述のように、2つの光パルスは、平行平板310aと平行平板310bを通過した時点で時間差を有している。よって、光ファイバの長さやコリメータレンズの厚み、及びこれらの屈折率は、任意の値に設定して良い。
なお、実施例6及び7では、平行平板310a、310bは、その入射端面の法線(射出端面の法線)が中心線Xと平行になるように配置されている。すなわち、入射端面が中心線Xに対して垂直となるように、平行平板310a、310bは配置されている。しかしながら、平行平板310a、310bの少なくとも一方を、その入射端面の法線(射出端面の法線)が中心線Xと非平行になるように配置してもよい。
例えば、平行平板310aにおける入射端面の法線と中心線Xとのなす角をθ1とした場合、θ1≠0°となるように平行平板310aを配置する。また、平行平板310bにおける入射端面の法線と中心線Xとのなす角をθ2とした場合、θ2≠0°となるように平行平板310bを配置するにする。そして、θ1≠θ2とすることで、D1=D2であっても、平行平板310aの光路長に対して平行平板310bの光路長を異ならせることができる。
また、平行平板310a、310bのうちの少なくとも一方を、所定の回転軸の周りに回転させても良い。この場合の所定の回転軸は、紙面に垂直な軸である。このようにすることで、光路長を変化させることができる。所定の回転軸は、平行平板310a、310bの内部(平行平板を貫く位置)であっても、平行平板310a、310bから離れた位置であっても良い。
なお、平行平板310a、310bを回転させると、射出する光線の位置が変化する。この場合、コリメータレンズ110a、110bの位置を変化させる必要がある。そのため、コリメータレンズを移動させる移動機構を設ける必要がある。
また、平行平板310a、310bのうちの少なくとも一方を、クサビ形状(非平行形状)にしてもよい。そして、中心軸Xまでの距離が変化するように、クサビ形状の素子を紙面で移動させることで、光路長を変化させることができる。この場合も、クサビ形状の素子の移動に伴って、射出する光線の位置が変化する。よって、コリメータレンズを移動させる移動機構を設ける必要がある。
図10は、実施例8に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ900である。ファイバカプラ900では、実施例6の平行平板の代わりに光ファイバ330a、330bが用いられている。
光ファイバ330aと光ファイバ330bは、それぞれ、入射端面と射出端面を有している。また、光ファイバ330aと光ファイバ330bのコア部は、所定の屈折率を有する材料で形成されている。ただし、入射端面から射出端面までの長さ(厚み)は、光ファイバ330aにおける長さD1よりも、光ファイバ330bにおける長さD2の方が長い(厚い)。また、屈折率は、光ファイバ330aにおける屈折率N1と、光ファイバ330bにおける屈折率N2で同じである。すなわち、2つの光ファイバに関しては、D1<D2、N1=N2の関係になっている。
また、光ファイバ330aの両端面には、コリメータレンズ331aと332aが配置されている。同様に、光ファイバ330bの両端面には、コリメータレンズ331bと332bが配置されている。全てのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。よって、本実施例においても、2つの光ファイバに関しては、D1×N1=<D2×N2という関係になる。
上述のように、本実施例は、実施例6の平行平板を光ファイバに代えたものである。よって、機能、作用及び効果は実施例6と同じであるので、説明は省略する。
本実施例では、光ファイバ330a、330bの少なくとも一方が光路長調整部となる。なお、光路長調整部はコリメータレンズを含んでいても良い。このように、本実施例では、導光部以外の場所に光路長調整部が配置されている。
図11は、実施例9に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ1000である。ファイバカプラ1000では、実施例7の平行平板の代わりに光ファイバ340a、340bが用いられている。
光ファイバ340aと光ファイバ340bは、それぞれ、入射端面と射出端面を有している。また、光ファイバ340aと光ファイバ340bのコア部は、所定の屈折率を有する材料で形成されている。ここで、入射端面から射出端面までの長さ(厚み)は、光ファイバ340aにおける長さD1と、光ファイバ340bにおける長さD2で同じである。一方、屈折率は、光ファイバ340aにおける屈折率N1よりも、光ファイバ340bにおける屈折率N2の方が高くなっている。すなわち、2つの光ファイバに関しては、D1=D2、N1<N2の関係になっている。
また、光ファイバ340aの両端面には、コリメータレンズ331aと332aが配置されている。同様に、光ファイバ340bの両端面には、コリメータレンズ331bと332bが配置されている。全てのコリメータレンズは、形状、材質が全て同じである。本実施例においても、2つの光ファイバに関しては、D1×N1=<D2×N2という関係になる。
上述のように、本実施例は、実施例7の平行平板を、光ファイバに代えたものである。よって、機能、作用及び効果は実施例7と同じであるので、説明は省略する。
本実施例では、光ファイバ340a、340bの少なくとも一方が光路長調整部となる。なお、光路長調整部はコリメータレンズを含んでいても良い。このように、本実施例では、導光部以外の場所に光路長調整部が配置されている。
図12は、実施例10に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ1100である。ファイバカプラ1100では、実施例6の平行平板の代わりにミラーユニット380が用いられている。
本実施例では、ミラーユニット380が、コリメータレンズ110bを挟んで光ファイバ101bと対向する位置に設けられている。一方、コリメータレンズ110aを挟んで光ファイバ101aと対向する位置には何も設けられていない。なお、ファイバカプラ100との位置関係でいうと、ミラーユニット380は、コリメータレンズ111b(ファイバカプラ100側)と110b(ファイバカプラ1100側)の間に設けられている。また、コリメータレンズ111a(ファイバカプラ100側)と110a(ファイバカプラ1100側)の間には、何も設けられていない。
ミラーユニット380は、4枚の反射ミラーM1、M2、M3、M4、及びステージSTを備えている。反射ミラーM1は入射端面で、反射ミラーM4は射出端面に相当する。
ここで、ミラーユニット380が配置されていない方の経路は、コリメータレンズ111a(ファイバカプラ100側)から110a(ファイバカプラ1100側)の経路である。一方、ミラーユニット380が配置されている方の経路の長さは、コリメータレンズ111b(ファイバカプラ100側)から110b(ファイバカプラ1100側)の経路である。よって、ミラーユニット380が配置された経路の長さは、ミラーユニット380が配置されていない経路の長さよりも長くなっている。一方2つの経路間の屈折率は同じである。すなわち、2つの平行平板に関しては、D1<D2、N1=N2の関係になっている。
なお、ここで、コリメータレンズ111a(ファイバカプラ100側)から110a(ファイバカプラ1100側)の経路には、何もない。そこで、入射端面と射出端面が存在しない。そこで、反射ミラーM1と反射ミラーM4の位置と同じ位置に、仮想的な入射端面と射出端面があるものとする。
上述のように、ミラーユニット380を除けば、ファイバカプラ100とファイバカプラ1100の構成は、実施例6と同じである。よって、ファイバカプラ100、1100における光ファイバとコリメートレンズに関しては、実施例6と同じであるので説明を省略する。
ミラーユニット380が配置されていない状態では、実施例6と同じように、導光部に関しては、L1×n1=L2×n2という関になる。この場合、2つの光パルスP1、P2の間で時間的な差は生じない。しかしながら、ミラーユニット380が配置されている状態では、2つの平行平板に関しては、D1×N1=<D2×N2という関係になる。
このような構成(ミラーユニット380を配置した状態)において、ファイバカプラ100のコリメータレンズ110aから光パルスを入射させる。ファイバカプラ100における2つのコリメータレンズ111a、111bからは、それぞれ一つの光パルスが射出される。これらの光パルスは、それぞれ平行平板310a、310bへ入射する。
上述したように、ミラーユニット380が配置された経路の長さは、ミラーユニット380が配置されていない経路の長さよりも長くなっている。そのため、ミラーユニット380を進行する光パルスは、ミラーユニット380がない方の経路を進行する光パルスよりも時間的に遅延する。これにより、ミラーユニット380から射出した光パルスP2は、光パルスP1よりも時間的に遅延する。このようにして、時間的を有する2つの光パルスP1、P2を生成することができる。すなわち、光パルスP1に対して、光パルスP2に時間的な遅延を生じさせることができる。
光パルスP1と、ミラーユニット380から射出した光パルスP2は、それぞれ、コリメータレンズ110a、110bに入射する。光パルスP1と光パルスP2は、それぞれ、光ファイバ101a、101b中を進行して、コリメータレンズ111a、111bに到達する。そして、光パルスP1と光パルスP2は、それぞれ、コリメータレンズ111aと111bから射出する。
また、反射ミラーM1の位置と反射ミラーM4の位置は固定であるが、反射ミラーM2、M3は、ステージSTにより紙面上下方向に移動可能に構成されている。そのため、反射ミラーM1から反射ミラーM2までの距離、反射ミラーM3から反射ミラーM4までの距離を変化させることができる。両者の距離の和をm”とすると、本実施例では、距離m”を変化させることができる。
上述のように、本実施例では、D1×N1とD2×N2が異なる。よって、コリメータレンズ211a、211bから、それぞれ時間的、空間的に分離された2つの光パルスP1、P2を射出させることができる。加えて、本実施例では、Ml×nとM2×nの時間差も生じさせることができる。加えて、本実施例では、m”×nの時間差も生じさせることができる。
また、ステージSTにより、m”を細かく調整することができる。よって、2つの光パルスP1、P2の時間差(時間的な遅延量)を任意に設定できると共に、2つの光パルスP1、P2の時間差を細かく調整することができる。また、その際、結合効率の高い光パルス列を得ることができる。
本実施例では、ミラーユニット380が配置されている経路の長さと、ミラーユニット380が配置されていない経路の長さが異なる。そのため、2つの経路における光路長が異なる。これは、ミラーユニット380を使って光路長を調整しているということができる。よって、ミラーユニット380が、光路長調整部に対応しているということができる。
このように、本実施例では、導光部以外の場所に光路長調整部が配置されている。
なお、ミラーユニット380が配置されていない光路に、別のミラーユニットを配置しても良い。また、本実施例では、ミラーユニット380は、光ファイバの入射端面側に配置されている。しかしながら、ミラーユニット380は、光ファイバの射出端面側に配置されていても良い。また、ミラーユニット380を光ファイバの入射端面側に配置し、別のミラーユニットを光ファイバの入射端面側に配置しても良い。
また、上述のように、2つの光パルスは、一方の光パルスがミラーユニット380射出した時点で時間差を有している。よって、光ファイバの長さやコリメータレンズの厚み、及びこれらの屈折率は、任意の値に設定して良い。
図13は、実施例11に係る光パルス多重化ユニットの概略構成を示している。なお、本実施例においても、中心線Xに対するファイバの位置関係、ラインY1〜Y4に対するコリメータレンズの位置関係は、実施例1と同じである。また、光ファイバ、コリメータレンズ、分波・合波部の機能は実施例1と同じである。
本実施例の光パルス多重化ユニットは、ファイバカプラ1200である。ファイバカプラ1200では、実施例10のミラーユニット380の代わりに光ファイバユニット680が用いられている。
本実施例では、光ファイバユニット680が、コリメータレンズ110bを挟んで光ファイバ101bと対向する位置に設けられている。一方、光ファイバ1201aが、コリメータレンズ111aを挟んで光ファイバ101aと対向する位置に設けられている。なお、ファイバカプラ100との位置関係でいうと、光ファイバユニット680は、コリメータレンズ111b(ファイバカプラ100側)と110b(ファイバカプラ1200側)の間に設けられている。また、光ファイバ1201aは、コリメータレンズ111a(ファイバカプラ100側)と110a(ファイバカプラ1200側)の間に設けられている。
光ファイバユニット680は、4枚の反射ミラーM1、M2、M3、M4を備えている。さらに、光ファイバユニット680は、3本の光ファイバ1201b、1201c、1201d、及びステージSTを備えている。3本の光ファイバ1201b、1201c、1201dはステージST上に保持されている。
ステージSTは、紙面上下方向に移動になっている。よって、光ファイバ1201b、1201c、1201dは、紙面上下方向に移動する。これにより、光ファイバ1201b、1201c、1201dは、反射ミラーM2、M3の間の光路中に、択一的に配置される。
本実施例も、光ファイバユニット680を除けば、ファイバカプラ100とファイバカプラ1200の構成は、実施例6と同じである。よって、ファイバカプラ100、1200における光ファイバとコリメートレンズに関しては、実施例6と同じであるので説明を省略する。
ここで、4本の光ファイバ1201a、1201b、1201c、1201dは、それぞれ屈折率及び/または長さが異なる。
上述のように、ステージSTにより、3本の光ファイバ1201b、1201c、1201dは紙面上下方向に移動可能に構成されている。本実施例では、3本の光ファイバ1201b、1201c、1201dのうちのいずれかの光ファイバを選択し、反射ミラーM2、M3の間の光路内に挿入する。
選択された光ファイバと光ファイバ1201aについてみると、2つの光ファイバの長は異なるが屈折率が同じ場合、実施例8の構成と同じになる。また、2つの光ファイバの長は同じであるが屈折率が異なる場合、実施例9の構成と同じになる。よって、機能、作用及び効果は実施例8や9と同じであるので、説明は省略する。
本実施例では、光ファイバユニット680が光路長調整部となる。なお、光路長調整部はコリメータレンズを含んでいても良い。このように、本実施例では、導光部以外の場所に光路長調整部が配置されている。
また、上記各実施例では、中心(コア)の屈折率が、周辺(クラッド)の屈折率よりも高い光ファイバを用いていることができる。しかしながら、これに限られず、導光できる部材、例えば導波路などを用いることもできる。また、3つ以上のファイバカプラを直列に接続することで、所望の数量の光パルス列を容易に得ることができる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。
以上のように、本発明は、光パルス列のパルス間隔を任意に設定できる光パルス多重化ユニットに有用である。
本発明の基本構成を説明するための図である。 本発明の実施例1に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例2に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例5に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 実施例5の分波・合波部近傍の断面構成を示す図である。 本発明の実施例6に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例7に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例8に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例9に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例10に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 本発明の実施例11に係る光パルス多重化ユニット概略構成を示す図である。 従来の光パルス多重化ユニットを示す図である。 従来の光パルス多重化ユニットを示す他の図である。
符号の説明
100 第1のファイバカプラ
110a、110b、111a、111b、210a、210b、211a、211b コリメータレンズ
101a、101b、201a、201b 光ファイバ
301a 光ファイバ
200 ファイバカプラ
310a、310b 平行平板
320a、320b 平行平板
330a、330b 光ファイバ
331a、331b、332a、332b コリメータレンズ
340a、340b 光ファイバ
400 ファイバカプラ
401a、401b、401c、401d、401e 光ファイバ
410a、410b、410c、410d、410e コリメータレンズ
411a、411b、411c、411d、411e コリメータレンズ
420 分波・合波部
500 ファイバカプラ
501a 光ファイバ
601a、601b、601c、601d 光ファイバ
610a、610b、610c、610d コリメータレンズ
611a、611b、611c、611d コリメータレンズ
700、800、900、1000、1100 ファイバカプラ
1201a、1201b、1201c、1201d 光ファイバ
1210a、1210b、1210c、1210d コリメータレンズ
1211a、1211b、1211c、1211d コリメータレンズ
Y1、Y2、Y3、Y4 基準線
X 中心線
ST ステージ
M1、M2、M3、M4 反射ミラー
51 パルス光源
52 遅延構造
53 集光レンズ
54 導波路
55〜55 パルス

Claims (8)

  1. 複数の導光部と
    入射光を分波及び/または合波する分波・合波部と、
    入射面と射出面を有する光路長調整部を備え、
    前記分波・合波部は、前記複数の導光部が最も近接した位置または接触した位置に形成され、
    前記複数の導光部は、第1の入射端面と第1の射出端面を有する第1の導光部と、第2の入射端面と第2の射出端面を有する第2の導光部を有し、
    前記光路長調整部は、
    (a)前記第1の導光部と前記第2の導光部の少なくとも一方の導光部、
    (b)前記第1の入射端面と前記第2の入射端面の少なくとも一方の光入射側、
    (c)前記第1の射出端面と前記第2の射出端面の少なくとも一方の光射出側、
    の少なくとも1つに設けられていることを特徴とする光パルス多重化ユニット。
  2. 前記光路長調整部は前記第1の導光部あるいは前記第2の導光部であって、
    前記第1の入射端面から前記分波・合波部までの長さをL1、前記第1の導光部の屈折率をn1、前記第2の入射端面から前記分波・合波部までの長さをL2、前記第2の導光部の屈折率n2とするとき、L1×n1とL2×n2が異なることを特徴とする請求項1に記載の光パルス多重化ユニット。
  3. 前記光路長調整部は前記第1の導光部あるいは前記第2の導光部であって、
    前記第1の入射端面と前記第1の射出端面、あるいは前記第2の入射端面と前記第2の射出端面が対向することを特徴とする請求項1または2に記載の光パルス多重化ユニット。
  4. 前記光路長調整部は前記第1の導光部及び前記第2の導光部を含んだ前記複数の導光部であって、
    前記複数の導光部の各々は、入射端面と射出端面を有し、
    前記入射端面から前記分波・合波部までの長さをL、前記導光部の屈折率をnとするとき、前記複数の導光部の各々は、L×nが他の導光部と異なり、
    前記複数の導光部のうちの少なくとも2つの導光部を移動させる移動機構を備え、
    前記少なくとも2つの導光部によって、前記分波・合波部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の光パルス多重化ユニット。
  5. 前記光路長調整部は入射端面と射出端面を有すると共に、所定の屈折率を有し、
    前記導光部の光入射側と前記光射出側の少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光パルス多重化ユニット。
  6. 前記光路長調整部は空気よりも大きな屈折率を有することを特徴とする請求項5に記載の光パルス多重化ユニット。
  7. 前記光路長調整部は、前記入射端面からの光を前記射出端面に導くように反射する反射面を備えることを特徴とする請求項5に記載の光パルス多重化ユニット。
  8. 前記光路長調整部は、第1の光路長調整素子と第2の光路長調整素子を備え
    第1の光路長調整素子における入射端面から射出端面までの長さをD1、第1の光路長調整素子の屈折率をN1、第1の光路長調整素子における入射端面から射出端面までの長さをD2、第2の光路長調整素子の屈折率をN2としたとき、D1×N1とD2×N2が異なることを特徴とする請求項5に記載の光パルス多重化ユニット。
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